JP2010106514A - 落石防護用保護構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造簡易にして、効果的に衝撃力緩衝機能を向上することができる保護構造物を提供する。
【解決手段】柱5および壁6により支持してなる防護面3Aに、発泡性合成樹脂製のブロック11を敷き並べて発泡スチロールブロック層Aを形成した保護構造物において、ブロック11の上面11Aに補強材12,12Aを設ける。ブロック11を厚さ方向に複数段に重ね、ブロック11,11間に補強材12,12Aを設ける。また、補強材12,12Aをブロック11に固定する。あるいは、補強材12,12Aをブロック11に巻き付ける。補強材12,12Aによりブロック11を拘束してブロック11に加わる衝撃力を分散することができ、衝撃吸収能力が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、道路、鉄道用軌道並びに家屋、建設施設等を落石から防護するために設置されるシェッド、キーパー、落石防護柵等の保護構造物に係り、特に緩衝構造に発砲性合成樹脂を用いた保護構造物に関する。
近年、発泡スチロールの軽量性と自立性と耐圧縮性等を利用した土木工法が開発され、例えば、保護構造物の緩衝工法が実施されており、保護構造物において、複数の発泡スチロールブロックを積み重ねて緩衝構造を形成したものが知られている。
上記保護構造物は、屋根を支持体により支持して構成されており、鋼製とPC,RCによるコンクリート製のものなどが知られている。例えばコンクリート製のシェッドは、複数のコンクリート製壁体である主桁を道路又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材により一体に緊結して屋根を形成し、この屋根の道路又は軌道方向の両側を柱または壁に剛結して構成されている(例えば特許文献1及び特許文献2)。そして、その主桁構造には断面T型のものや断面アーチ型のもの等が知られており、また主桁の支持構造は主桁の両側を親柱と子柱で支持するもの、または擁壁と親柱あるいは擁壁と擁壁とで支持するもの等種々のものが知られている。
また、この種の保護構造物であるコンクリート製キーパーは、複数のコンクリート製壁体を道路又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材により一体に緊結して屋根を形成し、この屋根を道路又は軌道方向に山側に斜めに設置して構成されており、この屋根の支持構造は、屋根を下部工と柱に定着するものや下部工と山の壁部とに定着するものなどが知られている(例えば特許文献3及び特許文献4)。
そして、これらの鋼製あるいはコンクリート製の各種の保護構造物においては、落石等による衝撃力の緩衝を目的として屋根上に緩衝構造が設けられ、その緩衝構造として、特開平2−80703号公報には、屋根に発泡スチロールのブロックを敷設したロックシェッド(例えば特許文献5)が提案され、また、屋根部の上面に板状の発泡性合成樹脂ブロックを複数層に積み重ねたロックシェード(例えば特許文献6)が提案されている。
このような発泡性合成樹脂ブロックを重ねて緩衝構造を形成するものでは、ブロックが軽量でかつ現場での加工も容易であるため、従来のサンドクッション材や古タイヤを用いる場合に比べて、現場での施工性を向上することができると共に、緩衝作用の向上を図ることができる。
さらに、落石条件に合った衝撃力吸収構造を得ることができ、しかも、衝撃力緩衝構造が比較的安価で施工が容易となる保護構造物を提供することを目的とし、平板状の単位発泡スチロールブロックを敷き並べて下部の発泡スチロールブロック層を形成し、この下部の発泡スチロールブロック層の上に、前記単位発泡スチロールブロックと単位体積重量及び圧縮応力が異なる平板状の単位発泡スチロールブロックを敷き並べて上部の発泡スチロールブロック層を形成した保護構造物(例えば特許文献7)が提案されている。
上記特許文献7の保護構造物では、比較的小さい落石の衝撃力は、主として単位体積重量が小さい発泡スチロールブロック層により吸収され、また、例えば設計条件に近い大きな落石の衝撃力は、単位体積重量が小さい発泡スチロールブロック層と大きな発泡スチロールブロック層の両者により吸収される。
また、発泡スチロールブロックと他の緩衝構造とを組み合わせたものとして、サンドクッション材層と発泡スチロールブロック層とプレキャスト緩衝コンクリート板を組み合わせた保護構造物が提案されている(例えば特許文献8)。
実公平1−4895号公報 特公平1−2722号公報 実開昭62−196220号公報 特公平1−244003号公報 特開平2−80703号公報 特公平6−49964号公報 特許第2914329号公報 実公平7−38331号公報
上記のようにサンドクッション材層とプレキャスト緩衝コンクリート板とを用いるものでは、死荷重が増加するという問題がある。
そこで、本発明は、構造簡易にして、効果的に衝撃力緩衝機能を向上することができる保護構造物を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、支持体により支持してなる防護面に、発泡性合成樹脂製のブロックを敷き並べてブロック層を形成した保護構造物において、前記ブロックの山側面に補強材を設けたものである。
また、請求項2の発明は、前記ブロックを厚さ方向に複数段に重ね、前記ブロック間に前記補強材を設けたものである。
また、請求項3の発明は、前記補強材を前記ブロックに固定する固定手段を備えるものである。
また、請求項4の発明は、前記補強材を前記ブロックの山側面及び側面に設けたものである。
また、請求項5の発明は、前記補強材を前記ブロックに巻いたものである。
また、請求項6の発明は、前記補強材が網状体である。
また、請求項7の発明は、前記補強材が不織布である。
また、請求項8の発明は、前記補強材が帯状体である。
また、請求項9の発明は、前記補強材が布製型枠である。
請求項1の構成によれば、補強材によりブロックの衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項2の構成によれば、ブロックの間に設けた補強材により防護面側のブロックの衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項3の構成によれば、固定した補強材により衝撃力が分散されて衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項4の構成によれば、ブロックの山側面及び側面に設けた補強材により、ブロックを拘束してブロックに加わる衝撃力を分散することができる。
また、請求項5の構成によれば、ブロックに巻き付けた補強材により衝撃力が分散され、衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項6〜8の構成によれば、ブロック上に重ねたり、巻いたりの作業を容易に行うことができる。また、帯状体は交差方向への巻き付けを容易にできる。
また、請求項9の構成によれば、ブロックの外面に布製型枠を敷設し、この布製型枠内に注入したコンクリートの荷重により発泡スチロールブロックが押さえられると共に保護され、しかも、ブロックの衝撃力吸収効果が向上する。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な保護構造物を採用することにより、従来にない保護構造物が得られ、その保護構造物について記述する。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1〜図9は本発明の実施例1を示し、同図はコンクリート製シェッドの屋根上に衝撃力緩衝構造を備えたものを示しており、複数の主桁1を道である道路R又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材2により一体に緊結して山Yに沿う屋根3を形成し、その主桁1は、道路R又は軌道幅方向に向うPC鋼材4によりプレテンション方式で緊張力が付与されており、前記屋根3の道路R又は軌道方向の両側を支持体である柱5および壁6上に載置し、縦締用鋼材7によって剛結一体化し、さらに前記壁6の底部には道路R又は軌道幅方向のコンクリート製の平板状基礎板部8が一体に形成され、すなわち前記壁6と基礎板部8とがコンクリートにより一体に形成されており、また、その基礎板部8の上面に前記道路Rを形成し、さらに、その基礎板部8の谷T側上面に、縦締用PC鋼材9により前記柱5を一体に立設してシェッドを構成している。尚、図中10は、屋根3の谷側端部に立設された囲いブロックなどの仕切り手段、10Aは現場打ちコンクリートによる裏込めコンクリートである。
前記屋根3の上面が防護面3Aであり、この防護面3Aに発泡性合成樹脂製のブロック11を用いた衝撃力緩衝構造が設けられ、前記発泡性合成樹脂としては、発泡スチロール、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ウレタン等がある。
前記衝撃力緩衝構造は、前記防護面3A上に平版状のブロック11を多数敷き並べてブロック層Aを形成し、このブロック層A上に平版状のブロック11を多数敷き並べてブロック層Aを形成し、複数段のブロック層A,A・・・を形成してなる。また、ブロック層Aの上に保護材層(図示せず)を設け、この保護材層は現場打ちのコンクリート、プレキャストコンクリート板、あるいは砂,砕砂または山土等のサンドクッション材により形成されている。
前記ブロック11の山側面である上面11Aには、補強材12が設けられ、重ね合わせたブロック11,11間に補強材12が設けられている。本実施例では、屋根3の防護面3Aを除いた全て段のブロック層Aの上面11Aに補強材12を設けているが、複数段のブロック層Aのうち少なくとも1段のブロック層Aにのみ設けてもよい。また、1つの段のブロック層Aの全てのブロック11の上面11Aに補強材12を設けてもよいし、一部のブロック11の上面11Aに補強材12を設けるようにしてもよい。
前記補強材12には、各種のジオテキスタイルなどが用いられる。一例として、網状体である合成樹脂製のジオグリッド(編物や一軸延伸)やネットが用いられ、ネットは合成樹脂製や鋼製などのものを用いることができる。
また、前記補強材12には、一例として、合成樹脂製の不織布を用いることができる。また、合成樹脂製の織布や編物でもよい。
さらに、前記補強材12には、一例として、帯状体たるPPバンド(ポリプロピレン製バンド)を用いることができる。
前記網状体と不織布は、シート状物であり、シート状物の補強材12を、最上段のブロック11の上面11Aに設けたり、重ね合わせたブロック11,11の間に挟むように配置して上面11Aに設けたりすることができる。また、シート状物の補強材12を、図3及び図4に示すように、ブロック11の上面11Aと、相互に対向する2つの側面11B,11Bとに連続して配置するようにしてもよし、シート状物の補強材12を、図5に示すように、ブロック11の上面11Aと、相互に対向する2つの側面11B,11Bと、下面3Cとに連続して巻き付けるようにしてもよい。
また、前記下面3Cにおいて、シート状物の補強材12の両端縁を重ね合わせたり、それら両端縁を連結材(図示せず)により連結してもよい。
また、図2などに示すように、シート状物の補強材12を、固定手段たるピン13によりブロック11に固定する。そのピン13はU字状をなし、両端が先鋭に形成され、これら先端をブロック11に挿入固定し、U字部分で補強材12を固定する。
さらに、図6に示すように、帯状体の補強材12Aを、ブロック11の防護面3Aと、相互に対向する2つの側面11B,11Bと、下面11Cとに連続して一方向巻き付け、端部を固定材料により連結し、或いは交差方向に複数巻き付けてブロック11に設ける。
実験例
まず、実験に使用した補強材12を説明する。尚、ブロック11,11を上下に重ね合わせて実験を行った。下記の表1に、実験番号と補強材の種類及び固定方法を示す。
(1)補強材12がジオグリッド
ジオグリッドは、材質がポリプロピレンであり、品質管理強度が縦12kN/m,横22kN/mであり、形状が格子形状をなし、その目合いが28mm×40mmで、厚さが縦横の交点部で2.8mmのものを使用した。
前記ジオグリッドをブロック11,11の間に挟んだもの(実験番号SG−1)と、上部のブロック11の上に設けたもの(実験番号SG−2)を用いた。
(2)補強材12がネット
ネットは、材質がポリプロピレンであり、規格が縦糸と横糸を交織した織物であり、形状が縦糸と横糸の間隔を2mmあけて交織した網状の織物を使用した。
前記ネットをブロック11,11の間に挟んだもの(実験番号SN−1)と、上部のブロック11の上に設けたもの(実験番号SN−1)を用いた。
(3)補強材12が不織布
不織布は、材質がポリエステルであり、規格が長繊維であり、厚さ3mmの不織布(織網構造を持たない布)を使用した。
前記不織布をブロック11,11の間に挟んだもの(実験番号SF−1)と、上部のブロック11の上に設けたもの(実験番号SF−2)を用いた。
(4)補強材12がPPバンド
PPバンドは、材質がポリプロピレン(PP)であり、引張強度が1470Nであり、形状が幅15.5mm×1000m巻きのものを使用した。(使用したものの材質形状を記載ください。)
前記PPバンドにより、上のブロック11を同一方向で3箇所巻いたもの(SP−1)と、下のブロック11を同一方向で3箇所巻いたもの(SP−2)を用いた。
尚、布製型枠(ST−1)は、実施例2で示す補強材である。
また、比較例(実験番号SB−1)として、ブロックブランクは、補強材を設けないブロック11を示す。
図7に示すように、ブロック11,11の上面に、一定幅の載荷板101を設け、この載荷板101に油圧ジャッキの昇降アーム102を当て、載荷板101を介してブロック11,11に荷重を加え、応力とひずみの変化を測定し、これから得られた仕事量とひずみの関係を図7及び図8示す。
これら図7及び図8から、補強材を設けることにより、仕事量が増加し、即ち衝撃力吸収能力が向上することが分かる。
このように本実施例では、請求項1に対応して、支持体たる柱5および壁6により支持してなる防護面11Aに、発泡性合成樹脂製のブロック11を敷き並べて発泡スチロールブロック層Aを形成した保護構造物において、ブロック11の山側面たる上面11Aに補強材12,12Aを設けたから、補強材12,12Aによりブロック11の衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、ブロック11を厚さ方向に複数段に重ね、ブロック11,11間に補強材12,12Aを設けたから、ブロック11,11の間に設けた補強材12,12Aにより上面11A側のブロック11の衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、補強材12,12Aをブロック11に固定する固定手段たるピン13を備えるから、固定した補強材12,12Aにより衝撃力が分散されて衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項4に対応して、補強材12,12Aをブロック11の山側面たる上面11A及び側面11Bに設けたから、補強材12,12Aによりブロック11を拘束してブロック11に加わる衝撃力を分散することができる。
また、このように本実施例では、請求項5に対応して、補強材12,12Aをブロック11に巻いたから、ブロック11に巻き付けた補強材12,12Aにより衝撃力が分散され、衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項6に対応して、補強材12Aが網状体であり、
請求項7に対応して、補強材12が不織布であり、請求項8に対応して、補強材12が帯状体であるから、ブロック11上に重ねたり、巻いたりの作業を容易に行うことができる。また、帯状体の場合は交差方向への巻き付けを容易に行うことができる。
また、実施例上の効果として、必ずしもブロック11に補強材12,12Aを固定する必要がなく、その扱いを容易に行うことができる。
図10〜図14は本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例は、補強材が布製型枠21であり、この布製型枠21は、合成繊維を使用した二重織生地からなり、コンクリートや砂等の充填材を注入することにより、上,下生地22,23間に形成される内部通路24を網状に有し、この内部通路24の両側において、上,下生地22,23は縫着部25により封じられており、網状をなす布製型枠21の網目26には、上,下生地22,23が重なってなる布体27が設けられ、この布体27により前記網目26が塞がれている。すなわち、布製型枠21の内部通路24に四方を囲まれた部分が網目26であり、この網目26に布体27が設けられている。
さらに、詳細に前記布製型枠21の製法の一例に付いて説明すると、その布製型枠21は特公昭49−48206号公報に記載された方法等により形成できる。すなわち、図13及び図14に示すように、交互縦糸31は上層織物である前記上生地22と下層織物である下生地23とに交互に織り込まれている。この例示の二層織物では交互縦糸31は互いに平行に走っており、下生地23から上生地22へと順次転換する位相を異にしている。この転換の行われる点で上生地22と下生地23とが交互縦糸31で結合される。交互縦糸31は織物の生地縦糸より高速度で織機へ送り込まれるので、この交互縦糸31は図13に示すごとく横糸35の間に多数の小さなループ状で滞留し、従って織機から出てきた完成した織物ではこれらは無限軌道形をして間隔を保って織物から突き出している。そして、この上,下生地22,23を上述したように縫着部25により縫合して封じらることによって、両側が封じられた略袋状の内部通路24が出来上がり、充填材の注入により織物の上生地22と下生地23とは、織物から引出される交互縦糸31の超過長のため引き離される。かくして織物中のループ32は消滅する。交互縦糸31の織込まれた超過長は、図14に示す通り上,下生地22,23を結合している前記交互縦糸31の結合部材33あるいは上下結合部分34における上,下生地22,23の距離に相当する。交互縦糸31の展張或いは織物層から超過長の引出しは展張装置によっても可能であり、これによって両織物層は互いに反対方向に引き離される。尚、図中35は横糸である。そして、この方法は一例であり、上下結合部34において、複数の糸や紐等の索条体などの結合部材33により適宜連結しておけばよい。
次に、前記布製型枠21を用いた発泡スチロール保護構造の施工について充填材にコンクリートを用いた例で説明する。前記ブロック層Aの上に、布製型枠21を敷設し、部分的に固定する。この固定は布製型枠21の周囲に重しを載置する等するだけでよい。この場合、布製型枠21は折り畳み或いは巻いたものを広げて使用する。また、図では平坦な面に敷設した例を示しているが、布製型枠21は柔軟なものであるから、凹凸のある面に沿って敷設することもできる。布製型枠21に設けた図示しない注入孔から、充填材たるコンクリート41を注入すると、注入したコンクリート41により上,下生地22,23が離れ、この上,下生地22,23間の内部通路24を通って布製型枠21の全体にコンクリート41が注入され、また、コンクリート41の液(溶解したセメントを含む液)は、縫着部25を通って布体27に浸透する。尚、縫着部25は前記布体27にコンクリート41の液が浸透するような縫目にする。また、上,下結合部分34,34の間では内部通路24は略アーチ状となる。そして、内部通路24のコンクリート41が硬化し、このコンクリート41の自重により複数段の重ねたブロック層Aが固定され、また、布体27のセメントが硬化し、これにより紫外線からブロック層Aが保護される。さらに、網目26には、布体27を底面とした凹部42が形成される。この凹部42に、土砂等の植生土壌43を充填し、植物44を植え、或いは植物44の種子を蒔くことにより、植栽が施される。尚、保護構造物においては、経時的に前記凹部42に土砂が溜まり、また、この土砂に風等により種子が供給され、自然に植栽が施される。
このように本実施例では、請求項9に対応して、補強材が布製型枠21であるから、ブロック11の外面に布製型枠21を敷設し、この布製型枠21内に注入したコンクリートの荷重によりブロック11が押さえられると共に保護され、しかも、ブロック11の衝撃力吸収効果を向上することができる。
尚、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、各実施例の保護材を適宜組み合わせて使用することができる。また、保護材には、各種のジオテキスタイルを用いることができる。
本発明の実施例1を示す保護構造物の断面図である。 同上、固定手段と補強体とブロックの分解斜視図である。 同上、補強体とブロックの分解斜視図である。 同上、ブロックの断面図である。 同上、補強体を巻いたブロックの断面図である。 同上、帯状体の補強体を巻いたブロックの斜視図である。 同上、実験方法を説明するブロックの正面図である。 同上、仕事とひずみ量を示すグラフ図である。 同上、他の仕事とひずみ量を示すグラフ図である。 本発明の実施例2を示す補強体の一部切欠き斜視図である。 同上、補強体の平面図である。 同上、補強体の断面図である。 同上、補強体に用いる二重織物の交互縦糸の超過長が引き出される前の状態の概略断面図である。 同上、補強体の上,下生地が引き離された状態を示す概略断面図である。
符号の説明
3 屋根
3A 防護面
5 柱(支持体)
6 壁(支持体)
A ブロック層
11 ブロック
11A 上面(防護面)
12 補強材(シート状物)
12A 補強材(帯状体)
13 ピン(固定手段)
21 布製型枠(補強材)
A ブロック層
本発明は、道路、鉄道用軌道並びに家屋、建設施設等を落石から防護するために設置されるシェッド、キーパー、落石防護柵等の保護構造物に係り、特に緩衝構造に発砲性合成樹脂を用いた落石防護用保護構造物に関する。
近年、発泡スチロールの軽量性と自立性と耐圧縮性等を利用した土木工法が開発され、例えば、保護構造物の緩衝工法が実施されており、保護構造物において、複数の発泡スチロールブロックを積み重ねて緩衝構造を形成したものが知られている。
上記保護構造物は、屋根を支持体により支持して構成されており、鋼製とPC,RCによるコンクリート製のものなどが知られている。例えばコンクリート製のシェッドは、複数のコンクリート製壁体である主桁を道路又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材により一体に緊結して屋根を形成し、この屋根の道路又は軌道方向の両側を柱または壁に剛結して構成されている(例えば特許文献1及び特許文献2)。そして、その主桁構造には断面T型のものや断面アーチ型のもの等が知られており、また主桁の支持構造は主桁の両側を親柱と子柱で支持するもの、または擁壁と親柱あるいは擁壁と擁壁とで支持するもの等種々のものが知られている。
また、この種の保護構造物であるコンクリート製キーパーは、複数のコンクリート製壁体を道路又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材により一体に緊結して屋根を形成し、この屋根を道路又は軌道方向に山側に斜めに設置して構成されており、この屋根の支持構造は、屋根を下部工と柱に定着するものや下部工と山の壁部とに定着するものなどが知られている(例えば特許文献3及び特許文献4)。
そして、これらの鋼製あるいはコンクリート製の各種の保護構造物においては、落石等による衝撃力の緩衝を目的として屋根上に緩衝構造が設けられ、その緩衝構造として、特開平2−80703号公報には、屋根に発泡スチロールのブロックを敷設したロックシェッド(例えば特許文献5)が提案され、また、屋根部の上面に板状の発泡性合成樹脂ブロックを複数層に積み重ねたロックシェード(例えば特許文献6)が提案されている。
このような発泡性合成樹脂ブロックを重ねて緩衝構造を形成するものでは、ブロックが軽量でかつ現場での加工も容易であるため、従来のサンドクッション材や古タイヤを用いる場合に比べて、現場での施工性を向上することができると共に、緩衝作用の向上を図ることができる。
さらに、落石条件に合った衝撃力吸収構造を得ることができ、しかも、衝撃力緩衝構造が比較的安価で施工が容易となる保護構造物を提供することを目的とし、平板状の単位発泡スチロールブロックを敷き並べて下部の発泡スチロールブロック層を形成し、この下部の発泡スチロールブロック層の上に、前記単位発泡スチロールブロックと単位体積重量及び圧縮応力が異なる平板状の単位発泡スチロールブロックを敷き並べて上部の発泡スチロールブロック層を形成した保護構造物(例えば特許文献7)が提案されている。
上記特許文献7の保護構造物では、比較的小さい落石の衝撃力は、主として単位体積重量が小さい発泡スチロールブロック層により吸収され、また、例えば設計条件に近い大きな落石の衝撃力は、単位体積重量が小さい発泡スチロールブロック層と大きな発泡スチロールブロック層の両者により吸収される。
また、発泡スチロールブロックと他の緩衝構造とを組み合わせたものとして、サンドクッション材層と発泡スチロールブロック層とプレキャスト緩衝コンクリート板を組み合わせた保護構造物が提案されている(例えば特許文献8)。
実公平1−4895号公報 特公平1−2722号公報 実開昭62−196220号公報 特開平1−244003号公報 特開平2−80703号公報 特公平6−49964号公報 特許第2914329号公報 実公平7−38331号公報
上記のようにサンドクッション材層とプレキャスト緩衝コンクリート板とを用いるものでは、死荷重が増加するという問題がある。
そこで、本発明は、構造簡易にして、効果的に衝撃力緩衝機能を向上することができる落石防護用保護構造物を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、支持体により支持してなる屋根の上面に、発泡性合成樹脂製のブロックを敷き並べてブロック層を形成した落石防護用保護構造物において、前記ブロックを厚さ方向に複数段に重ね、この重ね合わせたブロック同士の間に、該ブロックの衝撃力吸収力能力を向上する補強材を設け、この補強材を前記ブロックの上面に固定したものである。
また、請求項の発明は、前記補強材を前記ブロックに固定する固定手段を備えるものである。
また、請求項の発明は、前記補強材を前記ブロックの側面に設けたものである。
また、請求項の発明は、前記補強材を前記ブロックに巻いたものである。
また、請求項の発明は、前記補強材が網状体である。
また、請求項の発明は、前記補強材が不織布である。
また、請求項の発明は、前記補強材が帯状体である。
また、請求項の発明は、前記補強材がコンクリートを注入した布製型枠である。
請求項1の構成によれば、補強材によりブロックの衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項の構成によれば、ブロックの間に設けた補強材により面側のブロックの衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項の構成によれば、固定した補強材により衝撃力が分散されて衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項の構成によれば、ブロックの側面に設けた補強材により、ブロックを拘束してブロックに加わる衝撃力を分散することができる。
また、請求項の構成によれば、ブロックに巻き付けた補強材により衝撃力が分散され、衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項の構成によれば、ブロック上に重ねたり、巻いたりの作業を容易に行うことができる。また、帯状体は交差方向への巻き付けを容易にできる。
また、請求項の構成によれば、ブロックの外面に布製型枠を敷設し、この布製型枠内に注入したコンクリートの荷重により発泡スチロールブロックが押さえられると共に保護され、しかも、ブロックの衝撃力吸収効果が向上する。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な保護構造物を採用することにより、従来にない保護構造物が得られ、その保護構造物について記述する。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1〜図9は本発明の実施例1を示し、同図はコンクリート製シェッドの屋根上に衝撃力緩衝構造を備えたものを示しており、複数の主桁1を道である道路R又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材2により一体に緊結して山Yに沿う屋根3を形成し、その主桁1は、道路R又は軌道幅方向に向うPC鋼材4によりプレテンション方式で緊張力が付与されており、前記屋根3の道路R又は軌道方向の両側を支持体である柱5および壁6上に載置し、縦締用鋼材7によって剛結一体化し、さらに前記壁6の底部には道路R又は軌道幅方向のコンクリート製の平板状基礎板部8が一体に形成され、すなわち前記壁6と基礎板部8とがコンクリートにより一体に形成されており、また、その基礎板部8の上面に前記道路Rを形成し、さらに、その基礎板部8の谷T側上面に、縦締用PC鋼材9により前記柱5を一体に立設してシェッドを構成している。尚、図中10は、屋根3の谷側端部に立設された囲いブロックなどの仕切り手段、10Aは現場打ちコンクリートによる裏込めコンクリートである。
前記屋根3の上面が防護面3Aであり、この防護面3Aに発泡性合成樹脂製のブロック11を用いた衝撃力緩衝構造が設けられ、前記発泡性合成樹脂としては、発泡スチロール、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ウレタン等がある。
前記衝撃力緩衝構造は、前記防護面3A上に平版状のブロック11を多数敷き並べてブロック層Aを形成し、このブロック層A上に平版状のブロック11を多数敷き並べてブロック層Aを形成し、複数段のブロック層A,A・・・を形成してなる。また、ブロック層Aの上に保護材層(図示せず)を設け、この保護材層は現場打ちのコンクリート、プレキャストコンクリート板、あるいは砂,砕砂または山土等のサンドクッション材により形成されている。
前記ブロック11の山側面である上面11Aには、補強材12が設けられ、重ね合わせたブロック11,11間に補強材12が設けられている。本実施例では、屋根3の防護面3Aを除いた全て段のブロック層Aの上面11Aに補強材12を設けているが、複数段のブロック層Aのうち少なくとも1段のブロック層Aにのみ設けてもよい。また、1つの段のブロック層Aの全てのブロック11の上面11Aに補強材12を設けてもよいし、一部のブロック11の上面11Aに補強材12を設けるようにしてもよい。
前記補強材12には、各種のジオテキスタイルなどが用いられる。一例として、網状体である合成樹脂製のジオグリッド(編物や一軸延伸)やネットが用いられ、ネットは合成樹脂製や鋼製などのものを用いることができる。
また、前記補強材12には、一例として、合成樹脂製の不織布を用いることができる。また、合成樹脂製の織布や編物でもよい。
さらに、前記補強材12には、一例として、帯状体たるPPバンド(ポリプロピレン製バンド)を用いることができる。
前記網状体と不織布は、シート状物であり、シート状物の補強材12を、最上段のブロック11の上面11Aに設けたり、重ね合わせたブロック11,11の間に挟むように配置して上面11Aに設けたりすることができる。また、シート状物の補強材12を、図3及び図4に示すように、ブロック11の上面11Aと、相互に対向する2つの側面11B,11Bとに連続して配置するようにしてもよし、シート状物の補強材12を、図5に示すように、ブロック11の上面11Aと、相互に対向する2つの側面11B,11Bと、下面3Cとに連続して巻き付けるようにしてもよい。
また、前記下面3Cにおいて、シート状物の補強材12の両端縁を重ね合わせたり、それら両端縁を連結材(図示せず)により連結してもよい。
また、図2などに示すように、シート状物の補強材12を、固定手段たるピン13によりブロック11に固定する。そのピン13はU字状をなし、両端が先鋭に形成され、これら先端をブロック11に挿入固定し、U字部分で補強材12を固定する。
さらに、図6に示すように、帯状体の補強材12Aを、ブロック11の防護面3Aと、相互に対向する2つの側面11B,11Bと、下面11Cとに連続して一方向巻き付け、端部を固定材料により連結し、或いは交差方向に複数巻き付けてブロック11に設ける。
実験例
まず、実験に使用した補強材12を説明する。尚、ブロック11,11を上下に重ね合わせて実験を行った。下記の表1に、実験番号と補強材の種類及び固定方法を示す。
(1)補強材12がジオグリッド
ジオグリッドは、材質がポリプロピレンであり、品質管理強度が縦12kN/m,横22kN/mであり、形状が格子形状をなし、その目合いが28mm×40mmで、厚さが縦横の交点部で2.8mmのものを使用した。
前記ジオグリッドをブロック11,11の間に挟んだもの(実験番号SG−1)と、上部のブロック11の上に設けたもの(実験番号SG−2)を用いた。
(2)補強材12がネット
ネットは、材質がポリプロピレンであり、規格が縦糸と横糸を交織した織物であり、形状が縦糸と横糸の間隔を2mmあけて交織した網状の織物を使用した。
前記ネットをブロック11,11の間に挟んだもの(実験番号SN−1)と、上部のブロック11の上に設けたもの(実験番号SN−1)を用いた。
(3)補強材12が不織布
不織布は、材質がポリエステルであり、規格が長繊維であり、厚さ3mmの不織布(織網構造を持たない布)を使用した。
前記不織布をブロック11,11の間に挟んだもの(実験番号SF−1)と、上部のブロック11の上に設けたもの(実験番号SF−2)を用いた。
(4)補強材12がPPバンド
PPバンドは、材質がポリプロピレン(PP)であり、引張強度が1470Nであり、形状が幅15.5mm×1000m巻きのものを使用した。(使用したものの材質形状を記載ください。)
前記PPバンドにより、上のブロック11を同一方向で3箇所巻いたもの(SP−1)と、下のブロック11を同一方向で3箇所巻いたもの(SP−2)を用いた。
尚、布製型枠(ST−1)は、実施例2で示す補強材である。
また、比較例(実験番号SB−1)として、ブロックブランクは、補強材を設けないブロック11を示す。
図7に示すように、ブロック11,11の上面に、一定幅の載荷板101を設け、この載荷板101に油圧ジャッキの昇降アーム102を当て、載荷板101を介してブロック11,11に荷重を加え、応力とひずみの変化を測定し、これから得られた仕事量とひずみの関係を図7及び図8示す。
これら図7及び図8から、補強材を設けることにより、仕事量が増加し、即ち衝撃力吸収能力が向上することが分かる。
このように本実施例では、請求項1に対応して、支持体たる柱5および壁6により支持してなる屋根の上面たる防護面3Aに、発泡性合成樹脂製のブロック11を敷き並べて発泡スチロールブロック層Aを形成した保護構造物において、ブロック11を厚さ方向に複数段に重ね、この重ね合わせたブロック11,11同士の間に、該ブロック11の衝撃力吸収力能力を向上する補強材12,12Aを設け、この補強材12,12Aをブロック11の上面11Aに固定したから、補強材12,12Aによりブロック11の衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項に対応して、ブロック11,11の間に設けた補強材12,12Aにより上面11A側のブロック11の衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項に対応して、補強材12,12Aをブロック11に固定する固定手段たるピン13を備えるから、固定した補強材12,12Aにより衝撃力が分散されて衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項に対応して、補強材12,12Aをブロック11の側面11Bに設けたから、補強材12,12Aによりブロック11を拘束してブロック11に加わる衝撃力を分散することができる。
また、このように本実施例では、請求項に対応して、補強材12,12Aをブロック11に巻いたから、ブロック11に巻き付けた補強材12,12Aにより衝撃力が分散され、衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項に対応して、補強材12Aが網状体であり、
請求項に対応して、補強材12が不織布であり、請求項に対応して、補強材12が帯状体であるから、ブロック11上に重ねたり、巻いたりの作業を容易に行うことができる。また、帯状体の場合は交差方向への巻き付けを容易に行うことができる
図10〜図14は本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例は、補強材が布製型枠21であり、この布製型枠21は、合成繊維を使用した二重織生地からなり、コンクリートや砂等の充填材を注入することにより、上,下生地22,23間に形成される内部通路24を網状に有し、この内部通路24の両側において、上,下生地22,23は縫着部25により封じられており、網状をなす布製型枠21の網目26には、上,下生地22,23が重なってなる布体27が設けられ、この布体27により前記網目26が塞がれている。すなわち、布製型枠21の内部通路24に四方を囲まれた部分が網目26であり、この網目26に布体27が設けられている。
さらに、詳細に前記布製型枠21の製法の一例に付いて説明すると、その布製型枠21は特公昭49−48206号公報に記載された方法等により形成できる。すなわち、図13及び図14に示すように、交互縦糸31は上層織物である前記上生地22と下層織物である下生地23とに交互に織り込まれている。この例示の二層織物では交互縦糸31は互いに平行に走っており、下生地23から上生地22へと順次転換する位相を異にしている。この転換の行われる点で上生地22と下生地23とが交互縦糸31で結合される。交互縦糸31は織物の生地縦糸より高速度で織機へ送り込まれるので、この交互縦糸31は図13に示すごとく横糸35の間に多数の小さなループ状で滞留し、従って織機から出てきた完成した織物ではこれらは無限軌道形をして間隔を保って織物から突き出している。そして、この上,下生地22,23を上述したように縫着部25により縫合して封じらることによって、両側が封じられた略袋状の内部通路24が出来上がり、充填材の注入により織物の上生地22と下生地23とは、織物から引出される交互縦糸31の超過長のため引き離される。かくして織物中のループ32は消滅する。交互縦糸31の織込まれた超過長は、図14に示す通り上,下生地22,23を結合している前記交互縦糸31の結合部材33あるいは上下結合部分34における上,下生地22,23の距離に相当する。交互縦糸31の展張或いは織物層から超過長の引出しは展張装置によっても可能であり、これによって両織物層は互いに反対方向に引き離される。尚、図中35は横糸である。そして、この方法は一例であり、上下結合部34において、複数の糸や紐等の索条体などの結合部材33により適宜連結しておけばよい。
次に、前記布製型枠21を用いた発泡スチロール保護構造の施工について充填材にコンクリートを用いた例で説明する。前記ブロック層Aの上に、布製型枠21を敷設し、部分的に固定する。この固定は布製型枠21の周囲に重しを載置する等するだけでよい。この場合、布製型枠21は折り畳み或いは巻いたものを広げて使用する。また、図では平坦な面に敷設した例を示しているが、布製型枠21は柔軟なものであるから、凹凸のある面に沿って敷設することもできる。布製型枠21に設けた図示しない注入孔から、充填材たるコンクリート41を注入すると、注入したコンクリート41により上,下生地22,23が離れ、この上,下生地22,23間の内部通路24を通って布製型枠21の全体にコンクリート41が注入され、また、コンクリート41の液(溶解したセメントを含む液)は、縫着部25を通って布体27に浸透する。尚、縫着部25は前記布体27にコンクリート41の液が浸透するような縫目にする。また、上,下結合部分34,34の間では内部通路24は略アーチ状となる。そして、内部通路24のコンクリート41が硬化し、このコンクリート41の自重により複数段の重ねたブロック層Aが固定され、また、布体27のセメントが硬化し、これにより紫外線からブロック層Aが保護される。さらに、網目26には、布体27を底面とした凹部42が形成される。この凹部42に、土砂等の植生土壌43を充填し、植物44を植え、或いは植物44の種子を蒔くことにより、植栽が施される。尚、保護構造物においては、経時的に前記凹部42に土砂が溜まり、また、この土砂に風等により種子が供給され、自然に植栽が施される。
このように本実施例では、請求項に対応して、補強材がコンクリートを注入した布製型枠21であるから、ブロック11の外面に布製型枠21を敷設し、この布製型枠21内に注入したコンクリートの荷重によりブロック11が押さえられると共に保護され、しかも、ブロック11の衝撃力吸収効果を向上することができる。
尚、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、各実施例の保護材を適宜組み合わせて使用することができる。また、保護材には、各種のジオクリスタルを用いることができる。
本発明の実施例1を示す保護構造物の断面図である。 同上、固定手段と補強体とブロックの分解斜視図である。 同上、補強体とブロックの分解斜視図である。 同上、ブロックの断面図である。 同上、補強体を巻いたブロックの断面図である。 同上、帯状体の補強体を巻いたブロックの斜視図である。 同上、実験方法を説明するブロックの正面図である。 同上、仕事とひずみ量を示すグラフ図である。 同上、他の仕事とひずみ量を示すグラフ図である。 本発明の実施例2を示す補強体の一部切欠き斜視図である。 同上、補強体の平面図である。 同上、補強体の断面図である。 同上、補強体に用いる二重織物の交互縦糸の超過長が引き出される前の状態の概略断面図である。 同上、補強体の上,下生地が引き離された状態を示す概略断面図である。
3 屋根
3A 防護面(上面)
5 柱(支持体)
6 壁(支持体)
A ブロック層
11 ブロック
11A 上面(防護面)
12 補強材(シート状物)
12A 補強材(帯状体)
13 ピン(固定手段)
21 布製型枠(補強材)
A ブロック層
本発明は、道路、鉄道用軌道並びに家屋、建設施設等を落石から防護するために設置されるシェッド、キーパー、落石防護柵等の保護構造物に係り、特に緩衝構造に発砲性合成樹脂を用いた落石防護用保護構造物に関する。
近年、発泡スチロールの軽量性と自立性と耐圧縮性等を利用した土木工法が開発され、例えば、保護構造物の緩衝工法が実施されており、保護構造物において、複数の発泡スチロールブロックを積み重ねて緩衝構造を形成したものが知られている。
上記保護構造物は、屋根を支持体により支持して構成されており、鋼製とPC,RCによるコンクリート製のものなどが知られている。例えばコンクリート製のシェッドは、複数のコンクリート製壁体である主桁を道路又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材により一体に緊結して屋根を形成し、この屋根の道路又は軌道方向の両側を柱または壁に剛結して構成されている(例えば特許文献1及び特許文献2)。そして、その主桁構造には断面T型のものや断面アーチ型のもの等が知られており、また主桁の支持構造は主桁の両側を親柱と子柱で支持するもの、または擁壁と親柱あるいは擁壁と擁壁とで支持するもの等種々のものが知られている。
また、この種の保護構造物であるコンクリート製キーパーは、複数のコンクリート製壁体を道路又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材により一体に緊結して屋根を形成し、この屋根を道路又は軌道方向に山側に斜めに設置して構成されており、この屋根の支持構造は、屋根を下部工と柱に定着するものや下部工と山の壁部とに定着するものなどが知られている(例えば特許文献3及び特許文献4)。
そして、これらの鋼製あるいはコンクリート製の各種の保護構造物においては、落石等による衝撃力の緩衝を目的として屋根上に緩衝構造が設けられ、その緩衝構造として、特開平2−80703号公報には、屋根に発泡スチロールのブロックを敷設したロックシェッド(例えば特許文献5)が提案され、また、屋根部の上面に板状の発泡性合成樹脂ブロックを複数層に積み重ねたロックシェード(例えば特許文献6)が提案されている。
このような発泡性合成樹脂ブロックを重ねて緩衝構造を形成するものでは、ブロックが軽量でかつ現場での加工も容易であるため、従来のサンドクッション材や古タイヤを用いる場合に比べて、現場での施工性を向上することができると共に、緩衝作用の向上を図ることができる。
さらに、落石条件に合った衝撃力吸収構造を得ることができ、しかも、衝撃力緩衝構造が比較的安価で施工が容易となる保護構造物を提供することを目的とし、平板状の単位発泡スチロールブロックを敷き並べて下部の発泡スチロールブロック層を形成し、この下部の発泡スチロールブロック層の上に、前記単位発泡スチロールブロックと単位体積重量及び圧縮応力が異なる平板状の単位発泡スチロールブロックを敷き並べて上部の発泡スチロールブロック層を形成した保護構造物(例えば特許文献7)が提案されている。
上記特許文献7の保護構造物では、比較的小さい落石の衝撃力は、主として単位体積重量が小さい発泡スチロールブロック層により吸収され、また、例えば設計条件に近い大きな落石の衝撃力は、単位体積重量が小さい発泡スチロールブロック層と大きな発泡スチロールブロック層の両者により吸収される。
また、発泡スチロールブロックと他の緩衝構造とを組み合わせたものとして、サンドクッション材層と発泡スチロールブロック層とプレキャスト緩衝コンクリート板を組み合わせた保護構造物が提案されている(例えば特許文献8)。
実公平1−4895号公報 特公平1−2722号公報 実開昭62−196220号公報 特開平1−244003号公報 特開平2−80703号公報 特公平6−49964号公報 特許第2914329号公報 実公平7−38331号公報
上記のようにサンドクッション材層とプレキャスト緩衝コンクリート板とを用いるものでは、死荷重が増加するという問題がある。
そこで、本発明は、構造簡易にして、効果的に衝撃力緩衝機能を向上することができる保護構造物を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、道路、鉄道用軌道並びに家屋、建設施設を落石から防護するために設置される屋根を支持体により支持し、前記屋根の上面に、発泡性合成樹脂製のブロックを敷き並べてブロック層を形成した落石防護用保護構造物において、前記ブロックを厚さ方向に複数段に重ね、この重ね合わせたブロック同士の間に、該ブロックの衝撃吸収能力を向上する補強材を設け、この補強材を前記ブロックの上面に固定したものである。
また、請求項3の発明は、前記補強材を前記ブロックの側面に設けたものである。
また、請求項4の発明は、前記補強材を前記ブロックに巻いたものである。
また、請求項5の発明は、前記補強材が網状体である。
また、請求項6の発明は、前記補強材が不織布である。
また、請求項7の発明は、前記補強材が帯状体である。
請求項1の構成によれば、補強材によりブロックの衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項1の構成によれば、ブロックの間に設けた補強材により上面側のブロックの衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項2の構成によれば、固定した補強材により衝撃力が分散されて衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項3の構成によれば、ブロックの側面に設けた補強材により、ブロックを拘束してブロックに加わる衝撃力を分散することができる。
また、請求項4の構成によれば、ブロックに巻き付けた補強材により衝撃力が分散され、衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項5〜7の構成によれば、ブロック上に重ねたり、巻いたりの作業を容易に行うことができる。また、帯状体は交差方向への巻き付けを容易にできる。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な保護構造物を採用することにより、従来にない保護構造物が得られ、その保護構造物について記述する。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1〜図9は本発明の実施例1を示し、同図はコンクリート製シェッドの屋根上に衝撃力緩衝構造を備えたものを示しており、複数の主桁1を道である道路R又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材2により一体に緊結して山Yに沿う屋根3を形成し、その主桁1は、道路R又は軌道幅方向に向うPC鋼材4によりプレテンション方式で緊張力が付与されており、前記屋根3の道路R又は軌道方向の両側を支持体である柱5および壁6上に載置し、縦締用鋼材7によって剛結一体化し、さらに前記壁6の底部には道路R又は軌道幅方向のコンクリート製の平板状基礎板部8が一体に形成され、すなわち前記壁6と基礎板部8とがコンクリートにより一体に形成されており、また、その基礎板部8の上面に前記道路Rを形成し、さらに、その基礎板部8の谷T側上面に、縦締用PC鋼材9により前記柱5を一体に立設してシェッドを構成している。尚、図中10は、屋根3の谷側端部に立設された囲いブロックなどの仕切り手段、10Aは現場打ちコンクリートによる裏込めコンクリートである。
前記屋根3の上面が防護面3Aであり、この防護面3Aに発泡性合成樹脂製のブロック11を用いた衝撃力緩衝構造が設けられ、前記発泡性合成樹脂としては、発泡スチロール、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ウレタン等がある。
前記衝撃力緩衝構造は、前記防護面3A上に平版状のブロック11を多数敷き並べてブロック層Aを形成し、このブロック層A上に平版状のブロック11を多数敷き並べてブロック層Aを形成し、複数段のブロック層A,A・・・を形成してなる。また、ブロック層Aの上に保護材層(図示せず)を設け、この保護材層は現場打ちのコンクリート、プレキャストコンクリート板、あるいは砂,砕砂または山土等のサンドクッション材により形成されている。
前記ブロック11の山側面である上面11Aには、補強材12が設けられ、重ね合わせたブロック11,11間に補強材12が設けられている。本実施例では、屋根3の防護面3Aを除いた全て段のブロック層Aの上面11Aに補強材12を設けているが、複数段のブロック層Aのうち少なくとも1段のブロック層Aにのみ設けてもよい。また、1つの段のブロック層Aの全てのブロック11の上面11Aに補強材12を設けてもよいし、一部のブロック11の上面11Aに補強材12を設けるようにしてもよい。
前記補強材12には、各種のジオテキスタイルなどが用いられる。一例として、網状体である合成樹脂製のジオグリッド(編物や一軸延伸)やネットが用いられ、ネットは合成樹脂製や鋼製などのものを用いることができる。
また、前記補強材12には、一例として、合成樹脂製の不織布を用いることができる。また、合成樹脂製の織布や編物でもよい。
さらに、前記補強材12には、一例として、帯状体たるPPバンド(ポリプロピレン製バンド)を用いることができる。
前記網状体と不織布は、シート状物であり、シート状物の補強材12を、最上段のブロック11の上面11Aに設けたり、重ね合わせたブロック11,11の間に挟むように配置して上面11Aに設けたりすることができる。また、シート状物の補強材12を、図3及び図4に示すように、ブロック11の上面11Aと、相互に対向する2つの側面11B,11Bとに連続して配置するようにしてもよし、シート状物の補強材12を、図5に示すように、ブロック11の上面11Aと、相互に対向する2つの側面11B,11Bと、下面3Cとに連続して巻き付けるようにしてもよい。
また、前記下面3Cにおいて、シート状物の補強材12の両端縁を重ね合わせたり、それら両端縁を連結材(図示せず)により連結してもよい。
また、図2などに示すように、シート状物の補強材12を、固定手段たるピン13によりブロック11に固定する。そのピン13はU字状をなし、両端が先鋭に形成され、これら先端をブロック11に挿入固定し、U字部分で補強材12を固定する。
さらに、図6に示すように、帯状体の補強材12Aを、ブロック11の防護面3Aと、相互に対向する2つの側面11B,11Bと、下面11Cとに連続して一方向巻き付け、端部を固定材料により連結し、或いは交差方向に複数巻き付けてブロック11に設ける。
実験例
まず、実験に使用した補強材12を説明する。尚、ブロック11,11を上下に重ね合わせて実験を行った。下記の表1に、実験番号と補強材の種類及び固定方法を示す。
(1)補強材12がジオグリッド
ジオグリッドは、材質がポリプロピレンであり、品質管理強度が縦12kN/m,横22kN/mであり、形状が格子形状をなし、その目合いが28mm×40mmで、厚さが縦横の交点部で2.8mmのものを使用した。
前記ジオグリッドをブロック11,11の間に挟んだもの(実験番号SG−1)と、上部のブロック11の上に設けたもの(実験番号SG−2)を用いた。
(2)補強材12がネット
ネットは、材質がポリプロピレンであり、規格が縦糸と横糸を交織した織物であり、形状が縦糸と横糸の間隔を2mmあけて交織した網状の織物を使用した。
前記ネットをブロック11,11の間に挟んだもの(実験番号SN−1)と、上部のブロック11の上に設けたもの(実験番号SN−1)を用いた。
(3)補強材12が不織布
不織布は、材質がポリエステルであり、規格が長繊維であり、厚さ3mmの不織布(織網構造を持たない布)を使用した。
前記不織布をブロック11,11の間に挟んだもの(実験番号SF−1)と、上部のブロック11の上に設けたもの(実験番号SF−2)を用いた。
(4)補強材12がPPバンド
PPバンドは、材質がポリプロピレン(PP)であり、引張強度が1470Nであり、形状が幅15.5mm×1000m巻きのものを使用した。(使用したものの材質形状を記載ください。)
前記PPバンドにより、上のブロック11を同一方向で3箇所巻いたもの(SP−1)と、下のブロック11を同一方向で3箇所巻いたもの(SP−2)を用いた。
尚、布製型枠(ST−1)は、実施例2で示す補強材である。
また、比較例(実験番号SB−1)として、ブロックブランクは、補強材を設けないブロック11を示す。
図7に示すように、ブロック11,11の上面に、一定幅の載荷板101を設け、この載荷板101に油圧ジャッキの昇降アーム102を当て、載荷板101を介してブロック11,11に荷重を加え、応力とひずみの変化を測定し、これから得られた仕事量とひずみの関係を図7及び図8示す。
これら図7及び図8から、補強材を設けることにより、仕事量が増加し、即ち衝撃力吸収能力が向上することが分かる。
このように本実施例では、請求項1に対応して、道路、鉄道用軌道並びに家屋、建設施設を落石から防護するために設置される屋根を支持体たる柱5および壁6により支持し屋根の上面たる防護面3Aに、発泡性合成樹脂製のブロック11を敷き並べて発泡スチロールブロック層Aを形成した保護構造物において、ブロック11を厚さ方向に複数段に重ね、この重ね合わせたブロック11,11同士の間に、該ブロック11の衝撃吸収能力を向上する補強材12,12Aを設け、この補強材12,12Aをブロック11の上面11Aに固定したから、補強材12,12Aによりブロック11の衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項1に対応して、ブロック11,11の間に設けた補強材12,12Aにより上面11A側のブロック11の衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、補強材12,12Aをブロック11に固定する固定手段たるピン13を備えるから、固定した補強材12,12Aにより衝撃力が分散されて衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、補強材12,12Aをブロック11の側面11Bに設けたから、補強材12,12Aによりブロック11を拘束してブロック11に加わる衝撃力を分散することができる。
また、このように本実施例では、請求項4に対応して、補強材12,12Aをブロック11に巻いたから、ブロック11に巻き付けた補強材12,12Aにより衝撃力が分散され、衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項5に対応して、補強材12Aが網状体であり、
請求項6に対応して、補強材12が不織布であり、請求項7に対応して、補強材12が帯状体であるから、ブロック11上に重ねたり、巻いたりの作業を容易に行うことができる。また、帯状体の場合は交差方向への巻き付けを容易に行うことができる。
尚、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、各実施例の保護材を適宜組み合わせて使用することができる。また、保護材には、各種のジオクリスタルを用いることができる。
本発明の実施例1を示す保護構造物の断面図である。 同上、固定手段と補強体とブロックの分解斜視図である。 同上、補強体とブロックの分解斜視図である。 同上、ブロックの断面図である。 同上、補強体を巻いたブロックの断面図である。 同上、帯状体の補強体を巻いたブロックの斜視図である。 同上、実験方法を説明するブロックの正面図である。 同上、仕事とひずみ量を示すグラフ図である。 同上、他の仕事とひずみ量を示すグラフ図である。
3 屋根
3A 防護面(上面)
5 柱(支持体)
6 壁(支持体)
A ブロック層
11 ブロック
11A 上面(防護面)
12 補強材(シート状物)
12A 補強材(帯状体)
13 ピン(固定手段
A ブロック層
本発明は、道路、鉄道用軌道並びに家屋、建設施設等を落石から防護するために設置されるシェッド、キーパー、落石防護柵等の保護構造物に係り、特に緩衝構造に発砲性合成樹脂を用いた落石防護用保護構造物に関する。
近年、発泡スチロールの軽量性と自立性と耐圧縮性等を利用した土木工法が開発され、例えば、保護構造物の緩衝工法が実施されており、保護構造物において、複数の発泡スチロールブロックを積み重ねて緩衝構造を形成したものが知られている。
上記保護構造物は、屋根を支持体により支持して構成されており、鋼製とPC,RCによるコンクリート製のものなどが知られている。例えばコンクリート製のシェッドは、複数のコンクリート製壁体である主桁を道路又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材により一体に緊結して屋根を形成し、この屋根の道路又は軌道方向の両側を柱または壁に剛結して構成されている(例えば特許文献1及び特許文献2)。そして、その主桁構造には断面T型のものや断面アーチ型のもの等が知られており、また主桁の支持構造は主桁の両側を親柱と子柱で支持するもの、または擁壁と親柱あるいは擁壁と擁壁とで支持するもの等種々のものが知られている。
また、この種の保護構造物であるコンクリート製キーパーは、複数のコンクリート製壁体を道路又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材により一体に緊結して屋根を形成し、この屋根を道路又は軌道方向に山側に斜めに設置して構成されており、この屋根の支持構造は、屋根を下部工と柱に定着するものや下部工と山の壁部とに定着するものなどが知られている(例えば特許文献3及び特許文献4)。
そして、これらの鋼製あるいはコンクリート製の各種の保護構造物においては、落石等による衝撃力の緩衝を目的として屋根上に緩衝構造が設けられ、その緩衝構造として、特開平2−80703号公報には、屋根に発泡スチロールのブロックを敷設したロックシェッド(例えば特許文献5)が提案され、また、屋根部の上面に板状の発泡性合成樹脂ブロックを複数層に積み重ねたロックシェード(例えば特許文献6)が提案されている。
このような発泡性合成樹脂ブロックを重ねて緩衝構造を形成するものでは、ブロックが軽量でかつ現場での加工も容易であるため、従来のサンドクッション材や古タイヤを用いる場合に比べて、現場での施工性を向上することができると共に、緩衝作用の向上を図ることができる。
さらに、落石条件に合った衝撃力吸収構造を得ることができ、しかも、衝撃力緩衝構造が比較的安価で施工が容易となる保護構造物を提供することを目的とし、平板状の単位発泡スチロールブロックを敷き並べて下部の発泡スチロールブロック層を形成し、この下部の発泡スチロールブロック層の上に、前記単位発泡スチロールブロックと単位体積重量及び圧縮応力が異なる平板状の単位発泡スチロールブロックを敷き並べて上部の発泡スチロールブロック層を形成した保護構造物(例えば特許文献7)が提案されている。
上記特許文献7の保護構造物では、比較的小さい落石の衝撃力は、主として単位体積重量が小さい発泡スチロールブロック層により吸収され、また、例えば設計条件に近い大きな落石の衝撃力は、単位体積重量が小さい発泡スチロールブロック層と大きな発泡スチロールブロック層の両者により吸収される。
また、発泡スチロールブロックと他の緩衝構造とを組み合わせたものとして、サンドクッション材層と発泡スチロールブロック層とプレキャスト緩衝コンクリート板を組み合わせた保護構造物が提案されている(例えば特許文献8)。
実公平1−4895号公報 特公平1−2722号公報 実開昭62−196220号公報 特開平1−244003号公報 特開平2−80703号公報 特公平6−49964号公報 特許第2914329号公報 実公平7−38331号公報
上記のようにサンドクッション材層とプレキャスト緩衝コンクリート板とを用いるものでは、死荷重が増加するという問題がある。
そこで、本発明は、構造簡易にして、効果的に衝撃力緩衝機能を向上することができる保護構造物を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、道路、鉄道用軌道、家屋又は建設施設を落石から防護するために設置される屋根を支持体により支持し、前記屋根の上面に、発泡性合成樹脂製のブロックを敷き並べてブロック層を形成した落石防護用保護構造物において、前記ブロックを厚さ方向に複数段に重ね、この重ね合わせたブロック同士の間に、該ブロックの衝撃吸収能力を向上する補強材を設け、この補強材を前記ブロックの上面に固定したものである。
また、請求項3の発明は、前記補強材を前記ブロックの側面に設けたものである。
また、請求項4の発明は、前記補強材を前記ブロックに巻いたものである。
また、請求項5の発明は、前記補強材が網状体である。
また、請求項6の発明は、前記補強材が不織布である。
また、請求項7の発明は、前記補強材が帯状体である。
請求項1の構成によれば、補強材によりブロックの衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項1の構成によれば、ブロックの間に設けた補強材により上面側のブロックの衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項2の構成によれば、固定した補強材により衝撃力が分散されて衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項3の構成によれば、ブロックの側面に設けた補強材により、ブロックを拘束してブロックに加わる衝撃力を分散することができる。
また、請求項4の構成によれば、ブロックに巻き付けた補強材により衝撃力が分散され、衝撃吸収能力が向上する。
また、請求項5〜7の構成によれば、ブロック上に重ねたり、巻いたりの作業を容易に行うことができる。また、帯状体は交差方向への巻き付けを容易にできる。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な保護構造物を採用することにより、従来にない保護構造物が得られ、その保護構造物について記述する。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1〜図9は本発明の実施例1を示し、同図はコンクリート製シェッドの屋根上に衝撃力緩衝構造を備えたものを示しており、複数の主桁1を道である道路R又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材2により一体に緊結して山Yに沿う屋根3を形成し、その主桁1は、道路R又は軌道幅方向に向うPC鋼材4によりプレテンション方式で緊張力が付与されており、前記屋根3の道路R又は軌道方向の両側を支持体である柱5および壁6上に載置し、縦締用鋼材7によって剛結一体化し、さらに前記壁6の底部には道路R又は軌道幅方向のコンクリート製の平板状基礎板部8が一体に形成され、すなわち前記壁6と基礎板部8とがコンクリートにより一体に形成されており、また、その基礎板部8の上面に前記道路Rを形成し、さらに、その基礎板部8の谷T側上面に、縦締用PC鋼材9により前記柱5を一体に立設してシェッドを構成している。尚、図中10は、屋根3の谷側端部に立設された囲いブロックなどの仕切り手段、10Aは現場打ちコンクリートによる裏込めコンクリートである。
前記屋根3の上面が防護面3Aであり、この防護面3Aに発泡性合成樹脂製のブロック11を用いた衝撃力緩衝構造が設けられ、前記発泡性合成樹脂としては、発泡スチロール、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ウレタン等がある。
前記衝撃力緩衝構造は、前記防護面3A上に平版状のブロック11を多数敷き並べてブロック層Aを形成し、このブロック層A上に平版状のブロック11を多数敷き並べてブロック層Aを形成し、複数段のブロック層A,A・・・を形成してなる。また、ブロック層Aの上に保護材層(図示せず)を設け、この保護材層は現場打ちのコンクリート、プレキャストコンクリート板、あるいは砂,砕砂または山土等のサンドクッション材により形成されている。
前記ブロック11の山側面である上面11Aには、補強材12が設けられ、重ね合わせたブロック11,11間に補強材12が設けられている。本実施例では、屋根3の防護面3Aを除いた全て段のブロック層Aの上面11Aに補強材12を設けているが、複数段のブロック層Aのうち少なくとも1段のブロック層Aにのみ設けてもよい。また、1つの段のブロック層Aの全てのブロック11の上面11Aに補強材12を設けてもよいし、一部のブロック11の上面11Aに補強材12を設けるようにしてもよい。
前記補強材12には、各種のジオテキスタイルなどが用いられる。一例として、網状体である合成樹脂製のジオグリッド(編物や一軸延伸)やネットが用いられ、ネットは合成樹脂製や鋼製などのものを用いることができる。
また、前記補強材12には、一例として、合成樹脂製の不織布を用いることができる。また、合成樹脂製の織布や編物でもよい。
さらに、前記補強材12には、一例として、帯状体たるPPバンド(ポリプロピレン製バンド)を用いることができる。
前記網状体と不織布は、シート状物であり、シート状物の補強材12を、最上段のブロック11の上面11Aに設けたり、重ね合わせたブロック11,11の間に挟むように配置して上面11Aに設けたりすることができる。また、シート状物の補強材12を、図3及び図4に示すように、ブロック11の上面11Aと、相互に対向する2つの側面11B,11Bとに連続して配置するようにしてもよし、シート状物の補強材12を、図5に示すように、ブロック11の上面11Aと、相互に対向する2つの側面11B,11Bと、下面3Cとに連続して巻き付けるようにしてもよい。
また、前記下面3Cにおいて、シート状物の補強材12の両端縁を重ね合わせたり、それら両端縁を連結材(図示せず)により連結してもよい。
また、図2などに示すように、シート状物の補強材12を、固定手段たるピン13によりブロック11に固定する。そのピン13はU字状をなし、両端が先鋭に形成され、これら先端をブロック11に挿入固定し、U字部分で補強材12を固定する。
さらに、図6に示すように、帯状体の補強材12Aを、ブロック11の防護面3Aと、相互に対向する2つの側面11B,11Bと、下面11Cとに連続して一方向巻き付け、端部を固定材料により連結し、或いは交差方向に複数巻き付けてブロック11に設ける。
実験例
まず、実験に使用した補強材12を説明する。尚、ブロック11,11を上下に重ね合わせて実験を行った。下記の表1に、実験番号と補強材の種類及び固定方法を示す。

(1)補強材12がジオグリッド
ジオグリッドは、材質がポリプロピレンであり、品質管理強度が縦12kN/m,横22kN/mであり、形状が格子形状をなし、その目合いが28mm×40mmで、厚さが縦横の交点部で2.8mmのものを使用した。
前記ジオグリッドをブロック11,11の間に挟んだもの(実験番号SG−1)と、上部のブロック11の上に設けたもの(実験番号SG−2)を用いた。
(2)補強材12がネット
ネットは、材質がポリプロピレンであり、規格が縦糸と横糸を交織した織物であり、形状が縦糸と横糸の間隔を2mmあけて交織した網状の織物を使用した。
前記ネットをブロック11,11の間に挟んだもの(実験番号SN−1)と、上部のブロック11の上に設けたもの(実験番号SN−1)を用いた。
(3)補強材12が不織布
不織布は、材質がポリエステルであり、規格が長繊維であり、厚さ3mmの不織布(織網構造を持たない布)を使用した。
前記不織布をブロック11,11の間に挟んだもの(実験番号SF−1)と、上部のブロック11の上に設けたもの(実験番号SF−2)を用いた。
(4)補強材12がPPバンド
PPバンドは、材質がポリプロピレン(PP)であり、引張強度が1470Nであり、形状が幅15.5mm×1000m巻きのものを使用した。(使用したものの材質形状を記載ください。)
前記PPバンドにより、上のブロック11を同一方向で3箇所巻いたもの(SP−1)と、下のブロック11を同一方向で3箇所巻いたもの(SP−2)を用いた。
尚、布製型枠(ST−1)は、実施例2で示す補強材である。
また、比較例(実験番号SB−1)として、ブロックブランクは、補強材を設けないブロック11を示す。
図7に示すように、ブロック11,11の上面に、一定幅の載荷板101を設け、この載荷板101に油圧ジャッキの昇降アーム102を当て、載荷板101を介してブロック11,11に荷重を加え、応力とひずみの変化を測定し、これから得られた仕事量とひずみの関係を図7及び図8示す。
これら図7及び図8から、補強材を設けることにより、仕事量が増加し、即ち衝撃力吸収能力が向上することが分かる。
このように本実施例では、請求項1に対応して、道路、鉄道用軌道、家屋又は建設施設を落石から防護するために設置される屋根3を支持体たる柱5および壁6により支持し屋根の上面たる防護面3Aに、発泡性合成樹脂製のブロック11を敷き並べて発泡スチロールブロック層Aを形成した保護構造物において、ブロック11を厚さ方向に複数段に重ね、この重ね合わせたブロック11,11同士の間に、該ブロック11の衝撃吸収能力を向上する補強材12,12Aを設け、この補強材12,12Aをブロック11の上面11Aに固定したから、補強材12,12Aによりブロック11の衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項1に対応して、ブロック11,11の間に設けた補強材12,12Aにより上面11A側のブロック11の衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、補強材12,12Aをブロック11に固定する固定手段たるピン13を備えるから、固定した補強材12,12Aにより衝撃力が分散されて衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、補強材12,12Aをブロック11の側面11Bに設けたから、補強材12,12Aによりブロック11を拘束してブロック11に加わる衝撃力を分散することができる。
また、このように本実施例では、請求項4に対応して、補強材12,12Aをブロック11に巻いたから、ブロック11に巻き付けた補強材12,12Aにより衝撃力が分散され、衝撃吸収能力を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項5に対応して、補強材12Aが網状体であり、
請求項6に対応して、補強材12が不織布であり、請求項7に対応して、補強材12が帯状体であるから、ブロック11上に重ねたり、巻いたりの作業を容易に行うことができる。また、帯状体の場合は交差方向への巻き付けを容易に行うことができる。
尚、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、各実施例の保護材を適宜組み合わせて使用することができる。また、保護材には、各種のジオクリスタルを用いることができる。
本発明の実施例1を示す保護構造物の断面図である。 同上、固定手段と補強体とブロックの分解斜視図である。 同上、補強体とブロックの分解斜視図である。 同上、ブロックの断面図である。 同上、補強体を巻いたブロックの断面図である。 同上、帯状体の補強体を巻いたブロックの斜視図である。 同上、実験方法を説明するブロックの正面図である。 同上、仕事とひずみ量を示すグラフ図である。 同上、他の仕事とひずみ量を示すグラフ図である。
3 屋根
3A 防護面(上面)
5 柱(支持体)
6 壁(支持体)
A ブロック層
11 ブロック
11A 上面(防護面)
12 補強材(シート状物)
12A 補強材(帯状体)
13 ピン(固定手段
A ブロック層

Claims (9)

  1. 支持体により支持してなる防護面に、発泡性合成樹脂製のブロックを敷き並べてブロック層を形成した保護構造物において、前記ブロックの山側面に補強材を設けたことを特徴とする保護構造物。
  2. 前記ブロックを厚さ方向に複数段に重ね、前記ブロック間に前記補強材を設けたことを特徴とする請求項1記載の保護構造物。
  3. 前記補強材を前記ブロックに固定する固定手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の保護構造物。
  4. 前記補強材を前記ブロックの山側面及び側面に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の保護構造物。
  5. 前記補強材を前記ブロックに巻いたことを特徴とする請求項4記載の保護構造物。
  6. 前記補強材が網状体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の保護構造物。
  7. 前記補強材が不織布であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の保護構造物。
  8. 前記補強材が帯状体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の保護構造物。
  9. 前記補強材が布製型枠であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の保護構造物。
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