JP5422333B2 - 落石防護用保護構造物 - Google Patents

落石防護用保護構造物 Download PDF

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Description

本発明は、防護面を有する落石防護用保護構造物に関する。
従来、この種の保護構造物として、擁壁タイプのコンクリート製の防護壁(例えば特許文献1の従来技術)があるが、この防護壁では落石が衝突して変形や破損をすると修復が困難である。
このような問題を考慮して、落石防護擁壁の背面に、発泡樹脂製の自立型緩衝材を設けたもの(例えば特許文献2)が提案されている。
一方、この保護構造物として、屋根を備えたものでは、該屋根を支持体により支持して構成され、鋼製とPC,RCによるコンクリート製のものなどが知られている。例えばコンクリート製のシェッドは、複数のコンクリート製の主桁を道路又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材により一体に緊結して屋根を形成し、この屋根の道路又は軌道方向の両側を柱または壁に連結して構成されている(例えば特許文献3及び特許文献4)。そして、その主桁構造は断面T型のものや断面アーチ型のもの等が知られており、また主桁の支持構造は主桁の両側を親柱と子柱で支持するもの、または擁壁と親柱あるいは擁壁と擁壁とで支持するもの等種々のものが知られている。また、この種の保護構造物であるコンクリート製キーパーは、複数のコンクリート製主桁を道路又は軌道長さ方向に向う横締用PC鋼材により一体に緊結して屋根を形成し、この屋根を山側に斜めに設置して構成されており、この屋根の支持構造は、屋根を下部工と柱に定着するものや下部工と山の壁部とに定着するものなどが知られている(例えば、特許文献5及び特許文献6)。
そして、これらの屋根を備えた各種の保護構造物においては、落石等による衝撃力の緩衝を目的として屋根上に緩衝構造が設けられ、その緩衝構造として、屋根に発泡スチロールのブロックを敷設したロックシェッド(例えば特許文献7)が提案され、また、屋根部の上面に板状の発泡スチロールブロックを複数層に積み重ねたロックシェッド(特許文献8)が提案されている。
特開2004−278081号公報 特開平9−88015号公報 実公平1−4895号公報 特公平1−2722号公報 実開昭62−196220号公報 特公平1−244003号公報 特開平2−80703号公報 特公平6−49964号公報
上記の特許文献2の防護壁のように、山側の面に発泡樹脂を設けた構造では、大きな落石の衝撃エネルギーを吸収するためには、厚い発泡樹脂を用いる必要があり、コストアップを招くという問題があり、また、大きな落石箇所では、落石に対抗する支持力を得るために防護壁を大型化したり、基礎を構築したりする必要があり、工事費が嵩む問題もある。
一方、上記屋根を備えた保護構造物においても、大きな落石の衝撃エネルギーを吸収するためには、発泡スチロールブロックを複数層に厚く積み重ねる必要があり、コストアップを招くという問題がある。
そこで、本発明は、衝撃エネルギー吸収効果に優れた落石防護用保護構造物を提供することを目的とする。
(1)本発明の落石防護用保護構造物は、上記目的を達成するために、防護面を有する落石防護用保護構造物において、前記防護面に発泡体層を設け、この発泡体層の山側に、籠状枠体内に中詰め材を入れた緩衝籠体を設け、前記防護面に前記発泡体層と前記緩衝籠体を連結したことを特徴とする。
このように籠状枠体内に中詰め材を入れた緩衝籠体を設けることにより、籠状枠体の塑性変形と中詰め材の移動によって衝撃エネルギーを吸収し、且つ発泡体層に衝撃力が伝わることにより、衝撃エネルギーを効果的に吸収できる。特に、緩衝籠体は発泡体より重量が大きいので落石衝突時の衝撃エネルギー吸収量が大きくなる。また、発泡体層と緩衝籠体を保護構造物に一体化することができる。特に、保護構造物が防護壁の場合、緩衝籠体がウエートとなって防護壁の安定性が向上する
(2)また、上記の落石防護用保護構造物において、前記中詰め材が、石又は/及び土砂であることを特徴とする。
これにより緩衝籠体に落石を受けると、発泡体より重量が大きい石又は/及び土砂が移動することにより衝撃エネルギーを吸収することができる。
(3)また、上記の落石防護用保護構造物において、前記発泡体層と前記緩衝籠体との間にコンクリート層を設けたことを特徴とする。
これにより緩衝籠体から発泡体層に加わる荷重が分散されて発泡体に加わり、発泡体層における衝撃エネルギー吸収効果が向上する。
)また、上記の落石防護用保護構造物において、前記保護構造物が防護壁であることを特徴とする。
これにより衝撃エネルギー吸収効果に優れた防護壁が得られ、その防護壁を大型化したり、大きな基礎を設けたりする必要がなく、或いは基礎を小型化できる。
)また、上記の落石防護用保護構造物において、前記防護壁がコンクリート製であることを特徴とする。
これにより衝撃エネルギー吸収効果に優れたコンクリート製の防護壁が得られる。
)さらに、上記の落石防護用保護構造物において、前記防護壁が補強土壁であることを特徴とする。
これにより衝撃エネルギー吸収効果に優れた補強土壁からなる防護壁が得られる。
)さらに、上記の落石防護用保護構造物において、前記防護壁が籠状枠体内に中詰め材を入れた緩衝籠体からなることを特徴とする。
これにより現場で簡便に防護壁を構築することができる。
)さらにまた、上記の落石防護用保護構造物において、前記防護壁がプレキャストコンクリート製であることを特徴とする。
このようにコンクリート二次製品を用いることにより、現場での防護壁の施工性を向上することができる。
)また、上記の落石防護用保護構造物において、前記防護面が保護構造物の屋根の上面であることを特徴とする。
これにより保護構造物の屋根における衝撃エネルギー吸収効果を高めることができる。
本発明の落石防護用保護構造物によれば、防護面に発泡体層と緩衝籠体を連結したことにより、落石防護用保護構造物における衝撃エネルギー吸収効果を向上することができる。
本発明の実施例1を示す落石防護用保護構造物の断面図である。 本発明の実施例2を示す落石防護用保護構造物の断面図である。 本発明の実施例3を示す落石防護用保護構造物の断面図である。 本発明の実施例4を示す落石防護用保護構造物の断面図である。 本発明の実施例5を示す落石防護用保護構造物の断面図である。 本発明の実施例6を示す落石防護用保護構造物の断面図である。 本発明の実施例7を示す落石防護用保護構造物の断面図である。 本発明の実施例8を示す落石防護用保護構造物の断面図である。 同上、施工工程を示す断面図である。 本発明の実施例9を示す落石防護用保護構造物の断面図である。 同上、擁壁ブロックの斜視図である。 本発明の実施例10を示す落石防護用保護構造物の断面図である。 本発明の実施例11を示す落石防護用保護構造物の断面図である。 本発明の実施例12を示す落石防護用保護構造物の断面図である。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な落石防護用保護構造物を採用することにより、従来にない落石防護用保護構造物が得られ、その落石防護用保護構造物について記述する。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1は本発明の実施例1を示し、同図に示すように、落石防護用保護構造物である防護壁1は、山側斜面2の下部に位置する略平坦な設場所3に設けられ、下部に略水平な底面4を備え、この底面4の山側に略垂直な防護面5を有すると共に、反山側には上部が山側に傾斜した反山側面6を有し、現場で型枠を組み、現場打ちコンクリートにより構築されている。この例は設置場所3に基礎などを設けずに構築した直接基礎タイプの防護壁1を用いている。尚、本実施例等は本発明の基本構成を示し、請求項1に記載の発明は、防護面5に後述する発泡体層と緩衝籠体を連結した構成を採用する。
前記防護面5には、該防護面5に沿って発泡体層11が設けられている。この発泡体層11は複数の発泡体ブロック12を防護面5に沿って並べると共に、その幅方向端面12Tを重ね合わせてなる。前記発泡体ブロック12は、発泡性合成樹脂ブロックからなり、その発泡性合成樹脂としては、発泡スチロール、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ウレタンなどが例示される。尚、発泡体ブロック12は後述する緩衝籠体より薄い。
発泡体ブロック12に発泡スチロールブロックを用いるとすれば、ひずみが70%程度になるまでは防護壁1に大きな応力が加わらない。したがって、ひずみが70%以下となる範囲で使用すれば、大きな力が防護壁1に作用するのを防止することができる。また、変形することによりエネルギーを吸収するため、ひずみが70%を超える場合でも、大きなエネルギーが防護壁1に作用するのを防止できる。
前記発泡体層11の山側に、緩衝籠体13を設ける。この緩衝籠体13は、金属製からなる籠状枠体14と、この籠状枠体14内に詰められた中詰め材15とからなり、この中詰め材15としては、石,土砂や石と土砂の混合物が例示される。また、前記籠状枠体14は、縁部を形成する外枠部16と、外枠部16の開口を塞ぐ網部17とを備える。尚、斜め部材が交差する網部17を図示しているが、縦横部材が交差するものでもよい。
略同一形状の前記緩衝籠体13を重ね合わせて設け、上下の籠状枠体14を図示しない連結材により連結している。緩衝籠体13に落石を受けると、籠状枠体14が塑性変形すると共に、内部で中詰め材15が移動することにより、その衝撃エネルギーを吸収することができる。また、上下の籠状枠体14を連結して一体化することにより、落石の力が複数の緩衝籠体13に分散され、衝撃エネルギー吸収効果が向上する。
中詰め材15に土砂を用いる場合は、可撓性を有する布製の袋などに土砂を入れ、その複数の土砂入り袋を籠状枠体14内に詰めるようにすればよい。また、石と土砂入り袋を混合して詰めるようにしてもよい。さらに、土砂流出用マットにより網部17を塞いで石と土砂の混合物を詰めるようにしてもよい。
このように本実施例では、山側に設けられた防護面5を有する落石防護用保護構造物において、防護面5に発泡体層11を設け、この発泡体層11の山側に、籠状枠体14内に中詰め材15を入れた緩衝籠体13を設けたから、籠状枠体14の塑性変形と中詰め材15の移動によって衝撃エネルギーを吸収し、且つ発泡体層11に衝撃力が伝わることにより、衝撃エネルギーを効果的に吸収できる。特に、緩衝籠体13は発泡体より重量が大きいので落石衝突時の衝撃エネルギー吸収量が大きくなる。
また、このように本実施例では、中詰め材15が、石又は/及び土砂であるから、緩衝籠体13に落石を受けると、発泡体より重量が大きい石又は/及び土砂が移動することにより衝撃エネルギーを吸収することができる。
また、このように本実施例では、保護構造物が防護壁1であるから、衝撃エネルギー吸収効果に優れた防護壁1が得られ、その防護壁1を大型化したり、大きな基礎を設けたりする必要がなく、或いは基礎を小型化できる。
また、このように本実施例では、防護壁1がコンクリート製であるから、衝撃エネルギー吸収効果に優れたコンクリート製の防護壁1が得られる。
さらに、実施例上の効果として、上下の籠状枠体14を連結して一体化することにより、落石の衝撃力が複数の緩衝籠体13に分散され、衝撃エネルギー吸収効果を向上することができる。
図2は、本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、前記発泡体層11と緩衝籠体13との間にコンクリート層21を設けている。このコンクリート層21は現場打ち鉄筋コンクリートにより形成したり、プレキャスト鉄筋コンクリート版やプレキャストPCコンクリート版などにより形成される。
このように本実施例では、発泡体層11と緩衝籠体13との間にコンクリート層を設けたから、コンクリート層21により緩衝籠体13から発泡体層11に加わる荷重が分散されて発泡体に加わり、発泡体層11における衝撃エネルギー吸収効果が向上する。
図3は、本発明の実施例3を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、防護壁1と発泡体層11と緩衝籠体13とを連結材22により連結している。この連結材22は防護面5に基端側を固定する棒状の連結部23と、前記連結部23の先端に設けられ前記籠状枠体14に係止する係止部24とを備え、前記連結部23は発泡体層11と緩衝籠体13とを貫通している。
このように本実施例では、防護面5に発泡体層11と緩衝籠体13を連結したから、発泡体層11と緩衝籠体13を防護壁1に一体化することができる。特に、緩衝籠体13がウエートとなって防護壁1の安定性が向上する。
図4は、本発明の実施例4を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、設置場所3に防護壁1の基礎となる支持杭25を設け、この支持杭25の上に前記防護壁1を構築している。
このように本実施例では、上記各実施例と同様な作用・効果を奏し、また、このように直接基礎ではなく、杭基礎構造の防護壁1にも適用可能である。
図5は、本発明の実施例5を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、防護壁1Aを緩衝籠体13により構築している。具体的には、複数の緩衝籠体13を重ね合わせて連結し、下から上に向って緩衝籠体13の幅が小さいものを用い、複数の緩衝籠体13の山側面を合わせて略垂直な防護面5を構成し、この防護面5に前記発泡体層11を設けている。
また、前記防護面5と発泡体層11と緩衝籠体13とを前記連結材22により連結し、前記連結部23を前記防護壁1Aと発泡体層11と緩衝籠体13に挿通し、その連結部23の両端に係止部24,24を設け、これら係止部24,24を防護壁1Aと緩衝籠体13にそれぞれ係止している。
このように本実施例では、防護壁1Aが籠状枠体14内に中詰め材15を入れた緩衝籠体13からなるから、籠状枠体14と中詰め材15を現場に搬入して組み立てることにより防護壁1Aを構成できるから、現場で簡便に防護壁1Aを構築することができる。
図6は、本発明の実施例6を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例の防護壁1Bは、プレキャストコンクリート製の擁壁ブロック31なり、この擁壁ブロック31は、底版部32と縦壁部33とを一体に備え、上下に長さ方向の横締め材挿通孔34を備え、前記底版部32を反山側に配置しており、複数の擁壁ブロック31を長さ方向に並べると共に、挿通孔34,34に、横締め材たるPC鋼材35,35を挿通し、これらPC鋼材35,35により複数の擁壁ブロック31を横締めして一体化することにより防護壁1Bを構築し、この防護壁1Bの山側面が防護面5となる。
また、防護壁1Bと発泡体層11と緩衝籠体13とを前記連結材22により連結して一体化する。尚、連結部23を擁壁ブロック31に挿通している。
このように本実施例では、防護壁1Bがプレキャストコンクリート製であるから、現場でプレキャストコンクリート製の擁壁ブロック31を用いて、防護壁1Bを簡便に構築することができる。
図7は、本発明の実施例7を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、実施例6の防護壁1Bにおいて、前記底版部32を山側に配置し、その底版部32の上に前記発泡体層11と前記緩衝籠体13を配置している。
このように本実施例でも、上記各実施例と同様な作用・効果を奏し、また、この例では、底版部32の上に発泡体層11と緩衝籠体13を配置することにより、それら発泡体層11と緩衝籠体13が防護壁1Bのウエートとなり、防護壁1Bの安定性が向上する。
図8〜図9は、本発明の実施例8を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例の防護壁1Cは補強土壁からなり、図9に示すように、設置場所3の山側と反山側に、底板部41と側板部42とを有する略L形の枠部材43を1段毎にそれぞれ配置し、山側と反山側の底板部42,42間にジオテキスタイルなどのシート状補強材44を配置し、そのシート状補強材44上に盛土材45を側板部42の高さ位置まで盛り、転圧し、これを1段毎に行って補強土壁を構築する。
このように本実施例では、防護壁1Cが補強土壁であるから、衝撃エネルギー吸収効果に優れた補強土壁からなる防護壁1Cが得られる。
図10〜図11は、本発明の実施例9を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例の防護壁1Dは、プレキャストコンクリート製の擁壁ブロック51を用いて構築している。
前記擁壁ブロック51は、防護面5を形成する山側の縦壁部52と、反山側に設けられた斜めの縦壁部53と、これら縦壁部52,53を連結する控え部54と、内部に設けられた充填部55とを備える。
そして、この例では複数の擁壁ブロック51を重ね合わせると共に、上下の擁壁ブロック51を連結し、さらに、複数の擁壁ブロック51を長さ方向に並べ、内部の充填部55に中詰め材56を充填することにより防護壁1Dを構築する。
このように本実施例でも、上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
図12は、本発明の実施例10を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、保護構造物であるコンクリート製シェッドの屋根上に衝撃力緩衝構造を備えたものを示しており、複数の主桁101を道である道路M又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材102により一体に緊結して山Yに沿う屋根103を形成し、その主桁101は、道路M又は軌道幅方向に向うPC鋼材104によりプレテンション方式で緊張力が付与されており、前記屋根103の道路M又は軌道方向の両側を支持体である柱105および壁106上に載置し縦締用鋼材107やアンカー110によって連結一体化してシェッドを構成している。また、前記屋根103の周縁上部に、道路M長さ方向に連続する囲いブロック108をアンカー部材109により固設している。
そして、前記屋根103の上面により防護面5を構成し、この防護面5上に複数の発泡体ブロック12を防護面5に沿って並べて前記発泡体層11を形成し、この発泡体層11の上に前記緩衝籠体13を隙間なく並べている。
このように本実施例においては、防護面5が保護構造物の屋根103の上面であるから、保護構造物の屋根における衝撃力緩衝効果及び衝撃エネルギー吸収効果を高めることができる。
図13は、本発明の実施例11を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では保護構造物であるコンクリート製キーパーの屋根上に衝撃力緩衝構造を備えたものを示し、複数の主桁101Aを道路長手方向に向う横締用PC鋼材102により一体に緊結して屋根103Aを形成し、この屋根103Aの道路M側周縁上部に囲いブロック108をアンカー部材109によって立設し、この屋根103Aを縦締用鋼材121により支持体たるコンクリート製下部工106Aに定着すると共に、山Yの壁部にアンカー122によって定着し、屋根103Aの上面103Uは山Yに対向して谷T側斜め上方に向かって配置されている。図中123は前記下部工106Aと同時に形成された控えコンクリート部、124はこの控えコンクリート部123と前記屋根103A間に打設して形成した裏込めコンクリート部である。
そして、前記屋根103Aの上面により防護面5を構成し、この防護面5上に複数の発泡体ブロック12を防護面5に沿って並べて前記発泡体層11を形成し、この発泡体層11の上に前記緩衝籠体13を隙間なく並べている。
このように本実施例においては、防護面5が保護構造物の屋根103Aの上面であるから、保護構造物の屋根における衝撃力緩衝効果及び衝撃エネルギー吸収効果を高めることができる。
図14は、本発明の実施例12を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、既設の防護壁1の山側に土砂などの堆積物61がある現場において、堆積物61の上面を必要に応じて均し、その堆積物61上に前記発泡体層11と前記緩衝籠体13を設けている。
このように本実施例では、山側に設けられた防護面5を有する既設の落石防護用保護構造物において、防護面5に発泡体層11を設け、この発泡体層11の山側に、籠状枠体14内に中詰め材15を入れた緩衝籠体13を設け、防護面5の山側に土砂などの堆積物61があり、その堆積物61の上を必要に応じて均し、その堆積物61上に発泡体層11と前記緩衝籠体13を設ける構造及び施工方法であるから、籠状枠体14の塑性変形と中詰め材15の移動によって衝撃エネルギーを吸収し、且つ発泡体層11に衝撃力が伝わることにより、衝撃エネルギーを効果的に吸収できる。特に、緩衝籠体13は発泡体より重量が大きいので落石衝突時の衝撃エネルギー吸収量が大きくなる。
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、籠状枠体は、金属製以外でも、プラスチック製や木製などの硬質部材から形成することができる。また、擁壁ブロック51は縦壁部52のないタイプのものを用いたり、底版部の両側に縦壁部を備えたものを用いたりすることができる。さらに、擁壁ブロック31は底版部の中央に縦壁部を設けた逆T型タイプのものでもよい。
1,1A,1B,1C,1D 防護壁
5 防護面
11 発泡体層
12 発泡体ブロック
13 緩衝籠体
14 籠状枠体
15 中詰め材
21 コンクリート層
22 連結材
31 擁壁ブロック
32 底版部
33 縦壁部
34 挿通孔
44 補強材
51 擁壁ブロック

Claims (9)

  1. 防護面を有する落石防護用保護構造物において、前記防護面に発泡体層を設け、この発泡体層の山側に、籠状枠体内に中詰め材を入れた緩衝籠体を設け、前記防護面に前記発泡体層と前記緩衝籠体を連結したことを特徴とする落石防護用保護構造物。
  2. 前記中詰め材が、石又は/及び土砂であることを特徴とする請求項1記載の落石防護用保護構造物。
  3. 前記発泡体層と前記緩衝籠体との間にコンクリート層を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の落石防護用保護構造物。
  4. 前記保護構造物が防護壁であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の落石防護用保護構造物。
  5. 前記防護壁がコンクリート製であることを特徴とする請求項記載の落石防護用保護構造物。
  6. 前記防護壁が補強土壁であることを特徴とする請求項記載の落石防護用保護構造物。
  7. 前記防護壁が籠状枠体内に中詰め材を入れた緩衝籠体からなることを特徴とする請求項記載の落石防護用保護構造物。
  8. 前記防護壁がプレキャストコンクリート製であることを特徴とする請求項記載の落石防護用保護構造物。
  9. 前記防護面が保護構造物の屋根の上面であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の落石防護用保護構造物。
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