JPH0938124A - 整姿用パッド並びにその製造方法 - Google Patents

整姿用パッド並びにその製造方法

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JPH0938124A
JPH0938124A JP21677995A JP21677995A JPH0938124A JP H0938124 A JPH0938124 A JP H0938124A JP 21677995 A JP21677995 A JP 21677995A JP 21677995 A JP21677995 A JP 21677995A JP H0938124 A JPH0938124 A JP H0938124A
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JP
Japan
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pad
sheet
silicone gel
main body
dressing
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JP21677995A
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English (en)
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Motoyasu Nakanishi
幹育 中西
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Suzuki Sogyo Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Sogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 整姿用パッドの表面に段差部が生じ、美感及
び触感を損ねていた。 【解決手段】 本発明の整姿用パッドは、パッド本体2
と被覆シート3とを具えて成り、パッド本体2をパッド
本体2の装着面側に微小中空球体9を偏在分布させたシ
リコーンゲルにより形成することにより上記課題の解決
を図っている。また本発明の整姿用パッドの製造方法
は、パッド本体成形工程において凸部用型枠16内に微
小中空球体9の添加されたシリコーン原料液8を注入
し、その注入前あるいは注入後において比重差により微
小中空球体9をシリコーンゲル原料液8中に偏在分布さ
せた後、当該偏在分布状態を保ちつつ硬化させてパッド
本体2を成形することにより上記課題の解決を図ってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば女性の身体の
整姿を主目的として使用される整姿用パッド並びにその
製造方法に関する。
【0002】
【発明の背景】例えば乳腺症等の手術で女性が乳房を切
除した場合、整姿目的で女性の乳房に形状を似せた整姿
用パッドを使用することがある。この整姿用パッドは、
いわば身体の一部として代用されるものであるから、な
るべく身体に近い性状であることが望まれ、柔軟性、弾
力性、保形性、感触性、強度性などの諸条件を具備する
ことが要求される。また直接素肌に着ける可能性が高い
ものであるため、通気性はもちろん、ファンデーション
の一部として外観的にも高級感漂うものに仕上げられて
いる必要がある。
【0003】そこでこのような諸条件の幾つかを具備す
るものとして、連続気泡で多孔化したゲル状物質から成
るパッドがすでに開発されている(実公昭61−407
28号公報)。しかしながらここに紹介された油性系ま
たは含水系のゲル状物質を適用したパッドでは、表面が
べとついているため、身体の肌触りとはほど遠く、また
その表面強度も比較的弱く、パッド周縁の保形性も悪か
った。このため、通常プラスチックフィルム等で完全に
シールして使用されるが、この場合、内部のゲル状物質
とプラスチックフィルムとの接着が充分でなく、剥離や
ゲル状物質の内部での移動、変形、型崩れ、フィルムの
皺等を生じて製品価値の著しく低いものしか得られなか
った。
【0004】このような実状を踏まえ、本出願人の同一
資本系列法人等によってすでに特開平5−131007
号「整姿用パッド並びにその製造方法」、特願平6−1
52796号「整姿用パッド並びにその製造方法」、特
願平7−158403号「整姿用パッド並びにその製造
方法」等の出願がされており、上記問題点を解決すると
ともに、脂肪感触面と重量面での、より一層の現物感の
追求と、通気性の向上、更には離型性の改善等を達成し
得る新規な整姿用パッド並びにその製造方法の開発に成
功している。
【0005】このような出願に開示される整姿用パッド
においては、例えば凸部用型枠に対し、まずゲル層用原
料液を注入し、次いでその上から発泡層用原料液を注入
し、更に上方から押圧を加えながら加熱硬化することに
よりパッド本体を成形するようにしている。従ってこの
押圧作用によって、シリコーンゲル層も発泡層を介して
押圧を受けるようになり、シリコーンゲル層2b′にお
ける発泡層2a′との接合部位周辺部において押圧に伴
う圧縮が生じてしまい、ここが図15に示すように段差
部40となって露出してしまう。
【0006】なおこの段差部40は整姿用パッドの外観
を損ねるととものに、シリコーンゲル層2b′の部分的
硬質化を招くものであり、触感上も好ましくない。更に
性状の違う二部材を積層するという構造となっているた
め、構造上シリコーンゲル層2b′と発泡層2a′との
境界部において機械的強度が弱くなってしまい、経時的
に型崩れが生じたり層間剥離等を引き起こすおそれも懸
念されていた。
【0007】
【開発を試みた技術的事項】本発明はこのような背景に
おいて開示される従来技術の構成及び当該従来技術の抱
える課題を充分に認識し、案出されたものであって、パ
ッド本体の基本的構成並びにパッド本体の成形手法を根
本的に見直すことにより、上記従来の整姿用パッドが抱
えていた問題点を解決すると同時に生産効率の向上、製
造コストの削減をも可能にした極めて有用且つ新規な整
姿用パッド並びにその製造方法の開発を試みたものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
整姿用パッドは、パッド本体とパッド本体の周面を被覆
する被覆シートとを具えて成り、このうちパッド本体は
パッド本体の装着面側に微小中空球体を偏在分布させた
シリコーンゲルにより形成されていることを特徴として
成るものである。これにより発泡層とシリコーンゲル層
はそれぞれ別個の層として存在するのではなく、同一素
材中において空孔の有無または多少によって識別され
る。従って発泡層とシリコーンゲル層との層間剥離は生
ぜず、シリコーンゲル層に段差部が生ずることもなく、
美感、触感共に向上する。
【0009】また請求項2記載の整姿用パッドは、前記
要件に加え、前記微小中空球体の粒径は数百μm〜数m
mの範囲内であることを特徴として成るものである。
これによりシリコーンゲルとの比重差が増加し、シリコ
ーンゲルと分離しやすくなって一のパッド本体中におい
て比重差により微小中空球体が分散して、集中的にある
いは多く存在する発泡層と、微小中空球体が全く存在し
ない、あるいはわずかに存在するシリコーンゲル層とに
区分けされる。
【0010】更にまた請求項3記載の整姿用パッドは、
前記要件に加え、前記シリコーンゲルはJIS−K22
20に規定する稠度が75〜105の範囲内であること
を特徴として成るものである。これにより現物とほぼ同
等の柔軟性及び弾力性が得られる。
【0011】更にまた請求項4記載の整姿用パッドの製
造方法は、表地シートと成形シートとを接着する成形シ
ート接着工程と、表地シートの接着された成形シートを
表地側を内側にして所望の型枠形状の凸部用型枠に成形
する凸部用型枠成形工程と、この成形された凸部用型枠
を使用し、パッド本体を所望の形状に成形するパッド本
体成形工程と、成形後のパッド本体の裏面側に裏地シー
トを接着する裏地シート接着工程と、成形後のパッド本
体から凸部用型枠を取り去る離型工程と、余周部を切り
揃える裁断工程とを少なくとも具えて成る整姿用パッド
の製造方法において、前記パッド本体成形工程は前記凸
部用型枠成形工程において成形された凸部用型枠内に微
小中空球体の添加されたシリコーンゲル原料液を注入
し、その注入前、あるいは注入後において比重差により
微小中空球体をシリコーンゲル原料液中に偏在分布させ
た後、当該偏在分布状態を保ちつつ硬化させてパッド本
体を成形するようにしたことを特徴として成るものであ
る。これにより発泡層用の原料液とシリコーンゲル層用
の原料液とをそれぞれ別個に用意し、これらを二度に分
けて注入するという従来の整姿用パッドの製造方法にお
いて生じていた手間が省略され、生産性の向上及び製品
コストの削減に寄与する。
【0012】更にまた請求項5記載の整姿用パッドの製
造方法は、前記請求項4記載の要件に加え、前記微小中
空球体の粒径は数百μmから数mmの範囲内であること
を特徴として成るものである。これによりシリコーンゲ
ルとの比重差が増加し、シリコーンゲルと分離しやすく
なって一のパッド本体中において比重差により微小中空
球体が分散して、集中的にあるいは多く存在する発泡層
と、微小中空球体が全く存在しない、あるいはわずかに
存在するシリコーンゲル層とに区分けされる。
【0013】更にまた請求項6記載の整姿用パッドの製
造方法は、前記請求項4または5記載の要件に加え、前
記整姿用パッドの製造方法には、前記工程に加え、整姿
用パッドの周縁部をバウンドシームする縫製工程が具え
られており、この縫製工程では前記整姿用パッドの周縁
部に通気性を有する縁取布をあてがい、この縁取布と共
に前記パッド本体、表地シート及び裏地シートを合わせ
てバウンドシームするようにしたことを特徴として成る
ものである。これにより所望の通気性が担保されるのに
加えて、整姿用パッドの周縁部においてパッド本体2が
圧縮されるようになり、この周縁部はあたかも芯が形成
されたように硬くなって、パッド本体2の形状の保形性
を向上させ、外観を整える。そしてこれらを手段として
前記課題の解決が図られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明を図示の実施の形態に
基づいて具体的に説明する。図中、符号1に示すものは
本発明の整姿用パッドの一例たる整姿用乳房であって、
このものは表側が山状に膨らみ、裏側がやや凹状に形成
されたパッド本体2に対し、その周面に被覆シート3を
被覆して成る。
【0015】また本発明の整姿用パッドの特徴的構成と
して、パッド本体2の装着面側に微小中空球体9を偏在
分布させたシリコーンゲルによりパッド本体2を形成
し、パッド本体2の装着面側に通気性に富む発泡層2
a、そしてこれと反対側すなわち表装面側にシリコーン
ゲル層2bを形成するという構成をとっている。なお本
明細書において使用する偏在分布とは、微小中空球体9
を装着面側のみに分布させ、表装面側には一切分布させ
ない分布態様(図6(e)に示す分布態様)のほか、微
小中空球体9を装着面側において多く分布させ、表装面
側では少なく分布させるというように微小中空球体9の
密度差を異ならせた分布態様(図6(d)に示す分布態
様)をも意味するものである。更に前記被覆シート3は
前記パッド本体2の裏側を被覆する裏地シート3aと、
前記パッド本体2の表側を被覆するポリウレタンフィル
ムラミネートされた表地シート3bとの各シートが格別
な接着方法により各々接着して構成されている。そして
図1に示す実施の形態にあっては、整姿用パッドたる整
姿用乳房1の周縁部には、縁取布5が設けられ、この縁
取布5により、前記パッド本体2、表地シート3b及び
裏地シート3aと合わせてバウンドシームされるという
構成となっている。
【0016】以下このようにして成る本発明の整姿用パ
ッドの上記各構成部材を更に詳しく説明する。まずパッ
ド本体2を構成する発泡層2a及びシリコーンゲル層2
bは、基本的に同一の原料、すなわち微小中空球体9の
添加されたシリコーンゲルから成り、適宜の弾力性を有
するようになっている。ここでまずシリコーンゲルにつ
いて詳しく説明すると、このものは次式[1] で示される
ジオルガノポリシロキサン(以下A成分という)RR1 2
SiO−(R2 2SiO)nSiR1 2R…[1][ただし、R
はアルケニル基であり、R1 は脂肪族不飽和結合を有し
ない一価の炭化水素基であり、R2 は一価の脂肪族炭化
水素基(R2 のうち少なくとも50モル%はメチル基で
あり、アルケニル基を有する場合にはその含有率は10
モル%以下である)であり、nはこの成分の25℃にお
ける粘度が100〜100000cStになるような数
である]と、25℃における粘度が5000cSt以下
であり、一分子中に少なくとも二個のSi原子に直接結
合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサン(B成分)とから成り、且つこのB成分中のS
i原子に直接結合している水素原子の合計量に対するA
成分中に含まれるアルケニル基の合計量の比(モル比)
が0.1〜2.0になるように調整された混合物を硬化
させることにより得られる付加反応型シリコーンコポリ
マーである。
【0017】このシリコーンゲルについて更に詳しく説
明すると、上記A成分は直鎖状の分子構造を有し、分子
の両末端にあるアルケニル基RがB成分中のSi原子に
直接結合した水素原子と付加して架橋構造を形成するこ
とができる化合物である。この分子末端に存在するアル
ケニル基は、低級アルケニル基であることが好ましく、
反応性を考慮するとビニル基が特に好ましい。
【0018】また分子末端に存在するR1 は、脂肪族不
飽和結合を有しない一価の炭化水素基であり、このよう
な基の具体例としてはメチル基、プロピル基及びヘキシ
ル基等のようなアルキル基、フェニル基並びにフロロア
ルキル基を挙げることができる。
【0019】上記[1] 式においてR2 は一価の脂肪族炭
化水素であり、このような基の具体的な例としては、メ
チル基、プロピル基及びヘキシル基等のようなアルキル
基並びにビニル基のような低級アルケニル基を挙げるこ
とができる。ただし、R2 のうち少なくとも50モル%
はメチル基であり、R2 がアルケニル基である場合に
は、アルケニル基は10モル%以下の量であることが好
ましい。アルケニル基の量が10モル%を越えると架橋
密度が高くなり過ぎて高粘度になりやすい。またnは、
このA成分の25℃における粘度が通常は100〜10
0000cSt、好ましくは200〜20000cSt
の範囲内になるように設定される。
【0020】上記のB成分は、A成分の架橋剤でありS
i原子に直接結合した水素原子がA成分中のアルケニル
基と付加してA成分を硬化させる。B成分は上記のよう
な作用を有していればよく、B成分としては直鎖状、分
岐した鎖状、環状、あるいは網目状などの種々の分子構
造のものが使用できる。
【0021】また、B成分中のSi原子には水素原子の
ほか、有機基が結合しており、この有機基は通常はメチ
ル基のような低級アルキル基である。更にB成分の25
℃における粘度は通常は5000cSt以下、好ましく
は500cSt以下である。このようなB成分の例とし
ては、分子両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖され
たオルガノハイドロジェンポリシロキサン、ジオルガノ
シロキサンとオルガノハイドロジェンシロキサンとの共
重合体、テトラオルガノテトラハイドロジェンシクロテ
トラシロキサン、HR1 2SiO 1/2単位とSiO 4/2単
位とから成る共重合体シロキサン、及びHR1 2SiO 1
/2単位とR1 3SiO 1/2単位とSiO 4/2単位とから成
る共重合体ポリシロキサンを挙げることができる。ただ
し上記式においてR1 は前記と同じ意味である。
【0022】そして上記のB成分中のSiに直接結合し
ている水素原子の合計モル量に対するA成分中のアルケ
ニル基の合計モル量との比率が通常は0.1〜2.0、
好ましくは0.1〜1.0の範囲内になるようにA成分
とB成分とを混合して硬化させることにより製造され
る。
【0023】この場合の硬化反応は、通常は触媒を用い
て行われる。ここで使用される触媒としては、白金系触
媒が好適であり、この例としては微粉砕元素状白金、塩
化白金酸、酸化白金、白金とオレフィンとの錯塩、白金
アルコラート及び塩化白金酸とビニルシロキ酸との錯塩
を挙げることができる。このような錯塩はA成分とB成
分との合計重量に対して通常は0.1ppm(白金換算
量、以下同様)以上、好ましくは0.5ppm以上の量
で使用される。このような触媒の量の上限については特
に制限はないが、例えば触媒が液状である場合、あるい
は溶液として使用することができる場合には200pp
m以下の量で充分である。
【0024】上記のようなA成分、B成分及び触媒を混
合し、室温に放置するか、あるいは加熱することにより
硬化して本発明で使用されるシリコーンゲルが生成す
る。このようにして得られたシリコーンゲルは、JIS
K(K−2207−198050g荷重)で測定した
針入度が通常5〜250であり、またJIS−K222
0に規定する稠度が5〜200である。なおこのような
シリコーンゲルの硬度は、上記A成分とB成分とにより
形成された架橋構造によって変動する。
【0025】またシリコーンゲルの硬化前の粘度及び硬
化後の針入度は両末端がメチル基であるシリコーンオイ
ルを、得られるシリコーンゲルに対して5〜75重量%
の範囲内の量であらかじめ添加することにより調整する
ことができる。このようにシリコーンゲルは上記のよう
にして調整することもできるし、また市販されているも
のを使用することもできる。
【0026】なお上記のA成分、B成分及び触媒のほか
に、チクソトロピー性付与剤、顔料、硬化遅延剤、難燃
剤、充填剤をはじめ、酸化物系微粉末脱臭剤、更には吸
水性樹脂等をシリコーンゲルの特性を損なわない範囲内
で配合することもできる。また本発明で使用する最適な
シリコーンゲルとしてはJIS−K2220に規定する
稠度が75〜105の範囲内のものを使用する。
【0027】そしてこのようなシリコーンゲルに添加さ
れる微小中空球体9としては、一例として日本フィライ
ト株式会社販売のエクスパンセル(登録商標)が適用で
きる。このものはビニリデンクロライド及びアクリロニ
トリルのコポリマーを殻壁とし、内部に液体イソブタン
を内包して成るものであって、80℃以上に加熱するこ
とにより、熱可塑性の殻壁が軟化し、それと同時に内部
のイソブタンがガス化膨張して、その殻壁を拡大するも
のである。
【0028】そしてこのエクスパンセルは、一般には平
均粒径数十μm(具体的には40μm前後)のものが使
用されるが、本発明では、数百μm〜数mm、好ましく
は500μm〜1mmというように比較的粒径の大きな
ものを使用する。因みにこのような比較的粒径の大きな
微小中空球体9を使用するとシリコーンゲルとの比重差
が大きくなり、微小中空球体9とシリコーンゲルとが分
離しやすくなり、微小中空球体9がシリコーンゲル中に
偏在分布するようになって、一のパッド本体2に対し性
状の異なる発泡層2aとシリコーンゲル層2bとが同時
に形成されるのである。すなわち発泡層2aのみに空孔
25が集中的にあるいは比較的多く形成され、一方、シ
リコーンゲル層2bには、空孔25が全く形成されな
い、あるいはわずかの空孔25のみが形成されるように
なる。なお微小中空球体9としては、上記エクスパンセ
ルのほか、松本油脂製薬株式会社製造販売のマツモトマ
イクロスフェアー等も使用できる。
【0029】次にこのようにしてシリコーンゲル層2b
及び発泡層2aが形成されたパッド本体2の周面を被覆
する被覆シート3について説明する。被覆シート3は前
述のように一例としてパッド本体2の裏側を被覆する裏
地シート3aとパッド本体2の表側を被覆する表地シー
ト3bとにより基本的に構成されるものであって、裏地
シート3aにあっては通気性、表地シート3bにあって
は伸縮性に富むことが条件となる。このうち裏地シート
3aは通気性の良好な編物Sまたは不織布を後述の通気
性ホットメルト23によって前記発泡層2aに熱接着さ
れることによって構成され、一方、表地シート3bは表
面側に設けられる伸縮性に優れる編物Sと、この伸縮性
に優れる編物Sに積層され、その内面側に設けられるポ
リウレタンフィルムPとによって構成されている。
【0030】このうち前記編物Sとしては、トリコッ
ト、ラッセル、天竺(平編み)、フライス(ゴム編み)
スムース(両面編み)等から選ばれた伸縮性及び通気性
に優れる編物Sを用いることが好ましく、特にトリコッ
トが入手が容易で用いやすく、また材質としては通常布
地に用いられる綿、絹等の天然繊維、ナイロン、ポリエ
ステル等の化学繊維が用いられるが、布地に成形加工を
施す場合、熱可塑性のある化学繊維が混入されているこ
とが好ましい。そして更にその表面は起毛されていても
よい。なお本明細書において編物Sの面のうち、パッド
本体2または以下述べるポリウレタンフィルムPと接触
する側を裏面と定義し、反対側の面を表面と定義する。
【0031】また不織布は抄紙型、ウエブ型のいずれも
使用可能であるが、裁断が容易で軽く、特にほつれる心
配のないウエブ型が好適である。更にポリウレタンフィ
ルムPは前記シリコーンゲル層2bと組み合わさること
によって現物に近い柔軟性と弾力性が達成されることが
条件となり、本実施の形態では一例として100μm程
度の厚さのものを使用し、JIS−K6301に規定す
る硬さが65〜85°の範囲内の軟質ポリウレタン薄膜
を使用する。加えてこのようにして形成される整姿用パ
ッドたる整姿用乳房1の周縁部には耳部4が形成され
る。そしてこの耳部4は図1、14に示すように、表地
シート3bと裏地シート3aとの間に薄層のパッド本体
2(図1、14では発泡層2a)が存在しており、この
耳部4に対し前述したバウンドシーム加工が施される。
【0032】すなわち整姿用パッドの周縁部に形成され
るこの耳部4に対し、この耳部4を外側から覆うように
前記編物Sと同等の通気性を有する縁取布5をあてが
い、これらすべてを糸6でバウンドシームするのであ
る。またこの耳部4はパッド本体2によって形作られる
本来の所望とする形状よりもその周縁に数mm程度、ほ
ぼ均一の肉厚で張り出して設けられるほか、整姿用パッ
ドが前記所望とする形状のぎりぎりのところで切り落と
されている場合には、当該切り落とし部位周縁が耳部4
となる。因みに後者の場合には整姿用パッドの周縁に余
周部は形成されず、パッド本体2に対し2〜3mm程度
食い込んだところでバウンドシーム加工が施される。ま
たこれにより耳部4のパッド本体2が圧縮されて、あた
かも耳部4に芯が組み入れられたように硬くなり、整姿
用乳房1周縁の保形性が良くなるのである。なおそれ以
上の詳細は次の製造方法の説明のところで必要により触
れる。
【0033】次にこのような整姿用乳房1を例にとり、
本発明の整姿用パッドの製造方法について説明する。ま
ず図2に示すように本発明の整姿用パッドの製造方法を
実施するにあたり、必要となるシリコーンゲル原料液8
を調合する。なお図2中、符号7aに示すものがシリコ
ーンゲルのA剤、符号7bで示すものがシリコーンゲル
のB剤である。また必要に応じて適宜の触媒や顔料等を
これに添加することも可能である。更に本発明にあって
は、上記シリコーンゲルに対して微小中空球体9を添加
し、遠心分離機等にかけて微小中空球体9がシリコーン
ゲル中において偏在分布するように分離させる。なお当
該分離作業は後述の凸部用型枠16への注入の前後を問
わず行うことが可能であり、少なくともシリコーンゲル
原料液8を硬化させる前段階において行う。
【0034】(1)成形シート接着工程 この工程は表地シート3bを構成する編物S及びラミネ
ート加工されたポリウレタンフィルムPと成形シート1
0とを接着する工程である。本実施の形態では図3に示
すように一例として0.4mm厚の成形シート10たる
熱可塑性のコポリエステルフィルム11とトリコット編
物等のやや厚めの編物Sと100μm厚程度の前述のポ
リウレタンフィルムPとを使用した。なおここで使用す
る熱可塑性のコポリエステルフィルム11とは、ポリエ
チレンテレフタレート系の樹脂中のグライコール成分の
一部を1,4−シクロヘキサンジメタノールに置換した
透明な非結晶ポリマーであり、実施の形態ではDSCに
より測定したガラス転位点が80℃(Tg)前後、平均
分子量が約26000(Mn)程度のものを使用した。
因みにこのような条件を満たす熱可塑性のコポリエステ
ルフィルム11としては、例えば長瀬産業株式会社のP
ETG6763が挙げられる。また上記構成は後述する
凸部用型枠16を成形する場合に使用される構成であ
り、後述するパッド本体2の裏面の成形に際し凹部用型
枠17を使用する場合の凹部用型枠17用の構成として
は、熱可塑性のコポリエステルフィルム11と編物Sと
の融け込み係合のみとなる。
【0035】以下、具体的に上記諸部材が接着されてい
く過程について説明する。まず図3(a)に示すように
ラミネート加工されたポリウレタンフィルムPを用意
し、その一面にポリウレタン系の接着剤12を塗布す
る。なおここで「ラミネート加工された」とは字義どお
り「薄片状に加工された」ことを意味するものである
が、薄片状のポリウレタンフィルムPは伸びやすく、変
形ないし歪みが生じやすく、この薄片状のポリウレタン
フィルムPの腰を強くする目的でベース素材として図示
しない剥離紙を実際には積層して使用している。次に図
3(b)に示すようにポリウレタン系の接着剤12の塗
布されたポリウレタンフィルムPの面に前記編物Sを載
置する。更に図3(c)に示すように、その上に熱可塑
性のコポリエステルフィルム11を載置し、加圧及び加
熱する。そしてこのようにして形成されたシート状部材
にあっては、図3(d)に示すようにポリウレタンフィ
ルムPと編物Sとはポリウレタン系の接着剤12により
強固に接着され、一方、編物Sと熱可塑性のコポリエス
テルフィルム11とは熱可塑性のコポリエステルフィル
ム11の一部が編物Sの編目に入り込んだ融け込み係合
による仮接着状態となっている。
【0036】(2)凸部用型枠成形工程 この工程は、表地シート3bが接着された成形シート1
0を表地シート3b側を内側にして所望の整姿用乳房1
の形状に対応した型枠形状の凸部用型枠16に成形する
工程である。なお後述するパッド本体2の裏面の成形に
際し使用される凹部用型枠17を成形するにあたって
は、前述の記載からも明らかなように裏地シート3aが
接着された成形シート10を裏地シート3aの側を突出
させることにより所望の形状の凹部用型枠17に成形す
るのである。
【0037】この工程では図4に示すように前述の熱可
塑性のコポリエステルフィルム11、編物S及びポリウ
レタンフィルムPが一体となったものを用い、ポリウレ
タンフィルムPに積層されている剥離紙を剥がした後、
真空成形型15により山形形状の凸部用型枠16に成形
する。なおこの凸部用型枠16の全周縁には本出願人の
同一資本系列法人による出願に係る特開平5−1310
07号「整姿用パッド並びにその製造方法」においても
開示するように型枠内に流し込んだシリコーンゲル原料
液8の溢れたものを受け止めることができるように溝状
のオーバーフロー保持溝と、溢れたシリコーンゲル原料
液8が型枠内からこのオーバーフロー保持溝に至る通路
として全周縁にオーバーフロー周路とを形成することも
可能である。なお真空成形型15の代わりに圧縮空気圧
成形型を使用したり、これらの両方を用いて成形するよ
うにしてもよい。
【0038】(3)パッド本体成形工程 前記凸部用型枠成形工程で成形された凸部用型枠16内
にシリコーンゲル中に微小中空球体9が添加されたシリ
コーンゲル原料液8を流し込み、その後、シリコーンゲ
ル原料液8を加熱硬化し、発泡層2aとシリコーンゲル
層2bとが形成されたパッド本体2を所望の形状に成形
する工程である。なお本工程は微小中空球体9をシリコ
ーンゲル中に偏在分布させる分離作業をいつ行うかによ
って多少構成を異にする。そこで、ここでは部分的構成
を異にする(A)〜(C)の三種の実施の形態を取り上
げ、これらについて順番に説明していく。
【0039】(A)分離後一括注入する場合 この場合には、シリコーンゲル原料液8を調合後、遠心
分離機等にかけて微小中空球体9がシリコーンゲル中に
おいて、あらかじめ偏在分布されたものを使用する(図
5(a)参照)。まず図5(b)に示すように凸部用型
枠16内面のポリウレタンフィルムPに対しプライマー
処理を施し、約30分間室温で放置する。因みに本実施
の形態ではプライマーとして東レ・ダウコーニング・シ
リコーン株式会社のプライマーXとプライマーYとを混
合して(二液混合して使用するタイプ)使用した。次い
で図5(c)に示すように凸部用型枠16内に所定量の
上記シリコーンゲル原料液8を凸部用型枠16の形状に
沿うように静かに充填する。そしてシリコーンゲル原料
液8がすべて充填されると、図5(d)に示すように比
重の軽い微小中空球体9が主に上方に分布し、比重の重
いシリコーンゲルが主に下方に分布した状態となる。
【0040】そして充填後、大容量硬化炉で加熱し、爾
後冷却させる。そしてこのシリコーンゲル原料液8があ
る程度硬化した後、図8に示すように一例としてテフロ
ンコーティングされた凹部用成形型30を用い、上方か
ら発泡層2aの部位を押圧する。そしてこの押圧によっ
て、パッド本体2の裏面が所望の凹陥形状に成形される
のである。なおこの凹部用成形型30に代えて、図9に
示すような凹部用型枠17を使用することも可能であ
る。また独立発泡体である微小中空球体9を使用した関
係上、硬化後の発泡層2aも独立発泡状態となってい
る。従ってこの発泡層2aに通気性を付与するために
は、微小中空球体9を破壊し、連続発泡状態にする必要
がある。その一手法として図10に示すようにパッド本
体2を過加熱し、微小中空球体9を膨張、破壊させる手
法が採用できる。また過加熱のタイミングは種々とり得
るものであって、当該工程に限定されるものではない。
【0041】(B)一括注入後分離する場合 この場合には調合したシリコーンゲル原料液8中におい
て微小中空球体9がシリコーンゲルと渾然一体に入り混
じった、言わば混濁状態のシリコーンゲル原料液8を使
用する(図6(a)参照)。まず図6(b)に示すよう
に前記(A)の実施の形態でも述べたようにプライマー
処理を施す。次いで図6(c)に示すように凸部用型枠
16内に所定量の上記シリコーンゲル原料液8を充填す
る。そして所定量のシリコーンゲル原料液8をすべて充
填した後、所定時間静置させ、図6(d)に示すように
比重の軽い微小中空球体9の浮上を待って最終的に図6
(e)に示すように微小中空球体9がシリコーンゲルに
対して偏在分布した状態とする。そして爾後は前記
(A)の実施の形態と同様の要領でシリコーンゲル原料
液8を硬化させ、パッド本体2の表・裏両面の成形、連
続発泡化処理を行う。
【0042】(C)分離後個別注入する場合 この場合には(A)の実施の形態と同様、微小中空球体
9がシリコーンゲル中において偏在分布されたものを使
用する。ただし図7(a)に示すようにその上層と下層
とを別々に取り出しておき、一方を発泡層2a用、そし
て他方をシリコーンゲル層2b用として使用する。まず
図7(b)に示すように前記(A)(B)の実施の形態
と同様の要領でプライマー処理を施す。次いで図7
(c)に示すように凸部用型枠16内にシリコーンゲル
層2b用のシリコーンゲル原料液8を充填し、続いて図
7(d)に示すように発泡層2a用のシリコーンゲル原
料液8を充填する。そしてすべてのシリコーンゲル原料
液8が充填されると、図7(e)に示すように比重の軽
い微小中空球体9が主に上方に分布し、比重の重いシリ
コーンゲルが主に下方に分布した状態となる。そして爾
後は前記(A)(B)の実施の形態と同様の要領でシリ
コーンゲル原料液8を硬化させ、パッド本体2の表・裏
両面の成形、連続発泡化処理を行う。
【0043】この他、前記シリコーンゲル原料液8の調
合に際しては、シリコーンゲルのA剤とB剤、必要に応
じてこれに適宜の触媒や顔料等を添加したもののみを調
合するにとどめ、このようにして調合されたシリコーン
ゲル原料液8を凸部用型枠16内に充填した後、これと
は別途に微小中空球体9をその上から所定量添加すると
いう構成を有する実施の形態をとることも可能である。
なおこの実施の形態及び上記(C)の実施の形態にあっ
ては、シリコーンゲル原料液8を二回に分けて充填する
ようになるため、この点においては前記従来の整姿用パ
ッドの製造方法と変わらない。しかしこれらの実施の形
態にあっては、最初に充填したシリコーンゲル原料液8
の硬化を待つことなく未硬化の状態で、続いて他のシリ
コーンゲル原料液8を充填または微小中空球体9を添加
できる点でその構成ないし効果を異にするのである。
【0044】(4)裏地シート接着工程 すなわち前記パッド本体成形工程によって成形されたパ
ッド本体2に対し、その裏面側に裏地シート3aを接着
する工程である。この場合には図11に示すように凸部
用型枠16内に存するパッド本体2の裏面、すなわち上
方に位置する発泡層2aの凹陥面に対し上方から前記通
気性ホットメルト23を載置し、更にその上方に通気性
の良好な編物Sまたは不織布を載置する。そして前記凹
部用成形型30を再び使用して前記通気性ホットメルト
23及び編物S等を加圧及び加熱し、前記発泡層2aの
凹陥面に対し通気性を遮る層を設けることなく裏地シー
ト3aを接着する。因みに本実施の形態では130g/
cm2 の圧力で30秒間の加圧を行った。またここで使
用した通気性ホットメルト23としては、多数の通気孔
を有するクモの巣状のシート状ホットメルトが適用で
き、その目付重量としては10〜100g/m2 程度の
ものが使用できる。また本実施の形態においては目付重
量が30g/m2 のものを使用した。なお通気性ホット
メルト23の具体例としては、呉羽テック株式会社製
造、東洋紡績株式会社販売のダイナック(登録商標)が
ある。またこのような通気性ホットメルト23及び編物
S等の加圧及び加熱手段としては、前記凹部用成形型3
0とは別に、別途の押圧型を用意し、これにより加圧及
び加熱を図るようにすることももちろん可能である。
【0045】(5)離型工程 そして前記パッド本体2に対して、その裏面に裏地シー
ト3aが接着された後、前記凹部用成形型30を上方に
退去させ、更に図12に示すように凸部用型枠16を前
記裏地シート3aの接着されたパッド本体2から取り去
る。このときパッド本体2の表面側に設けられる編物S
と、熱可塑性のコポリエステルフィルム11から成る成
形シート10との間には何らの接着剤も介在されておら
ず、単に成形シート10の一部が編物Sの編目に融け込
み係合した状態にあるのみであるから、当該離型作業は
容易に行われる。
【0046】(6)裁断工程 また凸部用型枠16及び凹部用成形型30の規制から解
除されたパッド本体2の周縁には余分な余周部24が形
成されている。そこで図13に示すようにこの余周部2
4を切り落として、被覆シート3により覆われたパッド
本体2の周縁に発泡層2aを露出させた状態とする。な
お本実施の形態の整姿用乳房1では、パッド本体2によ
って形作られる本来の所望とする形状のぎりぎりのとこ
ろで切り落としたため、縁取りしたところがいわゆる耳
部4として目立つことなく、違和感なく仕上げられた。
またこのようにして裁断された整姿用乳房1に対して
は、図示は省略するが、適宜メーカー名、商品番号等を
記載した布片等が一例として一体縫製化により設けられ
る。
【0047】(7)縫製工程 上記工程を経て得られた整姿用パッドたる整姿用乳房1
の耳部4等をバウンドシームして最終製品に仕上げる工
程である。すなわち図14に示すように耳部4に縁取布
5を外側からあてがって耳部4を包み込むようにし、こ
の状態で耳部4に薄層状に形成されているパッド本体2
(図示の実施の形態では発泡層2a)と、その上下の表
地シート3b、裏地シート3aとを共に糸6で縫い合わ
せて、縁取布5が袋状になるようにする。因みに本実施
の形態では、パッド本体2側に2〜3mm程度食い込ん
だ位置でバウンドシームした。そして耳部4の全周にわ
たってこのようなバウンドシームをすることにより、耳
部4のパッド本体2が圧縮されて、あたかも芯が入って
いるかのように硬くなり、耳部4の形状が整い整姿用乳
房1が完成する。ここでバウンドシームとは、一般に布
地の端を別の布地またはテープにより包み縫い合わす方
法で、布地端の始末の方法としては最も優れた方法であ
るといわれているものである。従って高級品の品物の端
の始末として、または同時に強度を持たせた縫い方を行
いたい場合にも、この方法が用いられる。また取付付属
の通常ラッパと呼ばれるものの形状によって、各種の幅
のものや各種の巻き方を行うことができ、複雑なものに
あっては、二回以上の作業工程によって作られるものも
ある。
【0048】ここで形状が整うという意味は、一つには
縁取りに芯を入れたかのように全体の形状が固定され、
保形性が改善されるということを意味し、その他にはバ
ウンドシームされた縁取布5内において、糸6より外側
の2〜3mmのパッド本体2はその形状復元性により膨
らみ、縁取布5をも膨ませるので、パッド本体2の最外
郭たる縁取部分が貧弱感を与えず、高級感を漂わすもの
となっていることをも意味するものである。従ってこの
ような整姿用乳房1であればランジェリーの一部として
抵抗なく受け入れられ、本来の整姿という主目的を達す
ることができるようになる。なお縫製の後は、表面に汚
れが付着するのを防止するため、ボディーパウダ(主成
分マイカ)を塗布して仕上げる。
【0049】
【他の実施の形態】本発明の整姿用パッド並びにその製
造方法としては、上記構成を基本とするものであるが、
更に以下述べるような部分的構成を異ならせた他の実施
の形態も存在する。すなわち前記パッド本体成形工程及
び裏地シート接着工程については、上記構成に限らず、
この他、本出願人の同一資本系列法人等の出願に係る特
願平6−152796号中に開示されている種々の手法
が採用できる。また上記説明では、整姿用乳房1を例に
とって説明したが、本発明の整姿用パッドはこれに限ら
ず、豊胸用のブラジャーのパッド、肩パッド、膝当てパ
ッド、腰パッド等のファンデーション、ランジェリー、
その他の衣類に広く適用できる。
【0050】
【発明の効果】本発明の整姿用パッド並びにその製造方
法は、以上述べたような構成により成るものであって、
このような構成を有することにより以下のような効果が
発揮される。すなわち請求項1記載の整姿用パッドは、
パッド本体2をパッド本体の装着面側に微小中空球体9
を偏在分布させたシリコーンゲルにより形成するといっ
た構成をとる。これにより発泡層2aとシリコーンゲル
層2bはそれぞれ別個の層として存在するのではなく、
同一素材中において空孔25の有無または多少によって
識別される。従って発泡層2aとシリコーンゲル層2b
との層間剥離は生ぜず、シリコーンゲル層2bに段差部
40が生ずることもなく、美感、触感共に向上する。
【0051】また請求項2記載の整姿用パッド並びに請
求項5記載の整姿用パッドの製造方法は、微小中空球体
9の粒径を数百μm〜数mmの範囲内とする構成をと
る。これによりシリコーンゲルとの比重差が増加し、シ
リコーンゲルと分離しやすくなって一のパッド本体2中
において比重差により微小中空球体9が分散して、集中
的にあるいは多く存在する発泡層2aと、微小中空球体
9が全く存在しない、あるいはわずかに存在するシリコ
ーンゲル層2bとに区分けされる。
【0052】更にまた請求項3記載の整姿用パッドは、
シリコーンゲルのJIS−K2220に規定する稠度を
75〜105の範囲内とする構成をとる。これにより現
物とほぼ同等の柔軟性及び弾力性が得られる。
【0053】更に請求項4記載の整姿用パッドの製造方
法は、パッド本体成形工程において凸部用型枠16内に
微小中空球体9の添加されたシリコーンゲル原料液8を
注入し、比重差により両者が分離した後、分離状態のま
ま硬化させることによりパッド本体2を成形するという
構成をとる。これにより発泡層2a用の原料液とシリコ
ーンゲル層2b用の原料液とをそれぞれ別個に用意し、
これらを二度に分けて注入するという従来の整姿用パッ
ドの製造方法において生じていた手間が省略され、生産
性の向上及び製品コストの削減に寄与する。
【0054】更にまた請求項6記載の整姿用パッドの製
造方法は、整姿用パッドの周縁部に通気性を有する縁取
布5をあてがい、この縁取布5と共にパッド本体2、表
地シート3b及び裏地シート3aを合わせてバウンドシ
ームするといった構成をとる。これにより所望の通気性
が担保されるのに加えて、整姿用パッドの周縁部におい
てパッド本体2が圧縮されるようになり、この周縁部は
あたかも芯が形成されたように硬くなって、パッド本体
2の形状の保形性を向上させ、外観を整える。そしてこ
れら各請求項記載の構成によりもたらされる効果が相乗
的に作用することにより整姿用パッドの美感性び触感性
を向上させ、製造工数及び材料費の減少により生産性の
向上及び製品コストの削減を可能にし、機能性でも従来
の整姿用パッドに劣らない極めて利用価値の高い整姿用
パッド並びにその製造方法が提供できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の整姿用パッドの一例である整姿用乳房
を一部破断して示す斜視図である。
【図2】本発明の整姿用パッドの製造方法において使用
されるシリコーンゲル原料液の調合の様子を示す側面図
である。
【図3】本発明の整姿用パッドの製造方法における成形
シート接着工程を段階的に示す縦断側面図である。
【図4】同上凸部用型枠成形工程を二段階に分けて示す
縦断側面図である。
【図5】同上パッド本体成形工程の前半部分を段階的に
示す縦断側面図である。
【図6】同上他の実施の形態を段階的に示す縦断側面図
である。
【図7】同上更に他の実施の形態を段階的に示す縦断側
面図である。
【図8】同上後半部分を段階的に示す縦断側面図であ
る。
【図9】凹部用型枠を使用してパッド本体の裏面の成形
を行う実施の形態を示す縦断側面図である。
【図10】独立発泡状態の空孔を連続発泡状態にする一
手法を示す縦断側面図である。
【図11】同上裏地シート接着工程を二段階に分けて示
す縦断面図である。
【図12】同上離型工程における凸部用型枠の離型の様
子を示す斜視図である。
【図13】同上裁断工程を示す斜視図である。
【図14】同上縫製工程を示す斜視図である。
【図15】従来の製造方法により製造した整姿用パッド
の問題点を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 整姿用乳房 2 パッド本体 2a 発泡層 2b シリコーンゲル層 3 被覆シート 3a 裏地シート 3b 表地シート 4 耳部 5 縁取布 6 糸 7a A剤 7b B剤 8 シリコーンゲル原料液 9 微小中空球体 10 成形シート 11 熱可塑性のコポリエステルフィルム 12 ポリウレタン系の接着剤 15 真空成形型 16 凸部用型枠 17 凹部用型枠 23 通気性ホットメルト 24 余周部 25 空孔 30 凹部用成形型 40 段差部 P ポリウレタンフィルム S 編物

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パッド本体とパッド本体の周面を被覆す
    る被覆シートとを具えて成り、このうちパッド本体はパ
    ッド本体の装着面側に微小中空球体を偏在分布させたシ
    リコーンゲルにより形成されていることを特徴とする整
    姿用パッド。
  2. 【請求項2】 前記微小中空球体の粒径は数百μm〜数
    mmの範囲内であることを特徴とする請求項1記載の整
    姿用パッド。
  3. 【請求項3】 前記シリコーンゲルはJIS−K222
    0に規定する稠度が75〜105の範囲内であることを
    特徴とする請求項1または2記載の整姿用パッド。
  4. 【請求項4】 表地シートと成形シートとを接着する成
    形シート接着工程と、表地シートの接着された成形シー
    トを表地側を内側にして所望の型枠形状の凸部用型枠に
    成形する凸部用型枠成形工程と、この成形された凸部用
    型枠を使用し、パッド本体を所望の形状に成形するパッ
    ド本体成形工程と、成形後のパッド本体の裏面側に裏地
    シートを接着する裏地シート接着工程と、成形後のパッ
    ド本体から凸部用型枠を取り去る離型工程と、余周部を
    切り揃える裁断工程とを少なくとも具えて成る整姿用パ
    ッドの製造方法において、前記パッド本体成形工程は前
    記凸部用型枠成形工程において成形された凸部用型枠内
    に微小中空球体の添加されたシリコーンゲル原料液を注
    入し、その注入前、あるいは注入後において比重差によ
    り微小中空球体をシリコーンゲル原料液中に偏在分布さ
    せた後、当該偏在分布状態を保ちつつ硬化させてパッド
    本体を成形するようにしたことを特徴とする整姿用パッ
    ドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記微小中空球体の粒径は数百μmから
    数mmの範囲内であることを特徴とする請求項4記載の
    整姿用パッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記整姿用パッドの製造方法には、前記
    工程に加え、整姿用パッドの周縁部をバウンドシームす
    る縫製工程が具えられており、この縫製工程では前記整
    姿用パッドの周縁部に通気性を有する縁取布をあてが
    い、この縁取布と共に前記パッド本体、表地シート及び
    裏地シートを合わせてバウンドシームするようにしたこ
    とを特徴とする請求項4または5記載の整姿用パッドの
    製造方法。
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