JPH08322863A - 整姿用パッド並びにその製造方法 - Google Patents

整姿用パッド並びにその製造方法

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JPH08322863A
JPH08322863A JP15840395A JP15840395A JPH08322863A JP H08322863 A JPH08322863 A JP H08322863A JP 15840395 A JP15840395 A JP 15840395A JP 15840395 A JP15840395 A JP 15840395A JP H08322863 A JPH08322863 A JP H08322863A
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pad
sheet
dressing
molding
silicone gel
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JP15840395A
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Suguru Ishikawa
英 石川
Hiroshi Chiba
浩 千葉
Shigeru Koshibe
茂 越部
Tetsuo Miyamura
哲夫 宮村
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Wacoal Corp
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SIEGEL KK
Wacoal Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 整姿用パッドのより一層の現物感の向上と、
離型作業の容易化と、通気性の改善と、装着時の違和感
の排除と、ポリウレタンフィルムと編物との間の接着強
化とを図り、整姿用パッドの品質を向上させる。 【構成】 本発明の整姿用パッドは、発泡層2aとシリ
コーンゲル層2bとから成るパッド本体2を編物Sとポ
リウレタンフィルムPとを積層して成る表地シート3b
と、編物S等を通気性ホットメルト23によって発泡層
2aに熱接着させて成る裏地シート3aとによって被覆
したことを特徴としている。また本発明の整姿用パッド
の製造方法は、成形シート接着工程と、凸部用型枠成形
工程と、パッド本体成形工程と、裏地シート接着工程
と、離型工程と、裁断工程とを少なくとも具えて成り、
特に押圧によりパッド本体2の裏面側の成形と、発泡層
2aの連続発泡化とを併せて行うようにしたことを特徴
としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は例えば女性の身体の整姿
を主目的として使用される整姿用パッド並びにその製造
方法に関する。
【0002】
【発明の背景】例えば乳腺症等の手術で女性が乳房を切
除した場合、整姿目的で女性の乳房に形状を似せた整姿
用パッドを使用することがある。この整姿用パッドは、
いわば身体の一部として代用されるものであるから、な
るべく身体に近い性状であることが望まれ、柔軟性、弾
力性、保形性、感触性、強度性などの諸条件を具備する
ことが要求される。また直接素肌に着ける可能性が高い
ものであるため、通気性はもちろん、ファンデーション
の一部として外観的にも高級感漂うものに仕上げられて
いる必要がある。
【0003】そこでこのような諸条件の幾つかを具備す
るものとして、連続気泡で多孔化したゲル状物質から成
るパッドがすでに開発されている(実公昭61−407
28号公報)。しかしながらここに紹介された油性系ま
たは含水系のゲル状物質を適用したパッドでは、表面が
べとついているため、身体の肌触りとはほど遠く、また
その表面強度も比較的弱く、パッド周縁の保形性も悪か
った。このため、通常プラスチックフィルム等で完全に
シールして使用されるが、この場合、内部のゲル状物質
とプラスチックフィルムとの接着が充分でなく、剥離や
ゲル状物質の内部での移動、変形、型崩れ、フィルムの
皺等を生じて製品価値の著しく低いものしか得られなか
った。
【0004】また整姿用乳房のように質量感ある部分が
なだらかな平旦部へと続く形状に成形されているパッド
にあっては周縁に全体の重量が加わり、その保形性が問
題となる。そして本出願人は、この保形性の問題を解決
すべくすでに特開平5−131007号の出願に及んで
おり、パッド端部に縫製処理を施すことにより前記問題
の解決を試みている。
【0005】更に本出願人は、脂肪感触面と重量面で
の、より一層の現物感の追求と通気性の向上とを目的と
し、特願平6−152796号なる特許出願にも及んで
いる。しかしながら当該特許出願に開示されている整姿
用パッド並びにその製造方法にあっては、成形シート1
0′としては塩化ビニルシート11′が使用され、この
成形シート10′を編物Sに対して仮接着するにあたっ
ては、図13(a)に示すように合成樹脂接着剤12′
が使用されていた。そのためどうしても両者の接着は強
固となってしまい、成形されたパッド本体から凸部用型
枠を離型する作業が困難となり、編物Sの表面に前記合
成樹脂接着剤12′が残留したり、編物Sの表面を傷付
けるといった事態が生ずる場合もあった。
【0006】またパッド本体2′の裏面と裏面シート3
aとの接着にあたっては、接着剤23′が図13(b)
に示すように使用されていた。そしてこの接着剤23′
はパッド本体2′の裏面と裏地シート3aとの接着面の
すべてにわたって一様に存在していたため、パッド本体
2′及び裏地シート3aの通気性がたとえ優れたもので
あっても当該接着剤23′の部位において通気性が遮断
され、所望の通気性が得られないという問題も生じてい
た。更に裏地シート3a側は装着面側でもあるため、硬
化した接着剤23′が存在すると、それがゴワゴワして
接着剤23′の存在が裏地シート3aを介して肌に感じ
取れるようになり、装着者に違和感をもたらすという場
合も存在した。更にまた表地シートにおけるポリウレタ
ンフィルムPと編物Sとの接合は、ポリウレタンフィル
ムPの軟化に伴う編物Sの編目への含浸接着のみにより
行われていたため、使用を繰り返すと剥離が生ずる場合
も存在した。
【0007】
【解決を試みた技術的事項】本発明はこのような背景の
認識を考慮して案出されたものであって、成形シートの
材質の選定、パッド本体の裏面と裏地シートとの接着を
司る接着媒体の選定、及びポリウレタンフィルムと編物
との接着強化等を図ることにより、離型作業を容易に
し、通気性を向上させるとともに、装着時の違和感を排
除し、なお且つ繰り返し使用しても層間剥離等の生じな
い極めて有用で新規な整姿用パッド並びにその製造方法
を提案するものである。
【0008】
【発明の構成】
【目的達成の手段】すなわち請求項1記載の整姿用パッ
ドは、装着面側に通気性に富む発泡層、表装面側にシリ
コーンゲル層を積層して成るパッド本体と、このパッド
本体の周面を被覆する被覆シートとを具えて成り、この
うち被覆シートは、パッド本体の表面側を被覆する表地
シートと、パッド本体の裏面側を被覆する裏地シートと
により構成され、なお且つ前記表地シートは表面側に伸
縮性に優れる編物を有するとともに、その内面側にポリ
ウレタンフィルムを積層することにより構成され、一
方、裏地シートは通気性の良好な編物または不織布を通
気性ホットメルトによって前記発泡層に熱接着されるこ
とによって構成されていることを特徴として成るもので
ある。
【0009】また請求項2記載の整姿用パッドは、前記
要件に加え、前記シリコーンゲル層は、JIS−K22
20に規定する稠度が75〜105の範囲内にあるシリ
コーンゲルにより形成されていることを特徴として成る
ものである。
【0010】更にまた請求項3記載の整姿用パッドは、
前記要件に加え、前記ポリウレタンフィルム、はJIS
−K6301に規定する硬さが65〜85°の軟質ポリ
ウレタンにより形成されていることを特徴として成るも
のである。
【0011】更にまた請求項4記載の整姿用パッドは、
前記要件に加え、前記発泡層は、発泡倍率が10〜15
倍の範囲内にあり、比重が0.1以下のシリコーンフォ
ームを押圧または揉み込むことにより連続発泡化したも
のであることを特徴として成るものである。
【0012】更にまた請求項5記載の整姿用パッドは、
前記要件に加え、前記通気性ホットメルトは、多数の通
気孔を有するクモの巣状のシート状部材であり、その目
付重量は10〜100g/m2 の範囲内に設定されてい
ることを特徴として成るものである。
【0013】更にまた請求項6記載の整姿用パッドは、
前記要件に加え、前記編物は天然繊維もしくは化学繊維
のいずれか、またはこれらの双方をトリコット編み、ラ
ッセル編み、平編み、ゴム編みもしくは両面編みのいず
れかの編み方で編むことにより形成されていることを特
徴として成るものである。
【0014】更にまた請求項7記載の整姿用パッドは、
前記要件に加え、前記シリコーンゲル層は、小比重物質
の添加されたシリコーンゲルにより形成されていること
を特徴として成るものである。
【0015】更にまた請求項8記載の整姿用パッドは、
前記要件に加え、前記整姿用パッドの周縁部には、通気
性を有する縁取布が設けられ、この縁取布により前記パ
ッド本体、表地シート及び裏地シートが合わせてバウン
ドシームされていることを特徴として成るものである。
【0016】更にまた請求項9記載の整姿用パッドの製
造方法は、表地シートと成形シートとを接着する成形シ
ート接着工程と、表地シートの接着された成形シートを
表地シート側を内側にして所望の型枠形状の凸部用型枠
に成形する凸部用型枠成形工程と、この成形された凸部
用型枠を使用し、通気性に富む発泡層とシリコーンゲル
層とから成るパッド本体を所望の形状に成形するパッド
本体成形工程と、成形後のパッド本体の裏面側に裏地シ
ートを接着する裏地シート接着工程と、成形後のパッド
本体から凸部用型枠を取り去る離型工程と、余周部を切
り揃える裁断工程とを少なくとも具えて成る整姿用パッ
ドの製造方法において、前記パッド本体成形工程は前記
凸部用型枠成形工程において成形された凸部用型枠内に
まずゲル層用原料液を注入し、次いでその上から発泡層
用原料液を注入し、パッド本体の表面側の成形を行うと
ともに、更に硬化途中の発泡層を上方より押圧すること
によりパッド本体の裏面側の成形と発泡層の連続発泡化
とを併せて行うようにしたことを特徴として成るもので
ある。
【0017】更にまた請求項10記載の整姿用パッドの
製造方法は、前記請求項9記載の要件に加え、前記成形
シート接着工程は、ポリウレタンフィルムと伸縮性に優
れる編物とをポリウレタン系の接着剤により接着すると
ともに、伸縮性に優れる編物の他の面には熱可塑性のコ
ポリエステルフィルムから成る成形シートを積層し、こ
れらを加圧及び加熱することにより前記成形シートの一
部を前記伸縮性に優れる編物の編目に対して融け込み係
合させることで接着を図るようにしたことを特徴として
成るものである。
【0018】更にまた請求項11記載の整姿用パッドの
製造方法は、前記請求項9または10記載の要件に加
え、前記裏地シート接着工程は、凸部用型枠内に存する
成形されたパッド本体の裏面に対し、通気性ホットメル
トを載置し、その上方から通気性の良好な編物または不
織布を載置した後、これらを加圧及び加熱することによ
り裏地シートの接着を図るようにしたことを特徴として
成るものである。
【0019】更にまた請求項12記載の整姿用パッドの
製造方法は、前記請求項11記載の要件に加え、前記通
気性ホットメルトは、多数の通気孔を有するクモの巣状
のシート状部材であり、その目付重量は10〜100g
/m2 の範囲内に設定されていることを特徴として成る
ものである。
【0020】更にまた請求項13記載の整姿用パッドの
製造方法は、前記請求項9、10、11または12記載
の要件に加え、前記パッド本体成形工程においてゲル層
用原料液及び発泡層用原料液を注入するにあたっては、
凸部用型枠内面に位置するポリウレタンフィルムに対
し、あらかじめプライマー処理を施しておくようにした
ことを特徴として成るものである。
【0021】更にまた請求項14記載の整姿用パッドの
製造方法は、前記請求項9、10、11、12または1
3記載の要件に加え、前記整姿用パッドの製造方法に
は、前記工程に加え、整姿用パッドの周縁部をバウンド
シームする縫製工程が具えられており、この縫製工程で
は前記整姿用パッドの周縁部に通気性を有する縁取布を
あてがい、この縁取布と共に前記パッド本体、表地シー
ト及び裏面シートを合わせてバウンドシームするように
したことを特徴として成るものである。
【0022】更にまた請求項15記載の整姿用パッドの
製造方法は、前記請求項9、10、11、12、13ま
たは14記載の要件に加え、前記パッド本体成形工程に
おいてパッド本体の裏面側の成形を行うにあたっては、
凹部用成形型または凹部用型枠が使用され、発泡層用原
料液を注入後、これら凹部用成形型または凹部用型枠を
上方より載置し、これを押圧することにより前記パッド
本体の裏面側の成形を行うようにしたことを特徴として
成るものである。そしてこれら各請求項記載の発明の構
成を手段として前記目的を達成しようとするものであ
る。
【0023】
【発明の作用】すなわち請求項1記載の整姿用パッド
は、通気性に富む発泡層とシリコーンゲル層とによりパ
ッド本体を構成し、更にその周面を表地シートと裏地シ
ートとから成る被覆シートによって被覆するとともに、
前記裏地シートは通気性ホットメルトによって熱接着さ
れるという構成をとる。これによりシリコーンゲル層の
有する柔軟性及び弾力性によって、現物に近い脂肪感触
が得られるようになり、更にシリコーンゲル層の有する
適度な重量感と発泡層を設けることにより達成される軽
量化とが調和して、装着時にそれほど負担とならず、不
自然に軽過ぎない理想的な重量設定が可能となる。更に
また通気性ホットメルトの採用により通気性も格段に向
上するほか、ポリウレタンフィルムを介在させることに
より適度な柔軟性が得られ、より一層の脂肪感触が得ら
れるとともに、シリコーンゲルの浸出が防止される。更
にまた被覆シートの表面に現れる素材として編物を採用
することにより装着感及び通気性が向上し、意匠的効果
も高まる。
【0024】また請求項2記載の整姿用パッドは、シリ
コーンゲル層をJIS−K2220に規定する稠度が7
5〜105の範囲内にあるシリコーンゲルにより形成す
るという構成をとっている。これにより現物とほぼ同等
の柔軟性及び弾力性が得られる。
【0025】更にまた請求項3記載の整姿用パッドは、
ポリウレタンフィルムをJIS−K6301に規定する
硬さが65〜85°の軟質ポリウレタンにより形成する
という構成をとっている。これにより前記シリコーンゲ
ル層と組み合わさったときの調和において最適な柔軟性
及び弾力性が達成される。
【0026】更にまた請求項4記載の整姿用パッドは、
発泡層を発泡倍率が10〜15倍で比重が0.1以下の
シリコーンフォームを押圧または揉み込むことにより連
続発泡化させたものとする構成をとる。これにより優れ
た柔軟性及び弾力性が得られるほか、最大限の通気性の
向上と軽量化とが達成される。
【0027】更にまた請求項5記載の整姿用パッド並び
に請求項12記載の整姿用パッドの製造方法は、通気性
ホットメルトを多数の通気孔を有するクモの巣状のシー
ト状部材とし、その目付重量を10〜100g/m2
する構成をとる。これにより裏地シートと発泡層との接
着が使用に耐え得る充分な接着強度を担保した上での通
気性の向上が可能となる。
【0028】更にまた請求項6記載の整姿用パッドは、
天然繊維もしくは化学繊維のいずれか、またはこれらの
双方をトリコット編み、ラッセル編み、平編み、ゴム編
みもしくは両面編みのいずれかの編み方で編むことによ
り編物を形成している。これにより、優れた伸縮性が達
成され、パッド本体の複雑な形状変形にも追従できるほ
か、通気性、吸汗性も担保される。
【0029】更にまた請求項7記載の整姿用パッドは、
シリコーンゲル層を小比重物質の添加されたシリコーン
ゲルにより形成するといった構成をとっている。これに
より、更に一層の軽量化が図られる。
【0030】更にまた請求項8記載の整姿用パッド並び
に請求項14記載の整姿用パッドの製造方法は、整姿用
パッドの周縁部に通気性を有する縁取布をあてがい、こ
の縁取布と共にパッド本体、表地シート及び裏地シート
を合わせてバウンドシームするといった構成をとる。こ
れにより所望の通気性が担保されるのに加えて、整姿用
パッドの周縁部においてパッド本体が圧縮されるように
なり、この周縁部はあたかも芯が形成されたように硬く
なって、パッド本体の形状の保形性を向上させ、外観を
整える。
【0031】更にまた請求項9記載の整姿用パッドの製
造方法は、パッド本体成形工程を凸部用型枠内にまずゲ
ル層用原料液を注入し、次いで発泡層用原料液を注入
し、パッド本体の表面側の成形を行うとともに、更に硬
化途中の発泡層を押圧することによりパッド本体の裏面
側の成形と発泡層の連続発泡化とを併せて行うといった
構成をとる。これによりシリコーンゲル層及び発泡層の
表面側の成形を一つの凸部用型枠によって行うことが可
能となり、型枠の製作コストを削減できるほか、押圧に
よりパッド本体の裏面側の成形と発泡層の連続発泡化と
が同時に行われ、工数削減にも寄与し得る。
【0032】更にまた請求項10記載の整姿用パッドの
製造方法は、成形シート接着工程において、ポリウレタ
ンフィルムと伸縮性に優れる編物とをポリウレタン系の
接着剤により接着し、当該編物の他の面に熱可塑性のコ
ポリエステルフィルムから成る成形シートを融け込み係
合するという構成をとる。これによりポリウレタンフィ
ルムと編物との接合がより確実となり、両者間の層間剥
離が防止されるほか、接着剤としてポリウレタン系のも
のを採用したことによりポリウレタンフィルムと同質の
層が形成され、前記ポリウレタンフィルムの性状を害さ
ず、パッド本体の脂肪感触にも悪影響を及ぼさない。更
に成形シートとして熱可塑性のコポリエステルフィルム
を使用したことにより、加圧及び加熱により編物の編目
に成形シートの一部が融け込み、当該加熱を解除し、常
温に戻った後にも当該融け込んだ部分において係合が維
持され、爾後の離型が容易となる適度な仮接着状態が担
保される。
【0033】更にまた請求項11記載の整姿用パッドの
製造方法は、裏地シート接着工程において、パッド本体
の裏面に対し通気性の良好な編物または不織布を接着す
るに際し、通気性ホットメルトを使用するという構成を
とる。これにより前記編物または不織布と発泡層との間
にも空気の流路が確保され、通気性が格段に向上する。
【0034】更にまた請求項13記載の整姿用パッドの
製造方法は、パッド本体成形工程において、ゲル層用原
料液及び発泡層用原料液を注入するに先立ち、凸部用型
枠内面にプライマー処理を施しておくという構成をと
る。これにより異質の二部材の接合が円滑且つ確実に行
われるようになり、当該二部材間の層間剥離は起こらな
い。またプライマー処理を施すことにより接着剤の使用
は不要となり、硬化した接着剤のゴワゴワした感じも生
ぜず、装着時の違和感も全く生じない。
【0035】更にまた請求項15記載の整姿用パッドの
製造方法は、パッド本体成形工程においてパッド本体の
裏面側の成形を行うにあたり、凹部用成形型または凹部
用型枠を使用するといった構成をとる。これにより凹部
用成形型を使用した場合には、パッド本体の裏面形状を
形作るほか、発泡層における連続発泡化手段として、あ
るいは爾後の工程において裏地シートを発泡層に接着す
る際の加圧(加熱)手段としても使用できる。一方、凹
部用型枠を使用した場合には凸部用型枠同様、型の製作
コスト削減に寄与し得る。
【0036】
【実施例】以下本発明を図示の実施例に基づいて具体的
に説明する。図中、符号1に示すものは本発明の整姿用
パッドの一例たる整姿用乳房であって、このものは表側
が山状に膨らみ、裏側がやや凹状に形成されたパッド本
体2に対し、その周面に被覆シート3を被覆して成る。
【0037】また本発明の整姿用パッドの特徴的構成と
して、前記パッド本体2は装着面側に通気性に富む発泡
層2a、そしてこれと反対側すなわち表装面側にシリコ
ーンゲル層2bを配し、これら両者を積層するととも
に、更に前記被覆シート3は前記パッド本体2の裏側を
被覆する裏地シート3aと、前記パッド本体2の表側を
被覆するポリウレタンフィルムラミネートされた表地シ
ート3bとの各シートが格別な接着方法により各々接着
して構成されている。そして図1に示す実施例にあって
は、整姿用パッドたる整姿用乳房1の周縁部には、縁取
布5が設けられ、この縁取布5により、前記パッド本体
2、表地シート3b及び裏地シート3aと合わせてバウ
ンドシームされるという構成となっている。
【0038】以下このようにして成る本発明の整姿用パ
ッドの上記各構成部材を更に詳しく説明する。まずシリ
コーンゲル層2bは、基本的に未発泡のシリコーンゲル
から成り、適宜の弾力性を有するようになっている。こ
こでこのようなシリコーンゲルについて詳しく説明する
と、このものは次式[1] で示されるジオルガノポリシロ
キサン(以下A成分という)RR1 2SiO−(R2 2Si
O)nSiR1 2R…[1] [ただし、Rはアルケニル基であり、R1 は脂肪族不飽
和結合を有しない一価の炭化水素基であり、R2 は一価
の脂肪族炭化水素基(R2 のうち少なくとも50モル%
はメチル基であり、アルケニル基を有する場合にはその
含有率は10モル%以下である)であり、nはこの成分
の25℃における粘度が100〜100000cStに
なるような数である]と、25℃における粘度が500
0cSt以下であり、一分子中に少なくとも二個のSi
原子に直接結合した水素原子を有するオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサン(B成分)とから成り、且つこの
B成分中のSi原子に直接結合している水素原子の合計
量に対するA成分中に含まれるアルケニル基の合計量の
比(モル比)が0.1〜2.0になるように調整された
混合物を硬化させることにより得られる付加反応型シリ
コーンコポリマーである。
【0039】このシリコーンゲルについて更に詳しく説
明すると、上記A成分は直鎖状の分子構造を有し、分子
の両末端にあるアルケニル基RがB成分中のSi原子に
直接結合した水素原子と付加して架橋構造を形成するこ
とができる化合物である。この分子末端に存在するアル
ケニル基は、低級アルケニル基であることが好ましく、
反応性を考慮するとビニル基が特に好ましい。
【0040】また分子末端に存在するR1 は、脂肪族不
飽和結合を有しない一価の炭化水素基であり、このよう
な基の具体例としてはメチル基、プロピル基及びヘキシ
ル基等のようなアルキル基、フェニル基並びにフロロア
ルキル基を挙げることができる。
【0041】上記[1] 式においてR2 は一価の脂肪族炭
化水素であり、このような基の具体的な例としては、メ
チル基、プロピル基及びヘキシル基等のようなアルキル
基並びにビニル基のような低級アルケニル基を挙げるこ
とができる。ただし、R2 のうち少なくとも50モル%
はメチル基であり、R2 がアルケニル基である場合に
は、アルケニル基は10モル%以下の量であることが好
ましい。アルケニル基の量が10モル%を越えると架橋
密度が高くなり過ぎて高粘度になりやすい。またnは、
このA成分の25℃における粘度が通常は100〜10
0000cSt、好ましくは200〜20000cSt
の範囲内になるように設定される。
【0042】上記のB成分は、A成分の架橋剤でありS
i原子に直接結合した水素原子がA成分中のアルケニル
基と付加してA成分を硬化させる。B成分は上記のよう
な作用を有していればよく、B成分としては直鎖状、分
岐した鎖状、環状、あるいは網目状などの種々の分子構
造のものが使用できる。
【0043】また、B成分中のSi原子には水素原子の
ほか、有機基が結合しており、この有機基は通常はメチ
ル基のような低級アルキル基である。更にB成分の25
℃における粘度は通常は5000cSt以下、好ましく
は500cSt以下である。このようなB成分の例とし
ては、分子両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖され
たオルガノハイドロジェンポリシロキサン、ジオルガノ
シロキサンとオルガノハイドロジェンシロキサンとの共
重合体、テトラオルガノテトラハイドロジェンシクロテ
トラシロキサン、HR1 2SiO 1/2単位とSiO 4/2単
位とから成る共重合体シロキサン、及びHR1 2SiO 1
/2単位とR1 3SiO 1/2単位とSiO 4/2単位とから成
る共重合体ポリシロキサンを挙げることができる。ただ
し上記式においてR1 は前記と同じ意味である。
【0044】そして上記のB成分中のSiに直接結合し
ている水素原子の合計モル量に対するA成分中のアルケ
ニル基の合計モル量との比率が通常は0.1〜2.0、
好ましくは0.1〜1.0の範囲内になるようにA成分
とB成分とを混合して硬化させることにより製造され
る。
【0045】この場合の硬化反応は、通常は触媒を用い
て行われる。ここで使用される触媒としては、白金系触
媒が好適であり、この例としては微粉砕元素状白金、塩
化白金酸、酸化白金、白金とオレフィンとの錯塩、白金
アルコラート及び塩化白金酸とビニルシロキ酸との錯塩
を挙げることができる。このような錯塩はA成分とB成
分との合計重量に対して通常は0.1ppm(白金換算
量、以下同様)以上、好ましくは0.5ppm以上の量
で使用される。このような触媒の量の上限については特
に制限はないが、例えば触媒が液状である場合、あるい
は溶液として使用することができる場合には200pp
m以下の量で充分である。
【0046】上記のようなA成分、B成分及び触媒を混
合し、室温に放置するか、あるいは加熱することにより
硬化して本発明で使用されるシリコーンゲルが生成す
る。このようにして得られたシリコーンゲルは、JIS
K(K−2207−198050g荷重)で測定した
針入度が通常5〜250であり、またJIS−K222
0に規定する稠度が5〜200である。なおこのような
シリコーンゲルの硬度は、上記A成分とB成分とにより
形成された架橋構造によって変動する。
【0047】またシリコーンゲルの硬化前の粘度及び硬
化後の針入度は両末端がメチル基であるシリコーンオイ
ルを、得られるシリコーンゲルに対して5〜75重量%
の範囲内の量であらかじめ添加することにより調整する
ことができる。このようにシリコーンゲルは上記のよう
にして調整することもできるし、また市販されているも
のを使用することもできる。
【0048】なお上記のA成分、B成分及び触媒のほか
に、チクソトロピー性付与剤、顔料、硬化遅延剤、難燃
剤、充填剤をはじめ、酸化物系微粉末脱臭剤、更には吸
水性樹脂等をシリコーンゲルの特性を損なわない範囲内
で配合することもでき、また微小中空球体のフィラーを
混入して成るシリコーンゲルを用いてもよく、このよう
な材料としては日本フィライト株式会社製造のフィライ
ト(登録商標)や同社販売のエクスパンセル(登録商
標)等が例示できる。また本発明で使用するシリコーン
ゲル層2bを形成する最適なシリコーンゲルとしてはJ
IS−K2220に規定する稠度が75〜105の範囲
内のものを使用する。
【0049】またこのようなシリコーンゲル層2bに積
層される発泡層2aとしては、通気性に優れることが条
件とされ、例えば発泡倍率が10〜15倍の範囲内にあ
り、比重が0.1以下のシリコーンフォーム、特に上記
成分及び性状のシリコーンゲルを硬化時発泡するように
調整して成るシリコーンフォームが好適に使用できる。
このようなもので市販されているものに、例えば東芝シ
リコーン株式会社のトスフォームXE18−A992
3、信越化学工業株式会社のX−31−878−5、X
−31−1075、東レ・ダウコーニング・シリコーン
株式会社のSEF10がある。
【0050】なおシリコーンフォームは、本来独立気泡
を形成するものであるから、発泡硬化後にこれを押圧し
たり、多少とも揉み込んだりして、気泡膜を破壊して、
連続発泡様にして使用する。この他、発泡層2aとして
は、上記シリコーンゲルに発泡媒体として例えば塩化ナ
トリウムを添加し、硬化させた後に脱塩して食塩の痕跡
孔を気泡とする溶出法により形成した疑似発泡ゲルや、
高分子直鎖状または分枝状ポリオルガノシロキサンか、
これに各種特性を付与する目的で、更にフェニル基、フ
ロロ基等が導入されたシリコーン生ゴムを過酸化物等の
加硫剤で架橋させたミラブル型シリコーンゴムの発泡品
またはウレタンフォーム等の発泡体も使用できるもので
ある。
【0051】次にこのようなシリコーンゲル層2b及び
発泡層2aにより構成されるパッド本体2の周面を被覆
する被覆シート3について説明する。被覆シート3は前
述のように一例としてパッド本体2の裏側を被覆する裏
地シート3aとパッド本体2の表側を被覆する表地シー
ト3bとにより基本的に構成されるものであって、裏地
シート3aにあっては通気性、表地シート3bにあって
は伸縮性に富むことが条件となる。このうち裏地シート
3aは通気性の良好な編物Sまたは不織布を後述の通気
性ホットメルト23によって前記発泡層2aに熱接着さ
れることによって構成され、一方、表地シート3bは表
面側に設けられる伸縮性に優れる編物Sと、この伸縮性
に優れる編物Sに積層され、その内面側に設けられるポ
リウレタンフィルムPとによって構成されている。
【0052】このうち前記編物Sとしては、トリコッ
ト、ラッセル、天竺(平編み)、フライス(ゴム編み)
スムース(両面編み)等から選ばれた伸縮性及び通気性
に優れる編物Sを用いることが好ましく、特にトリコッ
トが入手が容易で用いやすく、また材質としては通常布
地に用いられる綿、絹等の天然繊維、ナイロン、ポリエ
ステル等の化学繊維が用いられるが、布地に成形加工を
施す場合、熱可塑性のある化学繊維が混入されているこ
とが好ましい。そして更にその表面は起毛されていても
よい。なお本明細書において編物Sの面のうち、パッド
本体2または以下述べるポリウレタンフィルムPと接触
する側を裏面と定義し、反対側の面を表面と定義する。
【0053】また不織布は抄紙型、ウエブ型のいずれも
使用可能であるが、裁断が容易で軽く、特にほつれる心
配のないウエブ型が好適である。更にポリウレタンフィ
ルムPは前記シリコーンゲル層2bと組み合わさること
によって現物に近い柔軟性と弾力性が達成されることが
条件となり、本実施例では一例として100μm程度の
厚さのものを使用し、JIS−K6301に規定する硬
さが65〜85°の範囲内の軟質ポリウレタン薄膜を使
用する。加えてこのようにして形成される整姿用パッド
たる整姿用乳房1の周縁部には耳部4が形成される。そ
してこの耳部4は図1、10に示すように、表地シート
3bと裏地シート3aとの間に薄層のパッド本体2(図
1、10では発泡層2a)が存在しており、この耳部4
に対し前述したバウンドシーム加工が施される。
【0054】すなわち整姿用パッドの周縁部に形成され
るこの耳部4に対し、この耳部4を外側から覆うように
前記編物Sと同等の通気性を有する縁取布5をあてが
い、これらすべてを糸6でバウンドシームするのであ
る。またこの耳部4はパッド本体2によって形作られる
本来の所望とする形状よりもその周縁に数mm程度、ほ
ぼ均一の肉厚で張り出して設けられるほか、整姿用パッ
ドが前記所望とする形状のぎりぎりのところで切り落と
されている場合には、当該切り落とし部位周縁が耳部4
となる。因みに後者の場合には整姿用パッドの周縁に余
周部は形成されず、パッド本体2に対し2〜3mm程度
食い込んだところでバウンドシーム加工が施される。ま
たこれにより耳部4のパッド本体2が圧縮されて、あた
かも耳部4に芯が組み入れられたように硬くなり、整姿
用乳房1周縁の保形性が良くなるのである。なおそれ以
上の詳細は次の製造方法の説明のところで必要により触
れる。
【0055】次にこのような整姿用乳房1を例にとり、
本発明の整姿用パッドの製造方法について説明する。ま
ず図2に示すように本発明の整姿用パッドの製造方法を
実施するにあたり、必要となる原料液8を調合する。な
お図2ではシリコーンゲルを使用した実施例を示してお
り、図2中、符号7aに示すものがシリコーンゲルのA
剤、符号7bで示すものがシリコーンゲルのB剤であ
る。また必要に応じて適宜の触媒や顔料等をこれに添加
することも可能である。更に発泡層用原料液8aにあっ
ては、本実施例ではA剤、B剤を1対1で所望の発泡倍
率となるよう調整した二液混合タイプの付加反応型のシ
リコーンフォームを用いるので、そのとおりの割合で充
分混合させて原料液8を調合する。
【0056】(1)成形シート接着工程 この工程は表地シート3bを構成する編物S及びラミネ
ート加工されたポリウレタンフィルムPと成形シート1
0とを接着する工程である。本実施例では図3に示すよ
うに一例として0.4mm厚の成形シート10たる熱可
塑性のコポリエステルフィルム11とトリコット編物等
のやや厚めの編物Sと100μm厚程度の前述のポリウ
レタンフィルムPとを使用した。なおここで使用する熱
可塑性のコポリエステルフィルム11とは、ポリエチレ
ンテレフタレート系の樹脂中のグライコール成分の一部
を1,4−シクロヘキサンジメタノールに置換した透明
な非結晶ポリマーであり、実施例ではDSCにより測定
したガラス転位点が80℃(Tg)前後、平均分子量が
約26000(Mn)程度のものを使用した。因みにこ
のような条件を満たす熱可塑性のコポリエステルフィル
ム11としては、例えば長瀬産業株式会社のPETG6
763が挙げられる。また上記構成は後述する凸部用型
枠16を成形する場合に使用される構成であり、後述す
るパッド本体2の裏面の成形に際し凹部用型枠17を使
用する場合の凹部用型枠17用の構成としては、熱可塑
性のコポリエステルフィルム11と編物Sとの融け込み
係合のみとなる。
【0057】以下、具体的に上記諸部材が接着されてい
く過程について説明する。まず図3(a)に示すように
ラミネート加工されたポリウレタンフィルムPを用意
し、その一面にポリウレタン系の接着剤12を塗布す
る。なおここで「ラミネート加工された」とは字義どお
り「薄片状に加工された」ことを意味するものである
が、薄片状のポリウレタンフィルムPは伸びやすく、変
形ないし歪みが生じやすく、この薄片状のポリウレタン
フィルムPの腰を強くする目的でベース素材として図示
しない剥離紙を実際には積層して使用している。次に図
3(b)に示すようにポリウレタン系の接着剤12の塗
布されたポリウレタンフィルムPの面に前記編物Sを載
置する。更に図3(c)に示すように、その上に熱可塑
性のコポリエステルフィルム11を載置し、加圧及び加
熱する。そしてこのようにして形成されたシート状部材
にあっては、図3(d)に示すようにポリウレタンフィ
ルムPと編物Sとはポリウレタン系の接着剤12により
強固に接着され、一方、編物Sと熱可塑性のコポリエス
テルフィルム11とは熱可塑性のコポリエステルフィル
ム11の一部が編物Sの編目に入り込んだ融け込み係合
による仮接着状態となっている。
【0058】(2)凸部用型枠成形工程 この工程は、表地シート3bが接着された成形シート1
0を表地シート3b側を内側にして所望の整姿用乳房1
の形状に対応した型枠形状の凸部用型枠16に成形する
工程である。なお後述するパッド本体2の裏面の成形に
際し使用される凹部用型枠17を成形するにあたって
は、前述の記載からも明らかなように裏地シート3aが
接着された成形シート10を裏地シート3aの側を突出
させることにより所望の形状の凹部用型枠17に成形す
るのである。
【0059】この工程では図4に示すように前述の熱可
塑性のコポリエステルフィルム11、編物S及びポリウ
レタンフィルムPが一体となったものを用い、ポリウレ
タンフィルムPに積層されている剥離紙を剥がした後、
真空成形型15により山形形状の凸部用型枠16に成形
する。なおこの凸部用型枠16の全周縁には本出願人の
出願に係る特開平5−131007号「整姿用パッド並
びにその製造方法」においても開示するように型枠内に
流し込んだ原料液8の溢れたものを受け止めることがで
きるように溝状のオーバーフロー保持溝と、溢れた原料
液8が型枠内からこのオーバーフロー保持溝に至る通路
として全周縁にオーバーフロー周路とを形成することも
可能であるが、本実施例にあっては、発泡層用原料液8
aとして発泡、硬化終了時間が30〜90秒のシリコー
ンフォームを使用していることもあって、必ずしもこれ
らのオーバーフロー保持溝及びオーバーフロー周路を必
要とするものではない。なお真空成形型15の代わりに
圧縮空気圧成形型を使用したり、これらの両方を用いて
成形するようにしてもよい。
【0060】(3)パッド本体成形工程 前記凸部用型枠成形工程で成形された凸部用型枠16内
に調合した原料液8を流し込み、その後、原料液8を加
熱硬化し、発泡層2aとシリコーンゲル層2bとから成
るパッド本体2を所望の形状に成形する工程である。す
なわち図5(a)に示すように、まず凸部用型枠16内
面のポリウレタンフィルムPに対しプライマー処理を施
し、約30分間室温で放置する。次いで図5(b)に示
すようにこの凸部用型枠16の中にシリコーンゲル層2
bを形成するのに必要な所定量のゲル層用原料液8bを
凸部用型枠16の形状に沿うように充填する。なお所定
量とは凸部用型枠16の大きさ及び発泡層2aとの形成
比率によってそれぞれ決まる量である。
【0061】そして充填後、直ちに大容量硬化炉で加熱
し、爾後冷却させることでシリコーンゲル層2bが半硬
化状態あるいは完全に硬化し、これから注入する発泡層
用原料液8aと混合してしまわない状態となったところ
で、図5(c)に示すように発泡層用原料液8aを充填
する部位のポリウレタンフィルムPに対し別途のプライ
マーを塗布する。これはシリコーンゲル層2bに適した
プライマーをそのまま共通して用いるより、発泡層2a
に適した別途のプライマーを塗布する方がよりプライマ
ー効果が発揮されるからである。因みに本実施例ではシ
リコーンゲル層2b用のプライマーとしては、東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン株式会社のプライマーXとプ
ライマーYとを混合して(二液混合して使用するタイ
プ)使用した。一方、発泡層2a用のプライマーとして
は、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社のプラ
イマーAを使用した。
【0062】そして凸部用型枠16内のこのようなシリ
コーンゲル層2bに対し、図5(d)に示すように上方
から更に発泡層用原料液8aを注入する。そしてこの発
泡層用原料液8aがある程度硬化した後、図6に示すよ
うに一例としてテフロンコーティングされた凹部用成形
型30を用い、上方から発泡層2aを押圧する。そして
この押圧によって、当初独立発泡状態にあった発泡層2
aは連続発泡化され、通気性を有するようになるととも
に、凹部用成形型30によりパッド本体2の裏面が所望
の凹陥形状に成形されるのである。なおこの凹部用成形
型30に代えて、図11に示すような凹部用型枠17を
使用することも可能である。また前記押圧による発泡層
2aの連続発泡化は押圧の際、発泡層2aから発せられ
る「プシュー」というガス抜け音によっても確認され
る。すなわちこれにより本来独立発泡状態にあるシリコ
ーンフォームの少なくとも一部が連続発泡化されたこと
が証明されるのである。
【0063】(4)裏地シート接着工程 すなわち前記パッド本体成形工程によって成形されたパ
ッド本体2に対し、その裏面側に裏地シート3aを接着
する工程である。この場合には図7に示すように凸部用
型枠16内に存するパッド本体2の裏面、すなわち上方
に位置する発泡層2aの凹陥面に対し上方から前記通気
性ホットメルト23を載置し、更にその上方に通気性の
良好な編物Sまたは不織布を載置する。そして前記凹部
用成形型30を再び使用して前記通気性ホットメルト2
3及び編物S等を加圧及び加熱し、前記発泡層2aの凹
陥面に対し通気性を遮る層を設けることなく裏地シート
3aを接着する。因みに本実施例では130g/cm2
の圧力で30秒間の加圧を行った。またここで使用した
通気性ホットメルト23としては、多数の通気孔を有す
るクモの巣状のシート状ホットメルトが適用でき、その
目付重量としては10〜100g/m2 程度のものが使
用できる。因みに本実施例においては目付重量が30g
/m2 のものを使用した。なお通気性ホットメルト23
の具体例としては、呉羽テック株式会社製造、東洋紡績
株式会社販売のダイナック(登録商標)がある。またこ
のような通気性ホットメルト23及び編物S等の加圧及
び加熱手段としては、前記凹部用成形型30とは別に、
別途の押圧型を用意し、これにより加圧及び加熱を図る
ようにすることももちろん可能である。
【0064】(5)離型工程 そして前記パッド本体2に対して、その裏面に裏地シー
ト3aが接着された後、前記凹部用成形型30を上方に
退去させ、更に図8に示すように凸部用型枠16を前記
裏地シート3aの接着されたパッド本体2から取り去
る。このときパッド本体2の表面側に設けられる編物S
と、熱可塑性のコポリエステルフィルム11から成る成
形シート10との間には何らの接着剤も介在されておら
ず、単に成形シート10の一部が編物Sの編目に融け込
み係合した状態にあるのみであるから、当該離型作業は
容易に行われる。
【0065】(6)裁断工程 また凸部用型枠16及び凹部用成形型30の規制から解
除されたパッド本体2の周縁には余分な余周部24が形
成されている。そこで図9に示すようにこの余周部24
を切り落として、被覆シート3により覆われたパッド本
体2の周縁に発泡層2aを露出させた状態とする。なお
実施例の整姿用乳房1では、パッド本体2によって形作
られる本来の所望とする形状のぎりぎりのところで切り
落としたため、縁取りしたところがいわゆる耳部4とし
て目立つことなく、違和感なく仕上げられた。またこの
ようにして裁断された整姿用乳房1に対しては、図示は
省略するが、適宜メーカー名、商品番号等を記載した布
片等が一例として一体縫製化により設けられる。
【0066】(7)縫製工程 上記工程を経て得られた整姿用パッドたる整姿用乳房1
の耳部4等をバウンドシームして最終製品に仕上げる工
程である。すなわち図10に示すように耳部4に縁取布
5を外側からあてがって耳部4を包み込むようにし、こ
の状態で耳部4に薄層状に形成されているパッド本体2
(図示の実施例では発泡層2a)と、その上下の表地シ
ート3b、裏地シート3aとを共に糸6で縫い合わせ
て、縁取布5が袋状になるようにする。因みに本実施例
では、パッド本体2側に2〜3mm程度食い込んだ位置
でバウンドシームした。そして耳部4の全周にわたって
このようなバウンドシームをすることにより、耳部4の
パッド本体2が圧縮されて、あたかも芯が入っているか
のように硬くなり、耳部4の形状が整い整姿用乳房1が
完成する。ここでバウンドシームとは、一般に布地の端
を別の布地またはテープにより包み縫い合わす方法で、
布地端の始末の方法としては最も優れた方法であるとい
われているものである。従って高級品の品物の端の始末
として、または同時に強度を持たせた縫い方を行いたい
場合にも、この方法が用いられる。また取付付属の通常
ラッパと呼ばれるものの形状によって、各種の幅のもの
や各種の巻き方を行うことができ、複雑なものにあって
は、二回以上の作業工程によって作られるものもある。
【0067】ここで形状が整うという意味は、一つには
縁取りに芯を入れたかのように全体の形状が固定され、
保形性が改善されるということを意味し、その他にはバ
ウンドシームされた縁取布5内において、糸6より外側
の2〜3mmのパッド本体2はその形状復元性により膨
らみ、縁取布5をも膨ませるので、パッド本体2の最外
郭たる縁取部分が貧弱感を与えず、高級感を漂わすもの
となっていることをも意味するものである。従ってこの
ような整姿用乳房1であればランジェリーの一部として
抵抗なく受け入れられ、本来の整姿という主目的を達す
ることができるようになる。なお縫製の後は、表面に汚
れが付着するのを防止するため、ボディーパウダ(主成
分マイカ)を塗布して仕上げる。
【0068】
【他の実施例】本発明の整姿用パッド並びにその製造方
法としては、上記構成を基本とするものであるが、更に
以下述べるような部分的構成を異ならせた他の実施例も
存在する。まず前記実施例にあっては、凹部用成形型3
0による押圧により、当初独立発泡状態にある発泡層2
aの連続発泡化処理を行っているが、これを揉み込みに
より行うことも可能である。そしてこの場合の連続発泡
化は100%である必要はなく、例えば離型工程後にパ
ッド本体2を更に押圧または揉み込む工程を加えたり、
縫製工程後に洗濯を行うことで最終的に所望の通気性が
得られる状態に連続発泡化されればよい。
【0069】また発泡層2aを形成する材料として、前
述のようにシリコーンフォームを使用した場合には、押
圧により独立発泡状態にある発泡層2aを連続発泡化し
て使用しているわけであるが、以下述べるように発泡媒
体を使用して多孔質状の発泡層2aを形成する場合に
は、発泡層2aに対して加圧及び加熱処理と同時に、あ
るいはその後、以下述べるような発泡化処理が施され
る。すなわち発泡層用原料液8a中に、発泡媒体を入
れ、発泡層2aがある程度硬化した後、これを適宜の溶
媒中におき、前記発泡媒体をこの溶媒に反応させて、例
えば溶出させることにより空孔25を形成させるのであ
る。
【0070】更に発泡媒体について説明すれば、例えば
上記溶媒が水であるときには、水に可溶性を示す発泡媒
体としてポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルアルコー
ル、メチルセルローズ、カルボキシメチルセルローズ、
ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、アク
リル酸アマイド、ニカワ、ゼラチン、カゼイン、ポリペ
プタイド、フノリ、寒天、アルギン酸ソーダ、塩化ナト
リウム、ブドウ糖、ショ糖、天然多糖体たるプルラン、
ザンタンガム、デンプン、アスコルビン酸ソーダ等を選
択することができ、また型枠の材質等との関係でアセト
ン、エタノール、メタノール等を溶媒に使用できるとき
には、ポリビニルアルコール、メチルセルローズ、エチ
ルセルローズ、水溶性ナイロン、セラック、スチロール
等を発泡媒体として選択することができる。
【0071】なお単に多孔質状のシリコーンゲルを得る
には、この他にも例えばシリコーンゲル原液に加熱消失
性物質を混入して加熱硬化させた後、この加熱消失性物
質を加熱消失させることにより、その部分に空孔25を
形成させる加熱消失法、シリコーンゲル原液中に混入し
た膨潤体を乾燥収縮させ、このものを膨潤体の痕跡から
取り去る乾燥収縮法、更にはシリコーンゲル原液中に誘
電体損失係数が大きい易揮発性液体を分散させておき、
このものを高周波電界内において誘電加熱することによ
り、この液体を昇温、気化膨脹させるとともに、併せて
シリコーンゲル原液の架橋硬化を行うマイクロ波加熱法
等の各種手法も考えられる。そして前記半硬化状態のシ
リコーンゲル層2b及び発泡層2aにあっては、更にこ
れを加圧及び加熱し完全に硬化させる。
【0072】そしてこのうち、発泡媒体として食塩を使
用した場合の実施例について簡単に触れておく。すなわ
ち食塩が含まれた発泡層用原料液8aがある程度硬化
し、発泡層2a中に食塩の粒が散在し、その位置が固ま
った後、図12に示すように食塩の溶出を容易にするた
め、発泡層2aを揉みほぐして隣り合う食塩の粒子が占
める空間が連続形成されるようにする。なお図示の実施
例にあっては、離型工程後の裁断前の状態の整姿用パッ
ドを示す。そしてこのものを水に浸漬して食塩を溶解さ
せ、洗濯機を用いたり、手で丁寧に揉み洗いして大半の
食塩を溶出させる。更に仕上げ脱塩としてジェット水流
を被覆シート3の上から成形品たるパッド本体2に当て
て、発泡層2aから食塩を完全に流し出すようにする。
このような作業終了後、送風乾燥炉において乾燥するこ
とにより多孔質の発泡層2aが得られる。このようにし
て得られたものは特に通気性に優れ、整姿用パッド全体
の軽量化にも大いに寄与するものとなる。
【0073】更に前記パッド本体成形工程及び裏地シー
ト接着工程については、上記構成に限らず、この他、本
出願人の出願に係る特願平6−152796号中に開示
されている種々の手法が採用できる。また上記説明で
は、整姿用乳房1を例にとって説明したが、本発明の整
姿用パッドはこれに限らず、豊胸用のブラジャーのパッ
ド、肩パッド、膝当てパッド、腰パッド等のファンデー
ション、ランジェリー、その他の衣類に広く適用でき
る。
【0074】
【発明の効果】本発明の整姿用パッド並びにその製造方
法は、以上述べたような構成より成るものであって、こ
のような構成を有することにより以下のような効果が発
揮される。すなわち請求項1記載の整姿用パッドは、通
気性に富む発泡層2aとシリコーンゲル層2bとにより
パッド本体2を構成し、更にその周面を表地シート3b
と裏地シート3aとから成る被覆シート3によって被覆
するとともに、前記裏地シート3aは通気性ホットメル
ト23によって熱接着されるという構成をとる。これに
よりシリコーンゲル層2bの有する柔軟性及び弾力性に
よって、現物に近い脂肪感触が得られるようになり、更
にシリコーンゲル層2bの有する適度な重量感と発泡層
2aを設けることにより達成される軽量化とが調和し
て、装着時にそれほど負担とならず、不自然に軽過ぎな
い理想的な重量設定が可能となる。更にまた通気性ホッ
トメルト23の採用により通気性も格段に向上するほ
か、ポリウレタンフィルムPを介在させることにより適
度な柔軟性が得られ、より一層の脂肪感触が得られると
ともに、シリコーンゲルの浸出が防止される。更にまた
被覆シート3の表面に現れる素材として編物Sを採用す
ることにより装着感及び通気性が向上し、意匠的効果も
高まる。
【0075】また請求項2記載の整姿用パッドは、シリ
コーンゲル層2bをJIS−K2220に規定する稠度
が75〜105の範囲内にあるシリコーンゲルにより形
成するという構成をとっている。これにより現物とほぼ
同等の柔軟性及び弾力性が得られる。
【0076】更にまた請求項3記載の整姿用パッドは、
ポリウレタンフィルムPをJIS−K6301に規定す
る硬さが65〜85°の軟質ポリウレタンにより形成す
るという構成をとっている。これにより前記シリコーン
ゲル層2bと組み合わさったときの調和において最適な
柔軟性及び弾力性が達成される。
【0077】更にまた請求項4記載の整姿用パッドは、
発泡層2aを発泡倍率が10〜15倍で比重が0.1以
下のシリコーンフォームを押圧または揉み込むことによ
り連続発泡化させたものとする構成をとる。これにより
優れた柔軟性及び弾力性が得られるほか、最大限の通気
性の向上と軽量化とが達成される。
【0078】更にまた請求項5記載の整姿用パッド並び
に請求項12記載の整姿用パッドの製造方法は、通気性
ホットメルト23を多数の通気孔を有するクモの巣状の
シート状部材とし、その目付重量を10〜100g/m
2 とする構成をとる。これにより裏地シート3aと発泡
層2aとの接着が使用に耐え得る充分な接着強度を担保
した上での通気性の向上が可能となる。
【0079】更にまた請求項6記載の整姿用パッドは、
天然繊維もしくは化学繊維のいずれか、またはこれらの
双方をトリコット編み、ラッセル編み、平編み、ゴム編
みもしくは両面編みのいずれかの編み方で編むことによ
り編物Sを形成している。これにより、優れた伸縮性が
達成され、パッド本体2の複雑な形状変形にも追従でき
るほか、通気性、吸汗性も担保される。
【0080】更にまた請求項7記載の整姿用パッドは、
シリコーンゲル層2bを小比重物質の添加されたシリコ
ーンゲルにより形成するといった構成をとっている。こ
れにより、更に一層の軽量化が図られる。
【0081】更にまた請求項8記載の整姿用パッド並び
に請求項14記載の整姿用パッドの製造方法は、整姿用
パッドの周縁部に通気性を有する縁取布5をあてがい、
この縁取布5と共にパッド本体2、表地シート3b及び
裏地シート3aを合わせてバウンドシームするといった
構成をとる。これにより所望の通気性が担保されるのに
加えて、整姿用パッドの周縁部においてパッド本体2が
圧縮されるようになり、この周縁部はあたかも芯が形成
されたように硬くなって、パッド本体2の形状の保形性
を向上させ、外観を整える。
【0082】更にまた請求項9記載の整姿用パッドの製
造方法は、パッド本体成形工程を凸部用型枠16内にま
ずゲル層用原料液8bを注入し、次いで発泡層用原料液
8aを注入し、パッド本体2の表面側の成形を行うとと
もに、更に硬化途中の発泡層2aを押圧することにより
パッド本体2の裏面側の成形と発泡層2aの連続発泡化
とを併せて行うといった構成をとる。これによりシリコ
ーンゲル層2b及び発泡層2aの表面側の成形を一つの
凸部用型枠16によって行うことが可能となり、型枠の
製作コストを削減できるほか、押圧によりパッド本体2
の裏面側の成形と発泡層2aの連続発泡化とが同時に行
われ、工数削減にも寄与し得る。
【0083】更にまた請求項10記載の整姿用パッドの
製造方法は、成形シート接着工程において、ポリウレタ
ンフィルムPと伸縮性に優れる編物Sとをポリウレタン
系の接着剤12により接着し、当該編物Sの他の面に熱
可塑性のコポリエステルフィルム11から成る成形シー
トを融け込み係合するという構成をとる。これによりポ
リウレタンフィルムPと編物Sとの接合がより確実とな
り、両者間の層間剥離が防止されるほか、接着剤として
ポリウレタン系のものを採用したことによりポリウレタ
ンフィルムPと同質の層が形成され、前記ポリウレタン
フィルムPの性状を害さず、パッド本体2の脂肪感触に
も悪影響を及ぼさない。更に成形シートとして熱可塑性
のコポリエステルフィルム11を使用したことにより、
加圧及び加熱により編物Sの編目に成形シート10の一
部が融け込み、当該加熱を解除し、常温に戻った後にも
当該融け込んだ部分において係合が維持され、爾後の離
型が容易となる適度な仮接着状態が担保される。
【0084】更にまた請求項11記載の整姿用パッドの
製造方法は、裏地シート接着工程において、パッド本体
2の裏面に対し通気性の良好な編物Sまたは不織布を接
着するに際し、通気性ホットメルト23を使用するとい
う構成をとる。これにより前記編物Sまたは不織布と発
泡層2aとの間にも空気の流路が確保され、通気性が格
段に向上する。
【0085】更にまた請求項13記載の整姿用パッドの
製造方法は、パッド本体成形工程において、ゲル層用原
料液8b及び発泡層用原料液8aを注入するに先立ち、
凸部用型枠16内面にプライマー処理を施しておくとい
う構成をとる。これにより異質の二部材の接合が円滑且
つ確実に行われるようになり、当該二部材間の層間剥離
は起こらない。またプライマー処理を施すことにより接
着剤の使用は不要となり、硬化した接着剤のゴワゴワし
た感じも生ぜず、装着時の違和感も全く生じない。
【0086】更にまた請求項15記載の整姿用パッドの
製造方法は、パッド本体成形工程においてパッド本体2
の裏面側の成形を行うにあたり、凹部用成形型30また
は凹部用型枠17を使用するといった構成をとる。これ
により凹部用成形型30を使用した場合には、パッド本
体2の裏面形状を形作るほか、発泡層2aにおける連続
発泡化手段として、あるいは爾後の工程において裏地シ
ート3aを発泡層2aに接着する際の加圧(加熱)手段
としても使用できる。一方、凹部用型枠17を使用した
場合には凸部用型枠16同様、型の製作コスト削減に寄
与し得る。そしてこのような各請求項記載の構成により
もたらされる効果が相乗的に作用することによって、脂
肪感触面と重量面でのより一層の現物感が達成され、こ
れに加えて離型作業の容易化を図り、通気性を格段に向
上させるとともに、装着面のゴワゴワ感(装着時の違和
感)を排し、繰り返しての使用に対しても所望の性状を
維持し得る極めて利用価値の高い新規な整姿用パッド並
びにその製造方法を提供し得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の整姿用パッドの一例である整姿用乳房
を一部破断して示す斜視図である。
【図2】本発明の整姿用パッドの製造方法において使用
される原料液の調合の様子を示す側面図である。
【図3】本発明の整姿用パッドの製造方法における成形
シート接着工程を段階的に示す縦断側面図である。
【図4】同上凸部用型枠成形工程を二段階に分けて示す
縦断側面図である。
【図5】同上パッド本体成形工程の前半部分を段階的に
示す縦断側面図である。
【図6】同上後半部分を段階的に示す縦断側面図であ
る。
【図7】同上裏地シート接着工程を二段階に分けて示す
縦断面図である。
【図8】同上離型工程における凸部用型枠の離型の様子
を示す斜視図である。
【図9】同上裁断工程を示す斜視図である。
【図10】同上縫製工程を示す斜視図である。
【図11】凹部用型枠を使用してパッド本体の裏面の成
形を行う実施例を示す縦断側面図である。
【図12】発泡媒体として食塩を用いた場合の脱塩の様
子を示す斜視図である。
【図13】従来の成形シートの接着工程並びに裏地シー
ト接着工程を併せ示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 整姿用乳房 2 パッド本体 2a 発泡層 2b シリコーンゲル層 3 被覆シート 3a 裏地シート 3b 表地シート 4 耳部 5 縁取布 6 糸 7a A剤 7b B剤 8 原料液 8a 発泡層用原料液 8b ゲル層用原料液 10 成形シート 11 熱可塑性のコポリエステルフィルム 12 ポリウレタン系の接着剤 15 真空成形型 16 凸部用型枠 17 凹部用型枠 23 通気性ホットメルト 24 余周部 25 空孔 30 凹部用成形型 P ポリウレタンフィルム S 編物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 越部 茂 神奈川県横浜市港北区富士塚2−28−22 (72)発明者 宮村 哲夫 京都府京都市南区吉祥院中島町29番地 株 式会社ワコール内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装着面側に通気性に富む発泡層、表装面
    側にシリコーンゲル層を積層して成るパッド本体と、こ
    のパッド本体の周面を被覆する被覆シートとを具えて成
    り、このうち被覆シートは、パッド本体の表面側を被覆
    する表地シートと、パッド本体の裏面側を被覆する裏地
    シートとにより構成され、なお且つ前記表地シートは表
    面側に伸縮性に優れる編物を有するとともに、その内面
    側にポリウレタンフィルムを積層することにより構成さ
    れ、一方、裏地シートは通気性の良好な編物または不織
    布を通気性ホットメルトによって前記発泡層に熱接着さ
    れることによって構成されていることを特徴とする整姿
    用パッド。
  2. 【請求項2】 前記シリコーンゲル層は、JIS−K2
    220に規定する稠度が75〜105の範囲内にあるシ
    リコーンゲルにより形成されていることを特徴とする請
    求項1記載の整姿用パッド。
  3. 【請求項3】 前記ポリウレタンフィルム、はJIS−
    K6301に規定する硬さが65〜85°の軟質ポリウ
    レタンにより形成されていることを特徴とする請求項1
    または2記載の整姿用パッド。
  4. 【請求項4】 前記発泡層は、発泡倍率が10〜15倍
    の範囲内にあり、比重が0.1以下のシリコーンフォー
    ムを押圧または揉み込むことにより連続発泡化したもの
    であることを特徴とする請求項1、2または3記載の整
    姿用パッド。
  5. 【請求項5】 前記通気性ホットメルトは、多数の通気
    孔を有するクモの巣状のシート状部材であり、その目付
    重量は10〜100g/m2 の範囲内に設定されている
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の整姿
    用パッド。
  6. 【請求項6】 前記編物は天然繊維もしくは化学繊維の
    いずれか、またはこれらの双方をトリコット編み、ラッ
    セル編み、平編み、ゴム編みもしくは両面編みのいずれ
    かの編み方で編むことにより形成されていることを特徴
    とする請求項1、2、3、4または5記載の整姿用パッ
    ド。
  7. 【請求項7】 前記シリコーンゲル層は、小比重物質の
    添加されたシリコーンゲルにより形成されていることを
    特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の整
    姿用パッド。
  8. 【請求項8】 前記整姿用パッドの周縁部には、通気性
    を有する縁取布が設けられ、この縁取布により前記パッ
    ド本体、表地シート及び裏地シートが合わせてバウンド
    シームされていることを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5、6、または7記載の整姿用パッド。
  9. 【請求項9】 表地シートと成形シートとを接着する成
    形シート接着工程と、表地シートの接着された成形シー
    トを表地シート側を内側にして所望の型枠形状の凸部用
    型枠に成形する凸部用型枠成形工程と、この成形された
    凸部用型枠を使用し、通気性に富む発泡層とシリコーン
    ゲル層とから成るパッド本体を所望の形状に成形するパ
    ッド本体成形工程と、成形後のパッド本体の裏面側に裏
    地シートを接着する裏地シート接着工程と、成形後のパ
    ッド本体から凸部用型枠を取り去る離型工程と、余周部
    を切り揃える裁断工程とを少なくとも具えて成る整姿用
    パッドの製造方法において、前記パッド本体成形工程は
    前記凸部用型枠成形工程において成形された凸部用型枠
    内にまずゲル層用原料液を注入し、次いでその上から発
    泡層用原料液を注入し、パッド本体の表面側の成形を行
    うとともに、更に硬化途中の発泡層を上方より押圧する
    ことによりパッド本体の裏面側の成形と発泡層の連続発
    泡化とを併せて行うようにしたことを特徴とする整姿用
    パッドの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記成形シート接着工程は、ポリウレ
    タンフィルムと伸縮性に優れる編物とをポリウレタン系
    の接着剤により接着するとともに、伸縮性に優れる編物
    の他の面には熱可塑性のコポリエステルフィルムから成
    る成形シートを積層し、これらを加圧及び加熱すること
    により前記成形シートの一部を前記伸縮性に優れる編物
    の編目に対して融け込み係合させることで接着を図るよ
    うにしたことを特徴とする請求項9記載の整姿用パッド
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記裏地シート接着工程は、凸部用型
    枠内に存する成形されたパッド本体の裏面に対し、通気
    性ホットメルトを載置し、その上方から通気性の良好な
    編物または不織布を載置した後、これらを加圧及び加熱
    することにより裏地シートの接着を図るようにしたこと
    を特徴とする請求項9または10記載の整姿用パッドの
    製造方法。
  12. 【請求項12】 前記通気性ホットメルトは、多数の通
    気孔を有するクモの巣状のシート状部材であり、その目
    付重量は10〜100g/m2 の範囲内に設定されてい
    ることを特徴とする請求項11記載の整姿用パッドの製
    造方法。
  13. 【請求項13】 前記パッド本体成形工程においてゲル
    層用原料液及び発泡層用原料液を注入するにあたって
    は、凸部用型枠内面に位置するポリウレタンフィルムに
    対し、あらかじめプライマー処理を施しておくようにし
    たことを特徴とする請求項9、10、11または12記
    載の整姿用パッドの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記整姿用パッドの製造方法には、前
    記工程に加え、整姿用パッドの周縁部をバウンドシーム
    する縫製工程が具えられており、この縫製工程では前記
    整姿用パッドの周縁部に通気性を有する縁取布をあてが
    い、この縁取布と共に前記パッド本体、表地シート及び
    裏面シートを合わせてバウンドシームするようにしたこ
    とを特徴とする請求項9、10、11、12または13
    記載の整姿用パッドの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記パッド本体成形工程においてパッ
    ド本体の裏面側の成形を行うにあたっては、凹部用成形
    型または凹部用型枠が使用され、発泡層用原料液を注入
    後、これら凹部用成形型または凹部用型枠を上方より載
    置し、これを押圧することにより前記パッド本体の裏面
    側の成形を行うようにしたことを特徴とする請求項9、
    10、11、12、13または14記載の整姿用パッド
    の製造方法。
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