JPH0937734A - 調味素材およびその製造方法 - Google Patents

調味素材およびその製造方法

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JPH0937734A
JPH0937734A JP7192871A JP19287195A JPH0937734A JP H0937734 A JPH0937734 A JP H0937734A JP 7192871 A JP7192871 A JP 7192871A JP 19287195 A JP19287195 A JP 19287195A JP H0937734 A JPH0937734 A JP H0937734A
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一憲 園部
Kazumi Kameda
和美 亀田
Takako Doi
貴子 土居
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 畜肉の旨味と香りを十分に併せ持つ肉風味を
有する調味素材およびその製造方法を提供する。 【構成】 畜肉及び/又は畜肉の骨に油脂を加えて加熱
処理を施した後残渣物を分離して採取した抽出油と、畜
肉及び/又は畜肉の骨に水を加えて加熱処理を施した後
残渣物を分離して採取した抽出液を混合してなることを
特徴とする調味素材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、肉風味を有する調味素
材およびその製造方法に関し、更に詳細には、畜肉の旨
味と香りを十分に併せ持つ肉風味を有する調味素材およ
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カレー、シチュー、肉じゃが
等の惣菜、ラーメン等のスープ等の料理あるいは加工食
品の味を引き立たせたり、調整したりするために、ビー
フ味、ポーク味、チキン味等の肉風味の調味素材をはじ
めとして各種の調味素材が利用されている。
【0003】上記肉風味を有する調味素材としては、畜
肉及び/又は畜肉の骨を水あるいは油脂を用いて加熱抽
出したものが知られている。例えば、畜肉及び/又は畜
肉の骨を水を用いて加熱抽出したものとしては、畜肉類
若しくは魚介類の肉、又はこれらの動物の肉および骨を
加熱抽出して得られる抽出液並びに抽出残渣粗砕物を含
有する肉風味調味素材(特開昭57−50868号)、
鶏ガラを常圧熱水加熱しチキンエキスを得た後、抽出残
渣に水を加え加圧熱水加熱してチキンエキスを得、次い
で両エキスを混合するチキンエキス(特開平2−429
55号)等がある。
【0004】また、畜肉及び/又は畜肉の骨を油脂を用
いて加熱抽出したものとしては、動植物性食用油脂に畜
肉魚介類及び/又は細断または磨砕した野菜を加え、仕
込全量中の水分が10〜40重量%、内圧が1〜3kg
/cm2ゲージの条件下に加熱処理を行った後、採取し
た調味油(特公昭63−31169号)等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、畜肉及
び/又は畜肉の骨を水を用いて加熱処理して得られた抽
出液は、畜肉の旨味は感じられるものの肉の香りに欠け
るものであった。また、畜肉及び/又は畜肉の骨を油脂
を用いて加熱処理して得られた抽出油は、豊かな肉の香
りは感じられるが、畜肉の旨味に欠けるものであった。
【課題を解決するための手段】
【0006】そこで、本発明者等は、畜肉の旨味と香り
を十分に併せ持つ肉風味を有する調味素材を得ることを
目的として鋭意研究開発を行った。その結果、畜肉及び
/又は畜肉の骨を水および油脂を用いてそれぞれ加熱抽
出したものを混合すること、また畜肉及び/又は畜肉の
骨をまず油脂とともに加熱処理した後残渣物を分離して
採取した抽出油と、該残渣物に水を加えてさらに加熱処
理して得られた抽出液を混合すること、あるいは上記水
による加熱処理後に分離処理することなくそのまま粉砕
処理を施した粉砕残渣ペースト状物を上記抽出油と混合
すること、さらには畜肉及び/又は畜肉の骨に油脂を加
えて加熱処理を施した後残渣物を分離して採取した抽出
油と、該残渣物に粉砕処理を施した粉砕残渣物を混合す
ることにより、上記目的を達成することができるという
知見を得た。
【0007】本発明は、上記知見に基づき完成したもの
であり、畜肉及び/又は畜肉の骨に油脂を加えて加熱処
理を施した後残渣物を分離して採取した抽出油と、畜肉
及び/又は畜肉の骨に水を加えて加熱処理を施した後残
渣物を分離して採取した抽出液を混合してなることを特
徴とする調味素材を提供するものである。また、本発明
は、畜肉及び/又は畜肉の骨に油脂を加えて第1加熱処
理を施した後残渣物を分離して採取した抽出油と、該残
渣物に水を添加して第2加熱処理を施した後残渣物を分
離して採取した抽出液を混合することを特徴とする調味
素材の製造方法を提供するものである。また、本発明
は、畜肉及び/又は畜肉の骨に油脂を加えて第1加熱処
理を施した後残渣物を分離して採取した抽出油と、該残
渣物に水を添加して第2加熱処理を施した後分離処理す
ることなくそのまま粉砕処理を施して得られた粉砕残渣
ペースト状物を混合することを特徴とする調味素材の製
造方法を提供するものである。さらに、畜肉及び/又は
畜肉の骨に油脂を加えて加熱処理を施した後残渣物を分
離して採取した抽出油と、該残渣物に粉砕処理を施して
得られた粉砕残渣物を混合することを特徴とする調味素
材の製造方法を提供するものである。以下、本発明につ
いて詳細に説明する。
【0008】本発明に用いる畜肉としては、例えば、鶏
肉、牛肉、豚肉等が挙げられ、これらは単独で又は2種
以上を組み合せて用いることができる。また、使用に際
しては、肉の部分、骨の部分、あるいはこれらを併用し
てもよい。
【0009】上記畜肉の骨を使用するに当たっては、該
畜肉の骨に焙焼処理を施しておくことが望ましい。これ
により、畜肉の生臭い風味が消失し調理感のある肉風味
を調味素材に付与することができる。上記畜肉の骨の焙
焼は、ガスオーブン、ホットプレート等の器具を用いて
100〜500°C、1〜60分間、好ましくは250
〜300°C、5〜10分間の条件で行うことが望まし
い。上記範囲よりも処理温度が高い場合あるいは処理時
間が長い場合には、油脂あるいは水と加熱処理した後に
得られる抽出油あるいは抽出液に焦げ臭が生じ肉風味が
損なわれ易くなる。反対に、上記範囲よりも処理温度が
低い場合あるいは処理時間が短い場合には、上記抽出油
あるいは抽出液に畜肉の生臭さが感じられ、調理感のあ
る肉風味が感じられ難くなる。上記畜肉の骨としては、
バラ骨、すね骨、背骨等、いずれの部位を使用してもよ
いが、なかでも肉の調理感を醸し出すことができ、さら
に肉風味も強く感じることができるバラ骨を用いること
が好ましい。なお、上記畜肉の骨に焙焼処理を施すに当
たり、該畜肉の骨を2〜3cm程度の大きさにカット処
理するか、あるいは粗粉砕処理することが望ましい。こ
れにより、油脂あるいは水と加熱処理するときの加熱抽
出効率を高めることができる。
【0010】本発明は、上記した畜肉及び/又は畜肉の
骨から油脂および水を用いて加熱処理し、残渣物を分離
して採取した抽出油と抽出液を混合することにより、畜
肉の旨味と香りを十分に併せ持つ肉風味を有する調味素
材を得ることができる。上記畜肉及び/又は畜肉の骨か
ら抽出油と抽出液を採取するに当たっては、畜肉及び/
又は畜肉の骨を用いてそれぞれ油脂および水により加熱
処理を施してもよいが、加熱処理後に得られる畜肉及び
/又は畜肉の骨の残渣物を有効に活用することが望まし
い。
【0011】本発明の製造方法は、上記残渣物を有効に
活用して畜肉の旨味と香りを十分に併せ持つ肉風味を有
する調味素材を製造する方法であって、はじめに畜肉及
び/又は畜肉の骨を油脂を用いて第1加熱処理し、次い
で抽出油を採取した後の残渣物に水を添加して第2加熱
処理するという処理工程の順序に大きな特徴がある。な
お、はじめに畜肉及び/又は畜肉の骨を水を用いて第1
加熱処理し、次いで抽出液を採取した後の残渣物に油脂
を添加して第2加熱処理した場合あるいは油脂と水の存
在下で該畜肉及び/又は畜肉に加熱処理を施した場合に
は、畜肉の成分、特に香り成分を調味素材に十分に付与
することができないのである。以下、本発明の製造方法
について詳細に説明する。
【0012】本発明は、まず、上記したとおり畜肉及び
/又は畜肉の骨を油脂を用いて第1加熱処理を施し、畜
肉に含まれる各種成分、特に香り成分を油脂中に抽出す
る。上記油脂としては、食用油脂であればよく、例え
ば、牛脂、ラード、チキンファット等の動物性油脂、菜
種油、コーン油、パーム油等の植物性油、あるいはこれ
らの油脂を2種以上組み合せたものを用いることができ
る。特に、濃厚感のある調味素材を得る場合には、上記
動物性油脂を用いることが望ましい。
【0013】上記畜肉及び/又は畜肉の骨と油脂の重量
割合は、1:0.4〜5、好ましくは1:0.5〜1と
することが望ましい。上記割合よりも油脂の量が少ない
場合には、畜肉及び/又は畜肉の骨に含まれる香り成分
をはじめ各種成分の油脂への抽出効率が悪くなるととも
に、上記加熱処理により得られる抽出油に焦げによる苦
味が感じられ易くなり好ましくない。反対に上記割合よ
りも油脂の量が多い場合には、上記抽出油中における肉
の香りが希薄となるため好ましくない。
【0014】上記畜肉及び/又は畜肉の骨に油脂を加え
て加熱処理する場合の処理条件としては、80〜200
°C、10〜240分間、好ましくは100〜150°
C、60〜120分間で行うことが望ましい。これによ
り、畜肉に含まれる香り成分を十分に油脂中に抽出させ
ることができる。上記範囲よりも処理温度が低い場合に
は、油脂中に畜肉の香りを十分に抽出することができ
ず、抽出油は生っぽく調理感のないものになってしま
う。反対に上記範囲よりも処理温度が高い場合には、抽
出油中に焦げ臭が感じられるようになり、さらに加熱処
理後に採取した残渣物を用いて熱水抽出処理した場合に
は、得られた抽出液は苦味が強く感じられるものになる
ので好ましくない。また、上記加熱処理を加圧状態下、
例えば0.5〜5kg/cm2(ゲージ圧)、好ましく
は1〜3kg/cm2(ゲージ圧)の条件下により行う
ことにより、常圧による加熱処理を行うときよりも、香
りの力価を約2倍以上も高めることができるので好まし
い。なお、上記加熱処理中に撹拌処理を施してもよい。
これにより、加熱ムラあるいは焦げの発生を防止するこ
とができる。
【0015】本発明は、上記第1加熱処理を施した後、
畜肉及び/又は畜肉の骨等の残渣物を分離し、抽出油を
採取する。上記残渣物の分離除去は、ろ過処理、遠心分
離処理等により行えばよい。この場合、混合撹拌処理
後、油脂が固化しない間に行うことが重要であり、例え
ば、油脂の品温を10〜50°C程度に保持した状態で
処理することが望ましい。また、上記ろ過処理を行う場
合には、耐熱性の不織布、金網等のフィルターを用い、
その目開きは、畜肉及び/又は畜肉の骨の大きさにより
適宜決定すればよいが、30〜3000μm程度が好ま
しい。
【0016】次に、本発明は、第1加熱処理後に分離し
た残渣物に水を添加して第2加熱処理を施す。上記残渣
物と水の重量割合は、1:0.15〜3、好ましくは
1:1〜2とすることが望ましい。上記割合よりも水の
量が少ない場合には、畜肉の旨味の熱水中への抽出効率
が悪くなるとともに、得られる抽出液に焦げ臭が感じら
れるようになり好ましくない。反対に上記割合よりも水
の量が多い場合には、上記抽出液において畜肉の旨味を
十分に感じることができなくなる。
【0017】上記第2加熱処理条件としては、80〜1
30°C、30〜240分間、好ましくは95〜100
°C、100〜150分間で行うことが望ましい。これ
により、残渣物中に残存する畜肉に含まれる旨味成分を
熱水中に抽出させることができる。すなわち、上記残渣
物には既に香り成分が含まれていないため、上記加熱処
理を比較的高温で施すことができ、それにより畜肉に含
まれる旨味成分を熱水中に十分抽出させることができる
のである。上記範囲よりも処理温度が低い場合あるいは
処理時間が短い場合には、残渣物から畜肉に含まれる旨
味成分を熱水中に十分に抽出させることができない。反
対に上記範囲よりも処理温度が高い場合あるいは処理時
間が長い場合には、抽出液の風味に深みがなく、コクの
ないものになってしまう。なお、上記第2加熱処理中に
おいて、第1加熱処理と同様、撹拌処理を施してもよ
い。これにより、加熱ムラあるいは焦げの発生を防止す
ることができる。
【0018】上記第2加熱処理を施した後残渣物を分離
し、抽出液を採取する。なお、該残渣物の分離除去は、
第1加熱処理後と同様、ろ過処理、遠心分離処理等によ
り行えばよい。本発明は、また、第2加熱処理を施した
後に分離処理することなくそのまま粉砕処理を行っても
よく、これにより粉砕残渣ペースト状物が得られる。こ
の場合、被粉砕物の大きさは、調味素材の食感、舌触り
等に応じて適宜決定すればよく、例えば、500μm以
下、好ましくは300μm以下にすることが望ましい。
上記粉砕処理に当たっては、水の存在下で粉砕処理を施
すことができる、例えば湿式の破砕機、磨砕機、フード
カッター等の装置であれば如何なるものを使用してもよ
い。
【0019】本発明は、上記第2加熱処理後に得られた
抽出液または粉砕残渣ペースト状物を、第1加熱処理に
より得られた抽出油と混合することにより、畜肉の旨味
と香りを十分に併せ持つ肉風味を有する調味素材を得る
ことができる。本発明は、また、畜肉及び/又は畜肉の
骨に油脂を加えて第1加熱処理を施した後残渣物を分離
して採取した抽出油と、該残渣物に粉砕処理を施して得
られた粉砕残渣物を混合することにより、畜肉の旨味と
香りを十分に併せ持つ調味素材を得ることができる。被
粉砕物の大きさは、上記と同様、500μm以下、好ま
しくは300μm以下にすることが望ましい。なお、粉
砕装置としては、上記したように水の存在下で粉砕処理
を施すことができるものに限られるものではない。
【0020】上記抽出液、粉砕残渣ペースト状物または
粉砕残渣物のいずれかと上記抽出油との混合に当たって
は、如何なる混合処理を施してもよいが、例えば、両者
が均一に混合状態を保持し得るようにホモジナイザー等
の装置を用いて高速混合撹拌処理を施す方法、ショ糖脂
肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチ
ン、モノグリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤を使用す
る方法等により混合することが望ましい。
【0021】また、上記抽出油と抽出液、粉砕残渣ペー
スト状物または粉砕残渣物のいずれかとを混合する場
合、その重量割合は、調味素材を使用する料理あるいは
加工食品の風味等に応じて適宜決定すればよいが、例え
ば1:0.1〜10、好ましくは1:0.3〜3とする
ことが望ましい。これにより、畜肉の旨味と香りをバラ
ンスよく調和させることができる。上記割合よりも抽出
液、粉砕残渣ペースト状物または粉砕残渣物の量が少な
い場合には、調味素材において肉の旨味を十分に感じる
ことができず、肉の香りも弱くなり好ましくない。反対
に上記抽出液、粉砕残渣ペースト状物または粉砕残渣物
の量が多い場合には、肉の香りが感じられ難くなり全体
として重い食味の調味素材となる。
【0022】なお、本願発明において調味素材を製造す
るにあたり、該調味素材を用いる料理あるいは加工食
品、例えばラーメン等のスープ、カレー、シチュー、肉
じゃが等の惣菜等に応じて適宜ネギ、ジンジャー、ガー
リック、オニオン等の香辛野菜原料、ローレル、セロ
リ、タイム、コショー、パセリ等の香辛料を使用するこ
とができる。特に、これら香辛野菜あるいは香辛料は、
畜肉及び/又は畜肉の骨の獣臭を抑え、畜肉の香りおよ
び旨味を引き立たせることができるので好ましい。
【0023】
【実施例1】2cm幅にカット処理を施した牛バラ骨6
51重量部を300°C、7分の条件で焙焼処理を施
し、これにミジン切りしたジンジャーとガーリックをそ
れぞれ13重量部、スライスしたオニオンを258重量
部、さらに牛脂400重量部を加え、120°C(1k
g/cm2ゲージ圧)、90分間の条件で第1加熱処理
を施した後、速やかに目開き2000μmの金網ふるい
を用いてろ過処理を施し、抽出油580重量部と残渣物
510重量部をそれぞれ採取した。
【0024】次に、上記残渣物510重量部に765重
量部の水を加え、100°C(常圧)、120分間の条
件で第2加熱処理を施した後、目開き2000μmの金
網ふるいを用いてろ過処理を施し、抽出液300重量部
と残渣物740重量部をそれぞれ採取した。そして、得
られた抽出液300重量部と上記抽出油580重量部に
ショ糖脂肪酸エステル4重量部を加え、ホモジナイザー
を用いて10000rpmという条件により高速混合撹
拌処理を施し、本発明の調味素材を得た。得られた調味
素材は、畜肉の旨味と香りを十分に併せ持つ肉風味を有
するものであった。
【0025】
【実施例2】実施例1と同様の方法により第1加熱処理
を施した後、抽出油580重量部と残渣物510重量部
をそれぞれ採取した。次に、上記残渣物510重量部に
765重量部の水を加え、100°C(常圧)、120
分間の条件で第2加熱処理を施した後、さらにコミトロ
ール(URSHEL社製)にマイクロカットヘッドを装
着し11925rpmの条件により粉砕処理を施し、粉
砕残渣ペースト状物1040重量部(被粉砕物の大きさ
約300μm)を得た。そして、得られた粉砕残渣物3
00重量部と上記抽出油580重量部にショ糖脂肪酸エ
ステル3重量部を加え、ホモジナイザーを用いて100
00rpmという条件により混合撹拌処理を施し、本発
明の調味素材を得た。得られた調味素材は、粒状感のあ
る食味を呈し、かつ畜肉の旨味と香りを十分に併せ持つ
肉風味を有するものであった。
【0026】
【実施例3】牛バラ骨に焙焼処理を施さないこと以外
は、実施例1と同様の方法により、本発明の調味素材を
得た。得られた調味素材は、若干畜肉の生臭さが感じら
れるものの、畜肉の旨味と香りを十分に併せ持つ肉風味
を有するものであった。
【0027】
【実施例4】第1加熱処理を常圧下で行うこと以外は実
施例1と同様の方法により、本発明の調味素材を得た。
得られた調味素材は、実施例1により得られた調味素材
よりも若干畜肉の香りが弱いものの、畜肉の旨味と香り
を十分に併せ持つ肉風味を有するものであった。
【0028】
【実施例5】実施例1と同様の方法により第1加熱処理
を施した後、抽出油580重量部と残渣物510重量部
をそれぞれ採取した。次に、上記残渣物510重量部を
コミトロール(URSHEL社製)にマイクロカットヘ
ッドを装着し11925rpmの条件により粉砕処理を
施し、粉砕残渣物510重量部(被粉砕物の大きさ約3
00μm)を得た。そして、得られた粉砕残渣物510
重量部と上記抽出油580重量部にショ糖脂肪酸エステ
ル3重量部を加え、ホモジナイザーを用いて10000
rpmという条件により混合撹拌処理を施し、本発明の
調味素材を得た。得られた調味素材は、粒状感のある食
味を呈し、かつ畜肉の旨味と香りを十分に併せ持つ肉風
味を有するものであった。
【0029】
【比較例1】2cm幅にカット処理を施した牛バラ骨6
51重量部を300°C、7分の条件で焙焼処理を施
し、これにミジン切りしたジンジャーとガーリックをそ
れぞれ13重量部、スライスしたオニオンを258重量
部、さらに水765重量部を加え、100°C、120
分間の条件で加熱処理を施した後、目開き200μmの
金網ふるいを用いてろ過処理を施し、抽出液300重量
部と残渣物900重量部をそれぞれ採取した。
【0030】次に、上記残渣物740重量部に400重
量部の牛脂を加え、120°C(1kg/cm2ゲージ
圧)、90分間の条件で加熱処理を施した後、目開き2
000μmの金網ふるいを用いてろ過処理を施し、抽出
油580重量部と残渣物740重量部をそれぞれ採取し
た。そして、得られた抽出油580重量部と上記抽出液
300重量部にショ糖脂肪酸エステル4重量部を加え、
ホモジナイザーを用いて10000rpmという条件に
より高速混合撹拌処理を施し、調味素材を得た。得られ
た調味素材は、畜肉の旨味は感じられるものの、その香
りが十分に感じられるものではなかった。
【0031】
【実験例】以下の方法によりビーフ入りカレーを製造し
た。 (製造方法)水450重量部、一口大に切って炒めた牛
肉、ジャガイモ、ニンジン等の具材525重量部を15
分間煮込み、これに市販のカレールウ62.5重量部を
加え、更に10分間煮込んでビーフ入りのカレーを得
た。得られたカレー800重量部に上記実施例1〜5お
よび比較例1により得られた調味素材27重量部を加
え、カレーの風味について6名のパネルによる官能評価
を行った。その結果を表1に示す。 (評価基準) 5…非常に強い、4…強い、3…普通、2…弱い、1…
非常に弱い
【0032】
【表1】 表1から明らかなように、本発明により得られた調味素
材を用いることにより、カレーに肉の旨味および香りを
付与し、ビーフカレーの風味を一層引き立たせることが
できる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、畜肉の旨味と香りを十
分に併せ持つ肉風味を有する調味素材を得ることができ
る。これを用いることにより、カレー、ラーメン等のス
ープ、シチュー、肉じゃが等の惣菜等の料理あるいは加
工食品の味を一層引き立たせることができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 畜肉及び/又は畜肉の骨に油脂を加えて
    加熱処理を施した後残渣物を分離して採取した抽出油
    と、畜肉及び/又は畜肉の骨に水を加えて加熱処理を施
    した後残渣物を分離して採取した抽出液を混合してなる
    ことを特徴とする調味素材。
  2. 【請求項2】 上記抽出油及び/又は抽出液を採取した
    後の残渣物を粉砕処理して得られた粉砕残渣物が混合さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の調味素材。
  3. 【請求項3】 畜肉及び/又は畜肉の骨に油脂を加えて
    第1加熱処理を施した後残渣物を分離して採取した抽出
    油と、該残渣物に水を添加して第2加熱処理を施した後
    残渣物を分離して採取した抽出液を混合することを特徴
    とする調味素材の製造方法。
  4. 【請求項4】 畜肉及び/又は畜肉の骨に油脂を加えて
    第1加熱処理を施した後残渣物を分離して採取した抽出
    油と、該残渣物に水を添加して第2加熱処理を施した後
    分離処理することなくそのまま粉砕処理を施して得られ
    た粉砕残渣ペースト状物を混合することを特徴とする調
    味素材の製造方法。
  5. 【請求項5】 畜肉及び/又は畜肉の骨に油脂を加えて
    加熱処理を施した後残渣物を分離して採取した抽出油
    と、該残渣物に粉砕処理を施して得られた粉砕残渣物を
    混合することを特徴とする調味素材の製造方法。
  6. 【請求項6】 畜肉の骨が焙焼処理を施されたものであ
    ることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1
    項に記載の調味素材の製造方法。
  7. 【請求項7】 畜肉及び/又は畜肉の骨に油脂を加えて
    行う加熱処理を加圧状態下で行うことを特徴とする請求
    項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の調味素材の製
    造方法。
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Cited By (4)

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