JPH0934883A - 文書処理装置 - Google Patents

文書処理装置

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JPH0934883A
JPH0934883A JP7186058A JP18605895A JPH0934883A JP H0934883 A JPH0934883 A JP H0934883A JP 7186058 A JP7186058 A JP 7186058A JP 18605895 A JP18605895 A JP 18605895A JP H0934883 A JPH0934883 A JP H0934883A
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Shuji Ishihara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実データが無いまま属性ファイルを生成で
き、かつその属性ファイルを用いて文書ファイルに容易
に属性を付加できるようにする。 【解決手段】 文書ファイル作成処理部20は入力文書
情報に基づき文書ファイルを作成し、属性ファイル作成
処理部21は入力属性情報に基づき属性ファイルを作成
する。文書ファイル及び属性ファイルは記憶部30に記
憶される。アイコン表示制御部40は、定義ファイル部
43に定義された「属性アイコンの識別及び働き」に従
って、ファイル認識部42が上記記憶ファイルが文書フ
ァイルか属性ファイルかを認識し、表示駆動部41がそ
の認識結果に対応した文書アイコンまたは属性アイコン
を表示部50に表示する。マージ処理部60は、表示中
の文書アイコンと属性アイコンのマージ指示に基づき、
指定アイコンに対応する文書ファイルと属性ファイルを
マージ処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークステーショ
ンやパーソナルコンピュータ(以下、単にコンピュータ
という)で作成されたり、読み込まれた図面や文書など
(以下、文書という)に属性情報を付加することのでき
るファイルシステムに用いられる文書処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】文書に属性情報を付加することのできる
ファイルシステムでは、1つの文書ファイルは、図28
に示す如く、実際の文書のテキストやイメージなどの実
データを格納する部分と、作成者や管理番号などの属性
情報を格納する部分から成り立っている。かかる文書フ
ァイルの管理は、通常、一般的なファイルシステムを利
用し、図29(a)に示すように、元々のファイルの実
データ格納部分の属性情報を広げて格納できるようにす
るか、あるいは同図(b)に示すように、実データとは
別のファイルに属性情報のみを入れ、このファイルを上
記実データと関連付けて管理するかのいずれかの方法に
より実現される。
【0003】ここで言うファイルシステムは、あくまで
も文書の管理/運用等のために、元々のファイルの実デ
ータ格納部分を用いて特別な属性情報を付加できるよう
に拡張されるシステムを指し、UNIXなど、元々のフ
ァイルの属性情報格納部分に、ファイルID、名前、サ
イズ、パーミッション、変更日時などの属性情報を保持
するタイプのシステムとは異なる。この“元々のファイ
ルの実データ格納部分により属性情報を保持する”点を
理解し易くするため、図28では、元々のファイルの属
性情報格納部分についての図示を省略している。
【0004】このようなファイルシステムでは、上述し
たファイル管理形態の都合上、文書作成処理に関して
は、実データを作成するだけではなく、作成後に属性情
報を付加する作業が必要になる。このような文書作成処
理を行う技術を開示したものとしては、以下の様なもの
が知られている。
【0005】第1の従来例として、特開昭63-85839号公
報に開示された文書編集装置では、各アイコンに対応す
る付加属性情報が登録された付加属性情報ファイルを格
納するためのファイル格納手段を有し、アイコンの選択
を認識することにより、一時ビューにカレントアイコン
に対応する属性情報を表示する処理、ライト命令を認識
することにより、文書の属性情報を更新する処理、終了
指示を認識することにより属性情報ファイルをクローズ
する処理を選択的に行う。
【0006】第2の従来例として、特開平5-151048号公
報に開示されたファイル表示方式では、ファイルの属性
情報を記憶しておくファイル属性記憶部を具備し、マウ
スによる入力情報がファイルの属性表示指示の場合、こ
のファイル名に該当するファイルの属性をファイル属性
記憶部から読み出し、表示書き換え部でファイルの属性
を表示部のウィンドウ上に表示する。
【0007】これら第1及び第2の従来例では、実デー
タを作成(エディタで編集、またはスキャナで読み取
り)し、その作成された実データのファイルに対して、
属性情報を表示/編集することが可能なウィンドウを表
示し、そのウィンドウを用いて属性情報を付加するよう
にしている。
【0008】それ以外の第3の従来例としては、一般的
なテーブル形式のソフトウェアのように、例えば1行の
ヘッダー行とそれ以降に続く複数のリスト行より構成さ
れる属性情報リストを事前にファイルとして作成してお
き、この属性情報リスト作成後、属性を付加しようとす
る文書ファイルをテーブル形式のウィンドウ上に呼び出
して表示したうえで、該テーブルの所定位置に属性情報
を組み込むべく、上記属性情報リスト中の該当リスト行
をリードするものが知られている。この第3の従来例で
は、属性情報リストとして、該リストを利用しようとい
うシステムで取り込めるフォーマットのファイルを作成
し、このファイルの中から必要なリスト行をテーブルに
1つづつ入力する操作を経て属性情報の付加作業を行わ
なければならなかった。
【0009】また、第4の従来例としては、大量の文書
を扱うシステムの代表例である図面管理システムが考え
られる。これまでの図面管理システムでは、手書き図面
は紙として図面書庫で、またCADで書かれた図面はフ
ァイリング装置の中で、属性情報はホストコンピュータ
でそれぞれ管理されてきたが、手書き図面とCAD図面
と属性情報を一元管理することのできる図面管理システ
ムの普及が進みつつある。このような図面管理システム
へ移行しようとした場合、手書き図面はスキャナ装置を
用いて読み込み、属性情報はホストコンピュータからの
手作業で図面とを対応させながら入力し直す作業が必要
となる。
【0010】この場合において、 a.スキャナ装置による読み込みは自動で行える部分が
多いため負担はそれほど大きくはないが、属性情報の入
力に関しては、書類の数が多いこともあって、大きな負
担を強いられることになる。また、属性情報を流用した
り、全ての文書や属性情報が揃う前にできるものだけを
処理する、という運用ができない。
【0011】その反面、 b.機械的に処理を行うだけのオペレータの場合は、与
えられた文書を与えられた順番に属性を付加することの
みを行うため、従来のテーブル形式のソフトウェアのテ
ーブルに入力して処理を行うだけのシンプルな操作がで
きれば良い。
【0012】という作業事情を持つことになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1及び第2の従来例では、実データを作成し、その作成
されたデータファイルに対して、属性情報を表示/編集
することが可能なウィンドウを表示し、そのウィンドウ
を用いて属性情報を付加するという作業の必要性から、
実データが作成される前には、属性データを付加するこ
とができず、属性情報があっても実データが作成される
まで待っていなければならず、しかも1つの文書毎にウ
ィンドウを表示させて属性情報を付加するため、複数の
文書を扱う場合は非常に手間のかかる作業であった。
【0014】また、上記第3の従来例においても、シス
テムで取り込めるフォーマットの属性情報ファイルを作
成したり、そのファイルの中の必要な属性情報をテーブ
ルに1つづつ入力する操作の必要性から、属性情報の生
成及びその属性情報の付加にあたっては非常に多くの手
間を要した。
【0015】また、上記第4の従来例では、図面管理に
代表されるような大量の文書を扱う作業において、上記
a及びbの観点から、全ての文書や属性情報が揃う前に
できるものだけを処理したり、別々の文書に属性を付加
する場合に同一の属性情報を何回でも流用できることが
要望されるが、かかる要望に対し、属性情報だけのファ
イルを実データがある文書と同様に操作(属性情報を編
集したり、データベースなどのファイル格納装置へ登
録)したり、ホストコンピュータなどに既に存在する属
性情報を有効に活用し得る適切な方法がなく、文書の数
が多いこともあって、属性情報の生成、属性の付加作業
が著しく煩雑化することになった。
【0016】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、付加する対象が決まっておらず実データがない属
性情報であっても、実データのみまたは実データと属性
情報を保持した文書と同様にアイコン(属性アイコン)
として表示させることができ、この属性アイコンを用い
て、実データが存在する文書のアイコンと同様な操作に
よって、属性情報単独によるファイルの生成及び当該属
性情報の付加作業を容易に行える文書処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0017】また、本発明は、ホストコンピュータ等が
保有する属性情報リストを利用して大量の属性情報を効
率的に作成でき、特に、大量の文書を扱う場合における
属性情報の生成、該属性情報の該当文書への付加並びに
所定の格納場所への登録処理の効率化に有用な文書処理
装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、ファイルに対
応したアイコンの操作に応じて該ファイルに対する処理
を行う文書処理装置において、入力文書情報に基づいて
該入力文書情報を格納した文書ファイルを作成する文書
ファイル作成手段(図1の21)と、入力属性情報に基
づいて該入力属性情報を格納した属性ファイルを作成す
る属性ファイル作成手段(同、22)と、前記文書ファ
イル作成手段により作成された文書ファイル及び前記属
性ファイル作成手段により作成された属性ファイルを記
憶する記憶手段(同、30)と、前記文書ファイルに対
応する文書アイコン及び前記属性ファイルに対応する属
性アイコンを作成し、該作成した文書アイコン及び属性
アイコンを表示画面上に表示するアイコン表示制御手段
(同、40)と、前記表示画面上に表示された文書アイ
コンと属性アイコンに対するマージ指示操作に基づき、
指示された文書アイコンに対応する文書ファイルと指示
された属性アイコンに対応する属性ファイルとのマージ
処理を行うマージ処理手段(同、60)とを具備するこ
とを特徴とする。
【0019】望ましくは、本発明では、前記属性ファイ
ル作成手段は、1行のヘッダ行と該ヘッダ行に続く複数
行のリスト行からなる属性情報リストを取り込む取込手
段(図11の75)と、前記取込手段により取り込んだ
前記属性情報リストの前記ヘッダ行に基づき属性ファイ
ルのテンプレートを作成すると共に、該テンプレートを
複写し前記属性情報リストの各リスト行に記載された属
性情報を該テンプレートに書き込む処理を繰り返して前
記リスト行分の属性ファイルを自動生成する属性ファイ
ル自動生成手段(同、70)とを具備し、前記マージ処
理手段は、文書アイコン及び属性アイコンからなる少な
くとも1組のアイコンを表示画面上に隣合って表示し、
前記マージ指示を与えられることによって、該隣合って
表示されているアイコン同士に対するマージ処理を一括
して行うことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明
の第1の実施例に係る文書処理装置の機能構成を示すブ
ロック図であり、入力/操作部10、ファイル作成処理
部20、記憶部30、アイコン表示制御部40、表示部
50、マージ処理部60を具備して構成される。
【0021】ファイル作成処理部20は、文書ファイル
作成処理部21と属性ファイル作成処理部22とにより
構成される。文書ファイル作成処理部21は、入力/操
作部10からの指示により起動され、当該入力/操作部
10より入力される文書情報に基づいて実データ格納部
分に文書ファイルであることを示す識別値及び文書情報
を格納した文書ファイルを生成し、この文書ファイルを
記憶部30に格納する。属性ファイル作成処理部22
は、入力/操作部10からの指示により起動され、当該
入力/操作部10より入力される属性情報に基づいて実
データ格納部分に属性ファイルであることを示す識別値
及び属性情報を格納した属性ファイルを生成し、この属
性ファイルを記憶部30に格納する。
【0022】アイコン表示制御部40は、表示駆動部4
1、ファイル認識部42、定義ファイル部43及び編集
部44を具備して構成される。定義ファイル部43に
は、文書アイコンの識別方法及び文書アイコンの働きが
定義されている。編集部44は、入力/操作部10から
の指示により上記定義ファイル部43内の定義内容を編
集し、属性アイコンの識別及びその働きに関する定義を
加える。ファイル認識部42は、上記定義に従って、記
憶部30内に格納されたファイルの実データ格納部分に
おけるファイル識別値を参照することにより、当該格納
ファイルが文書ファイルであるか属性ファイルであるか
を認識する。表示駆動部41は、そのファイル認識部4
2の認識結果に応じて、文書ファイルに対応する文書ア
イコンあるいは属性ファイルに対応する属性アイコンを
表示部50に表示する。
【0023】このように、第1の実施例では、アイコン
表示制御部40に編集部44を設け、入力/操作部10
からの指示によりこの編集部44により定義ファイル部
43内の定義内容を編集する機能を追加している。この
編集機能によって、定義ファイル部43の定義内容を編
集し、属性アイコンの識別及びその働きに関する定義を
加えることによって、属性情報のファイル生成とそのフ
ァイルに対応する属性アイコン表示などを可能とし、属
性アイコンを文書アイコンと同様に扱い得るようにして
いる(属性アイコンに関する定義は後述する)。
【0024】マージ処理部60は、表示部50に文書ア
イコンと属性アイコンが表示された状態で、入力/操作
部10からこれらアイコン間のマージ指示操作が行われ
ることにより起動し、指示されたアイコンに対応する文
書ファイルと属性ファイルを記憶部30から読み出して
両者のマージ処理を行い、そのマージ結果を1つのファ
イル(マージファイルと呼ぶ)として記憶部30に格納
する。
【0025】次に、属性アイコンに関する定義について
説明する。この文書処理装置では、それぞれのファイル
システムのやり方に従い、属性アイコンを定義するが、
その定義に係わる情報要素としては、「属性アイコンで
あることが認識できるような値」と「アイコンの働き」
が必須となる。
【0026】「属性アイコンが認識できるような値(属
性アイコン識別値)」については、本発明で用いる属性
アイコンと文書アイコンの構造を踏まえて設定する。本
発明で用いる属性アイコン及び文書アイコンの概略構造
を図2に示す。属性アイコンとは、同図(a)に示す如
く、実データ格納部分(実データ部と属性情報部から成
る)に、通常の文書と同様に、付加した属性情報が入る
ようなアイコンである。この属性アイコンに関するファ
イル構造は、他の文書アイコンと同様とする。但し、属
性アイコンは、実データ部の先頭に属性アイコンである
ことを示す値(UNIXなどでいう「マジックナンバ」
に相当)を付加することにより文書アイコンと区別す
る。同図の例では、属性アイコンを示す情報としては、
string型で“attri-icon”が入っている。
【0027】これに対して、文書アイコンは、同図
(b)に示す如く、実データ部の先頭に文書アイコンで
あることを示す値(文書アイコン識別値)を付加して成
るアイコンであり、この識別値によって、属性アイコン
との区別を図っている。一例として、フォーマットがPo
stScriptの場合には実データの最初の11文字が“%!PS
-Adobe- ”となることが慣習化されていることから、当
該フォーマット環境下では、実データ部の先頭にこの
“%!PS-Adobe- ”があることを認識して文書アイコンと
判別する。
【0028】同図は、あくまでも、文書アイコンでデー
タフォーマットがPostScriptの場合の比較の例であっ
て、例えば、UNIXでは、実データ部の最初の2文字
が“%!”の場合や、ファイル名のサフィックスが“p
s”の場合に、PostScriptのデータと認識する場合が多
い。なお、これらアイコンの具体的な形状に関しては、
例えば、属性アイコンについては図2(a)に示す如く
単純な方形の用紙イメージで表し、文書アイコンについ
ては同図(b)に示す如くページの右上隅を折り返した
用紙イメージで表す。このアイコン形状表現方法は、本
発明に係る全ての図面上で統一するものとする。
【0029】属性アイコンに関する「アイコンの働き」
については、通常の文書アイコンの操作(例えば、開く
/転記/移動/削除/プロパティなど)に加え、文書ア
イコンとのマージ操作を認める。その際のマージ処理条
件については、後で述べるように、属性アイコンから文
書アイコンへマージの指示があった場合は、文書アイコ
ンの属性情報部を、属性アイコンが持っている属性情報
で上書き(図7参照)し、文書アイコンから属性アイコ
ンへマージの指示があった場合には、属性アイコンの実
データ部を文書アイコンの実データによって上書きする
ようにする(図9参照)。この場合、上書きによって実
データ部が書き変わるため、アイコンの種類(表示形
状)も自動的に属性アイコンから文書アイコンとなる。
【0030】上記属性アイコンに関する「属性アイコン
が認識できるような値」と「アイコンの働き」に関する
要件を念頭におき、第1の実施例における具体的な属性
アイコンの定義内容について以下に述べる。上述の如
く、属性アイコンを実現するにあたっては、それぞれの
ファイルシステムのやり方に従い、属性アイコンの種類
の判断方法と当該アイコンの働きをファイルシステムの
内部ファイルに追加する必要がある。標準的なファイル
システムとして、COSEの(Common Desktop Environ
ment:CDE)のデータタイプ定義ファイルに属性アイ
コンを追加する場合の定義内容の一例を図3に示す。
【0031】なお、同図は、COSE/CDEのデータ
タイプ定義ファイルに属性アイコンを追加する場合にお
いて、特に、 ・認識ルールを「実データの中身の先頭が“attri-aico
n ”という文字の時に属性アイコンとして認識する」も
のとする。
【0032】・この属性アイコンの働きとしては、開く
(Open)、出力(Print )、マージ(Marge )が起動で
きる。
【0033】・マージを起動すると、“Marge AttriToF
file”というコマンドが実行される。という定義内容を
想定した場合の例である。
【0034】同図において、は、属性アイコンを定義
している部分である。は、属性アイコンが選択された
時に起動できるアクションを記述している。開く(Ope
n)、出力(Print )という通常のアクションに加え、
「マージ」が入れられている。は、属性アイコンの認
識ルールを記述している。このルールによって、の条
件が当てはまれば、の記述のアイコンをであると判断
される。の条件とは、ファイルの内容の0ビット目に
String型の“attri-icon”があるかどうかという条件で
ある。とは、「マージ」が起動された時に、どのよ
うな処理を実行するかを定義している。は、起動した
時に実行されるコマンドである。とのように、呼ば
れたアイコンによって処理を変えることもできる。
は、属性アイコンが「マージ」が起動された場合で、
は、それ以外のアイコンが起動した場合である。
【0035】属性アイコンについては、上述した開く
(Open)、出力(Print )、マージ(Marge )の他、転
記/移動/削除/プロパティ等のアクションも行える
が、同図では、これら各アクションの具体的な定義の内
容については省略してある。なお、この属性アイコンの
定義に関連して、COSE/CDEの環境でデータタイ
プの定義方法について述べられている文献としては、
「Common Desktop Environment Developers Conference
Oct.1993 」があげられる。
【0036】以上の様な定義を経て属性アイコンの運用
が可能となる。この属性アイコンは、図2からも分かる
ように、実データ格納部分に通常の文書と同じように付
加した属性情報が入るようなアイコンである。つまり、
この属性アイコンに対応する属性ファイルは、実データ
格納部分における実データ部の先頭部に属性アイコンを
識別するための値が入る他は、「文書アイコン」と同様
の構造を有するため、この属性アイコンの扱いとして
は、文書アイコンと同様の操作が可能となる。従って、
この属性アイコンを用いることによって、実データの作
成とは関係無く、文書アイコンと同様な操作で属性情報
の作成が行える。
【0037】また、文書情報に対する属性情報の付加に
ついても、文書アイコン及び属性アイコンを表示した状
態で、所望のアイコン間におけるマージを指示し、属性
アイコンを文書アイコンに、また文書アイコンを属性ア
イコンに重ね合わせるだけの簡単な操作で行える。属性
情報付加作業の一例として、図3に示す定義条件下での
第1の実施例に係る装置のマージ処理の概要を図4を参
照して説明する。
【0038】今、同図(a)に示す如くのアイコン表示
状態において、属性アイコンから文書アイコンへのマー
ジ指示操作がなされた場合、該マージ処理後のファイル
構成及び表示態様は同図(b)に示す如くの状態に遷移
する。
【0039】すなわち、同図(a)において、アイコン
表示制御部40では、ファイル認識部42により、記憶
部30に格納された文書ファイルを、当該ファイルの実
データ部の先頭部に存在する文書ファイル識別値を基に
文書ファイルと認識し、この文書ファイルに対応する文
書アイコンの表示を行い、他方、属性ファイルにあって
は、その実データ部の先頭部に存在する属性ファイル識
別値を基に属性ファイルと認識して対応する属性アイコ
ンの表示を行う。この状態で属性アイコンから文書アイ
コンへのマージ操作がなされると、両アイコンの属性情
報のみがマージされ、実データ部に関してはマージ先で
ある文書ファイルのデータのみが残される。従って、こ
のマージ処理の結果、同図(b)においては、実データ
部の先頭部に文書ファイル識別値を持つデータaが保持
された文書ファイルが生成され、当該文書ファイルがそ
の文書ファイル識別値に従って文書アイコン〔ハッチン
グで表す〕として表示される。
【0040】一方、同図(c)に示す如くのアイコン表
示状態において、文書アイコンから属性アイコンへのマ
ージ指示操作がなされた場合、そのマージ処理後におけ
るファイル構成及び表示態様は同図(d)に示す如くの
状態に遷移する。すなわち、同図(c)において、アイ
コン表示制御部40により、記憶部30内の文書ファイ
ルがその実データ部の先頭部に存在する文書ファイル識
別値に基づき文書アイコンとして表示され、かつ属性フ
ァイルがその実データ部の先頭部に存在する属性ファイ
ル識別値に基づき属性アイコンとして表示されている状
態で、文書アイコンから属性アイコンへのマージ処理が
なされると、両アイコンの属性情報がマージされ、実デ
ータ部に関してはマージ先である属性ファイルのデータ
が文書ファイルのデータによって上書きされる。従っ
て、このマージ処理の結果、同図(d)において、実デ
ータ部の先頭部に文書ファイル識別値を持つデータaが
保持された文書ファイルが生成され、当該文書ファイル
がその文書ファイル識別値に従って文書アイコン〔ハッ
チングで表す〕として表示される。
【0041】上述の如く、第1の実施例に係る装置で
は、アイコン表示制御部40に付加した編集部44によ
り定義ファイル部43の定義内容を編集することによっ
て属性アイコン表現を実現するものであり、その定義フ
ァイルの編集内容によっては、UNIXなどの特定のフ
ァイルシステムを限定せずに、属性情報の付加と文書ア
イコンの表現/操作ができるファイルシステム全般に対
応できる。
【0042】次に、具体的な適用例をあげて、第1の実
施例を更に詳しく説明していく。図5は、図1に示す装
置をクライアント・サーバによるファイルシステムへ適
用した場合のブロック構成図であり、オペレータ用コン
ピュータ100と、上記記憶部30としてのファイリン
グ装置200とから構成される。オペレータ用コンピュ
ータ100は、入力/操作部10,ファイル作成処理部
20,アイコン表示制御部40,表示部50,マージ処
理部60の他、各部を統括的に制御する主制御部90及
び処理データ等を一時記憶するRAM91を具備して構
成される。
【0043】次に、このファイルシステムにおける文書
処理手順の概略について図6を参照して説明する。本シ
ステムでは、キーボード等より成る入力/操作部10か
ら文書情報の入力があると(ステップ601)、文書フ
ァイル作成処理部21が起動され(ステップ602)、
上記入力文書情報に基づいて文書情報を格納した文書フ
ァイルが生成され、この文書ファイルがファイリング装
置200の所定格納場所に記憶されると共に、アイコン
表示制御部40により上記文書ファイルに対応する文書
アイコンがCRTディスプレイ等より成る表示部50に
表示される。
【0044】その後、入力/操作部10から属性情報の
入力があると(ステップ611)、属性ファイル作成処
理部22が起動され(ステップ612)、上記入力属性
情報に基づいて属性情報を格納した属性ファイルが生成
され、この属性ファイルがファイリング装置200の所
定格納場所に記憶され、かつ該属性ファイルに対応する
属性アイコンが表示部50に表示される。
【0045】次いで、入力/操作部10より、表示中の
アイコンに対して、属性情報を付加しようとする文書と
付加すべき属性情報との対応関係をとるようなマージ操
作が行われることによって、マージ処理部60が起動す
る(ステップ613)。マージ処理部60は、上記マー
ジ操作に従い、指定された文書アイコンに対応する例え
ば文書ファイルAと、指定された属性アイコンに対応す
る属性ファイルaのマージ処理を行い、その結果を文書
アイコンA′としてファイリング装置200に格納す
る。
【0046】次に、そのマージ処理の具体例について説
明する。図7は、属性アイコンを文書アイコンにマージ
する場合のオペレーションと内部ファイルの変化を示す
概念図である。この場合、最初の操作として、属性アイ
コンと文書アイコンが表示部50に表示された状態で、
マージする属性アイコンを選択し、「マージ」の指示を
発行する(ステップ701)。この時、選択位置にある
属性アイコンは当該アイコンが選択された旨が確認でき
る表示態様(この例では、ハッチングで表現される)に
変わる。次いで、マージ先となる文書アイコンを指示す
る(ステップ702)。この指示は、例えば、先に選択
した属性アイコンをマージ先の文書アイコン上に移動さ
せる操作により行う。
【0047】このマージ先アイコンの指示によって、内
部ファイル上では、属性アイコンの属性情報を文書アイ
コンの属性情報にマージする処理が行われる。マージの
方法としては、マージ情報(属性アイコンの属性情報)
を単純に被マージ情報(文書アイコンの属性情報)の最
後尾に追加する方法、マージ情報と被マージ情報の間に
同じ属性項目がある場合はそれを上書きし、無い場合に
は追加する方法、被マージ情報にマージ情報をまるまる
上書きしてしまう方法等がある。ここでは、マージ方法
の種別について特に限定していない。上記マージ処理が
終わると、マージされた文書アイコンに選択状態(ハッ
チングで表現される)が移る(ステップ703)。この
マージ処理によって、1つの属性アイコンをテンプレー
トとして複数の文書アイコンに属性を付加することがで
きる。しかも、属性アイコンと属性付加先の文書アイコ
ンは、表示部50上で、目で見ながら選べるため、操作
が非常に簡単になる。
【0048】図8は、上記一連のマージ処理を、オペレ
ーション側での操作、ファイルシステム側での表示制御
及び属性情報処理に分けて示すフローチャートである。
属性アイコンを文書アイコンにマージする場合、オペレ
ーション側では、マージしようとする属性アイコンをそ
の表示に従って選択し(ステップ801)、次いでマー
ジを指示した後(ステップ802)、更にマージ先の文
書アイコンを選択する(ステップ803)。この時、表
示関連の処理としては、上記ステップ801での属性ア
イコンの選択操作に基づき、その指定された属性アイコ
ンを選択状態として表示させる(ステップ811)。
【0049】また、属性情報関連の処理については、ス
テップ811での属性アイコンの選択状態において、当
該属性アイコンの属性情報を例えばファイリング装置2
00より得る(ステップ831)。その後、上記ステッ
プ803でのマージ先の文書アイコンの選択指示に対し
て、そのマージ先アイコンの属性情報部をファイリング
装置200より取得し(ステップ832)、次いで、こ
のマージ先アイコンの属性情報部と、上記ステップ83
1で取得済みの属性アイコンの属性情報部とのマージ処
理を行う(ステップ833)。このマージ処理後の表示
関連処理としては、属性アイコンは通常状態に、マージ
アイコンは選択状態として表示する。
【0050】次に、文書アイコンを属性アイコンにマー
ジする処理について述べる。図9は、文書アイコンを属
性アイコンにマージする場合のオペレーションと内部フ
ァイルの変化を示す概念図である。この場合、最初の操
作として、マージする文書アイコンを選択し、「マー
ジ」の指示を発行する(ステップ901)。次いで、マ
ージ先となる属性アイコンを指示する(ステップ90
2)。この指示によって、内部ファイル上では、文書ア
イコンの属性情報を属性アイコンの属性情報にマージ
し、文書アイコンの実データを属性アイコンの実データ
に上書きする(ステップ903)。また、転記先と同じ
データタイプでアイコンが表示されるように制御する。
実データ部自体を見て判断している場合は何もしない
が、ファイル名で判断している場合はファイル名を変更
する。このマージ処理によれば、事前に属性情報だけを
作成し、所定の格納場所に格納しておき、後から作成し
た実データに属性付加して置き換えるという処理が簡単
に行える。
【0051】図10は、上記一連のマージ処理を、オペ
レーション側での操作、ファイルシステム側での表示制
御,実データ処理,属性情報処理に分けて示すフローチ
ャートである。文書アイコンを属性アイコンにマージす
る場合、オペレーション側では、マージしようとする文
書アイコンをその表示に従って選択し(ステップ100
1)、マージを指示した後(ステップ1002)、マー
ジ先の属性アイコンを選択する(ステップ1003)。
次いで、オペレーション側では、上記ステップ1003
の操作により属性アイコンが選択されたか否かを判断し
(ステップ1004)、選択されていれば正常に終了
し、選択されていなければ、異常として動作を終了する
(ステップ1005)。
【0052】このオペレーション側の処理に対し、ファ
イルシステム側の表示関連の処理としては、上記ステッ
プ1001での文書アイコンの選択操作に基づき、その
指定された文書アイコンを選択状態として表示する(ス
テップ1011)。また、実データ関連の処理について
は、上記ステップ1011での文書アイコンの選択状態
において、当該文書アイコンの実データ部をファイリン
グ装置200より得る(ステップ1021)。属性情報
関連の処理については、上記ステップ1011での文書
アイコンの選択状態において、当該文書アイコンの属性
情報部を例えばファイリング装置200より得る(ステ
ップ1031)。
【0053】その後、上記ステップ1004でのマージ
先の属性アイコンの選択指示に対しては、実データ関連
の処理として、そのマージ先属性アイコンの実データ部
をファイリング装置200より取得し(ステップ102
2)、このマージ先属性アイコンの実データ部を、上記
ステップ1021で確保した文書アイコンの実データ部
に置き換える処理を行う(ステップ1023)。また、
属性情報関連の処理としては、上記マージ先属性アイコ
ンの属性情報部をファイリング装置200より取得し
(ステップ1032)、このマージ先属性アイコンの属
性情報部と、上記ステップ1031で既に確保済みの文
書アイコンの属性情報部とのマージ処理を行う(ステッ
プ1033)。
【0054】上記ステップ1023及び1033におけ
る置換及びマージ処理後、表示関連の処理については、
文書アイコンを通常状態(ステップ1012)にし、ま
たマージ先の属性アイコンは再表示し、選択状態(ステ
ップ1013)にする。
【0055】このように、第1の実施例に係る装置を適
用したシステムでは、オペレーション側に、属性アイコ
ンを表示/活用し得る環境を整えたため、属性アイコン
を目で見ながら、実データの作成とは無関係に、文書ア
イコンと同様な操作で属性情報を作成できる。また、文
書情報に対する属性情報の付加についても、文書アイコ
ンと属性アイコンの間でマージを指示し、属性アイコン
を文書アイコンに、また文書アイコンを属性アイコンに
重ね合わせるだけの簡単な操作で行える。なお、上記実
施例では、ファイル作成処理部20やマージ処理部60
等と記憶部30とを別体に設けたクライアント・サーバ
によるシステム構成をあげているが、これら全機能ブロ
ックを例えばオペレータ用コンピュータ等の単体装置に
収容した構成も可能であることは言うまでもない。
【0056】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図11は、本発明の第2の実施例に係る文書処理
装置の機能構成を示すブロック図であり、図1に示した
第1の実施例に係る装置の各部と同様の働きを成す機能
ブロックには同一の符号を付している。この文書処理装
置には、第1の実施例に係る装置に無い機能ブロックと
して、属性アイコン自動生成部70、属性情報リスト取
込部75及び一括マージ処理部80が具備される。
【0057】属性アイコン自動生成部70は、属性情報
リスト取込部75を通して取り込んだ属性情報リストか
ら、該リストの属性情報数分の属性アイコンを自動生成
し、記憶部30の指定登録場所に登録する属性情報登録
処理部71と、指定登録場所に属性情報数分の属性アイ
コンを生成/登録し、かつこの属性アイコンのリファレ
ンスアイコンをオペレータの操作環境上にも生成するリ
ファレンス同時生成登録処理部72とにより構成され
る。一括マージ処理部80は、2つの格納場所にあるア
イコンに対してそれぞれ処理の順番を自由に変えられる
ように制御するマージ順操作部81と、それぞれの場所
にあるアイコンを順番通りにマージする連続マージ実行
部82とにより構成される。
【0058】この文書処理装置では、属性アイコン自動
生成部70により、属性情報リスト取込部75を通して
ホストコンピュータ等から取り込んだ属性情報リストに
基づき、記憶部30の指定登録場所やオペレータの操作
環境上に属性アイコンを生成/登録した後、一括マージ
処理部80を起動し、登録したい文書アイコンをソース
側に、作成された属性アイコンをディスティネーション
側に表示して「マージ」開始を指示することによって、
文書アイコンに対する属性の付加を一括して処理でき
る。
【0059】次に、具体的な適用例をあげて、第2の実
施例を更に詳しく説明していく。図12は、図11に示
す装置を適用して成るクライアント・サーバによるファ
イルシステムの全体構成図である。このファイルシステ
ムは、ホストコンピュータ300に属性情報が管理され
ており、該属性情報に対応した文書がファイリング装置
200またはオペレータ用コンピュータ100のファイ
ル階層上などの格納場所に存在する時、それらを一括し
てファイリング装置200などで管理するシステムを前
提としている。特に、同図(a)は、ホストコンピュー
タ300がネットワーク上に存在してオペレータ用コン
ピュータ100とのデータをやり取りする場合の例であ
り、同図(b)は、ホストコンピュータ100とオペレ
ータ用コンピュータ200とがフロッピーディスクや磁
気テープなどの記憶媒体310を用いてデータのやり取
りを行う場合の例である。
【0060】このうちの同図(a)のファイルシステム
は、図13に示す様な機能ブロックにより実現できる。
同図において、オペレータ用コンピュータ100は、入
力/操作部10,ファイル作成処理部20,アイコン表
示制御部40,表示部50,属性アイコン自動生成部7
0,属性情報リスト取込部75,一括マージ処理部80
の他、これら各部を統括的に制御する主制御部90及び
処理データ等を一時記憶するRAM91を有する。
【0061】以下、このファイルシステムにおいて、ホ
ストコンピュータ300が保持する属性情報リストを基
に、オペレータ用コンピュータ100で属性アイコンを
生成し、ファイリング装置200で一括管理する場合の
概略動作を図14を参照して説明する。
【0062】オペレータ用コンピュータ100では、入
力/操作部10から文書情報の入力があると(ステップ
1401)、文書ファイル作成処理部21が起動され
(ステップ1402)、その入力文書情報に基づき文書
情報を格納した文書ファイルが生成され、この文書ファ
イルが例えばRAM91に記憶されると共に、該文書フ
ァイルに対応する文書アイコンが表示部50に表示され
る。
【0063】その後、ホストコンピュータ300から属
性情報リストを標準的なテキストフォーマット(ここで
は、CSVフォーマットを例に説明する。)で出力し、
この属性情報リストを属性情報リスト取込部75によ
り、オペレータ用コンピュータ100の例えばRAM9
1に取り込む(ステップ1411)。なお、ここでの属
性情報としては、ホストコンピュータ300の属性情報
リストを利用せず、一般的なエディタや表計算ソフトな
どを使って、入力/操作部10からの入力により作成さ
れた属性情報を利用するようにしても良い。
【0064】ホストコンピュータ300から属性情報リ
ストを取り込んだ後、オペレータ用コンピュータ100
では属性アイコン自動生成部70を起動し、上記属性情
報リスト中の属性情報数分の属性アイコンを自動で作成
し、例えばファイリング装置200に登録させる(ステ
ップ1412)。この登録には、ファイリング装置20
0の同一階層に登録する方法と、異なる階層上に登録す
る方法とがある。ファイリング装置200の同一階層に
登録する場合は属性情報登録処理部71により処理し、
異なる階層上に登録する場合は、登録したものを一覧表
示するために、リファレンス同時生成登録処理部72に
より処理する。
【0065】以上の処理により、属性ファイルを登録し
た後、一括マージ処理部80を起動し、例えばファイリ
ング装置200に格納されている文書に対し、対応する
属性情報を付加する処理を行う(ステップ1413)。
この処理において、一括マージ処理部80は、表示部5
0におけるソース(Souce )側の表示に、属性アイコン
または属性アイコンのリファレンスアイコンを、またデ
ィスティネーション(Destination )側の表示には、属
性付加対象としての文書アイコンを表示させる。次に、
マージ順操作部81等により、編集(属性アイコンを増
減したり、順番を入れ替えたり、属性の値を追加したり
等の処理)を行った後、文書アイコンと属性アイコンの
対応がとれた時点で「マージ開始」の指示を与え、連続
マージ実行部82によるマージ処理を経て、属性ファイ
ルが存在しているファイリング装置200の指定階層位
置に対し、文書ファイルの登録と属性付加を行わせる。
上記マージ処理に際しては、マージ先の文書も、マージ
しようとする属性情報も揃っている場合は、一括マージ
処理部80のマージタイミングを「指定時」にして開始
し、どちらかが揃っていない場合は「指定時」にして開
始し、文書あるいは属性情報が出来上がってから指定場
所に入れるようにする。
【0066】上記の処理において、属性情報リストと
は、属性アイコン自動生成部70への入力データである
属性情報をCSV形式で記述したテキストファイルであ
り、例えば図15に示すようなデータ内容で構成され
る。この属性情報リストは、1行のヘッダー行とそれ以
降に続く複数のリスト行より構成される。ヘッダー行に
は、リスト行に記述される属性値の名前を定義する。リ
スト行は、1行がオブジェクト1件に対応し、各リスト
行はヘッダー行に定義した属性名順にオブジェクトの属
性値が記述される。各属性名、属性値は“,”(カン
マ)で区切られ、各行は改行で区切られる。この属性情
報リストには、属性情報登録時にあってはオペレータが
設定可能な全ての属性を、リファレンス同時生成登録時
にあってはオペレータが参照可能な全ての属性を記述で
きる。
【0067】なお、この属性情報リストの標準的なテキ
ストフォーマットとしてのCSVフォーマットとは、Co
mma Separated Value の略であり、多くの表計算ソフト
で広く慣用的に用いられる簡易テキストフォーマットで
ある。このフォーマットは、各システム間で完全な互換
性が保証されている訳ではないが、非常に単純な形式で
あることから、簡便な交換形式として多用されている。
図15からも分かるように、CSVフォーマットでは、
各表の1行を行情報として1行で表現する。各行と行の
間は、改行コード(0x0A)により区別される。各行の情
報は、各セルの情報を半角のカンマ「,」で区切られ
る。各セルの情報は、文字内容か、数値により構成され
ている。文字内容は、ダブルクォートで両端を囲まれ
る。文字内容がない場合、あるいは数値の場合にはダブ
ルクォートで囲まれない。
【0068】次に、属性情報リストから属性アイコンを
生成する処理について述べる。この処理を行う属性アイ
コン自動生成部70は、その構成要素である属性情報登
録処理部71とリファレンス同時生成登録処理部72と
によって、以下の2つの機能を実現する。
【0069】・属性情報登録機能 属性情報より、指定されたファイリングサービス内の登
録先へ属性アイコンを生成/登録する。登録先がファイ
リングサービス外の時には、登録先に属性アイコンを生
成する。具体的には、図16(a)に示す如く、属性情
報に設定された属性を属性アイコンに付与し、指示され
た登録先へ属性アイコンを生成する。この時、登録先が
ファイリングサービス内を指している場合には、ファイ
リングサービスに対する受領処理を行う。登録が行えな
かった場合は、属性情報エラーとする。
【0070】・リファレンス同時生成登録機能 属性情報より、属性情報登録により指定されたファイリ
ングサービス内の登録先へ属性アイコンを登録する。同
時に、登録された属性アイコンのリファレンスアイコン
を指定された生成先に生成する。具体的には、図16
(b)に示す如く、属性情報を設定された属性アイコン
に付与し、指示されたファイリングサービス内に登録
し、その登録したアイコンのリファレンスアイコンを生
成先に生成する。生成されたリファレンスアイコンは、
編集や印刷出力のデータとして、また属性アイコンであ
れば、実データの登録時の転記先として利用できる。
【0071】図17は、このファイルシステムにおい
て、上述した属性情報登録機能を用いて属性アイコンを
生成する場合の内部ファイルの構成と表示(オペレータ
への見え方)の一例を示した概念図である。この機能に
よれば、オペレータ用コンピュータ100の例えばRA
M91に取り込まれたホストコンピュータ300からの
属性情報リストを基に、該リスト内の属性情報に対応す
る属性アイコンを自動生成し、この生成した属性アイコ
ンをファイリング装置200の指定登録場所に格納でき
る。
【0072】その際、オペレータ用コンピュータ100
では、ファイリング装置200の登録内容を表示するた
めのツール(ファイリング)を用いることにより、上記
生成された属性アイコンを表示部50の画面上で表示/
操作できる。この例では、指定登録場所として、ファイ
リング装置200の(ZZZ )というディレクトリ(ホル
ダ)があてられ、属性リスト内の“AAA ”、“BBB ”、
“CCC ”という属性情報からこれら属性情報に対応する
属性アイコンが生成される。この場合、上記属性情報登
録機能の起動に先立って、生成された属性アイコンを上
記(ZZZ )というディレクトリの下に格納するためのコ
マンド(出力先)が入力される。
【0073】図18は、同ファイルシステムにおいて、
上記リファレンス同時生成登録機能を用いて属性アイコ
ンを生成する場合の内部ファイルの構成とオペレータへ
の見え方の例を示した概念図である。この機能によれ
ば、ホストコンピュータ300からオペレータ用コンピ
ュータ100の例えばRAM91に取り込まれた属性情
報リストを基に、該リスト内の属性情報に対応する属性
アイコンを自動生成し、この生成した属性アイコンをフ
ァイリング装置200の指定登録場所に格納する他、こ
のファイリング装置200内の属性アイコンのリファレ
ンスをオペレータのファイル階層上にも作成できる。こ
れにより、オペレータ用コンピュータ100では、ファ
イル階層上を表示できるファイル管理ツール(ファイル
マネージャ)を用いることにより、上記生成された属性
アイコンを表示部50の画面上で表示/操作できる。
【0074】この例では、取り込もうとする属性リスト
内の“AAA ”、“BBB ”、“CCC ”という各属性情報毎
に、これら属性情報に対応する属性アイコンの“格納場
所”として、それぞれファイリング装置200内の(ZZ
Z )、(ZZZ/YYY )、(ZZZ/YYY )という各ディレクト
リ(ホルダ)が指定されており、オペレータ用コンピュ
ータ100により当該属性情報リストに基づき生成され
た各属性アイコンは、ファイリング装置200の当該
“指定格納場所”にそれぞれ格納される。これととも
に、オペレータ用コンピュータ100では、ファイリン
グ装置200内の各属性アイコンに対応するリファレン
スアイコンを、ファイルマネージャの管轄下のディスク
トップ階層上にも作成する。
【0075】次に、上記属性情報登録機能及びリファレ
ンス同時生成登録機能を用いた属性アイコン,リファレ
ンスアイコンの生成/登録手順を、図19に示すフロー
チャートを参照して説明する。まず、オペレータ用コン
ピュータ100では、ホストコンピュータ300から与
えられる属性情報リストを取り込み(ステップ190
1)、その取り込んだリストのヘッダ行よりテンプレー
トの属性アイコンを作成する(ステップ1902)。こ
の属性情報リストには、当該リストの位置情報(格納場
所)及び出力先の位置情報が含まれる。
【0076】次に、そのテンプレートをコピーし、リス
トの次の行の属性値をセットした後(ステップ190
3)、生成するモードを判定する(ステップ190
4)。ここで、「属性情報登録」モードと判定された場
合、指定された出力先へと属性アイコンを登録する(ス
テップ1905)。一方、「リファレンス同時生成登
録」モードと判定された場合は、属性情報リストの“格
納場所”の指定場所に属性アイコンを登録し(ステップ
1906)、これと同時に、出力先に登録した属性アイ
コンのリファレンスを作成する(ステップ1907)。
以上の処理により、属性アイコンまたはリファレンスア
イコンを生成/登録した後、オペレータ用コンピュータ
100では、次の行があるか否かを調べ(ステップ19
08)、次の行があれば(ステップ1908YES)、
その行の属性情報に対して上記同様の処理を行い、次の
行がなければ(ステップ1908NO)、上記一連の処
理を終了する。
【0077】このように、本ファイルシステムでは、属
性情報登録機能とリファレンス同時生成登録機能とを持
ち、属性情報登録機能は、指定された登録場所(ファイ
リング装置200の中、あるいはUNIXなどのファイ
ル階層上)に、属性情報数分の属性アイコンの生成/登
録を行い、他方、リファレンス同時生成登録機能は、指
定された登録場所に属性情報数分の属性アイコンを生成
/登録し、その属性アイコンのリファレンスアイコンを
オペレータの操作環境上にも生成する。従って、これら
両機能の使い分けとしては、一つの階層に属性アイコン
を生成する場合や、ファイリング装置200内の文書を
簡単に操作できる場合に前者の機能を用い、複数の階層
に属性アイコンを生成する場合には、後者の機能を用い
るようにすれば良い。
【0078】次に、属性アイコンを用いた属性付加の処
理について説明する。この処理は、一括マージ処理部8
0でのマージ処理によって実現される。一括マージ処理
部80は、その構成要素であるマージ順操作部81と連
続マージ実行部82とにより、2つの格納場所にあるア
イコンを表示画面上のソース側とディスティネーション
側とに表示する機能(オブジェクト表示)、その2つの
格納場所にあるアイコンに対して、それぞれの処理順番
を自由に変えられる機能(オブジェクト操作)と、それ
ぞれの場所にあるアイコン同士を、ソース側の表示内容
に対してディスティネーション側の表示内容を順番通り
にマージする機能(オブジェクト一括マージ処理)とを
実現する。
【0079】マージ処理の開始に先立って、マージ方法
とマージタイミングの設定が可能である。マージ処理に
は、図20に示す様に「1対1」,「1対多」,「多対
1」の3つの方法がある。また、マージタイミングとし
ては、「指定時」または「随時」という2つの条件が考
えられる。
【0080】・マージ方法:「1対1」〔図20(a)
参照〕 属性アイコンと文書アイコンが1対1に対応付けられて
マージされる。一般的なテーブル形式のソフトウェアの
テーブルを用いるような入力を行いたい場合には、Deas
tination側に属性アイコンを複数用意し、直接属性アイ
コンの属性を入力することにより行える。
【0081】・マージ方法:「1対多」〔図20(b)
参照〕 共通属性を入力したい場合(Source側に属性アイコン)
や、異なる属性情報を同じデータに入力したい場合(So
urce側に文書アイコン)に用いる。Source側にテンプレ
ートとなるアイコンを置く。
【0082】・マージ方法:「多対1」〔図20(c)
参照〕 Source側に複数の属性アイコンを、Deastination側1つ
に文書アイコンを置くことにより、複数のテンプレート
の属性を1つの文書アイコンに付加することができる。
【0083】・マージタイミング:指定時 オペレータが開始の指示をするとマージが始まる。Sour
ce側かDeastination側のどちらかのアイコンが終わる
と、処理も終わる。
【0084】・マージタイミング:随時 オペレータが開始と終了の指示をする。マージ方法が
「1対1」の場合、どちら側かが無くなっても新たにア
イコンが対象の場所に生成されるのを待ち、生成された
ことが認識されるとマージ処理を行う。「1対多」に設
定されている場合は、Deastination側のみが認識され、
Source側は開始の指示のままとなる。「多対1」に設定
されている場合には使用できない。
【0085】次に、一括マージ処理部80におけるマー
ジ処理の具体例を図21に示すフローチャートを参照し
て説明する。なお、この処理ではマージ方法が3種類存
在することを前提としているが、個々のマージ処理につ
いては、第1の実施例に係るシステムでの属性アイコン
のマージ処理(図8参照)と基本的には同じであり、本
ファイルシステムでの全体的な処理は、そこで述べた処
理の流れの自動的な繰り返しにより実現される。従っ
て、ここでは、システム側の処理に係るフローチャート
については省略する。
【0086】まず、オブジェクト表示及びオブジェクト
操作を駆使して、表示部50に表示中のSource側(S
側)の先頭のアイコンを選択し(ステップ2101)、
マージを指示する(ステップ2102)。このマージの
指示により、Deastination側(D側)の先頭のアイコン
を選択する(ステップ2103)。この間、S側の先頭
のアイコンが選択された時点から、システム側では、そ
の選択されたアイコンを図7における処理と同様の処理
により表示部50に表示する。
【0087】D側の先頭のアイコンが選択された後、マ
ージの方法の指示待ちとなり、この状態でオペレータの
操作入力により、「1対1」,「1対多」,「多対1」
のいずれのマージ方法が指定されているかを判断する
(ステップ2104)。ここで、「1対1」なるマージ
方法が選択された場合、処理したS側とD側のアイコン
を表から消す(ステップ2105)。また、「1対多」
のマージ方法が選択された場合、処理したD側のアイコ
ンを表から消す(ステップ2106)。更に、「多対
1」のマージ方法が選択された場合、処理したS側のア
イコンを表から消す(ステップ2107)。上記各処理
終了後、S側、D側ともにアイコンがあるかどうかを判
断し、いずれかのアイコンがある場合(ステップ210
8YES)は上記の処理を継続し、いずれのアイコンも
無い場合(ステップ2108NO)は一連のマージ処理
を終了する。
【0088】このように、第2の実施例に係るシステム
では、属性アイコン自動生成部70により、属性情報リ
スト取込部75を通してホストコンピュータ等から取り
込んだ属性情報リストに基づき、指定登録場所やオペレ
ータの操作環境上に属性アイコンを生成/登録した後、
一括マージ処理部80を起動して、登録したい文書アイ
コンをソース側に、作成された属性アイコンをディステ
ィネーション側に表示して「マージ」開始を指示するこ
とによって、文書アイコンに対する属性の付加を一括し
て処理できる。
【0089】上記属性アイコン自動生成機能を持つこと
で、例えばホストコンピュータ等に保持される既存の属
性情報を有効に活用でき、しかもオペレータによる属性
情報の入力の手間も大幅に軽減できる。また、上記一括
マージ処理機能を持つことで、大量の属性情報と文書の
関係付けが簡単に行えるようになり、操作性の向上が見
込める。
【0090】特に、本システムでは、1つの属性情報が
アイコンとしても存在するため、従来のテーブル形式の
ソフトウェアのテーブルを用いて属性情報を入力し文書
ファイルと対応付ける方法と比べて、その流用や分割処
理が簡単に行える。これにより、本システムは、図面管
理に代表されるような、大量の文書を扱う場合にあっ
て、該文書数分の属性情報の生成及びこの属性情報の上
記文書への付加作業の効率化に極めて有用である。
【0091】また、構造面では、大量の属性情報を登録
する場合でも、直接ファリング装置に格納できるため、
個々のコンピュータに大量のメモリ領域や格納領域を用
意する必要が無く、経済的である。また、属性情報と文
書の置かれた場所を限定していないため、コンピュータ
の資源の有効利用が図れる。
【0092】次に、図13に示したファイルシステムの
変形例について述べる。図22はその変形システムの全
体構成図であり、図23は当該変形システムの機能構成
を示すブロック図である。このファイルシステムでは、
オペレータ用コンピュータ100に、スキャナ装置40
0を接続するためのインタフェース部92と、スキャナ
装置400により文書を読み込むためのスキャナアプリ
ケーションの制御を行うスキャナアプリケーション制御
部93が設けられる。スキャナアプリケーション制御部
93には、スキャナアプリケーションの属性情報を入力
する基本ウィンドウに、属性情報ファイル(属性情報リ
スト)を読み込む機能及び登録するファイリング装置2
00の階層を入力する機能が追加されるとともに、属性
アイコン自動生成部931と読み込み連動マージ処理部
932が組み込まれる。
【0093】図24は、スキャナアプリケーション制御
部93の制御下における表示部50のウィンドウ表示の
一例を示す図である。同図(a)からも分かるように、
このウィンドウの基本表示画面には、選択指令の項目と
して、「読込み」ボタン及び「出力先」ボタンが追加さ
れている。前者は、属性情報ファイルを読み込むことを
指示するためのボタンであり、後者は、出力ファイル階
層やファイリングサービス先を指示するボタンである。
【0094】このウィンドウ表示状態〔図24(a)〕
において、「読み込み」ボタンを選択操作すると、同図
(b)に示す如くの表示状態に切り換わり、この表示に
従って、読み込もうとするファイル名を指定できる。こ
れとともに、「出力先」の欄には、生成されたアイコン
及び属性情報を格納するファイル階層やファイリングサ
ービス先を入力できる。そして、入力完了後、「開始」
ボタンを選択操作することにより、スキャナ装置400
の入力原稿のスキャン開始、該スキャンによる読み取ら
れた文書の読み込み、この読み取られた文書に対する属
性情報の付加、該属性情報が付加された文書のファイリ
ング装置200の上記指定出力先への登録という一連の
処理が一括して実施される。
【0095】次に、このファイルシステムにおいて、文
書に属性を付加してファイリング装置200に登録する
処理の概略動作を図25に示すフローチャートを参照し
て説明する。なお、この例では、オペレータ用コンピュ
ータ100において、既に、ファイル作成処理部20に
より属性情報ファイルが生成され、RAM91に登録さ
れている場合を想定して説明する。この属性情報ファイ
ルについては、図13に示すシステムの様に、ホストコ
ンピュータ300等の外部機器から得るようにしても良
い。
【0096】まず、オペレータは、表示部50上の基本
表示ウィンドウ〔図24(a)〕を用いて、属性情報の
読み込みを指示する(ステップ2501)。この指示に
より、RAM91から属性情報ファイルを読み込むこと
で属性アイコン自動生成部931が起動し、ファイリン
グ装置200に対する属性情報の登録が行われる(ステ
ップ2502)。この場合、キャンセルなど考慮し、属
性アイコンはコンピュータ100で利用できるテンポラ
リーな領域(例えば、RAM91等)に作成しておき、
文書アイコンとマージした後にその処理結果をファイリ
ング装置200に登録するように構成しても良い。
【0097】属性情報ファイルの読み込みが終了する
と、起動アプリケーションの属性情報が入力一覧表に反
映される。これにより、オペレータは、これからスキャ
ナ装置400から読み込む文書の情報が自動で入力され
たように見える。読み込む文書との対応付けのために、
入力一覧表の編集を行い(ステップ2503)、「開
始」の指示を与える(ステップ2504)。
【0098】この指示により、入力一覧表の編集に伴う
ファイリング装置200内の変更が行われ、スキャナ装
置400を起動のうえ、文書の読み込みを開始する(ス
テップ2505)。スキャナ装置400から1枚の文書
が読み込まれると、オペレータ用コンピュータ100で
は、読込み連動マージ処理部932が起動し、上記入力
一覧表上の属性アイコンと読み込まれた文書をマージ処
理する(ステップ2506)。この処理を、一覧表上の
属性アイコンが無くなるまで繰り返すことにより、読み
込んだ文書に属性を付加し、ファイリング装置200へ
登録できる。
【0099】上記文書読み込み,文書ファイル生成,属
性付加登録の一連の処理に関する各プロセスの働きとデ
ータの流れを、スキャナ装置400側における読み取り
用プロセス、オペレータ側におけるオペレーション用プ
ロセス及びファイリング装置200側における登録用プ
ロセスの3つのプロセスに分類し、図26及び図27に
示すフローチャートを参照して説明する。なお、図26
と図27は連続した一連の処理を表しており、紙面の都
合上分図したに過ぎない。
【0100】まず、処理開始にあたり、オペレーション
用プロセスとしては、図24(a),(b)に示す様な
表示画面上での属性情報の読み込みが指示されることに
より、属性アイコン自動生成部931が起動される(ス
テップ2601)。次いで、属性アイコンの表示/編集
の指示(ステップ2602)を待つ状態を経て、読み込
み・登録作業の開始指示待ちの状態へと移る。これらの
処理は、上記属性アイコンの生成に関連して属性情報フ
ァイルの読み込みが終了すると、起動アプリケーション
の属性情報が入力一覧表に反映されるという手順で推移
する。このため、オペレータは、これからスキャナ装置
400から読み込む文書の情報が自動で入力されたもの
と認知でき、その表示内容をもとに、読み込む文書との
対応付けのために、入力一覧表の編集を行い、編集終了
後、「開始」の指示を与える(ステップ2603)。
【0101】上記属性情報の読み込み指示に伴って起動
された属性アイコン自動生成部931では、図19に示
した手順による処理が開始され、属性情報ファイルの読
み込むことで、登録用プロセス上、生成する属性アイコ
ンの情報を得て属性アイコンを生成し、この属性アイコ
ンをファイリング装置200に登録する(ステップ26
11)。ここで、属性アイコンの登録先はファイリング
装置200に限られるものではなく、上述した様に、キ
ャンセルなどを考慮し、オペレータ用コンピュータ10
0が利用できるテンポラリーな領域に作成しておき、文
書の文書アイコンとマージした後にファイリング装置2
00に登録する構成としても良い。
【0102】また、上記オペレーションプロセス上の属
性アイコンの表示/編集の指示に対しては、登録用プロ
セス上で、その指示された編集の情報を得て、入力一覧
表の編集に伴うファイリング装置200内の変更が行わ
れ、属性アイコンを編集する処理が行われる(ステップ
2612)。その後、上記編集が終了したことにより、
「開始」の指示が与えられると、読み取り用プロセスが
起動され、これに併せて、当該プロセスで得られた読み
取りデータを該当する属性アイコンにマージし、登録す
る処理(図27に続く)に移る。
【0103】上記「開始」の指示が与えられると、ま
ず、スキャナ装置400が起動され、読み取り用プロセ
ス上において、読み込み文書の枚数の情報に従い、文書
の読み取りが開始され、1枚目,2枚目,3枚目,‥‥
の順で文書が読み取られる(ステップ2621,262
2,2623,‥‥)。この読み取られたデータは、1
枚目のデータ,2枚目のデータ,3枚目のデータ,‥‥
として、スキャナ装置400からオペレータ用コンピュ
ータ100へと送られる。
【0104】オペレーション用プロセスでは、1枚目の
データを受け取ることにより、そのデータと先頭の属性
アイコンとのマージを指示し(ステップ2604)、2
枚目のデータを受け取ることにより、そのデータと2枚
目の属性アイコンとのマージを指示し(ステップ260
5)、3枚目のデータを受け取ることにより、そのデー
タと3枚目の属性アイコンとのマージを指示するという
処理を、順次、n枚目の入力データの入力が完了するま
で継続する。
【0105】更に、オペレータ用コンピュータ100で
は、1枚目のデータと先頭の属性アイコンとのマージの
指示に基づき読み込み連動マージ処理部932を起動
し、登録用プロセス上で、先頭の属性アイコンとその1
枚目のデータとのマージを行い(ステップ2613)、
次いで2枚目のデータと2枚目の属性アイコンとのマー
ジの指示に基づき読み込み連動マージ処理部932を起
動してこれら属性アイコン及びデータ間のマージを行う
という処理を、n枚目のデータのマージ処理が完了する
まで継続する。これらマージ処理の詳細は、図21に示
すフローチャートに従う。このようにして、スキャナ装
置400から1枚の文書が読み込まれると、オペレータ
用コンピュータ100では、入力一覧表の上の属性アイ
コンと読み込まれた文書をマージ処理し、この処理を、
一覧表上の属性アイコンが無くなるまで繰り返すことに
より、読み込んだ文書に属性を付加し、ファイリング装
置200へと登録することができる。
【0106】このファイルシステムによれば、スキャナ
装置400の読み取り動作と完全に連動して、属性情報
の読み取り、文書の読み込み、文書への属性付加、ファ
イリング装置200への登録を行うことができ、オペレ
ータはより簡単な操作で済むことになる。また、スキャ
ナ装置400からの読み込みとファイリング装置200
への登録が並列に処理される結果、高速かつ効果的な作
業が行える。なお、図23に示す例では、オペレータ用
コンピュータ100とファイリング装置200が個々に
存在しているが、これらが1台のコンピュータに組込ま
れて成るシステム構成も勿論可能である。
【0107】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、入力文書情報に基づいて該入力文書情報を格納し
た文書ファイルを作成するとともに、入力属性情報に基
づいて該入力属性情報を格納した属性ファイルを作成し
て、これら文書ファイル及び属性ファイルを記憶した
後、これら記憶ファイルが文書ファイルか属性ファイル
かを認識して対応する文書アイコンまたは属性アイコン
を表示する一方、表示中の文書アイコンと属性アイコン
のマージ指示に基づき、指定アイコンに対応する文書フ
ァイルと属性ファイルをマージ処理するようにしたた
め、属性情報についても、文書情報と同様に、アイコン
として表示可能な環境下で、実データが存在しないまま
属性情報のみのファイル生成を行ったりあるいは編集し
たり等の作業を簡単に行うことができると共に、表示中
のアイコンに対するマージ指示に基づく文書ファイルと
属性ファイルとのマージ処理を経て、所望の文書に対す
る属性の付加や同一の属性を別の1または複数の文書へ
付加する場合の属性の流用がアイコン表現環境下で極め
て簡単な操作で実現できる。
【0108】特に、本発明において、上記属性ファイル
作成機能に関して、1行のヘッダ行と該ヘッダ行に続く
複数行のリスト行からなる属性情報リストを取り込み、
この取り込んだ属性情報リストのヘッダ行に基づき属性
ファイルのテンプレートを作成すると共に、該テンプレ
ートを複写し前記属性情報リストの各リスト行に記載さ
れた属性情報を該テンプレートに書き込む処理を繰り返
して前記リスト行分の属性ファイルを自動生成するよう
にし、前記マージ処理機能に関しては、文書アイコン及
び属性アイコンからなる少なくとも1組のアイコンを表
示画面上に隣合って表示し、前記マージ指示に基づき、
該隣合って表示されているアイコン同士に対するマージ
処理を一括して行うようにすることによって、 ・属性ファイルの生成にあたって既存の属性情報を有効
に活用でき、かつオペレータによる属性情報の入力の手
間も軽減できる。
【0109】・大量の属性情報と文書の関係付けが簡単
に行える。
【0110】・大量の属性情報を登録する場合でも、直
接ファリング装置に格納でき、個々のコンピュータに大
量なメモリ領域や格納領域を用意する必要が無い。
【0111】・属性情報と文書の置かれた場所を限定し
ていないため、コンピュータの資源の有効利用が行え
る。
【0112】など、特に、大量の文書を扱う場合におけ
る属性情報の生成、該属性情報の文書への付加並びに所
定の格納場所への登録作業の効率化に極めて有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例に係る文書処理装置の構成を示
すブロック図。
【図2】 第1の実施例に係る装置で扱う属性アイコン
及び文書アイコンの構成図。
【図3】 属性アイコンを提供するための定義内容の一
例を示す図。
【図4】 第1の実施例に係る装置で扱うアイコンの内
部ファイル構造及びアイコン間マージ処理の概要を示す
図。
【図5】 第1の実施例に係る装置を適用して成るファ
イルシステムの構成を示すブロック図。
【図6】 図5におけるファイルシステムの文書処理手
順の概略図。
【図7】 図5におけるファイルシステムの属性アイコ
ンから文書アイコンへのマージ処理の一例を示す図。
【図8】 図7におけるマージ処理動作を示すフローチ
ャート。
【図9】 図5におけるファイルシステムの文書アイコ
ンから属性アイコンへのマージ処理の一例を示す図。
【図10】 図9におけるマージ処理動作を示すフロー
チャート。
【図11】 第2の実施例に係る文書処理装置の構成を
示すブロック図。
【図12】 第2の実施例に係る装置を適用して成るフ
ァイルシステムの全体構成図。
【図13】 図12におけるシステムの機能構成を示す
ブロック図。
【図14】 図13におけるファイルシステムの文書処
理手順の概略図。
【図15】 図13におけるファイルシステムのアイコ
ン登録処理に用いる入力属性情報のテキストファイルの
一形式を示す図。
【図16】 図13におけるファイルシステムの属性ア
イコン自動生成部による属性情報登録機能及びリファレ
ンス同時生成登録機能の動作説明図。
【図17】 図13におけるファイルシステムの属性情
報登録機能による属性アイコン生成処理の概略動作を示
す図。
【図18】 図13におけるファイルシステムのリファ
レンス同時生成登録機能による属性アイコン生成処理の
概略動作を示す図。
【図19】 図13におけるファイルシステムの属性ア
イコン自動生成部による属性アイコン生成/登録処理を
示すフローチャート。
【図20】 図13におけるファイルシステムの一括マ
ージ処理部によるマージ処理方法の具体例を示す概念
図。
【図21】 図13におけるファイルシステムのマージ
処理動作の具体例を示すフローチャート。
【図22】 図13におけるシステムの変形例を示すブ
ロック図。
【図23】 図22におけるファイルシステムの構成を
示すブロック図。
【図24】 図22におけるファイルシステムのスキャ
ナアプリケーション制御部によるウィンドウ表示例を示
す図。
【図25】 図22におけるファイルシステムの文書処
理手順の概略図。
【図26】 図22におけるファイルシステムの文書処
理手順の一部を示すフローチャート。
【図27】 図26の処理に続く文書処理手順を示すフ
ローチャート。
【図28】 文書処理装置で扱う文書アイコンの内部フ
ァイルの一般的構成を示す図。
【図29】 属性情報を扱うファイルシステムにおける
内部ファイルの管理態様を示す図。
【符号の説明】
10 入力/操作部、20 ファイル作成処理部、21
文書ファイル作成処理部、22 属性ファイル作成処
理部、30 記憶部、40 アイコン表示制御部、41
表示駆動部、42 ファイル認識部、43 定義ファ
イル部、44編集部、50 表示部、60 マージ処理
部、70 属性アイコン自動生成部、71 属性情報登
録処理部、72 リファレンス同時生成登録処理部、7
5 属性情報リスト取込部、80 一括マージ処理部、
81 マージ順操作部、82連続マージ実行部、90
主制御部、91 RAM、92 インタフェース部、9
3 スキャナアプリケーション制御部、931 属性ア
イコン自動生成部、932 読込み連動マージ処理部、
200 ファイリング装置、300 ホストコンピュー
タ、400 スキャナ装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファイルに対応したアイコンの操作に応
    じて該ファイルに対する処理を行う文書処理装置におい
    て、 入力文書情報に基づいて該入力文書情報を格納した文書
    ファイルを作成する文書ファイル作成手段と、 入力属性情報に基づいて該入力属性情報を格納した属性
    ファイルを作成する属性ファイル作成手段と、 前記文書ファイル作成手段により作成された文書ファイ
    ル及び前記属性ファイル作成手段により作成された属性
    ファイルを記憶する記憶手段と、 前記文書ファイルに対応する文書アイコン及び前記属性
    ファイルに対応する属性アイコンを作成し、該作成した
    文書アイコン及び属性アイコンを表示画面上に表示する
    アイコン表示制御手段と、 前記表示画面上に表示された文書アイコンと属性アイコ
    ンに対するマージ指示操作に基づき、指示された文書ア
    イコンに対応する文書ファイルと指示された属性アイコ
    ンに対応する属性ファイルとのマージ処理を行うマージ
    処理手段とを具備することを特徴とする文書処理装置。
  2. 【請求項2】 前記属性ファイル作成手段は、1行のヘ
    ッダ行と該ヘッダ行に続く複数行のリスト行からなる属
    性情報リストを取り込む取込手段と、前記取込手段によ
    り取り込んだ前記属性情報リストの前記ヘッダ行に基づ
    き属性ファイルのテンプレートを作成すると共に、該テ
    ンプレートを複写し前記属性情報リストの各リスト行に
    記載された属性情報を該テンプレートに書き込む処理を
    繰り返して前記リスト行分の属性ファイルを自動生成す
    る属性ファイル自動生成手段とを具備し、前記マージ処
    理手段は、文書アイコン及び属性アイコンからなる少な
    くとも1組のアイコンを表示画面上に隣合って表示し、
    前記マージ指示を与えられることによって、該隣合って
    表示されているアイコン同士に対するマージ処理を一括
    して行うことを特徴とする請求項1記載の文書処理装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2000137589A (ja) * 1998-11-04 2000-05-16 Fuji Xerox Co Ltd ドキュメント処理装置
JP2008226262A (ja) * 2008-04-07 2008-09-25 Canon Inc 文書処理装置及び文書処理方法

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