JPH0934341A - ホログラフィー記録再生方法 - Google Patents

ホログラフィー記録再生方法

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JPH0934341A
JPH0934341A JP7207754A JP20775495A JPH0934341A JP H0934341 A JPH0934341 A JP H0934341A JP 7207754 A JP7207754 A JP 7207754A JP 20775495 A JP20775495 A JP 20775495A JP H0934341 A JPH0934341 A JP H0934341A
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hologram
mask
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JP7207754A
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Inventor
Akihiro Goto
明弘 後藤
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ホログラム記録媒体の表面散乱や内部散乱、マ
スク照明光学系などによって発生するスペックルノイズ
のパターンへの重畳を低減する。 【解決手段】マスク1より射出する物体光を参照光と干
渉させて干渉縞を形成し、該干渉縞が形成される位置に
ホログラム記録媒体3を配置することによって、マスク
1に描かれたパターンをホログラム記録媒体3にホログ
ラムとして記録するホログラフィー記録方法において、
参照光6A,6Bのホログラム記録媒体3への入射角度
を順次変更しながら、マスク1に描かれたパターンを複
数回にわたってホログラム記録媒体3に多重に記録する
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ホログラフィッ
ク・リソグラフィーによる記録方法と再生方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、全反射ホログラフィー[K.A.Stets
on, Appl.Phys.Lett.Vol.11 Num.7,P.228(1967)]を用い
た微細パターンの露光技術が注目されている。この技術
はホログラフィック・リソグラフィーと呼ばれている。
この技術は、マスクに描かれたパターンを等倍にてホロ
グラム記録媒体中に全反射ホログラムとして記録し、ホ
ログラムに記録されたパターンの空中像を、ウエハ上に
塗布したレジストに再生することによって、パターン焼
き付けを行う技術である。この技術では従来より、マス
ク上のパターンは一定の入射角度の照明光と参照光によ
って同一のホログラム記録媒体に1回だけ記録されてお
り、ホログラムとして記録されたパターンも、一定の入
射角度の再生光によって同一のレジストに1回だけ再生
されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術では、
全反射ホログラムを再生すると、ホログラム記録媒体の
表面散乱や内部散乱等によるスペックルノイズが発生し
て必要とするパターンに重なってしまい、このためパタ
ーンの転写精度が必ずしも十分に高くはなかった。した
がって本発明は、ホログラム記録媒体の表面散乱や内部
散乱によって生じるスペックルノイズのパターンへの重
畳を低減し、更にマスク照明光学系、参照光学系、再生
光学系などによって発生するスペックルノイズのパター
ンへの重畳を低減することができるホログラフィー記録
再生方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、相互に相関の
ないN個のスペックルパターンを重ねたときの全体のス
ペックルコントラストが、単一のスペックルコントラス
トの1/N1/2に低減することを利用して、上記課題を
解決したものである。すなわち本発明は、マスクより射
出する物体光を参照光と干渉させて干渉縞を形成し、該
干渉縞が形成される位置にホログラム記録媒体を配置す
ることによって、マスクに描かれたパターンをホログラ
ム記録媒体にホログラムとして記録するホログラフィー
記録方法において、参照光のホログラム記録媒体への入
射角度を順次変更しながら、マスクに描かれたパターン
を複数回にわたってホログラム記録媒体に多重に記録す
ることを特徴とするホログラフィー記録方法である。そ
の際、各回の記録において、物体光のホログラム記録媒
体への入射角度をも順次変更しながら記録することもで
きる。
【0005】本発明はまた、マスクより射出する物体光
を参照光と干渉させて干渉縞を形成し、該干渉縞が形成
される位置にホログラム記録媒体を配置することによっ
て、マスクに描かれたパターンをホログラム記録媒体に
ホログラムとして記録し、該ホログラム記録媒体に再生
光を入射してホログラムとして記録されたパターンの再
生像を形成し、該再生像が形成される位置にレジストを
配置することによって、ホログラムとして記録されたパ
ターンをレジストに再生するホログラフィー記録再生方
法において、参照光のホログラム記録媒体への入射角度
を順次変更しながら、マスクに描かれたパターンを複数
回にわたってホログラム記録媒体に多重に記録し、互い
に干渉しない複数の再生光を用い、該再生光による再生
像が互いに重なるように、ホログラム記録媒体に多重に
記録されたパターンをレジストに同時に再生することを
特徴とするホログラフィー記録再生方法である。その
際、ホログラムの再生については、再生光のホログラム
記録媒体への入射角度を順次変更しながら、再生光によ
る再生像が互いに重なるように、ホログラム記録媒体に
多重に記録されたパターンをレジストに順次再生するこ
ともできる。
【0006】
【作用】参照光のホログラム記録媒体への入射角度を順
次変更しながら、マスク上のパターンをホログラム記録
媒体に多重に記録したときには、参照光学系やホログラ
ム記録媒体の内部散乱で生じるスペックルノイズは、複
数回の記録において互いに打ち消しあうから、これらの
スペックルノイズの干渉縞への重畳は低減する。その
際、物体光のホログラム記録媒体への入射角度をも順次
変更したときには、マスク照明光学系やホログラム記録
媒体の表面散乱や内部散乱で生じるスペックルノイズ
は、複数回の記録において互いに打ち消しあうから、こ
れらのスペックルノイズの干渉縞への重畳も低減する。
【0007】また参照光のホログラム記録媒体への入射
角度を順次変更しながら、マスク上のパターンをホログ
ラム記録媒体に多重に記録したときには、再生光のホロ
グラム記録媒体への入射角度も変更することとなる。し
たがって再生光学系やホログラム記録媒体の内部散乱で
生じるスペックルノイズは、各再生において互いに打ち
消しあうから、これらのスペックルノイズの再生像への
重畳は低減する。また物体光のホログラム記録媒体への
入射角度をも順次変更しながら、マスク上のパターンを
ホログラム記録媒体に多重に記録したときには、再生光
によって再生される結像光の射出角度も変化する。した
がってホログラム記録媒体の内部散乱や表面散乱で生じ
るスペックルノイズは、各再生において互いに打ち消し
あうから、これらのスペックルノイズの再生像への重畳
も低減する。
【0008】図1は、同一のマスクのパターンを、互い
に角度の異なる照明光と互いに角度の異なる参照光によ
ってホログラム記録媒体3に2重に記録したホログラム
を、互いに干渉しない再生光7Aと再生光7Bによって
同時に、すなわち2重に再生している様子を示してい
る。両再生光7A,7Bは、ホログラム記録媒体3のそ
れぞれの干渉縞、すなわちホログラムのブラッグ条件に
合わせてあり、両再生光7A,7Bの角度の差は、ホロ
グラム記録時の2つの参照光の角度の差に対応してい
る。この角度差は、ホログラム記録媒体3に記録した2
つの干渉縞の各々のブラッグ再生条件が、クロストーク
を起こさないように十分に離隔された角度差であり、例
えば約5°〜10°とすることができる。
【0009】他方、図1では0次と±1次の結像光8
A,8Bだけを示してあるが、再生光7Aによって再生
された結像光8Aと、再生光7Bによって再生された結
像光8Bとの角度の差は、ホログラム記録時の2つの照
明光の角度差に対応している。2つの再生像、すなわち
2つの結像光8A,8Bによる空中像は原理的に重なる
が、2つの再生像が若干ずれる場合でも、いずれかの再
生光7A,7Bの角度を微調整することによって、両再
生像を完全に重ねることができる。こうして再生像のコ
ントラストは低下せずに、スペックルノイズのコントラ
ストだけを低下させることができる。以下、0次結像光
に着目して、スペックルノイズが低減する理由について
説明する。
【0010】図2は再生光7Aによって再生された0次
結像光8Aと、再生光7Bによって再生された0次結像
光8Bとがホログラム記録媒体の表面を通過して、ウエ
ハ4上のレジストに到達する様子を示している。再生光
7Aによって再生された0次結像光8Aは、ホログラム
記録媒体の表面を通過する際に散乱されて、レジスト上
にスペックルパターンSAを作り、同様に再生光7Bに
よって再生された0次結像光8Bは、レジスト上にスペ
ックルパターンSBを作る。このとき両0次結像光8
A,8Bの射出方向は互いに傾いているために、レジス
ト上での2つのスペックルパターンSA,SBは同一の位
置には至らずに位置がずれる。更にはスペックルパター
ンSA,SBの形状自体も、相互に異なった形状に変形す
る。2つのスペックルパターンSA,SBは、互いに干渉
しない光源によって発生したものなので、互いに干渉せ
ずに強度として重なり合う。その結果両スペックルパタ
ーンSA,SBの強度は互いに相殺し、コントラストが低
減するのである。
【0011】ここで両0次結像光8A,8Bの角度差を
Δθとし、ホログラム記録媒体3とレジストとの間の像
面距離をGとすると、両スペックルパターンSA,SB
相対的な位置ずれΔxは、 Δx=G・Δθ で与えられる。この位置ずれΔxが大きくなると、両ス
ペックルパターンSA,SBの相関は減少し、したがって
両スペックルパターンSA,SBの相殺の度合は増す。他
方、両スペックルパターンSA,SBの相関が十分に小さ
いといえる標準的な位置ずれ量は、通常、スペックル半
径rSで見積もられる。したがって、 Δx>rS すなわち、 G・Δθ>rS となるように角度差Δθ又は像面距離Gを調節すること
により、両スペックルパターンSA,SBの相関を十分に
小さくすることができ、したがって両スペックルパター
ンSA,SBの相殺の度合を十分に増大させて、スペック
ルノイズを減少させることができる。なお、両0次結像
光8A,8Bの角度差Δθは、ホログラム記録時の2つ
のマスク照明光の角度差に対応しており、像面距離Gは
ホログラム記録時のマスク距離に対応している。したが
ってこれらを調節することによって、角度差Δθあるい
は像面距離Gを調節することができる。
【0012】以上の説明では、0次結像光8A,8Bに
着目して本発明の作用を説明したが、より高次の結像光
についても同様であり、すなわち結像光の全体につい
て、ホログラム記録媒体3の表面散乱に起因するスペッ
クルノイズの低減を図ることができる。また以上の説明
では、ホログラム記録媒体3の表面散乱によるスペック
ルノイズの低減について説明したが、2つの結像光が相
互に傾斜しているのと同様に、2つのマスク照明光、2
つの参照光、あるいは2つの再生光が相互に傾斜してい
ることから、ホログラム記録媒体3の内部散乱や、マス
ク照明光学系、参照光学系あるいは再生光学系の散乱に
よって発生するスペックルノイズについても同様に低減
する。また以上の説明では、2重記録、2重再生の場合
について説明したが、3重以上の多重記録を行い、それ
を多重再生した場合には、より一層のスペックルコント
ラストの低減を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を説明す
る。図3は第1実施例を示し、この実施例はホログラム
記録媒体への記録方法に関する実施例を示すものであ
る。波長458nmのArレーザ光源10からの光束は
シャッター11を通り、ハーフミラー12で分割され
て、マスク照明光学系と参照光学系に導かれている。ハ
ーフミラー12を透過してマスク照明光学系に入った光
束は、ビームエキスパンダー13とアパーチャ14を通
ってビーム径を変更し、可動ミラー15によって反射し
てマスク1を照明している。可動ミラー15は位置と角
度とが可変となるように配置されている。
【0014】マスク1にはホログラム記録媒体に記録し
ようとする回路パターンが描画されており、マスク1の
下方にプリズム2がアライメントされて配置されてい
る。プリズム2上にはホログラム記録媒体3となるフォ
トポリマーが配置されており、マスク1を照明した光束
は、マスク1を透過してホログラム記録媒体3に入射し
ている。マスク1とホログラム記録媒体3との間隔は、
本実施例では100μmとしている。他方、ハーフミラ
ー12で反射して参照光学系に入った光束は、ビームエ
キスパンダー16とアパーチャ17を通ってビーム径を
変更し、可動ミラー18によって反射してプリズム2に
入射し、プリズム2を通ってホログラム記録媒体3と空
気層の境界面において全反射するように入射している。
可動ミラー18は位置と角度とが可変となるように配置
されている。
【0015】こうしてマスク1を透過した物体光と参照
光との干渉によって形成される干渉縞が、ホログラム記
録媒体3にホログラムとして記録されるが、本実施例で
はマスク1上のパターンをホログラム記録媒体3に2回
記録している。すなわちまずシャッター11を閉じ、マ
スク照明光学系と参照光学系とのアパーチャ14,17
の開口度と可動ミラー15,18の位置及び角度をコン
ピュータ制御によって設定し、シャッター11を開いて
1回目の露光を行う。次いでシャッター11を閉じ、ア
パーチャ14,17の開口度と可動ミラー15,18の
位置及び角度を変更し、シャッター11を開いて2回目
の露光を行う。
【0016】ここでマスク照明光5A,5Bのマスク1
への入射角θmは、1回目の記録のとき(5A)にはマ
スク1の法線に対して−3°に設定してあり、2回目の
記録のとき(5B)には+3°に設定してある。また参
照光6A,6Bのプリズム2への入射角θrefは、1回
目の記録のとき(6A)にはプリズム斜面の法線に対し
て−3°に設定してあり、2回目の記録のとき(6B)
には+3°に設定してある。したがって可動ミラー1
5,18の位置と角度とは、1回目の記録時の状態Aか
ら2回目の記録時の状態Bへと変更させ、またアパーチ
ャ14,17の開口度も変化させている。なお参照光6
A,6Bはプリズム2の斜面で屈折するから、1回目の
記録時と2回目の記録時とで、ホログラム記録媒体3に
入射する2つの参照光6A,6Bの角度差は必ずしも6
°ではない。またマスク1の位置は、1回目の記録時と
2回目の記録時とで移動させていない。以上のようにし
てマスク1上のパターンの干渉縞をホログラム記録媒体
3にホログラムとして2回記録した後に、この干渉縞の
定着操作を行い、こうして本実施例による記録の手順を
終了する。
【0017】しかして本実施例によれば、ホログラム記
録媒体3にはマスク1上のパターンがホログラムとして
2重に記録され、1回目の記録と2回目の記録とで、ホ
ログラム記録媒体3の同一の部位に至る2つの参照光6
A,6Bは別の経路をたどっている。したがって参照光
学系やホログラム記録媒体3の内部散乱で生じるスペッ
クルノイズは、2回の記録において互いに打ち消しあ
い、これらのスペックルノイズの干渉縞への重畳は低減
する。更に本実施例では、1回目の記録と2回目の記録
とで、ホログラム記録媒体3の同一の部位に至る2つの
マスク照明光5A,5Bもまた別の経路をたどってい
る。したがってマスク照明光学系で生じるスペックルノ
イズもまた低減する。
【0018】なお本実施例では両参照光6A,6Bの角
度差ΔθrefをΔθref=6°としたが、この値は絶対的
なものではなく、ホログラム記録媒体の種類やホログラ
ムとして記録、定着する条件によって若干異なる。Δθ
ref=6°の設定でクロストークが起こった場合には、
Δθrefをより大きな値に設定しなおす必要がある。ま
た本実施例では、マスクとホログラム記録媒体との間隔
GをG=100μmとし、両マスク照明光5A,5Bの
角度差ΔθmをΔθm=6°としたから、再生したときの
両スペックルパターンの位置ずれΔxはΔx=10μm
となる。したがってスペックルパターンの相関長すなわ
ちスペックル半径が10μmより小さい場合には、両ス
ペックルの相関が小さくなり、両スペックルの相殺効果
が大きい。しかし相関長が10μmより大きい場合には
相殺効果は小さくなってしまう。したがってΔθm=6
°でスペックルノイズの低減効果がみられない場合に
は、Δθmをより大きな値に設定しなおす必要がある。
【0019】また本実施例では、マスク照明光5A,5
Bと参照光6A,6Bの角度は入射面内方向について変
化させたが、それぞれ入射面に垂直な方向に傾けても良
い。ただし参照光6A,6Bを入射面に垂直な方向に傾
ける場合には、その方向にはブラッグ条件が緩やかなの
で、各記録パターンがクロストークを起こさないように
角度間隔を十分大きく取っておく必要がある。また本実
施例ではマスク照明光5A,5Bも参照光6A,6Bも
入射角度を変化させたが、マスク照明光5A,5Bの角
度は一定とし、参照光6A,6Bの角度だけを順次変化
させて多重記録することもできる。この場合にはホログ
ラム記録媒体の内部散乱や、参照光学系で発生するスペ
ックルノイズの低減効果が期待できる。
【0020】次に図4は第2実施例を示し、この実施例
は、上記第1実施例によって記録したホログラムの再生
方法に関する実施例を示すものである。波長458nm
の第1Arレーザ光源20と波長458nmの第2Ar
レーザ光源21からの光束は、それぞれ第1再生光学系
と第2再生光学系に導かれており、各再生光学系におい
て光束は、それぞれビームエキスパンダー22,23と
アパーチャ24,25を通ってビーム径を変更し、ミラ
ー26,27によって反射してプリズム2に入射し、プ
リズム2を通ってホログラム記録媒体3に入射してい
る。ホログラム記録媒体3の上方にはウエハ4がアライ
メントされて配置されており、ウエハ4の下面にはレジ
ストが塗布されている。ホログラム記録媒体3は記録時
の配置に対して共役な配置となるように、ホログラム記
録媒体の表面の面内において180°回転してあり、し
たがって図3におけるホログラム記録媒体3の右端部R
が図4では左端に配置され、図3の左端部Lが図4では
右端に配置されている。
【0021】第1レーザ光源20と第2レーザ光源21
とは独立な光源であるから、両光源20,21からのレ
ーザ光は互いに干渉しない。また第1再生光学系と第2
再生光学系は、それぞれ上記第1実施例において記録し
た1回目の干渉縞と2回目の干渉縞とを再生できるよう
に角度と光束径を調整してある。すなわち第1再生光学
系の光束のプリズム2への入射角は、プリズム斜面の法
線に対して−3°となるように設定してあり、第2再生
光学系の光束のプリズム2への入射角は、+3°となる
ように設定されている。両光束の強度は、各々の再生像
が等強度となるように調整されている。
【0022】こうしてホログラム記録媒体3にホログラ
ムとして記録された2つの干渉縞は2つの再生光7A,
7Bによって再生され、再生されたそれぞれの結像光8
A,8Bは再生像を形成し、マスク1を配置した位置に
レジストを配置することにより、2つの再生像は重なっ
てレジストに焼き付けられる。しかるにレジストの同一
の部位に至る両再生光7A,7Bと両結像光8A,8B
は、それぞれ別の経路をたどっている。したがって再生
光学系やホログラム記録媒体3の表面散乱や内部散乱で
生じるスペックルノイズは、2回の再生において互いに
打ち消しあい、これらのスペックルノイズの再生像への
重畳は低減する。
【0023】次に図5は第3実施例を示し、この実施例
は、上記第1実施例によって記録したホログラムの再生
方法に関する別の実施例を示すものである。すなわち上
記第2実施例では2つの干渉縞を同時に再生したが、こ
の第3実施例は2つの干渉縞を順次再生するものであ
る。波長458nmのArレーザ光源30からの光束
は、シャッター31を通って再生光学系に導かれてお
り、すなわちビームエキスパンダー32とアパーチャ3
3を通ってビーム径を変更し、可動ミラー34によって
反射してプリズム2に入射し、プリズム2を通ってホロ
グラム記録媒体3に入射している。ホログラム記録媒体
3の上方にはウエハ4がアライメントされて配置されて
おり、ウエハ4の下面にはレジストが塗布されている。
ホログラム記録媒体3は記録時の配置に対して共役な配
置となるように、ホログラム記録媒体の表面の面内にお
いて180°回転して配置されている。可動ミラーは位
置と角度とが可変となるように配置されている。
【0024】本実施例ではまずシャッター31を閉じ、
アパーチャ33の開口度と可動ミラー34の位置及び角
度をコンピュータ制御によって設定し、シャッター31
を開いて1回目の露光を行う。次いでシャッター31を
閉じ、アパーチャ33の開口度と可動ミラー34の位置
及び角度を変更し、シャッター31を開いて2回目の露
光を行う。再生光7A,7Bのプリズム2への入射角
は、1回目の再生のとき7Aにはプリズム斜面の法線に
対して−3°に設定してあり、2回目の再生のとき7B
には+3°に設定してある。したがって可動ミラー34
の位置と角度とは、1回目の再生時の状態Aから2回目
の再生時の状態Bへと変更させ、またアパーチャ33の
開口度も変化させている。また両再生光7A,7Bの強
度は、2回の露光量が等しくなるように調整されてい
る。2重露光した後のレジストの潜像は、1回目の再生
像による潜像と2回目の潜像とがインコヒーレントに重
畳したものになっており、これは第2実施例での再生に
よる潜像と同じ潜像となっている。すなわち第2実施例
と第3実施例とは、その効果において等価である。
【0025】ここで、記録時のホログラム記録媒体の厚
みと再生時のホログラム記録媒体の厚みとが、ホログラ
ムの記録、定着操作によって変化し、すなわち、ホログ
ラム記録媒体の厚みが収縮又は膨脹することがある。ま
た、記録時のホログラム記録媒体の平均屈折率と再生時
のホログラム記録媒体の平均屈折率とが、ホログラムの
記録、定着操作によって変化することがある。この場合
には、ホログラムのブラッグ条件すなわち再生条件が、
記録時に対する完全に共役な条件からずれることにな
る。したがって例えば、記録時と同じ波長で再生する場
合には、再生光のプリズム入射角が共役な配置からずれ
た値において、再生強度が最大となる。すなわちホログ
ラム記録媒体の厚み変化や屈折率の変化がない場合に
は、第1実施例での2回の記録を再生するための再生光
の入射角度は−3°と+3°であるが、ホログラム記録
媒体の厚み変化や屈折率の変化がある場合には、再生光
の入射角度は−3°と+3°とは異なった値とする必要
がある。しかるにこの角度補正は2つの再生光について
同一ではなく、一般に異なった値とする必要がある。こ
の場合、それぞれの再生光による再生像の強度が最大と
なるように再生光の入射角度をそれぞれ補正すると、2
つの再生像の位置ずれを招くこととなる。このような場
合には当然に再生像の位置合わせの方を優先する必要が
あるから、2つの再生像の位置が一致し、なおかつ再生
像の強度があまり低下しない角度条件を、再生像の位置
と強度との観測などによって求めておくことが好まし
い。しかる後、2つの再生像の強度が等しくなるよう
に、両レーザ光源の強度を独立に調節すればよい。この
ような点に注意を払えば、ホログラム記録媒体の厚み変
化や屈折率の変化がある場合でもこれに対処することが
できる。
【0026】ホログラム記録媒体の厚み変化や屈折率の
変化がある場合には、別の手法によっても対処すること
ができる。第1の手法は、記録時にマスクを移動して記
録する手法である。すなわちホログラム記録媒体の厚み
変化や屈折率の変化は、ホログラム記録媒体の種類や、
記録、定着などの条件を与えれば予測することができる
ので、ブラッグ条件の補正による2つの再生像の位置ず
れを予め予想することができる。第1実施例での記録方
法では、2回の記録を通じてマスクを一定位置に保持す
るとしたが、2つの再生光の入射角度をそれぞれの再生
像の強度が最大となるように補正したときの再生像の位
置ずれを予め求め、この位置ずれを減殺するように、2
回の記録においてマスク位置をずらして記録しておけ
ば、2つの再生光の入射角度をそれぞれの再生像の強度
が最大となるように補正したときに、2つの再生像が丁
度重なることとなる。この場合にも、位置ずれの予測が
完全に正確であるとは限らないから、再生に当たって再
生像を観測し、再生光の角度を微調節して2つの再生像
を完全に重ねることが好ましい。また両再生光の強度も
調節して、両再生像の強度を等しくしておくことが望ま
しい。
【0027】第2の手法は、再生時にマスクを移動して
再生する手法である。すなわち2回の露光においてそれ
ぞれ再生像の強度が最大となるように再生光の角度を調
整し、しかる後に2つの再生像が完全に重なるように、
1回目の再生と2回目の再生との間でウエハ位置と再生
像の位置とのアライメントを図る。このようにすれば再
生像の位置ずれを招かずに最大強度の再生を行なうこと
ができる。なお、このように再生時にマスクを移動して
再生する手法は、順次再生する第3実施例の場合には適
用できるが、一括して再生する第2実施例では適用する
ことができない。
【0028】以上の説明では2重記録、2重再生の場合
についての実施例を説明したが、3重記録、3重再生以
上の場合への拡張は容易である。多重度を増大すること
によってより一層のスペックル低減効果が期待できる。
多重記録、多重再生の場合にも各記録における物体照明
光の角度間隔は、スペックルパターンがスペックル半径
以上に移動するように設定する必要があり、また参照光
の角度間隔は、互いにクロストークがないように十分分
離させておく必要がある。
【0029】また以上の再生方法の説明では、ホログラ
ム記録媒体に記録された2つの干渉縞を同時に再生する
か順次再生するかは別として、ホログラム記録媒体に記
録された各干渉縞の全領域を一括して再生する場合を示
したが、ホログラム記録媒体に記録された各干渉縞を部
分的に再生し、再生する部分を干渉縞の全体をカバーす
るように順次移動するスキャン再生を行うこともでき
る。このスキャン再生を行うときでも、互いに干渉しな
いレーザ光を再生像の多重度の数だけ準備し、複数の干
渉縞を部分的に一括して再生し、一括して再生する部分
をスキャンすることもできるし、また単一の再生光学系
によって、個々の干渉縞ごとにスキャン再生することも
できる。更にスキャン再生法を採用するときには、ウエ
ハの面方向の伸縮を吸収するように、スキャンと連動し
た倍率補正を行うこともできるし、パターンの部分的な
線幅の相違に対処するように、スキャンに連動して露光
量の補正を行なうこともできる。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明は、再生像は互いに
重ねられるがスペックルパターンは互いにずれるよう
に、複数回にわたってマスク上のパターンをホログラム
記録媒体に記録し、記録されたホログラムをレジスト上
に再生するホログラフィ記録再生方法であるから、ホロ
グラム記録媒体の表面散乱や内部散乱によって生じてい
たスペックルノイズの低減と、マスク照明光学系、参照
光学系、及び再生光学系によって発生するスペックルノ
イズの低減を図ることができる。したがってホログラフ
ィック・リソグラフィーによるパターンの転写精度を格
段の向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による再生光と結像光とを示す説明図
【図2】本発明によってスペックルノイズが低減する原
理を示す説明図
【図3】第1実施例による記録方法を示す断面図
【図4】第2実施例による再生方法を示す断面図
【図5】第3実施例による再生方法を示す断面図
【符号の説明】
1…マスク 2…プリズム 3…ホログラム記録媒体 4…ウエハ 5A,5B…マスク照明光 6A,6B…参照光 7A,7B…再生光 8A,8B…結像光 10,20,21,30…レーザ光源 11,31…シャッター 12…ハーフミラー 13,16,22,23,32…ビームエキスパンダー 14,17,24,25,33…アパーチャ 15,18,34…可動ミラー 26,27…ミラー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスクより射出する物体光を参照光と干渉
    させて干渉縞を形成し、該干渉縞が形成される位置にホ
    ログラム記録媒体を配置することによって、前記マスク
    に描かれたパターンを前記ホログラム記録媒体にホログ
    ラムとして記録するホログラフィー記録方法において、 前記参照光のホログラム記録媒体への入射角度を順次変
    更しながら、マスクに描かれた前記パターンを複数回に
    わたって前記ホログラム記録媒体に多重に記録すること
    を特徴とするホログラフィー記録方法。
  2. 【請求項2】各回の前記記録において、前記物体光のホ
    ログラム記録媒体への入射角度をも順次変更しながら記
    録する、請求項1記載のホログラフィー記録方法。
  3. 【請求項3】各回の前記記録において、記録時と再生時
    との間のホログラム記録媒体の特性の変化に起因する再
    生像の位置ずれを予め減殺するように、前記マスクの位
    置を順次ずらしながら記録する、請求項1又は2記載の
    ホログラフィー記録方法。
  4. 【請求項4】各回の記録における参照光のホログラム記
    録媒体への前記入射角度は、同一の入射平面内で順次変
    更するものである、請求項1、2又は3記載のホログラ
    フィー記録方法。
  5. 【請求項5】マスクより射出する物体光を参照光と干渉
    させて干渉縞を形成し、該干渉縞が形成される位置にホ
    ログラム記録媒体を配置することによって、前記マスク
    に描かれたパターンを前記ホログラム記録媒体にホログ
    ラムとして記録し、 該ホログラム記録媒体に再生光を入射してホログラムと
    して記録された前記パターンの再生像を形成し、該再生
    像が形成される位置にレジストを配置することによっ
    て、ホログラムとして記録された前記パターンを前記レ
    ジストに再生するホログラフィー記録再生方法におい
    て、 前記参照光のホログラム記録媒体への入射角度を順次変
    更しながら、マスクに描かれた前記パターンを複数回に
    わたって前記ホログラム記録媒体に多重に記録し、 互いに干渉しない複数の再生光を用い、該再生光による
    前記再生像が互いに重なるように、ホログラム記録媒体
    に多重に記録された前記パターンを前記レジストに同時
    に再生することを特徴とするホログラフィー記録再生方
    法。
  6. 【請求項6】マスクより射出する物体光を参照光と干渉
    させて干渉縞を形成し、該干渉縞が形成される位置にホ
    ログラム記録媒体を配置することによって、前記マスク
    に描かれたパターンを前記ホログラム記録媒体にホログ
    ラムとして記録し、 該ホログラム記録媒体に再生光を入射してホログラムと
    して記録された前記パターンの再生像を形成し、該再生
    像が形成される位置にレジストを配置することによっ
    て、ホログラムとして記録された前記パターンを前記レ
    ジストに再生するホログラフィー記録再生方法におい
    て、 前記参照光のホログラム記録媒体への入射角度を順次変
    更しながら、マスクに描かれた前記パターンを複数回に
    わたって前記ホログラム記録媒体に多重に記録し、 前記再生光のホログラム記録媒体への入射角度を順次変
    更しながら、該再生光による前記再生像が互いに重なる
    ように、ホログラム記録媒体に多重に記録された前記パ
    ターンを前記レジストに順次再生することを特徴とする
    ホログラフィー記録再生方法。
  7. 【請求項7】各回の前記再生において、記録時と再生時
    との間のホログラム記録媒体の特性の変化に起因する前
    記再生像の位置ずれを補正するように、レジストの位置
    を順次ずらしながら再生する、請求項6記載のホログラ
    フィー記録再生方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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