JPH09328982A - 天井裏収納庫用梯子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓋と組立式梯子とを分離可能とし、現場で簡
単に、確固に組み立てられるようにして、部品１個の重
量を軽減して１人の作業者でも高所での作業を安全にう
ことができる天井裏収納庫用梯子を提供する。 【解決手段】 天井の開口部に固定される取付枠１に蓋
２を分離可能とした蝶番３を介して開閉自在に設けると
共に、この蓋２の裏側に折畳式梯子４を分離可能とした
固定金具５Ａ，５Ｂを介して、また手摺６を取付枠１に
分離可能とした手摺取付金具７を介してそれぞれ取り付
けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、天井裏収納庫用梯
子に関し、特に天井裏に設けた収納庫等に昇降する際使
用する天井に折畳式に取り付けた天井裏収納庫用梯子に
おいて、天井への取付作業が作業者１人でも簡易に、か
つ安全に行えるようにした天井裏収納庫用梯子に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、天井裏収納庫用梯子は天井に形成
した昇降用の開口部に開閉式の蓋を蝶番を介して取り付
け、この蓋の裏側に折畳式の梯子を固定して一体に備
え、蓋を開け梯子を伸ばして使用するようにしている。
そして従来の天井裏収納庫用梯子は蓋に折畳式梯子を予
め一体に取り付けたものを作業者、通常大工が天井開口
部に配設した開口枠に取り付けている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の天井裏収納
庫用梯子は、蓋と折畳式梯子とが工場で一体に組み立て
られたものを現場で取り付けるようにしているため、製
品の重量が重く、一人の作業者では取付が困難で、しか
も高所での取付作業となり危険が伴うという問題点があ
った。本発明は、上記従来の天井裏収納庫用梯子の有す
る問題点を解決し、蓋と組立式梯子とを分離可能とし、
現場で簡単に、確固に組み立てられるようにして、部品
１個の重量を軽減して１人の作業者でも高所での作業を
安全にうことができる天井裏収納庫用梯子を提供するこ
とを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の天井裏収納庫用梯子は、天井の開口部に固
定される取付枠に蓋を分離可能とした蝶番を介して開閉
自在に設けると共に、この蓋の裏側に折畳式梯子を分離
可能とした固定金具を介して、また手摺を取付枠に分離
可能として手摺取付金具を介してそれぞれ取り付けたこ
とを特徴とする。

【０００５】上記の構成からなる本発明の天井裏収納庫
用梯子においては、取付枠、蓋板、折畳式梯子がそれぞ
れ部品として取り外すことができ、かつ一人の作業者で
取り扱い可能な重量と大きさとしているので、高所での
取付作業も一人の作業者で、しかも安全に行うことがで
きる。

【０００６】この場合において、手摺は上部を手摺取付
金具にて、下部は角度調整金具を介して蓋、取付枠間に
取り付けると共に、この角度調整金具は、手摺に固定す
る取付板に、つまみを備え回動可能に支持したスクリュ
ーロッドと、手摺と蓋間に架け渡したリンクとよりな
り、このスクリューロッドの一端をリンクのくぼみに当
接して梯子を延ばして梯子下端が床面に接触したときの
角度を調整することができる。

【０００７】上記の構成からなる本発明の天井裏収納庫
用梯子においては、梯子を延ばして梯子下端が床面に接
触したときの角度を調整することができるので、梯子は
安定して床面に設置でき、昇降動作が安全に行える。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の天井裏収納庫用梯
子の実施の形態を図面に基づいて説明する。図に於いて
１は、天井の昇降用開口部に固定する取付枠で、これは
通常昇降に適した大きさを備えるとともに、この取付枠
１に分解可能とした蝶番３を介して開閉式の蓋２を着脱
可能にして取り付ける。この蓋２は、従来の天井裏収納
庫用梯子と同様取付枠の開口部を閉じる大きさ・形状と
する。

【０００９】前記、分解可能とした蝶番３は、図２に詳
示するように、蓋２側にビス止め等にて固定する蝶番本
体３Ａと、取付枠１側にビス止め等にて固定する蝶番取
付具３Ｂとより構成されるとともに、蝶番本体３ＡはＬ
字形をして蓋２にビス止めする取付片３１の先端と蝶番
取付具３Ｂ側へ挿入係着する係着片３２とをヒンジ３３
にて屈曲可能にして一体とし、かつこの係着片３２には
係止孔３４を穿設する。

【００１０】また蝶番取付具３Ｂは、取付枠１側にビス
止め等にて固定する土台片３５に挟持押片３６を揺動自
在にして備えるとともに、この土台片３５にはその一端
に係着片３２の先端縁部を挿入するためのコ字形溝を形
成した挿入押片３７を設けるとともに、両側端縁にブラ
ケット片３８、３８を対設し、このブラケット片３８、
３８間に挟持押片３６を挿通し、支軸３Ｓにて揺動自在
にして一体とする。この場合、支軸３Ｓにて支持された
挟持押片３６を図示の矢符方向へ倒して土台片３５と平
行に沿わせたとき、土台片３５と挟持押片３６の間隔は
係着片３２の板厚と等しくするか、この板厚より若干大
とするとともに、土台片３５の一端を起こして形成した
係片３９が係着片３２の係止孔３４内に嵌合係止された
状態で、挟持押片３６にて係着片３２が押圧され妄りに
浮き上がり外れないようにしてその間隔を定めるものと
する。

【００１１】なお、係着片３２を土台片３５の上面と挟
持押片３６間に挿入し、係着片３２の先端縁が挿入押片
３７のコ字形溝内の定位置に挿入されたとき、係片３９
は係止孔３４内に嵌合係止されるよう相対位置関係を有
するものとする。

【００１２】そして土台片３７には、挟持押片３６を土
台片３５上に倒して係着片３２を挟持したとき、この挟
持係止状態を保持できるよう、すなわち挟持押片３６が
妄りに開かないようにするため、突起３０を設け、これ
にスナップリングＳを嵌め、スナップリングＳにて挟持
押片を止めるようにする。

【００１３】なお、蝶番取付具３Ｂは取付枠１側に１ま
たは２以上固定し、この蝶番取付具３Ｂに夫々蝶番本体
３Ａを相応して蓋２側に取り付けるものとする。

【００１４】また、蓋２に対しては折畳式梯子４を着脱
自在に取り付ける。この状態を図３乃至図５に示す。こ
れは蓋２側に固定する固定金具５Ａと、折畳式梯子４側
にこれと対向して固定する固定金具５Ｂとより成る。固
定金具５Ａは、図５に示す如く蓋２にビス止め固定する
ベース５１と、このベース５１のくぼみ内に鍔部５２ａ
を嵌合してベース５１を貫通して支持するねじ管５２
と、このねじ管５２に嵌合固定するハンドル５３とより
構成し、ハンドル５３の回動にてねじ管５２がベース５
１に対し抜け止め状で回動するようにする。なお、ねじ
管５２をハンドル５３内に嵌合したとき、このねじ管、
ハンドルがともに回動するようにねじ管５２の外周面に
ローレットを刻設して嵌合にて両者が一体となるように
する。

【００１５】また、固定金具５Ｂは、図４に示すように
廻り止め状にしてボルト５４を突設したプレート５５を
折畳式梯子４にビス止め固定するものである。この固定
金具５Ｂは、折畳式梯子４が確固に蓋２へ取り付けられ
るようにして、その使用数が定められるが、図示の実施
例では折畳式梯子４の対応する両柱に２本ずつ固定し、
この各固定金具５Ｂに対応する位置に図３に示すように
蓋２に固定金具５Ａを取り付けるものである。

【００１６】折畳式梯子４は、図１に示すように蓋２の
裏側に着脱自在にして固定する固定梯子４１と、この固
定梯子４１の下端にヒンジ金具４２を介して折畳式に連
設する折畳梯子４３を一段もしくは図示のように二段に
設けて構成するが、この折畳式梯子４の構成は従来品と
同じである。

【００１７】また、この折畳式梯子の固定梯子４１の両
側には、手摺６を配設する。これは蓋２と取付枠１間に
取り付ける。取付枠１には図６に示すように、手摺取付
金具７を介して取り付ける。この金具７は、取付枠１の
内側面に固定する枠側ホルダー７１に固定片７１Ｂを少
し屈曲して突設して一体とし、この枠側ホルダー７１に
取付孔７２を突設し、また手摺６には取付孔７３Ｈを有
する取付ブラケット７３を突設し、この取付ブラケット
７３を枠側ホルダー７１に沿わせ、かつ両孔７２、７３
Ｈを一致させるとともに、該孔７２、７３Ｈ内にロック
キャップ７４を挿通して枢着する。

【００１８】このロックキャップ７４は鍔状の本体の一
端に軸７４Ｓを突設し、この軸７４Ｓを前記孔７２、７
３Ｈに挿入し、この軸７４Ｓの外周にロックピン７４Ｐ
をノブ７４Ｎの操作にて没するようにして設け、これに
より孔７２、７３Ｈに挿入された軸７４Ｓのロックピン
７４Ｐが突出して抜け止めとなり、枠側ホルダーに対し
手摺側のブラケット７３を軸７４Ｓを中心にして揺動可
能にして枢着できる。そしてこのロックピン７４Ｐを覆
うようにして軸７４Ｓの先端部と、ロックキャップ７４
の外部にキャップ７６、７５を着脱自在に嵌合する。

【００１９】また、手摺６の上部は前記手摺取付金具７
にて、下部は図７に示すように角度調整金具８を介して
取り付ける。この角度調整金具８は、手摺６に固定する
取付板８１にねじ受８２、８２を突設し、この対向する
ねじ受８２、８２間につまみ８３を備えたスクリューロ
ッド８４を螺合するとともに、このスクリューロッド８
４の一端８５を手摺６と蓋間に架け渡したリンク８６の
くぼみ８７に当接するようにする。リンク８６の一端
は、軸８８を介して取付板８１に枢着し、リンクの他端
は蓋に突設したブラケット８９に支持するものである。

【００２０】リンク８６には、取付枠１との間に引張ば
ね９を張架し、折畳式梯子を備えた蓋２の開閉動作時、
この梯子の荷重の一部を引張ばね９にてバランスさせて
蓋の開閉動作を軽快に行うようにする。そして梯子４を
延ばし、梯子下端が床面に接触したとき、このリンク８
６のくぼみ８７内にスクリューロッド８４の先端８５が
当接するようスクリューロッドを回動させて角度を調整
するものである。

【００２１】引張ばね９は図８に示すように梯子の重量
とバランスして支持するように所要の引張力を備えたば
ね本体９１の両端に引掛フック９２、９２を一体に形成
するとともに、この一方の引掛ばね９２に取付枠１側に
係止するフック９３を、他方の引掛フック９２にはター
ンバックル９４の一端をそれぞれ係止する。この場合、
フック９３、ターンバックル９４が妄りに外れないよう
にして係止する。そしてこのばね本体９１及びばね本体
の引掛フック９２と引掛けねターンバックル９４の基端
部、フック９３とを完全に覆うようにして合成樹脂性の
外筒９５を嵌合し、この外筒９５の一端側をフック９３
より外れないように構成する。さらにこのターンバック
ルの先端側を外筒９５よりも小径の筒にて覆うこともあ
る。

【００２２】従って、上述の如く取付枠１に対し蓋２を
蝶番３を介して着脱自在に、蓋２に対し折畳式梯子４を
固定金具５Ａ、５Ｂを介して着脱自在に、さらに手摺６
を手摺取付金具７を介して着脱自在に夫々取り付けて組
み立てるようにする。この天井裏収納庫用梯子を、天井
の開口部に取り付ける作業について以下説明する。

【００２３】工場から出荷される場合は、これら取付枠
１、蓋２、折畳式梯子４、手摺６は完全に組み立てた状
態、又は分離した状態となっているが、これを天井に取
り付けるには取付枠１から蓋２を蝶番３を介して取り外
し、また蓋２から固定金具５Ａ、５Ｂを介して折畳式梯
子４を、また手摺取付金具７を介して手摺６を夫々取り
外して、各部品とする。そして、まず取付枠１を天井開
口部の所定位置にビス止め等従来の取付方法で取り付け
固定する。この場合、取付枠１のみの取り付けとなるの
で、重量は軽いものとなっている。

【００２４】次に、蓋２を取付枠１に取り付けるが、こ
れは取付枠側に固定されている蝶番取付具３Ｂに、蓋側
に固定されている蝶番本体３Ａの係着片３２を土台片３
５と挟持押片３６間に定位置まで挿入した後、挟持押片
３６を倒すと、この挟持押片３６にて係着片３２は係片
３９、係止孔３４と係止にて固定され、蓋２は取付枠１
に対し蝶番３を介して開閉自在に取り付けられる。

【００２５】次にこの蓋２に折畳式梯子４を取り付ける
が、これは蓋裏面に固定されている固定金具５Ａに、固
定梯子４１に固定されている固定金具５Ｂを一致させ、
固定金具５Ａのハンドル５３を回動させることにより、
ねじ管５２とボルト５４とが螺合され締結されるものと
なり、蓋２の裏面側に折畳式梯子４が固定される。

【００２６】また手摺６は枠側ホルダー７１に手摺のブ
ラケット７３を合わせ、その孔７２と７３Ｈとを一致さ
せ、該孔７２、７３Ｈ内にロックキャップ７４の軸７４
Ｓを嵌入させ、ロックピン７４Ｐにて枠側ホルダー７
１、ブラケット７３とを重合した状態として両者間を軸
７４Ｓにて枢着する。そして軸端とロックキャップ７４
に夫々キャップ７６、７５を嵌着して一体とする。これ
により手摺６を蓋２に取り付けると共に、梯子を伸ばし
たとき、下端が床面に付いた角度でリンク８６のくぼみ
８７内にスクリューロッド８６の先端８５が当接するよ
うにして梯子の据付角度を定め、取り付けを完了するも
のである。

【００２７】引掛ばね９を取付枠１、リンク８６間に引
掛けた後、ターンバックル９４を回動することによりば
ね本体９１を引張して所要の引張力を得るようにする。
この場合、引張ばね９１は縮んだ状態で両端のフック９
３、ターンバックル９４を取付枠１、リンク８６に引掛
けるので、簡易に確実に安全にして引掛けられる。次い
でターンバックル９４を回動することにより引張場ね９
１を伸ばしてその引張力を調整する。この場合、ターン
バックル９４の回動によっても引張ばねやフックなどと
の係止が外筒にて被覆されているので安全に作業が行え
る。

【００２８】また、解体が必要な場合は、組み立て順序
と反対作業にて容易に外部材を取り外すことができる。

【００２９】なお、取付枠、蓋、及び手摺、折畳式梯子
くそれぞれ一人の作業者で持ち上げ可能な重量となるよ
うにされるので、一人の作業者でも取り付けが可能とな
り、高所での作業の安全性が確保されるものとなる。

【００３０】

【発明の効果】本発明の天井裏収納庫用梯子によれば、
取付枠、蓋板、折畳式梯子がそれぞれ部品として取り外
すことができ、かつ一人の作業者で取り扱い可能な重量
と大きさとしているので、高所での取付作業も一人の作
業者で、しかも安全に行うことができる。また、蓋の取
り付けも取付枠側蝶番取付具に挿入し狭持押片を揺動さ
せるのみで、他の工具を用いることなく簡易、迅速に組
立できる。さらに、重い折畳式梯子も蓋側に取り付けた
固定金具に梯子側の固定金具を合わせ、ハンドルを回す
だけで、他の工具を用いることなく固定できるので、作
業が簡易となる。また、梯子を延ばして梯子下端が床面
に接触したときの角度を調整することができるので、梯
子は安定して床面に設置でき、昇降動作が安全に行え
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の天井裏収納庫用梯子の第１実施例を示
す外観斜視図である。

【図２】分解可能な蝶番の説明図である。

【図３】蓋と折畳式梯子との固定金具の説明図である。

【図４】固定梯子側に取り付ける固定金具の説明図で、
（Ａ）は分解図、（Ｂ）は取り付け説明図である。

【図５】蓋側に取り付ける固定金具の説明図で、（Ａ）
は分解図、（Ｂ）は取り付け図である。

【図６】手摺取付金具の説明図である。

【図７】角度調整金具の説明図である。

【図８】引張ばねの説明図である。

【符号の説明】

１ 取付枠 ２ 蓋 ３ 蝶番 ３Ａ 蝶番本体 ３１ 取付片 ３２ 係着片 ３３ ヒンジ ３４ 係止孔 ３Ｂ 蝶番取付具 ３５ 土台片 ３６ 挟持押片 ３７ 挿入押片 ３８ ブラケット片 ３９ 係片 ４ 折畳式梯子 ４１ 固定梯子 ４２ ヒンジ金具 ４３ 折畳梯子 ５Ａ 固定金具 ５Ｂ 固定金具 ５１ ベース ５２ ねじ管 ５３ ハンドル ５４ ボルト ６ 手摺 ７ 手摺取付金具 ７１ 枠側ホルダー ７３ 取付ブラケット ７４ ロックキャップ ８ 角度調整金具 ８３ つまみ ８４ スクリューロッド ８６ リンク ８７ くぼみ ９ 引張ばね

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 天井の開口部に固定される取付枠に蓋を
   分離可能とした蝶番を介して開閉自在に設けると共に、
   この蓋の裏側に折畳式梯子を分離可能とした固定金具を
   介して、また手摺を取付枠に分離可能とした手摺取付金
   具を介してそれぞれ取り付けたことを特徴とする天井裏
   収納庫用梯子。
2. 【請求項２】 手摺は上部を手摺取付金具にて、下部は
   角度調整金具を介して蓋、取付枠間に取り付けると共
   に、この角度調整金具は、手摺に固定する取付板に、つ
   まみを備え回動可能に支持したスクリューロッドと、手
   摺と蓋間に架け渡したリンクとよりなり、このスクリュ
   ーロッドの一端をリンクのくぼみに当接して梯子を延ば
   して梯子下端が床面に接触したときの角度を調整するよ
   うにしたことを特徴とする請求項１記載の天井裏収納庫
   用梯子。