JPH09327889A - シーラントフィルム - Google Patents

シーラントフィルム

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JPH09327889A
JPH09327889A JP14948596A JP14948596A JPH09327889A JP H09327889 A JPH09327889 A JP H09327889A JP 14948596 A JP14948596 A JP 14948596A JP 14948596 A JP14948596 A JP 14948596A JP H09327889 A JPH09327889 A JP H09327889A
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JP
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weight
resin
sealant
polypropylene
film
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JP14948596A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Inagaki
泰博 稲垣
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低温シール性を維持しながら耐衝撃性に優れた
シーラントフィルムを提供する。 【解決手段】 芯層とこの層の少なくとも片面に積層さ
れたシーラント層からなるシーラントフィルムである。
芯層は、230℃MFR1〜12g/10分のランダム
共重合ポリプロピレン系樹脂0〜60wt% と、ポリプロ
ピレン系軟質樹脂100〜40wt% とからなり、該ポリ
プロピレン系軟質樹脂は、重量平均分子量8万〜50万
で、クロス分別法溶出量が、10℃以下で45〜80wt
% 、10超〜70℃で5〜45wt% 、70超〜95℃で
0〜20wt% 、95超〜125℃で3〜35wt% である
ものである。該シーラント層は、230℃MFR1〜1
2g/10分のランダム共重合ポリプロピレン系樹脂7
0〜97wt% と、ビニル芳香族化合物と水添ブタジエン
とからなるブロック共重合樹脂30〜3wt% とからな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシーラントフィルム
に関し、より詳細には、食品を包装したままで加熱加圧
することにより調理殺菌することのできるレトルト包装
袋のヒートシール層として用いられるシーラントフィル
ムに関する。
【0002】近年、個食化、共働き化、高齢者世帯や単
身者世帯の増加に伴ってレトルト食品が益々増加して来
ており、就中、軟質包装材料を用いた袋状の容器(以下
この容器をレトルトパウチという)に容入された加工食
品が、その製造、流通、調理等の容易さから汎用される
ようになった。また、最近は業務用の調理済み食品が缶
詰から袋詰めに変化する等、レトルトパウチにも1kg
以上のような大型のものが現れはじめた。
【0003】
【従来の技術】レトルトパウチに用いられる軟質包装材
料には、容入されている加工食品の衛生性、包装の安全
性等を確保するために、ピンホールやその他のノッチ等
の傷がないかどうか厳重にチェックされており、上記の
如く包装単位の増大によって、軟質包装材料に対する衛
生性および安全性の要求は益々厳しさを増してきてい
る。
【0004】レトルトパウチ用軟質包装材料シーラント
フィルムとしては、例えば特開昭49−20247号公
報には、分子量が5〜12万、190℃におけるメルト
フローレート(以下MFRと略記する)が10g/10
分以下である高密度ポリエチレンと、230℃における
MFRが1〜8g/10分である結晶性ポリプロピレン
とからなる樹脂成分に、エチレン含量が85モル%以
下、ムーニー粘度が30〜130であるエチレン−プロ
ピレン共重合体ゴム成分を20〜35重量%配合した樹
脂組成物を基材とする包装用ポリオレフィンフィルムが
開示されている。
【0005】また、特開平5−262900号公報に
は、エチレン成分1.5〜3.5重量%、230℃にお
けるMFRが5g/10分以上、温度80℃で溶媒とし
てo−ジクロロベンゼンを用いたクロス分別法による抽
出成分量が20重量%以下であるプロピレン−エチレン
共重合体と、密度が0.91g/cm3 以下であるエチ
レン系共重合体との組成物からなるポリプロピレン無延
伸フィルムが開示されている。
【0006】しかし、上記特開昭49−20247号公
報に開示の包装用ポリオレフィンフィルム、および、特
開平5−262900号公報に開示のポリプロピレン無
延伸フィルムは、いずれも、レトルトパウチに用いられ
る軟質包装材料に必要な耐衝撃強度を充分に満足し得る
改善が認められず、原料樹脂の選択幅が狭く、単に原料
樹脂を混合するだけでは一般に用いられるフィルム押出
成形機で充分な混練、分散がなされない場合があり、予
め二軸押出機を用いて加熱捏和ペレタイズしておく等の
原料樹脂の予備混合作業や、さらには、成形されたフィ
ルムをアニールし、フィルムの弾性率をコントロールす
る等の後処理が必要であって、製造操作がはなはだ繁雑
なものであった。
【0007】さらに、特開昭59−115312号公報
には、遷移金属触媒成分と有機アルミニウム触媒成分存
在下に、第一段階で全重合体組成物の60〜95重量%
をプロピレン含量90重量%以上でかつ融点135〜1
55℃であるようにプロピレンとエチレンおよび/また
は炭素数4〜12のα−オレフィンとを共重合し、第二
段階以降として全重合体組成物の5〜40重量%を重合
するが、その平均組成としてプロピレン単位10〜50
モル%、エチレン単位50〜90モル%、他のα−オレ
フィン単位3モル%以下でかつ第二段階以降の平均の溶
液粘度が2.5以上であるように重合し、全重合体組成
物中のエチレン含量が5.5〜17重量%、230℃に
おけるMFRが0.5〜15g/10分になるよう各成
分の生成量、組成、分子量を調整するレトルトフィルム
用重合体組成物の製造方法が開示されている。
【0008】しかし、上記特開昭59−115312号
公報に開示されているレトルトフィルム用重合体組成物
は、殺菌処理が135℃程度の高温で行われる、一般に
ハイレトルトと称されるレトルトフィルム用重合体組成
物であって、得られたフィルムはヒートシール温度が高
く、かつ、不透明なフィルムであって、食品の充填加工
処理速度が低下する等、使用条件の厳しい、使いにくい
ものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
の事実に鑑みて、低温シール性を維持しながら耐衝撃性
に優れたシーラントフィルムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、芯層とこの層
の少なくとも片面に積層されたシーラント層とからなる
シーラントフィルムであって、芯層は、230℃におけ
るメルトフローレートが1〜12g/10分の範囲にあ
るランダム共重合ポリプロピレン系樹脂0〜60重量%
と、ポリプロピレン系軟質樹脂100〜40重量%とか
らなり、該ポリプロピレン系軟質樹脂は、重量平均分子
量が8万〜50万であり、クロス分別法による各温度範
囲での溶出量が、同樹脂の全重量に対し、10℃以下で
45〜80重量%、10℃超〜70℃で5〜45重量
%、70℃超〜95℃で0〜20重量%、および95℃
超〜125℃で3〜35重量%であるものであり、該シ
ーラント層は、230℃におけるメルトフローレートが
1〜12g/10分の範囲にあるランダム共重合ポリプ
ロピレン系樹脂70〜97重量%と、ビニル芳香族化合
物と水素添加されたブタジエンとからなるブロック共重
合樹脂30〜3重量%とからなる、シーラントフィルム
である。
【0011】本発明において、シーラント層とは、成形
された包装容器においてその内側に来て被包装物に接す
る層であって、これはまたシール部では被包装物の反対
側に位置するシーラント層もしくは芯層その他の包装材
層とヒートシールを形成することのできる層である。シ
ーラント層としてはレトルト処理温度以上の可及的低温
で熱接着可能なフィルムが好ましい。本発明によるシー
ラントフィルムでは、ランダム共重合ポリプロピレン系
樹脂70〜97重量%と、ビニル芳香族化合物と水素添
加されたブタジエンとからなるブロック共重合樹脂30
〜3重量%とからなるシーラント層が用いられる。
【0012】また本発明において、芯層とは、上記シー
ラント層に積層され、これを補強する層であって、これ
の片面もしくは両面にシーラント層が積層される。本発
明によるシーラントフィルムでは、ランダム共重合ポリ
プロピレン系樹脂0〜60重量%とポリプロピレン系軟
質樹脂100〜40重量%とからなる芯層が用いられ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】
(1) まず、本発明によるシーラントフィルムを構成する
芯層について詳述する。本発明において芯層に用いられ
るランダム共重合ポリプロピレン系樹脂としては、プロ
ピレンにコモノマーとして主にエチレンを1〜5重量%
共重合したポリプロピレンが好ましい。コモノマーの共
重合比が5%を超えると、樹脂の融点が低くなり、レト
ルト処理の際に袋どうしのブロッキングを起こしやすく
なる。
【0014】上記ランダム共重合ポリプロピレン系樹脂
の230℃におけるMFRは1〜12g/10分の範囲
にあり、好ましくは4〜10g/10分の範囲にある。
このMFR値が低すぎると、引張り物性のバランスがと
れたフィルムを成形することが困難となり、逆に高すぎ
ると、耐衝撃性が劣る場合がある。
【0015】また、本発明において芯層に用いられるポ
リプロピレン系軟質樹脂は、重量平均分子量が8万〜5
0万、好ましくは15万〜35万の範囲にあるものであ
る。重量平均分子量が8万を下回ると得られるフィルム
の耐衝撃性が不十分となる場合があり、また50万を超
えると得られるフィルムの柔軟性が損なわれ、耐ピンホ
ール性等の点での性能が劣る場合がある。
【0016】さらに、上記ポリプロピレン系軟質樹脂
は、クロス分別法による各温度範囲での溶出量が、同樹
脂の全重量に対し、10℃以下で45〜80重量%、1
0℃超〜70℃で5〜45重量%、70℃超〜95℃で
0〜20重量%、および95℃超〜125℃で3〜35
重量%であるものである。特に10℃以下の溶出量が4
5重量%以下になると、得られたフィルムが柔軟性に欠
け、耐衝撃性や耐ピンホール性が低下し、また70重量
%以上になるとフィルムが非常に柔軟となり、加工適性
に欠ける恐れがある。
【0017】なお、本発明において、ポリプロピレン系
軟質樹脂を特定するための指標として採用されているク
ロス分別法は、以下に示すとおりである。
【0018】先ず、ポリプロピレン系軟質樹脂を140
℃あるいはポリプロピレン系軟質樹脂が完全に溶解する
温度のo−ジクロロベンゼンに溶解し、次いで、この溶
液を一定速度で冷却し、予め用意しておいた不活性担体
の表面に、薄いポリマー層を、結晶性の高い順および分
子量の大きい順に生成させる。次に、温度を連続的また
は段階的に上昇させ、順次溶出した成分の濃度を検出し
て、成分分布(結晶性分布)を測定する。これは温度上
昇溶離分別(Temperature Rising Elution Fractionatio
n ;TREF) と呼ばれる方法である。同時に、順次溶出し
た成分を高温型GPC (Size Exclusion Chromatograp
h; SEC)により分析して、分子量と分子量分布を測定す
る。本発明では、上述した温度上昇溶離分別部分と高温
型GPC部分の両者をシステムとして備えているクロス
分別クロマトグラフ装置(三菱化学社製CFC−T15
0A型)を使用して測定を行った。
【0019】本発明で使用されるポリプロピレン系軟質
樹脂において、重量平均分子量やクロス分別法の各温度
の溶出量が上記範囲内にあることは、耐熱性、耐衝撃
性、耐ピンホール性等に優れたフィルムを得る上で重要
である。
【0020】本発明で用いられるポリプロピレン系軟質
樹脂は、例えば以下に示すような多段重合法によって製
造される。
【0021】まず第1段階として、チタン化合物触媒成
分および有機アルミニウム化合物触媒成分の存在下にプ
ロピレンモノマーを単独重合させ、もしくは、プロピレ
ンモノマーとエチレンモノマーまたはα−オレフィンモ
ノマーとを共重合させ、プロピレン単独重合体、プロピ
レン−エチレン共重合体、プロピレン−α−オレフィン
共重合体等を得る。α−オレフィンモノマーとしては、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル
−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等が用い
られる。
【0022】ついで第2段階として、上記チタン化合物
触媒成分および有機アルミニウム化合物触媒成分、上記
単独重合体または共重合体を製造した後の反応液に、プ
ロピレンモノマー、エチレンモノマーおよび/またはα
−オレフィンモノマーを加えて共重合させることによ
り、ポリプロピレン系軟質樹脂が得られる。このとき第
2段階における添加成分は、1段で加えられても2段で
加えられてもよい。すなわちこの重合反応は全体として
3段以上の多段重合であってもよい。
【0023】本発明によるシーラントフィルムにおい
て、芯層は、ランダム共重合ポリプロピレン系樹脂0〜
60重量%、好ましくは10〜40重量%と、ポリプロ
ピレン系軟質樹脂100〜40重量%、好ましくは90
〜60重量%とからなる。ランダム共重合ポリプロピレ
ン系樹脂の割合が低すぎると袋どうしのブロッキングが
生じる恐れがあり、逆に高すぎると十分な耐衝撃性が得
られないことがある。
【0024】(2) つぎに、本発明によるシーラントフィ
ルムを構成するもう1つの層であるシーラント層につい
て詳述する。
【0025】本発明においてシーラント層に用いられる
ランダム共重合ポリプロピレン系樹脂としては、芯層に
用いられる上記ランダム共重合ポリプロピレン系樹脂と
同じく、プロピレンにコモノマーとして主にエチレンを
1〜5重量%共重合したポリプロピレンが好ましい。こ
のコモノマーの共重合比が1%未満であると、ヒートシ
ール温度が高くなり、食品の充填加工速度が低くなるこ
とがある。また、コモノマーの共重合比が5%を超える
と、樹脂の融点が低くなり、レトルト処理の際に袋内部
でブロッキングを起こしやすくなる。
【0026】シーラント層に用いられるランダム共重合
ポリプロピレン系樹脂の230℃におけるMFRも1〜
12g/10分の範囲にあり、好ましくは4〜10g/
10分の範囲にある。その理由は芯層の場合と同じであ
る。
【0027】また、本発明においてシーラント層に用い
られる、ビニル芳香族化合物と水素添加されたブタジエ
ンとからなるブロック共重合樹脂において、ビニル芳香
族化合物の代表例としてはスチレンが挙げられる。
【0028】本発明によるシーラントフィルムにおい
て、シーラント層は、ランダム共重合ポリプロピレン系
樹脂70〜97重量%、好ましくは80〜95重量%
と、ビニル芳香族化合物と水素添加されたブタジエンと
からなるブロック共重合樹脂30〜3重量%、好ましく
は20〜5重量%とからなる。ランダム共重合ポリプロ
ピレン系樹脂の割合が低すぎると、レトルト処理時にシ
ーラント層どうしが融着を起こす恐れがあり、逆に高す
ぎるとフィルムの耐衝撃性が低下する恐れがある。
【0029】(3) 本発明によるシーラントフィルムの製
造方法は特に限定されるものではない。例えば、インフ
レーション共押出成形法やTダイ共押出法等の通常のプ
ラスチックフィルム成形法により、芯層とシーラント層
からなる積層体を一挙に成形することができる。また、
芯層とシーラント層を別々に成形し、両者をラミネータ
ー等のフィルム積層装置を用いてドライラミネート法等
により積層してもよく、また、芯層もしくはシーラント
層のいずれか一方のフィルムを成形しておき、押出ラミ
ネート法によってもう一方の層を積層してもよい。
【0030】また、成膜を行う際、または予め原料樹脂
に、一般に用いられているスリップ剤やアンチブロッキ
ング剤や熱安定剤や紫外線吸収剤等の添加剤を適宜添加
することもできる。
【0031】本発明によるシーラントフィルムの厚さ
は、包装される内容物の種類、包装量等によって適宜設
定される。しかし、シーラント層の厚さについては、フ
ィルムの全厚に対し10〜40%程度が好ましい。上記
シーラント層の厚さがフィルム全厚の10%未満である
と、シーラントフィルムのヒートシール強度が低下する
場合があり、逆にフィルム全厚の40%を超えるとシー
ラントフィルムの耐衝撃性が低下する場合がある。
【0032】
【作用】本発明によれば、ポリプロピレン系軟質樹脂
は、ランダム共重合ポリプロピレン系樹脂との相溶性に
優れているので、その添加量に見合うだけの耐衝撃性改
善効果を得ることが可能であり、したがって本発明によ
るシーラントフィルムは、レトルト処理時に袋内面どう
しが融着せず、低温シール性および耐衝撃性に共に優れ
たものである。
【0033】
【実施例】つぎに、本発明を実施例によって具体的に説
明する。ただし、本発明は下記に限定されるものではな
い。
【0034】実施例1 230℃におけるMFR7.0g/10分であるランダ
ム共重合ポリプロピレン系樹脂30重量%と、230℃
におけるMFR0.8g/10分であるポリプロピレン
系軟質樹脂70重量%とを混合し、得られた混合物を芯
層用樹脂組成物とした。該ポリプロピレン系軟質樹脂
は、重量平均分子量が31万であり、クロス分別法にお
ける各温度範囲での溶出量が、同樹脂の全重量に対し
て、10℃以下で47重量%、10℃超〜70℃で19
重量%、70℃超〜95℃で5重量%、および95℃超
〜125℃で29重量%であるものである。
【0035】また、230℃におけるMFR7.0g/
10分であるランダム共重合ポリプロピレン系樹脂80
%と、230℃におけるMFR8g/10分である、水
素添加された、スチレン−ブタジエンブロック共重合樹
脂(日本合成ゴム社製「ダイナロン1320P」)20
重量%を混合し、得られた混合物をシーラント層用樹脂
組成物とした。
【0036】これら樹脂組成物を、芯層の片面にシーラ
ント層を積層するよう、多層Tダイ成形機にて共押出し
て、芯層とシーラント層とからなる厚さ60μmのラミ
ネートフィルムを一挙に成形した。
【0037】実施例2 芯層用のランダム共重合ポリプロピレン系樹脂として、
230℃におけるMFR1.8g/10分である樹脂3
0重量%を用い、シーラント層用のビニル芳香族化合物
と水素添加されたブタジエンとからなるブロック共重合
系樹脂として、スチレン−エチレンブチレンブロック共
重合樹脂(日本合成ゴム社製「ダイナロンE4600
P」)20重量%を用いた点を除いて、実施例1と同様
にして、芯層とシーラント層とからなる厚さ60μmの
ラミネートフィルムを成形した。
【0038】比較例1 シーラント層用のランダム共重合ポリプロピレン系樹脂
の使用量を65重量%に代え、水素添加された、スチレ
ン−ブタジエンブロック共重合樹脂(日本合成ゴム社製
「ダイナロン1320P」)の使用量を35重量%に変
えた点を除いて、実施例1と同様にして、芯層とシーラ
ント層とからなる厚さ60μmのラミネートフィルムを
成形した。
【0039】比較例2 230℃におけるMFR7.0g/10分であるランダ
ム共重合ポリプロピレン系樹脂70重量%と、エチレン
−α−オレフィン共重合ゴム30重量%を混合し、Tダ
イ成形機にて厚さ60μmのフィルムを得た。
【0040】比較例3 230℃におけるMFR7.0g/10分であるランダ
ム共重合ポリプロピレン系樹脂70重量%と、水添加さ
れた、スチレン−ブタジエンブロック共重合樹脂(日本
合成ゴム社製「ダイナロン1320P」)30重量%を
混合し、Tダイ成形機にて厚さ60μmのフィルムを得
た。
【0041】性能試験 実施例および比較例で得られた5種のフィルムを対象に
して、表1に示す4つの項目について、性能試験を行っ
た。なお、レトルト処理については、サイズ160×2
10mmの袋にサラダ油50mlを封入してレトルト処
理を行った。得られた試験結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1から明らかなように、実施例で得られ
たフィルムはいずれの項目においても良好な結果を示す
ことが認められる。
【0044】次に、従来汎用されているシーラントフィ
ルムと本発明によるシーラントフィルムの低温シール性
を比較評価するための比較例を示す。
【0045】比較例4 230℃におけるMFR9.0g/10分であるランダ
ム共重合ポリプロピレン系樹脂85重量%と、エチレン
−α−オレフィン共重合ゴム15重量%を混合し、Tダ
イ成形機にて厚さ60μmのフィルムを得た。
【0046】比較例5 230℃におけるMFR9.0g/10分であるブロッ
ク共重合ポリプロピレン系樹脂90重量%と、エチレン
−α−オレフィン共重合ゴム10重量%を混合し、Tダ
イ成形機にて厚さ60μmのフィルムを得た。
【0047】また、シール性の測定結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】表2からも明らかなように、実施例で得ら
れたフィルムは、比較例4と同等の低温シール性をもつ
ことがわかる。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、低温シール性を維持し
ながら耐衝撃性に優れたシーラントフィルムを提供する
ことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯層とこの層の少なくとも片面に積層さ
    れたシーラント層とからなるシーラントフィルムであっ
    て、 芯層は、230℃におけるメルトフローレートが1〜1
    2g/10分の範囲にあるランダム共重合ポリプロピレ
    ン系樹脂0〜60重量%と、ポリプロピレン系軟質樹脂
    100〜40重量%とからなり、該ポリプロピレン系軟
    質樹脂は、重量平均分子量が8万〜50万であり、クロ
    ス分別法による各温度範囲での溶出量が、同樹脂の全重
    量に対し、10℃以下で45〜80重量%、10℃超〜
    70℃で5〜45重量%、70℃超〜95℃で0〜20
    重量%、および95℃超〜125℃で3〜35重量%で
    あるものであり、 該シーラント層は、230℃におけるメルトフローレー
    トが1〜12g/10分の範囲にあるランダム共重合ポ
    リプロピレン系樹脂70〜97重量%と、ビニル芳香族
    化合物と水素添加されたブタジエンとからなるブロック
    共重合樹脂30〜3重量%とからなる、 シーラントフィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001219466A (ja) * 2000-02-08 2001-08-14 Okura Ind Co Ltd インフレーションフィルム、及び、該フィルムからなるレトルト用シーラントフィルム、及び、該フィルムの製膜方法
JP2015507565A (ja) * 2011-12-28 2015-03-12 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー レトルト滅菌可能で開封容易なフィルム押出し用シール

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