JPH09324422A - 場所打ち複合杭およびその構築方法 - Google Patents
場所打ち複合杭およびその構築方法Info
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- JPH09324422A JPH09324422A JP14160596A JP14160596A JPH09324422A JP H09324422 A JPH09324422 A JP H09324422A JP 14160596 A JP14160596 A JP 14160596A JP 14160596 A JP14160596 A JP 14160596A JP H09324422 A JPH09324422 A JP H09324422A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 杭頭部分の品質の向上。
【解決手段】複合杭10は、地盤中に形成された杭本体
部12と、この杭本体部12の上部側に一体に形成され
た杭頭部14とを有している。杭本体部12は、安定液
を満たしながら所定深度まで堀削される堀削孔16内に
建込まれる鉄筋籠17と、この鉄筋籠17が建込まれた
状態で堀削孔16内に打設されて硬化した第1コンクリ
ート部18とから構成されている。杭頭部14は、堀削
孔16の頂部側に予め設置される鋼管20と、鉄筋籠1
7が鋼管20内を挿通した状態で、第1コンクリート部
18の上方に、空気中で打設されて硬化した第2コンク
リート部22とから構成されている。鋼管20は、上下
端が開口した円形断面の筒形に形成されており、その内
面側には、ジベル24が一体的に突設されている。
部12と、この杭本体部12の上部側に一体に形成され
た杭頭部14とを有している。杭本体部12は、安定液
を満たしながら所定深度まで堀削される堀削孔16内に
建込まれる鉄筋籠17と、この鉄筋籠17が建込まれた
状態で堀削孔16内に打設されて硬化した第1コンクリ
ート部18とから構成されている。杭頭部14は、堀削
孔16の頂部側に予め設置される鋼管20と、鉄筋籠1
7が鋼管20内を挿通した状態で、第1コンクリート部
18の上方に、空気中で打設されて硬化した第2コンク
リート部22とから構成されている。鋼管20は、上下
端が開口した円形断面の筒形に形成されており、その内
面側には、ジベル24が一体的に突設されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、場所打ち複合杭
およびその構築方法に関し、特に、杭頭部分の品質を改
良する技術に関するものである。
およびその構築方法に関し、特に、杭頭部分の品質を改
良する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】場所打ち杭は、杭基礎の一種であり、通
常、地盤中に堀削孔を穿設し、この堀削孔内に鉄筋籠を
建込んで、コンクリートを打設することで構築される。
この種の場所打ち杭の構築方法を大別すると、機械堀削
工法と人力堀削工法(深礎工法)とに分けられ、一般的
には、機械堀削工法が多く採用されている。機械堀削工
法では、ベノト工法,リバース工法,アースドリル工法
などが良く知られている。
常、地盤中に堀削孔を穿設し、この堀削孔内に鉄筋籠を
建込んで、コンクリートを打設することで構築される。
この種の場所打ち杭の構築方法を大別すると、機械堀削
工法と人力堀削工法(深礎工法)とに分けられ、一般的
には、機械堀削工法が多く採用されている。機械堀削工
法では、ベノト工法,リバース工法,アースドリル工法
などが良く知られている。
【0003】ところで、この種の機械堀削工法において
は、地盤を堀削する際に、原則的にケーシングパイプを
設置しない場合と、ケーシングパイプを設置して、コン
クリートを打設した後に、ケーシングパイプを引き抜く
方法とがある。しかしながら、地盤の性状は、一様では
なく、条件の悪い地盤(崩壊性地盤)に遭遇した場合、
このような従来の場所打ち杭およびその構築方法には、
特に、杭頭部分において、以下に説明する技術的な課題
があった。
は、地盤を堀削する際に、原則的にケーシングパイプを
設置しない場合と、ケーシングパイプを設置して、コン
クリートを打設した後に、ケーシングパイプを引き抜く
方法とがある。しかしながら、地盤の性状は、一様では
なく、条件の悪い地盤(崩壊性地盤)に遭遇した場合、
このような従来の場所打ち杭およびその構築方法には、
特に、杭頭部分において、以下に説明する技術的な課題
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、上述した従
来の場所打ち杭の構築方法では、ケーシングパイプを設
置しない場合には、泥水や清水などの安定液を満たしな
がら堀削孔を堀削形成することになるが、この場合、安
定液の上面は、杭頭部付近に位置しており、堀削の進行
とともに上下することになる。このとき、安定液の液面
管理が適正に行われないと、孔壁の崩壊を生じる恐れが
ある。
来の場所打ち杭の構築方法では、ケーシングパイプを設
置しない場合には、泥水や清水などの安定液を満たしな
がら堀削孔を堀削形成することになるが、この場合、安
定液の上面は、杭頭部付近に位置しており、堀削の進行
とともに上下することになる。このとき、安定液の液面
管理が適正に行われないと、孔壁の崩壊を生じる恐れが
ある。
【0005】また、ケーシングパイプを設置する場合に
は、安定液の液面管理の不適正による崩壊は発生しない
が、ケーシングパイプを引き抜く際の振動や衝撃などに
より、杭頭部付近の孔壁が崩壊する恐れがある。杭頭部
付近の孔壁が崩壊すると、その対策に手間と時間がかか
るだけでなく、崩壊した土砂がコンクリート中に混入す
ると、杭頭部分の品質が低下するという問題があった。
は、安定液の液面管理の不適正による崩壊は発生しない
が、ケーシングパイプを引き抜く際の振動や衝撃などに
より、杭頭部付近の孔壁が崩壊する恐れがある。杭頭部
付近の孔壁が崩壊すると、その対策に手間と時間がかか
るだけでなく、崩壊した土砂がコンクリート中に混入す
ると、杭頭部分の品質が低下するという問題があった。
【0006】さらに、上述した従来の場所打ち杭の構築
方法では、杭頭部分のコンクリートも安定液中に打設す
るので、コンクリートを空気中で打設する場合に比べ
て、その品質を十分に確保することが困難な状況になっ
ていた。本発明は、このような従来の問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、特に、
杭頭部分を高品質に維持することができる場所打ち複合
杭およびその構築工法を提供することにある。
方法では、杭頭部分のコンクリートも安定液中に打設す
るので、コンクリートを空気中で打設する場合に比べ
て、その品質を十分に確保することが困難な状況になっ
ていた。本発明は、このような従来の問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、特に、
杭頭部分を高品質に維持することができる場所打ち複合
杭およびその構築工法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、杭本体部と、この杭本体部の上部側に一
体に形成される杭頭部とを有する場所打ち複合杭におい
て、前記杭本体部は、安定液を満たしながら堀削された
堀削孔内に建込まれる鉄筋籠と、前記鉄筋籠が前記堀削
孔内に建込まれた状態で、前記安定液が満たされた前記
堀削孔内に打設されて硬化した第1コンクリート部とか
らなり、前記杭頭部は、前記堀削孔の頂部側に予め設置
され、内面にジベルが突設された鋼管と、前記鉄筋籠が
前記鋼管内を挿通した状態で空気中で、前記第1コンク
リート部の上方に打設されて硬化した第2コンクリート
部とで構成した。このように構成された場所打ち複合杭
によれば、堀削孔の頂部側に予め鋼管を設置するので、
杭頭部付近の孔壁の崩壊が防止されるとともに、この部
分には、空気中でコンクリートを打設して第2コンクリ
ート部とするので、安定液中に打設する場合よりも信頼
性が高く、結果として、許容応力も向上する杭構造が得
られる。この場合、第2コンクリート部は、空気中で打
設するので、高強度のコンクリートを採用することが可
能になる。また、杭構造では、頭部側に作用する応力に
左右されるが、本発明の場合には、杭頭部分に、ジベル
が内面側に設けられた鋼管が配置されているので、この
部分の補強が有効に発揮されるとともに、この補強効果
は、必要とされる部分だけに付与するので、経済的な設
計が可能になり、施工も安価に行える。さらに、杭頭部
分は、鋼管と鉄筋コンクリートとの複合構造となってい
るので、剛性の高い杭構造が得られる。前記構成の場所
打ち複合杭では、前記鋼管内に挿入するように設置さ
れ、前記杭本体部と前記杭頭部間に跨がるケーシングパ
イプを設けることができる。この構成を採用すると、さ
らに一層高剛性,かつ,高品質の場所打ち杭が得られ
る。前記構成の場所打ち複合杭は、地上から第1堀削孔
を堀削形成して、この第1堀削孔内に、内面側にジベル
が突設された鋼管を設置する鋼管設置工程と、前記第1
堀削孔の下端側に、安定液を満たしながら第2堀削孔を
堀削形成し、前記第1および第2堀削孔内に鉄筋籠を建
込んで、前記安定液が満たされた前記第2堀削孔内にコ
ンクリートを打設して前記杭本体部を形成する杭本体部
形成工程と、前記杭本体部のコンクリートの上方に空気
中でコンクリートを打設して前記杭頭部を形成する杭頭
部形成工程とで構築することができる。このような構成
の構築方法によれば、従来のこの種の工法のように、ケ
ーシングパイプを引き抜く必要がないので、手間が省略
され、工期を短縮することができる。この場合、前記杭
本体部形成工程において、前記第2堀削孔を堀削形成す
る際に、この第2堀削孔の堀削とともに前記鋼管内を挿
通させて、前記杭本体部と前記杭頭部との間に跨がるケ
ーシングパイプを設置することができる。
に、本発明は、杭本体部と、この杭本体部の上部側に一
体に形成される杭頭部とを有する場所打ち複合杭におい
て、前記杭本体部は、安定液を満たしながら堀削された
堀削孔内に建込まれる鉄筋籠と、前記鉄筋籠が前記堀削
孔内に建込まれた状態で、前記安定液が満たされた前記
堀削孔内に打設されて硬化した第1コンクリート部とか
らなり、前記杭頭部は、前記堀削孔の頂部側に予め設置
され、内面にジベルが突設された鋼管と、前記鉄筋籠が
前記鋼管内を挿通した状態で空気中で、前記第1コンク
リート部の上方に打設されて硬化した第2コンクリート
部とで構成した。このように構成された場所打ち複合杭
によれば、堀削孔の頂部側に予め鋼管を設置するので、
杭頭部付近の孔壁の崩壊が防止されるとともに、この部
分には、空気中でコンクリートを打設して第2コンクリ
ート部とするので、安定液中に打設する場合よりも信頼
性が高く、結果として、許容応力も向上する杭構造が得
られる。この場合、第2コンクリート部は、空気中で打
設するので、高強度のコンクリートを採用することが可
能になる。また、杭構造では、頭部側に作用する応力に
左右されるが、本発明の場合には、杭頭部分に、ジベル
が内面側に設けられた鋼管が配置されているので、この
部分の補強が有効に発揮されるとともに、この補強効果
は、必要とされる部分だけに付与するので、経済的な設
計が可能になり、施工も安価に行える。さらに、杭頭部
分は、鋼管と鉄筋コンクリートとの複合構造となってい
るので、剛性の高い杭構造が得られる。前記構成の場所
打ち複合杭では、前記鋼管内に挿入するように設置さ
れ、前記杭本体部と前記杭頭部間に跨がるケーシングパ
イプを設けることができる。この構成を採用すると、さ
らに一層高剛性,かつ,高品質の場所打ち杭が得られ
る。前記構成の場所打ち複合杭は、地上から第1堀削孔
を堀削形成して、この第1堀削孔内に、内面側にジベル
が突設された鋼管を設置する鋼管設置工程と、前記第1
堀削孔の下端側に、安定液を満たしながら第2堀削孔を
堀削形成し、前記第1および第2堀削孔内に鉄筋籠を建
込んで、前記安定液が満たされた前記第2堀削孔内にコ
ンクリートを打設して前記杭本体部を形成する杭本体部
形成工程と、前記杭本体部のコンクリートの上方に空気
中でコンクリートを打設して前記杭頭部を形成する杭頭
部形成工程とで構築することができる。このような構成
の構築方法によれば、従来のこの種の工法のように、ケ
ーシングパイプを引き抜く必要がないので、手間が省略
され、工期を短縮することができる。この場合、前記杭
本体部形成工程において、前記第2堀削孔を堀削形成す
る際に、この第2堀削孔の堀削とともに前記鋼管内を挿
通させて、前記杭本体部と前記杭頭部との間に跨がるケ
ーシングパイプを設置することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1か
ら図4は、本発明にかかる場所打ち複合杭およびその構
築方法の第1実施例を示している。図1は、複合杭10
の全体縦断面図であり、同図に示す複合杭10は、地盤
中に形成された杭本体部12と、この杭本体部12の上
部側に一体に形成された杭頭部14とを有している。
について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1か
ら図4は、本発明にかかる場所打ち複合杭およびその構
築方法の第1実施例を示している。図1は、複合杭10
の全体縦断面図であり、同図に示す複合杭10は、地盤
中に形成された杭本体部12と、この杭本体部12の上
部側に一体に形成された杭頭部14とを有している。
【0009】杭本体部12は、安定液、例えば、泥水,
清水などを満たしながら所定深度まで堀削される堀削孔
16内に建込まれる鉄筋籠17と、この鉄筋籠17が建
込まれた状態で堀削孔16内に打設されて硬化した第1
コンクリート部18とから構成されている。杭頭部14
は、堀削孔16の頂部側に予め設置される鋼管20と、
鉄筋籠17が鋼管20内を挿通した状態で、第1コンク
リート部18の上方に打設されて硬化した第2コンクリ
ート部22とから構成されている。鋼管20は、上下端
が開口した円形断面の筒形に形成されており、その内面
側には、ジベル24が一体的に突設されている。
清水などを満たしながら所定深度まで堀削される堀削孔
16内に建込まれる鉄筋籠17と、この鉄筋籠17が建
込まれた状態で堀削孔16内に打設されて硬化した第1
コンクリート部18とから構成されている。杭頭部14
は、堀削孔16の頂部側に予め設置される鋼管20と、
鉄筋籠17が鋼管20内を挿通した状態で、第1コンク
リート部18の上方に打設されて硬化した第2コンクリ
ート部22とから構成されている。鋼管20は、上下端
が開口した円形断面の筒形に形成されており、その内面
側には、ジベル24が一体的に突設されている。
【0010】ジベル24は、ボルト、鉄筋などの金属棒
状体を所定の長さに切断して、一端側を鋼管20の内面
側にランダムに溶着した構造や、あるいは、リング状な
いしはスパイラル状の部材を鋼管20の製造時に一体と
して設けた構造などが採用される。第1コンクリート部
18は、安定液中に打設されるが、第2コンクリート部
22は、空気中で打設され、これらの各コンクリート部
18,22の配合比は、同一のものであってもよいが、
特に、第2コンクリート部22は、空気中で打設するの
で、高強度コンクリートを採用することができる。
状体を所定の長さに切断して、一端側を鋼管20の内面
側にランダムに溶着した構造や、あるいは、リング状な
いしはスパイラル状の部材を鋼管20の製造時に一体と
して設けた構造などが採用される。第1コンクリート部
18は、安定液中に打設されるが、第2コンクリート部
22は、空気中で打設され、これらの各コンクリート部
18,22の配合比は、同一のものであってもよいが、
特に、第2コンクリート部22は、空気中で打設するの
で、高強度コンクリートを採用することができる。
【0011】第1コンクリート部18と第2コンクリー
ト部22との接合面は、この実施例では、鋼管20の内
部側に設定されている。このように構成された複合杭1
0によれば、堀削孔16の頂部側に予め鋼管20を設置
するので、杭頭部14付近の孔壁の崩壊が防止されると
ともに、この部分には、空気中で第2コンクリート部2
2を打設形成するので、安定液中で打設する場合よりも
信頼性が高く高品質のコンクリートが得られ、結果とし
て、許容応力も向上する杭構造が得られる。
ト部22との接合面は、この実施例では、鋼管20の内
部側に設定されている。このように構成された複合杭1
0によれば、堀削孔16の頂部側に予め鋼管20を設置
するので、杭頭部14付近の孔壁の崩壊が防止されると
ともに、この部分には、空気中で第2コンクリート部2
2を打設形成するので、安定液中で打設する場合よりも
信頼性が高く高品質のコンクリートが得られ、結果とし
て、許容応力も向上する杭構造が得られる。
【0012】この場合、第2コンクリート部22は、空
気中で打設するので、高強度のコンクリートを採用する
ことが可能になり、このような配合のコンクリートを採
用すると、より一層高強度の杭構造となる。また、杭構
造では、頭部側に作用する応力に左右されるが、本実施
例の場合には、杭頭部14に、ジベル24が内面側に設
けられた鋼管20が配置されているので、この部分の補
強が有効に発揮されるとともに、この補強効果は、必要
とされる部分だけに付与するので、経済的な設計が可能
になり、施工も安価に行える。
気中で打設するので、高強度のコンクリートを採用する
ことが可能になり、このような配合のコンクリートを採
用すると、より一層高強度の杭構造となる。また、杭構
造では、頭部側に作用する応力に左右されるが、本実施
例の場合には、杭頭部14に、ジベル24が内面側に設
けられた鋼管20が配置されているので、この部分の補
強が有効に発揮されるとともに、この補強効果は、必要
とされる部分だけに付与するので、経済的な設計が可能
になり、施工も安価に行える。
【0013】さらに、杭頭部14は、鋼管20と鉄筋コ
ンクリートとの複合構造となっていて、しかも、鋼管2
0の内面側にジベル24が設けられているので、剛性の
高い杭構造が得られる。次に、上記構成の複合杭10を
構築する方法について、図2から図4に基づいて説明す
る。複合杭10を構築する際には、まず、図2に示すよ
うに、第1堀削孔16aが堀削形成される。この第1堀
削孔16aは、鋼管20を埋設するためのものであり、
鋼管20の挿入が可能な内径と深さとを有している。こ
の第1堀削孔16aの堀削に際しては、安定液を使用し
てもよいし、堀削深度が浅い場合などには、必ずしも安
定液を使用する必要はない。
ンクリートとの複合構造となっていて、しかも、鋼管2
0の内面側にジベル24が設けられているので、剛性の
高い杭構造が得られる。次に、上記構成の複合杭10を
構築する方法について、図2から図4に基づいて説明す
る。複合杭10を構築する際には、まず、図2に示すよ
うに、第1堀削孔16aが堀削形成される。この第1堀
削孔16aは、鋼管20を埋設するためのものであり、
鋼管20の挿入が可能な内径と深さとを有している。こ
の第1堀削孔16aの堀削に際しては、安定液を使用し
てもよいし、堀削深度が浅い場合などには、必ずしも安
定液を使用する必要はない。
【0014】また、鋼管20の挿入設置は、第1堀削孔
16aの堀削とともに行うこともできる。鋼管20は、
その内周面にジベル24が突出形成されたものが使用さ
れる。第1堀削孔16aが形成されて、鋼管20の設置
が完了すると、第1堀削孔16aの下端側から下方に向
けて第2堀削孔16bが堀削形成される。この第2堀削
孔16bを堀削する際には、安定液が使用され、安定液
を満たしながら所定深度まで堀削される。
16aの堀削とともに行うこともできる。鋼管20は、
その内周面にジベル24が突出形成されたものが使用さ
れる。第1堀削孔16aが形成されて、鋼管20の設置
が完了すると、第1堀削孔16aの下端側から下方に向
けて第2堀削孔16bが堀削形成される。この第2堀削
孔16bを堀削する際には、安定液が使用され、安定液
を満たしながら所定深度まで堀削される。
【0015】第2堀削孔16bは、この実施例では、第
1堀削孔16aの直径よりも小さい直径の孔であり、よ
り具体的には、ジベル24の内周径よりも若干小さくな
っており、これが所定深度まで堀削されると、その底部
側に堆積するスライムの処理を行った後に、図3に示す
ように、鉄筋籠17の建込が行われる。鉄筋籠17は、
第2堀削孔16bの底部から、鋼管20内を挿通して地
上に達する長さを有している。
1堀削孔16aの直径よりも小さい直径の孔であり、よ
り具体的には、ジベル24の内周径よりも若干小さくな
っており、これが所定深度まで堀削されると、その底部
側に堆積するスライムの処理を行った後に、図3に示す
ように、鉄筋籠17の建込が行われる。鉄筋籠17は、
第2堀削孔16bの底部から、鋼管20内を挿通して地
上に達する長さを有している。
【0016】鉄筋籠17が所定の位置に建込まれると、
図4に示すように、第2堀削孔16b内に第1回目のコ
ンクリートが打設される。このコンクリートは、安定液
中に打設され、これが硬化すると、第1コンクリート部
18となって、これにより杭本体部12が形成される。
第1回目のコンクリートの打設レベルは、その天端が鋼
管20の内部に若干侵入する位置まで行われる。
図4に示すように、第2堀削孔16b内に第1回目のコ
ンクリートが打設される。このコンクリートは、安定液
中に打設され、これが硬化すると、第1コンクリート部
18となって、これにより杭本体部12が形成される。
第1回目のコンクリートの打設レベルは、その天端が鋼
管20の内部に若干侵入する位置まで行われる。
【0017】第1回目のコンクリートの打設が行われ
て、これが硬化すると、その天端面のブリージング処理
などを必要に応じて行い、その後に、第2回目のコンク
リートの打設が行われる。この第2回目のコンクリート
の打設は、空気中で行われ、これが硬化することによ
り、第2コンクリート部22となって、これにより杭頭
部14が形成され、図1に示した複合杭10が構築され
る。
て、これが硬化すると、その天端面のブリージング処理
などを必要に応じて行い、その後に、第2回目のコンク
リートの打設が行われる。この第2回目のコンクリート
の打設は、空気中で行われ、これが硬化することによ
り、第2コンクリート部22となって、これにより杭頭
部14が形成され、図1に示した複合杭10が構築され
る。
【0018】なお、第1および第2コンクリート部1
8,22間の打ち継ぎ面の一体性を良好に保つために
は、例えば、第1コンクリート部18の天端面に目粗し
加工などを施して、凹凸を設けることが有効である。さ
て、以上のように構成された複合杭10の構築方法によ
れば、鋼管20を第1堀削孔16aに設置することによ
り、杭頭部分の孔壁の崩壊が防げるとともに、従来のこ
の種の後方のように、ケーシングパイプを引き抜く必要
がないので、手間が省略され、工期を短縮することがで
きる。
8,22間の打ち継ぎ面の一体性を良好に保つために
は、例えば、第1コンクリート部18の天端面に目粗し
加工などを施して、凹凸を設けることが有効である。さ
て、以上のように構成された複合杭10の構築方法によ
れば、鋼管20を第1堀削孔16aに設置することによ
り、杭頭部分の孔壁の崩壊が防げるとともに、従来のこ
の種の後方のように、ケーシングパイプを引き抜く必要
がないので、手間が省略され、工期を短縮することがで
きる。
【0019】図5は、本発明にかかる場所打ち複合杭の
第2実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相
当する部分には、同一符号を付してその説明を省略する
とともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。同
図に示した複合杭10aは、杭本体部12と、杭頭部1
4とを有していて、杭本体部12は、鉄筋籠17と、第
1コンクリート部18とから構成されている。
第2実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相
当する部分には、同一符号を付してその説明を省略する
とともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。同
図に示した複合杭10aは、杭本体部12と、杭頭部1
4とを有していて、杭本体部12は、鉄筋籠17と、第
1コンクリート部18とから構成されている。
【0020】また、杭頭部14は、ジベル24が突設さ
れた鋼管20と、第2コンクリート部22とを備えてい
る。本実施例の複合杭10aは、これらの構成に加え
て、ケーシングパイプ26が設けられている。このケー
シングパイプ26は、杭本体部12と杭頭部14との間
に跨がるようにして、鋼管20内を挿通するようにして
設置されている。
れた鋼管20と、第2コンクリート部22とを備えてい
る。本実施例の複合杭10aは、これらの構成に加え
て、ケーシングパイプ26が設けられている。このケー
シングパイプ26は、杭本体部12と杭頭部14との間
に跨がるようにして、鋼管20内を挿通するようにして
設置されている。
【0021】ケーシングパイプ26は、図3に示した、
第2堀削孔16bの内径とほぼ同じ外径を有していて、
この第2堀削孔16bを堀削形成する際に、その内部に
設置される。このように構成された複合杭10aによれ
ば、ケーシングパイプ26の設置により、上記実施例よ
りもさらに一層高剛性,高品質の場所打ち杭が得られ
る。
第2堀削孔16bの内径とほぼ同じ外径を有していて、
この第2堀削孔16bを堀削形成する際に、その内部に
設置される。このように構成された複合杭10aによれ
ば、ケーシングパイプ26の設置により、上記実施例よ
りもさらに一層高剛性,高品質の場所打ち杭が得られ
る。
【0022】また、ケーシングパイプ26を設置する
と、第2堀削孔16bを堀削する際に使用する安定液
が、鋼管20およびジベル24に接触することがないの
で、特別な洗浄処理を施すことなく、第2コンクリート
部22と鋼管20,ジベル24の密着性が良好に保て
る。
と、第2堀削孔16bを堀削する際に使用する安定液
が、鋼管20およびジベル24に接触することがないの
で、特別な洗浄処理を施すことなく、第2コンクリート
部22と鋼管20,ジベル24の密着性が良好に保て
る。
【0023】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
本発明にかかる場所打ち複合杭およびその構築方法によ
れば、以下の効果が得られる。 ケーシングパイプの引き抜き作業がないので、手間が
省略されて、工期の短縮が可能になる。 杭頭部分の孔壁の崩壊が確実に防止されるので、高品
質の杭が得られる。 杭に作用する応力範囲でのみの補強が行えるので、経
済的な設計,施工が可能になる。 鋼管と鉄筋コンクリートとの複合杭なので、高い剛性
の抗体が得られ、杭本数が減少し、基礎構造が簡略化さ
れるので、経済的となる。 杭頭部のコンクリートを空気中で打設するので、高強
度のコンクリートを採用することができる。
本発明にかかる場所打ち複合杭およびその構築方法によ
れば、以下の効果が得られる。 ケーシングパイプの引き抜き作業がないので、手間が
省略されて、工期の短縮が可能になる。 杭頭部分の孔壁の崩壊が確実に防止されるので、高品
質の杭が得られる。 杭に作用する応力範囲でのみの補強が行えるので、経
済的な設計,施工が可能になる。 鋼管と鉄筋コンクリートとの複合杭なので、高い剛性
の抗体が得られ、杭本数が減少し、基礎構造が簡略化さ
れるので、経済的となる。 杭頭部のコンクリートを空気中で打設するので、高強
度のコンクリートを採用することができる。
【図1】本発明にかかる場所打ち複合杭の一実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】図1の複合杭を構築する際の最初の工程を示す
断面説明図である。
断面説明図である。
【図3】図2に引き続いて行われる工程の断面説明図で
ある。
ある。
【図4】図3に引き続いて行われる工程の断面説明図で
ある。
ある。
【図5】本発明にかかる場所打ち複合杭の他の実施例を
示す断面図である。
示す断面図である。
10,10a 複合杭 12 杭本体部 14 杭頭部 16 堀削孔 16a 第1堀削孔 16b 第2堀削孔 17 鉄筋籠 18 第1コンクリート部 20 鋼管 22 第2コンクリート部 24 ジベル
Claims (4)
- 【請求項1】 杭本体部と、この杭本体部の上部側に一
体に形成される杭頭部とを有する場所打ち複合杭におい
て、 前記杭本体部は、安定液を満たしながら掘削られた堀削
孔内に建込まれる鉄筋籠と、前記鉄筋籠が前記堀削孔内
に建込まれた状態で、前記安定液が満たされた前記堀削
孔内に打設されて硬化した第1コンクリート部とからな
り、 前記杭頭部は、前記堀削孔の頂部側に予め設置され、内
面にジベルが突設された鋼管と、前記鉄筋籠が前記鋼管
内を挿通した状態で空気中で、前記第壱コンクリート部
の上方に打設されて硬化した第2コンクリート部とから
なることを特徴とする場所打ち複合杭。 - 【請求項2】 請求項1記載の場所打ち複合杭は、前記
鋼管内に挿入するように設置され、前記杭本体部と前記
杭頭部間に跨がるケーシングパイプを有することを特徴
とする場所打ち複合杭。 - 【請求項3】 杭本体部と、この杭本体部の上部側に一
体に形成される杭頭部とを有する場所打ち複合杭の構築
方法において、 地上から第1堀削孔を堀削形成して、この第1堀削孔内
に、内面側にジベルが突設された鋼管を設置する鋼管設
置工程と、 前記第1堀削孔の下端側に、安定液を満たしながら第2
堀削孔を堀削形成し、前記第1および第2堀削孔内に鉄
筋籠を建込んで、前記安定液が満たされた前記第2堀削
孔内にコンクリートを打設して前記杭本体部を形成する
杭本体部形成工程と、 前記杭本体部のコンクリートの上方に空気中でコンクリ
ートを打設して前記杭頭部を形成する杭頭部形成工程と
からなることを特徴とする場所打ち複合杭の構築方法。 - 【請求項4】 前記杭本体部形成工程において、前記第
2堀削孔を堀削形成する際に、この第2堀削孔の堀削と
ともに前記鋼管内を挿通させて、前記杭本体部と前記杭
頭部との間に跨がるケーシングパイプを設置することを
特徴とする請求項3記載の場所打ち複合杭の構築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14160596A JPH09324422A (ja) | 1996-06-04 | 1996-06-04 | 場所打ち複合杭およびその構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14160596A JPH09324422A (ja) | 1996-06-04 | 1996-06-04 | 場所打ち複合杭およびその構築方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09324422A true JPH09324422A (ja) | 1997-12-16 |
Family
ID=15295910
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14160596A Pending JPH09324422A (ja) | 1996-06-04 | 1996-06-04 | 場所打ち複合杭およびその構築方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09324422A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102995630A (zh) * | 2012-12-17 | 2013-03-27 | 上海中技桩业股份有限公司 | 不均匀配筋预制桩的制备方法 |
JP2013167114A (ja) * | 2012-02-16 | 2013-08-29 | Ohbayashi Corp | 地中構造物及びその構築方法 |
CN103806441A (zh) * | 2014-03-12 | 2014-05-21 | 中国建筑西南勘察设计研究院有限公司 | 一种拉力渐变型抗拔桩 |
KR101403213B1 (ko) * | 2012-07-02 | 2014-06-02 | 주식회사 포스코건설 | 그라우트 타입 말뚝의 시공방법 |
JP2015098966A (ja) * | 2013-11-19 | 2015-05-28 | 株式会社大林組 | 管部材の建て込み方法 |
JP2015218516A (ja) * | 2014-05-20 | 2015-12-07 | 三谷セキサン株式会社 | 杭頭を補強する基礎杭の構築方法、杭頭を補強した基礎杭構造 |
KR20180112148A (ko) * | 2017-03-30 | 2018-10-12 | 주식회사 포스코 | 합성말뚝구조체 및, 합성말뚝구조체의 시공방법 |
-
1996
- 1996-06-04 JP JP14160596A patent/JPH09324422A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR20180112148A (ko) * | 2017-03-30 | 2018-10-12 | 주식회사 포스코 | 합성말뚝구조체 및, 합성말뚝구조체의 시공방법 |
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