JP2013167114A - 地中構造物及びその構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくとも上部が山留め壁としてのソイルセメント壁で囲繞された地中構造物の水平抵抗力を効率よく高める。
【解決手段】少なくとも上部が山留め壁としてのソイルセメント柱列壁20で囲繞された杭10であって、ソイルセメント柱列壁20の上部と杭10の上部との一体性を強化するリング鋼板30を備えることを特徴とする
【選択図】図1

Description

本発明は、地中構造物及びその構築方法に関する。
杭頭に作用する水平力に対する杭の水平抵抗力及び水平変位量を、水平抵抗算定式により評価することが行われており、代表的な算定法として、杭を曲げ剛性を有する線材、そして、地盤をばねと仮定した解析モデルを用いた算定法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
また、場所打ちコンクリート杭の工事では、周囲の線路等の構造物の変状を防止するために、杭孔を掘削する前に、その周囲に山留め壁としてのソイルセメント壁を構築することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−74675号公報
社団法人 日本建築学界 編集・著作・発行,「建築基礎構造設計指針」,1988年1月25日 第1版第1刷発行,p.262〜273
上記算定式によれば、杭の水平抵抗力は、杭径が大きいほど大きくなるが、杭径を大きくするほど施工コストを増加する。また、特許文献1に記載の杭は、ソイルセメント柱列壁で囲繞されているため、ソイルセメント柱の分だけ杭が径方向に拡幅されるが、ソイルセメント柱列壁と杭との一体性が高くなければ、地盤反力がその幅全体に作用すると評価することはできない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、少なくとも上部が山留め壁としてのソイルセメント壁で囲繞された地中構造物の水平抵抗力を効率よく高めることを課題とするものである。
本発明に係る地中構造物は、少なくとも上部が山留め壁としてのソイルセメント壁で囲繞された地中構造物であって、前記ソイルセメント壁の上部と前記地中構造物の上部との一体性を強化する一体化構造を備えることを特徴とする。
前記地中構造物において、前記一体化構造は、前記ソイルセメント壁の上部を囲繞する鋼板を備えてもよい。
前記地中構造物において、前記一体化構造は、前記ソイルセメント壁の上に設けられた環状のコンクリート部材と、前記ソイルセメント壁と前記コンクリート部材とに跨って埋設された鋼材と、を備えてもよい。
前記地中構造物において、前記一体化構造は、前記ソイルセメント壁及び前記地中構造物の上に設けられたコンクリート部材と、前記ソイルセメント壁と前記コンクリート部材とに跨って埋設された鋼材と、を備えてもよい。
前記地中構造物は杭であってもよい。
また、本発明に係る地中構造物の構築方法は、少なくとも上部を山留め壁としてのソイルセメント壁で囲繞して地中構造物を構築する方法であって、前記ソイルセメント壁の上部と前記地中構造物の上部との一体性を強化する一体化構造を構築することを特徴とする。
本発明によれば、少なくとも上部が山留め壁としてのソイルセメント壁で囲繞された地中構造物の水平抵抗力を効率よく高めることができる。
一実施形態に係る杭を示す立断面図である。 一実施形態に係る杭を示す平面図である。 地盤改良装置を示す立面図である。 掘削ビットを示す正面図である。 掘削ビットを示す側面図である。 掘削ビットを示す底面図である。 杭の施工手順を示す立断面図である。 杭の施工手順を示す立断面図である。 杭の施工手順を示す平面図である。 杭の施工手順を示す平面図である。 杭の施工手順を示す立断面図である。 杭の施工手順を示す立断面図である。 杭の施工手順を示す立断面図である。 杭の施工手順を示す立断面図である。 杭の水平抵抗の評価方法の概念図である。 杭の水平抵抗の評価方法を説明するための平面図である。 他の実施形態に係る杭を示す立断面図である。 他の実施形態に係る杭を示す平面図である。 杭の施工手順を示す立断面図である。 杭の施工手順を示す立断面図である。 他の実施形態に係る杭を示す立断面図である。 他の実施形態に係る杭を示す平面図である。 他の実施形態に係る地下躯体を示す平面図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係る杭10を示す立断面図であり、図2は、該杭10を示す平面図である。これらの図に示すように、杭10は、頭部が地盤から突出していない円柱形状の場所打ちコンクリート杭であり、線路3(図7等参照)の近傍に打設されている。また、杭10の上部は、円筒形状のソイルセメント柱列壁20で囲繞されており、このソイルセメント柱列壁20と一体化されている。
ソイルセメント柱列壁20は、線路3の変状を防止するために杭10の施工に先立って構築された山留め壁(防護壁)であり、円環状に連結された複数の円柱形状のソイルセメント柱22を備える。隣接するソイルセメント柱22の中心間距離はソイルセメント柱22の直径よりも小さくなっており、隣り合うソイルセメント柱22同士は、部分的に重なり合っている。なお、ソイルセメント柱列壁20の強度は地盤の強度より高く、杭10の強度の1/10程度である。
ここで、ソイルセメント柱列壁20の上端は、リング鋼板30によって囲繞されており、これにより、ソイルセメント柱列壁20の上部が杭10の上部から分離しないように内周側に拘束されることで、これらの一体性が強化されている。
以下、ソイルセメント柱列壁20が一体的に構築された杭10の施工方法について説明する。図3は、ソイルセメント柱列壁20を構築するために用いられる地盤改良装置100を示す立面図である。この図に示すように、地盤改良装置100は、装軌車両110と、装軌車両110の台座部112から鉛直方向に延びるレール120と、レール120に昇降可能に取り付けられた起振装置130と、起振装置130と共に昇降可能にレール120に支持され起振装置130に接続されたロッド140と、起振装置130及びロッド140と共に昇降可能にレール120に支持されロッド140を軸心周りに回転させる回転装置150と、ロッド140の先端に取り付けられた掘削ビット160と、セメントミルク供給装置170とを備えている。
起振装置130は、偏心重錘を回転させることにより起振力を生じさせて、その起振力をロッド140に与える装置である。また、セメントミルク供給装置170は、ロッド140の内部を通じて掘削ビット160の先端までセメントミルクを供給し、掘削ビット160の先端からセメントミルクを吐出させる。
図4は、掘削ビット160を示す正面図であり、図5は、掘削ビット160を示す側面図である。また、図6は、掘削ビット160を示す底面図である。これらの図に示すように、掘削ビット160は、ロッド140に接続される軸部162と、軸部162の下部に側方に延びるように設けられた攪拌翼164と、軸部162における攪拌翼164の上側に外径方向に延びるように設けられた攪拌翼166と、軸部162の下端に設けられたビット168と、攪拌翼164に設けられた複数のビット169とを備えている。
図7〜図14は、杭10の施工手順を示す立断面図又は平断面図である。杭10の施工では、まず、図7に示すように、杭10の構築位置の地盤上端にリング鋼板30を埋設する。次に、図8に示すように、リング鋼板30の内周側に円筒状のソイルセメント柱列壁20を地下水位以深まで構築する。ここで、ソイルセメント柱列壁20は、リング鋼板30の内周面から離れないように構築する。
図9に示すように、ソイルセメント柱列壁20を構築する工程では、まず、ソイルセメント柱22を一つおきに構築し、つぎに、図10に示すように、間隔を空けて構築したソイルセメント柱22の間にソイルセメント柱22を構築する。
図11に示すように、各ソイルセメント柱22を構築する工程では、地盤改良装置100の回転装置150によりロッド140を介して掘削ビット160を回転させながら支持層に到達するまで地盤を掘削する。この際、起振装置130によりロッド140を介して掘削ビット160に起振力を与え、掘削ビット160を上下に振動させる。この振動が地盤に伝わり、地盤中の大きな礫や岩を移動させることにより、掘削効率が向上される。
また、各ソイルセメント柱22を構築する工程では、上記の掘削作業と並行して、セメントミルク供給装置170により、掘削孔内にセメントミルクを噴射させることで、掘削土とセメントミルクとを攪拌翼164、166で攪拌混合する。この際、セメントミルクを含んだ状態の土砂が起振装置130からの振動で液状化して軟化することにより、掘削効率が向上される。
また、間隔を空けて構築したソイルセメント柱22の間にソイルセメント柱22を構築する工程では、既に構築されたソイルセメント柱22の側部を切削しながら地盤を掘削すると共に、掘削孔内にセメントミルクを噴射して掘削土とセメントミルクとを攪拌混合することにより、新たに構築するソイルセメント柱22とその両側の既に構築されたソイルセメント柱22とを一体化させる。
以上のように円筒状のソイルセメント柱列壁20を構築した後に、図12に示すように、ソイルセメント柱列壁20の内側を、掘削機300により所定深さまで掘削する。この際、掘削孔内に安定液を満たすことになるが、止水性を有するソイルセメント柱列壁20が掘削孔の周囲を囲繞していることにより、安定液が周囲に漏れ出すことを防止できる。
次に、図13に示すように、掘削孔内に鉄筋籠12を建て込む。そして、図14に示すように、掘削孔内にトレミー管301を挿入し、トレミー管301を通して掘削孔内にコンクリートを打設する。打設したコンクリートが硬化することで杭10の構築が完了する。
以上のようにして構築する杭10の構造設計をする際には、地震により杭頭に作用する水平力に対する杭10の水平抵抗を評価するが、その評価方法の一実施例について説明する。
図15に示すように、本実施例に係る杭1の水平抵抗の評価方法では、杭1を曲げ剛性を有する線材、そして、地盤2をばねと仮定した解析モデルを用いた算定法により、杭1の水平抵抗力及び杭の水平変位量を求める。この算定法では、想定する解析モデルに関する下記(1)の基本微分方程式の解を利用して、杭1の水平抵抗力及び杭1の水平変位量を求める。例えば、杭1が地上に突出しておらず、且つ、杭頭が固定されていない場合には、杭1の水平変位量δは下記(2)式に示す値になり、杭1の水平抵抗力、即ち水平地盤反力の指標としての地盤2のばね定数Q/δは、下記(3)式に示す値になる。
(E:杭のヤング率、I:杭の断面2次モーメント、k::下記(5)式で示す水平地盤反力係数、D:杭径)
(Q:水平方向の荷重、β:下記(4)式で示す杭と地盤との相対剛性値)
ここで、杭径Dが大きいほど、杭と地盤との相対剛性値βが大きくなり、地盤の水平抵抗力の指標である地盤のばね定数Q/δが大きくなる。
ところで、上述したように本実施形態では、ソイルセメント柱列壁20の強度は地盤の強度に比して格段に高く、また、ソイルセメント柱列壁20と杭10の上部との一体性がリング鋼板30により強化されていることにより、杭10の頭部に水平力が作用した際、ソイルセメント柱列壁20の上部と杭10の上部とは一体で水平方向に変位する。このため、図16に示すように、杭10の頭部に水平力が作用した際、水平地盤反力は、杭10に対して直径d分の幅のみならず、ソイルセメント柱列壁20の直径d´分(直径dとその両側のソイルセメント柱列壁20の厚みとを合わせた分)の幅に作用すると考えるのが実態に即している。そこで、本実施例に係る杭10の水平抵抗の評価方法では、杭10の有効幅(水平力に対して直交する方向の幅)である杭径Dを、D=dではなく、D=d´として、上記(1)〜(5)式により、杭10の水平変位量δ及び杭10の水平抵抗力(地盤のばね定数Q/δ)を評価する。
これにより、例えば、杭径が2800mmの杭10の外周に直径600mmのソイルセメント柱22からなる(即ち直径3400mmの)ソイルセメント柱列壁20を構築する場合において、杭径Dを3400mmとして杭10の水平抵抗力(地盤のばね定数Q/δ)を評価することで、杭径Dを2800mmとする場合に比して、約1.3倍の水平抵抗力が算定される。従って、杭10の構造設計において杭径dや鉄筋量を過大に設計することを防止でき、施工コストを低減できる。
図17は、他の実施形態に係る杭210を示す立断面図であり、図18は、該杭210を示す平面図である。これらの図に示すように、杭210は、場所打ちコンクリート杭であり、その上端は地表面よりも下側に位置している。また、杭210の上部は、円筒状のソイルセメント柱列壁220で囲繞されており、このソイルセメント柱列壁220と一体となっている。また、ソイルセメント柱列壁の上端は杭210の上端と同じ高さに位置している。
ソイルセメント柱列壁220は、杭210の施工に先立って構築された山留め壁(防護壁)であり、円環状に連結された複数の円柱形状のソイルセメント柱22を備える。隣接するソイルセメント柱22の中心間距離はソイルセメント柱22の直径よりも小さくなっており、隣り合うソイルセメント柱22同士は、部分的に重なり合っている。ここで、ソイルセメント柱列壁220の強度は地盤の強度より高く、杭210のコンクリート強度の1/10程度である。
ここで、ソイルセメント柱列壁220の上には円環状のコンクリート部材230が設けられている。このコンクリート部材230の内径及び外径はソイルセメント柱列壁220と同一であり、コンクリート部材230の下面とソイルセメント柱列壁220の上面全体とが接している。また、ソイルセメント柱22の上部及びコンクリート部材230の下部に、これらに跨るようにH型鋼240が埋設されており、ソイルセメント柱22の上部とコンクリート部材230とが一体化されている。なお、H型鋼240は、1本おきにソイルセメント柱22に埋設されている。また、コンクリート部材230は、場所打ちコンクリート又はプレキャストコンクリートである。
即ち、ソイルセメント柱列壁220の上端は、その真上に配された円環状のコンクリート部材230にH型鋼240を介して固定されており、これにより、ソイルセメント柱列壁220の上部が杭210の上部から分離しないように拘束されることで、これらの一体性が強化されている。
図19は、杭210の施工手順を示す立断面図である。杭210の施工では、まず、図19に示すように、円筒状のソイルセメント柱列壁220を地表面より深い位置から地下水位以深まで構築し、ソイルセメント柱列壁220の上部が硬化する前にH型鋼240の下部をソイルセメント柱22の上部に挿入する。
次に、図20に示すように、ソイルセメント柱列壁220の上にH型鋼240の上部が埋設されるようにコンクリートをソイルセメント柱列壁220の上面から地表面まで打設して円環状のコンクリート部材230を構築する。その後は、上述した実施形態と同様の手順で杭210を構築する。なお、コンクリート部材230をプレキャストコンクリート製とする場合は、H型鋼240を予めコンクリート部材230と一体化しておき、硬化する前のソイルセメントにH型鋼240が挿入されるように、コンクリート部材230をソイルセメント柱列壁220上に設置すればよい。
以上のような構成の杭210では、ソイルセメント柱列壁220の強度は地盤の強度に比して格段に高く、また、ソイルセメント柱列壁220の上部と杭210の上部との一体性が、コンクリート部材230及びH型鋼240により強化されていることにより、杭210の頭部に水平力が作用した際、ソイルセメント柱列壁20上部と杭10の上部とが一体で水平方向に変位する。このため、上述の実施形態と同様、杭210の水平抵抗の評価変位量δ及び杭210の水平抵抗力(地盤のばね定数Q/δ)を、ソイルセメント柱列壁220の直径に基づいて、上記(1)〜(5)式により評価することができる。
なお、図21及び図22に示すように、コンクリート部材230は、円盤状に構成してもよい。この場合、杭210を打設した後に杭210及びソイルセメント柱列壁220の上面を塞ぐように、コンクリートを打設したりプレキャストコンクリートを設置したりすることによりコンクリート部材230を設ければよい。
図23は、他の実施形態に係る建物の地下躯体310を示す平面図である。この図に示すように、地下躯体310は、平面視にて矩形状の鉄筋コンクリート製の地下構造物である。また、地下躯体310は、矩形筒状のソイルセメント柱列壁320で囲繞されており、このソイルセメント柱列壁320と一体となっている。
ソイルセメント柱列壁320は、地下躯体310の施工に先立って構築された山留め壁(防護壁)であり、円環状に連結された複数の円柱形状のソイルセメント柱22を備える。隣接するソイルセメント柱22の中心間距離はソイルセメント柱22の直径よりも小さくなっており、隣り合うソイルセメント柱22同士は、部分的に重なり合っている。ここで、ソイルセメント柱列壁320の強度は地盤の強度より高く、地下躯体310のコンクリート強度の1/10程度である。
ここで、ソイルセメント柱列壁320の上には矩形環状のコンクリート部材330が設けられている。このコンクリート部材330の内径及び外径はソイルセメント柱列壁320と同一であり、コンクリート部材330の下面とソイルセメント柱列壁320の上面全体とが接している。また、ソイルセメント柱22の上部及びコンクリート部材330の下部に、これらに跨るようにH型鋼340が埋設されており、ソイルセメント柱22の上部とコンクリート部材330とが一体化されている。なお、H型鋼340は、1本おきにソイルセメント柱22に埋設されている。また、コンクリート部材330は、場所打ちコンクリート又はプレキャストコンクリートである。
即ち、ソイルセメント柱列壁320の上端は、その真上に配された矩形環状のコンクリート部材330にH型鋼340を介して固定されており、これにより、ソイルセメント柱列壁320の上部が地下躯体310の上部から分離しないように拘束されることで、これらの一体性が強化されている。
以上のような構成の地下躯体310の構造設計において、地震により上端に作用する水平力に対する地下躯体310の水平抵抗を評価する際には、上述の実施形態に係る杭10と同様、地盤反力が作用する幅を、地下躯体310の幅dではなく、ソイルセメント柱列壁320の幅d´として、地下躯体310の水平変位量δ及び地下躯体310の水平抵抗力(地盤のばね定数Q/δ)を評価する。これにより、地下躯体310の水平抵抗をより正確に評価することができる。
なお、上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。例えば、上述の実施形態では、地中構造物として場所打ちコンクリート杭と地下躯体とを例に挙げて本発明を説明したが、鋼管杭や既製コンクリート杭や壁杭等の他の地中構造物にも本発明を適用することができる。
また、上述の実施形態では、掘削土とソイルセメントとを攪拌混合することにより構築するソイルセメント柱列壁を例に挙げて本発明を説明したが、ジェットグラウト工法のようにセメントを噴射して土砂と混合することにより構築するソイルセメント壁にも本発明を適用することができる。また、ソイルセメント壁は、ソイルセメント柱列壁に限られるものではない。さらに、上述の実施形態では、地中構造物の上部のみをソイルセメント壁で囲繞したが、地中構造物の上下方向の全体をソイルセメント壁で囲繞してもよい。
また、上述の実施形態では、H型鋼240、340でソイルセメント柱列壁220、320とコンクリート部材230、330とを結合したが、鉄筋籠や接合鉄筋等で結合してもよい。
1 杭、2 地盤、3 線路、10 杭(地中構造物)、12 鉄筋籠、20 ソイルセメント柱列壁(ソイルセメント壁)、22 ソイルセメント柱、30 リング鋼板(一体化構造)、100 地盤改良装置、110 装軌車両、112 台座部、120 レール、130 起振装置、140 ロッド、150 回転装置、160 掘削ビット、162 軸部、164、166 攪拌翼、168、169 ビット、170 セメントミルク供給装置、210 杭(地中構造物)、220 ソイルセメント柱列壁(ソイルセメント壁)、230 コンクリート部材(一体化構造)、240 H型鋼(一体化構造)、300 掘削機、301 トレミー管、310 地下躯体(地中構造物)、320 ソイルセメント柱列壁(ソイルセメント壁)、330 コンクリート部材(一体化構造)、340 H型鋼(一体化構造)

Claims (6)

  1. 少なくとも上部が山留め壁としてのソイルセメント壁で囲繞された地中構造物であって、
    前記ソイルセメント壁の上部と前記地中構造物の上部との一体性を強化する一体化構造を備えることを特徴とする地中構造物。
  2. 前記一体化構造は、前記ソイルセメント壁の上部を囲繞する鋼板を備えることを特徴とする請求項1に記載の地中構造物。
  3. 前記一体化構造は、
    前記ソイルセメント壁の上に設けられた環状のコンクリート部材と、
    前記ソイルセメント壁と前記コンクリート部材とに跨って埋設された鋼材と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の地中構造物。
  4. 前記一体化構造は、
    前記ソイルセメント壁及び前記地中構造物の上に設けられたコンクリート部材と、
    前記ソイルセメント壁と前記コンクリート部材とに跨って埋設された鋼材と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の地中構造物。
  5. 前記地中構造物は杭であることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか1項に記載の地中構造物。
  6. 少なくとも上部を山留め壁としてのソイルセメント壁で囲繞して地中構造物を構築する方法であって、
    前記ソイルセメント壁の上部と前記地中構造物の上部との一体性を強化する一体化構造を構築することを特徴とする地中構造物の構築方法。
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