JPH09324313A - 清涼性衣料 - Google Patents

清涼性衣料

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JPH09324313A
JPH09324313A JP8143166A JP14316696A JPH09324313A JP H09324313 A JPH09324313 A JP H09324313A JP 8143166 A JP8143166 A JP 8143166A JP 14316696 A JP14316696 A JP 14316696A JP H09324313 A JPH09324313 A JP H09324313A
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JP
Japan
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cloth
fabric
fibers
value
fiber
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JP8143166A
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English (en)
Inventor
Sumi Iwazuru
寿美 岩鶴
Toshiyuki Kondo
敏之 近藤
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汗が流れる状況において清涼快適な衣料を提
供することを目的とする。 【構成】 SB値が(1)式、(2)式を満足し、かつ
SN値が(3)式、(4)式を満足し、輸水量が60%
以下であることを特徴とする布帛を用いた衣料。 (1)式1 【数1】 (2)式 【数2】 (3)式 【数3】 (4)式 【数4】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、清涼感に優れた衣
料に関する。
【0002】
【従来の技術】湿潤した蒸し暑い日や、夏の暑い日に
は、着用している衣服の種類によって、不快感の感じか
たが異なることは経験的に知られている。しかしなが
ら、布帛の特性を設計して、かかる環境下で積極的に清
涼感を与える試みはあまりなされていない。清涼感に関
わる要因は非常に複雑であり、多くの布帛物性がからみ
あった総合的なものである。また、着用環境、着用状況
によっても必要な布帛物性のバランスが変化する。これ
まで、布帛物性のどの項目が人の感覚に対してどのよう
なバランスで寄与し、着用中の様々な状況下において実
際に清涼感に富み快適であると感じるのか明確でなかっ
た。即ち、清涼感の尺度が明確でなかった。また、それ
を十分に満たす布帛もなかった。セルロース繊維は吸水
性に優れていることから、快適性を与える衣料の素材と
して広く使用されている。その代表的な例である単繊維
長の長い綿60番撚糸からなるフライス編地は、熱がこ
もりやすい傾向にあり、また汗の量が多くて汗が流れる
状況になると生地が肌にはりつくという問題がある。合
成繊維は吸水性に乏しいことが、反面、水分を逃散させ
やすい利点にもなって、セルロース繊維と併用されてい
る。例えば、側面に多数の小さい孔をもつポリエステル
線維75d/36f撚糸(撚糸回数1500回/m)か
らなるスムース編地の場合、涼しい環境での着用時には
さらっとした肌触りを与えるが、汗ばむ状況ではムレ易
く、さらに人体側の運動量が増えて汗が流れる状況にな
ると熱がこもり、暑さからの回復性が遅く、肌もべたつ
くなどの問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
を改善し、汗が流れる状況において清涼快適な衣料を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、SB値が
(1)式、(2)式を満足し、かつSN値が(3)式、
(4)式を満足し、輸水量が60%以下であることを特
徴とする布帛を用いた衣料である。 (1)式
【0005】
【数5】
【0006】(2)式
【0007】
【数6】
【0008】(3)式
【0009】
【数7】
【0010】(4)式
【0011】
【数8】
【0012】上記課題を解決するため、本発明者らは、
繊維の種類、繊維の構造、繊維の組合せ、布帛の種類、
布帛の構造などの異なる多数の布帛を作成し、それらを
衣服に縫製して、着用テストを行い、清涼感の要因分析
を行った。即ち、多数の着用試験者を選定し、パネラー
に明細を伏せて試作衣服を配布し、長期間にわたり1日
1点ずつ繰り返し、日常使用させ、清涼感に関係する1
8項目の要因について、その評価を着用毎に実施し、そ
の結果から人が感じる清涼感に与える大きな要因を抽出
した。また、環境試験室において、汗ばむ状況及び汗が
流れる状況を再現し、衣服と肌の間に温湿度センサーを
実装し温湿度を計測するとともに官能テストを実施し
た。その結果、汗ばむ程度の状況では、汗でべたつかな
いこと、ムレないこと、さらっとした肌触りであること
が清涼感判断の3大基準であったが、汗が流れる状況で
は、汗でべたつかない、肌にひっつかない、ムレないの
他、熱がこもらないことが判断の基準であり、肌触りの
項目は重要度の順位が下がった。
【0013】次に着用テストした布帛の物性について水
に関する物性、湿度に関する物性、熱に関する物性、表
面形状に関する物性、風合いに関する物性、生地変形度
などあらゆる角度から43項目測定し、官能評定結果と
の関係を解析した。その結果、清涼感に寄与する物性項
目とその重要度を掌握し、清涼感の尺度を明確化するこ
とに成功した。
【0014】本発明は、汗が流れる状況において清涼快
適性に富む布帛を追求したものであり、SN値が0.0
以上であると、汗が流れる状況において人は清涼感に富
み快適である。SN値が大きい程、清涼感に富むが、S
N値が100.0を超えると汗が流れる状況での布帛の
清涼感が判断しにくくなる。また、汗が流れる状況で
は、多量の汗により布帛が肌にべたつかないことが特に
重要であるが、輸水量が60%を超えるといったん吸っ
た汗が人体側に再移行し易くなり、清涼感が損なわれる
傾向がある。
【0015】かかる条件を満たす布帛を用いた衣料の好
ましい例は以下の通りである。即ち、少なくとも片側の
面に疎水性繊維による凹凸をもつ布帛からなり、凹凸の
高さが10μm以上、凸部の間隔が50μmから2m
m、凹凸を含む疎水性繊維の層が30μm以上であっ
て、布帛全体の厚みの2分の1以下、繊維充填率が12
%以上、25%以下、通気抵抗がポリウレタンを含む布
帛の場合は350KPa以下、ポリウレタンを含まずセ
ルロース繊維の含有率が20%を超える場合は200K
Pa以下、ポリウレタンを含まずセルロース繊維の含有
率が20%以下の場合、150KPa以下である布帛
の、かかる凹凸面を人体側に用いた衣料が挙げられる。
また別の例として少なくとも片側の面に親水性繊維を含
む凹凸をもつ布帛であり、凹凸の高さが50μm以上、
凸部間隔が400μmから4mm、凹凸を含む親水性繊
維を含む層が70μm以上、繊維充填率が12%以上、
25%以下、通気抵抗がポリウレタンを含む布帛の場合
350KPa以下、ポリウレタンを含まずセルロース繊
維の含有率が20%を超える場合は200KPa以下、
ポリウレタンを含まずセルロース繊維の含有率が20%
以下の場合150KPa以下である布帛の、かかる凹凸
面を人体側に用いた衣料が挙げられる。
【0016】また、放熱量が10.0W/m2 ・℃未満
であると人体側の熱を十分に排出できないため、放熱量
は10.0W/m2 ・℃以上であることが好ましい。ま
た、湿度移行量が6.0%未満であると人体側の湿気を
十分に排出できないため、湿度移行性は6.0%以上で
あることが好ましい。本発明において、上述の範囲を満
たす布帛を構成する繊維は、特に限定されるものでなく
ポリエステル繊維、ナイロン繊維、セルロース繊維、ア
クリル繊維、スパンデックス繊維、絹、羊毛などが挙げ
られる。セルロース繊維を20%以上含むと好ましく、
40〜80%の場合、より好ましい。
【0017】セルロース系繊維としては、麻、綿、キュ
プラ、ビスコースレーヨン、ポリノジックレーヨン等の
再生セルロース繊維、ライオセル(LYOCELL;例
えば繊維学会誌(繊維と工業)Vol.48,No.1
1(1992)P.584〜591に記載されているコ
ートルズ社の商品名テンセルが相当する。)が挙げられ
るが、特に好ましくはキュプラ、ビスコースレーヨン、
ポリノジックレーヨン、ライオセルであり、単糸デニー
ルや繊維長(短繊維でも長繊維でもよい)は特に限定さ
れない。
【0018】放熱量、湿度移行量、輸水量を制御するた
めには、例えばセルロース繊維の含有率を制御する方法
がある。本発明の布帛は、セルロース繊維を20%以上
含むことが好ましく、40〜80%がより好ましい。セ
ルロース繊維の含有率と布帛物性、及び清涼感との関係
を示す一例として、図1〜3にトリコット組織による実
験結果を示す。図1はセルロース混率と輸水量の関係、
図2はセルロース混率と放熱量の関係、図3はセルロー
ス混率と湿度移行量の関係である。セルロース混率を変
えるほかに、放熱量、湿度移行量、輸水量を制御する他
の方法として、布帛の密度を制御する方法がある。特
に、布帛の面方向の密度を低くする方が放熱量と湿度移
行量が高くなる方向にあるが、面方向の密度が低すぎる
と輸水量が多くなってしまう。また、厚み方向の密度を
高くする方が放熱量が高くなるが、輸水量も多くなる。
【0019】本発明の布帛は、また、繊維充填率が12
%以上、25%以下であることが好ましい。繊維充填率
とは、布帛の外側を直線でつないだ形状が空間中に占め
る体積のうち、繊維自体が占める体積をいい、次式より
求める。 繊維充填率(%)=(M/L)÷(H1 ×K1 +H2 ×
2 +・・+Hn ×Kn)×100 LはKES圧縮試験機で測定した荷重6g/cm2 時の
厚み(cm) Mは単位面積当たりの重量(g/cm2 ) H1 、H2 、・・・Hn は含有繊維1、2、・・・nの
各々の比重 K1 、K2 、・・・Kn は布帛中の含有繊維1、2、…
nの各々の混率 輸水量は一義的にセルロース混率と布帛の厚みに左右さ
れるが、セルロースの混率が低い場合は、疎水性繊維と
して仮撚法などにより嵩高加工された糸を用いると、着
用中に布帛が加圧されたとき糸の捲縮効果により空間が
保たれ、水がしみだし難くなる 即ち、嵩高加工糸を用
いることにより、輸水量が大きくならないようにでき
る。輸水量はこのようにして、適宜設定することができ
る。
【0020】本発明の布帛は通気抵抗が350Pa/m
2 以下であることが好ましい。また、ポリウレタン繊維
を含有しない場合は200Pa/m2 以下であることが
好ましい。ポリウレタン繊維を含有しないものであっ
て、セルロース系フィラメント繊維の含有率が20%以
下であるものは150Pa/m2 であることが好まし
い。
【0021】表面凹凸度及び表面摩擦係数の制御方法と
して、例えば布帛表面の形状、特に凹凸形状、凹凸の繊
維種、凹凸密度制御がある。布帛の表面には少なくとも
一方の面に凹凸があることが好ましい。凹凸は凹凸高さ
と分布の比で表現され、凹凸高さが低く、分布が密であ
れば、平滑に感じられ、さらっとした肌触りが得られな
い。凸部を構成する繊維は限定されないが、疎水性繊維
からなることが特に好ましい。凸部が疎水性繊維の場
合、凸部の高さ(布帛の断面を垂直に見た時に見える凸
部頂点から凹部底頂点までの高さ)が10μm以上、凸
部間隔(隣接する2つの凸部の頂点間の距離)が50μ
m以上2mm以下であることが好ましい。また、凸部が
親水性繊維からなる場合は、湿潤時に凸部のヤング率が
低下することから疎水性繊維による凸部より直径、高さ
とも大きい凸部が必要であり、凸部の高さは50μm以
上、凸部間隔は400μm以上、4mm以下であること
が好ましい。本発明の布帛から衣服を構成する時には、
かかる凹凸面を人体側の面として用いることにより、布
帛が乾燥状態で清涼感のある肌ざわりが得られるととも
に、布帛が湿潤状態であっても布帛が肌に密着せず、汗
や水が肌側にぬれ戻りにい。また、凹凸の表面積効果に
より湿度移行性が向上する。
【0022】凹凸構成の方法としては、長さ方向の部位
により太さが異なる糸を用いて凹凸を構成する方法、撚
糸による糸のねじれ及びうねりから成る凹凸を用いる方
法(特に凸部が疎水性繊維からなる場合に適する)、編
組織により凹凸を構成する方法(特に凸部が親水性繊維
からなる場合に適する)、粒状樹脂を布帛にのせる方法
等が挙げられる。複数の糸を用いて交編する場合には、
太さの異なる糸を用いて編組織上に適切に配置すること
によっても凹凸が得られる。
【0023】本発明の布帛の組織は限定されないが、人
体側にくる面に疎水性繊維を薄く配置することが好まし
い。この人体側最外層の疎水性繊維層の厚さは30μm
以上が好ましく、布帛の厚みの2分の1以下であること
が特に好ましい。人体側面に用いる疎水性繊維の種類と
しては異形断面糸、例えばW型断面やL型断面や3角断
面ポリエステル繊維、3角断面や三つ葉型断面ナイロン
繊維や長さ方向に太さの異なる単糸を組み合わせてなる
繊維などを用いると毛細管現象により汗を速やかに吸い
上げるため特に好ましい。親水性繊維は人体側面の表層
より30μm以上内側にあることが好ましい。好ましい
布帛構造としては、例えば、人体側の面から順に、凹凸
高さ30μm、厚さ70μmの疎水性繊維層、厚さ10
0μmの親水性繊維層、親水性繊維と疎水性繊維の割合
が4対6よりなる厚さ300μmの層が順次配置された
構造が挙げられる。本発明の布帛の用途は特に限定する
ものでないが、インナーウェアやポロシャツ、ブラウ
ス、スラックス、裏地などのように肌に直接触れる用途
に特に適するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例で具体的に
説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものでは
ない。 測定方法 (1)測定方法 放熱量;カトーテック社製サーモラボIIを使用し、
20℃65%RH環境下で、熱板(熱板全体が12cm
角、その内、計測用熱板が10cm角で周囲に幅1cm
のガード熱板がある)に試料15cm角の裏側面(衣服
にするとき人体側になる面)を接触させるようにのせ、
さらに発砲スチロール枠(15cm角、中央に10cm
角の穴有り、厚み3mm)をのせ、上からドラフティン
グテープ(ニチバン社製)で固定し、風速0.2m/s
(風速目盛と風速の検量線校正表から風速0.2m/s
になるよう適正目盛り値を読みとり目盛りをその値に合
わせる)において熱板を30℃に保つときの必要熱量
(W/m2 ・℃)を測定した。
【0025】表面凹凸度;カトーテック社製KESを
使用し、試料20cm角の裏側面(衣服にするとき人体
側になる面)について、試料設定荷重を200gとし、
接触子は0.5φ×5mmの鋼性ワイヤーを用いて接触
荷重10gfとし、移動速度1mm/secにて試料の
縦方向、横方向それぞれの表面凹凸値(SMD)を計測
する。得られた表面凹凸値の内、縦方向の値と横方向の
値の大きい方を選択し、該当する測定チャート上から読
みとった測定距離2cm間の凸部数で除し、表面凹凸度
とする。
【0026】表面摩擦係数;カトーテック社製KES
を使用し、試料20cm角の試料の裏側面(衣服にする
とき人体側になる面)について、試料設定荷重を200
gとし、接触子は0.5φ×5mmの鋼性ワイヤーを5
×5mmに並べたものを用いて接触荷重50gf、移動
速度1mm/secにて縦方向、横方向それぞれの表面
摩擦係数(MIU)を計測し縦横の平均値を目的の表面
摩擦係数とする。
【0027】輸水量;ガラス板10cm角に7cm角
試料を裏側面(衣服にするとき人体側になる面)が上に
なるようにのせ、水0.8mlを約5mm上から静かに
滴下し、10分静置後、重量計測済みの10cm角濾
紙、10cm角ガラス板、荷重500gをのせ、10秒
静置後、濾紙の重量増加分を秤量する。濾紙の重量増加
分(g)/0.8(g)×100を目的の輸水量とす
る。
【0028】湿度移行度;22℃65%RH環境下に
おいて32.0℃の熱板(熱板全体が12cm角、その
内、計測用熱板が10cm角で周囲に幅1cmのガード
熱板32.2℃がある)にサランラップ(登録商標、旭
化成工業社製)を20cm角に正確にカットしたものを
熱板との間に空気が入らないように貼り、上にアクリル
樹脂枠(15cm角、中央に10cm角の穴有り、厚み
5mm、中央の穴にポリエステルモノフィラメント糸を
15mm間隔に縦横格子状に張ったもの)をのせ、さら
に上に試料15cm角の裏側面(衣服にするとき人体側
になる面)を熱板側に向けて設置し、さらに上にアクリ
ル樹脂枠(15cm角、中央に10cm角の穴有り、厚
み5mm)をのせ、先に敷いたサランラップの端をアク
リル枠の周囲に下から上へ折り返し20分間静置の後、
熱板を32.0℃に保つのに必要な熱量WI(W)を計
測する。次に32.0℃の熱板に(熱板全体が12cm
角、その内、計測用熱板が10cm角で周囲に幅1cm
のガード熱板32.2℃がある)にサランラップ20c
m角を熱板との間に空気が入らないように貼り、上から
9cm角の濾紙を熱板の中央にのせ、水0.3mlを濾
紙全体に含浸させる。アクリル樹脂枠(15cm角、中
央に10cm角の穴有り、厚み5mm、中央の穴にポリ
エステルモノフィラメント糸を15mm間隔に縦横格子
状に張ったもの)をのせ、上から試料15cm角の裏側
面(衣服にするとき人体側になる面)を熱板側に向けて
設置し、さらに上にアクリル樹脂枠(15cm角、中央
に10cm角の穴有り、厚み5mm)をのせ、先に敷い
たサラン ラップの端をアクリル枠の周囲に下から上へ
折り返し20分間静置の後、熱板を32.0℃に保つの
に必要な熱量W2 (W)を計測する。
【0029】T={(W2 ーW1 )/6.08}×4
6.944ー1.022とし、Tを目的の湿度移行度と
する。
【0030】
【実施例1】ポリエステル糸30d/12fとキュプラ
50d/30fをインターレースノズルを用いて芯がキ
ュプラで鞘がポリエステルの鞘針構造となるようエアー
混繊した糸とポリエステル30d/24fを用いて、2
8Gダブル丸編機により、片面にポリエステル糸のみが
表れるよう給糸を配列しダブルピケ組織の編地を編成し
た。得られた編地を180℃30秒プレセットした後、
液流染色機にてポリエステルを分散染料で、キュプラを
反応染料で通常処方で1浴2段染色を行った。吸水仕上
げ剤を施した後、ファイナルセットを170℃30秒行
った。得られた布帛のセルロース混率は40%、通気抵
抗は137KPa、SB値は−0.06、SN値は1.
89、表面凹凸度は0.314、表面摩擦係数は0.2
18、繊維充填率は16%、放熱量11.0W/m2 ・
℃、湿度移行量10.1、輸水量は20.1%であっ
た。
【0031】
【実施例2】ポリエステルW型断面糸50d/30fと
キュプラ30d/30fをインターレースノズルを用い
て芯がキュプラで鞘がポリエステルの鞘芯構造となるよ
うエアー混繊したもの(a)とキュプラ50d/30f
(b)を用いて、28Gダブル丸編機により混繊糸
(a)とキュプラ(b)の給糸配列をabbaの順にし
てスムース組織(鹿子調)の編地を作成した。得られた
編地を実施例1と同様の処方で染色仕上げを行った。得
られた布帛のセルロース混率は60%、通気抵抗は4
5.5KPa、SB値は−0.06、SN値は2.0
3、表面凹凸度は0.282、表面摩擦係数は0.21
0、繊維充填率は17%、放熱量11.1W/m2 ・
℃、湿度移行度10.3、輸水量21.3%であった。
【0032】実施例1、2の布帛を定法により裁断縫製
してキャミソールを得た。
【0033】
【比較例1】従来品のナイロン30d/12fハーフト
リコット編地を準備した。この編地は通気抵抗36.3
KPa、SB値−1.49、SN値−1.42、表面凹
凸度0.05、表面摩擦係数0.211、繊維充填率2
6%、放熱量10.2W/m2 、湿度移行度9.4、輸
水量83.2%であった。
【0034】
【比較例2】従来品の中で優れているといわれている吸
汗ポリエステル75d/36fスムース編地を準備し
た。この編地は通気抵抗13.6KPa、SB値0.1
3、SN値0.01、表面凹凸度0.403、表面摩擦
係数0.254、放熱量10.8W/m2 ・℃、湿度移
行度9.7、輸水量79.2%であった。
【0035】
【比較例3】従来品の綿糸60/−番フライス編地を準
備した。この編地は通気抵抗58.8KPa、SB値
0.20、SN値0.78、表面凹凸度0.759、表
万摩擦係数0.221、放熱量10.4W/m2 ・℃、
湿度移行度9.4、輸水量33%であった。
【0036】パネラー5人に実施例1、2、比較例1、
2、3からなるキャミソールとその上に綿30%ポリエ
ステル70%のブラウスシャツと膝丈スパッツを着用さ
せ、1日1例ずつ31℃×50%RH環境下で座位安静
1Hr、歩行5min(400m)、座位安静30mi
n、踏み台昇降15min、座位安静15minの順に
行動させ清涼感について評定を求めたところ、実施例1
は、踏み台昇降中からその後の座位安静の汗が流れる状
況においても汗でべたつかない、肌にひっつかないテス
ト終了時には汗がひいた、総合的に涼しいと評価され
た。実施例2は、踏み台昇降後も汗によるべたつきがな
い、ムレ感が少ない、総合的に涼しいと評価された。比
較例1は、着用直後からムレる、総合的に暑いと評価さ
れ、踏み台昇降中は汗で肌にはりつき不快であると評価
された。比較例2は、踏み台昇降中は急に熱がこもって
暑い、汗でべたつくと評価された。比較例3は着用直後
はやや暑いと評価され、踏み台昇降後は汗で肌にはりつ
き不快である、生地が重い、総合的に暑いと評価され
た。
【0037】
【発明の効果】本発明の衣料は、例えば、梅雨時、初
夏、初秋などにおける比較的暑い日、及び盛夏において
屋外を歩行したり、自転車で移動したり、また、盛夏に
おいて軽作業をしたりする場合などの、汗が流れる状況
において、汗によるべたつきが少なく、熱がこもりにく
く、むれにくく、肌触りがさらっとして清涼感に富む快
適な衣料である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトリコット編地における、セルロース
繊維の混率と輸水量の関係を示す図。
【図2】本発明のトリコット編地における、セルロース
繊維の混率と放熱量の関係を示す図。
【図3】本発明のトリコット編地における、セルロース
繊維の混率と湿度移行性の関係を示す図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SB値が(1)式、(2)式を満足し、
    かつSN値が(3)式、(4)式を満足し、輸水量が6
    0%以下であることを特徴とする布帛を用いた衣料。 (1)式 【数1】 (2)式 【数2】 (3)式 【数3】 (4)式 【数4】
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015101808A (ja) * 2013-11-25 2015-06-04 旭化成せんい株式会社 編地

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JP2015101808A (ja) * 2013-11-25 2015-06-04 旭化成せんい株式会社 編地

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