JPH0932250A

JPH0932250A - 床暖房用畳

Info

Publication number: JPH0932250A
Application number: JP18693195A
Authority: JP
Inventors: Toshio Sarada; 俊男皿田
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1995-07-24
Filing date: 1995-07-24
Publication date: 1997-02-04

Abstract

(57)【要約】【課題】容易に製造することができる床暖房用畳の提
供。【解決手段】床暖房用の発熱部材に裏面1aが当接する
略平板状の畳床1 と、畳床の上層に位置するシート状の
畳表5 と、を有する床暖房用畳A において、畳床の裏面
より表面に熱を伝えるものであって、畳床を縫うように
畳床を所定間隔毎に貫通しながらその表面1bと裏面1aに
交互に当接する熱伝導率の高い略線状の熱伝導部材4 を
設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、床暖房を行うに際
して発熱部材の上に配設される床暖房用畳に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来、畳床の上層に畳表を積層して略平
板状に形成される畳は、断熱性の高い材料で形成されて
いるため、床暖房を行う際に発熱部材の上に配設する
と、その畳の温度が上昇せず、床暖房を効率よく行うこ
とができない。そこで、床暖房において、畳の温度を上
げるため、薄い畳を用いたりしていたが、畳が薄いと畳
床が薄くなって剛性がなくなるため、畳表に張りがなく
なってしわが生じたりすることがある。

【０００３】これを改善するものとして、実開平７−１
３９６３号に開示されるものがある。この床暖房用畳A
は、図10及び図11に示すように、畳床1 に複数の貫通孔
20,20 …を設け、畳床1 の表面1bを覆う熱伝導性の放熱
層21と裏面1aを覆う熱伝熱性の受熱層22を貫通孔に充填
された熱伝導性の伝熱部23,23 …で連結している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述した床暖房用畳
は、伝熱部で放熱層と受熱層を連結しているため、畳床
を本来の畳のように厚くして剛性をもたしながら、床暖
房の熱効率を良くすることができる。しかしながら、畳
床に貫通孔を設けたりその貫通孔に伝熱部を充填するこ
とは、面倒であり、畳の製造に時間を要する原因となっ
ている。

【０００５】本発明は、このような点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、容易に製造する
ことができる床暖房用畳を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、請求項１記載の床暖房用畳は、床暖房用の発熱部
材に裏面が当接する略平板状の畳床と、該畳床の上層に
位置するシート状の畳表と、を有する床暖房用畳におい
て、前記畳床の裏面より表面に熱を伝えるものであっ
て、畳床を縫うようにその表面と裏面に当接する熱伝導
率の高い熱伝導部材を設けた構成としている。

【０００７】また、請求項２記載の床暖房用畳は、請求
項１記載の熱伝導部材を、略線状であって畳床を所定間
隔でもって貫通しながら表面と裏面とに交互に当接する
よう形成した構成としている。

【０００８】また、請求項３記載の床暖房用畳は、請求
項１または２記載の畳床の表面に、シート状の弾性部材
を設けた構成としている。

【０００９】また、請求項４記載の床暖房用畳は、請求
項１乃至３記載の畳床の表面に、金属製でシート状の均
熱部材を設けた構成としている。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の第１の実施形態を
図１乃至図６に基づいて説明する。なお、従来例で説明
したものと基本的な機能が同様な部材には、同一の符号
を付している。図１は本発明の床暖房用畳A の部分断面
図であり、畳床1 と、熱伝導部材4 と、畳表5 とを主要
構成部材としている。

【００１１】畳床1 は、発熱部材の熱を受熱するととも
に、この床暖房用畳A の基体となるもので、裏面1aと表
面1bを有して厚みが５cm程度の略平板状に形成され、後
述する床暖房用の発熱部材に裏面1aが当接するよう配設
される。この畳床1 は、具体的には図３に示すように、
例えば木質繊維を主成分とする２枚の平板状のインシュ
レーションボ−ド2,2 の間に１枚のポリスチレン樹脂を
発泡した平板状のポリスチレンフォーム3 を挟んだもの
である。

【００１２】熱伝導部材4 は、畳床1 の裏面1aから表面
1bに熱を伝導するもので、容易に折り曲げ可能であって
熱伝導率の高い、例えば銅を含有した直径が１mm程度の
線材より形成される。この熱伝導部材4 は、畳床1 を貫
通しながらその裏面1aと表面1bを交互に当接するよう、
すなわち畳床1 を縫うように配設される。具体的には、
熱伝導部材4 は１本の細い線材より形成されており、畳
床1 にあらかじめ貫通孔をあけることなく、熱伝導部材
4 を突き刺すように畳床1 に貫通させ、図４に示すよう
に、畳床1 の長手方向に延伸するとともに、長手方向の
各端部で折り曲げられてジグザグ状となるよう配設され
る。したがって、畳床1 を形成するインシュレーション
ボ−ド2,2 とポリスチレンフォーム3 は、熱伝導部材4
により一体化される。

【００１３】畳表5 は、畳床1 の上層に位置して床暖房
用畳A の表面材となるもので、シート状に編んだイグサ
により形成される。この畳表5 は、畳床1 の長手方向の
長さより少し長めで、短手方向の長さと略同等の長さを
有する略矩形状であって、図示していないが、畳床1 の
表面1bに載置して、畳床1 の長手方向の両端部で裏面1a
に到達するよう折り曲げ、畳表5 に張りがあるよう裏面
1aに縫製される。

【００１４】また、6 は畳縁で、畳表5 の短手方向の両
端部を綺麗に仕上げるもので、化学繊維、木綿、麻及び
絹等を材料とする長尺シート状のものである。この畳縁
6 は、畳表5 の短手方向の端部の表面より、畳床1 の短
手方向の端部の裏面1aにかけて断面略コ字状となるよう
配設される。

【００１５】一方、図５及び図６において、10,10 …は
発熱部材で、商用電源に接続して通電することにより発
熱する発熱線（図示せず）をジグザグ状に内部に配設し
た略平板状のものであり、床下地11の上に配設される。
12,12 …は副部材で、床暖房用畳A を発熱部材10,10 …
の上に配設する際に、床暖房用畳A のがたつきを防止す
るもので、発熱部材10と同じ厚みを有する略平板状のも
ので、発熱部材10,10…を配設しない床下地11の上に配
設される。

【００１６】この床暖房用畳A は、インシュレーション
ボード2,2 とポリスチレンフォーム3 を有する畳床1
を、熱伝導部材4 を縫うように配設することにより一体
化し、その畳床1 の上層に畳表5 を配設して畳床1 の長
手方向の裏面1aで固定し、畳床1 の短手方向の両端部に
畳縁6,6 を取着することで形成される。そして、この床
暖房用畳A は、発熱部材10,10 …に畳床1 の裏面1aが当
接するよう発熱部材10,10 …の上に敷設される。

【００１７】このものは、発熱部材10で発生した熱が、
熱伝導部材4 を介して畳床1 の裏面1aより表面1bに伝わ
るため、畳床1 の材質にかかわらず床暖房用畳A の表面
1bの温度が上昇しやすく、床暖房の熱効率を良くするこ
とができるとともに、熱伝導部材4 を縫うように畳床1
に配設できるため、畳床1 の製造が容易となる。

【００１８】次に、本発明の第２の実施形態を図７に基
づいて説明する。7 は弾性部材で、畳床1 の表面1bと畳
表5 の間にあってクッション性を有するものであり、フ
ェルト等でもって略シート状に形成される。この床暖房
用畳A は、弾性部材7 により、熱伝導部材4 による凹凸
を吸収することができるため、畳表5 を滑らかにして、
その上での歩行感等を向上する。

【００１９】次に、本発明の第３の実施形態を図８に基
づいて説明する。8 は均熱部材で、畳床1 の表面1bと畳
表5 の間にあって熱を表面1bの全体に伝えるものであ
り、アルミ箔等の金属でもって略シート状に形成され
る。この床暖房用畳A は、均熱部材8 により、畳床1 の
表面1bの温度を略均一にすることができるため、床暖房
による床の温度のバラツキが少なくなり、使用感が向上
する。

【００２０】次に、本発明の第４の実施形態を図９に基
づいて説明する。このものは、熱伝導部材4 を上糸部4a
と、下糸部4bにより形成したもので、下糸部4bは、所定
間隔でもって畳床1 を貫通して上糸部4aと結合するよう
になっている。このものは、畳床1 を強固に一体化する
とともに、畳床1 の裏面1a及び表面1bに当接する熱伝導
部材4 の面積が増加するため、さらに、床暖房用畳A の
熱効率を良くすることができる。

【００２１】なお、熱伝導部材は、１個または２個の線
状のものとして説明したが、このような長い線材に限定
されるものではなく、多数の短い線材が畳床を貫通して
その表面と裏面に当接するものや、また、長尺平板状の
形状をしているものなど、要は畳床を縫うようにその表
面と裏面に当接するものであればよい。また、熱伝導部
材により畳床を一体化したが、熱伝導部材で一体化する
ものに限定されるものではなく、従来の畳に用いられて
いるように糸でもって畳床を一体化した後に、熱伝導部
材を配設してもよく、その配設位置も説明したものに限
定されるものでない。さらに、畳床の構造は、インシュ
レーションボードとポリスチレンフォームを用いたもの
について説明したが、この組み合わせだけではなく、藁
を用いたものやインシュレーションボードのみのもの
等、各種のものに本発明は適用できる。

【００２２】

【発明の効果】請求項１記載の床暖房用畳は、熱伝導部
材を縫うように畳床に配設することにより、畳床の裏面
より表面に熱が伝わるため、床暖房の熱効率を良くする
ことができるとともに、熱伝導部材を縫うように配設で
きるため製造が容易となる。

【００２３】また、請求項２記載の床暖房用畳は、請求
項１の効果に加えて、熱伝導部材は、略線状のため畳床
に突き刺して貫通させながら表面と裏面とに交互に当接
することができるため、さらに製造が容易となる。

【００２４】また、請求項３記載の床暖房用畳は、請求
項１または２の効果に加えて、弾性部材により熱伝導部
材による凹凸を低減することができるため、畳表が滑ら
かとなり使用感が向上する。

【００２５】また、請求項４記載の床暖房用畳は、請求
項１乃至３のいづれかの効果に加えて、均熱部材で畳床
の表面の温度、すなわち畳表の温度を略均一にすること
ができるため、床暖房による床の温度のバラツキが少な
くなり、さらに使用感が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施形態を示す床暖房用畳の部
分断面図である。

【図２】その床暖房用畳の斜視図である。

【図３】その床暖房用畳の別の部分断面図である。

【図４】その床暖房用畳の畳床の平面図である。

【図５】その床暖房用畳を発熱部材の上に配設した際の
斜視図である。

【図６】その床暖房用畳を発熱部材の上に配設した際の
部分断面図である。

【図７】本発明の第２の実施形態を示す床暖房用畳の部
分断面図である。

【図８】本発明の第３の実施形態を示す床暖房用畳の部
分断面図である。

【図９】本発明の第４の実施形態を示す床暖房用畳の部
分断面図である。

【図10】本発明の従来例を示す床暖房用畳の部分断面斜
視図である。

【図11】その床暖房用畳の部分断面図である。

【符号の説明】

A 床暖房用畳 1 畳床 1a 裏面 1b 表面 2 インシュレーションボード 3 ポリスチレンフォーム 4 熱伝導部材 5 畳表 6 畳縁 7 弾性部材 8 均熱部材 10 発熱部材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】床暖房用の発熱部材に裏面が当接する
略平板状の畳床と、該畳床の上層に位置するシート状の
畳表と、を有する床暖房用畳において、前記畳床の裏面より表面に熱を伝えるものであって、畳
床を縫うようにその表面と裏面に当接する熱伝導率の高
い熱伝導部材を設けたことを特徴とする床暖房用畳。
【請求項２】前記熱伝導部材を、略線状であって畳
床を所定間隔でもって貫通しながら表面と裏面とに交互
に当接するよう形成したことを特徴とする請求項１記載
の床暖房用畳。
【請求項３】前記畳床の表面に、シート状の弾性部
材を設けたことを特徴とする請求項１または２記載の床
暖房用畳。
【請求項４】前記畳床の表面に、金属製でシート状
の均熱部材を設けたことを特徴とする請求項１乃至３記
載の床暖房用畳。