JPH09318985A - 波長変換装置 - Google Patents

波長変換装置

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JPH09318985A
JPH09318985A JP8133669A JP13366996A JPH09318985A JP H09318985 A JPH09318985 A JP H09318985A JP 8133669 A JP8133669 A JP 8133669A JP 13366996 A JP13366996 A JP 13366996A JP H09318985 A JPH09318985 A JP H09318985A
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JP
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fundamental wave
crystal
wavelength conversion
conversion device
harmonic
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JP8133669A
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English (en)
Inventor
Shigeo Kubota
重夫 久保田
Hisashi Masuda
久 増田
Buihiman Buerunaa
ヴェルナー・ヴィヒマン
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/37Non-linear optics for second-harmonic generation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基本波を非線形光学結晶中に収束させて波長
変換を行う波長変換装置において、入力される基本波の
パワーが高くても、非線形光学結晶中に顕著なピークが
発生しないようにする。 【解決手段】 本発明に係る波長変換装置では、基本波
の収束点におけるスポット半径を0.0014〜0.0
023cmとし、非線形光学結晶の結晶長を0.5〜
1.2cmとする。この範囲を満たすとき、入力される
基本波のパワーが高くても、非線形光学結晶中における
光強度分布はトップ・ハット型となり、ピークが発生す
るようなことはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベータ・バリウム
・ボレイト結晶等のような非線形光学結晶を用いた波長
変換装置に関し、特に、強度分布の一様性が必要とされ
る半導体露光装置等に好適な波長変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば第2高調波を発生させて波長変換
を行う波長変換装置では、基本波を非線形光学結晶中に
収束させて、非線形光学結晶による非線形光学過程によ
って、波長変換を行う。
【0003】従来、波長変換装置において、入力される
基本波がガウス型強度分布を有し、非線形光学結晶が一
定のウォークオフを有しているとき、波長変換のための
最適収束条件は、Boyd&Kleinmanの公式
(ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス、10
巻、3597ページ、1968年)によって求めてい
た。
【0004】しかしながら、Boyd&Kleinma
nの公式は、非線形過程における基本波の減衰、すなわ
ちデプリーションを無視している。そのため、入力され
る基本波のデプリーションが無視できないようなとき、
具体的には入力される基本波のパワーが高いようなとき
には、近似が著しく悪くなるという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、デプリーシ
ョンが無視できないようなパワーの基本波を非線形光学
結晶に入力すると、デプリーションとウォークオフの相
乗効果によって、波長変換された光の強度分布が著しく
歪み、非線形光学結晶中における光強度に顕著なピーク
が発生することがある。
【0006】そして、このような光強度のピークは、非
線形吸収の直接要因となり、非線形光学結晶に対する光
損傷の原因となる。また、非線形光学結晶中における光
の強度分布に著しい歪みがあると、例えば、第2高調波
を次段の波長変換の光源として使用する際に、変換効率
が低下してしまうという問題も生じる。したがって、波
長変換装置では、非線形光学結晶中における光の強度分
布の歪みを無くし、顕著なピークを持たないようにする
ことが、実用上大きな課題となる。
【0007】しかしながら、波長変換装置の設計に利用
されているBoyd&Kleinmanの公式は、デプ
リーションを考慮していないため、従来は、デプリーシ
ョンとウォークオフの相乗効果に起因する現象を解析す
ることが出来なかった。
【0008】本発明は、このような従来の実情に鑑みて
提案されたものであり、デプリーションの影響を考慮
し、入力される基本波のパワーが高くても、波長変換さ
れた光の強度分布の歪みが抑制され、非線形光学結晶中
に顕著なピークが発生しないようにした波長変換装置を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明者は、Boyd&Kleinmanの公式
の導出過程に基本波のデプリーションの効果を取り入
れ、計算機シミュレーションによって、非線形光学結晶
中における光の強度分布を算出した。そして、本発明者
は、この計算機シミュレーション結果から、非線形光学
結晶の結晶長等を適切に設定することにより、波長変換
の変換効率を損なわずに、非線形光学結晶中における光
の強度分布に顕著なピークを持たないようにすることが
可能なことを見出した。
【0010】本発明はこのような知見に基づいて成され
たものであり、本発明に係る波長変換装置は、基本波を
非線形光学結晶中に収束させて波長変換を行う波長変換
装置であって、上記基本波の収束点におけるスポット半
径が0.0014〜0.0023cm、上記非線形光学
結晶の結晶長が0.5〜1.2cmであり、上記基本波
として、非線形光学結晶中におけるデプリーションの影
響が無視できないようなパワーを有するレーザ光を使用
することを特徴とする。
【0011】ここで、上記非線形光学結晶の結晶長を
l、ウォークオフ角をρとし、上記基本波の波動ベクト
ルをkとしたとき、0.5ρ(lk)1/2 >10である
ことが好ましい。また、上記非線形光学結晶の結晶長を
lとし、上記基本波の収束点におけるスポット半径をw
x 、波動ベクトルをkとしたとき、1<l/(kwx 2
<1.7であることが好ましい。
【0012】また、上記波長変換装置において、基本波
には、例えば、Qスイッチ固体レーザの第2高調波を使
用する。このとき、Qスイッチ固体レーザには、例え
ば、平均出力が5〜20W、繰り返し周波数が1〜10
kHz、パルスの半値全幅が20〜50nsのものを使
用する。また、Qスイッチ固体レーザとしては、例え
ば、出力されるレーザ光の波長幅を制御するために固体
レーザを用いて注入同期されたもの使用する。
【0013】また、上記波長変換装置では、非線形光学
結晶に、例えば、ベータ・バリウム・ボレイト結晶を使
用する。そして、波長変換により、例えば第2高調波を
発生させる。具体的には、例えば、第2高調波として紫
外光を発生させる。
【0014】以上のような波長変換装置では、デプリー
ションの影響を考慮して、非線形光学結晶の結晶長等を
設定しているので、入力される基本波のパワーが高くて
も、光強度分布の歪みが抑制され、非線形光学結晶中に
顕著なピークが発生するようなことがない。
【0015】また、本発明に係る他の波長変換装置は、
基本波を非線形光学結晶中に収束させて波長変換を行う
波長変換装置であって、上記基本波の光源と上記非線形
光学結晶との間に、焦点距離可変のズームレンズを備え
ており、上記基本波のパワーに応じて、基本波のスポッ
ト半径を上記ズームレンズにより変化させることを特徴
とする。
【0016】ここで、上記非線形光学結晶の結晶長を
l、ウォークオフ角をρとし、上記基本波の波動ベクト
ルをkとしたとき、0.5ρ(lk)1/2 >10である
ことが好ましい。また、上記非線形光学結晶の結晶長を
lとし、上記基本波の収束点におけるスポット半径をw
x 、波動ベクトルをkとしたとき、1<l/(kwx 2
<1.7であることが好ましい。
【0017】また、上記波長変換装置において、基本波
には、例えば、Qスイッチ固体レーザの第2高調波を使
用する。このとき、Qスイッチ固体レーザには、例え
ば、平均出力が5〜20W、繰り返し周波数が1〜10
kHz、パルスの半値全幅が20〜50nsのものを使
用する。また、Qスイッチ固体レーザとしては、例え
ば、出力されるレーザ光の波長幅を制御するために固体
レーザを用いて注入同期されたもの使用する。
【0018】また、上記波長変換装置では、非線形光学
結晶に、例えば、ベータ・バリウム・ボレイト結晶を使
用する。そして、波長変換により、例えば第2高調波を
発生させる。具体的には、例えば、第2高調波として紫
外光を発生させる。
【0019】以上のような波長変換装置では、デプリー
ションの影響を考慮して基本波のスポット半径を設定す
ることができるので、入力される基本波のパワーが高く
ても、基本波のスポット半径を変化させることにより光
強度分布の歪みを抑制し、非線形光学結晶中に顕著なピ
ークが発生しないようにすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な
実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。なお、本発明は以下の例に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能
であることは言うまでもない。
【0021】本発明が効果的に適用されるのは、ウォー
クオフの大きい非線形光学結晶中に、デプリーションが
無視できないような、平均パワーの高い基本波を入力し
て、波長変換を行うときである。そこで、本実施の形態
では、非線形光学結晶として、比較的にウォークオフの
大きい非線形光学結晶であるベータ・バリウム・ボレイ
ト結晶(BBO)を使用し、このベータ・バリウム・ボ
レイト結晶に入力される基本波として、デプリーション
の影響が無視できないような平均パワーが高い波長53
2nmの緑色レーザ光を使用した。このとき、非線形光
学過程による波長変換によって、第2高調波として波長
266nmの紫外光が発生することとなる。
【0022】ここで、緑色レーザ光には、Qスイッチ・
ネオジミウム・ヤグレーザの第2高調波を使用した。Q
スイッチ・ネオジミウム・ヤグレーザは、平均出力が6
W、パルスの半値全幅が35ns、繰り返し周波数が1
〜10kHzのレーザ光を出力するものが商品化されて
いる。ここで、Qスイッチ・ネオジミウム・ヤグレーザ
は、例えば、出力されるレーザ光の波長幅を制御するた
めに固体レーザを用いて注入同期される。そして、この
Qスイッチ・ネオジミウム・ヤグレーザからのレーザ光
を基本波として、非線形光学結晶であるリチウム・ボレ
イト結晶(LBO)を用いて第2高調波を発生させるこ
とにより、平均パワーが3W以上の緑色レーザ光を得る
ことが出来る。
【0023】このように得られた平均パワー3W以上の
緑色レーザ光では、繰り返し周波数が7kHzで半値全
幅が25nsのパルス波形が観測されており、そのピー
クパワーは17kWに達している。そして、このような
高出力の緑色レーザをベータ・バリウム・ボレイト結晶
内に収束させて第2高調波を発生させると、顕著なデプ
リーションの影響が現れることが、実験的にも確認され
ている。そこで、以下、平均パワーが3W以上の緑色レ
ーザ光を基本波として使用した第2高調波発生について
説明する。
【0024】なお、実験的には平均出力が10W程度の
Qスイッチ・ネオジミウム・ヤグレーザも開発されてい
るので、近いうちに、Qスイッチ・ネオジミウム・ヤグ
レーザからのレーザ光を基本波として第2高調波を発生
させることにより、6W程度の緑色レーザ光も得られる
見通しである。そこで、以下の説明では、デプリーショ
ンの影響が無視できないような例として、基本波の平均
入力パワーが6Wまでの範囲について計算機シミュレー
ションを行った結果を示す。
【0025】ここで、記載の範囲を6Wまでにとどめた
のは、Qスイッチ固体レーザとして、繰り返し周波数が
高く、且つ平均出力が10Wを越えるようなものが未だ
開発されていないため、6Wを越えるような緑色レーザ
光が直ぐには得られないからである。しかし、この記載
の範囲は、本発明の適用範囲を制限するものではない。
すなわち、平均パワーが6Wを越えるような基本波を非
線形光学結晶に入力することができるならば、当然の事
ながら、本発明は、基本波の平均入力パワーが6Wを越
えるような範囲においても適用可能である。
【0026】以下、図1に基づいて、ベータ・バリウム
・ボレイト結晶を用いて第2高調波を発生させたときの
パワー変換効率と、ベータ・バリウム・ボレイト結晶の
結晶長との関係について説明する。
【0027】図1は、基本波として平均パワー3Wの緑
色レーザ光をベータ・バリウム・ボレイト結晶に入力し
て第2高調波を発生させた場合について、ベータ・バリ
ウム・ボレイト結晶の結晶長に対応した最適スポット半
径を示している。ここで、最適スポット半径とは、第2
高調波発生におけるパワー変換効率が最大となるとき
の、基本波の収束点におけるウォークオフ方向のスポッ
ト半径である。また、図1は、基本波の収束点における
スポット半径を最適スポット半径としたときの、第2高
調波発生におけるパワー変換効率についても示してい
る。
【0028】この図1から分かるように、パワー変換効
率は、デプリーションの影響により飽和傾向が見られる
ものの、基本的には結晶長に応じて増加する。換言する
と、パワー変換効率は、結晶長が短くなると減少してし
まう。したがって、パワー変換効率の観点から、使用で
きる結晶長には下限がある。一方、発生するウォークオ
フ量は結晶長に比例するから、ウォークオフの観点か
ら、使用できる結晶長には上限がある。このように、パ
ワー変換効率の観点と、ウォークオフの観点とから、結
晶長には上限及び下限があり、具体的には、結晶長の範
囲は、0.5〜1.2cm程度が好ましいこととなる。
【0029】そこで、以下の説明では、結晶長が0.6
cmのベータ・バリウム・ボレイト結晶を使用した例
と、結晶長が1.0cmのベータ・バリウム・ボレイト
結晶を使用した例とについて説明する。ここで、最適ス
ポット半径は、図1に示すように、結晶長が0.6cm
のベータ・バリウム・ボレイト結晶を使用するときには
0.00145cmとなり、結晶長が1.0cmのベー
タ・バリウム・ボレイト結晶を使用するときには0.0
0185cmとなる。
【0030】ところで、ウォークオフ量の度合いを示す
ウォークオフ・パラメータBは、非線形光学結晶の結晶
長をl、ウォークオフ角をρとし、基本波の波動ベクト
ルをkとしたとき、下記式(1)で表される。
【0031】 B=0.5ρ(lk)1/2 ・・・(1) そして、非線形光学結晶としてベータ・バリウム・ボレ
イト結晶を使用し、基本波として波長532nmの緑色
レーザ光を使用したとき、ウォークオフ角ρは84.3
×10-3radであり、基本波の波動ベクトルkは1.
98×105 cm-1となる。したがって、結晶長が0.
6cmのとき、ウォークオフ・パラメータBは14.5
となり、また、結晶長が1.0cmのとき、ウォークオ
フ・パラメータBは18.8となる。すなわち、結晶長
が0.6cmのときも、結晶長が1.0cmのときも、
ウォークオフ・パラメータBが10を越えるようなウォ
ークオフが大きい条件となる。
【0032】まず、実施例1として、結晶長が0.6c
mのベータ・バリウム・ボレイト結晶中に、波長532
nmの緑色レーザ光からなる基本波を収束させて、第2
高調波として波長266nmの紫外光を発生させたとき
について説明する。
【0033】ここで、基本波の収束点におけるスポット
半径は、ウォークオフ方向の半径を0.00175cm
とし、これに直交する方向の半径を0.004cmとし
た。
【0034】以上のような条件で、基本波の平均入力パ
ワーを3W、4W、5W又は6Wとしたとき、基本波の
光軸上における第2高調波の強度分布を求めた結果を図
2に示す。この図2において、横軸は、基本波の光軸上
におけるベータ・バリウム・ボレイト結晶内の位置を示
しており、縦軸は、第2高調波として発生した紫外光の
強度分布の尖頭値を示している。なお、図2に示した第
2高調波の強度分布をウォークオフ方向に結晶端に向か
って投影すると、結晶端における紫外光の強度分布を近
似したものとなる。
【0035】図2に示すように、第2高調波の強度分布
は、基本波の平均入力パワーが3Wのときに最も平坦に
近くなり、基本波の平均入力パワーが大きくなるに従っ
て顕著なピークが現れるようになっている。
【0036】ここで、第2高調波の強度が最大となるの
は、入力された基本波のパワーによらず、結晶先端付近
である。そして、その最大値は、図3に示すように、基
本波の平均入力パワーに対して2次関数的に増加する。
例えば、基本波の平均入力パワーが6Wの場合、第2高
調波強度の最大値は、140MW/cm2 に達する。こ
こで、波長266nmにおけるベータ・バリウム・ボレ
イト結晶の二光子吸収係数は0.9GW/cmであるか
ら、ベータ・バリウム・ボレイト結晶による二光子吸収
は12.6%cm-1になる。このように、結晶先端付近
では、第2高調波の吸収が無視できないレベルになる。
一方、結晶後端付近における第2高調波の強度は、図2
に示したように、基本波の平均入力パワーにあまり依存
せず、ほぼ一定値となる。
【0037】したがって、図2に示した例では、基本波
のパワーが増加するに従って、第2高調波として発生し
た紫外光の強度分布は、著しく歪むことになる。そし
て、第2高調波として発生した紫外光の強度分布が歪
み、強度分布に顕著なピークが生じると、上述のような
二光子吸収による自己発熱を局所的に招き、位相整合ず
れや光損傷の原因となってしまう。
【0038】ところで、上述したように、第2高調波の
強度分布は、基本波のパワーによらず、結晶先端付近で
最大となっている。そして、第2高調波の強度分布が最
大となる結晶内の位置Zmax は、ベータ・バリウム・ボ
レイト結晶のウォークオフ角をρとし、基本波の収束点
におけるスポットのウォークオフ方向の半径をwx とす
ると、近似的に下記式(2)で表される。
【0039】Zmax =2wx /ρ ・・・(2) そして、ベータ・バリウム・ボレイト結晶では、ρ=8
4.3×10-3radであるから、wx =0.0017
5cmのとき、Zmax =0.04cmである。この位置
は、0.6cmの結晶長に対して十分に結晶入力端に近
い位置である。
【0040】ここで、ウォークオフ・パラメータBにつ
いて説明する。
【0041】まず、基本波の波動ベクトルをk、スポッ
ト半径をwxとして、コンフォーカル・パラメータbを
下記式(3)に示すように定義する。
【0042】b=kwx 2 ・・・(3) そして、このコンフォーカル・パラメータbを用いて、
フォーカシング・パラメータξを下記式(4)に示すよ
うに定義する。
【0043】 ξ=l/b=l/(kwx 2 ) ・・・(4) このとき、上記式(1)に示したウォークオフ・パラメ
ータBの定義式は、下記式(5)のように表される。
【0044】 B=0.5ρ(lk)1/2=0.5ρ(l/wx)ξ-1/2 ・・・(5) 上記式(2)及び式(5)より、第2高調波の強度分布
が最大となる結晶内の位置Zmax は、下記式(6)のよ
うに表される。
【0045】 Zmax=2wx/ρ=lξ-1/2/B ・・・(6) ここで、パワー変換効率が最大となるようなときには、
フォーカシング・パラメータξは、後述するように概ね
1となる。したがって、ウォークオフ・パラメータB
を、B>10とすることにより、Zmax は結晶長の1/
10程度になる。
【0046】以上のように、基本波のパワーが十分に大
きく、かつ非線形光学結晶のウォークオフ角ρと結晶長
lとの兼ね合いでウォークオフ・パラメータBがB>1
0を満たすとき、すなわち0.5ρ(lk)1/2 >10
のとき、第2高調波の強度分布が最大となる結晶内の位
置Zmaxは、結晶入力端の近傍となる。
【0047】ところで、非線形光学結晶に入力される基
本波の収束点は、通常、非線形光学結晶の中心付近に設
定される。したがって、結晶入力端におけるスポットサ
イズは、典型的には、収束点におけるスポットサイズの
1/2 倍となる。そのため、ウォークオフが小さいと、
非線形光学結晶の中心付近における第2高調波の強度が
著しく大きくなり、第2高調波の強度分布の平坦化が困
難となる。これに対して、上述のように、ウォークオフ
が大きいと、第2高調波の強度分布が最大となる結晶内
の位置Zmax が結晶入力端の近傍になるため、第2高調
波の強度分布が平坦化されやすくなる。
【0048】つぎに、基本波の収束点におけるウォーク
オフ方向のスポット半径を0.0016cmとし、その
他の条件は図2の場合と同様として、基本波の光軸上に
おける第2高調波の強度分布を求めた結果を図4に示
す。このときは、図2の場合に比べて基本波の収束をや
や強くした結果、基本波の平均入力パワーが4Wのとき
に、強度分布が最も平坦に近くなっている。
【0049】また、基本波の収束点におけるウォークオ
フ方向のスポット半径を0.0015cmとし、その他
の条件は図2の場合と同様として、基本波の光軸上にお
ける第2高調波の強度分布を求めた結果を図5に示す。
このときは、図4の場合に比べて基本波の収束をやや強
くした結果、基本波の平均入力パワーが5Wのときに、
強度分布が最も平坦に近くなっている。
【0050】また、基本波の収束点におけるウォークオ
フ方向のスポット半径を0.0014cmとし、その他
の条件は図2の場合と同様として、基本波の光軸上にお
ける第2高調波の強度分布を求めた結果を図6に示す。
このときは、図5の場合に比べて基本波の収束をやや強
くした結果、基本波の平均入力パワーが6Wのときに、
強度分布が最も平坦に近くなっている。
【0051】図2及び図4〜図6の結果を総合すると、
第2高調波である紫外光の強度分布を平坦にするために
は、基本波のパワーの増加に応じて、より小さいスポッ
トに基本波を収束させるようにすることが望ましいこと
がわかる。
【0052】一般に、基本波のパワーが増加すると、非
線形光学結晶の入力端付近における基本波のデプリーシ
ョンが強くなるため、発生する紫外光の強度分布の歪み
は大きくなる傾向を示す。しかし、基本波をより小さい
スポットに収束させると、回折効果により非線形光学結
晶の入力端付近でのスポットサイズが相対的に大きくな
るので、上述のような強度分布の歪みが大きくなる傾向
を打ち消すことが出来る。したがって、上述のように、
基本波のパワーの増加に応じて、より小さいスポットに
基本波を収束させるようにすることにより、第2高調波
の強度分布を平坦にすることが可能となる。
【0053】つぎに、実施例2として、結晶長が1.0
cmのベータ・バリウム・ボレイト結晶中に、波長53
2nmの緑色レーザ光からなる基本波を収束させて、第
2高調波として波長266nmの紫外光を発生させたと
きについて説明する。
【0054】ここで、基本波の収束点におけるスポット
半径は、ウォークオフ方向の半径を0.0021cmと
し、これに直交する方向の半径を0.004cmとし
た。
【0055】以上のような条件で、基本波の平均入力パ
ワーを3W、4W、5W又は6Wとしたとき、基本波の
光軸上における第2高調波の強度分布を求めた結果を図
7に示す。この図7において、横軸は、基本波の光軸上
におけるベータ・バリウム・ボレイト結晶内の位置を示
しており、縦軸は、第2高調波として発生した紫外光の
強度分布の尖頭値を示している。このときは、基本波の
平均入力パワーが3Wのときに、強度分布が最も平坦に
近くなっている。
【0056】また、基本波の収束点におけるウォークオ
フ方向のスポット半径を0.00195cmとし、その
他の条件は図7の場合と同様として、基本波の光軸上に
おける第2高調波の強度分布を求めた結果を図8に示
す。このときは、図7の場合に比べて基本波の収束をや
や強くした結果、基本波の平均入力パワーが4Wのとき
に、強度分布が最も平坦に近くなっている。
【0057】また、基本波の収束点におけるウォークオ
フ方向のスポット半径を0.00185cmとし、その
他の条件は図7の場合と同様として、基本波の光軸上に
おける第2高調波の強度分布を求めた結果を図9に示
す。このときは、図8の場合に比べて基本波の収束をや
や強くした結果、基本波の平均入力パワーが5Wのとき
に、強度分布が最も平坦に近くなっている。
【0058】また、基本波の収束点におけるウォークオ
フ方向のスポット半径を0.00175cmとし、その
他の条件は図7の場合と同様として、基本波の光軸上に
おける第2高調波の強度分布を求めた結果を図10に示
す。このときは、図9の場合に比べて基本波の収束をや
や強くした結果、基本波の平均入力パワーが6Wのとき
に、強度分布が最も平坦に近くなっている。
【0059】つぎに、以上のような実施例1及び実施例
2の結果に基づいて、第2高調波の強度分布を平坦化す
るために、基本波の収束点におけるスポット半径をどの
ように設定すれば良いか説明する。
【0060】図11に、結晶長が0.6mm又は1.0
mmのとき、基本波の平均入力パワー3〜6Wに対し
て、第2高調波の強度分布が最も平坦になるときのスポ
ット半径をプロットした図を示す。
【0061】図11に示すように、結晶長が0.6mm
のときも、結晶長が1.0mmのときも、基本波の平均
入力パワーが増加するに従って、平坦化に最適なスポッ
ト半径は小さくなる傾向を示す。
【0062】そして、結晶長が0.6cmのとき、パワ
ー変換効率が最大となる最適スポット半径は、上述した
ように、基本波の平均入力パワーによらず0.0014
5cmであり、これは、図11に示すように、基本波の
平均入力パワーが6Wのとき、第2高調波の強度分布が
最も平坦化するときのスポット半径に一致する。一方、
結晶長が1.0cmのとき、パワー変換効率が最大とな
る最適スポット半径は、上述したように、基本波の平均
入力パワーによらず0.00185cmであり、これ
は、図11に示すように、基本波の平均入力パワーが5
Wのとき、第2高調波の強度分布が最も平坦化するとき
のスポット半径に一致する。
【0063】以上の結果から明らかなように、基本波の
収束点におけるスポット半径を適切に設定することによ
って、具体的には、0.0014〜0.0023cm程
度の範囲内でスポット半径を選定することによって、ベ
ータ・バリウム・ボレイト結晶中におけるデプリーショ
ンの影響が無視できないような高いパワーの基本波を入
力しても、第2高調波の強度分布を平坦化することが可
能となる。
【0064】なお、基本波の収束点におけるスポット半
径を変化させるには、基本波の光源とベータ・バリウム
・ボレイト結晶との間に、焦点距離可変のズームレンズ
を配置すればよい。
【0065】例えば、スポット半径の上限が0.001
8cmで、スポット半径の下限が0.0014cmのと
き、スポット半径の上限と下限の比は1.3となる。そ
こで、例えば、図12に示すように、一対の単凸レンズ
10,12に単凹レンズ11を組み合わせた倍率1.3
倍の望遠レンズを、基本波を集光するための主レンズで
ある単凸レンズの前に配置し、全体としてズームレンズ
13を構成すればよい。そして、このズームレンズ13
中の単凸レンズ10及び単凸レンズ12を一体として、
固定された単凹レンズ11に対して、図12中矢印A1
に示すように、光軸に沿って前後に動かすことにより、
ベータ・バリウム・ボレイト結晶に入射する基本波のス
ポットサイズを連続的に変化させることができる。ここ
で、このようなズームレンズのレンズデータの具体例を
表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】以上のように、基本波の光源とベータ・バ
リウム・ボレイト結晶との間に焦点距離可変のズームレ
ンズを配して、基本波のパワー等に応じて、基本波のス
ポット半径をズームレンズにより変化させることによ
り、第2高調波の強度分布の最適化を図ることができ
る。
【0068】つぎに、第2高調波の強度分布が最も平坦
化するときのフォーカシング・パラメータξ(以下、最
適フォーカシング・パラメータと称する。)について説
明する。
【0069】図13に、実施例1及び実施例2に基づい
て、結晶長が0.6mm又は1.0mmのとき、基本波
の平均入力パワー3〜6Wに対して最適フォーカシング
・パラメータをプロットした図を示す。
【0070】図13に示すように、結晶長が0.6cm
のときの最適フォーカシング・パラメータは、結晶長が
1.0cmのときの最適フォーカシング・パラメータよ
りも、常に小さくなっている。しかし、結晶長が0.6
cmのときの最適フォーカシング・パラメータと、結晶
長が1.0cmのときの最適フォーカシング・パラメー
タとは、両者とも、最適フォーカシング・パラメータの
平均値から±10%の範囲内にある。
【0071】ここで、最適フォーカシング・パラメータ
の平均値は、基本波の平均入力パワーをP[W]とする
と、下記式(7)に示すように近似できる。
【0072】ξ=0.7+0.14P ・・・(7) そして、図13から分かるように、結晶長が0.6mm
又は1.0mmのとき、最適フォーカシング・パラメー
タは、下記式(8)に示す範囲内となる。
【0073】1<ξ<1.7 ・・・(8) 換言すれば、基本波のパワー等に応じて、l/(k
x 2)で表されるフォーカシング・パラメータξを、上
記式(8)に示す範囲内で変化させることにより、第2
高調波の強度分布の最適化を図ることができる。
【0074】つぎに、基本波のスポット半径と、第2高
調波発生のパワー変換効率との関係について説明する。
【0075】図14に、第2高調波発生のパワー変換効
率と、基本波の平均入力パワーとの関係を示す。この図
14では、結晶長が0.6mmの実施例1の場合につい
て、基本波のスポット半径をパラメータとして、パワー
変換効率と平均入力パワーの関係を示している。
【0076】図14に示すように、基本波の平均入力パ
ワーが1W以上の領域では、デプリーションに起因する
パワー変換効率の飽和が見られるが、実施例1で挙げた
ようなスポット半径の範囲では、スポット半径によるパ
ワー変換効率の変化は殆ど無視できる程度である。した
がって、上述のように、第2高調波の強度分布の平坦化
を図るためにスポット半径を変化させても、パワー変換
効率が損なわれるようなことはない。
【0077】最後に、本発明を適用して、基本波の平均
入力パワーに応じてスポット半径を最適化したときの第
2高調波の強度分布を図15に示す。この図15では、
結晶長を1.0mmとした実施例2について、基本波の
平均入力パワーに応じて、上述のようにスポット半径を
最適化したときの、第2高調波の強度分布の尖頭値を示
している。このように、結晶長、基本波のパワー及びス
ポット半径を最適化することにより、第2高調波の強度
分布は、顕著なピークを持たずに平坦なものとなり、い
わゆるトップ・ハット型となる。
【0078】なお、以上の説明では、基本波として緑色
レーザ光を使用し、その第2高調波として紫外光を発生
させる例を挙げたが、本発明は、これに限られるもので
はない。すなわち、本発明は、基本波を非線形光学結晶
中に収束させて波長変換を行う波長変換装置に対して広
く適用可能である。
【0079】また、以上の説明では、非線形光学結晶と
して、ベータ・バリウム・ボレイト結晶を例に挙げた
が、本発明を適用した波長変換装置において、非線形光
学結晶は、これに限られるものではない。すなわち、本
発明を適用した波長変換装置に使用される非線形光学結
晶には、入力された基本波を非線形光学過程によって波
長変換することが可能な非線形光学結晶が広く使用可能
である。
【0080】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
では、デプリーションの影響も考慮して、非線形光学結
晶内の光強度分布が平坦化する最適収束条件が見出して
いる。したがって、本発明に係る波長変換装置では、非
線形光学結晶内での光の強度分布の歪みが少なく、非線
形光学結晶中における光強度に顕著なピークが発生する
ようなことがない。すなわち、本発明によれば、非線形
光学結晶内での光強度分布がトップ・ハット型となる波
長変換装置を提供することが出来る。
【0081】また、本発明に係る波長変換装置では、デ
プリーションの影響が無視できないような大パワーの基
本波を入力しても、非線形光学結晶中における光強度に
顕著なピークが発生するようなことがない。したがっ
て、本発明によれば、高い出力が得られ、しかも、局所
的な線形吸収及び非線形吸収に起因する非線形光学結晶
の自己発熱や光損傷が少なく、信頼性に優れた高い波長
変換装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基本波の平均入力パワーが3Wのときについ
て、最適スポット半径の結晶長依存性、及び第2高調波
発生におけるパワー変換効率の結晶長依存性を示す図で
ある。
【図2】結晶長が0.6cm、スポット半径が0.00
175cmのときについて、第2高調波の強度分布の尖
頭値と、結晶内の位置との関係を示す図である。
【図3】結晶長が0.6cm、スポット半径が0.00
175cmのときについて、第2高調波強度の最大値
と、基本波の平均入力パワーとの関係を示す図である。
【図4】結晶長が0.6cm、スポット半径が0.00
16cmのときについて、第2高調波の強度分布の尖頭
値と、結晶内の位置との関係を示す図である。
【図5】結晶長が0.6cm、スポット半径が0.00
15cmのときについて、第2高調波の強度分布の尖頭
値と、結晶内の位置との関係を示す図である。
【図6】結晶長が0.6cm、スポット半径が0.00
145cmのときについて、第2高調波の強度分布の尖
頭値と、結晶内の位置との関係を示す図である。
【図7】結晶長が1.0cm、スポット半径が0.00
205cmのときについて、第2高調波の強度分布の尖
頭値と、結晶内の位置との関係を示す図である。
【図8】結晶長が1.0cm、スポット半径が0.00
195cmのときについて、第2高調波の強度分布の尖
頭値と、結晶内の位置との関係を示す図である。
【図9】結晶長が1.0cm、スポット半径が0.00
185cmのときについて、第2高調波の強度分布の尖
頭値と、結晶内の位置との関係を示す図である。
【図10】結晶長が1.0cm、スポット半径が0.0
0175cmのときについて、第2高調波の強度分布の
尖頭値と、結晶内の位置との関係を示す図である。
【図11】第2高調波の強度分布が最も平坦になるとき
のスポット半径と、基本波の平均入力パワーとの関係を
示す図である。
【図12】スポット半径を変化させるためのズームレン
ズの一例を示す図である。
【図13】最適フォーカシング・パラメータと、基本波
の平均入力パワーとの関係を示す図である。
【図14】第2高調波発生におけるパワー変換効率と、
基本波の平均入力パワーとの関係を示す図である。
【図15】基本波の平均入力パワーの変化に応じてスポ
ット半径を最適化したときの、第2高調波の強度分布の
尖頭値と、結晶内の位置との関係を示す図である。
【符号の説明】
10 単凸レンズ、 11 単凹レンズ、 12 単凸
レンズ、 13 ズームレンズ

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基本波を非線形光学結晶中に収束させて
    波長変換を行う波長変換装置において、 上記基本波の収束点におけるスポット半径が0.001
    4〜0.0023cm、上記非線形光学結晶の結晶長が
    0.5〜1.2cmであり、 上記基本波として、非線形光学結晶中におけるデプリー
    ションの影響が無視できないようなパワーを有するレー
    ザ光を使用することを特徴とする波長変換装置。
  2. 【請求項2】 上記非線形光学結晶の結晶長をl、ウォ
    ークオフ角をρとし、上記基本波の波動ベクトルをkと
    したとき、 0.5ρ(lk)1/2>10 であることを特徴とする請求項1記載の波長変換装置。
  3. 【請求項3】 上記非線形光学結晶の結晶長をlとし、
    上記基本波の収束点におけるスポット半径をwx、波動
    ベクトルをkとしたとき、 1<l/(kwx 2)<1.7 であることを特徴とする請求項1記載の波長変換装置。
  4. 【請求項4】 上記基本波として、Qスイッチ固体レー
    ザの第2高調波を使用することを特徴とする請求項1記
    載の波長変換装置。
  5. 【請求項5】 上記Qスイッチ固体レーザの平均出力が
    5〜20W、繰り返し周波数が1〜10kHz、パルス
    の半値全幅が20〜50nsであることを特徴とする請
    求項4記載の波長変換装置。
  6. 【請求項6】 上記Qスイッチ固体レーザとして、出力
    されるレーザ光の波長幅を制御するために固体レーザを
    用いて注入同期されたもの使用することを特徴とする請
    求項4記載の波長変換装置。
  7. 【請求項7】 上記非線形光学結晶が、ベータ・バリウ
    ム・ボレイト結晶であることを特徴とする請求項1記載
    の波長変換装置。
  8. 【請求項8】 上記波長変換として、第2高調波を発生
    させることを特徴とする請求項1記載の波長変換装置。
  9. 【請求項9】 上記第2高調波として、紫外光を発生さ
    せることを特徴とする請求項8記載の波長変換装置。
  10. 【請求項10】 基本波を非線形光学結晶中に収束させ
    て波長変換を行う波長変換装置において、 上記基本波の光源と上記非線形光学結晶との間に、焦点
    距離可変のズームレンズを備えており、 上記基本波のパワーに応じて、基本波のスポット半径を
    上記ズームレンズにより変化させることを特徴とする波
    長変換装置。
  11. 【請求項11】 上記非線形光学結晶の結晶長をl、ウ
    ォークオフ角をρとし、上記基本波の波動ベクトルをk
    としたとき、 0.5ρ(lk)1/2>10 であることを特徴とする請求項10記載の波長変換装
    置。
  12. 【請求項12】 上記非線形光学結晶の結晶長をlと
    し、上記基本波の収束点におけるスポット半径をwx
    波動ベクトルをkとしたとき、 1<l/(kwx 2)<1.7 であることを特徴とする請求項10記載の波長変換装
    置。
  13. 【請求項13】 上記基本波として、Qスイッチ固体レ
    ーザの第2高調波を使用することを特徴とする請求項1
    0記載の波長変換装置。
  14. 【請求項14】 上記Qスイッチ固体レーザの平均出力
    が5〜20W、繰り返し周波数が1〜10kHz、パル
    スの半値全幅が20〜50nsであることを特徴とする
    請求項13記載の波長変換装置。
  15. 【請求項15】 上記Qスイッチ固体レーザとして、出
    力されるレーザ光の波長幅を制御するために固体レーザ
    を用いて注入同期されたもの使用することを特徴とする
    請求項13記載の波長変換装置。
  16. 【請求項16】 上記非線形光学結晶が、ベータ・バリ
    ウム・ボレイト結晶であることを特徴とする請求項10
    記載の波長変換装置。
  17. 【請求項17】 上記波長変換として、第2高調波を発
    生させることを特徴とする請求項10記載の波長変換装
    置。
  18. 【請求項18】 上記第2高調波として、紫外光を発生
    させることを特徴とする請求項17記載の波長変換装
    置。
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