JPH09316001A - ウイルス性皮膚疾患治療用外用剤 - Google Patents

ウイルス性皮膚疾患治療用外用剤

Info

Publication number
JPH09316001A
JPH09316001A JP13857896A JP13857896A JPH09316001A JP H09316001 A JPH09316001 A JP H09316001A JP 13857896 A JP13857896 A JP 13857896A JP 13857896 A JP13857896 A JP 13857896A JP H09316001 A JPH09316001 A JP H09316001A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
viral
content
viral skin
vitamin
squalane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP13857896A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuaki Watabe
光朗 渡部
Tatsutake Shimizu
達丈 清水
Kiyoshi Kuriyama
澄 栗山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP13857896A priority Critical patent/JPH09316001A/ja
Publication of JPH09316001A publication Critical patent/JPH09316001A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】副作用が極めて少なく、抗炎症作用が増強され
た、高い臨床効果を示すウイルス性皮膚疾患治療用外用
剤を提供する。 【解決手段】ウイルス性皮膚疾患用剤と、ビタミンE及
び/又はスクワランを含有し、さらに、必要に応じてN
−アシルサルコシン(塩)、高級脂肪酸エステル等の特
定の経皮吸収促進剤を含有するウイルス性皮膚疾患治療
用外用剤。剤型としては、軟膏剤、リニメント剤、クリ
ーム剤等。基剤としては、ハイドロカーボンゲル軟膏、
白色ワセリン、オリーブ油等。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウイルス性皮膚疾
患治療用外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ウイルス性皮膚疾患の治療に
は、ウイルス遺伝子の転写阻害剤、翻訳阻害剤、あるい
は粒子合成阻害剤が用いられてきた(One Point Illust
ratedKey World ヘルペスウイルス,メディカルレビュ
ー社,166,1995)。例えば、単純ヘルペスウイルス感染
症に対しては、5%アシクロビル軟膏が有効であること
が知られている(臨床とウイルス,20,169,1995、臨床医
薬,6,15,1990)。しかしながら、ウイルス性皮膚疾患の
治療においては、単に抗ウイルス剤の作用を増強するだ
けでなく、ウイルスの感染による過度の炎症作用を抑制
することも極めて重要である。抗炎症剤として副腎皮質
ホルモン剤が用いられることが多いが、副腎皮質ホルモ
ン剤の適用はむしろウイルスや他の微生物の易感染性を
亢進したり、皮膚の菲薄化、毛胞脂腺系の異常活性化と
いった副作用を惹起する恐れがある上に、経皮吸収され
た薬剤が全身性の副作用を起こす可能性がある。従っ
て、ウイルス性皮膚疾患、さらに炎症を伴う病態に対し
て、前述のような副作用が少なく、抗炎症作用を有する
外用剤の開発が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するものであり、その目的は、副作用が極めて少な
い抗炎症剤を配合し、高い治療効果を示すウイルス性皮
膚疾患治療用外用剤を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明者らは鋭意研究した結果、ウイルス性皮膚
疾患用剤にビタミンE及び/又はスクワランを添加する
ことにより、ウイルスの増殖、蔓延を阻止するとともに
炎症を抑制することにより、高い臨床効果を有するウイ
ルス性皮膚疾患治療用外用剤が得られることを見出し、
本発明を完成させた。
【0005】本発明の請求項1記載のウイルス性皮膚疾
患治療用外用剤(以下、本発明1という)は、ウイルス
性皮膚疾患用剤と、ビタミンE及び/又はスクワランを
含有する。
【0006】本発明の請求項2記載のウイルス性皮膚疾
患治療用外用剤(以下、本発明2という)は、ウイルス
性皮膚疾患用剤の含有量が0.1〜10重量%、ビタミ
ンE及びスクワランの合計の含有量が0.1〜99.9
重量%である請求項1記載のウイルス性皮膚疾患治療用
外用剤である。
【0007】本発明の請求項3記載のウイルス性皮膚疾
患治療用外用剤(以下、本発明3という)は、ウイルス
性皮膚疾患用剤の含有量が0.1〜10重量%、ビタミ
ンEの含有量が0.2〜80重量%及び/又はスクワラ
ンの含有量が0.5〜80重量%である請求項1記載の
ウイルス性皮膚疾患治療用外用剤である。
【0008】本発明の請求項4記載のウイルス性皮膚疾
患治療用外用剤(以下、本発明4という)は、ウイルス
性皮膚疾患用剤の含有量が0.1〜10重量%、ビタミ
ンEの含有量が0.5〜30重量%及び/又はスクワラ
ンの含有量が10〜30重量%である請求項1記載のウ
イルス性皮膚疾患治療用外用剤である。
【0009】上記ウイルス性皮膚疾患用剤とは、ウイル
ス遺伝子の転写阻害、翻訳阻害、粒子合成阻害、あるい
は感染阻害によりウイルスの増殖や蔓延を阻止する物質
のことであり、例えば、アシクロビル、ビダラビン、イ
ドクスウリジン、トリフルオロチミジン、ソリブジン、
ペンシクロビル、ファンシクロビル、バラシクロビル、
ガンシクロビル等の核酸のアナログ;ホスカーネット、
HPMPC等のDNAポリメラーゼ阻害剤;アジドチミ
ジン、ジダノシン、ジドブジン等の逆転写酵素阻害剤な
どが挙げられ、これらは、単独で又は2種以上混合して
使用できる。
【0010】外用剤中のウイルス性皮膚疾患用剤の含有
量は、少なくなるとウイルスに対する作用が十分でなく
なり、多くなるとある程度の作用は高まるがショック、
皮膚過敏症、精神神経系障害、腎臓や肝臓の機能不全等
の副作用が発現し易くなるので、ウイルス性皮膚疾患用
剤の種類によっても異なるが、0.1〜10重量%が好
ましい。
【0011】上記ビタミンEとは、トコフェロール(ビ
タミンE)及びその誘導体をいい、日本薬局方に収載さ
れているものとしては、例えば、dl−α−トコフェロ
ール、酢酸トコフェロール(ビタミンE酢酸エステ
ル)、コハク酸トコフェロール(ビタミンEコハク酸エ
ステル)等が挙げられる。日本薬局方収載外のものとし
ては、例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロー
ル、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、ニコチ
ン酸トコフェロール(ビタミンEニコチン酸エステ
ル)、リン酸トコフェロール(ビタミンEリン酸エステ
ル)等が挙げられる。
【0012】上記スクワランとは、深海産の魚類、特
に、サメ類の肝油中、あるいは植物油、例えばオリーブ
油、コメヌカ油、小麦胚芽油、ゴマ油、綿実油等に存在
する不飽和炭化水素であるスクワレンを還元してなる物
質である。
【0013】外用剤中のビタミンE及び/又はスクワラ
ンの含有量は、少なくなると炎症を抑制する効果が十分
でなくなり、多くなっても炎症抑制効果が含有量に応じ
て著しく高くなることはなく、基剤によっては剤型の保
持が困難になる場合もあるので、ビタミンE及びスクワ
ランの合計量として0.1〜99.9重量%が好まし
い。
【0014】より好ましくはビタミンEの含有量が0.
2〜80重量%及び/又はスクワランの含有量が0.5
〜80重量%であり、さらに好ましくはビタミンEの含
有量が0.5〜30重量%及び/又はスクワランの含有
量が10〜30重量%である。
【0015】従って、各成分の外用剤中の含有量の特に
好ましい組み合わせは、ウイルス性皮膚疾患用剤0.1
〜10重量%、ビタミンE0.5〜30重量%及びスク
ワラン10〜30重量%である。
【0016】本発明の請求項5記載のウイルス性皮膚疾
患治療用外用剤(以下、本発明5という)は、さらに、
N−アシルサルコシン(塩)、炭素数10〜18の高級
脂肪酸と炭素数1〜20のアルコールとの反応生成物で
ある高級脂肪酸エステル、炭素数2〜10のジカルボン
酸(塩)、炭素数3〜6のヒドロキシカルボン酸と炭素
数1〜20のアルコールとの反応生成物であるヒドロキ
シカルボン酸エステル、及び脂肪酸エタノールアミドか
らなる群より選ばれる一種以上の経皮吸収促進剤を含有
する請求項1〜4のいずれか1項に記載のウイルス性皮
膚疾患治療用外用剤である。
【0017】上記N−アシルサルコシンとしては、例え
ば、N−ラウロイルサルコシン、N−オレオイルサルコ
シン、N−パルミトイルサルコシン、ヤシ油脂肪酸サル
コシン等が挙げられ、その塩としては、例えば、上記N
−アシルサルコシンのナトリウム塩、カリウム塩、マグ
ネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩等が挙げら
れる。
【0018】上記高級脂肪酸エステルは高級脂肪酸とア
ルコールとの反応生成物である。高級脂肪酸の炭素数
は、小さくなると生成物の高級脂肪酸エステルが揮発し
易くなり、大きくなると経皮吸収効果が低下するので1
0〜18であり、また上記アルコールの炭素数は、大き
くなると経皮吸収効果が低下するので1〜20である。
【0019】上記炭素数10〜18の高級脂肪酸として
は、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪族モノカルボ
ン酸;パルミトレイン酸、オレイン酸、バクセン酸、リ
ノール酸、リノレン酸等の不飽和脂肪族モノカルボン
酸;セバシン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸などが挙げ
られる。
【0020】上記炭素数1〜20のアルコールとして
は、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プ
ロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルア
ルコール、イソブチルアルコール、ターシャリーブチル
アルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコー
ル、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、カプリ
ルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、
ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチ
ルアルコール、ステアリルアルコール等の脂肪族飽和ア
ルコールなどが挙げられる。
【0021】上記高級脂肪酸エステルとしては、例え
ば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロ
ピル、ラウリン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロ
ピル等が挙げられる。
【0022】上記ジカルボン酸(塩)の炭素数は、大き
くなると経皮吸収効果が低下するので2〜10である。
上記炭素数2〜10のジカルボン酸としては、例えば、
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸等の飽和脂肪族ジカルボン
酸;フマル酸、マレイン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン
酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族
ジカルボン酸などが挙げられ、その塩としては、例え
ば、上記ジカルボン酸のナトリウム塩、カリウム塩、マ
グネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩等が挙げ
られる。
【0023】上記ヒドロキシカルボン酸エステルとは、
ヒドロキシカルボン酸とアルコールとの反応生成物であ
る。上記ヒドロキシカルボン酸の炭素数は、小さくなる
と生成物のヒドロキシカルボン酸エステルが揮発し易く
なり、大きくなると経皮吸収効果が低下するので3〜6
であり、また上記アルコールの炭素数は、大きくなると
経皮吸収効果が低下するので1〜20である。
【0024】上記炭素数3〜6のヒドロキシカルボン酸
としては、例えば、乳酸、グリセリン酸等のモノカルボ
ン酸、リンゴ酸、酒石酸等のジカルボン酸などが挙げら
れる。上記炭素数1〜20のアルコールとしては、前記
の高級脂肪酸エステルの反応に用いられるものと同様の
ものが挙げられる。上記ヒドロキシカルボン酸エステル
としては、例えば、乳酸ミリスチル、乳酸セチル等が挙
げられる。
【0025】上記脂肪酸エタノールアミドとしては、脂
肪酸モノエタノールアミド又は脂肪酸ジエタノールアミ
ド、及びこれらのアルキレンオキサイド付加物を用いる
ことができる。上記脂肪酸エタノールアミドとしては、
例えば、ラウリン酸モノエタノールアミド、ラウリン酸
ジエタノールアミド、ラウロイルモノエタノールアミ
ド、パルミチン酸モノエタノールアミド、パルミチン酸
ジエタノールアミド、ミリスチン酸モノエタノールアミ
ド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸・ミ
リスチン酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエ
タノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ポ
リオキシエチレン付加ラウロイルモノエタノールアミ
ド、ポリオキシエチレン付加ヤシ油脂肪酸モノエタノー
ルアミド等が挙げられる。
【0026】経皮吸収促進剤としては、上記のうち特
に、N−ラウロイルサルコシン、ミリスチン酸イソプロ
ピル、パルミチン酸イソプロピル、フマル酸、マレイン
酸、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ラウリン酸ジエタノ
ールアミドが好ましい。
【0027】また経皮吸収促進剤としては、上記のもの
が好ましいがこれに限定されるものではなく、従来公知
のものを用いることができる。
【0028】上記経皮吸収促進剤の外用剤中の含有量
は、少なくなると経皮吸収促進効果が低下し、多くなる
と皮膚刺激性が発現したり、流動性が高くなりすぎて基
剤によっては剤型の保持が困難になる場合があるので、
ウイルス性皮膚疾患用剤、ビタミンE、スクワラン及び
基剤の合計を100重量部としたとき、0.1〜25重
量部が好ましく、1〜12重量部がより好ましい。
【0029】本発明1〜5の外用剤の剤型は、特に限定
されるものではなく、例えば、基剤中に上記薬物(ウイ
ルス性皮膚疾患用剤、ビタミンE及び/又はスクワラ
ン)及び経皮吸収促進剤(本発明5の場合使用)を溶解
または混合分散させてクリーム状、ペースト状、ジェリ
ー状、ゲル状、乳液状、液状等の形状になされたもの
(軟膏剤、リニメント剤、クリーム剤、ローション剤
等)、基剤中に上記薬物及び経皮吸収促進剤(本発明5
の場合使用)を溶解または混合分散させたものを支持体
上に展延したもの(パップ剤等)、粘着剤中に上記薬物
及び経皮吸収促進剤(本発明5の場合使用)を溶解また
は混合分散させたものを支持体上に展延したもの(プラ
スター剤、テープ剤等)などが挙げられる。
【0030】上記基剤としては、薬学的に許容しうるも
のであればよく、軟膏剤、リニメント剤、クリーム剤、
ローション剤等の基剤として従来公知のものを用いるこ
とができ、例えば、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、
コーンスターチ、トラガントガム、メチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、デキストリン、カルボキシメチルデンプン、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、メトキ
シエチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリビニルエー
テル、ポリビニルピロリドン等のポリマー;ミツロウ、
オリーブ油、カカオ油、ゴマ油、ダイズ油、ツバキ油、
ラッカセイ油、牛油、豚油、ラノリン等の油脂類;白色
ワセリン;パラフィン;ハイドロカーボンゲル軟膏(例
えば、商品名プラスチベース、大正製薬社製);ステア
リン酸等の高級脂肪酸;セチルアルコール、オクチルド
デカノール、ステアリルアルコール等の高級アルコー
ル;ポリエチレングリコール;モノステアリン酸グリセ
リン;ポリオキシエチレンセチルエーテル;自己乳化型
プロピレングリコールモノステアレート、トリエタノー
ルアミン;水などが挙げられる。
【0031】さらに必要に応じて、カオリン、ベントナ
イト、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機充填剤;粘度調節
剤;老化防止剤;pH調節剤;グリセリン、プロピレン
グリコール等の保湿剤などを添加してもよい。
【0032】上記支持体としては、その剤型(例えば、
パップ剤、プラスター剤、テープ剤等)に応じて適宜選
択されるが、薬物が不透過又は難透過性で柔軟なものが
好ましく、例えば、酢酸セルロース、エチルセルロー
ス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、
酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合
体、エチレン−ブチルアクリレート−一酸化炭素共重合
体、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ナイロン、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト等の樹脂フィルム、アルミニウムシート、織布、不織
布など、及びこれらの積層シートが挙げられる。
【0033】上記粘着剤としては、薬学的に許容しうる
ものであればよく、従来公知のものを用いることがで
き、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコ
ン系粘着剤、ウレタン系粘着剤等が挙げられ、アクリル
系粘着剤、ゴム系粘着剤が好適に用いられる。また上記
支持体上に展延する際の粘着剤の性状としては、溶剤
系、エマルジョン系、ホットメルト系等の任意のものを
用いることができる。
【0034】上記アクリル系粘着剤としては、アルキル
(メタ)アクリレートを共重合して得られるポリアルキ
ル(メタ)アクリレートを主体とする粘着剤が挙げら
れ、アルキル(メタ)アクリレートと共重合可能な多官
能性モノマーやその他のビニルモノマーとの共重合体で
もよい。
【0035】上記アルキル(メタ)アクリレートとして
は、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ドデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上
記多官能性モノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサ
ングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコ
ールジアクリレート等が挙げられ、上記その他のビニル
モノマーとしては、例えば、N−ビニル−2−ピロリド
ン、酢酸ビニル等が挙げられる。
【0036】上記ゴム系粘着剤としては、天然ゴム、ス
チレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチ
レン−オレフィン−スチレンブロック共重合体等を主体
とする粘着剤が挙げられ、一般に、ロジン、水添ロジ
ン、ロジンエステル、テルペン樹脂、テルペンフェノー
ル樹脂、石油系樹脂、クマロン樹脂、クマロン−インデ
ン樹脂等の粘着付与剤が添加される。
【0037】本発明1〜5のウイルス性皮膚疾患治療用
外用剤の使用量は、疾患の種類や症状の程度、患部の大
きさ等によって異なるが、外用剤の量として、1日当た
り好ましくは0.01〜10gであり、これを1回又は
適当な回数に分けて患部に適用する。
【0038】本発明1〜5のウイルス性皮膚疾患治療用
外用剤の治療対象となる疾患としては、例えば、口唇ヘ
ルペス、顔面ヘルペス、カポジ水痘様発疹症、臀部ヘル
ペス、性器ヘルペス、ヘルペス性ひょう疽、多型滲出性
紅斑、水痘、帯状疱疹、及びアトピー性皮膚炎、接触性
皮膚炎等におけるウイルスの日和見感染などが挙げられ
るが、これらの疾患に限定されるものではない。
【0039】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を説明す
る。 (実施例1〜10及び比較例1)表1に示した所定量
(重量部)のプラスチベース(大正製薬社製)、アシク
ロビル(シグマ社製)、ビタミンE酢酸エステル(和光
純薬社製)、スクワラン(和光純薬社製)、ミリスチン
酸イソプロピル(ナカライテスク社製)及びN−ラウロ
イルサルコシン(ナカライテスク社製)を乳鉢に供給
し、プラスチベースに他の添加物が溶解するまで混練し
て軟膏剤を得た。
【0040】
【表1】
【0041】上記で得られた軟膏剤を供試剤として以下
の試験を行った。なお、試験は5匹のラットにより評価
し、得られた結果は紅斑強度による治癒率であり、各々
の平均値である。
【0042】〔試験例1〕DNCB誘発皮膚一次刺激性
反応(非アレルギー性皮膚炎症反応)に対する作用効果 7週齡ウイスター系ラットの腹側部皮膚を剪毛し、次い
で2%2,4−ジニトロクロロベンゼン(DNCB、和
光純薬社製)アセトン溶液を20μl塗布し、よく乾燥
させ非アレルギー性皮膚炎を誘発した。次いで上記実施
例及び比較例で得られた供試剤の0.1gを、半径1c
mの円形ポリエチレンシート片に載せてラット皮膚DN
CB反応誘発部位に適用した。
【0043】反応誘発24時間後に、反応部位の紅斑強
度を色彩色差計(CR−200、ミノルタ社製)で測定
した。コントロールとして、上記供試剤のかわりに軟膏
基剤(プラスチベース)のみを同様に適用し、その後同
様の操作を行って紅斑強度を測定した。上記のコントロ
ール適用部位の紅斑強度(A)及び供試剤適用部位の紅
斑強度(B)の測定結果から、下記式により紅斑抑制率
を算出した。結果を表1に示す。 紅斑抑制率(%)={(A−B)/A}×100
【0044】〔試験例2〕ラット遅延型接触性皮膚過敏
反応(IV型アレルギー反応)に対する作用効果 5週齡ウイスター系ラットの腹側部皮膚を剪毛し、次い
で2%2,4−ジニトロクロロベンゼン(DNCB、和
光純薬社製)アセトン溶液を20μl塗布して2週間放
置し感作した。感作成立後、背部皮膚を剪毛し、0.5
%DNCBアセトン溶液を20μl塗布して接触性皮膚
炎を誘発した。次いで上記実施例及び比較例で得られた
供試剤の0.1gを、上記試験例1と同様の方法でラッ
ト皮膚DNCB反応誘発部位に適用した。
【0045】反応誘発24時間後に、反応部位の紅斑強
度を色彩色差計(CR−200、ミノルタ社製)で測定
した。コントロールとして、上記供試剤のかわりに軟膏
基剤(プラスチベース)のみを同様に適用し、その後同
様の操作を行って紅斑強度を測定した。上記のコントロ
ール適用部位の紅斑強度(C)及び供試剤適用部位の紅
斑強度(D)の測定結果から、下記式により紅斑抑制率
を算出した。結果を表1に示す。 紅斑抑制率(%)={(C−D)/C}×100
【0046】表1の結果から、本発明のウイルス性皮膚
疾患治療用外用剤は、ウイルス性皮膚疾患用剤に加え、
ビタミンE及び/又はスクワランが含有されているた
め、優れた抗炎症作用を有し、従って、本発明の外用剤
は、ウイルス性皮膚疾患における炎症に対して優れた効
果を有することが明らかとなった。
【0047】
【発明の効果】本発明1のウイルス性皮膚疾患治療用外
用剤は、上述の通りであり、ウイルス性皮膚疾患用剤
に、ビタミンE及び/又はスクワランが添加されている
ので、ウイルス性皮膚疾患に対する治療効果がウイルス
性皮膚疾患用剤を単独で適用した場合と比較して高く、
特に、ビタミンE及び/又はスクワランの作用により、
ウイルス性皮膚疾患用剤を適用した場合にしばしば認め
られる局所での過敏症、刺激、発赤、紅斑等も緩和でき
る。さらに、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、脂漏性
皮膚炎などの炎症性皮膚疾患における感染症の合併にも
有効な外用剤となる。
【0048】特に、本発明2〜4のウイルス性皮膚疾患
治療用外用剤は、上述の通りであり、特定の濃度範囲の
ウイルス性皮膚疾患用剤に対して、特定の濃度範囲のビ
タミンE及び/又はスクワランが添加されているので、
ウイルス性皮膚疾患用剤の作用と、ビタミンE及び/又
はスクワランの抗炎症作用が特に奏効するために、より
高い治療効果を得ることができる。
【0049】本発明5のウイルス性皮膚疾患治療用外用
剤は、上述の通りであり、ウイルス性皮膚疾患用剤、ビ
タミンE及び/又はスクワランに加えて、さらに特定の
経皮吸収促進剤が含有されている。そのため、薬効成分
が皮膚に吸収されやすくなり、ウイルス性皮膚疾患に対
するより高い治療効果を示す。
【0050】以上、本発明1〜5により課題は解決さ
れ、ウイルス性皮膚疾患に対する高い治療効果をもたら
すウイルス性皮膚疾患治療用外用剤が提供される。本発
明1〜5のウイルス性皮膚疾患治療用外用剤は、ウイル
ス感染症や日和見感染を合併するアトピー性皮膚炎にも
有効であり、また、副腎皮質ホルモン剤を使用しないの
で、副作用が極めて少なく安全性も高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/14 A61K 47/14 E 47/16 47/16 E //(A61K 45/00 31:01 31:355)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウイルス性皮膚疾患用剤と、ビタミンE
    及び/又はスクワランを含有することを特徴とするウイ
    ルス性皮膚疾患治療用外用剤。
  2. 【請求項2】 ウイルス性皮膚疾患用剤の含有量が0.
    1〜10重量%、ビタミンE及びスクワランの合計の含
    有量が0.1〜99.9重量%である請求項1記載のウ
    イルス性皮膚疾患治療用外用剤。
  3. 【請求項3】 ウイルス性皮膚疾患用剤の含有量が0.
    1〜10重量%、ビタミンEの含有量が0.2〜80重
    量%及び/又はスクワランの含有量が0.5〜80重量
    %である請求項1記載のウイルス性皮膚疾患治療用外用
    剤。
  4. 【請求項4】 ウイルス性皮膚疾患用剤の含有量が0.
    1〜10重量%、ビタミンEの含有量が0.5〜30重
    量%及び/又はスクワランの含有量が10〜30重量%
    である請求項1記載のウイルス性皮膚疾患治療用外用
    剤。
  5. 【請求項5】 さらに、N−アシルサルコシン(塩)、
    炭素数10〜18の高級脂肪酸と炭素数1〜20のアル
    コールとの反応生成物である高級脂肪酸エステル、炭素
    数2〜10のジカルボン酸(塩)、炭素数3〜6のヒド
    ロキシカルボン酸と炭素数1〜20のアルコールとの反
    応生成物であるヒドロキシカルボン酸エステル、及び脂
    肪酸エタノールアミドからなる群より選ばれる一種以上
    の経皮吸収促進剤を含有する請求項1〜4のいずれか1
    項に記載のウイルス性皮膚疾患治療用外用剤。
JP13857896A 1996-05-31 1996-05-31 ウイルス性皮膚疾患治療用外用剤 Withdrawn JPH09316001A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13857896A JPH09316001A (ja) 1996-05-31 1996-05-31 ウイルス性皮膚疾患治療用外用剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13857896A JPH09316001A (ja) 1996-05-31 1996-05-31 ウイルス性皮膚疾患治療用外用剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09316001A true JPH09316001A (ja) 1997-12-09

Family

ID=15225407

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13857896A Withdrawn JPH09316001A (ja) 1996-05-31 1996-05-31 ウイルス性皮膚疾患治療用外用剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09316001A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003092704A1 (fr) * 2002-04-30 2003-11-13 Mochida Pharmaceutical Co., Ltd. Preparation externe de vidarabine a propriete systemique amelioree

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003092704A1 (fr) * 2002-04-30 2003-11-13 Mochida Pharmaceutical Co., Ltd. Preparation externe de vidarabine a propriete systemique amelioree

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100387156B1 (ko) 피부질환치료용외용제
WO1998031369A1 (fr) Preparations a usage externe a absorption percutanee
JPH09316001A (ja) ウイルス性皮膚疾患治療用外用剤
JP4813725B2 (ja) 鎮痒用外用剤
WO2003013548A1 (fr) Composition medicale a usage externe destinee au traitement des dermatoses
JPH09169638A (ja) 皮膚疾患治療用外用剤
JPH09227375A (ja) 皮膚疾患治療用外用剤
JPH09255578A (ja) 感染性皮膚疾患治療用外用剤
JPH09169643A (ja) 寄生性皮膚疾患治療用外用剤
JPH11302169A (ja) 乾燥肌治療用外用剤
JPH101443A (ja) 感染性皮膚疾患治療用外用剤
JP2003246737A (ja) 皮膚外用組成物
JPH09169640A (ja) 皮膚疾患治療用外用剤
JPH10316564A (ja) 鎮痒鎮痛外用剤
JPH11335281A (ja) 皮膚疾患治療用外用剤
KR100550889B1 (ko) 스테로이드 함유 플라스터, 그 제조 방법, 및 그 용도
JP3023068B2 (ja) 皮膚疾患治療用外用剤
JPH0930964A (ja) 皮膚疾患治療用外用剤
JPH09110696A (ja) 皮膚疾患治療用外用剤
JPH11335282A (ja) 乾燥肌治療用外用剤
JPH10259141A (ja) 皮膚疾患治療用外用剤
JP2003055218A (ja) 皮膚外用組成物
JPH09169637A (ja) 皮膚疾患治療用外用剤
JPH0930965A (ja) 皮膚疾患治療用外用剤
JPH09169633A (ja) 貼付剤

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050608

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20050809