JPH09311218A - 光学積層体 - Google Patents

光学積層体

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JPH09311218A
JPH09311218A JP8149873A JP14987396A JPH09311218A JP H09311218 A JPH09311218 A JP H09311218A JP 8149873 A JP8149873 A JP 8149873A JP 14987396 A JP14987396 A JP 14987396A JP H09311218 A JPH09311218 A JP H09311218A
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Hirosuke Sugita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、光学性能及び耐湿熱性に非常に優
れた光学積層体を提供すること。 【解決手段】 光学フィルム(A)/共重合オルガノヒ
ドロシロキサザンより製造されてなる層(B)/保護フ
ィルム(C)の少なくとも3層からなり、この順で積層
されてなる光学積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学性能及び耐湿熱
性に優れた光学積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、卓上電子計算機、電子時計、ワー
プロ、自動車や機械類の計器類等に液晶表示装置が用い
られ、これらに伴い偏光板、位相差板、楕円偏光板とい
った光学積層体の需要も増大している。特に、計器類に
おいては苛酷な条件下で使用される場合が多いので高耐
久性及び高偏光度を持った光学積層体が要請されるので
ある。中でも偏光板については、現在知られている代表
的なポリビニルアルコール系偏光フィルムとして、ポリ
ビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたもの
と二色性染料を染色させたものがあり、これらはポリビ
ニルアルコールの水溶液を製膜し、これを一軸延伸させ
て染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましく
はホウ素化合物で耐久性処理を行ったものが用いられ、
該偏光フィルムの面上に透明なプラスチックフィルムが
保護フィルムとして貼り合わされている。保護フィルム
としては、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース等の酢
酸セルロース系フィルムが表面保護フィルムとして光学
的透明性、無配向性等に優れているため汎用されてい
る。
【0003】しかし、酢酸セルロース系フィルムは吸水
率及び透湿性が大きいため、高温高湿の条件下では上記
構成の偏光板では耐久性を満足しないといった問題点が
ある。このため、偏光フィルムの保護フィルムとして酢
酸セルロース系フィルムに代わるものが種々検討されて
いる。例えば、特開昭53−82433号公報では、保
護フィルムの三酢酸セルロースを用いず、ウレタン樹脂
を偏光フィルム面に塗布硬化させることによって、偏光
フィルムと該ウレタン樹脂塗膜層とが強固に接着された
偏光板が提案されている。
【0004】又、特開昭56−80001号公報でも、
三酢酸セルロースを用いず、分子内に2個以上のイソシ
アネート基を有する化合物と1分子中にイソシアネート
基と反応する活性水素及び重合性不飽和基を有する化合
物、例えばアクリル系モノマーとを反応させて製造した
いわゆるウレタンアクリル系化合物に、イソシアネート
基と反応し得る活性水素を有する樹脂を添加した組成物
を偏光フィルムに塗布し、該偏光フィルムに活性エネル
ギー線を照射して塗膜を硬化させることによって、耐湿
性や接着性が改善された偏光板が提案されている。
【0005】更に、特開昭59−151109号公報、
特開昭59−151110号公報、特開昭59−151
111号公報、特開昭59−151112号公報等に
は、耐久性を改善する目的で、偏光フィルム表面に紫外
線硬化型樹脂(ポリエステルアクリレート系樹脂、アク
リルウレタン系樹脂、等)に各種添加剤(シリカゾル、
凝集性シリカゲル、等)を含む組成物からなる硬化皮膜
層を形成することが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭53−82433号公報及び特開昭56−8000
1号公報開示の偏光板については、性能的には40〜6
0℃かつ90〜95%RH程度の条件下での耐久性しか
実現しておらず、いわゆる中耐久高偏光度タイプの偏光
板を提供するものであり、最近の高度な要求性能に対し
ては耐湿熱性の面でまだまだ満足のいくものではない。
又、特開昭59−151109号公報、特開昭59−1
51110号公報、特開昭59−151111号公報、
特開昭59−151112号公報開示技術については、
偏光板製造直後の表面強度は改善されているものの、耐
久試験評価は行っておらず、耐久性について詳細な検討
はなされていない。そこで、本発明ではこのような背景
下において、耐久性に優れた偏光板、位相差板、楕円偏
光板等の光学積層体であるとともに、耐湿熱性に優れた
高耐久高光学性能タイプの光学積層体を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】しかるに、本発明者等は
かかる課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、光学フ
ィルム(A)/共重合オルガノヒドロシロキサザンより
製造されてなる層(B)(以下、(B)層と称する)/
保護フィルム(C)の少なくとも3層からなり、この順
に積層されてなる光学積層体、好ましくは保護フィルム
(C)/(B)層/光学フィルム(A)/(B)層/保
護フィルム(C)からなる光学積層体、特に好ましく
は、更に保護フィルム(C)の外側に(B)層を設けて
なる光学積層体が光学性能及び耐湿熱性に優れることを
見いだし、本発明を完成した。本発明においては、
(B)層が共重合オルガノヒドロシロキサザンを60〜
150℃の加熱処理、及び60〜100℃で60〜10
0%RHの加湿処理を施してなる層であるとき、本発明
の効果を顕著に発揮する。
【0008】即ち、本発明においては上記共重合オルガ
ノヒドロシロキサザンの加熱処理及び加湿処理によりな
る層を光学フィルム(A)と三酢酸セルロース等の保護
フィルム(C)の間に少なくとも1層以上設けることが
最大の特徴であり、これにより、光学フィルムの耐湿熱
性が向上するのである。尚、本発明においては、上記の
如く光学フィルム(A)、(B)層、保護フィルム
(C)が光学フィルム(A)/(B)層/保護フィルム
(C)の順に積層されていればよく、各層間に任意に接
着剤層等の層が介在されてもよい。又、光学フィルム
(A)と保護フィルム(C)を上記共重合オルガノヒド
ロシロキサザンからなる溶液を接着剤として積層し、加
熱及び加湿処理する場合は、該接着剤層以外に必ずしも
特に(B)層を設けなくてもよい。又、本発明において
は、上記光学積層体に、更に粘着剤層を設けることがで
き、これにより、光学積層体の強度、耐久性が向上した
り、又、液晶表示体作製時のガラス基板、又は偏光フィ
ルムや位相差フィルム等への貼合が簡便となり、一段と
実用性に富んだ光学積層体が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明の光学フィルム(A)としては、光学特
性を有するフィルムであれば特に限定されないが、主に
偏光フィルム、位相差フィルム、楕円偏光フィルム等が
好適に使用される。偏光フィルムとしては特に制限され
ないが、好ましくは、ポリビニルアルコール系フィルム
の一軸延伸フィルムである。ポリビニルアルコールは通
常、酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニルをケン化して
製造されるが、本発明では必ずしもこれに限定されるも
のではなく、少量の不飽和カルボン酸(塩、エステル、
アミド、ニトリル等を含む)、オレフィン類、ビニルエ
ーテル類、不飽和スルホン酸塩等、酢酸ビニルと共重合
可能な成分を含有していても良い。又、ポリビニルアル
コール系樹脂を酸の存在下でアルデヒド類と反応させた
ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂
等のいわゆるポリビニルアセタール樹脂及びその他ポリ
ビニルアルコール系樹脂誘導体も挙げられるが、これら
に限定されるものではない。これらのうちでは、耐熱性
が良好であるという点から、高ケン化度で高重合度のポ
リビニルアルコールが好ましい。即ちケン化度は85〜
100モル%、好ましくは98〜100モル%、特に好
ましくは99〜100モル%であり、又、重合度として
は任意のものが使用可能であるが、1000〜1000
0、好ましくは2000〜8000、より好ましくは2
500〜5000が有利である。
【0010】本発明の偏光フィルムの製造法としては、
ポリビニルアルコールを水又は有機溶媒に溶解した原液
を流延製膜して、該フィルムを延伸してヨウ素あるいは
二色性染料の水溶液に浸漬し染色するか、延伸と染色を
同時に行うか、ヨウ素あるいは二色性染料により染色し
て延伸するかした後、ホウ素化合物処理する方法が挙げ
られる。又、染色した後ホウ素化合物の溶液中で延伸す
る方法等もあり、適宜選択して用いることができる。原
液調製に際して使用される溶媒としては、例えば水はも
ちろん、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチ
ルピロリドン、グリセリン、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチロ
ールプロパン等の多価アルコール、エチレンジアミン、
ジエチレントリアミン等のアミン類及びこれらの混合物
が用いられる。
【0011】上記有機溶媒中には少量、例えば5〜30
重量%の水を含有させても差し支えない。原液中のポリ
ビニルアルコールの濃度は4〜50重量%が実用的であ
る。該溶剤を用いて得られたポリビニルアルコール製膜
原液は、キャスト法、押出法等任意の方法で製膜され
る。製膜方法としては乾・湿式製膜法にて、即ち、該溶
液を口金スリットから一旦空気中、又は窒素、ヘリウ
ム、アルゴン等の不活性雰囲気中に吐出し次いで凝固浴
中に導いて未延伸フィルムを形成せしめる。又は口金か
ら吐出された製膜溶液は一旦ローラー、あるいはベルト
コンベアー等の上で溶剤を一部乾燥した後で凝固浴中に
導入しても差し支えない。
【0012】又、凝固浴に用いる溶媒には前記ポリビニ
ルアルコールの溶剤と混和性を有するもので、例えばメ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の
アルコール類、アセトン、ベンゼン、トルエン等が挙げ
られる。ポリビニルアルコール系フィルムを得る方法と
しては、その他ポリビニルアルコールの溶液を凝固浴中
に導入してフィルム化するいわゆるゲル製膜法等も実施
可能である。
【0013】原反フィルムとしてはその膜厚は30〜1
00μm、好ましくは50〜90μmが必要である。3
0μm以下では延伸不能となり、100μm以上では膜
厚精度が低下し不適当である。前記の如くして得られる
ポリビニルアルコール未延伸フィルムは次に延伸及び染
色、ホウ素化合物処理が施される。延伸と染色更にホウ
素化合物処理は別々に行っても同時に行っても良いが、
本発明では染色工程、ホウ素化合物処理工程の少なくと
も一方の工程中に一軸延伸を実施することが望ましい。
【0014】延伸は一軸方向に3.5〜10倍、好まし
くは4.5〜7倍延伸することが望ましい。この際、前
記と直角方向にも若干の延伸(幅方向の収縮を防止する
程度あるいはそれ以上の延伸)を行っても差し支えな
い。延伸時の温度条件は40〜130℃から選ぶのが望
ましい。更に、かかる延伸倍率は最終的に上記の範囲に
設定されれば良く、延伸操作は一段階のみならず、製造
工程の任意の範囲の段階に実施すれば良い。
【0015】フィルムへの染色つまり偏光素子の吸着は
フィルムに偏光素子を含有する液体を接触させることに
よって行われる。通常はヨウ素−ヨウ化カリの水溶液が
用いられ、ヨウ素の濃度は0.1〜2g/l、ヨウ化カ
リの濃度は10〜50g/l、ヨウ素/ヨウ化カリの重
量比は20〜100が適当である。染色時間は30〜5
00秒程度が実用的である。処理浴の温度は5〜50
℃、好ましくは5〜40℃が好ましい。水溶媒以外に水
と相溶性のある有機溶媒を少量含有させても差し支えな
い。接触手段としては浸漬、塗布、噴霧等の任意の手段
が適用できる。
【0016】染色処理されたフィルムは次いでホウ素化
合物によって処理される。ホウ素化合物としてはホウ
酸、ホウ砂が実用的である。ホウ素化合物は水溶液又は
水−有機溶媒混合液の形で濃度0.5〜2モル/l程度
で用いられ、液中には少量のヨウ化カリを共存させるの
が実用上望ましい。処理法は浸漬法が望ましいが勿論塗
布法、噴霧法も実施可能である。処理時の温度は50〜
70℃程度、処理時間は5〜20分程度が好ましく、又
必要に応じて処理中に延伸操作を行っても良い。
【0017】尚、該ホウ素化合物による処理は、ポリビ
ニルアルコール系樹脂溶液にあらかじめホウ素化合物を
添加して製膜することにより代替することも可能であ
る。このようにして、本発明に用いられるヨウ素染色さ
れたポリビニルアルコール系偏光フィルムが得られるわ
けであるが、本発明では特に該偏光フィルムが80℃、
90%RHの雰囲気中で200時間放置処理後のラマン
分光法による励起波長514.5nmのAr+レーザー
照射時の105cm-1及び157cm-1のスペクトル強
度をa1及びb1とし、該放置処理前の該スペクトル強度
をa0及びb0とした時、(b1/a1)/(b0/a0)>
0.7、好ましくは1.5>(b1/a1)/(b0
0)>0.7を満足することが好ましく、かかる偏光
フィルムは上述した偏光フィルムの製造条件をコントロ
ールすることによって上式を満足させることができる。
【0018】例えば、原反として高重合度のポリビニル
アルコール系樹脂を選択したり、偏光フィルムの製造時
の延伸工程において垂直方向の延伸を付加したり、2段
階以上の多段階に分けて延伸したり、三酢酸セルロース
フィルム等の保護層を積層後乾燥処理を施したりする方
法等を単独又は適宜組み合わせることによって実現する
ことができるが、これらに限定されるものではない。
尚、上記の偏光フィルムの、80℃、90%RHの雰囲
気中で200時間放置処理に当たっては、処理前の偏光
フィルムの両面に接着剤としてポリビニルアルコール水
溶液を(塗布乾燥厚み0.01μm)を用いて、表面が
アルカリケン化し中和させた三酢酸セルロースフィルム
(80μm)を貼着した積層体を試料とし、該試料を上
記の条件で放置処理を行った後、該試料をシクロヘキサ
ノン中に20℃で12時間浸漬させて両面の三酢酸セル
ロースフィルムを溶解して完全に取り除き、風乾等によ
り表面付着溶剤を完全に除去した後の偏光フィルム単体
のスペクトル強度を放置処理後のスペクトル強度とし
た。(上記三酢酸セルロースフィルムの除去に当たって
は、該フィルムを削り取る等して物理的に除去する方法
も可能である。)
【0019】又、上記の放置処理前の偏光フィルムのス
ペクトル強度測定においては偏光フィルムの製造上等の
都合により、該偏光フィルムに三酢酸セルロースフィル
ム等の保護層が積層されているときは、上記等の方法に
より該保護層を剥がして偏光フィルム単体のスペクトル
強度を測定するのである。(保護層がアクリル系樹脂の
場合には、アセトン、ベンゼン、トルエン等の溶剤を用
いることもある。)
【0020】更に詳しく説明すると、先ず、前述の如き
方法で得られた偏光フィルムをラマン分光測定器(例え
ば、日本分光社製、Jasco NR−1800M)を
用いて、励起波長として514.5nmのAr+レーザ
ーを照射(出力2mW)し、この時の105cm-1及び
157cm-1のスペクトル強度a0及びb0を室温で測定
(測定時間;16sec×5回、測定径;200μm、
測定モード;後方散乱)する。次に上記の如く該偏光フ
ィルムの両面に三酢酸セルロースフィルムを貼着後、8
0℃、90%RHの雰囲気中で200時間放置した後取
り出してシクロヘキサノン中で該三酢酸セルロースフィ
ルムを剥離した後、上記と同様にラマン分光測定器によ
り、再度偏光フィルム単体の105cm-1及び157c
-1のスペクトル強度a1及びb1を測定するのである。
【0021】上記のスペクトル強度の決定に当たって
は、上記の測定方法により得られたチャートのピークか
らそれぞれのスペクトル強度を読み取るのであるが、該
スペクトル強度の決定は最小自乗法を用いた波形分離法
により行い、その際各ピークは3変数(スペクトル位
置、スペクトル強度、半価幅)を含むローレンツ関数
を、ベースラインは2変数(切片、傾き)を含む直線関
数と仮定して波形分離を行い、各スペクトル強度を決定
するのである。そして、上記のa0、b0、a1及びb1
らなる(b1/a1)/(b0/a0)の値が0.7を越え
る偏光フィルムが本発明で有効な偏光フィルムであり、
好ましくは0.7〜1.5である。該値が0.7以下で
は偏光フィルムの耐久性が劣ることとなる。更に本発明
では、上記の(b0/a0)の値が1.1より少ないと
き、即ち(b0/a0)<1.1の条件を満たすとき、高
温・高湿時の耐久性に優れており、特に有用である。
【0022】又、本発明で用いる偏光フィルムにおい
て、偏光フィルムがポリビニルアルコール系フィルムか
らなり、かつ、波長460nm及び640nmでの平行
透過率(A)と直交透過率(B)の比がともに2000
以上、好ましくは2000〜5000である偏光フィル
ム、より好ましくは更に直交透過率(B)が可視光全般
にわたって0.02%以下、好ましくは0.0001〜
0.015%である偏光フィルムも好ましく用いられ
る。尚、平行透過率(A)と直交透過率(B)の比の測
定に当たり、上記平行透過率(A)とは2枚の偏光フィ
ルムをその配向方向が同一になるように重ね合わせた場
合の透過率(%)を、直交透過率(B)とは2枚の偏光
フィルムをその配向方向が垂直になるように重ね合わせ
た場合の透過率(%)をそれぞれ意味する。(尚、偏光
フィルムの両面に三酢酸セルロースフィルムを設けた偏
光板として測定を行っても同様の値となる。)
【0023】上記偏光フィルム、即ち波長460nm及
び640nmでの平行透過率(A)と直交透過率(B)
の比がともに2000以上の偏光フィルムの製造方法と
しては特に制限されないが、例えば下記の方法が採用さ
れ得る。即ち、前述と同様に、ポリビニルアルコール系
樹脂を水又は有機溶媒に溶解した原液を流延製膜して、
該フィルムを延伸してヨウ素化合物あるいは二色性染料
の水溶液に浸漬し染色するか、延伸と染色を同時に行う
か、ヨウ素化合物あるいは二色性染料により染色して延
伸するかした後、ホウ素化合物処理する。又、染色した
後ホウ素化合物の溶液中で延伸することも可能であり、
適宜選択して用いることができる。しかる後に、水洗処
理を行い、その後再度ヨウ素化合物又は二色性染料で再
染色を行うことが重要で、これにより特定の偏光フィル
ムが得られるのである。
【0024】かかる水洗処理については、5〜30℃、
好ましくは10〜20℃で、2分間以下、好ましくは1
分間以下浸漬することにより行われる。勿論浸漬に限ら
ず、噴霧、塗布等も可能である。又、再染色処理につい
ては、ヨウ素−ヨウ化カリウムの水溶液が用いられ、ヨ
ウ素の濃度は0.001〜1g/l、好ましくは0.0
1〜1g/l、ヨウ化カリウムの濃度は10〜50g/
l、好ましくは10〜30g/l、染色時間は10〜5
00秒、好ましくは30〜300秒程度が実用的であ
る。処理浴の温度は5〜30℃が好ましい。水溶媒以外
に水と相溶性のある有機溶媒を少量含有させても差し支
えない。接触手段としては浸漬が好ましいが、塗布、噴
霧等、任意の手段が適用できる。再染色処理後は、30
〜80℃で30〜500秒間乾燥を行うことにより、ポ
リビニルアルコール系偏光フィルムが得られる。
【0025】又、本発明において、位相差フィルムも有
効であり、位相差フィルムには特に制限されることな
く、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリエ
ステル、ポリアリレート、ポリイミド、ポリオレフィ
ン、ポリスチレン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホ
ン、ポリビニリデンフルオライド/ポリメチルメタアク
リレート、液晶ポリマー、トリアセチルセルロース系樹
脂、環状ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物、ポリ塩化ビニル等のフィルムが採用される
が、主としてポリカーボネート、ポリビニルアルコール
系樹脂のフィルムが用いられる。
【0026】ポリビニルアルコール系樹脂としては通常
酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニルをケン化して製造
されるが、少量の不飽和カルボン酸(塩、エステル、ア
ミド、ニトリル等を含む)、オレフィン類、ビニルエー
テル類、不飽和スルホン酸塩等、酢酸ビニルと共重合可
能な成分を含有していても良い。又、ポリビニルアルコ
ールを酸の存在下でアルデヒド類と反応させた、例えば
ポリブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂等のい
わゆるポリビニルアセタール樹脂及びポリビニルアルコ
ール誘導体が挙げられる。平均重合体は500〜100
00、好ましくは1000〜5000、ケン化度は80
〜100モル%、好ましくは90〜100モル%のもの
で、無延伸フィルムのものでもよいが、1.01〜4
倍、好ましくは1.01〜3倍程度に一軸延伸されたも
のであることが望まれる。更に、本発明においては、光
学フィルムとして上記の偏光フィルムと位相差フィルム
とを組み合わせた楕円偏光フィルムを用いることも有効
である。楕円偏光フィルムの具体的な層構成としては、
例えば、(保護フィルム/)偏光フィルム/(保護フィ
ルム/)粘着剤層/(保護フィルム/)位相差フィルム
(/保護フィルム)、偏光フィルム/(B)層/保護フ
ィルム/粘着剤層/保護フィルム/(B)層/位相差フ
ィルム(/(B)層/保護フィルム/粘着剤層)、等が
代表的である。
【0027】かかる光学フィルム(A)と積層される
(B)層としては、共重合オルガノヒドロシロキサザン
を加熱処理し、更に加湿処理することで得られるもので
あり、具体的には共重合オルガノヒドロシロキサザンと
して、東燃ポリシラザン(東燃社製)が好適に用いられ
る。
【0028】加熱処理については、60〜150℃、好
ましくは80〜150℃、更に好ましくは100〜15
0℃で、0.5〜5時間、好ましくは1〜3.5時間、
更に好ましくは2〜3時間行い、加湿処理については、
60〜100℃、好ましくは80〜100℃、60〜1
00%RH、好ましくは80〜100%RHで1〜24
時間、好ましくは3〜24時間行うとよい。本発明で
は、上記の如き加熱処理及び加湿処理に限らず、酸処理
法、アルカリ処理法等も可能である。尚、酸処理法は共
重合オルガノヒドロシロキサザンを60〜150℃で加
熱処理した後、酸性溶液、例えば塩酸、硫酸、硝酸等の
溶液中に2〜5時間浸漬処理する方法であり、アルカリ
処理法は共重合オルガノヒドロシロキサザンを60〜1
50℃で加熱処理した後、アルカリ溶液、例えば水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の溶
液中に2〜5時間浸漬処理する方法である。
【0029】かかる(B)層を形成させる方法について
は特に制限されないが、例えば共重合オルガノヒドロシ
ロキサザンを光学フィルムの光学性能を阻害しない溶
剤、例えばアルコール(メタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール等)、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢
酸セロソルブ、メチルグリコールアセテート、エチレン
グリコールアセテート、メトキシブチルアセテート、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン、メチレンクロライド、トルエン、キシレン、
ミネラムスピリット、クレゾール、キシレノール、フラ
フラール、ナフサ等にて希釈し、バーコーター、ロール
コーター、グラビアコーター、リバースコーター、リッ
プコーター等、公知の方法により基材に塗工し、上記の
加熱処理、更に加湿処理を施すことで可能である。
【0030】又、保護フィルム(C)には、光学的透明
度と機械的強度に優れたフィルムが用いられる。該保護
フィルムとしては、従来から知られている酢酸セルロー
ス系フィルム、アクリル系フィルム、ポリエステル系樹
脂フィルム、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリカー
ボネート系フィルム、ポリエーテルエーテルケトン系フ
ィルム、ポリスルホン系フィルム等が挙げられるが、好
適には三酢酸セルロースフィルム等の酢酸セルロース系
フィルムが用いられる。保護フィルム(C)としての厚
みは1〜200μmが好適である。
【0031】更に、必要に応じて、上記樹脂フィルムに
サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノール系化合
物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート
系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤を配
合させることも可能である。又、該保護フィルムの表面
をアルカリでケン化処理したり、プラズマ処理、グロー
放電処理、コロナ放電処理、高周波処理、電子線処理等
を行うと、更に効果的である。
【0032】本発明においては、上記の如き光学フィル
ム(A)、(B)層及び保護フィルム(C)が少なくと
も光学フィルム(A)/(B)層/保護フィルム(C)
の順に積層されていればよく、その積層方法については
限定されず任意の方法が採用され得る。その方法として
は例えば、光学フィルム(A)に(B)層を形成し更に
その外側に保護フィルム(C)を積層したり、逆に保護
フィルム(C)に(B)層を形成し更に光学フィルム
(A)を積層したりする等の方法があり、適宜選択され
る。光学フィルム(A)に(B)層を形成するには、光
学フィルム表面に前記の共重合オルガノヒドロシロキサ
ザンからなる溶液を塗布、加熱及び加湿処理させる方法
や、予め該共重合オルガノヒドロシロキサザンからなる
溶液から加熱、加湿処理を施し皮膜を作製しておき、か
かる皮膜を接着剤で貼着する方法等が採用することがで
き、更に保護フィルム(C)を積層するには形成された
(B)層側に接着剤で保護フィルム(C)を貼着する方
法等が採用できる。
【0033】又、保護フィルム(C)に(B)層を形成
するには、上記と同様に保護フィルム表面に前記の共重
合オルガノヒドロシロキサザンからなる溶液を塗布、加
熱及び加湿処理させる方法や、予め該共重合オルガノヒ
ドロシロキサザンからなる溶液から加熱、加湿処理を施
し皮膜を作製しておき、かかる皮膜を接着剤で貼着する
方法等が採用することができ、更に光学フィルム(A)
を積層するには形成された(B)層側に接着剤で光学フ
ィルム(A)を貼着する方法等が採用できる。
【0034】かかる接着剤としては特に制限なくポリビ
ニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ウレタ
ン系、アクリル系、エポキシ系等の親水性高分子の水溶
液、上記共重合オルガノヒドロシロキサザンからなる溶
液、下記化1で示されるシリケートオリゴマーからなる
溶液、等が用いられる。中でも本発明では特に上記共重
合オルガノヒドロシロキサザンからなる溶液、下記化1
で示されるシリケートオリゴマーからなる溶液を接着剤
として用いるとき、本発明の効果が顕著に発揮される。
【0035】
【化1】 ここで、nは1〜20の整数、Rは水素又は炭素数1〜
4のアルキル基、フェニル基である。
【0036】特に上記化1で示されるシリケートオリゴ
マーがテトラアルコキシシランに触媒、水を添加し加水
分解縮合して得られる部分加水分解物、又はテトラアル
コキシシランに溶媒、硬化触媒、水を添加し加水分解縮
合して得られる完全加水分解物であることが好ましい。
本発明においては、該共重合オルガノヒドロシロキサザ
ンからなる溶液を接着剤として用いる場合は、光学フィ
ルム(A)と保護フィルム(C)の間に(B)層を必ず
しも設けなくてもよく、該接着剤層を(B)層の代用と
することも可能である。
【0037】又、本発明では前記したように、該共重合
オルガノヒドロシロキサザンからなる溶液を光学フィル
ム(A)あるいは保護フィルム(C)に塗布し、次いで
上記の加熱処理、更に加湿処理を施し積層するわけであ
るが、勿論、浸漬、噴霧等の方法も可能で、いずれの方
法により積層されてもよい。又、(B)層の層厚みは乾
燥後の厚みで0.001〜50μ、好ましくは0.01
〜50μである。尚、以下に記載の如き各種層構成を有
する積層体においても同様に製造することができる。
【0038】本発明の光学積層体の層構成としては、例
えば、光学フィルム(A)/(B)層/保護フィルム
(C)、保護フィルム(C)/(B)層/光学フィルム
(A)/保護フィルム(C)、保護フィルム(C)/
(B)層/光学フィルム(A)/(B)層、保護フィル
ム(C)/(B)層/光学フィルム(A)/(B)層/
保護フィルム(C)、等が挙げられるが、中でも保護フ
ィルム(C)/(B)層/光学フィルム(A)/(B)
層/保護フィルム(C)が耐湿熱性の点で最も好まし
い。更に本発明では、保護フィルム(C)の外側に、更
に上記と同様の(B)層を設けることも有効であり、耐
湿熱性に非常に優れた効果を示す。
【0039】更に本発明では、必要に応じて(B)層あ
るいは保護フィルム(C)中に紫外線吸収剤を含有させ
たり、本発明の光学積層体の外側に反射防止層を設けた
りすることもできる。該紫外線吸収剤としては前記のサ
リチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノール系化合
物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート
系化合物、ニッケル錯塩系化合物等が挙げられ、反射防
止層としては高屈折率の物質(例えばチタン、セリウ
ム、タンタル等の金属酸化物等)と低屈折率の物質(例
えば酸化ケイ素、フッ化マグネシウム等)を交互に積層
して得られる層あるいは低屈折率の物質(例えば酸化ケ
イ素、フッ化マグネシウム、フッ素含有ポリマー等)か
らなる単層のものが挙げられる。
【0040】又、本発明の光学積層体については、必要
に応じて更に粘着剤層を設けることができ、液晶表示体
作製時のガラス基板、又は偏光フィルムと位相差フィル
ムの貼合等が簡便となり、一段と実用性に富んだ光学積
層体が得られる。粘着剤層の積層に際して、光学積層体
の層構成により適宜選択されるが、例えば、光学フィル
ムの片面に(B)層及び保護フィルム(C)が形成され
ている場合は、該粘着剤層は耐湿熱性向上の点で光学フ
ィルム層表面に設けることが好ましい。又、光学フィル
ムの両面に(B)層及び保護フィルム(C)が形成され
ている場合は、該粘着剤層はいずれかの保護フィルム表
面(保護フィルムの外側に(B)層が設けられている場
合は(B)層表面)のみでも良い。但し、これらに限定
されない。
【0041】かかる粘着剤層としてはアクリル酸エステ
ル、例えばアクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸メチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等とα−
モノオレフィンカルボン酸、例えばアクリル酸、マレイ
ン酸、イタコン酸、メタクリル酸、クロトン酸等との共
重合物(アクリルニトリル、酢酸ビニル、スチロールの
如きビニル単量体を添加したものも含む。)を主体とす
るものが、光学フィルムの光学特性を阻害することがな
いので特に好ましいが、これに限定されることなく、透
明性を有する粘着剤であれば使用可能で、例えばポリビ
ニルエーテル系、ゴム系等でもよい。
【0042】本発明の光学積層体は、光学フィルム
(A)と保護フィルム(C)の間に(B)層を設けてい
るため、高光学特性はもとより耐湿熱性に非常に優れ、
更に粘着剤層を設けることにより非常に実用的な偏光
板、位相差板、楕円偏光板といった光学積層体となる。
かかる特性を利用して液晶表示体の用途に用いられ、特
に車両用途、各種工業計器類、家庭用電化製品の表示等
に有用である。
【0043】
【実施例】以下、本発明について実施例を挙げて具体的
に説明する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは特
に断りのない限り重量基準である。又、本発明でいう偏
光度は [(H11−H1)/(H11+H1)]1/2×100(%) で示され、H11は2枚の偏光フィルムサンプルの重ね合
わせ時において、偏光フィルムの配向方向が同一方向に
なるように重ね合わせた状態で分光光度計を用いて測定
した透過率(%)、H1は2枚のサンプルの重ね合わせ
時において、偏光フィルムの配向方向が互いに直交する
方向になるように重ね合わせた状態で測定した透過率
(%)である。
【0044】実施例1 平均重合度1700、平均ケン化度99.5モル%のポ
リビニルアルコールを水に溶解し、5.0重量%濃度の
水溶液を得た。該液をポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上に流延後、乾燥して膜厚60μのフィルムを得
た。このフィルムを10cm巾に切断しチャックに装着
した。該フィルムをヨウ素0.2g/l、ヨウ化カリ6
0g/lよりなる水溶液中に30℃にて4分間浸漬し
た。次いでホウ酸70g/l、ヨウ化カリ30g/lの
組成の水溶液に55℃にて5分間浸漬すると共に、先ず
2.2倍に延伸し、次いで1.7倍に延伸して、更に
1.5倍に延伸した後、20℃で10秒間水洗し、風乾
で24時間乾燥を行って偏光フィルムを得た。そして、
予め表面をアルカリ処理し酸で中和した三酢酸セルロー
スフィルム(80μm厚)をポリビニルアルコール接着
剤(3%水溶液、乾燥塗布厚0.01μm)を用いて該
偏光フィルムの両面に貼着後100℃で1分間乾燥させ
て偏光板を得た。次に該偏光板をシクロヘキサノン中に
20℃で12時間浸漬させて該三酢酸セルロースフィル
ムを完全に取り除いて偏光フィルム(F−1)を得た。
【0045】尚、該偏光フィルム(F−1)(20mm
×20mm)をラマン分光測定器(日本分光社製、Ja
sco NR−1800M)を用いて、励起波長として
514.5nmのAr+レーザーを照射して本文中に記
載の条件にて105cm-1及び157cm-1のスペクト
ル強度を室温で測定したところ、37.81(a0)及
び29.88(b0)であった。更に該偏光フィルムの
両面に保護フィルムとして上記の三酢酸セルロースフィ
ルムを再度ポリビニルアルコール接着剤で上記の方法と
同様に接着して三酢酸セルロース/偏光フィルム/三酢
酸セルロースの3層積層体(偏光板)を得、次に該3
層積層体を80℃、90%RHの雰囲気中で200時間
放置して処理後の3層積層体を得た後、該積層体をシク
ロヘキサノン中に20℃で12時間浸漬させて該保護層
を取り除いて偏光フィルム単体として、同様にラマン分
光測定器により、再度該偏光フィルムの105cm-1
び157cm-1のスペクトル強度を測定したところ、3
0.94(a1)及び28.38(b1)で、これらの測
定値より(b0/a0)及び(b1/a1)/(b0/a0
の値を算出すると0.79及び1.16であった。
【0046】一方、膜厚80μmの三酢酸セルロースフ
ィルムの片面に共重合オルガノヒドロシロキサザン(東
燃ポリシラザン:東燃社製)のm−キシレン溶液(濃度
5%)をバーコーターにより塗布し、その後120℃で
2時間加熱処理し、更に95℃、80%RHで3時間加
湿処理して、三酢酸セルロースフィルムと(B)層の積
層体((B)層の厚み:乾燥後の厚みで3.0μm)を
得た。
【0047】上記偏光フィルム(F−1)の両面に、上
記三酢酸セルロースフィルムと(B)層の積層体の
(B)層面を、接着剤としてポリビニルアルコール水溶
液(濃度2.7%)を用いて貼合し、更にその一方の三
酢酸セルロースフィルムの外面にアクリル系粘着剤(組
成:アクリル酸n−ブチル/アクリル酸=95/5(重
量比)100部に対してコロネートL(日本ポリウレタ
ン社製)1部を添加したもの)層を設け、ガラス板に貼
合した。(初期偏光度は99.6%であった。) これより得られた偏光板を80℃、90%RHに350
時間放置した後、該偏光板の偏光度変化及び外観変化を
測定することで耐湿熱性を評価した。尚、外観変化につ
いては、上記耐久試験後の偏光板の色抜けを目視により
4段階(◎〜×)で評価した。
【0048】実施例2 実施例1において、平均重合度2600、平均ケン化度
99.5モル%のポリビニルアルコールを用い、延伸工
程において最初の延伸倍率を2倍に変更して得られる偏
光フィルム(F−2)を用いた以外は、実施例1と同様
の操作を行い、偏光板を得、耐湿熱性及び外観変化を評
価した。尚、ラマン分光測定器によりa0、b0、a1
びb1を測定したところ、a0=42.23、b0=3
6.32、a1=27.42、b1=22.53でこれら
の測定値より(b0/a0)及び(b1/a1)/(b0
0)の値を算出すると0.86及び0.95であっ
た。
【0049】実施例3 実施例1において、平均重合度4000、平均ケン化度
99.5モル%のポリビニルアルコールを用い、延伸工
程において先ず3倍に延伸し、次いで1.7倍に延伸す
る2段のみの延伸処理とし、三酢酸セルロースフィルム
積層後の乾燥温度を60℃に変更して得られる偏光フィ
ルム(F−3)を用いた以外は、実施例1と同様の操作
を行い、偏光板を得、耐湿熱性及び外観変化を評価し
た。尚、ラマン分光測定器によりa0、b0、a1及びb1
を測定したところ、a0=35.27、b0=31.6
9、a1=39.63、b1=27.05でこれらの測定
値より(b0/a0)及び(b1/a1)/(b0/a0)の
値を算出すると0.90及び0.76であった。
【0050】実施例4 実施例1において、下記偏光フィルム(F−4)を用い
た以外は同様に行い、偏光板を得、耐湿熱性及び外観変
化を評価した。平均重合度3800、ケン化度99.5
モル%のポリビニルアルコールを水に溶解し、5.0%
の溶液を得た。該溶液をポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上に流延後乾燥し原反フィルム(80μm)を得
た。該フィルムをチャックに装着し、ヨウ素0.2g/
l、ヨウ化カリウム60g/lよりなる水溶液中に30
℃にて240秒浸漬し、次いでホウ酸70g/l、ヨウ
化カリウム30g/lの組成の水溶液に浸漬すると共
に、同時に6.0倍に一軸延伸しつつ5分間にわたって
ホウ酸処理を行った。次に、20℃の水洗槽に20秒間
浸漬した後、ヨウ素0.05g/l、ヨウ化カリウム2
0g/lよりなる水溶液中に20℃にて20秒間浸漬
し、最後に室温で24時間乾燥し、偏光フィルム(F−
4)を得た。
【0051】尚、該偏光フィルム(F−4)の両面に三
酢酸セルロースフィルムをポリビニルアルコール系接着
剤(3%水溶液)により接着し、偏光板を得たときの、
該偏光板の、波長460nm及び640nmにおける平
行透過率(A)と直交透過率(B)とを高速多波長複屈
折測定装置(大塚電子(株)製:RETS−2000)
により測定し、各々の波長における(A)/(B)の値
を算出したところ460nmでは2483(32.29
/0.013)、640nmでは4366(34.93
/0.008)であった。
【0052】実施例5 実施例4において、平均重合度1700、ケン化度9
9.7モル%のポリビニルアルコールに代えて得られる
偏光フィルム(F−5)を用いた以外は同様の操作を行
い、偏光板を得、耐湿熱性及び外観変化を評価した。
【0053】尚、偏光フィルム(F−5)の両面に三酢
酸セルロースフィルムをポリビニルアルコール系接着剤
(4%水溶液)により接着し、偏光板を得たときの、該
偏光板の、波長460nm及び640nmにおける平行
透過率(A)と直交透過率(B)とを高速多波長複屈折
測定装置(大塚電子(株)製:RETS−2000)に
より測定し、各々の波長における(A)/(B)の値を
算出したところ460nmでは2014(30.22/
0.015)、640nmでは4178(33.43/
0.008)であった。
【0054】実施例6 実施例3において、接着剤としてのポリビニルアルコー
ル水溶液(濃度2.7%)を共重合オルガノヒドロシロ
キサザンのアルコール溶液(濃度3%)に代え、更に7
0℃、3時間の加熱処理、及び50℃、90%RH、1
時間の加湿処理を施した以外は同様に行い、偏光板を
得、耐湿熱性及び外観変化を評価した。
【0055】実施例7 実施例3において、三酢酸セルロースフィルムの片面に
(B)層を設けた三酢酸セルロースフィルムと(B)層
の積層体を、三酢酸セルロースフィルムの両面に(B)
層を設けた(B)層/三酢酸セルロースフィルム/
(B)層の積層体に代えた以外は同様に行い、偏光板を
得、耐湿熱性及び外観変化を評価した。
【0056】比較例1〜5 表1に示す如き偏光フィルム(F−1〜5)を用いて、
(B)層を設けなかった以外は実施例1と同様に行い、
耐湿熱性を評価した。
【0057】比較例6 実施例1において、(B)層の代わりにポリエステルポ
リオールとヘキサメチレンジイソシアネートからなるウ
レタン樹脂塗膜層(乾燥後の厚みで3.0μ)を設けた
以外は同様に行い、耐湿熱性を評価した。
【0058】実施例8 実施例1において、偏光フィルムを、平均重合度170
0、平均ケン化度99.5モル%、2倍延伸のポリビニ
ルアルコールフィルム(膜厚50μm)からなる位相差
フィルムに代えた以外は同様に行った。これより得られ
た位相差板を55℃、95%RHに300時間放置した
後、該位相差板の光学特性変化及び外観変化を測定する
ことで耐湿熱性を評価した。
【0059】尚、位相差板の光学特性については、レタ
ーデーション値(RD)を測定した。位相差フィルムの
レターデーション値(RD)とは、主延伸方向(MD方
向)及びこれに垂直な方向(TD方向)における屈折率
(IIMD−IITD)と位相差フィルムの厚さ(d)との積で
定義され、バビネ型コンペンサーター付の偏光顕微鏡
(ニコンPOH−1型)を用い補償法にて測定した(光
源は白色光)。
【0060】実施例9 実施例1において、偏光フィルムを、平均重合度380
0、平均ケン化度99.5モル%、2.2倍延伸のポリ
ビニルアルコールフィルム(膜厚50μm)からなる位
相差フィルムに代えた以外は同様に行った。これより得
られた位相差板を実施例8と同様に光学特性変化及び外
観変化を測定することで耐湿熱性を評価した。
【0061】実施例10 実施例1において、偏光フィルムを、平均重合度260
0、平均ケン化度99.5モル%、2.1倍延伸のポリ
ビニルアルコールフィルム(膜厚50μm)からなる位
相差フィルムに代えた以外は同様に行った。これより得
られた位相差板を実施例8と同様に光学特性変化及び外
観変化を測定することで耐湿熱性を評価した。
【0062】比較例7 実施例8において、(B)層を設けなかった以外は同様
に行い、光学特性変化及び外観変化を測定することで耐
湿熱性を評価した。
【0063】実施例11 実施例1で用いた偏光フィルム及び実施例8で用いた位
相差フィルムを用いて、三酢酸セルロースフィルム/
(B)層/偏光フィルム/(B)層/三酢酸セルロース
フィルム/粘着剤層/三酢酸セルロースフィルム/
(B)層/位相差フィルム/(B)層/三酢酸セルロー
スフィルム/粘着剤層の構成をもった楕円偏光板を作製
し、該楕円偏光板を62℃、93%RHに290時間放
置した後、光学特性変化(RD値で評価)及び外観変化
を測定し、耐湿熱性を評価した。実施例、比較例の結果
をまとめて表1、2に示す。
【0064】
【表1】 (偏光板) 偏光 (B)層 偏光度変化 外観 フィルム の厚み 初期 耐久後 変化量 変化 (μ) (%) (%) (%) 実施例 1 F-1 3.0 99.6 84.4 15.2 ◎ 〃 2 F-2 3.0 99.7 92.8 6.9 ◎ 〃 3 F-3 3.0 99.9 96.9 3.0 ◎ 〃 4 F-4 3.0 99.8 96.4 3.4 ◎ 〃 5 F-5 3.0 99.7 84.8 14.9 ◎ 〃 6 F-3 3.0 99.9 97.0 2.9 ◎ 〃 7 F-3 3.0 99.9 97.0 2.9 ◎ 比較例 1 F-1 −− 99.6 45.0 54.6 × 〃 2 F-2 −− 99.7 74.9 24.8 × 〃 3 F-3 −− 99.9 80.5 19.4 × 〃 4 F-4 −− 99.8 80.1 19.7 × 〃 5 F-5 −− 99.7 45.7 54.0 × 〃 6 F-1 (3.0) 99.6 80.4 19.2 × (ウレタン樹脂)
【0065】注)F−1:実施例1で用いた偏光フィル
ム F−2:実施例2で用いた偏光フィルム F−3:実施例3で用いた偏光フィルム F−4:実施例4で用いた偏光フィルム F−5:実施例5で用いた偏光フィルム
【0066】
【表2】 (位相差板、楕円偏光板) (B)層 光学特性変化 外観変化 の厚み 初期 耐久後 変化量 (μ) (nm) (nm) (nm) 実施例 8 3.0 390 360 30 ◎ 〃 9 2.0 390 362 28 ◎ 〃 10 3.0 390 361 29 ◎ 比較例 7 −− 390 349 41 × 実施例11 3.0 390 367 23 ◎
【0067】
【発明の効果】本発明の光学積層体は、光学フィルムと
保護フィルムの間に(B)層を設けたことにより、高光
学性能に加えて、耐久性、耐湿熱性に非常に優れた光学
積層体である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学フィルム(A)/共重合オルガノヒ
    ドロシロキサザンより製造されてなる層(B)/保護フ
    ィルム(C)の少なくとも3層からなり、この順に積層
    されてなることを特徴とする光学積層体。
  2. 【請求項2】 保護フィルム(C)/共重合オルガノヒ
    ドロシロキサザンより製造されてなる層(B)/光学フ
    ィルム(A)/共重合オルガノヒドロシロキサザンより
    製造されてなる層(B)/保護フィルム(C)からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の光学積層体。
  3. 【請求項3】 更に、保護フィルム(C)の外側に共重
    合オルガノヒドロシロキサザンより製造されてなる層
    (B)を設けてなることを特徴とする請求項1又は2記
    載の光学積層体。
  4. 【請求項4】 光学フィルムが偏光フィルム、位相差フ
    ィルム、楕円偏光フィルムのいずれかであることを特徴
    とする請求項1〜3いずれか記載の光学積層体。
  5. 【請求項5】 偏光フィルムがポリビニルアルコール系
    フィルムからなり、かつ、80℃、90%RHの雰囲気
    中で200時間放置後のラマン分光法による励起波長5
    14.5nmのAr+レーザー照射時の105cm-1
    び157cm-1のスペクトル強度をそれぞれa1及びb1
    とし、該偏光フィルム放置処理前の該スペクトル強度を
    それぞれa0及びb0とする時、(b1/a1)/(b0
    0)>0.7を満足することを特徴とする請求項4記
    載の光学積層体。
  6. 【請求項6】 偏光フィルムがポリビニルアルコール系
    フィルムからなり、かつ、波長460nm及び640n
    mでの平行透過率(A)と直交透過率(B)の比がとも
    に2000以上であることを特徴とする請求項4記載の
    光学積層体。
  7. 【請求項7】 ポリビニルアルコール系フィルムが重合
    度2000〜8000のポリビニルアルコール系樹脂か
    らなるフィルムであることを特徴とする請求項5又は6
    記載の光学積層体。
  8. 【請求項8】 ポリビニルアルコール系フィルムが重合
    度2500〜5000のポリビニルアルコール系樹脂か
    らなるフィルムであることを特徴とする請求項5又は6
    記載の光学積層体。
  9. 【請求項9】 保護フィルムが酢酸セルロース系フィル
    ムであることを特徴とする請求項1〜8いずれか記載の
    光学積層体。
  10. 【請求項10】 最外層の少なくとも一方の外側に粘着
    剤層を設けたことを特徴とする請求項1〜9いずれか記
    載の光学積層体。
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