JPH09309802A - 害虫防除剤組成物 - Google Patents

害虫防除剤組成物

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JPH09309802A
JPH09309802A JP12725696A JP12725696A JPH09309802A JP H09309802 A JPH09309802 A JP H09309802A JP 12725696 A JP12725696 A JP 12725696A JP 12725696 A JP12725696 A JP 12725696A JP H09309802 A JPH09309802 A JP H09309802A
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喜彦 代野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防除剤を害虫に付着させ、防除剤が蒸発する
際に害虫から体温を奪って弱らせ、害虫を動けないよう
にして害虫を有効に防除することにより、速効性が高
く、致死率が高い害虫防除剤組成物を提供すること。 【解決手段】 (1)2,3−ジハイドロデカフロロペ
ンタンを有効成分として配合する害虫防除剤組成物。
(2)(1)の配合物にシトロネラ−ル、シトラール、
ペリルアルデヒド、キシレンから選ばれる少なくとも1
種を5重量%以上混合する害虫防除剤組成物。(3)
(1)の配合物にシトロネラ−ル、シトラール、ペリル
アルデヒド、キシレン、シトロネロール、ゲラニオー
ル、ペリルアルコールから選ばれる少なくとも1種を1
重量%以上、低級アルコール化合物を20〜50重量%
混合する害虫防除用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴキブリ等の害虫
を防除するための防除剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】殺虫剤の種類としては多くの種類があ
り、その1種として害虫が保有する熱を防除剤組成物の
蒸発潜熱として剥奪することによって、害虫を致死させ
る冷却タイプの殺虫剤も従来からも知られており、その
1例として、例えば特開昭59−175403号公報や
特開平5−286805号公報に記載されている。これ
ら公報に記載されている冷却タイプの殺虫剤の組成物の
主要溶剤としてはフロン系の溶剤や液化ペンタンが使用
されている。また、特開昭59−175403号公報に
記載されている冷却タイプの殺虫剤は、殺虫有効成分ま
たは殺虫有効成分とその共力剤とをフロン系溶剤および
炭素数2〜18の有機溶剤からなる溶剤に溶解して作成
した殺虫剤であり、この殺虫剤に噴射剤を混合し、該噴
射剤としては可燃性液化ガスを用いて構成し、害虫防除
用エアゾール剤組成物としたものであって、爆発性、引
火性の危険がなく、噴霧状態も良好で、しかも殺虫効果
が低下しない、油分による汚染性の低い汚染性エアゾー
ル剤組成物の提供を可能にしたものである。
【0003】この発明による技術の特徴は、トリクロロ
モノフルオロメタン(フロン11)、ジクロロモノフル
オロメタン(フロン21)、テトラクロロジフルオロエ
タン(フロン112)、トリクロロトリフルオロエタン
(フロン113)、ジクロロテトラフルオロエタン(フ
ロン114)、テトラフルオロジブロモエタン(フロン
114B2)などのフロン系溶剤を主要溶剤とすること
にあり、該フロン系溶剤が低沸点で、かつ爆発性、引火
性の危険がない溶剤であることを見出してこれを採用
し、、この溶剤に炭素数2〜18の有機溶剤を加えて殺
虫有効成分の溶剤とすることにより、爆発性、引火性の
危険がなく、噴霧状態も良好で、しかも殺虫効果が低下
しないエアゾール剤組成物の提供を可能にしたことにあ
る。さらに該発明の殺虫有効成分の溶剤は、害虫に付着
した後、虫体への浸透性が大きいため殺虫効果に優れて
いる。
【0004】特開平5−286805号公報に記載され
ている冷却タイプの殺虫剤は、液化ペンタン単独を75
重量%以上含有する冷却タイプの殺虫剤、もしくは液化
ペンタンと他の液化ガス、圧縮ガスとの混合物を全体の
75重量%以上を含有し、このうち液化ペンタンを25
重量%以上を含有する冷却タイプの殺虫剤であり、これ
に液化ペンタンの保留剤等を加え、エアゾール剤組成物
とした噴射型の害虫防除剤である。この発明による害虫
防除用エアゾール剤組成物では、液化ペンタンが噴射剤
の作用をもち、また殺虫効果をも併せもつ。この発明に
よる液化ペンタンを含む害虫防除用エアゾール剤からな
る殺虫剤は、害虫に直接薬剤を噴射させ、害虫に直接殺
虫剤がかかり、害虫に付着した殺虫有効成分を含む薬剤
が液化ペンタンを主成分とするため、蒸発し易い液化ペ
ンタンが急速に蒸発し、この際害虫が保有する熱を防除
剤組成物の蒸発潜熱として剥奪することによって、害虫
をノックダウン状態にもたらし、この状態で殺虫有効成
分が作用して、その場で致死させることができる。
【0005】以上説明したように前記冷却タイプの殺虫
剤は、害虫に直接殺虫剤を付着させることができれば、
極めて速効性の殺虫剤である。そのため、前記害虫防除
用エアゾール剤組成物は、有効成分を害虫に直接かける
ことができるエアゾール剤タイプとして使用することが
望ましい。しかし、従来の冷却タイプの殺虫剤では、害
虫に付着し、急速に蒸発して害虫が保有する熱を防除剤
組成物の蒸発潜熱として剥奪して害虫をノックダウン状
態にもたらす作用を発揮する主要溶剤は、例えば特開昭
59−175403号公報に記載されている冷却タイプ
の殺虫剤では、前記フロン系の溶剤であり、特開平5−
286805号公報に記載されている冷却タイプの殺虫
剤では、前記液化ペンタンである。
【0006】フロン系の溶剤は、爆発性や引火性がな
く、エアゾール剤の溶剤や噴射剤として用いて、殺虫有
効成分とその溶剤からなる殺虫有効成分を良好な噴霧状
態にもたらすことができる。しかしながらクロロフッ化
炭素例えば前記したフロン11、フロン12、フロン1
12、フロン113、フロン114、フロン114B2
のような各種フロン系の溶剤は、地球オゾン層を破壊す
る作用があることが指摘され、エアゾール剤の溶剤や噴
射剤として使用することが制限されている。また、前記
特開平5−286805号公報に記載されているよう
に、液化ペンタンを多量使用して構成されるエアゾール
剤は爆発性や引火性の危険があるため使用が制限され
る。
【0007】前記特開昭59−175403号公報に示
した害虫防除剤組成物の他、フロン系の化合物を使用す
る害虫防除剤組成物として、特開平4−321603号
公報に記載されている殺ダニ剤が知られている。該発明
に有効成分として記載されている常温揮散性のフッ素系
化合物としては、フロン22、フロン123、フロン1
24、フロン141b、フロン142b、フロン225
等である。これらはいずれもクロロフッ化炭素であるの
でいずれも地球オゾン層を破壊する作用があり使用する
ことが制限さる。唯一塩素を含まないものはペンタフル
オロプロパノールである。また、該発明では防除効果が
あるとしている害虫はダニ類のみである。
【0008】本発明者らは、2,3−ジハイドロデカフ
ロロペンタンを用いることにより、爆発性や引火性の危
険がなく、特別に別途他の殺虫有効成分を含ませる必要
がないために衛生上の危険がなく、速効性の冷却タイプ
の殺虫剤を提供することができることを見出し本発明に
達した。この2,3−ジハイドロデカフロロペンタン
は、不燃性で地球オゾン層の破壊作用がない溶剤であっ
て、三井・デュポンフロロケミカル株式会社より「バー
トレルXF」という商品名で発売されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の冷却タイプの殺
虫剤は、前記したようにその構成成分に地球オゾン層を
破壊する作用があるフロン系溶剤が用いられているか、
あるいは爆発性や引火性の危険がある溶剤が用いられて
いるため、環境上や取扱上等の問題点が指摘されてい
る。発明が解決しようとする課題は、前記従来の冷却タ
イプの殺虫剤の問題点を解決し、速効性が大きく、致死
率も高い、優れた冷却タイプの殺虫剤を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決する手段を種々検討したところ、2,3−ジハイ
ドロデカフロロペンタンを有効成分として配合した害虫
防除剤が、薬理的にも速効性が高いことを見いだし、こ
の知見に基づいて研究を行い、次の手段によって前記の
目的を達成した。すなわち、
【0011】(1) 2,3−ジハイドロデカフロロペ
ンタンを有効成分として配合することを特徴とする害虫
防除剤組成物。 (2) シトロネラ−ル、シトラール、ペリルアルデヒ
ド、キシレンから選ばれる少なくとも1種を5重量%以
上混合することを特徴とする請求項1に記載の害虫防除
剤組成物。 (3)シトロネラ−ル、シトラール、ペリルアルデヒ
ド、キシレン、シトロネロール、ゲラニオール、ペリル
アルコールから選ばれる少なくとも1種を1重量%以
上、低級アルコール化合物を20〜50重量%混合する
ことを特徴とする請求項1に記載の害虫防除剤組成物。
である。
【0012】本発明の害虫防除剤組成物は、前記した低
沸点の化合物である2,3−ジハイドロデカフロロペン
タンを有効成分として使用するが、後に実施例中で示す
ように、エアゾール剤組成物として害虫防除に適用する
ことも含むものである。本発明の害虫防除剤組成物は、
害虫に防除剤を使用する際には、害虫に直接付着させる
ことが効果的に害虫を防除するのに望ましい。しかしこ
れに限定されるものではない。本発明の害虫防除剤組成
物は、通常の殺虫剤のように、ピレスロイド系殺虫剤、
有機リン系殺虫剤、カーバメイト系殺虫剤のような、人
体や家畜にも作用する殺虫有効成分を含有させなくても
よいので、人や家畜に有害な影響を与えないことが大き
な特徴である。かつ、蒸発が速いため残留しないので、
残留薬剤に伴う悪影響がない。
【0013】本発明の害虫防除剤組成物において、2,
3−ジハイドロデカフロロペンタンは、40重量%以
上、好ましくは70重量%以上含有するのがよく、さら
にそれに添加して使用する混合するシトロネラ−ル、シ
トラール、ペリルアルデヒド、キシレンシトロネロー
ル、ゲラニオール、ペリルアルコール等の溶剤は、1重
量%以上、好ましくは2重量%以上混合することが望ま
しい。本発明の害虫防除剤組成物は、害虫に直接殺虫剤
を付着させることが望ましいので、噴射剤を含む組成物
とし、害虫防除用エアゾール剤として使用することが望
ましい。この場合、適用する噴射剤としては、プロパ
ン、n−ブタン、イソブタン、DME、LPG、炭酸ガ
ス、フロン134a等を挙げることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の害虫防除剤組成物は2,
3−ジハイドロデカフロロペンタンを単独で有効成分と
して使用するよりも、2,3−ジハイドロデカフロロペ
ンタンと共にシトロネラ−ル、シトラール、ペリルアル
デヒド、キシレンから選ばれる少なくとも1種を前記組
成物の5重量%以上混合することにより、速効性がある
害虫防除剤組成物とすることができる。さらに、2,3
−ジハイドロデカフロロペンタンと共にシトロネラ−
ル、シトラール、ペリルアルデヒド、キシレン、シトロ
ネロール、ゲラニオール、ペリルアルコールから選ばれ
る少なくとも1種を前記組成物の1重量%以上(好まし
くは2重量%以上)、低級アルコール化合物、例えばエ
タノールを20〜50重量%混合することによってもよ
り速効性がある害虫防除剤組成物とすることができる。
【0015】本発明の薬剤有効成分である2,3−ジハ
イドロデカフロロペンタンは第1表に物理的特性を、第
2表に環境特性をトリクロルトリフルオルエタン(フレ
オンTF(登録商標))との比較において表示した、ま
た第3表に熱的特性を表示したフッ素系化合物であり、
無色透明、無毒の液体で、不燃性である。なお、本発明
において、「有効成分」というのは、害虫防除の作用に
おいて有効に作用する成分という意味であって、最も広
く解されるものであり、例えば殺虫作用とか忌避作用に
おいてのみ有効である成分のように限定されるものでは
ない。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】本発明の2,3−ジハイドロデカフロロペ
ンタンを含む害虫防除剤組成物が有効に適用される対象
害虫としては、害虫に本発明の前記害虫防除有効成分を
付着せしめ、該害虫防除有効成分を含む本発明の害虫防
除剤組成物が害虫の動きを停止状態ないし致死をもたら
す作用を発揮できる害虫ならば特に制限されないが、例
えば、ゴキブリ類、ムカデ、ヤスデ、ゲジゲジ、ワラジ
ムシ、アリなどの地をはう虫、及びハチ、蛾、特に毒蛾
などの人体に危害を及ぼす飛翔害虫等を挙げることがで
きる。特にゴキブリ類が対象となる。
【0020】本発明を害虫防除用エアゾール剤組成物と
する場合、 2,3−ジハイドロデカフロロペンタンを有効成分と
して配合したものを防除有効成分とする。 2,3−ジハイドロデカフロロペンタンと共にシトロ
ネラ−ル、シトラール、ペリルアルデヒド、キシレンか
ら選ばれる少なくとも1種を前記組成物の5重量%以上
混合したものを防除有効成分とする。 2,3−ジハイドロデカフロロペンタンと共にシトロ
ネラ−ル、シトラール、ペリルアルデヒド、キシレン、
シトロネロール、ゲラニオール、ペリルアルコールから
選ばれる少なくとも1種を前記組成物の1重量%以上、
低級アルコール化合物を20〜50重量%混合したもの
を防除有効成分とする。 以上〜の防除有効成分に噴射剤を組合せて各種のエ
アゾール剤組成物とする。
【0021】
【作用】本発明は、前記のような構成であるので、屋内
で例えばゴキブリ類の防除剤として使用しても、組成中
に殺虫剤を含んでいないので、人や家畜に対する影響が
ほとんどなく、さらに引火点が認められず、消防法で扱
われる「不燃物」の分野に属するので安全性が高い。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。先ず引火点の測定について説明する。
2,3−ジハイドロデカフロロペンタン(商品名「バー
トレルXF」三井・デュポンフロロケミカル株式会社
製)にエタノールをそれぞれ20、30、35、40W
/W%混合した溶液を「タグ」密閉式引火点測定装置
(JISに規定されている装置)を用いて引火点の測定
を行った。その結果を第2表に示す。その結果、本発明
の実施例に使用した害虫防除剤組成物は、いずれも引火
点なし(測定したときに引火しなかったこと)という結
果となり、消防法でいう「不燃物」の分野に属するもの
である。
【0023】実施例1 (試験方法)壁面にバターを塗布した容量約500ミリ
リットル(直径110mm×高さ50mm)のポリカッ
プの底に以下に示す供試虫を一匹ずつ腹側を上にして入
れる。供試虫がゴキブリの場合、入れた直後には脚を激
しく動かして起き上がろうとするが、ほとんどの場合そ
のまま静止する。この時、供試溶剤の0.5ミリリット
ルをピペットで供試虫の頭〜腹部に滴下し、その後完全
に動きが停止するまでの時間を測定する。 (供試虫)クロゴキブリ成虫(雌)及びワモンゴキブリ
成虫(雌) (供試剤)2,3−ジハイドロデカフロロペンタン、シ
トロネラール、キシレン、エタノール
【0024】(試験結果)供試剤として、2,3−ジハ
イドロデカフロロペンタン、シトロネラール、キシレ
ン、エタノールを使用し、供試虫としてクロゴキブリ成
虫(雌)を用いた場合の試験条件(供試溶剤の配合比
率)及び試験結果を第4表に示す。第4表より明らかな
ように、2,3−ジハイドロデカフロロペンタン(少量
のキシレンを加えた場合)は、クロゴキブリが停止する
ことが認められた。次にキシレンの配合比率を増加させ
た場合、シトロネラールを加えた場合及びいずれの場合
もエタノールで希釈した場合には、供試剤を滴下して後
短時間に供試虫の動きが停止し、その後蘇生することな
く致死する。
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】実施例2 (試験方法)及び(供試虫)は実施例1と同じである。 (供試剤)供試剤として、主剤である2,3−ジハイド
ロデカフロロペンタン、溶剤であるエタノールの他にシ
トロネラール、シトラール、ペリルアルデヒド、シトロ
ネロール、ゲラニオール、ペリルアルコールを用いた。
試験条件(供試溶剤の配合比率)及び試験結果を第5表
に示す。 (試験結果)本発明の害虫防除剤の溶剤として、シトロ
ネラール、シトラール、ペリルアルデヒド、シトロネロ
ール、ゲラニオール、ペリルアルコールを使用した方が
ノックダウンに至る時間が短縮され、その後蘇生するこ
となく致死する。
【0028】
【表6】
【0029】比較例1 (試験方法)及び(供試虫)は実施例1と同じである。 (供試剤)本発明の主剤である2,3−ジハイドロデカ
フロロペンタンの代わりに、2,3−ジハイドロデカフ
ロロペンタンの沸点の前後の沸点をもつ、パーフルオロ
カーボンであるフロリナート(住友スリーエム社製)を
用いて害虫防除剤を調製した。試験条件(供試剤の配合
比率)及び試験結果を第6表に示す。 (試験結果)第6表より明らかなように、2,3−ジハ
イドロデカフロロペンタンを、それと前後する沸点をも
つフロリナートに代えた場合には、供試虫は害虫防除剤
の付着によって動かなくなるが、動かなくなるまでの時
間が長い上、蘇生する。従って、単なる蒸発潜熱による
影響ではない特有の作用が働いているものと考えられ
る。
【0030】
【表7】
【0031】実施例3 (試験方法)壁面にバターを塗布した容量が約24リッ
トル(横400×長さ300×高さ200mm)の容器
の底に供試虫を10匹入れる。これに本発明のエアゾー
ル、又は対照エアゾールを高さ約1mの位置より3秒間
噴射し、その後ノックダウンする供試虫数を時間毎に測
定する。本発明のエアゾールは、第7表に示す処方から
なり、〔溶液/噴射剤〕の比率は100/30であり、
その全液量は130mlであり、また対照エアゾール
は、第8表に示す処方からなり、〔溶液/噴射剤〕の比
率は25/250であり、その全液量は300mlであ
る。 (供試虫)クロゴキブリ成虫(雌) (試験結果)試験結果は、第9表に示す。
【0032】
【表8】
【0033】
【表9】
【0034】
【表10】
【0035】本発明エアゾールは、対照エアゾールの場
合と比較すると、第9表にみられるようにかなりの速効
性が確認された。また、対照エアゾールは、かなりの高
濃度の処方Bの場合でも、KT50値が90秒以上であ
り、これに比して本発明のエアゾールは殺虫成分を含ま
ないものであるのに、速効性が非常に高いことがわかっ
た。さらに、対照エアゾールの処方Aでも、一般的なゴ
キブリ用エアゾールの処方であるので、他の市販エアゾ
ールでもKT50値は処方Aと類似したような値になる
ものと推定され、このことから、本発明のエアゾールに
おける速効性は、従来品よりも優れていることは明らか
である。
【0036】
【発明の効果】本発明の害虫防除剤は、優れた速効性を
有し、致死効果も高い。特に、抵抗性害虫に対して有効
に作用する。更に本発明の害虫防除剤はこの他以下に示
す大きな特徴を有する優れた害虫防除剤である。すなわ
ち、 通常の殺虫剤のように、人や家畜にも作用を有するピ
レスロイド系殺虫剤、有機リン系殺虫剤、カーバメイト
系殺虫剤のような殺虫有効成分を含有させなくともよい
ので、人や家畜に有害な影響を与えない。 製剤で爆発性や引火性の危険がない。 主剤である2,3−ジハイドロデカフロロペンタン含
有製剤は、環境に有害な影響を与えない。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2,3−ジハイドロデカフロロペンタン
    を有効成分として配合することを特徴とする害虫防除剤
    組成物。
  2. 【請求項2】 シトロネラ−ル、シトラール、ペリルア
    ルデヒド、キシレンから選ばれる少なくとも1種を5重
    量%以上混合することを特徴とする請求項1に記載の害
    虫防除剤組成物。
  3. 【請求項3】 シトロネラ−ル、シトラール、ペリルア
    ルデヒド、キシレン、シトロネロール、ゲラニオール、
    ペリルアルコールから選ばれる少なくとも1種を1重量
    %以上、低級アルコール化合物を20〜50重量%混合
    することを特徴とする請求項1に記載の害虫防除剤組成
    物。
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