JPH09309787A - 単結晶引上げ装置用水冷筒 - Google Patents

単結晶引上げ装置用水冷筒

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JPH09309787A
JPH09309787A JP12480796A JP12480796A JPH09309787A JP H09309787 A JPH09309787 A JP H09309787A JP 12480796 A JP12480796 A JP 12480796A JP 12480796 A JP12480796 A JP 12480796A JP H09309787 A JPH09309787 A JP H09309787A
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crystal
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Manabu Nishimoto
学 西元
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Abstract

(57)【要約】 【課題】結晶育成界面の観察を妨げず、結晶の冷却速度
を向上させ、品質の優れた単結晶の引上げ装置用水冷筒
を提供。 【解決手段】単結晶の原料溶融液6を収容する坩堝3を
中心に配するチャンバー1の天井開口部1aに上端部分が
取り付けられ、単結晶の引上げ域にあって引き上げられ
る単結晶2を取り囲むように円筒状からなり、さらに下
部には下記(A) および(B) 式で規定される観察用の開口
窓が設けられていることを特徴とする単結晶引上げ装置
用水冷筒17。 1/4 D≦L≦D ・・・ (A) 0.3 D≦H≦3D ・・・ (B) ただし、D:水冷筒外径、 L:窓開口長さ H:窓開口高さ 上記開口窓は石英ガラス19で覆われているのが望まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体シリコン
等の単結晶引上げ装置に用いられる水冷筒に関し、さら
に詳しくは単結晶の引上げ速度を速めるとともに、引上
げ中であっても育成界面の観察ができる単結晶引上げ装
置用水冷筒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコン単結晶を製造するには、高純度
シリコン原料を減圧下のアルゴン雰囲気で溶融し、種結
晶を用いて上方に引き上げながら凝固させる方法が多用
されている。
【0003】図5は、引き上げながら凝固させるシリコ
ン単結晶の製造装置を示す縦断面図である。図中の符号
1はシリコン単結晶2の引上げ雰囲気を減圧するチャン
バーであり、チャンバー1の内部の中心位置には二重構
造の溶融坩堝3が配置され、坩堝の外側にはこれを囲ん
で構成された加熱用ヒーター4が、更にその外側に断熱
材で円筒状に構成された保温筒5が配設されている。溶
融坩堝3内には加熱用ヒーター4により溶融された結晶
育成用原料、つまりシリコン原料の溶融液6が収容され
ている。引上げワイヤ7の先端に種結晶保持具8を介し
て取り付けられた種結晶9の下端を、前記溶融液6の表
面に接触させ、この種結晶を上方に引き上げることによ
って、その下端に溶融液6が凝固したシリコン単結晶2
を成長させていく。
【0004】このとき溶融坩堝3は回転軸10上に載置さ
れることによって、一方、シリコン単結晶2は引上げワ
イヤ7の上部に設けた回転駆動装置11によって、お互い
に反対方向に回転させられる。溶融坩堝3は二重構造で
あり、通常、内側が石英ガラス製の容器3a(以下、これ
を「石英坩堝」という)、外側がカーボン製の容器3b
(以下、これを「カーボン坩堝」という)から構成され
ている。
【0005】シリコン原料を石英坩堝で溶解すると、石
英から酸素が溶出して単結晶中の酸素濃度を高めるとと
もに、溶出した酸素がSiO ガスとなり溶融液面から蒸発
する。チャンバー内は約 10 torrに減圧され、ガス供給
口12からアルゴンガスを供給しガス排気口13から排出さ
れているので、SiO ガスはカーボン坩堝やヒーターから
発生するCOガスなどとともにアルゴンガスに伴われてガ
ス排気口13から排出される。しかし、蒸発したSiO ガス
やCOガスなどが石英坩堝3aの内面に付着し、そののち凝
縮され不純物としてシリコン溶融液に戻される。これら
の不純物が単結晶育成界面14に取り込まれると、転位が
発生し単結晶の成長が途中で途絶え、多結晶化する現象
(以下、これを「DF切れ」という)が発生する。
【0006】近年、直径の大きなシリコン単結晶の要望
が多くなり、引き上げられるシリコン単結晶が大径化
(8インチから12インチ)され、DF切れによる単結晶
の歩留り低下の影響が大きくなっている。図5に示すよ
うに、通常、シリコン単結晶の引き上げ中は、シリコン
溶融液6と単結晶との育成界面14をチャンバーの上部に
設けたカメラ装置15によって、覗き窓16を通して観察し
ており、結晶の直径制御が行われるとともに、単結晶に
DF切れ等のトラブルが発生すると直ちに引上げが中止
される。
【0007】結晶を回転させながら引き上げる単結晶の
製造において、結晶品質の確保(例えば、酸化誘起積層
欠陥の防止)や単結晶を高能率で製造する観点から、結
晶の引上げ時の冷却速度を向上させるため、図5に示す
ような水冷筒17が用いられる場合がある。すなわち、チ
ャンバーの天井開口部1aに取り付けられた水冷筒17で単
結晶2を取り囲むことにって、引上げ中の単結晶2への
輻射熱を防ぐとともに、単結晶2を冷却して単結晶の引
上げ速度を速めることができる。
【0008】上記の水冷筒17の下端位置と溶融液6面と
の間隔hは、結晶観察用カメラの視野に律速される。そ
のため、図5に示すように、その下端開口部が水冷筒軸
に対して垂直(すなわち、溶融液6面に対して平行)ま
まであると、間隔hを小さく設定することができなかっ
た。その結果、直径8インチあるいは12インチの大径の
単結晶では結晶の体積に対する表面積の割合が小さいた
め徐冷される傾向にあり、冷却速度が低下して単結晶の
製造が低能率となり、ときには徐冷のため酸化誘起積層
欠陥が発生して、ウエハーの製品歩留が低下するという
問題が生じた。一方、直径6インチ以下の単結晶では体
積に対する表面積の割合が大きいため急冷される傾向に
あり、問題とならなかった。
【0009】特開平 2-97478号公報には、引き上げられ
る単結晶の周囲に隙間をあけて同芯に配置された冷却筒
を炉軸方向に昇降させ、冷却筒を上昇させた状態で坩堝
内の原料を溶解し、冷却筒を下降させた状態で、または
溶融液面からの間隔を調整することにより、任意の温度
条件で単結晶の冷却をしながら単結晶の引上げをおこな
う装置が開示されている。しかし、開示された引上げ装
置では任意の条件で単結晶を冷却するため冷却筒を上昇
・下降することを特徴とするものであり、設けられた結
晶育成部の観察用窓の形状については何の開示もない。
【0010】特開平 2-97480号公報にも、冷却筒に付設
される結晶観察用窓について提案がなされているが、こ
の観察用窓の光路画成部は冷却筒の壁面から引上げ装置
の外まで延設されるものであるから、チャンバーの大規
模な改造が必要となるばかりでなく、装置の解体・組立
作業が煩雑となる。
【0011】特開平 3-97688号公報には、単結晶を同心
に包囲し、下部側面に石英製窓板が設けられた窓孔が形
成された黒鉛製円筒を有する単結晶引上げ装置用整流筒
が開示されている。これは融液からの蒸発物を系外に排
出するアルゴンガス整流筒(黒鉛製) に対してなされた
ものであって、結晶の冷却速度向上を目的とした水冷筒
に対してなされたものでない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、半導
体単結晶の引上げにおける結晶の冷却速度を向上させ、
高速引上げを実現するとともに、酸化誘起積層欠陥やD
F切れの発生を防止し、結晶品質に優れる単結晶を引上
げるための水冷筒を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、結晶の冷却
速度を向上させ高速引上げを実現する方法について研究
した結果、引上げられる単結晶を引上げ軸と同芯に取り
囲む冷却筒の下端部を、できるだけ溶融液面に近づける
ようにすることが有効であることを知見し、本発明を完
成させた。また、前述の酸化誘起積層欠陥の発生には、
結晶の引上げ速度が影響を及ぼしている。すなわち、酸
化誘起積層欠陥の密度が数10個/cm2と比較的高い場合に
は、同一の引上げ条件において、引上げ速度が速いほど
酸化誘起積層欠陥の密度を低減できることが知られてい
る(例えば、半導体の結晶欠陥制御の科学と技術、サイ
エンスフォーラム編、 208頁)。具体的には、結晶温度
800℃〜1100℃の範囲での急冷は結晶中の酸化誘起積層
欠陥を低減するのに有効である。したがって、高速引上
げを実現することによって、酸化誘起積層欠陥の密度を
低減することができる。
【0014】さらに、前述の特開平 2-97480号公報に
は、冷却筒に観察用窓を設けることによって冷却筒は非
軸対象性を有することになり、この冷却筒の非軸対象性
が結晶育成界面での熱的中心軸と引上げ中心軸とのずれ
が生じ、ドーパント濃度むらや結晶の成長むらが発生す
る懸念があるとしている。しかし、本発明者の研究結果
によれば、このような問題が結晶に生じるのは引上げ中
の結晶回転が低速の場合であって、例えば、結晶の回転
速度が10 rpm以上になると問題にならないことが明らか
となった。通常、単結晶の引上げには10 rpm以上の回転
速度が採用されているので問題とならない。
【0015】本発明は上述の認識に基づくものであり、
その要旨は、図1に示す下記の単結晶引上げ装置用水冷
筒にある。
【0016】すなわち、単結晶の原料溶融液6を収容す
る坩堝3を中心に配するチャンバー1の天井開口部1aに
上端部分が取り付けられ、単結晶の引上げ域にあって引
き上げられる単結晶2を取り囲むように円筒状からな
り、さらに下部には下記(A) および(B) 式で規定される
観察用の開口窓が設けられていることを特徴とする単結
晶引上げ装置用水冷筒17である。
【0017】 1/4 D≦L≦D ・・・ (A) 0.3 D≦H≦3D ・・・ (B) ただし、D:水冷筒外径、 L:窓開口長さ H:窓開口高さ 上記開口窓は石英ガラス19で覆われているのが望まし
い。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の水冷筒を引上げ
られる単結晶の周りに配設した単結晶引上げ装置の縦断
面を示す図である。
【0019】図示するように、本発明の水冷筒17はチャ
ンバー1の天井開口部1aに上端部分が取り付けられ、下
方に位置する円筒部は単結晶に引上げ域にあって、引き
上げられる単結晶を引上げ軸と同芯に取り囲み、その下
部に切欠き状の開口窓18を設けられている。このように
切欠き状の開口窓18を設けることによって、水冷筒17の
下端を溶融液6の表面に接近させて設けても、覗き窓16
を通過する観察用カメラの視野を妨げない構造の単結晶
引上げ装置となる。
【0020】水冷筒17の上端部分のチャンバー1の天井
開口部1aへの取り付けは、図1に示すような、水冷筒17
を天井開口部1aへ嵌着する方式でもよく、また、水冷筒
17を天井開口部1aへ着接する方式でもよく、通常、単結
晶の引上げ装置で採用されている取付け方式が用いられ
る。この場合に、水冷筒17には冷却水路が設けられてい
るので、水冷筒17の上端部分とチャンバーの天井開口部
1aとの間では冷却配管の接続が必要である。
【0021】本発明の水冷筒においては、図示するよう
に開口窓を石英ガラス製の板19で覆うことが望ましい。
水冷筒17に切欠き状の開口窓18を設けることによって、
アルゴンガスの流れに対し冷却筒は非軸対象性を有する
ことになる。しかし、開口窓18を石英ガラス製の板19で
覆うことによって、冷却筒の非軸対象性は解消され、ガ
ス流れが滑らかになり、前述したDF切れの要因を軽減
することができるからである。使用される石英ガラス製
板には、観察用カメラの視野を妨げないように透明な板
が採用される。
【0022】図2は、本発明の水冷筒外観の一例を示す
図であり、(a) は縦断面、(b) は正面図、(c) は下から
見た図である。同図において符号17は水冷筒本体であ
り、内部に水路を設けた耐熱合金鋼製、ステンレス鋼製
の円筒であり、18は開口窓、19は開口窓に取り付けられ
た石英ガラス製板である。水冷筒17の上端部分はチャン
バー1の天井開口部1aへの取り付けられ、水冷筒17の内
部には、図示しないが冷却効果が望めるように冷却水路
が設けられている。
【0023】本発明において、引上げられる単結晶の冷
却速度を速め、一方、覗き窓を通過する観察用カメラの
視野を妨げない構造とするため、水冷筒の下部に設けら
れる観察用の開口窓の寸法を的確に規定する必要があ
る。通常、単結晶引上げ装置における観察用カメラの視
野角度は45〜70°であることを前提として、本発明者の
検討に基づいて規定される開口窓の寸法は次の通りであ
る。
【0024】(A) 窓開口長さL:1/4 D≦L≦D Lが水冷筒外径Dの1/4 未満であると、覗き窓を通過す
る観察用カメラの視野を確保するのが困難になるからで
ある。
【0025】(B) 窓開口高さH:0.3 D≦H≦3D Hが0.3 D未満になると、覗き窓を通過する観察用カメ
ラの視野を確保するのが困難になり、一方、Hが3Dを
超えると、水冷筒による結晶の冷却効果が十分でなくな
るだけでなく、水冷筒本体の加工が困難になる。
【0026】開口窓の寸法を規定するに当たって、観察
用開口窓の開口角度θは窓開口長さLから一義的に定め
られるものであるから、特に規定する必要がない。
【0027】図3および図4は、本発明の水冷筒の他の
態様を示す図であり、いずれも(a)は縦断面、(b) は正
面図、(c) は下から見た図である。図3に示す水冷筒の
開口窓は、水冷筒の直径の半分を斜めに切り欠くもの、
図4は直径の半分を直角に切り欠くものを示す図であ
る。いずれも上記の(A) および(B) の条件を満たす限り
において同様の効果を示す。
【0028】本発明に用いられる水冷筒には、耐熱合金
鋼、ステンレス鋼等の鉄鋼材料が採用される。
【0029】本発明は、前述の通り、引上げ時における
単結晶の冷却速度を速め、高能率で単結晶を製造するこ
とを主眼になされたものである。一方、引上げられた単
結晶の品質と熱履歴とは密接な関係があり、例えば、結
晶温度 800℃〜1100℃の範囲での急冷は結晶中の酸化誘
起積層欠陥の密度を低減する。また、チャンバー内の滑
らかなガス流れはDF切れの発生を防止することができ
る。したがって、本発明の水冷筒を配設した引上げ装置
は、単に高能率で単結晶を製造するのに用いられるだけ
でなく、単結晶の品質を向上させる手段としても適用す
ることができる。
【0030】
【実施例】
(実施例1)図1に示す単結晶引上げ装置を用い、表1
に示すような6種類からなる本発明の水冷筒(番号1〜
6)、本発明で規定する範囲から外れる水冷筒(番号
7、8)および従来の水冷筒(番号9)を挿入し、シリ
コン単結晶の引上げ試験を行った。なお、水冷筒は、外
径D 310mm、内径 250mm、長さ 480mmとした。
【0031】
【表1】
【0032】内径 560mm、高さ 360mm、厚さ 7.0mmの石
英坩堝を、カーボン坩堝に挿入した二重構造溶融坩堝と
し、110 kgの多結晶シリコンを溶融した。下端部に熱電
対を取り付けた直径 200mm、長さ 200mmのシリコン単結
晶を製作し、これを種結晶として前記溶融液の表面に接
触させ、結晶直径が200 ±5 mmの範囲内に入るように、
ヒーターパワーを調整しながら引上げ速度0.5 mm/分で
約1000mm引き上げた。このときの結晶回転速度は、10 r
pmとした。
【0033】種結晶の下端に取り付けた熱電対により、
育成開始からの温度を測定し、結晶の冷却速度を求め
た。また、前述の通り、比較例として開口窓の寸法が本
発明で規定する範囲から外れる水冷筒を用いた場合の
他、従来の水冷筒であって開口部の無い場合および水冷
筒を用いない場合の試験もおこなった。ただし、開口部
の無い従来の水冷筒を用いる場合は、カメラ視野を確保
するために水冷筒下端の位置を液面から 200mmの高さと
した。評価方法として、覗き窓から結晶育成界面の観察
ができるかどうか、結晶の冷却速度を求め、それらの結
果を表1に示した。これらの結果から次のことがわか
る。
【0034】発明例の1〜6は、窓開口長さLが90mm以
上、窓開口高さHが 200mm以上あるので、覗き窓から結
晶育成界面の観察が可能であり、しかも、LおよびHの
いずれの上限も規定範囲内であるから、冷却効果が発揮
され、1100〜1400℃間の平均冷却速度が1.6 ℃/分以
上、 800〜1100℃間の平均冷却速度が1.5 ℃/分以上と
なり、目的の冷却速度が得られている。したがって、結
晶中の酸化誘起積層欠陥の密度を低減することができ
て、単結晶の品質を向上させることができた。
【0035】これに対し、比較例の7はLが70mmと小さ
いため、また、比較例の8はHが90mmと小さいため、覗
き窓から結晶育成界面の観察ができなかった。比較例の
7および8は、結晶径を制御するカメラの視野が確保で
きなかったために、結晶の引上げを行っていない。
【0036】比較例の9は開口部のない水冷筒を使用し
た場合であり、観察用カメラの視野を確保するために水
冷筒下端と液面との間隔を広げなければならず、そのた
め1100〜1400℃間の平均冷却速度が1.4 ℃/分、 800〜
1100℃間の平均冷却速度が1.3 ℃/分となり、冷却効果
が低下している。また、比較例の10は水冷筒を使用しな
い場合であり、1100〜1400℃間の平均冷却速度が1.3 ℃
/分、 800〜1100℃間の平均冷却速度が1.1 ℃/分であ
った。
【0037】(実施例2)表2に示すように窓開口長さ
Lを 300mm、窓開口高さHを 150mmとして、開口部を透
明の石英製板で覆った場合(発明例11)と、開口部をそ
のままとした場合(発明例12)の水冷筒を実施例1と同
じ装置に配置し、直径200 mmのシリコン単結晶の引上げ
試験をおこなった。単結晶の引上げ試験は、直径10mmの
種結晶から絞り工程を経て直径 200mmの単結晶を長さ10
00mmで、15本の単結晶を引き上げた。評価として、単結
晶に発生した転位の有無を調べ、DF率(無転位率)=
無転位本数/(全本数=15本)を求め、その結果を表2
に示した。
【0038】
【表2】
【0039】これらの結果から、水冷筒の開口部に石英
板を設けた場合(発明例11)のDF率は93.3%と良好で
あった。
【0040】
【発明の効果】本発明の水冷筒を配設した単結晶引上げ
装置によれば、観察窓からの観察を妨げられず、結晶の
冷却速度を向上させて、高能率に単結晶を製造すること
ができ、しかも酸化誘起積層欠陥や転位の発生によるD
F切れの少ない単結晶を引き上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水冷筒を、引上げられる単結晶を取り
囲むように配設した単結晶引上げ装置の縦断面を示す図
である。
【図2】本発明の水冷筒外観の一例を示す図であり、
(a) は縦断面、(b) は正面図、(c) は下から見た図であ
る。
【図3】本発明の水冷筒外観の他の例を示す図であり、
(a) は縦断面、(b) は正面図、(c) は下から見た図であ
る。
【図4】本発明の水冷筒外観の他の例を示す図であり、
(a) は縦断面、(b) は正面図、(c) は下から見た図であ
る。
【図5】水冷筒を配設した従来の単結晶引上げ装置の縦
断面を示す図である。
【符号の説明】
1.チャンバー 1a 天井開口部 2.単結晶 3.溶融坩堝 3a.石英坩堝 3b.カーボン坩堝 4.加熱用ヒータ 5.保温筒 6.溶融液 7.引上げワイヤ 8.種結晶保持具 9.種結晶 10.回転軸 11.回転駆動装置 12.ガス供給口 13.ガス排出口 14.育成界面 15.カメラ装置 16.覗き窓 17.水冷筒 18.開口窓 19.石英板(ガラス)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶の原料溶融液を収容する坩堝を中心
    に配するチャンバーの天井開口部に上端部分が取り付け
    られ、単結晶の引上げ域にあって引き上げられる単結晶
    を取り囲むように円筒状からなり、さらに下部には下記
    (A) および(B) 式で規定される観察用の開口窓が設けら
    れていることを特徴とする単結晶引上げ装置用水冷筒。 1/4 D≦L≦D ・・・ (A) 0.3 D≦H≦3D ・・・ (B) ただし、D:水冷筒外径、 L:窓開口長さ H:窓開口高さ
  2. 【請求項2】上記開口窓が石英ガラスで覆われているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の単結晶引上げ装置用冷
    却筒。
JP12480796A 1996-05-20 1996-05-20 単結晶引上げ装置用水冷筒 Pending JPH09309787A (ja)

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