JP3218312B2 - シリコン単結晶の製造方法およびその装置 - Google Patents
シリコン単結晶の製造方法およびその装置Info
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Description
(CZ法)による大口径のシリコン単結晶の製造に際し
て、シリコン単結晶中の酸素誘起積層欠陥(OSF)の
発生を防止するかつ酸素析出量を制御するためのシリコ
ン単結晶の製造方法およびその装置に関するものであ
る。
ら結晶を成長させつつ引き上げるCZ法が広く行なわれ
ている。このCZ法において、結晶育成時のインゴット
熱履歴によって酸素析出濃度が変化する。この析出量は
Siウエハの反りの大小を決定し、またintrins
ic gettering(IG)効果を決定してい
た。350〜650℃の低温熱処理によってSiウエハ
内に酸素ドナーと呼ばれる酸素析出物が形成される。こ
の酸素ドナーがウエハの高温熱処理時の酸素析出量を決
定する。従来の方法は特開昭58−120591号公報
及び特開平2−263792号公報に開示されているよ
うにSiウエハに加工してから450℃〜650℃の低
温熱処理によって酸素析出量を制御していた。しかしな
がら、シリコン結晶の直径が8インチ、12インチ(以
下単に8、12インチと記す)大型化によって従来の
5、6インチの結晶とは熱履歴が異なってきた。
トの熱履歴を測定したところ、8、12インチのシリコ
ン単結晶の冷却速度は、6インチと比べて600℃以下
で徐冷になっていることが判明した。さらに図4に示す
ように、600℃以下の冷却速度は、6インチが8、1
2インチと比較して高速である。このような状態のシリ
コン単結晶における結晶品質を評価した。また、図2に
示すように、8、12インチの結晶の酸素析出量が6イ
ンチの場合よりも著しく増加した。なお、酸素析出は窒
素中で800℃・4時間の熱処理し、更に乾式酸素ガス
中で1000℃・16時間の熱処理の前後でFTIR測
定によって酸素濃度を測定して求めた。
温度領域でのインゴット冷却によってOSFの発生も変
化する。650℃以下の低温度領域で、酸素や金属不純
物が析出することにより、OSFの発生核が大きく成長
すると考えられている。そのために、冷却速度によって
OSFが変化する。その結果を図3に示すように、8、
12インチ結晶のOSF密度は6インチの場合より増加
した。なお、OSFはシリコン単結晶を湿潤酸素ガス中
で1100℃・80分加熱した後、ライトエッチングで
1.5μmエッチング後に顕微鏡観察により測定したも
のである。従来法の炉内での冷却は、水冷されたステン
レス製チャンバーの中でアルゴンガスによる冷却であ
る。冷却速度を制御するためには炉内の圧力及び、アル
ゴンの流量を増加させる以外に方法がなかった。
キー法(CZ法)によるシリコン単結晶の製造に際し
て、シリコン単結晶中の酸素析出量を制御し、かつOS
Fの発生を防止することを目的とする。
の引上げ方法及び装置は、坩堝中の融液からシリコン単
結晶を引上げる装置であって、融液から引き上げたシリ
コン単結晶の冷却速度を調整するために、冷媒をシリコ
ン単結晶に対して吹き付けて、600℃〜350℃の温
度域を1.5℃/分以上、200℃/分以下の冷却速度
で冷却することを特徴とする。
き詳細に説明する。図6は、本発明のシリコン単結晶引
上げ装置の一実施態様の構成ならびにインゴットの引上
げ時の状況を示す図であり、図7は同様、本発明のシリ
コン単結晶引上げ装置とインゴットの急冷時の情況を示
す図である。また、図8は図7の急冷装置のA−A断面
図である。この実施態様のシリコン単結晶引上げ装置に
おいては、石英坩堝1中の融液3からシリコン単結晶4
が引上げられる。図6において、融液3は管状のヒータ
ー5で加熱され、管状のアウターシールド6で覆われて
いる。育成されたシリコン単結晶4は、プルチャンバー
9に移動する。その後、ゲートバルブ11が引上げ炉チ
ャンバー8とプルチャンバー9を隔離する。シリコン単
結晶4は図7に示すようにプルチャンバー9内の急冷装
置10で急冷熱処理を施される。冷却用冷媒にはアルゴ
ンガス、ヘリウム、窒素、乾式空気、気液ミスト(水と
空気)、水などを用いることが可能である。急冷装置1
0はこれら冷媒をシリコン単結晶4に対して照射するこ
とができる。急冷装置10は、冷却用冷媒の吹き付けに
よりシリコン単結晶インゴットの冷却速度を制御するこ
とができる。更に急冷装置の冷却部の詳細図を図8に示
す。前記シリコン単結晶インゴットの適正冷却速度条件
は以下のことから決定される。図5に示すように、シリ
コン単結晶の温度が600〜350℃の間の冷却速度
が、1.5℃/分未満の場合にはSiウエハにOSFが
多く発生したり、ウエハ中の酸素が高温熱処理時に多く
析出する場合がある。一方、冷却速度が200℃/分超
の場合にはシリコン単結晶4に亀裂が生じる。従って、
シリコン単結晶の温度が600〜350℃の間の冷却速
度は1.5℃/分以上、200℃/分以下とした。
上げたシリコン単結晶に冷媒を吹き付けて、600℃〜
350℃の温度域を1.5℃/分以上、200℃/分以
下の冷却速度で冷却することが可能である。このために
結晶内に発生する酸素ドナーやOSFの発生核を低減す
ることができる。この装置によって、大口径のシリコン
単結晶の酸素析出量が一定に制御でき、さらに、シリコ
ン単結晶中の酸化誘起積層欠陥(OSF)発生を防止す
ることができる。
実施例を具体的に説明する。図6及び図7に示す装置に
おいて、外側から黒鉛坩堝2で補強された内側直径18
インチの石英坩堝1aに、原料として6インチの場合に
は40kg,8インチの場合には60kg,12インチ
の場合には100kgの多結晶シリコンを装入して溶解
した。シリコン単結晶4の引上げ速度は1.0mm/m
inで引き上げた。シリコン単結晶4の直胴長さは、6
インチで600mm,8インチで500mm,12イン
チで400mmであった。引き上げ後のシリコン単結晶
4をプルチャンバー9に移動して、急冷装置10で冷却
した。冷媒としてアルゴン、ヘリウム、窒素、乾式空
気、気液ミスト(水と空気)、水を用いた。冷却ノズル
形状は2×20mm2 のスリット状で間隔30mm、1
2個にした。この場合の8、12インチシリコン単結晶
4の600℃以下の冷却条件は6インチの冷却条件と同
じに制御した。これらの8、12インチのシリコン単結
晶の酸素析出量とOSF密度は6インチとの差は検出さ
れなかった。酸素析出は窒素中で800℃・4時間更に
乾式酸素ガス中で1000℃・16時間の熱処理の前後
でFTIR測定によって酸素濃度を測定して求めた。O
SFはシリコン単結晶を湿潤酸素ガス中で1100℃・
80分加熱した後、ライトエッチングで1.5μmエッ
チング後に顕微鏡観察により測定したものである。ま
た、冷媒として液化窒素を用いたり、気液ミスト(水と
空気)でも水分量を多くして冷却速度を200℃/分よ
り大にするとインゴットに割れが生じた。
図7に示す装置において、外側から黒鉛坩堝2で補強さ
れた内側直径18インチの石英坩堝1aに、原料として
6インチの場合には40kg、8インチの場合には60
kg,12インチの場合には100kgの多結晶シリコ
ンを装入して溶解した。シリコン単結晶4を引上げ速度
1.0mm/minで引き上げた。引上げ後のシリコン
単結晶4をプルチャンバー9に移動してプルチャンバー
9内で冷却熱処理を行った。プルチャンバー9内は、ア
ルゴン流量10l/分、炉圧10mbarのアルゴン雰
囲気減圧化であった。この場合、図1、図2に示すよう
に8〜12インチのシリコン単結晶の冷却速度は、6イ
ンチと比べて500℃以下で徐冷になっていた。このよ
うな状態のシリコン単結晶における結晶品質を評価し
た。図2に示すように、8と12インチの結晶の酸素析
出量が6インチの場合よりも著しく増加した。なお、酸
素析出は窒素中で800℃4時間更に乾式酸素ガス中で
1000℃16時間の熱処理の前後でFTIR測定によ
って酸素濃度を測定して求めた。又、図3に示すように
8と12インチ結晶のOSF密度は6インチの場合より
増加した。なお、OSFはシリコン単結晶を湿潤酸素ガ
ス中で1100℃80分加熱した後、ライトエッチング
で1.5μmエッチング後に顕微鏡観察により測定した
ものである。
Z法)によるシリコン単結晶の製造に際して、大口径シ
リコン単結晶の酸素析出量が一定に制御でき、さらに、
シリコン単結晶中の酸化誘起積層欠陥(OSF)発生が
防止される。
歴を示す図。
図。
す図。
速度を示す図。
Claims (2)
- 【請求項1】 シリコン単結晶引上げ装置でシリコン単
結晶を製造する際に、プルチャンバー内で、融液から引
き上げたシリコン単結晶の600〜350℃の温度領域
の冷却速度を1.5℃/分以上200℃/分以下とする
ことを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。 - 【請求項2】 シリコン単結晶の引き上げ装置におい
て、プルチャンバー内にシリコン単結晶の600℃〜3
50℃の温度領域の冷却速度を1.5℃/分以上、20
0℃/分以下に調整する冷却装置を設けたことを特徴と
するシリコン単結晶製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01974992A JP3218312B2 (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | シリコン単結晶の製造方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP01974992A JP3218312B2 (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | シリコン単結晶の製造方法およびその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05221773A JPH05221773A (ja) | 1993-08-31 |
JP3218312B2 true JP3218312B2 (ja) | 2001-10-15 |
Family
ID=12007995
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01974992A Expired - Fee Related JP3218312B2 (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | シリコン単結晶の製造方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3218312B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
JP6414161B2 (ja) * | 2016-08-30 | 2018-10-31 | 株式会社Sumco | シリコン単結晶の製造方法及び装置 |
-
1992
- 1992-02-05 JP JP01974992A patent/JP3218312B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05221773A (ja) | 1993-08-31 |
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