JPH09309268A - 光学的記録媒体及び情報記録方法 - Google Patents

光学的記録媒体及び情報記録方法

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JPH09309268A
JPH09309268A JP8128366A JP12836696A JPH09309268A JP H09309268 A JPH09309268 A JP H09309268A JP 8128366 A JP8128366 A JP 8128366A JP 12836696 A JP12836696 A JP 12836696A JP H09309268 A JPH09309268 A JP H09309268A
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JP
Japan
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group
recording medium
substituent
optical recording
organic dye
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JP8128366A
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Inventor
Shuichi Maeda
修一 前田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的短波長(620〜690nm)のレー
ザー光で記録・再生可能な光学的記録媒体を得る。 【解決手段】 基板上に有機色素層を有する光学的記録
媒体において、該有機色素層が下記〔I〕のテトラアザ
ポルフィリン系化合物を含有する光学的記録媒体。 【化1】 (式中、R1 〜R8 はアルキル基等、Mは2価金属、
3、4価金属の化合物又は2個の水素。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザー光により記
録可能な光記録媒体及びそれを用いた情報記録方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、高密度記録のためレーザー光の発
振波長の短波長化が注目され、780nm、830nm
よりも短波長のレーザー光で記録再生可能な光記録媒体
が求められている。かかる状況において提案されている
光記録媒体としては、光磁気記録媒体、相変化記録媒
体、カルコゲン酸化物系光記録媒体、有機色素系光記録
媒体等がある。これらの中で、安価でプロセス上容易で
あるという点で、有機色素系光記録媒体は優位性を有す
るものと考えられる。
【0003】ところで、有機色素系光記録媒体には、記
録可能なコンパクトディスクとして、反射率の高い金属
層を薄い有機色素層の上に積層したタイプのものが広く
知られているが、この層構成では、記録感度が悪く、高
い線速度での記録には不利である。また、記録時に色素
以外に基板も変形するため、ビット長再生方式において
はビットの長さのばらつきが多くなり、ジッターが大き
くなるという問題がある。
【0004】それに対し、有機色素単層での記録方式に
関しては、記録再生光の膜面入射方式を含め、非常に多
くの研究がなされ、一部は、780nm用光記録媒体と
して実用化されている。しかしながら、短波長用途につ
いては、特開平4−74690号公報、特開平4−23
8036号公報、特開平5−38878号公報等の各種
の提案がなされているものの、耐光性、耐環境性等は全
く不十分であり、また短波長用途に固有の問題について
は何ら解決されていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来より有機色素系光
記録媒体に対して、記録により生じるリムの形成が短波
長用途、すなわち短ビット記録による高密度記録には不
利であるという問題があった。また、10m/s以上の
高線速記録において、十分な記録密度と記録特性を得る
ことが困難であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、高密度記録
を実現するためにリムを持たない良好な微小記録部を形
成し、かつまた、高線速記録でも十分な特性を有する波
長620〜690nmの短波長記録に好適な媒体と条件
を鋭意検討した結果、本発明に到達した。本発明の要旨
は、波長620〜690nmのレーザー光で記録再生す
るための基板上に有機色素層を有する光記録媒体であっ
て、該有機色素層が、下記一般式〔I〕で表わされるベ
ンゾピラン系化合物を特徴とする短波長記録用光学的記
録媒体に存する。
【0007】
【化3】
【0008】(式中、R1 〜R8 は置換基を有していて
もよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール
基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換
基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有してい
てもよいアリールオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロ
ゲン原子を表わし、Mは2価の金属原子、3価又は4価
の置換金属原子、酸化金属又は2個の水素原子を示
す。)
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の光記録媒体は、基板上に有機色素層を設けた構
成からなるが、目的に応じて、有機色素層の上に薄いセ
ラミック層を成膜したり、紫外線硬化性樹脂を積層して
もよい。また、基板上に有機色素層を設けた2枚の媒体
をその有機色素層を対向させスペーサーを介して貼り合
わせる、いわゆるエアーサンドイッチ方式の貼合わせを
してもよい。
【0010】基板としては、ポリカーボネート基板、非
晶質ポリオレフィン基板、ガラス基板等、公知の透明で
複屈折の小さいものが好ましく用いられる。有機色素層
は、通常、有機色素を溶媒に溶解したものを基板上に塗
布乾燥するか、有機色素を基板上に真空蒸着することに
より形成する。塗布法の場合の溶媒としては、例えば、
ポリカーボネート基板の場合は、エタノール、3−ヒド
ロキシ−3−メチル−2−ブタノン、ジアセトンアルコ
ール、フッ素系アルコール等のポリカーボネート基板を
侵さないものが好ましく使用され、ポリオレフィン基板
の場合には、クロロホルム、メチルエチルケトン等の極
性溶媒が好ましく使用される。
【0011】有機色素層は、その分光吸収極大が510
nm〜730nmの範囲にあることが必要である。51
0nmよりも短波長領域に吸収極大があると、本発明の
層構成においては十分な感度が得られない。あるいは、
良好な再生信号が得られない。また、730nmより長
波長側に吸収極大を有する有機色素層においても同様で
ある。
【0012】また、有機色素層の膜厚は20〜100n
mの範囲にあることが好ましい。有機色素層の膜厚が2
0nm未満になると塗膜が溝にのみ形成され、溝間記録
が困難となる。一方、100nmを超えると、リムが厚
くなったり、記録部のレーザー光走査方向の非対称性が
強調されるため、ビット長記録においてジッターが悪く
なり易くなる。本発明では有機色素として前記一般式
〔I〕で表わされるテトラアザポルフィリン系色素を用
いる。
【0013】前記一般式〔I〕において、R1 〜R8
しては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec
−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘ
プチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシ
ル基、n−オクタデシル基等の炭素数1〜20の直鎖状
ないし分岐状のアルキル基、好ましくは炭素数1〜10
のアルキル基、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル
基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等
の炭素数6〜12のアリール基;またはシクロプロピル
基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数
3〜10のシクロアルキル基;メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;フェ
ノキシ基、ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基が挙
げられる。R1 〜R8 の置換基を有していてもよいアル
キル基、アリール基、シクロアルキル基、アルコキシ
基、アリールオキシ基の置換基の例としては、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ
基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−
ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキ
シ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、
n−デシルオキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ
基;メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、プロポ
キシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキ
シ基、プロポキシエトキシ基、メトキシプロポキシ基、
エトキシプロポキシ基、メトキシブトキシ基、エトキシ
ブトキシ基等の炭素数2〜12のアルコキシアルコキシ
基;メトキシメトキシメトキシ基、メトキシメトキシエ
トキシ基、メトキシエトキシメトキシ基、メトキシエト
キシエトキシ基、エトキシメトキシメトキシ基、エトキ
シメトキシエトキシ基、エトキシエトキシメトキシ基、
エトキシエトキシエトキシ基等の炭素数3〜15のアル
コキシアルコキシアルコキシ基;アリルオキシ基;フェ
ニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等の炭素数
6〜12のアリール基;フェノキシ基、トリルオキシ
基、キシリルオキシ基、ナフチルオキシ基等の炭素数6
〜12のアリールオキシ基;シアノ基;ニトロ基;ヒド
ロキシ基;テトラヒドロフリル基;メチルスルホニルア
ミノ基、エチルスルホニルアミノ基、n−プロピルスル
ホニルアミノ基、イソプロピルスルホニルアミノ基、n
−ブチルスルホニルアミノ基、tert−ブチルスルホ
ニルアミノ基、sec−ブチルスルホニルアミノ基、n
−ペンチルスルホニルアミノ基、n−ヘキシルスルホニ
ルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキルスルホニルアミ
ノ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原
子;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n
−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル
基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカ
ルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n−ペン
チルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニ
ル基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基;メチ
ルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n
−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニ
ルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、tert
−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニ
ルオキシ基、n−ペンチルカルボニルオキシ基、n−ヘ
キシルカルボニルオキシ基等の炭素数2〜7のアルキル
カルボニルオキシ基;メトキシカルボニルオキシ基、エ
トキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニル
オキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基、n−ブ
トキシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボ
ニルオキシ基、sec−ブトキシカルボニルオキシ基、
n−ペンチルオキシカルボニルオキシ基、n−ヘキシル
オキシカルボニルオキシ基等の炭素数2〜7のアルコキ
シカルボニルオキシ基等が挙げられる。
【0014】さらに、R1 〜R8 の置換基を有していて
もよいアリール基、アリールオキシ基、シクロアルキル
基の置換基の例としては、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−
ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘ
キシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシ
ル基、n−ドデシル基、n−オキタデシル基等の炭素数
1〜20のアルキル基が挙げられる。
【0015】Mで表わされる2価金属原子の例として
は、Cu、Ni、Co、Zn、Fe、Mn、Mg、P
d、Ru、Pt、Rh、Ca、Ba、Cd、Hg、P
b、Sn、Ti、Be、Cr等が挙げられる。1置換3
価金属原子の例としては、AlF、AlCl、AlB
r、AlI、GaF、GaCl、GaBr、GaI、I
nF、InCl、InBr、InI、T1F、TlC
l、TlBr、TlI等が挙げられる。2置換4価金属
の例としては、SiF2 、SiCl2 、SiBr2 ,S
iI2 、GeF2 、GeCl2 、GeBr2 、Ge
2 、SnF2 、SnCl2 、SnBr2 、SnI2
TiF2 、TiCl2 、TiBr2 、TiI2 、ZrC
2 、HfCl2 、Si(OH)2 、Ge(OH)2
Sn(OH)2 、Zr(OH)2 、Hf(OH)2 、S
iR2 、GeR2 、SnR2 、TiR2 (Rは置換基を
有していてもよいアルキル基、アリール基を表わ
す。)、Si(OR′) 2 、Ge(OR′)2 、Sn
(OR′)2 、Ti(OR′)2 (R′は置換基を有し
ていてもよいアルキル基、アリール基、アシル基、トリ
アルキルシリルオキシ基、PO基、CO基などを表わ
す。)等が挙げられる。酸化金属の例としてはVO、T
iO、PbO等が挙げられる。特に好ましい金属原子の
例としてはPd、Cu、Ni、Pb、SnCl2 、Si
(OR′)2 、Al−Cl、VO、TiOである。これ
らのうち、本発明における好ましいテトラアザポルフィ
リン系化合物としては、下記一般式〔II〕で表わされる
化合物が挙げられる。
【0016】
【化4】
【0017】(式中、R9 〜R16は、C1 〜C12の直鎖
状ないし分岐状のアルキル基を示し、Mは2価の金属原
子、3価又は4価の遷移金属原子、酸化金属又は2個の
水素原子を示す。) 本発明で用いられるテトラアザポルフィリン系化合物の
具体例としては、例えば下記の化合物が挙げられる。こ
れらの色素は単独で用いてもよいし、2種以上混合して
用いてもよい。
【0018】
【化5】
【0019】
【化6】
【0020】
【化7】
【0021】
【化8】
【0022】
【化9】
【0023】
【化10】
【0024】
【化11】
【0025】
【化12】
【0026】
【化13】
【0027】
【化14】
【0028】
【化15】
【0029】
【化16】
【0030】
【化17】
【0031】本発明の光記録媒体を用いて記録、再生を
行うには、基板側から波長620〜690nmのレーザ
ー光を入射して行う。入射されたレーザー光を有機色素
層が吸収し発熱し、主減量開始温度を超える温度に達し
た時に低分子量のフラグメントに分解し始め、その結果
凹部が形成される。この凹部には色素が若干残っている
か殆どないため、再生光を照射した時に反射率が低下
し、記録部として検知される。
【0032】記録部の形状は使用する色素により大きく
異なり、膜厚を薄くするとリムは薄くなるが、記録部の
非対称性は改善されるとは限らない。その中で、特に前
記一般式〔I〕、〔II〕で示されるテトラアザポルフィ
リン系色素により構成された有機色素層を有する光記録
媒体では、リムがほとんど形成されず、高線速記録にお
いても良好なジッター特性を示すため好ましい。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。 実施例1 透明基板として、記録可能コンパクトディスク用に周期
的に蛇行したトラッキング溝を設けた直径120mm、
厚さ1.2mmのポリカーボネート基板を用いた。有機
色素は、図1に示すように、クロロホルム溶液中で吸収
極大波長585nmを示す前記構造式(A−1)のテト
ラアザポルフィリン系化合物を用い、2.5重量%の濃
度でテトラフルオロプロパノールに溶解して、濾過した
後、前記基板上にスピンコート法により成膜した。色素
塗布の後、色素層中の溶媒を完全に蒸発させるために1
00℃のオーブン中で30分間乾燥を行った。塗布膜上
の極大吸収波長は、586nmであった。
【0034】次いで、光吸収層の上に光反射層として、
平均厚さ100nmの金をDCマグネトロンスパッタ法
により形成した。さらに、光反射層の上に紫外線硬化剤
SD−318(大日本インキ化学(株)製)をスピンコ
ート法により4μmの厚さで塗布し、紫外線照射装置で
紫外線を照射して硬化させて、保護層を形成した。得ら
れた記録可能コンパクトディスクについて、635nm
の半導体レーザーでFEM信号の記録及び初期特性評価
を行ったところビット長ジッターは良好であり、良好な
リム形状の記録部が得られた。温度80℃、湿度90%
の条件で500時間の高温高湿試験の後に、ブロックエ
ラーレートの変化を測定したところ、わずかなエラーの
増加が見られるだけであった。
【0035】なお、本評価で使用したドライブは、基本
的に現行のコンパクトディスク規格に基づいた評価可能
なドライブの光ヘッドのみを635nmレーザーに変更
したものである。EFM信号変調方式等は現行コンパク
トディスクと同様であり、ブロックエラーレートもこの
変調方式にのっとって評価した。さらに、本コンパクト
ディスクでは、クロック周波数及びトラックピッチをあ
げることにより、現行のコンパクトディスクの約半分の
ピッチ(0.8μm)、半分のマーク長でも良好な特性
が得られた。
【0036】実施例2 有機色素としては、図2に示すようにクロロホルム溶液
中で吸収極大波長595nmを示す前記構造式(A−
2)のテトラアザポルフィリン系化合物を用い、2.4
重量%の濃度でオクタフルオロペンタノールに溶解して
塗布液を調製したこと以外は、実施例1と同様にして記
録可能なコンパクトディスクを作製した。色素塗布膜の
吸収極大波長は、597nmであった。得られたディス
クについて、実施例1と同様に試験したところ、650
nmの半導体レーザーで、EFM信号の記録及び初期特
性評価(ビット長ジッター)は良好であり、良好なリム
形状の記録部が得られた。また、実施例1と同様に試験
を行ったところ、わずかなエラーの増加が見られるだけ
であった。
【0037】実施例3 前記構造式(A−3)で示されるテトラアザポルフィリ
ン系化合物を2.6重量%の濃度でオクタフルオロペン
タノールに溶解して塗布液を調製したこと以外は、実施
例1と同様にして記録可能なコンパクトディスクを作製
した。得られたディスクについて、実施例1と同様に試
験したところ、635nmの半導体レーザーで、EFM
信号の記録及び初期特性評価(ビット長ジッター)は良
好であり、良好なリム形状の記録部が得られた。また、
実施例1と同様に試験を行ったところ、わずかなエラー
の増加が見られるだけであった。
【0038】実施例4 前記構造式(A−4)で示されるテトラアザポルフィリ
ン系化合物を1.2重量%の濃度で3−ヒドロキシ−3
−メチル−2−ブタノンに溶解して塗布液を調製したこ
と以外は、実施例1と同様にして記録可能なコンパクト
ディスクを作製した。得られたディスクについて、実施
例1と同様に試験したところ、635nmの半導体レー
ザーで、EFM信号の記録及び初期特性評価(ビット長
ジッター)は良好であり、良好なリム形状の記録部が得
られた。また、実施例1と同様に試験を行ったところ、
わずかなエラーの増加が見られるだけであった。
【0039】実施例5 前記構造式(A−5)で示されるテトラアザポルフィリ
ン系化合物を2.4重量%の濃度でテトラフルオロプロ
パノールに溶解して塗布液を調製したこと以外は、実施
例1と同様にして記録可能なコンパクトディスクを作製
した。得られたディスクについて、実施例1と同様に試
験したところ、680nmの半導体レーザーで、EFM
信号の記録及び初期特性評価(ビット長ジッター)は良
好であり、良好なリム形状の記録部が得られた。また、
実施例1と同様に試験を行ったところ、わずかなエラー
の増加が見られるだけであった。
【0040】実施例6 前記構造式(A−6)で示されるテトラアザポルフィリ
ン系化合物を2.2重量%の濃度でジアセトンアルコー
ルに溶解して塗布液を調製したこと以外は、実施例1と
同様にして記録可能なコンパクトディスクを作製した。
得られたディスクについて、実施例1と同様に試験した
ところ、650nmの半導体レーザーで、EFM信号の
記録及び初期特性評価(ビット長ジッター)は良好であ
り、良好なリム形状の記録部が得られた。また、実施例
1と同様に試験を行ったところ、わずかなエラーの増加
が見られるだけであった。
【0041】
【発明の効果】本発明の光記録媒体は、リムがほとんど
ない良好微小記録部が形成され、ビット長ジッターが小
さく、高線速度短波長記録用光記録媒体として十分な記
録感度と記録特性を達成することができるため、非常に
有用であり、いわゆるSD−R、DVD−Rといわれる
規格に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いたテトラアザポルフィリン(A
−1)のクロロホルム中の吸収スペクトルを示す図。
【図2】実施例2で用いたテトラアザポルフィリン(A
−2)のクロロホルム中の吸収スペクトルを示す図。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に有機色素層を有する光学的記録
    媒体において、該有機色素層が、下記一般式〔I〕で表
    わされるテトラアザポルフィリン系化合物を含有するこ
    とを特徴とする波長620〜690nmのレーザー光で
    記録再生するための短波長記録用光学的記録媒体。 【化1】 (式中、R1 〜R8 は置換基を有していてもよいアルキ
    ル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を
    有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有してい
    てもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリ
    ールオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子を表
    わし、Mは2価の金属原子、3価又は4価の置換金属原
    子、酸化金属又は2個の水素原子を示す。)
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されている光学的記録媒
    体において、テトラアザポルフィリン系化合物が下記一
    般式〔II〕で表わされる化合物であることを特徴とする
    光学的記録媒体。 【化2】 (式中、R9 〜R16は、C1 〜C12の直鎖状ないし分岐
    状のアルキル基を示し、Mは2価の金属原子、3価又は
    4価の遷移金属原子、酸化金属又は2個の水素原子を示
    す。)
  3. 【請求項3】 請求項1〜2のいずれか1項に記載の光
    学的記録媒体において、有機色素上に金属反射層および
    保護層を設けたことを特徴とする光学的記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光
    学的記録媒体に波長620〜690nmのレーザー光を
    照射して記録部を形成させることを特徴とする情報記録
    方法。
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