JPH0930865A - 窒化珪素質焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化珪素質焼結体の製造方法

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JPH0930865A
JPH0930865A JP7185593A JP18559395A JPH0930865A JP H0930865 A JPH0930865 A JP H0930865A JP 7185593 A JP7185593 A JP 7185593A JP 18559395 A JP18559395 A JP 18559395A JP H0930865 A JPH0930865 A JP H0930865A
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JP
Japan
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silicon nitride
binder
molding
raw material
sintered compact
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Withdrawn
Application number
JP7185593A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Kawanobe
晃生 川野辺
Ryuichi Matsuki
竜一 松木
Koichi Takayama
孝一 高山
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低圧成形及び常圧不活性雰囲気下焼成にて、
高密度窒化珪素質焼結体を製造する。 【解決手段】 バインダーとして、ケン化度60〜80
モル%のポリビニルアルコールを使用する。 【効果】 バインダー添加量を低減することなく、つぶ
れやすい顆粒を製造することができる。つぶれた顆粒
3,3間に粗大気孔は形成されず、従って、バインダー
量を低減せずに成形割れを防止した上で、焼結時の緻密
化を阻害するような、成形体中の粗大気孔を取り除くこ
とができる。低圧成形及び常圧不活性雰囲気焼成を行っ
て、従来法よりも安価に、高密度窒化珪素質焼結体を製
造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窒化珪素質焼結体の
製造方法に係り、特に、機械部品、自動車部品、建設工
具などの構造用部材として有用な、耐摩耗性、耐久性、
耐熱性等に優れた高密度窒化珪素質焼結体を、所望の形
状に安価に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高密度窒化珪素質焼結体は、ホッ
トプレス、ガス圧焼結、HIP焼結などで製造されてい
る。また、常圧不活性雰囲気下の焼成で高密度焼結体を
製造する場合には、成形体中に残存する粗大気孔を取り
除くために、成形圧を相当に高くして成形を行ってい
る。
【0003】なお、通常、窒化珪素原料粉を用いて成形
体を製造する際には、まず、窒化珪素原料粉に、溶媒中
で焼結助剤を加えると共に、解こう剤、消泡剤等の添加
剤とバインダーを加えてスラリー化し、得られた混合ス
ラリーを乾燥させて原料混合物の顆粒を調製し、この顆
粒を成形原料とする。
【0004】従来、バインダーとしては、ポリビニルア
ルコール、ワックス系エマルジョン、アクリル系エマル
ジョン、メチルセルロース等が用いられており、特にポ
リビニルアルコールとしては、ケン化度が85〜95モ
ル%のものが用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の高密度窒化珪素
質焼結体の製造方法のうち、ホットプレスは単純形状の
焼結体しか得ることができない上に、生産性が悪いとい
う欠点がある。また、ガス圧焼結やHIP焼結では、多
額の設備投資が必要となり、コスト高となるという欠点
がある。
【0006】一方、常圧不活性雰囲気下において高密度
焼結体を得るためには、前述の如く、成形体中に残存す
る粗大気孔を取り除くために、成形圧を高くする必要が
あることから、やはり、コスト高となる。しかも、高圧
成形では、用いる金型の摩耗も激しい。
【0007】このようなことから、低圧成形でも粗大気
孔が残存しない成形体を得る技術が望まれている。この
ような成形体を得るためには、低圧成形でもつぶれやす
く、気孔を効率的に排除することができる原料混合粉を
作製する必要がある。
【0008】しかしながら、従来においては、次のよう
な理由により、つぶれやすく、気孔を効率的に排除する
ことができる原料混合粉を調製することはできなかっ
た。
【0009】即ち、成形に用いられる窒化珪素原料粉は
一般に平均粒径が0.5μm以下、比表面積が5〜20
2 /gと非常に細かい微粉である。このような超微粉
の原料粉を含むスラリーを乾燥すると、得られる顆粒は
緻密なものとなり、成形時の加圧力だけではつぶれにく
いものとなる。この結果、図2に示す如く、得られる成
形体には、十分につぶれていない顆粒粒子1,1間に粗
大気孔2が残存するようになる。この顆粒のつぶれやす
さは、添加するバインダーの添加量を低減することで改
善することができ、残存気孔を低減することができる
が、バインダー添加量を低減すると成形時の割れの問題
が発生する。
【0010】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであり、つぶれ易く、気孔を効率的に排除し得る原
料混合物を一軸プレス、ラバープレス成形などで低圧成
形し、得られた成形体を常圧不活性雰囲気下において焼
成することにより、高密度窒化珪素質焼結体を製造する
方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の窒化珪素質焼結
体の製造方法は、窒化珪素原料粉にバインダーを添加混
合して得られた成形原料を成形した後、常圧不活性雰囲
気下にて焼成して窒化珪素質焼結体を製造する方法にお
いて、該バインダーとして、ケン化度60〜80モル%
のポリビニルアルコールを使用することを特徴とする。
【0012】本発明に従って、バインダーとしてケン化
度60〜80モル%のポリビニルアルコールを使用した
場合には、バインダー添加量を低減することなく、つぶ
れやすい顆粒を製造することが可能である。図1に示す
如く、成形時の成形圧でつぶれた顆粒3,3間に粗大気
孔は形成されず、従って、本発明によれば、バインダー
量を低減せずに成形割れを防止した上で、焼結時の緻密
化を阻害するような、成形体中の粗大気孔を取り除くこ
とができる。
【0013】このため、成形後の焼成を、常圧不活性雰
囲気下で行って、高密度窒化珪素質焼結体を製造するこ
とができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明においては、成形原料の調製に当
り、バインダーとして、ケン化度60〜80モル%のポ
リビニルアルコールを使用する。使用するポリビニルア
ルコールのケン化度が80モル%を超えると緻密で硬度
等の特性に優れた窒化珪素質焼結体を製造することがで
きない。一方、ポリビニルアルコールのケン化度が60
モル%未満であると、常温の水への溶解性が低下するた
め、本発明においては、ケン化度60〜80モル%のポ
リビニルアルコールを用いる。
【0016】成形原料の調製に当っては、前述の如く、
窒化珪素原料粉に、溶媒中で焼結助剤の粉末を加えると
共に、解こう剤、消泡剤等の添加剤と、バインダーを加
えてスラリー化し、得られた混合スラリーを乾燥させて
原料混合物の顆粒を調製するが、ここで、窒化珪素原料
粉としては、α相含有率90%以上で、平均粒径1.0
μm以下、特に0.4〜0.7μmで比表面積5〜20
2 /gのものが好適に用いられる。
【0017】また、焼結助剤としては、Mg,Al,
Y,Sc,La,Ce,Be,Zrの酸化物又は窒化物
等の1種又は2種以上が用いられ、これらは、窒化珪素
原料粉80〜97重量%に対して2〜20重量%の割合
で用いるのが好ましい。
【0018】本発明において、バインダーとして用いる
ケン化度60〜80重量%のポリビニルアルコールは、
窒化珪素原料粉と焼結助剤との合計に対して0.5〜
3.0重量%の範囲で添加するのが好ましい。バインダ
ーの添加量が0.5重量%未満では、バインダー量が少
なすぎて成形割れが生じ、3.0重量%を超えると高密
度焼結体を得ることができなくなる。
【0019】なお、溶媒としては、水、エタノール、メ
タノール或いはこれらの混合液等を用いることができ
る。
【0020】本発明においては、調製された顆粒を一軸
プレス、ラバープレス成形等により250〜1000k
gf/cm2 の比較的低い圧力で成形した後、得られた
成形体を常圧不活性雰囲気下にて1500〜1850℃
の温度で0.1〜5.0時間程度焼成することにより、
高密度で硬度等の機械的特性に優れた窒化珪素質焼結体
を容易に製造することができる。
【0021】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0022】実施例1〜3,比較例1〜7 α相含有率91%の窒化珪素粉末(平均粒径0.5μ
m,比表面積15m2 /g)に焼結助剤及び各種添加剤
を下記割合で添加すると共に、表1に示すバインダーを
表1に示す割合で添加して溶媒(H2 O)中で解砕、混
合してスラリーを調製した。
【0023】得られたスラリーをスプレードライヤーで
乾燥して顆粒を得、この顆粒を表1に示す成形圧で一軸
プレス成形した。得られた成形体の密度を表1に示す。
【0024】この成形体を600℃で脱脂した後、常圧
不活性雰囲気下、表1に示す温度で焼成し、焼結体を得
た。
【0025】得られた焼結体の密度を表1に示す。ま
た、この焼結体を研磨加工して硬度測定を行い、結果を
表1に示した。
【0026】原料混合物配合(重量部) 窒化珪素粉末(信越化学社製「KSN-10SP-DW」) :90.0 焼結助剤 Al23 粉末(住友化学社製「 AKP-53 」) :5.0 Y23 粉末(信越化学社製「 RU 」) :5.0 解膠剤 ポリカルボン酸アンモニウム塩(中京油脂社製「D-735」):0.5 ポリカルボン酸アンモニウム塩(中京油脂社製「D-735」):0.3 消泡剤 シリコーン消泡剤(信越化学社製「 KM-89 」 ) :0.1 潤滑剤 ステアリン酸エマルジョン(中京油脂社製「セロソ゛ール 920」):0.5 なお、バインダー無添加の比較例4及びバインダー添加
量の少ない比較例2,7では、成形時の割れ発生で成形
不可能であった。
【0027】比較例8 焼成を表1に示す圧力及び温度のHIP焼結としたこと
以外は比較例3と同様に行って成形体の密度と焼結体の
密度及び硬度を調べ、結果を表1に示した。
【0028】
【表1】
【0029】表1より明らかなように、本発明によれ
ば、低圧成形で高密度成形体を得ることができ、これ
を、常圧不活性雰囲気下で焼成して、HIP焼結による
場合(比較例8)と同等の密度及び硬度を有する高密
度,高硬度焼結体を得ることができる。
【0030】これに対して、ケン化度が80モル%を超
えるポリビニルアルコールを実施例1〜3と同添加量で
添加した比較例1,3やワックスを添加した比較例5,
6では十分に高い密度及び硬度が得られない。
【0031】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の窒化珪素質
焼結体の製造方法によれば、一軸プレス、ラバープレス
成形等の成形により得られる成形体中に残存する粗大気
孔を減少させることができるため、低圧での成形が可能
である。そして、このような成形体によれば、常圧不活
性雰囲気下での焼成で高密度焼結体を製造することが可
能である。このため、本発明によれば、低圧成形及び常
圧不活性雰囲気焼成を行って、従来法よりも安価に、高
密度窒化珪素質焼結体を製造することができる。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による成形体の粒子構造を示す模式的な
断面図である。
【図2】従来法による成形体の粒子構造を示す模式的な
断面図である。
【符号の説明】
1,1A 顆粒 2 粗大気孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化珪素原料粉にバインダーを添加混合
    して得られた成形原料を成形した後、常圧不活性雰囲気
    下にて焼成して窒化珪素質焼結体を製造する方法におい
    て、 該バインダーとして、ケン化度60〜80モル%のポリ
    ビニルアルコールを使用することを特徴とする窒化珪素
    質焼結体の製造方法。
JP7185593A 1995-07-21 1995-07-21 窒化珪素質焼結体の製造方法 Withdrawn JPH0930865A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6596799B1 (en) 1999-11-04 2003-07-22 Tdk Corporation Granule for ceramic green body, ceramic green body, and sintered body thereof
CN116390839A (zh) * 2020-10-05 2023-07-04 株式会社德山 生片的制造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6596799B1 (en) 1999-11-04 2003-07-22 Tdk Corporation Granule for ceramic green body, ceramic green body, and sintered body thereof
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Effective date: 20021001