JPH09307452A - ディジタル信号処理装置及び方法 - Google Patents

ディジタル信号処理装置及び方法

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JPH09307452A
JPH09307452A JP8176901A JP17690196A JPH09307452A JP H09307452 A JPH09307452 A JP H09307452A JP 8176901 A JP8176901 A JP 8176901A JP 17690196 A JP17690196 A JP 17690196A JP H09307452 A JPH09307452 A JP H09307452A
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M7/00Conversion of a code where information is represented by a given sequence or number of digits to a code where the same, similar or subset of information is represented by a different sequence or number of digits
    • H03M7/30Compression; Expansion; Suppression of unnecessary data, e.g. redundancy reduction
    • H03M7/3002Conversion to or from differential modulation
    • H03M7/3004Digital delta-sigma modulation
    • H03M7/3013Non-linear modulators

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  • Signal Processing Not Specific To The Method Of Recording And Reproducing (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 オリジナルのシグマデルタ変調信号と、再度
シグマデルタ変調処理した再シグマデルタ変調信号とを
切り換え時のノイズを抑える。 【解決手段】 ディレイライン3は、オリジナルの上記
ΣΔ変調信号を所定サンプル数ディレイする。ΣΔ変調
器6は、再ΣΔ変調信号を出力する。ビット長変換器5
は、ΣΔ変調器6で使われる初段の積分器への帰還信号
の振幅レベルに合わせる。そして、このディジタル信号
処理装置1は、制御信号入力端子7から供給される切り
換え制御信号SDを受けるとオリジナル1ビットディレ
イ信号SAと再ΣΔ変調1ビット信号SBをパターン一致
検出器28によりパターン一致検出し、検出信号ST
発生する。これにより切り換え制御器29は、切り換え
スイッチ4の切り換えを制御し、SAからSBへ切り換わ
った信号を出力端子8から出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シグマデルタ変調
処理により得られた入力信号であるシグマデルタ変調信
号と、この入力信号に再度シグマデルタ変調処理を施し
て得られた再シグマデルタ変調信号とを切り換えるディ
ジタル信号処理装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、音声信号をディジタル化して記
録、再生及び伝送する方法は、従来からコンパクトディ
スク(CD)のような光ディスクや、ディジタルオーデ
ィオテープ(DAT)のようなテープ状記録媒体に対す
る記録再生装置や、衛星放送等のディジタル放送で実施
されている。このようなディジタルオーディオ伝送装置
において、従来はそのディジタル化に際し、サンプリン
グ周波数として48kHz、44.1kHz等、また量
子化ビット数として16ビット、24ビット等のフォー
マットを規定していた。
【0003】しかし、このような従来のディジタルオー
ディオ伝送装置では、一般的にディジタルオーディオデ
ータの量子化ビット数が、復調されたオーディオ信号の
ダイナミックレンジを規定してしまう。このため例えば
より高品質のオーディオ信号を伝送するためには、量子
化ビット数を現行の16ビットから20又は24ビット
等に拡大することが必要である。しかしながら、一度フ
ォーマットを規定してしまうと、量子化ビット数の拡大
を容易に行うことが出来ないため、これらの装置からさ
らにより高品質のオーディオ信号を取り出すことは困難
であった。
【0004】ところで、音声信号をディジタル化する方
法としては、シグマデルタ(ΣΔ)変調と呼ばれる方法
が提案されている(日本音響学会誌46巻3号(199
0)第251〜257頁「AD/DA変換器とディジタ
ルフィルター(山崎芳男)」等参照)。
【0005】図49は、例えば1ビットのディジタルデ
ータにΣΔ変調処理を施すΣΔ変調回路のブロック図で
ある。この図49において、入力端子181からの入力
オーディオ信号が加算器182を通じて積分器183に
供給される。この積分器183からの信号が比較器18
4に供給され、例えば入力オーディオ信号の中点電位と
比較されて1サンプル期間ごとに例えば1ビット量子化
される。なおサンプル期間の周波数(サンプリング周波
数)は、従来の48kHz、44.1kHzに対して、
その64倍あるいは128倍となる。
【0006】この量子化データが1サンプル遅延器18
5に供給されて1サンプル期間分遅延される。この遅延
データが例えば1ビットのD/A変換器186でアナロ
グ信号に変換されて加算器182に供給されて、入力端
子181からの入力オーディオ信号に加算される。そし
て比較器184から出力される量子化データが出力端子
187に取り出される。したがって、このΣΔ変調回路
が行うΣΔ変調処理によれば、上記文献にも記されてい
るように、サンプリング周波数を充分高くすることによ
って、例えば1ビットの少ないビット数でも高いダイナ
ミックレンジのオーディオ信号を得ることができる。ま
た、広い伝送可能周波数帯域を持つことができる。ま
た、ΣΔ変調回路は、回路構成が集積化に適しており、
また比較的簡単にA/D変換の精度を得ることができる
ことから従来からA/D変換器の内部などではよく用い
られている。ΣΔ変調された信号は、簡単なアナログロ
ーパスフィルタを通すことによって、アナログオーディ
オ信号に戻すことができる。したがって、ΣΔ変調回路
は、これらの特徴を生かすことによって、高品質のデー
タを扱うレコーダやデータ伝送に応用することができ
る。
【0007】ところで、上記ΣΔ変調回路を用いたディ
ジタルオーディオ伝送装置では、前述した例えば16ビ
ット等のマルチビットのフォーマットのディジタル信号
を扱うようなディジタルオーディオ伝送装置(以下、マ
ルチビットディジタルオーディオ伝送装置という。)で
実現することができた振幅制御処理の一種であるフェー
ド処理、イコライズ処理、フィルター処理、クロスフェ
ード処理や、ミキシング処理のような振幅方向の信号処
理をもとのビット長のままで実現することが困難であ
り、せっかくの広帯域、高ダイナミックレンジという特
徴を生かすことが出来なかった。
【0008】例えば、上記フェード処理には、再生され
るオーディオ信号のレベルを時間と共に徐々に低下させ
るフェードアウト処理や、オーディオ信号のレベルをゼ
ロレベルから徐々に上昇させるフェードイン処理があ
る。このようなフェード処理は、オーディオ信号の振幅
方向の信号処理としては一般的である。
【0009】以下に、上記フェード処理を上記マルチビ
ットディジタルオーディオ伝送装置で行う場合について
図50を参照しながら説明しておく。この図50におい
て、入力端子191からの例えば16ビットであるよう
なマルチビットのディジタルオーディオ信号は、乗算器
192を通じて出力端子193に取り出される。ここ
で、例えばフェードの開始タイミングやスピードを指定
する制御信号が制御信号入力端子194に供給される
と、この制御信号が制御回路195に供給されて任意の
フェード信号が発生される。そして、このフェード信号
が係数発生器196に供給されることによって、例えば
音声信号のレベルを徐々に低下させてゼロレベルにする
係数が発生され、この係数が乗算器192に供給され
る。
【0010】これによって、出力端子193には、入力
端子191に供給されたディジタル音声信号に対して、
その音声信号のレベルが、例えば制御信号で指定された
タイミングから指定のスピードで徐々に低下されてゼロ
レベルにミュートされた信号が取り出され、上記フェー
ドアウト処理が行われる。なお、例えば係数の発生順を
逆にすることによって、音声信号のレベルをゼロレベル
から徐々に上昇させるフェードイン処理を行うこともで
きる。
【0011】ところが、上述したように、上記ΣΔ変調
されたディジタル音声信号においては、このような処理
を行うことができない。すなわちΣΔ変調された1ビッ
ト信号は、振幅情報も時間軸上の1ビットパターンとし
て表現されているため、従来と同様に乗算器192で乗
算をし、1ビットのままで振幅操作処理を実現すること
は困難であった。
【0012】これに対して、例えば図51に示すように
ΣΔ信号をローパスフィルタを用いて従来のCDやDA
T等の信号フォーマットに変換してから上記フェード処
理等を行うことが考えられる。すなわち、この図51に
おいて、ローパスフィルタ202には入力端子201を
介して例えば1ビットのΣΔ信号が供給されて、例えば
16ビットのマルチビットのディジタル音声信号に変換
される。この変換されたディジタル音声信号が乗算器2
03に供給される。
【0013】また、例えばフェード処理の開始タイミン
グやスピードを指定する制御信号が制御信号入力端子2
04に供給され、この制御信号が制御回路205に供給
されて任意のフェード信号が発生される。そしてこのフ
ェード信号が係数発生器206に供給されることによっ
て、例えば音声信号のレベルを徐々に低下させてゼロレ
ベルにする係数が発生され、この係数が乗算器203に
供給される。
【0014】これによって、乗算器203からはローパ
スフィルタ202からのマルチビットディジタル音声信
号に対して、その音声信号のレベルが係数発生器206
からの係数によって制御されたディジタル音声信号が取
り出される。そして、さらにこのディジタル音声信号が
ΣΔ変調器207に供給されて、再び例えば1ビットの
ΣΔ信号に再変換され、この再変換されたΣΔ信号が出
力端子208に取り出される。
【0015】こうして出力端子208には、入力端子2
01からのΣΔ信号に対して、その音声信号のレベル
が、例えば制御信号で指定されたタイミングから指定の
スピードで徐々に低下されてゼロレベルにされた信号が
取り出され、いわゆるフェードアウト処理が行われる。
なお、例えば係数の発生順を逆にすることにより、音声
信号のレベルをゼロレベルから徐々に上昇させるフェー
ドインの処理を行うこともできる。すなわちこの装置に
よれば、従来と同じ方法でフェード等の処理を行うこと
ができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この装置を
用いた場合には、入力端子201に供給されるΣΔ信号
は常にローパスフィルタ202で例えば16ビットのマ
ルチビットのディジタル音声信号に変換される。すなわ
ちこの装置では、ΣΔ信号は、フェード等の処理を行っ
ていないときにも、ローパスフィルタ202とΣΔ変調
器207を通ってしまう。このため信号の特性は、従来
のCDやDAT等と同じになってしまい、本来のΣΔ変
調の持つ、広帯域、高ダイナミックレンジ等の特徴を生
かせないことになってしまう。
【0017】また、入力端子201に供給されるΣΔ信
号をローパスフィルタ202を通さずに、直接ΣΔ変調
器207に入力することによっても、フェード等の処理
を行うことができるが、この装置の場合も、フェード等
の処理を行っていないときに、ΣΔ変調器207を通っ
てしまい、やはり本来のΣΔ変調の持つ、広帯域、高ダ
イナミックレンジ等の特徴を生かせないことになってし
まう。
【0018】そこで、図52に示すように、フェード処
理のような振幅制御処理を行わないときには、スイッチ
217の被選択端子Aに供給されるオリジナルのΣΔ信
号を出力端子218から導出し、上記振幅操作を行う場
合にのみ、スイッチ217の被選択端子Bに供給される
ΣΔ変調器216で再変調されたΣΔ信号を出力端子2
18から導出することが考えられた。
【0019】しかし、スイッチ217で切り換えられる
上記二つのΣΔ信号は、ほぼ同一のアナログオーディオ
信号成分を持っているにもかかわらず異なるΣΔ変調器
により時間軸上に変調された信号のため、直接切り換え
るとその切り換え点で大きなノイズを発生してしまい実
用にならなかった。
【0020】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、オリジナルのシグマデルタ変調信号と、該オリ
ジナルのシグマデルタ変調信号を再度シグマデルタ変調
処理した再シグマデルタ変調信号とを切り換える際に、
ノイズの発生を抑えることのできるディジタル信号処理
装置及び方法の提供を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に係るディジタル
信号処理装置は、上記課題を解決するために、入力信号
であるシグマデルタ変調信号を所定サンプル数遅延して
上記遅延シグマデルタ変調信号を出力する入力信号遅延
手段と、複数の積分器を有して上記再シグマデルタ変調
信号を出力するシグマデルタ変調処理手段と、上記シグ
マデルタ変調処理手段に入力される上記シグマデルタ変
調信号の振幅レベルを上記シグマデルタ変調処理手段で
使われる初段の積分器への帰還信号の振幅レベルに合わ
せるレベル調整手段と、上記切り換え手段の切り換えを
制御する切り換え制御手段とを備えて、上記遅延シグマ
デルタ変調信号と、上記再シグマデルタ変調信号とを切
り換え手段により切り換える。
【0022】ここで、上記シグマデルタ変調処理手段は
初段帰還ループと次段帰還ループとのゲイン比を整数に
する。また、上記入力信号遅延手段は上記ゲイン比に基
づいて所定サンプル数を決定する。
【0023】また、上記ディジタル信号処理装置は、上
記遅延シグマデルタ変調信号と上記再シグマデルタ変調
信号との複数サンプルにわたる一致を検出するパターン
一致検出手段を備えてなり、上記切り換え制御手段は該
パターン一致検出手段で得られた検出結果により、上記
切り換え手段を制御する。
【0024】また、上記ディジタル信号処理装置は、上
記入力信号が入力される直前及び/又は上記第1及び第
2の入力信号遅延手段からの遅延信号が切り換え選択さ
れている間に、上記切り換え制御手段で上記シグマデル
タ変調処理手段の積分器の初期値を0にする。
【0025】また、上記ディジタル信号処理装置は、上
記レベル調整手段で振幅レベルが調整されたレベル調整
信号の振幅レベルを制御する振幅制御手段を備えてな
り、上記切り換え制御手段は上記入力信号遅延手段から
の遅延シグマデルタ変調信号を、上記レベル調整信号に
シグマデルタ変調処理を施して得られた再シグマデルタ
変調信号に上記切り換え手段を使って切り換えてから、
上記振幅制御手段に上記レベル調整信号の振幅レベルを
制御させる。
【0026】また、上記ディジタル信号処理装置は、上
記レベル調整手段で振幅レベルが調整されたレベル調整
信号の振幅レベルを制御する振幅制御手段と、上記振幅
制御手段が上記レベル調整信号の振幅レベルを制御して
いる期間中に上記レベル調整信号の最大振幅レベルと振
幅制御後の出力の振幅レベルとの差分を検出するレベル
差分検出手段と、上記レベル差分検出手段からのレベル
差分を上記レベル調整信号の最大振幅レベルの2倍とな
る最大振幅レベル幅長で累積加算する累積加算手段と、
上記振幅制御手段での振幅制御の後に上記累積加算手段
の累積加算分を上記レベル調整信号の最大振幅レベルよ
り徐々に減算する減算制御手段とを備えてなり、上記切
り換え制御手段は上記減算制御手段における上記累積加
算分の減算終了後に、上記切り換え手段に上記再シグマ
デルタ変調信号を上記遅延シグマデルタ変調信号に切り
換えさせる。
【0027】また、上記ディジタル信号処理装置は、上
記シグマデルタ変調信号の訂正不可能な連続的な誤りを
検出する誤り検出手段と、上記誤り検出手段の後段に配
設されて上記シグマデルタ変調信号を遅延する遅延手段
と、上記遅延手段を介した上記シグマデルタ変調信号を
フェードアウトするフェードアウト手段と、上記遅延手
段を介した上記シグマデルタ変調信号をフェードインす
るフェードイン手段と、上記誤り検出手段が上記シグマ
デルタ変調信号中に訂正不可能な連続的な誤りを検出し
た際には上記遅延手段を介して遅延された上記シグマデ
ルタ変調信号中の上記訂正不可能な連続的な誤りの直前
のシグマデルタ変調信号を直ちに上記フェードアウト手
段を用いて0レベルまでフェードアウトし、上記連続的
な誤りの直後のシグマデルタ変調信号を直ちに上記フェ
ードイン手段を用いて最大振幅レベルまでフェードイン
する制御手段とを備える。
【0028】また、上記ディジタル信号処理装置の上記
シグマデルタ変調処理手段は、直列に接続された複数段
の積分器と、上記複数段の積分器の出力を前段の積分器
の入力にフィードバックする局部帰還ループとを備え
る。
【0029】本発明に係るディジタル信号処理装置は、
上記課題を解決するために、2系統のシグマデルタ変調
処理により得られた入力信号である2系統のシグマデル
タ変調信号と、これらの入力信号により得られる再シグ
マデルタ変調信号とを切り換え手段により切り換えるデ
ィジタル信号処理装置であって、複数の積分器を有して
上記再シグマデルタ変調信号を出力するシグマデルタ変
調処理手段と、上記2系統の内の一のシグマデルタ変調
信号を所定サンプル数遅延して第1の遅延シグマデルタ
変調信号を出力する第1の入力信号遅延手段と、上記一
のシグマデルタ変調信号の振幅レベルを上記シグマデル
タ変調処理手段で使われる初段の積分器への帰還信号の
振幅レベルに合わせる第1のレベル調整手段と、上記第
1のレベル調整手段で振幅レベルが調整された第1のレ
ベル調整信号の振幅レベルを制御する第1の振幅制御手
段と、上記2系統の内の他のシグマデルタ変調信号を所
定サンプル数遅延して第2の遅延シグマデルタ変調信号
を出力する第2の入力信号遅延手段と、上記他のシグマ
デルタ変調信号の振幅レベルを上記シグマデルタ変調処
理手段で使われる初段の積分器への帰還信号の振幅レベ
ルに合わせる第2のレベル調整手段と、上記第2のレベ
ル調整手段で振幅レベルが調整された第2のレベル調整
信号の振幅レベルを制御する第2の振幅制御手段と、上
記第1の振幅制御手段及び上記第2の振幅制御手段の二
つの出力を調整する振幅制御出力調整手段と、上記第1
の振幅制御手段、上記第2の振幅制御手段、上記シグマ
デルタ変調処理手段、上記振幅制御出力調整手段及び上
記切り換え手段を制御する切り換え制御手段とを備え、
上記切り換え制御手段は、上記第1の遅延シグマデルタ
変調信号から上記再シグマデルタ変調信号への切り換え
を行った後、上記第1の振幅制御手段、第2の振幅制御
手段及び上記振幅制御出力調整手段に上記一のシグマデ
ルタ変調信号及び上記他のシグマデルタ変調信号の振幅
レベルを制御させる。
【0030】ここで、上記シグマデルタ変調処理手段は
初段帰還ループと次段帰還ループとのゲイン比を整数に
する。また、上記入力信号遅延手段は該ゲイン比に基づ
いて所定サンプル数を決定する。
【0031】また、上記ディジタル信号処理装置は、上
記第1の遅延シグマデルタ変調信号と上記再シグマデル
タ変調信号との複数サンプルにわたる一致及び上記第2
の遅延シグマデルタ変調信号と上記再シグマデルタ変調
信号との複数サンプルにわたる一致を検出するパターン
一致検出手段を備えてなり、該パターン一致検出手段で
得た制御信号により、上記第1の遅延シグマデルタ変調
信号と上記再シグマデルタ変調信号とを切り換えること
及び上記再シグマデルタ変調信号と上記第2の遅延シグ
マデルタ変調信号とを切り換える。
【0032】また、上記ディジタル信号処理装置は、上
記入力信号が入力される直前及び/又は上記第1及び第
2の入力信号遅延手段からの遅延信号が切り換え選択さ
れている間に、上記切り換え制御手段で上記シグマデル
タ変調処理手段の積分器の初期値を0にする。
【0033】また、上記ディジタル信号処理装置の上記
シグマデルタ変調処理手段は、直列に接続された複数段
の積分器と、上記複数段の積分器の出力を前段の積分器
の入力にフィードバックする局部帰還ループとを備え
る。
【0034】また、上記ディジタル信号処理装置の上記
振幅制御出力調整手段は、上記第1及び第2の振幅制御
手段から得られる出力信号より所定値を減算する減算手
段を備えてなる。
【0035】また、上記シグマデルタ変調処理手段の積
分器に積分値を制限するリミッタ手段を設ける際、上記
リミッタ手段のリミッタ値を最大振幅レベル幅の整数倍
とする。
【0036】また、上記2系統の内の一にミュートパタ
ーン信号発生手段を設けることを特徴とする。
【0037】また、本発明に係るディジタル信号処理方
法は、上記課題を解決するために、入力信号遅延工程に
より所定サンプル数遅延した遅延シグマデルタ変調信号
と、入力信号であるシグマデルタ変調信号にシグマデル
タ変調処理工程で再シグマデルタ変調処理を施して得ら
れた再シグマデルタ変調信号とを切り換える。
【0038】また、本発明に係るディジタル信号処理方
法は、上記課題を解決するために、上記レベル調整工程
で振幅レベルが調整されたレベル調整信号の振幅レベル
を制御する振幅制御工程を備えてなり、上記切り換え制
御工程には、上記入力信号遅延工程からの遅延入力信号
を、上記レベル調整信号にシグマデルタ変調処理を施し
て得られた再シグマデルタ変調信号に上記切り換え工程
を使って切り換えさせてから、上記振幅制御工程に上記
レベル調整信号の振幅レベルを制御させる。
【0039】また、本発明に係るディジタル信号処理方
法は、上記課題を解決するために、切り換え制御工程
に、第1の遅延入力信号から再シグマデルタ変調信号へ
の切り換えを行わせた後、第1の振幅制御工程及び第2
の振幅制御工程の動作を制御させて、一のシグマデルタ
変調信号及び他のシグマデルタ変調信号の振幅をクロス
フェード状に振幅制御する。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るディジタル信
号処理装置及び方法のいくつかの実施の形態について図
面を参照しながら説明する。
【0041】先ず、第1の実施の形態について図1〜図
7を参照しながら説明する。この第1の実施形態は、図
1に構成を示すように、シグマデルタ(ΣΔ)変調処理
により得られた入力信号であるΣΔ変調信号SAと、こ
の入力信号に再度ΣΔ変調処理を施して得られた再ΣΔ
変調信号SBとを切り換えスイッチ4にて切り換えて出
力するディジタル信号処理装置1である。
【0042】このディジタル信号処理装置1は、入力端
子2を介したオリジナルの上記ΣΔ変調信号を所定サン
プル数だけディレイするディレイライン3と、5個の積
分器を有しかつ初段帰還ループと次段帰還ループとのゲ
イン比を16として上記再ΣΔ変調信号を出力するΣΔ
変調器6と、このΣΔ変調器6に入力される上記オリジ
ナルのΣΔ変調信号の振幅レベルをこのΣΔ変調器6で
使われる初段の積分器への帰還信号の振幅レベルに合わ
せるビット長変換器5とを備えてなり、制御信号入力端
子7から供給される切り換え制御信号SEに従って切り
換えスイッチ4の切り換えを制御し、ディレイライン3
で所定サンプル数ディレイされたオリジナルのΣΔ変調
信号(オリジナル1ビットディレイ信号)SA又は再Σ
Δ変調信号(再ΣΔ変調1ビット信号)SBを出力端子
8から出力する。
【0043】ここで、ΣΔ変調器6は、積分器を5個備
えてなる5次(段)のΣΔ変調器として構成されてい
る。例えば第1積分器11は、図2に示すように加算器
61からの加算出力をシフト演算器62でシフトしてか
ら加算器61に戻す構成である。他の積分器も同様の構
成である。
【0044】ビット長変換器5で振幅レベルが調整され
て振幅レベルが最大(最大振幅レベル)となった16ビ
ット信号は、図3に示すように、加算器10を介して上
記第1積分器11で積分され、第1係数乗算器12で1
/16という係数を乗算されて第2段目に供給される。
この第2段目への入力信号は加算器13を介して第2積
分器14で積分され、第2係数乗算器15で1/8とい
う係数を乗算されて第3段目に供給される。また、第3
段目への入力信号は第3段目の加算器16を介して第3
積分器17により積分され、第3係数乗算器18で1/
4という係数を乗算されて第4段目に供給される。ま
た、第4段目の入力信号は加算器19を介して第4積分
器20で積分され、第4係数乗算器21で1/2を乗算
されて第5段目に供給される。第5段目への入力信号は
加算器22を介して第5積分器23により積分された
後、1ビット量子化器24で量子化されて1ビット信号
とされ、切り換えスイッチ4に供給されると共に、ビッ
ト長変換器25で16ビット信号とされ上記加算器1
0、加算器13、加算器16、加算器19及び加算器2
2に帰還される。
【0045】このΣΔ変調器6では、1ビット量子化器
24を挟む前後でみた積分器を除く初段帰還ループゲイ
ンに対する次段帰還ループゲインのゲイン比を整数値の
16としている。以下に、その詳細を説明する。
【0046】初段帰還ループゲインは、kをビット長変
換器25のゲインとすると、 k*(1/16)*(1/8)*(1/4)*(1/
2)=(k/1024) となる。
【0047】また、次段(2段目)帰還ループのループ
ゲインは、 k*(1/8)*(1/4)*(1/2)=(k/6
4) となる。
【0048】初段帰還ループゲインに対する次段帰還ル
ープゲインの徐算を行うと、ゲイン比は、((k/6
4)/(k/1024))=16となる。
【0049】このゲイン比に基づいてディレイライン3
は、遅延サンプル数を16としている。
【0050】図4に示すように、ビット長変換器5は、
オリジナルの1ビット信号を、1ビット量子化器24か
らビット長変換器25を通して初段積分器である第1積
分器11にフィードバックされる16ビットの帰還信号
の振幅レベルと同一の振幅レベルとするように、16ビ
ットのマルチビットデータに変換してΣΔ変調器6に入
力する。
【0051】切り換えスイッチ4は、ΣΔ変調器6で再
ΣΔ変調処理が施されて得られた再ΣΔ変調1ビット信
号SBを上述したように被選択端子bで受け取る、一方
ディレイライン3で16サンプル分遅延されたオリジナ
ル1ビットディレイ信号SAを被選択端子aで受け取
る。切り換えスイッチ4は、制御信号入力端子7から供
給される切り換え制御信号SEに応じて可動切り換え片
cを上記被選択端子a又は被選択端子bに接触して、上
記オリジナル1ビットディレイ信号SA又は再ΣΔ変調
1ビット信号SBを出力端子8に供給する。
【0052】なお、この第1の実施の形態となるディジ
タル信号処理装置1では、ΣΔ変調器6に用いる5個の
積分器をそれぞれ図5に示すような構成としてもよい。
例えば第1積分器11は、加算器63からの加算出力を
該加算器63にフィードバックする途中でシフト演算器
64により遅延させている。他の積分器も同様の構成で
ある。
【0053】この場合、ΣΔ変調器6は図6に示すよう
に、フィードバックループの構成を図3に示した構成と
異ならせている。すなわち、ビット長変換器25の前に
シフト演算器26が備えられる。
【0054】1ビット量子化器24は、第5積分器23
の積分出力を1ビットに量子化する。この1ビット量子
化器24の1ビット信号は、シフト演算器26を介して
ビット長変換器25に供給されると共に、切り換えスイ
ッチ4の被選択端子bにも供給される。ビット長変換器
25は、上記遅延1ビット信号を再度16ビット信号と
して上記加算器10、13、16、19及び22に供給
する。
【0055】この積分器を図5に示す構成にした場合の
ΣΔ変調器6の場合、入出力差で見たディレイ数が1サ
ンプル少なくなるため、ディレイライン3の遅延サンプ
ル数は1ビット量子化器24を挟む前後でみた積分器を
除く初段帰還ループゲインに対する次段帰還ループゲイ
ンの整数ゲイン比に基づいて、(ゲイン比−1)とな
る。よってこの場合のディレイライン3の遅延サンプル
数は16−1=15としている。
【0056】いずれにしても、この第1の実施の形態の
ディジタル信号処理装置1では、ΣΔ変調器6における
初段帰還ループと次段帰還ループとのゲイン比を整数に
すると共に、このゲイン比に基づいてディレイライン3
の遅延サンプル数を決定している。
【0057】そして、このディジタル信号処理装置1
は、従来のディジタル信号処理装置(例えば上述した図
48に示すような構成の装置。)の出力がアナログオー
ディオ信号に変換された場合の図7の(A)に示すよう
な切り換え点に発生したノイズを、図7の(B)のよう
に抑えることができる。
【0058】次に、第2の実施形態について図8及び図
9を参照しながら説明する。この第2の実施形態もΣΔ
変調処理により得られた入力信号であるΣΔ変調信号S
Aと、この入力信号に再度ΣΔ変調処理を施して得られ
た再ΣΔ変調信号SBとを切り換えて出力するが、上記
ΣΔ変調信号SAと上記再ΣΔ変調信号SBとの複数サン
プルにわたる一致を検出し、該パターン一致検出信号に
応じて上記ΣΔ変調信号SAと上記再ΣΔ変調信号SB
を切り換える図8に示すようなディジタル信号処理装置
27である。
【0059】このディジタル信号処理装置27は、上記
図1に示した第1の実施形態であるディジタル信号処理
装置1にパターン一致検出器28と切り換え制御器29
を付加した構成をとる。他の各部は第1の実施形態と同
様であるので同一符号を付し説明を省略するが、ΣΔ変
調器6は図2に示した積分器を5個用いて5次のΣΔ変
調器を図3に示すように構成しても、また図3に示した
積分器を5個用いて5次のΣΔ変調器を図6に示すよう
に構成してもよい。
【0060】パターン一致検出器28は、ディレイライ
ン3からのオリジナル1ビットディレイ信号SAと、Σ
Δ変調器6からの再ΣΔ変調1ビット信号SBとをサン
プリングタイミング毎に監視し、例えば4サンプル分の
連続パターン一致を検出したらパターン一致検出信号S
Tを発生して切り換え制御器29に供給する。
【0061】切り換え制御器29は、切り換えスイッチ
4の切り換えを制御して、上記オリジナル1ビットディ
レイ信号SA又は上記再ΣΔ変調1ビット信号SBを切り
換えスイッチ4から出力させる。
【0062】図9にはこのディジタル信号処理装置27
の動作を示すタイミングチャートを示す。
【0063】切り換え制御器29は、制御信号入力端子
7から入力される切り換え制御信号SDのSA側からSB
側への反転直後に、パターン一致検出器28から供給さ
れる上記パターン一致検出信号STを受けた次のサンプ
リングタイミングt0で被選択端子aから被選択端子b
へのスイッチ切り換え信号SEを発生し、切り換えスイ
ッチ4の可動切り換え片cを被選択端子a側から被選択
端子b側に切り換える。
【0064】すると、このディジタル信号処理装置27
は、期間La分の上記オリジナル1ビットディレイ信号
Aに、4パターン一致部分の信号SMを足し、さらに期
間Lb分の上記再ΣΔ変調1ビット信号SBをつなげた1
ビット信号出力SFを出力端子8から出力する。
【0065】したがって、このディジタル信号処理装置
27は、パターン一致検出器28によるパターン一致検
出処理で切り換えタイミングを制御してから上記オリジ
ナル1ビットディレイ信号SAと上記再ΣΔ変調1ビッ
ト信号SBを切り換えことになるので、より確実にノイ
ズの発生を抑えた切り換えを実現できる。
【0066】次に、第3の実施の形態について図10及
び図11を参照しながら説明する。この第3の実施の形
態も、図10に構成を示すように、オリジナル1ビット
ディレイ信号SAと、再ΣΔ変調1ビット信号SBとを切
り換える際に、これらの信号SA及びSBの複数サンプル
にわたる一致を検出し、パターン一致検出信号に応じて
信号SA又はSBを切り換えて出力するが、入力端子2に
上記ΣΔ変調信号が入力される直前及び/又は16タッ
プディレイライン3からのオリジナル1ビットディレイ
信号SAが切り換えスイッチ4で選択されている期間
に、ΣΔ変調器31内の積分器の初期値を0クリアする
ディジタル信号処理装置30である。
【0067】ここで、ΣΔ変調器31は、上記図8に示
した第2の実施形態であるディジタル信号処理装置27
のΣΔ変調器6に、積分器0クリア制御器を付加してな
り、切り換え制御器32から供給されるΣΔ変調器内積
分器クリア信号SGにより積分器の初期値を0クリアす
る。ΣΔ変調器31と切り換え制御器32を除く他の各
部は、第2の実施形態と同様であるので、同一符号を付
し説明を省略する。なお、ΣΔ変調器31は図2に示し
た積分器を5個用いて5次のΣΔ変調器を図3に示すよ
うに構成しても、また図5に示した積分器を5個用いて
5次ΣΔ変調器を図6に示すように構成してもよい。
【0068】図11にはこのディジタル信号処理装置3
0の動作を示すタイミングチャートを示す。パターン一
致検出器28は、ディレイライン3からのオリジナル1
ビットディレイ信号SAと、ΣΔ変調器6からの再ΣΔ
変調1ビット信号SBとをサンプリングタイミング毎に
監視し、例えば4サンプル連続で1ビットデータが一致
した時に、パターン一致検出信号STを発生する。ここ
では、パターン一致部SM1、SM2、SM3の3箇所で4パ
ターンが一致している。
【0069】切り換え制御器32は、制御信号入力端子
7から入力される切り換え制御信号SDのSA側又SB
への反転の直後に、パターン一致検出器28から供給さ
れる上記パターン一致検出信号STを受けた次のサンプ
リングタイミングt1、t2及びt3でスイッチ切り換え
信号SEを被選択端子a側又はb側に反転させる。ま
た、ここで切り換え制御器32は、オリジナル1ビット
ディレイ信号SAを切り換えスイッチ4により選択して
いる期間に、再ΣΔ変調器内積分器クリア信号SGをΣ
Δ変調器31に供給している。このため、ΣΔ変調器3
1の積分器に蓄積した積分値は、該ΣΔ変調器31にビ
ット長変換器5からの出力が供給されるより前に0クリ
アされることになる。
【0070】すると、このディジタル信号処理装置30
は、期間La1分の上記オリジナル1ビットディレイ信号
Aに、パターン一致部SM1を挟んで期間Lb1分の上記
再ΣΔ変調1ビット信号SBを足し、さらに4パターン
一致部SM2を挟んで期間La2分の上記オリジナル1ビッ
トディレイ信号SAをつなげた1ビット信号出力SFを出
力端子8から出力する。
【0071】このディジタル信号処理装置30では、Σ
Δ変調器31の積分器に積分値が0の状態よりオリジナ
ルのΣΔ変調信号が入力されるので、さらにより確実に
ノイズの発生を抑えた切り換えを実現できる。
【0072】次に、第4の実施形態について図12及び
図13を参照しながら説明する。この第4の実施形態
も、図12に示すように、オリジナル1ビットディレイ
信号SAと、ΣΔ変調器31内積分器の積分値を上述し
たように0クリアして得た再ΣΔ変調1ビット信号SB
とを、パターン一致処理で数パターンの一致を検出した
後に切り換えるが、再ΣΔ変調1ビット信号SBを振幅
制御処理の一種であるフェードアウト処理が施された信
号とするようなディジタル信号処理装置34である。
【0073】ここで、振幅制御処理とは、再生されるオ
ーディオ信号のレベルを時間と共に徐々に低下させる上
記フェードアウト処理や、オーディオ信号のレベルをゼ
ロレベルから徐々に上昇させるフェードイン処理、クロ
スフェード処理のような振幅方向の信号処理のことであ
る。
【0074】この第4の実施形態となるディジタル信号
処理装置34は、上記第3の実施形態となるディジタル
信号処理装置30のビット長変換器5とΣΔ変調器31
との間に振幅制御器35を配設した構成である。振幅制
御器35は切り換え制御器38によって制御される。
【0075】振幅制御器35は上記フェードアウト処理
のような振幅制御処理をビット長変換器5の出力である
レベル調整信号となるビット長変換信号SIに施す。ま
た、切り換え制御器38は、振幅制御器35の振幅制御
開始前に、切り換えスイッチ4にオリジナル1ビットデ
ィレイ信号SAから上記ビット長変換信号SIにΣΔ変調
器31で再ΣΔ変調処理を施した再ΣΔ変調1ビット信
号SBへの切り換えを行わせる。ここで、上記ビット長
変換信号SIの振幅レベルは、最大振幅レベルとなって
いる。
【0076】図13にはこのディジタル信号処理装置3
4の動作を示すタイミングチャートを示す。制御信号入
力端子39からフェードアウト処理信号SHが切り換え
制御器38に供給されると、切り換え制御器38は、パ
ターン一致検出器28からの4パターン一致検出信号S
Tの供給を待って、切り換えスイッチ4にスイッチ切り
換え信号SEを供給する。ここでは、切り換えスイッチ
4の可動切り換え片cを被選択端子a側から被選択端子
b側に切り換えさせる。すると、切り換えスイッチ4
は、切り換えタイミングt0で上記オリジナル1ビット
ディレイ信号SAからビット長変換信号SIをそのままΣ
Δ変調した再ΣΔ変調1ビット信号SBに切り換える。
【0077】なお、切り換え制御器38は、オリジナル
1ビットディレイ信号SAを切り換えスイッチ4により
選択している期間に、再ΣΔ変調器内積分器クリア信号
GをΣΔ変調器31に供給している。
【0078】そして、スイッチ4がSBに切り換った
後、切り換え制御器38は、振幅制御器35を構成する
係数発生器36の係数出力SJを1から0へと遷移させ
る。
【0079】振幅制御器35は乗算器37も備えてお
り、フェードアウト処理が実行される場合に1から0に
遷移する上記係数出力SJを上記ビット長変換信号SI
乗算する。すると、振幅制御器35は、ΣΔ変調器31
への振幅制御器出力SKを最大振幅レベルより0レベル
へと遷移することになる。
【0080】ここで、ΣΔ変調器31は、図2に示した
積分器を5個用いて5次のΣΔ変調器を図3に示すよう
に構成しても、また図5に示した積分器を5個用いて5
次のΣΔ変調器を図6に示すように構成してもよい。
【0081】そして、ΣΔ変調器31は、上記振幅制御
器出力SKに再ΣΔ変調処理を施し、再ΣΔ変調1ビッ
ト信号SBを出力する。このため、出力端子8より得ら
れる1ビット信号をローパスフィルタを通して、アナロ
グオーディオ信号に戻すと、オリジナルオーディオ信号
から0振幅レベルへの切り換え時のノイズの発生が抑え
られたフェードアウト処理音を聞くことができる。
【0082】次に、第5の実施形態について図14〜図
16を参照しながら説明する。この第5の実施形態も、
図14に示すように、ΣΔ変調処理により得られたオリ
ジナル1ビットディレイ信号SAと、ΣΔ変調器内積分
器の積分値を上述したように0クリアしてから得た再Σ
Δ1ビット変調信号SBとを、パターン一致処理で数パ
ターンの一致を検出した後に切り換えるが、再ΣΔ変調
1ビット信号SBを、フェードアウトイン処理が施され
た信号とし、さらにこの信号SBにオリジナル1ビット
ディレイ信号SAをつなげて得るようなディジタル信号
処理装置41である。
【0083】ここで、フェードアウトイン処理とは、上
記フェードアウト処理に続けてフェードイン処理を行う
ような処理のことであり、このディジタル信号処理装置
41は、あたかもオリジナル1ビットディレイ信号SA
のレベルをフェードアウトイン処理してから元に戻すよ
うな振幅制御を行うことになる。
【0084】このため、ディジタル信号処理装置41
は、図14に示すように、上記第4の実施形態のディジ
タル信号処理装置34で用いたディレイライン3、パタ
ーン一致検出器28、ビット長変換器5、振幅制御器3
5、ΣΔ変調器31の他に、振幅制御器35がビット長
変換器5のビット長変換出力SIの振幅レベルを制御し
ている期間中にΣΔ変調器31に入力されるビット長変
換出力SIの最大振幅レベルに対する振幅制御後の出力
の振幅レベルとの差分を検出するレベル差検出器42
と、このレベル差検出器42からのレベル差を上記最大
振幅レベルの2倍の最大振幅レベル幅長で累積加算する
累積加算器46と、振幅制御器35での振幅制御の後に
累積加算器46の累積加算値をΣΔ変調器31に入力さ
れる振幅制御器出力SKの最大振幅レベルより徐々に加
減算器44を用いて減算するための減算値制御ゲート4
7と、振幅制御器35の動作を後述するように制御する
共に、減算値制御ゲート47での上記最大振幅レベルか
らの上記累積加算値の減算制御終了後に、ΣΔ変調器3
1の出力をパターン一致検出器28でのパターン一致検
出処理後に切り換えスイッチ4でオリジナル1ビットデ
ィレイ信号SAに切り換えて出力する切り換え制御器4
8とを備えてなる。ここで、累積加算器46と減算値制
御ゲート47とは減算値演算制御器45を構成する。
【0085】振幅制御器35は図12に示した構成、す
なわち係数発生器36と乗算器37とからなる。ここ
で、係数発生器36は、切り換え制御器48により制御
されてフェードアウトイン処理を実行するような、1か
ら0に遷移した後逆に0から1に遷移する係数出力SJ
を発生する。乗算器37は、上記ビット長変換信号SI
に上記係数出力SJを乗算する。
【0086】レベル差検出器42は減算器43によって
構成され、振幅制御器35がビット長変換器5のビット
長変換出力SIの振幅レベルを制御している期間中にΣ
Δ変調器31に入力されるビット長変換出力SIの最大
振幅レベルに対する振幅制御器35の出力SKとの差分
を検出し、レベル差検出出力SLを減算値演算制御器4
5内の累積加算器46に供給する。
【0087】このディジタル信号処理装置41の動作を
図15及び図16を参照しながら説明する。図15はレ
ベル差検出器42と減算値演算制御器45の動作を説明
するための出力信号波形図である。また、図16はディ
ジタル信号処理装置41で行われるフェードアウトイン
処理を説明するためのタイミングチャートである。
【0088】制御信号入力端子49からフェードアウト
イン処理信号SHが切り換え制御器48に供給される
と、切り換え制御器48は、パターン一致検出器28か
らの4パターン一致検出信号STの供給を待ってタイミ
ングt0で、切り換えスイッチ4にスイッチ切り換え信
号SEを供給する。ここでは、切り換えスイッチ4の可
動切り換え片cを被選択端子a側から被選択端子b側に
切り換えさせる。すると、切り換えスイッチ4は、切り
換えタイミングt0で出力を上記オリジナル1ビットデ
ィレイ信号SAからビット長変換信号SIをΣΔ変調した
再ΣΔ変調1ビット信号SBに切り換える。
【0089】なお、切り換え制御器48は、オリジナル
1ビットディレイ信号SAを切り換えスイッチ4により
選択している期間に、再ΣΔ変調器内積分器クリア信号
GをΣΔ変調器31に供給している。
【0090】そして、スイッチ4がSBに切り換った
後、切り換え制御器48は、振幅制御器35を構成する
係数発生器36の係数出力SJを1から0へ遷移させ、
それから再び1へと遷移させる。これによりΣΔ変調器
31への入力信号すなわち上記減算器出力SOのレベル
は最大振幅レベルから0レベルへと遷移し、それから再
び最大振幅レベルへと遷移する。
【0091】この間、レベル差検出器42は、図15の
(A)に示すように、ビット長変換器出力SIの最大振
幅レベルに対する振幅制御器出力SKの振幅レベルのレ
ベル差分を検出し、レベル差検出器出力SLを減算値演
算制御器45を構成する累積加算器46に出力する。
【0092】累積加算器46は、図15の(B)に示す
ように、振幅制御期間中にレベル差検出器出力SLを累
積加算する。特に、この累積加算器46は、上記最大振
幅レベルの2倍の最大振幅レベル幅長の符号付きアキュ
ームレータよりなり、ここでの累積結果がオーバーフロ
ーした場合は、そのまま循環する構造になっており、累
積加算器出力SMを出力する。
【0093】振幅制御器35の振幅制御出力SK、すな
わちΣΔ変調器31への入力信号が再び上記最大振幅レ
ベルに達すると、それまでに累積加算器46に累積した
データ分Dは減算値制御ゲート47を通して徐々に排出
される。この排出分は減算値制御ゲート出力SNとな
り、ΣΔ変調器31への最大振幅レベル入力信号より加
減算器44によって減算され、減算器出力SOがΣΔ変
調器31に供給される。
【0094】累積加算値SMが減算期間を経て0になる
と、切り換え制御器48は、ディレイライン3でのディ
レイの後、パターン一致検出器28からのパターン一致
検出信号STの供給を待って、ΣΔ変調器出力信号SB
らオリジナル1ビットディレイ信号SAへの切り換え操
作を切り換えスイッチ4に行わせる。
【0095】これにより出力端子8から出力される1ビ
ット信号をローパスフィルタをとおして、アナログオー
ディオ信号に戻すと、オリジナルオーディオ信号から0
振幅レベルを経たオリジナルオーディオ信号への、ノイ
ズの発生を抑えたフェードアウトイン処理が実現でき
る。
【0096】なお、このディジタル信号処理装置41で
も、ΣΔ変調器31の構成を図2に示した積分器を5個
用いた図3に示す5次のΣΔ変調器としても、また図5
に示した積分器を5個用いた図6に示す5次のΣΔ変調
器としてもよい。
【0097】また、ΣΔ変調器31の発振を防止するた
め、第1積分器を図17に示すようなリミッタ付第1積
分器51としてもよい。このリミッタ付第1積分器51
は、リミッタ値を最大振幅レベル幅の整数倍として第1
の積分器の積分値を制限する。
【0098】そして、第1積分器の積分値が上記リミッ
タ値より大きい状態でリミッタ機能が動作している間に
は、切り換え制御器48が累積加算器46の累積加算値
を0クリアする。
【0099】このリミッタ付第1積分器51は、図18
に示すように、加算器52とシフト演算器53とリミッ
タ54とからなり、リミッタ54で制限された出力を加
算器52に帰還している。
【0100】次に、第6の実施形態について図19及び
図20を参照しながら説明する。この第6の実施形態
は、入力されるオリジナル1ビット信号SPに訂正でき
ないような連続的な誤りが含まれていた場合に、連続的
な誤りの直前にフェードアウトイン装置60を使って1
ビット信号をフェードアウトし、連続的な誤りの直後に
フェードインして、連続的な誤りが発生している期間中
では1ビット信号をミュート処理するディジタル信号処
理装置55である。
【0101】このディジタル信号処理装置55は、入力
端子56から入力されるオリジナル1ビット信号SP
含まれる訂正不可能な連続的な誤りを検出する誤り検出
器57と、この誤り検出器57の後段に配設されて上記
オリジナル1ビット信号SPを遅延するディレイライン
58と、このディレイライン58を介したディレイ1ビ
ット信号SSをフェードアウトすると共にフェードイン
するフェードアウトイン装置60からなり、誤り検出器
57がオリジナル1ビット信号SP中に訂正不可能な連
続的な誤りを検出した際にはディレイライン58からの
ディレイ1ビット信号SS中の上記訂正不可能な連続的
な誤りの直前のディレイ1ビット信号を直ちに上記フェ
ードアウトイン装置60を使って0レベルまでフェード
アウトさせ、上記連続的な誤りの直後に直ちに上記フェ
ードアウトイン装置60を使って最大振幅レベルまでフ
ェードインさせるミュート処理制御器59とを備える。
【0102】ここで、上記フェードアウトイン装置60
としては、図14に示したディジタル信号処理装置41
を用いることができる。フェードアウト処理を実行する
には、振幅制御器35を動作させる。実際には、切り換
え制御器48が切り換えスイッチ4を使ってディレイラ
イン3からの遅延ΣΔ変調信号を、ΣΔ変調器31から
の再ΣΔ変調信号に切り換えてから、振幅制御器35が
上記レベル調整信号の振幅レベルを制御してフェードア
ウト処理を実行する。
【0103】また、フェードイン処理を実行するには、
振幅制御器35、レベル差検出器42、累積加算器4
6、減算値制御ゲート47を動作させる。実際には、切
り換え制御器48が切り換えスイッチ4を使って減算値
制御ゲート47における累積加算分の減算終了後に上記
再ΣΔ変調信号を上記遅延ΣΔ変調信号に切り換えてか
ら振幅制御器35、レベル差検出器42、累積加算器4
6、減算値制御ゲート47がフェードイン処理を実行す
る。
【0104】このディジタル信号処理装置55の動作を
図20のタイミングチャートを参照しながら説明する。
【0105】オリジナル1ビット信号SPを伝送記録す
る系内において、連続的な訂正不可能な誤りが発生した
場合、誤り検出器57は誤り期間をあらわす誤り期間検
出信号SQを発生する。誤り期間検出信号SQを受けると
ミュート処理制御器59は、フェードアウトイン処理を
フェードアウト処理側に遷移させたフェードアウトイン
処理信号SHをフェードアウトイン装置60内の図14
に示す切り換え制御器48に供給する。切り換え制御器
48はオリジナル1ビット信号SPをディレイライン5
8がディレイした1ビット信号SSを、さらにディレイ
ライン3がディレイした1ビット信号SAからΣΔ変調
器31のΣΔ変調出力SBへの切り換えをパターン一致
検出器28から供給されるパターン一致検出信号ST
待って、切り換えスイッチ4に実行させる。
【0106】これを受け、フェードアウトイン装置60
内の振幅制御器35の係数発生器36は直ちに係数を1
から0へ遷移させ、誤り期間の誤りデータがディレイラ
イン58を経てΣΔ変調器31へ到達する前に遷移を完
了させる。誤り期間が終了し、誤り期間検出信号SQ
解除されると、ミュート処理制御器59はディレイライ
ン58分のディレイの後、フェードアウトイン信号をフ
ェードイン処理側に遷移させる。これを受け、振幅制御
器35の係数発生器36は直ちに係数を0から1へ遷移
させる。
【0107】そして、減算値演算制御器45は、上述し
たようにレベル差検出器42からのレベル差検出器出力
信号SLを図15を用いて説明したように累積加算器4
6により累積加算し、ΣΔ変調器31への入力信号が再
び上記最大振幅レベルに達すると、それまでに累積加算
器46に累積したデータ分Dを減算値制御ゲート47を
通して徐々に排出する。そして、この分を減算値制御ゲ
ート出力SNとし、ΣΔ変調器31への最大振幅レベル
入力信号より減算器44によって減算し、減算器出力S
OをΣΔ変調器31に供給する。
【0108】累積加算値SMが減算期間を経て0になる
と、切り換え制御器48は、ディレイライン3でのディ
レイの後、パターン一致検出器28からのパターン一致
検出信号STの供給を待って、ΣΔ変調器出力信号SB
らオリジナル1ビットディレイ信号SSを、さらにディ
レイライン3がディレイした1ビット信号SAへの切り
換え操作を切り換えスイッチ4に行わせる。
【0109】これにより連続的な訂正不可能な誤りが発
生した場合に、フェードアウトイン装置60の1ビット
出力信号をローパスフィルターを通して、アナログオー
ディオ信号に戻すと、この間の信号レベルを0レベルに
するノイズの発生を抑えたミュート処理が実現できる。
【0110】次に、第7の実施形態について図21〜図
24を参照しながら説明する。この第7の実施形態は図
21に示すように、オリジナル1ビットディレイ信号S
Aと、振幅制御された信号を局部帰還ループを持つタイ
プのΣΔ変調器(局部帰還ループ付ΣΔ変調器)67で
再ΣΔ変調して得た1ビット信号SBとを切り換えるデ
ィジタル信号処理装置65である。
【0111】このディジタル信号処理装置65は、上記
図14に示した第5の実施形態であるディジタル信号処
理装置41のΣΔ変調器31を図21に示すような局部
帰還ループ付ΣΔ変調器67としている。
【0112】局部帰還ループは周知の技術である。例え
ば、図2の積分器を5個用いてなる図3に示す5次のΣ
Δ変調器に、2つのゲイン乗算器76、77を備えた2
つの局部帰還ループを適用した構成を図22に示す。こ
の局部帰還ループ付ΣΔ変調器75では、可聴帯域での
量子化ノイズ成分を最適化しダイナミックレンジを広く
とることができる。
【0113】実際に、この第7の実施の形態となるディ
ジタル信号処理装置65では、局部帰還ループ付ΣΔ変
調器67のフィードバックループに図23に示すような
スイッチ78を設け、局部帰還ループ制御器71によっ
て切り換えタイミングを制御している。
【0114】これらの処理は、上記局部帰還ループ付Σ
Δ変調器75で得られた再ΣΔ変調信号と、上記オリジ
ナル1ビット信号とを切り換える際に発生するノイズを
抑制するのに用いられる。
【0115】すなわち、このディジタル信号処理装置6
5は、ディレイライン3と、ビット長変換器5と、振幅
制御器35と、レベル差検出器42と、加算器66と、
局部帰還ループ付ΣΔ変調器67と、切り換えスイッチ
4と、切り換え制御器72と、上記各積分器に対する減
算値演算制御器68と、パターン一致検出器70と、局
部帰還ループ制御器71とを備えてなる。
【0116】このディジタル信号処理装置65の動作に
ついて図24のタイミングチャートを参照しながら説明
する。
【0117】ディレイライン3からのオリジナルディレ
イ1ビット信号SAが切り換えスイッチ4により選択さ
れている間、局部帰還ループ制御器71は局部帰還ルー
プ付ΣΔ変調器67の局部帰還ループをスイッチ78を
オフとして開放し、局部帰還を行わない。振幅操作のた
め、オリジナル1ビット信号SAから再ΣΔ変調信号SB
への切り換え要求信号SDを受け取ると、切り換え制御
器72はパターン一致検出器70でのパターン一致検出
の後、切り換えスイッチ4によりオリジナル1ビット信
号をディレイした信号SAより再ΣΔ変調信号SBへ切り
換える。
【0118】これを受け、局部帰還ループ制御器71
は、局部帰還ループ制御信号をオンにし、局部帰還ルー
プ付ΣΔ変調器67の局部帰還ループをスイッチ78を
オンとして短絡し、局部帰還をアクティブにする。振幅
制御器35での振幅操作を経てゲインが再び1に戻った
のち、再ΣΔ変調信号SBからオリジナル1ビット信号
Aへの切り換え要求信号SDを受けると、局部帰還ルー
プ制御器71は局部帰還ループ制御信号をオフとし、局
部帰還ループ付ΣΔ変調器67の局部帰還ループをスイ
ッチ78をオフとして開放し、局部帰還を停止する。
【0119】これを受け、切り換え制御器72はノイズ
の無いスイッチングを実現するために、減算値演算制御
器68による減算処理後、パターン一致検出処理を経
て、切り換えスイッチ4により局部帰還ループ付ΣΔ変
調器67出力SBよりオリジナル1ビット信号SAへ切り
換える。
【0120】次に、第8の実施形態について図25〜図
28を参照しながら説明する。この第8の実施形態は図
25に示すように、2系統のΣΔ変調処理により得られ
た入力信号である2系統のΣΔ変調信号と、これらの入
力信号により得られる再ΣΔ変調信号とを切り換え手段
である切り換えスイッチ117により切り換えるディジ
タル信号処理装置100であり、クロスフェード処理を
行う。
【0121】このディジタル信号処理装置100は、初
段帰還ループと次段帰還ループとのゲイン比を16とし
て上記再ΣΔ変調1ビット信号SBを出力するΣΔ変調
器115と、上記2系統の内の第1系統で入力端子10
1を介して入力される一のΣΔ変調信号を所定サンプル
数だけディレイするディレイライン102と、上記一の
ΣΔ変調信号の振幅レベルをΣΔ変調器115で使われ
る初段の積分器への帰還信号の振幅レベルに合わせるビ
ット長変換器103と、このビット長変換器103で振
幅レベルが調整された第1のレベル調整信号の振幅レベ
ルを制御する振幅制御器104と、上記2系統の内の第
2系統の他のΣΔ変調信号を所定サンプル数だけディレ
イするディレイライン108と、上記他のΣΔ変調信号
の振幅レベルをΣΔ変調器115で使われる初段の積分
器への帰還信号の振幅レベルに合わせるビット長変換器
109と、ビット長変換器109で振幅レベルが調整さ
れた第2のレベル調整信号の振幅レベルを制御する振幅
制御器110と、振幅制御器104及び振幅制御器11
0の二つの入出力信号及び/又はΣΔ変調器115内信
号より再ΣΔ変調を行う信号の生成、及び振幅制御期間
中の制御処理に基づいて得られる減算データの生成、減
算を行う減算値演算制御器よりなる振幅制御出力調整器
105と、振幅制御器104、振幅制御器110、ΣΔ
変調器115、振幅制御出力調整器105及び切り換え
スイッチ117を制御する切り換え制御器118とを備
えてなる。
【0122】ここで、ΣΔ変調器115は、上記図2に
示した構成の積分器を5個接続してなる5次のΣΔ変調
器であり、上記図3に示したΣΔ変調器6と同じ構成で
ある。このため、ΣΔ変調器115における1ビット量
子化器を挟む前後でみた積分器を除く初段帰還ループに
対する次段帰還ループとのゲイン比は、整数値16であ
り、ディレイライン102及び108はこのゲイン比1
6に応じて遅延サンプル数を16としている。
【0123】なお、このΣΔ変調器115は、上記図5
に示した構成の積分器を5個接続してなる5次のΣΔ変
調器を上記図6のように構成してもよい。この場合、デ
ィレイライン102及び108はゲイン比16に基づい
た15(=16−1)を所定サンプル数とする。
【0124】また、ΣΔ変調器115は、ディレイライ
ン102及び108からの遅延信号が切り換え選択され
ている間に、内蔵の積分器の初期値を0とする。
【0125】さらに、このディジタル信号処理装置10
0は、上記一及び他のΣΔ変調信号と上記再ΣΔ変調信
号との複数サンプルにわたる一致を検出するパターン一
致検出器116を備えてなり、該パターン一致検出器1
16で得た制御信号により、上記一及び他のΣΔ変調信
号SA及びSCと上記再ΣΔ変調信号SBとを切り換え
る。
【0126】振幅制御器104は、図26に示すよう
に、乗算器121と係数発生器122からなり、ビット
長変換器103からの第1のレベル調整信号SI1に乗算
器121にて係数発生器122からの係数出力SJ1を乗
算する。すると、振幅制御器104は、振幅制御出力調
整器105に振幅制御器出力SKを供給する。
【0127】また、振幅制御器110は、図27に示す
ように、乗算器123と係数発生器124からなり、ビ
ット長変換器109からの第2のレベル調整信号SI2
乗算器123にて係数発生器124からの係数出力SJ2
を乗算する。すると、振幅制御器110は、振幅制御出
力調整器105に振幅制御器出力SVを供給する。
【0128】また、振幅制御出力調整器105内減算値
演算制御器には各種構成法があり、この具体的構成法に
ついては、それぞれについて以後の実施形態にて後述す
る。
【0129】このディジタル信号処理装置100が行う
クロスフェード処理動作を図28を参照しながら説明す
る。図28は、図25の制御信号入力端子120にクロ
スフェード処理信号SHが供給されたときに、切り換え
制御器118が切り換えスイッチ117に対して行う切
り換え制御のタイミングチャートである。
【0130】先ず、切り換え制御器118は、制御信号
入力端子120を介してクロスフェード処理信号SH
受け取ると、パターン一致検出器116でのパターン一
致処理を待って、切り換えスイッチ117にスイッチ切
り換え信号SEを供給し、上記一(第1系統)のオリジ
ナルディレイ1ビット信号SAからΣΔ変調器出力SB
切り換える。
【0131】このとき、ΣΔ変調器115には、振幅制
御器104内の係数発生器122の係数を1として得ら
れた振幅制御器出力SKと、振幅制御器110内の係数
発生器124の係数を0として得られた振幅制御器出力
Vとの振幅制御出力調整器105による加算信号SX
入力される。
【0132】続いて、切り換え制御器118は、振幅制
御器104内の係数発生器122の係数発生器出力SJ1
を1から0へ、また振幅制御器110内の係数発生器1
24の係数発生器出力SJ2を0から1へと遷移させる。
【0133】振幅制御出力調整器105には、徐々に小
さくなる振幅制御器出力SKと、徐々に大きくなる振幅
制御器出力SVが供給される。そして、振幅制御出力調
整器105は、クロスフェード処理が施された加算信号
XをΣΔ変調器115に供給する。クロスフェード処
理が終了すると、振幅制御出力調整器105内の減算値
演算制御器により上記クロスフェード処理期間中の制御
処理に基づいて得られた減算データを加算信号又はΣΔ
変調器内から徐々に減算する。そして減算処理終了後、
パターン一致検出器116でのパターン一致処理を待っ
て、切り換えスイッチ117にスイッチ切り換え信号S
Eを供給し、ΣΔ変調器出力SBから上記第2系統のオリ
ジナルディレイ1ビット信号SCに切り換える。
【0134】このため、ディジタル信号処理装置100
の出力端子119から導出される1ビット出力信号をロ
ーパスフィルタを通して、アナログオーディオ信号に戻
すと、第1系統のオリジナルオーディオ信号から第2系
統のオリジナルオーディオ信号への、ノイズの発生を抑
えたクロスフェード処理音を聴取できる。
【0135】次に、第9の実施形態について図29を参
照しながら説明する。この第9の実施形態は、1ビット
ミュートパターン信号と、ΣΔ変調処理により得られた
1ビット信号とをクロスフェード処理することによりミ
ュートパターン信号からのフェードイン処理、及びミュ
ートパターン信号へのフェードアウト処理を実現するデ
ィジタル信号処理装置131である。
【0136】このディジタル信号処理装置131は、上
記第8の実施形態のディジタル信号処理装置100の入
力端子101にミュートパターン信号を発生するミュー
トパターン信号発生器132を接続してなる。このた
め、ミュートパターン信号発生器132を除く他の各部
は、上記第8の実施形態と同様の符号を用いて説明を省
略する。
【0137】このディジタル信号処理装置131の動作
を、ミュート処理からフェードイン処理を行う場合、及
びフェードアウト処理からミュート処理を行う場合につ
いて説明する。先ず、フェードイン処理の場合、ディジ
タル信号処理装置100は、制御信号入力端子120を
介してフェードイン処理信号SH1を受け取ると、入力端
子101に加えられたミュートパターン信号発生器13
2より得られるミュートパターン信号から入力端子10
7に加えられたΣΔ変調信号へとクロスフェード処理を
行う。このクロスフェード処理動作については、上記第
8の実施形態と同様なので説明を省略する。
【0138】これにより、ディジタル信号処理装置13
1の出力端子119から導出される1ビット出力信号を
ローパスフィルタを通してアナログオーディオ信号に戻
すと、ミュート状態よりフェードイン処理されたオーデ
ィオ信号がノイズの発生を抑えて得られる。
【0139】次に、フェードアウト処理の場合、ディジ
タル信号処理装置100は、切り換え制御端子120を
介してフェードアウト処理信号SH2を受け取ると、入力
端子107に加えられたΣΔ変調信号から入力端子10
1に加えられたミュートパターン信号発生器132より
得られるミュートパターン信号へとクロスフェード処理
を行う。
【0140】このクロスフェード処理動作については、
上記第8の実施形態と同様であるので、説明を省略す
る。
【0141】これにより、ディジタル信号処理装置13
1の出力端子119から導出される1ビット出力信号を
ローパスフィルタを通してアナログオーディオ信号に戻
すと、フェードアウト処理後にミュート状態となるオー
ディオ信号がノイズの発生を抑えて得られる。
【0142】次に、第10の実施形態について図30、
及び図31を参照しながら説明する。この第10の実施
形態も、2系統のΣΔ変調処理により得られた入力信号
である2系統のΣΔ変調信号と、これらの入力信号によ
り得られる再ΣΔ変調信号とを切り換え手段である切り
換えスイッチにより切り換えるディジタル信号処理装置
であり、クロスフェード処理を行う。この第10の実施
形態となるディジタル信号処理装置は、図25に示した
上記第8の実施形態となるディジタル信号処理装置10
0の振幅制御出力調整器105を図30に示すように構
成している点が異なり他の各部は同じである。
【0143】ここで、振幅制御出力調整器105は、ビ
ット長変換器103からの第1のレベル調整信号と振幅
制御器104による振幅制御出力とのレベルの差分を検
出するレベル差検出器106と、レベル差検出器106
からのレベル差SUと振幅制御器110が出力するビッ
ト長変換器109からの第2のレベル調整信号に振幅制
御を施した振幅制御出力SVとを上記第1及び第2のレ
ベル調整信号の振幅レベル制御期間中、振幅レベル幅長
で累積加算する累積加算器111と、この累積加算器1
11の累積加算分SMを上記第1及び第2のレベル調整
信号より加減算器114を使って徐々に減算する減算値
演算制御ゲート112とを備えてなる。なお、累積加算
器111と減算値制御ゲート112は、減算値演算制御
器113を構成する。他の構成は図25に示した各部と
同様である。また、切り換え制御器118が切り換えス
イッチ117に対して行う切り換え制御のタイミングチ
ャートは図28と同様である。
【0144】図31には、このディジタル信号処理装置
134がクロスフェード処理動作を行う場合の全体的な
タイミングチャートを示す。
【0145】先ず、切り換え制御器118は、制御信号
入力端子120を介してクロスフェード処理信号SH
受け取ると、パターン一致検出器116でのパターン一
致処理を待って、切り換えスイッチ117にスイッチ切
り換え信号SEを供給し、上記一(第1系統)のオリジ
ナルディレイ1ビット信号SAからΣΔ変調器出力SB
切り換える。
【0146】このとき、ΣΔ変調器115には、振幅制
御器104内の係数発生器122の係数を1として得ら
れた振幅制御器出力SKと、振幅制御器110内の係数
発生器124の係数を0として得られた振幅制御器出力
Vとの振幅制御出力調整器105内の加減算器114
での加算信号SXが入力される。
【0147】続いて、切り換え制御器118は、振幅制
御器104内の係数発生器122の係数発生器出力SJ1
を1から0へ、また振幅制御器110内の係数発生器1
24の係数発生器出力SJ2を0から1へと遷移させる。
【0148】この間、レベル差検出器106は、レベル
調整信号SI1の振幅レベル(最大振幅レベル)に対する
加減算器114への入力信号レベルとの差分SUを検出
する。切り換え制御器118は、この間累積加算器11
1を制御し、上記レベル差分SUと、上記振幅制御器1
10の出力SVとを累積加算させる。
【0149】そして、切り換え制御器118は、上記係
数発生器出力SJ1が0、上記係数発生器出力SJ2が1に
達すると、累積加算器111に累積したデータ分SM
減算器制御ゲート112を通し、振幅制御器出力SK
び振幅制御器出力SVより加減算器114によって徐々
に減算する。
【0150】累積加算器111の累積加算値SMが0に
なると、切り換え制御器118は所定サンプル数のディ
レイ後のパターン一致処理を経て、ΣΔ変調器出力SB
から第2系統のオリジナル1ビットディレイ信号SC
の切り換え制御を行う。
【0151】また、このディジタル信号処理装置134
の発振を防止するために、ΣΔ変調器115の第1積分
器を図17に示すリミッタ付第1積分器51とし、この
ときのリミッタ値を最大振幅レベル幅の整数倍に設定す
る。
【0152】そして第1積分器の積分値が上記リミッタ
値より大きい状態でリミッタ機能が動作した場合には、
その間の切り換え制御器118により累積加算器111
の累積加算値を0クリアするように制御を行う。
【0153】これにより、ディジタル信号処理装置13
4の出力端子から導出される1ビット出力信号をローパ
スフィルタを通して、アナログオーディオ信号に戻す
と、第1系統のオリジナルオーディオ信号から第2系統
のオリジナルオーディオ信号への、ノイズの発生を抑え
たクロスフェード処理音を聴取できる。
【0154】次に、第11の実施形態について図32、
及び図33を参照しながら説明する。この第11の実施
形態も、2系統のΣΔ変調処理により得られた入力信号
である2系統のΣΔ変調信号と、これらの入力信号によ
り得られる再ΣΔ変調信号とを切り換え手段である切り
換えスイッチにより切り換えるディジタル信号処理装置
であり、クロスフェード処理を行う。この第11の実施
形態となるディジタル信号処理装置135は、図25に
示した上記第8の実施形態のディジタル信号処理装置1
00の振幅制御出力調整器105を振幅制御出力調整器
136としている点が異なり、他の各部は同じである。
【0155】振幅制御出力調整器136は、上記第2の
レベル調整信号と振幅制御器110による振幅制御後の
レベルとの差分を検出するレベル差検出器137と、レ
ベル差検出器137からのレベル差と振幅制御器104
が第1のレベル調整信号の振幅レベルを制御した後のレ
ベルとを上記第1及び第2のレベル調整信号の振幅レベ
ル制御期間中、振幅レベル幅長で累積加算する累積加算
器138と、この累積加算器138の累積加算分を上記
第1及び第2のレベル調整信号より加減算器141を使
って徐々に減算する減算値制御ゲート139とを備えて
なる。累積加算器138と減算値制御ゲート139は、
減算値演算制御器140を構成する。ここで、ΣΔ変調
器115等の各部については、上記ディジタル信号処理
装置100と同様であるので、ここでは説明を省略す
る。
【0156】このディジタル信号処理装置135が行う
クロスフェード処理動作を図33のタイミングチャート
を参照しながら説明する。なお、切り換え制御器118
が切り換えスイッチ117に対して行う切り換え制御の
タイミングチャートは図28と同様である。
【0157】先ず、切り換え制御器118は、切り換え
制御端子120を介してクロスフェード処理信号を受け
取ると、パターン一致検出器116でのパターン一致処
理を待って、切り換えスイッチ117にスイッチ切り換
え信号SEを供給し、上記一(第1系統)のオリジナル
ディレイ1ビット信号SAからΣΔ変調器出力SBに切り
換える。
【0158】このとき、ΣΔ変調器115には、振幅制
御器104内の係数発生器122の係数を1として得ら
れた振幅制御器出力SKと、振幅制御器110内の係数
発生器124の係数を0として得られた振幅制御器出力
Vとの加減算器114での加算信号SXが入力される。
【0159】 続いて、切り換え制御器118は、振幅制
御器104内の係数発生器122の係数発生器出力SJ1
を1から0へ、また振幅制御器110内の係数発生器1
24の係数発生器出力SJ2を0から1へと遷移させる。
【0160】この間、レベル差検出器137は、レベル
調整信号SI2の振幅レベル(最大振幅レベル)に対する
加減算器141への入力信号レベルとの差分SUを検出
する。切り換え制御器118は、この間累積加算器13
8を制御し、上記レベル差分SUと、上記振幅制御器1
04の出力SKとを累積加算させる。
【0161】そして、切り換え制御器118は、上記係
数発生器出力SJ1が0、上記係数発生器出力SJ2が1に
達すると、累積加算器138に累積したデータ分SM
減算器制御ゲート139を通し、振幅制御器出力SK
び振幅制御器出力SVより加減算器141によって徐々
に減算する。
【0162】累積加算器138の累積加算値SMが0に
なると、切り換え制御器118は所定サンプルディレイ
後のパターン一致処理を経て、ΣΔ変調器出力SBから
第2系統のオリジナル1ビットディレイ信号SCへの切
り換え制御を行う。
【0163】また、このディジタル信号処理装置135
の発振を防止するために、ΣΔ変調器115の第1積分
器を図17に示すリミッタ付第1積分器51とし、この
ときのリミッタ値を最大振幅レベル幅の整数倍に設定す
る。
【0164】そして第1積分器の積分値が上記リミッタ
値より大きい状態でリミッタ機能が動作した場合には、
その間切り換え制御器118により累積加算器138の
累積加算値を0クリアするように制御を行う。
【0165】これにより、ディジタル信号処理装置13
5の出力端子から導出される1ビット出力信号をローパ
スフィルタを通して、アナログオーディオ信号に戻す
と、第1系統のオリジナルオーディオ信号から第2系統
のオリジナルオーディオ信号への、ノイズの発生を抑え
たクロスフェード処理が実現できる。
【0166】次に、第12の実施形態について図34を
参照しながら説明する。この第12の実施形態も、2系
統のΣΔ変調処理により得られた入力信号である2系統
のΣΔ変調信号と、これらの入力信号により得られる再
ΣΔ変調信号とを切り換え手段である切り換えスイッチ
117により切り換えるディジタル信号処理装置であ
り、クロスフェード処理を行う。
【0167】この第12の実施形態となるディジタル信
号処理装置は、上記図25に示した第8の実施形態のデ
ィジタル信号処理装置100の振幅制御出力調整器10
5を振幅制御出力調整器143とし、ΣΔ変調器115
をΣΔ変調器151とし、切り換え制御器118を切り
換え制御器154としている点が異なり、他の各部は同
じである。
【0168】振幅制御出力調整器143は、ΣΔ変調器
151内第1積分器153の積分値Sαの最大振幅レベ
ル幅(上記最大振幅レベルの2倍となる)に対する剰余
値を検出する剰余値検出器149と、この剰余値検出器
149で検出された剰余値を加算器144から出力され
る最大振幅レベル信号より加減算器145を使って徐々
に減算する減算値制御ゲート147とを備えてなる。こ
こで、剰余値検出器149と減算値制御ゲート147
は、減算値演算制御器146を構成する。
【0169】ΣΔ変調器151は、図3に示したΣΔ変
調器6と同様の構成であり、第1の加算器152と第1
の積分器153の後には第1の係数乗算器等が接続され
ているが、第1の積分器153が出力する積分値Sαを
減算値演算制御器146内の剰余値検出器149に供給
している。
【0170】切り換え制御器154は、振幅制御器10
4、振幅制御器110、ΣΔ変調器151、振幅制御出
力調整器143及び切り換えスイッチ117を制御する
が、特に、振幅制御出力調整器143内の減算値演算制
御器146に減算値検出タイミング信号を発生する減算
値検出タイミング発生器155を備えている点が特徴的
である。
【0171】この第12の実施形態のディジタル信号処
理装置の動作を以下に説明する。先ず、切り換え制御器
154は、制御信号入力端子120を介してクロスフェ
ード処理信号SHを受け取ると、パターン一致検出器1
16でのパターン一致処理を待って、切り換えスイッチ
117にスイッチ切り換え信号SEを供給し、上記一
(第1系統)のオリジナルディレイ1ビット信号SA
らΣΔ変調器出力SBに切り換える。
【0172】このとき、ΣΔ変調器151には、振幅制
御器104内の図26に示す係数発生器122の係数を
1として得られた振幅制御器出力SKと、振幅制御器1
10内の係数発生器124の係数を0として得られた振
幅制御器出力SVとの加算器144での加算信号SXが減
算器145を通して入力される。
【0173】続いて、切り換え制御器154は、振幅制
御器104内の係数発生器122の係数発生器出力SJ1
を1から0へ、また振幅制御器110内の係数発生器1
24の係数発生器出力SJ2を0から1へと遷移させる。
【0174】そして、クロスフェード処理により振幅制
御器104及び振幅制御器110の出力が0及び1(最
大振幅レベル)になった後のポイントで、切り換え制御
器154内の減算値検出タイミング発生器155は、減
算値検出タイミング信号を発生する。この減算値検出タ
イミング信号に応じて減算値制御ゲート147は、剰余
値検出器149からの剰余値Sβを取り込む。
【0175】減算値制御ゲート147は、上記剰余値S
βを上記減算値検出タイミング信号に応じて取り込み、
減算器145で、加算信号SXから徐々に減算する。
【0176】そして、切り換え制御器154は所定サン
プルディレイ後のパターン一致処理を経て、ΣΔ変調器
出力SBから第2系統のオリジナル1ビットディレイ信
号SCへの切り換え制御を行う。
【0177】このため、第12の実施形態となるディジ
タル信号処理装置の出力端子から導出される1ビット出
力信号をローパスフィルタを通して、アナログオーディ
オ信号に戻すと、第1系統のオリジナルオーディオ信号
から第2系統のオリジナルオーディオ信号への、ノイズ
の発生を抑えたクロスフェード処理が実現できる。
【0178】次に、第13の実施形態について図35及
び図36を参照しながら説明する。この第13の実施形
態も、2系統のΣΔ変調処理により得られた入力信号で
ある2系統のΣΔ変調信号と、これらの入力信号により
得られる再ΣΔ変調信号とを切り換え手段である切り換
えスイッチにより切り換える図35に示すようなディジ
タル信号処理装置であり、クロスフェード処理を行う。
【0179】この第13の実施形態となるディジタル信
号処理装置は、図25に示した上記第8の実施形態のデ
ィジタル信号処理装置100の振幅制御出力調整器10
5を振幅制御出力調整器158としている点が異なり、
他の各部は同じである。
【0180】振幅制御出力調整器158は、ΣΔ変調器
151内第1積分器153の積分値Sαに最大振幅レベ
ル発生器162からの正の最大振幅レベルを加算する加
算器163と、この加算器163の加算出力の最大振幅
レベル幅(上記最大振幅レベルの2倍となる)に対する
剰余値を検出する剰余値検出器164と、この剰余値検
出器164で検出された剰余値から正の最大振幅レベル
を減算する減算器165と、加算器159から出力され
る最大振幅レベル信号より加減算器160を使って徐々
に上記減算器165の減算出力(以下、加算剰余値減算
結果という。)Sβを減算する減算値制御ゲート166
とを備えてなる。ここで、加算器163と剰余値検出器
164と減算器165と減算値制御ゲート166及び最
大振幅レベル発生器162は、減算値演算制御器161
を構成する。
【0181】この第13の実施形態となるディジタル信
号処理装置の動作を図36を参照しながら以下に説明す
る。図36は上記積分値Sαと、減算器165の加算剰
余値減算結果Sβの信号例を2進数演算の場合について
示した図である。
【0182】先ず、切り換え制御器154は、制御信号
入力端子120を介してクロスフェード処理信号SH
受け取ると、パターン一致検出器116でのパターン一
致処理を待って、切り換えスイッチ117にスイッチ切
り換え信号SEを供給し、上記一(第1系統)のオリジ
ナルディレイ1ビット信号SAからΣΔ変調器出力SB
切り換える。
【0183】このとき、ΣΔ変調器151には、振幅制
御器104内の図26に示す係数発生器122の係数を
1として得られた振幅制御器出力SKと、振幅制御器1
10内の係数発生器124の係数を0として得られた振
幅制御器出力SVとの加算器159での加算信号SXが減
算器160を通して入力される。
【0184】続いて、切り換え制御器154は、振幅制
御器104内の係数発生器122の係数発生器出力SJ1
を1から0へ、また振幅制御器110内の係数発生器1
24の係数発生器出力SJ2を0から1へと遷移させる。
【0185】そして、クロスフェード処理により振幅制
御器104及び振幅制御器110の出力が0及び1(最
大振幅レベル)になった後のポイントで、切り換え制御
器154内の減算値検出タイミング発生器155は、減
算値検出タイミング信号を発生する。この減算値検出タ
イミング信号に応じて減算値制御ゲート166は、減算
器165からの加算剰余値減算結果Sβを取り込む。
【0186】この加算剰余値減算結果Sβについて以下
に説明する。ΣΔ変調器151の第1積分器153は、
図36に示すような積分値Sαを出力する。ここで、最
大振幅レベル幅を2のべき乗である1000(バイナリ
ー)とすると、下位3ビットを検出して2の補数形式と
して認識することにより、この検出値がそのまま正の最
大振幅レベルを加算した値の最大振幅レベル幅に対する
剰余値から正の最大振幅レベルを減算した加算剰余値減
算結果Sβとなる。
【0187】第1積分器153の出力である積分値Sα
に加算器163で正の最大振幅レベルを加算し、この加
算出力の最大振幅レベル幅に対する剰余値を剰余値検出
器164で検出し、この剰余値から減算器165で最大
振幅レベルを減算することにより、加算剰余値減算結果
Sβが得られる。この加算剰余値減算結果Sβは、積分
値Sαの下位3ビットとなっている。
【0188】減算値制御ゲート166は、上記加算剰余
値減算結果Sβを上記減算値検出タイミング信号に応じ
て取り込み、減算器160で、加算信号SXから徐々に
減算する。
【0189】そして、切り換え制御器154は所定サン
プルディレイ後のパターン一致処理を経て、ΣΔ変調器
出力SBから第2系統のオリジナル1ビットディレイ信
号SCへの切り換え制御を行う。
【0190】このため、第13の実施形態となるディジ
タル信号処理装置の出力端子から導出される1ビット出
力信号をローパスフィルタを通して、アナログオーディ
オ信号に戻すと、第1系統のオリジナルオーディオ信号
から第2系統のオリジナルオーディオ信号への、ノイズ
の発生を抑えたクロスフェード処理が実現できる。
【0191】なお、減算値制御ゲート166に取り込む
値として、剰余値から最大振幅レベルを減算した加算剰
余値減算結果Sβを用いることにより、0への収束時間
を半分にし、よりスムーズな切り換えを実現できる。
【0192】次に上記第12の実施形態のディジタル信
号処理装置内ΣΔ変調器151の第1積分器153を図
17に示すリミッタ付第1積分器51とした場合につい
て、第14の実施の形態として図37、及び図38を参
照しながら説明する。この第14の実施形態も、2系統
のΣΔ変調処理により得られた入力信号である2系統の
ΣΔ変調信号と、これらの入力信号により得られる再Σ
Δ変調信号とを切り換え手段である切り換えスイッチ1
17により切り換えるディジタル信号処理装置でありク
ロスフェード処理を行うが、ΣΔ変調器151の発散を
防止するためにリミッタ付第1積分器51を設けてい
る。
【0193】リミッタ付第1積分器51で制限された積
分値Sαは、図34に示す減算値演算制御器146内の
剰余値検出器149に供給される。
【0194】この第14の実施形態となるディジタル信
号処理装置の動作について図37を参照しながら以下に
説明する。図34に示す切り換え制御器154は、切り
換え制御端子120を介してクロスフェード処理信号S
Hを受け取ると、パターン一致検出器116でのパター
ン一致処理を待って、切り換えスイッチ117にスイッ
チ切り換え信号SEを供給する。すると、切り換えスイ
ッチ117は、上記一(第1系統)のオリジナルディレ
イ1ビット信号SAからΣΔ変調器出力SBに切り換え
る。ここで、このパターン一致処理の前に、このディジ
タル信号処理装置は、上記オリジナルディレイ1ビット
信号選択期間中の、リミッタ付第1積分器51のリミッ
ト積分値Sαの最大振幅レベル幅に対する剰余値Sβを
減算値制御ゲート147により減算器145を使って最
大振幅レベル信号より徐々に減算する。
【0195】その後、ΣΔ変調器151には、振幅制御
器104内の図26に示す係数発生器122の係数を1
として得られた振幅制御器出力SKと、振幅制御器11
0内の係数発生器124の係数を0として得られた振幅
制御器出力SVとの加算器144での加算信号SXが減算
器145を通して入力される。
【0196】続いて、切り換え制御器154は、振幅制
御器104内の係数発生器122の係数発生器出力SJ1
を1から0へ、また振幅制御器110内の係数発生器1
24の係数発生器出力SJ2を0から1へと遷移させる。
【0197】そして、クロスフェード処理により振幅制
御器104及び振幅制御器110の出力が0及び1(最
大振幅レベル)になった後のポイントで、切り換え制御
器154内の減算値検出タイミング発生器155は、減
算値検出タイミング信号を発生する。この減算値検出タ
イミング信号に応じて減算値制御ゲート147は、剰余
値検出器149からの剰余値Sβを取り込む。
【0198】減算値制御ゲート147は、上記剰余値S
βを上記減算値検出タイミング信号に応じて取り込み、
減算器145で、加算信号SXから徐々に減算する。
【0199】そして、切り換え制御器154は所定サン
プルディレイ後のパターン一致処理を経て、ΣΔ変調器
出力SBから第2系統のオリジナル1ビットディレイ信
号SCへの切り換え制御を行う。
【0200】このため、第14の実施形態となるディジ
タル信号処理装置の出力端子から導出される1ビット出
力信号をローパスフィルタを通して、アナログオーディ
オ信号に戻すと、リミッタ動作時にも第1系統のオリジ
ナルオーディオ信号から第2系統のオリジナルオーディ
オ信号への、ノイズの発生を抑えたクロスフェード処理
が実現できる。
【0201】また、この第14の実施形態となるディジ
タル信号処理装置の変形例を説明しておく。この変形例
は、ΣΔ変調器151のリミッタ付第1積分器51のリ
ミット値を最大振幅レベル幅の例えば4倍としたディジ
タル信号処理装置である。図17、図34の各部をその
まま用いることができる。ここでは上記各部の説明を省
略する。
【0202】すなわち、第14の実施形態の変形例とな
るディジタル信号処理装置は、ΣΔ変調器151の第1
積分器の積分値を最大振幅レベル幅の整数倍、例えば4
倍のリミット値で制限するリミッタ付第1積分器51を
設けてなる。
【0203】この変形例となるディジタル信号処理装置
の動作について図38を参照しながら説明する。
【0204】最大振幅レベル幅を01000(バイナ
リ)とすると、リミッタ付第1積分器51のリミット値
は0100000と1100000となる。これにより
リミッタ付第1積分器51動作時の最大振幅レベル幅に
対する剰余値が0に確定するため、この変形例となるデ
ィジタル信号処理装置では、第14の実施形態のディジ
タル信号処理装置で必要とされた再ΣΔ変調した1ビッ
ト信号への切り換え制御の前の減算制御ゲート147に
よる最大振幅レベルからの剰余値の減算を不要として、
リミッタ動作時にも第1系統のオリジナルオーディオ信
号から第2系統のオリジナルオーディオ信号への、ノイ
ズの発生を抑えたクロスフェード処理が実現できる。
【0205】次に、上記第13の実施形態のディジタル
信号処理装置内ΣΔ変調器151の第1積分器153を
図17に示すリミッタ付第1積分器51とした場合につ
いて、第15の実施形態として説明する。この第15の
実施形態も、2系統のΣΔ変調処理により得られた入力
信号である2系統のΣΔ変調信号と、これらの入力信号
により得られる再ΣΔ変調信号とを切り換え手段である
切り換えスイッチ117により切り換えるディジタル信
号処理装置でありクロスフェード処理を行うが、ΣΔ変
調器151の発散を防止するためリミッタ付第1積分器
51を設けてなる。
【0206】リミッタ付第1積分器51で制限された積
分器Sαは、図35に示す振幅制御出力調整器158内
の加算器163に供給される。
【0207】切り換え制御器154は、制御信号入力端
子120を介してクロスフェード処理信号SHを受け取
ると、パターン一致検出器116でのパターン一致処理
を待って、切り換えスイッチ117にスイッチ切り換え
信号SEを供給する。すると、切り換えスイッチ117
は、上記一(第1系統)のオリジナルディレイ1ビット
信号SAからΣΔ変調器出力SBに切り換える。ここで、
このパターン一致処理の前に、このディジタル信号処理
装置は、上記オリジナルディレイ1ビット信号選択期間
中の、上記加算剰余値減算結果Sβを、ΣΔ変調器15
1に入力する最大振幅レベル信号より減算器160を使
って減算値制御ゲート166にて制御しながら徐々に減
算する。
【0208】この加算剰余値減算結果Sβは、リミッタ
付第1積分器51のリミッタ積分値Sαに加算器163
で正の最大振幅レベルを加算して得られた加算信号の最
大振幅レベル幅に対する剰余値を剰余値検出器164で
検出し、この剰余値から減算器165で最大信号レベル
を減算して得られる。
【0209】その後、ΣΔ変調器151には、振幅制御
器104内の図26に示す係数発生器122の係数を1
として得られた振幅制御器出力SKと、振幅制御器11
0内の係数発生器124の係数を0として得られた振幅
制御器出力SVとの加算器159での加算信号SXが減算
器160を通して入力される。
【0210】続いて、切り換え制御器154は、振幅制
御器104内の係数発生器122の係数発生器出力SJ1
を1から0へ、また振幅制御器110内の係数発生器1
24の係数発生器出力SJ2を0から1へと遷移させる。
【0211】そして、クロスフェード処理により振幅制
御器104及び振幅制御器110の出力が0及び1(最
大振幅レベル)になった後のポイントで、切り換え制御
器154内の減算値検出タイミング発生器155は、減
算値検出タイミング信号を発生する。この減算値検出タ
イミング信号に応じて減算値制御ゲート166は、上記
加算剰余値減算結果Sβを取り込む。
【0212】減算値制御ゲート166は、上記加算剰余
値減算結果Sβを上記減算値検出タイミング信号に応じ
て取り込み、減算器160で、加算信号SXから徐々に
減算する。
【0213】そして、切り換え制御器154は所定サン
プルディレイ後のパターン一致処理を経て、ΣΔ変調器
出力SBから第2系統のオリジナル1ビットディレイ信
号SCへの切り換え制御を行う。
【0214】このため、この第15の実施形態となるデ
ィジタル信号処理装置の出力端子から導出される1ビッ
ト出力信号をローパスフィルタを通して、アナログオー
ディオ信号に戻すと、リミット動作中でも第1系統のオ
リジナルオーディオ信号から第2系統のオリジナルオー
ディオ信号への、ノイズの発生を抑えたクロスフェード
処理が実現できる。
【0215】なお、減算値制御ゲート151に取り込む
値として、剰余値から正の最大振幅レベルを減算した加
算剰余値減算結果Sβを用いることにより、0への収束
時間を半分にし、よりスムーズな切り換えを実現でき
る。
【0216】また、この第15の実施形態となるディジ
タル信号処理装置でも、リミッタ付第1積分器51のリ
ミット値を最大振幅レベル幅の整数倍、例えば4倍とす
ることにより、再ΣΔ変調した1ビット信号への切り換
え制御の前の減算制御ゲート166による最大振幅レベ
ルからの上記加算剰余値減算結果Sβの減算を不要とし
て、リミッタ動作時にも第1系統のオリジナルオーディ
オ信号から第2系統のオリジナルオーディオ信号への、
ノイズの発生を抑えたクロスフェード処理が実現でき
る。
【0217】次に、第16の実施形態について図39、
及び図40を用いて説明する。この第16の実施の形態
は、2系統のΣΔ変調信号の切り換え装置である第8の
実施形態の図25における振幅制御出力調整器内の減算
値演算制御器の構成法として、内部に剰余値検出器を持
つような構成である。
【0218】第12の実施形態、第13の実施形態、第
14の実施形態、及び第15の実施形態において、各デ
ィジタル信号処理装置の各ΣΔ変調器内における積分器
の積分値の減算制御として、第1積分器の積分値のみを
用いるのでなく、第2積分器以降の積分値を用いた場合
の装置である。
【0219】図39は第2積分器以降についても減算値
演算制御処理を行う装置の一例である。第2減算値演算
制御器172、・・・第5減算値演算制御器175から
戻される制御出力は、2段目以降で積分器の前に設けら
れた各加算器13、・・・加算器22に戻される。その
際、各積分器での減算値演算制御処理は、初段の第1減
算値演算制御器171による減算処理が完全に終了した
後に、順番に行われる。これは切り換え制御器154が
各減算値演算制御器171、172・・・175に図4
0に示すようなタイミングでパルス状の減算値演算制御
信号を供給することで実現される。
【0220】さらに各段の減算値演算制御器内剰余値検
出器での剰余値検出基準値は、前段の剰余値検出基準値
に対して、前段係数乗算器のゲイン倍となる。例えば、
図39に示したような構成の場合、第2減算値演算制御
器172内剰余値検出器の剰余値検出基準値は初段剰余
値検出基準値の1/16であり、3段目の剰余値検出基
準値は、初段の剰余値検出基準値に対して、1/128
(=(1/16)×(1/8))となる。
【0221】さらにまた上記図39に示すΣΔ変調装置
を用いることにより2段目以後の積分器に対してもリミ
ッタ付積分器を設け同様の減算処理によりリミッタ時の
処理が可能となる。さらにここですべての積分器のリミ
ット値を最大振幅レベル幅の整数倍とすることにより減
算処理を不要とするリミッタ処理を実現できる。なおこ
の場合は第10、11の実施形態にも適用可能である。
【0222】次に、第17の実施形態について図41を
参照しながら説明する。この第17の実施形態は2系統
のΣΔ変調処理により得られた2系統のΣΔ変調信号S
A、SCと、これら2系統のΣΔ変調信号SA、SCを振幅
制御した信号SXを局部帰還ループを持つ上記図22に
示すような局部帰還ループ付ΣΔ変調器67で再ΣΔ変
調した1ビット信号SBとを切り換えるディジタル信号
処理装置125である。基本的な構成は上記第8の実施
形態である図25に示したディジタル信号処理装置10
0と同じであるがΣΔ変調器の構成とその周辺を図41
に示すようにしている。
【0223】すなわち、このディジタル信号処理装置1
25は、二つのディレイライン102及び108と、二
つのビット長変換器103及び109と、二つの振幅制
御器104及び110と、振幅制御出力調整器105
と、局部帰還ループ付ΣΔ変調器67と、切り換えスイ
ッチ117と、切り換え制御器72と、上記各積分器に
対する減算値演算制御器68、69と、パターン一致検
出器116と、局部帰還ループ制御器71とを備えてな
る。
【0224】また、局部帰還ループ付ΣΔ変調器67と
振幅制御出力調整器内減算値演算制御器周辺の構成を図
42、図43、図44に示すディジタル信号処理装置1
73、174及び175内の局部帰還ループ付ΣΔ変調
器67と振幅制御出力調整器105、143、176の
周辺構成としてもよい。この局部帰還ループ付ΣΔ変調
器内には局部帰還ループを開閉するスイッチ78が備え
られている。
【0225】まず、ディジタル信号処理装置125の動
作について図45のタイミングチャートを参照しながら
以下に説明する。
【0226】ディレイライン102からのオリジナルデ
ィレイ1ビット信号SAが切り換えスイッチ117によ
り選択されている間、局部帰還ループ制御器71は局部
帰還ループ付ΣΔ変調器67の局部帰還ループをスイッ
チ78をオフとして開放し、局部帰還を行わせない。ク
ロスフェード操作のため、オリジナル1ビット信号SA
からSCへの切り換え要求信号SHを受け取ると、切り換
え制御器72はパターン一致検出器116でのパターン
一致検出の後、スイッチ制御信号SEを受け、切り換え
スイッチ117によりオリジナル1ビット信号SAより
局部帰還ループ付ΣΔ変調信号SBへ切り換える。
【0227】これを受け、局部帰還ループ制御器71
は、スイッチ78をオンにし、局部帰還ループ付ΣΔ変
調器67の局部帰還ループを接続し、局部帰還をアクテ
ィブにする。その後、振幅制御器104及び110での
振幅操作を経て、それぞれのゲインが0及び1に致った
後、再ΣΔ変調信号SBからオリジナル1ビット信号SC
への切り換え要求を受け、局部帰還ループ制御器71は
局部帰還ループ制御信号をスイッチ78をオフとして、
局部帰還ループ付ΣΔ変調器67の局部帰還ループを開
放し、局部帰還を停止する。
【0228】これを受け、切り換え制御器72はノイズ
の無いスイッチングを実現するために、減算値演算制御
器による減算処理後、パターン一致検出処理を経て、ス
イッチ制御信号SEを受け切り換えスイッチ117によ
り局部帰還ループ付ΣΔ変調器出力SBよりオリジナル
1ビット信号SCへ切り換える。
【0229】このため、ディジタル信号処理装置125
の出力端子119から導出される1ビット出力信号をロ
ーパスフィルタを通して、アナログオーディオ信号に戻
すと、第1系統のオリジナルオーディオ信号から第2系
統のオリジナルオーディオ信号への、切り換えノイズの
発生を抑えた高音質のクロスフェード処理音を聴取でき
る。
【0230】図46は、局部帰還ループ制御器71によ
る局部帰還ループ付ΣΔ変調器67の局部帰還のスイッ
チ78を介してのオンオフ制御の他の例を説明するため
のタイミングチャートである。
【0231】局部帰還ループをアクティブにするまでの
動作は図45の場合と同じである。振幅制御器104及
び105による振幅制御操作を経て、それぞれのゲイン
が0及び1に致った後、再ΣΔ変調信号SBからオリジ
ナル1ビット信号SCへの切り換え要求を受け取ると、
切り換え制御器72は減算値演算制御器又は第1減算値
演算制御器171による初段積分器に対する減算処理を
行う。
【0232】この後、局部帰還ループ制御器71は局部
帰還ループ制御信号をオフとし、局部帰還ループ付ΣΔ
変調器67の局部帰還ループをスイッチ78をオフとし
て開放し、局部帰還を停止する。さらに、図44に示す
ような第2以後の減算値演算制御器を持った構成の装置
の場合、2段目以降の減算値演算制御器による2段目以
後の積分器に対する減算処理を順次行った後、パターン
一致検出処理を経てスイッチ制御信号SEを受け、切り
換えスイッチ117により局部期間ループ付再ΣΔ変調
器出力SBよりオリジナル1ビット信号SCへ切り換え
る。
【0233】図46に示すようなタイミングによる局部
帰還ループの制御は、局部帰還ループ付ΣΔ変調器67
として、例えば図22に示した局部帰還ループを持つ5
次のΣΔ変調器のように、初段積分器11の前に局部帰
還ループがフィードバックされない構成の変調器に有効
である。これにより、より切り換えの直前まで局部帰還
ループを持つ再ΣΔ変調信号を得ることができる。
【0234】さらに、局部帰還ループ付ΣΔ変調器67
を図47に示すように構成してもよい。すなわち、局部
帰還ループ付ΣΔ変調器81のゲイン可変乗算器82に
よる帰還ループゲインを局部帰還ループ制御器83によ
り可変制御してもよい。なお、ここでは図44を基に構
成した減算値演算制御器を複数段持った場合の例外を示
したが、これはこの限りではない。
【0235】この場合の動作について図48のタイミン
グチャートを参照しながら説明する。 ディレイライン
102からのオリジナルディレイ1ビット信号SAが切
り換えスイッチ117により選択されている間、局部帰
還ループ制御器83は局部帰還ループ付ΣΔ変調器81
の局部帰還ループのゲイン可変乗算器82に送るループ
ゲイン値を0として局部帰還を行わない。クロスフェー
ド操作のため、オリジナル1ビット信号SAからSCへの
切り換え要求信号SHを受け取ると、切り換え制御器7
2はパターン一致検出器70でのパターン一致検出の
後、スイッチ制御信号SEを受け切り換えスイッチ11
7によりオリジナル1ビット信号SAより局部帰還ルー
プ付ΣΔ変調信号SBへ切り換える。
【0236】これを受け、局部帰還ループ制御器83
は、ゲイン可変乗算器82へのループゲイン値を徐々に
ループゲイン定常値に変化させて、局部帰還ループ付Σ
Δ変調器81の局部帰還をアクティブにする。その後、
振幅制御器104及び110での振幅操作を経て、それ
ぞれのゲインが再び0及び1に致ったのち、再ΣΔ変調
信号SBからオリジナル1ビット信号SCへの切り換え要
求を受けると、切り換え制御器72はノイズの無いスイ
ッチングを実現するために、減算値演算制御器又は第1
減算値演算制御器171による初段積分器の減算処理を
行う。これと並行又は初段積分器の前に局部帰還ループ
がフィードバックされていない場合には、これにおくれ
て、局部帰還ループ制御器83はゲイン可変乗算器82
へのループゲイン値を徐々に小さくし最終的に0として
局部帰還ループを開放し、局部帰還を停止する。また、
減算処理及び局部帰還の停止の後、さらに2段目以後の
減算値演算制御器を持つ構成の装置の場合、2段目以後
の減算値演算制御器172による2段目以後の積分器に
対する減算処理を順次行った後、パターン一致検出処理
を経て、スイッチ制御信号SEを受け切り換えスイッチ
117により局部帰還ループ付ΣΔ変調器81出力SB
よりオリジナル1ビット信号SCへ切り換える。
【0237】なお、このディジタル信号処理装置65で
は、5次のΣΔ変調器に二つの局部帰還ループを持たせ
る構成で二つの局部帰還ループを同時に制御することを
想定して示したが、入力側の帰還ループの制御だけでも
同様の効果が得られる。また、後段の局部帰還ループの
開放タイミングを当該帰還ループのフィードバックされ
る積分器より前の積分器の減算処理終了後に行っても同
様の効果が得られる。
【0238】また、このディジタル信号処理装置65で
は、局部帰還ループ付ΣΔ変調器として、図22に示す
ような5次のΣΔ変調器を用いた場合を示したが、次数
や帰還ループの数等についてはこの限りでない。
【0239】なお、局部帰還ループ付ΣΔ変調器67を
上記図47に示したような構成とし、局部帰還ループ制
御器83からゲイン可変乗算器82に変化するループゲ
イン値を出力させてもよい。
【0240】なお、2系統のΣΔ変調処理により得られ
た入力信号の切り換え装置で示した応用が1系統のΣΔ
変調よりに得られた入力信号の振幅走査を行う装置に適
用されるのはいうまでもない。
【0241】
【発明の効果】本発明に係るディジタル信号処理装置
は、入力信号であるシグマデルタ変調信号を所定サンプ
ル数遅延して上記遅延シグマデルタ変調信号を出力する
入力信号遅延手段と、複数の積分器を有して上記再シグ
マデルタ変調信号を出力するシグマデルタ変調処理手段
と、上記シグマデルタ変調処理手段に入力される上記シ
グマデルタ変調信号の振幅レベルを上記シグマデルタ変
調処理手段で使われる初段の積分器への帰還信号の振幅
レベルに合わせるレベル調整手段と、上記切り換え手段
の切り換えを制御する切り換え制御手段とを備えて、上
記遅延シグマデルタ変調信号と、上記再シグマデルタ変
調信号とを切り換え手段により切り換えるので、ノイズ
の発生を抑えた切り換えを実現する。
【0242】また、上記ディジタル信号処理装置は、上
記遅延シグマデルタ変調信号と上記再シグマデルタ変調
信号との複数サンプルにわたる一致を検出するパターン
一致検出手段を備えてなり、上記切り換え制御手段は該
パターン一致検出手段で得られた検出結果により、上記
切り換え手段を制御するので、より確実にノイズの発生
を抑えた切り換えを実現できる。
【0243】また、上記ディジタル信号処理装置は、上
記入力信号が入力される直前及び/又は上記第1及び第
2の入力信号遅延手段からの遅延信号が切り換え選択さ
れている間に、上記切り換え制御手段で上記シグマデル
タ変調処理手段の積分器の初期値を0にするので、さら
により確実にノイズの発生を抑えた高品質の切り換えを
実現する。
【0244】また、上記ディジタル信号処理装置は、上
記シグマデルタ変調信号の訂正不可能な連続的な誤りを
検出する誤り検出手段と、上記誤り検出手段の後段に配
設されて上記シグマデルタ変調信号を遅延する遅延手段
と、上記遅延手段を介した上記シグマデルタ変調信号を
フェードアウトするフェードアウト手段と、上記遅延手
段を介した上記シグマデルタ変調信号をフェードインす
るフェードイン手段と、上記誤り検出手段が上記シグマ
デルタ変調信号中に訂正不可能な連続的な誤りを検出し
た際には上記遅延手段を介して遅延された上記シグマデ
ルタ変調信号中の上記訂正不可能な連続的な誤りの直前
のシグマデルタ変調信号を直ちに上記フェードアウト手
段を用いて0レベルまでフェードアウトし、上記連続的
な誤りの直後のシグマデルタ変調信号を直ちに上記フェ
ードイン手段を用いて最大振幅レベルまでフェードイン
する制御手段とを備えるので、連続的な訂正不可能な誤
りが発生した間の信号レベルを0レベルにするノイズの
発生を抑えたミュート処理が実現できる。
【0245】また、上記ディジタル信号処理装置の上記
シグマデルタ変調処理手段は、直列に接続された複数段
の積分器と、上記複数段の積分器の出力を前段の積分器
の入力にフィードバックする局部帰還ループとを備える
ので、ノイズ成分を低く落とし、可聴帯域でのダイナミ
ックレンジを広く取る信号を出力できる。
【0246】本発明に係るディジタル信号処理装置は、
2系統のシグマデルタ変調処理により得られた入力信号
である2系統のシグマデルタ変調信号と、これらの入力
信号により得られる再シグマデルタ変調信号とを切り換
え手段により切り換えるディジタル信号処理装置であっ
て、複数の積分器を有して上記再シグマデルタ変調信号
を出力するシグマデルタ変調処理手段と、上記2系統の
内の一のシグマデルタ変調信号を所定サンプル数遅延し
て第1の遅延シグマデルタ変調信号を出力する第1の入
力信号遅延手段と、上記一のシグマデルタ変調信号の振
幅レベルを上記シグマデルタ変調処理手段で使われる初
段の積分器への帰還信号の振幅レベルに合わせる第1の
レベル調整手段と、上記第1のレベル調整手段で振幅レ
ベルが調整された第1のレベル調整信号の振幅レベルを
制御する第1の振幅制御手段と、上記2系統の内の他の
シグマデルタ変調信号を所定サンプル数遅延して第2の
遅延シグマデルタ変調信号を出力する第2の入力信号遅
延手段と、上記他のシグマデルタ変調信号の振幅レベル
を上記シグマデルタ変調処理手段で使われる初段の積分
器への帰還信号の振幅レベルに合わせる第2のレベル調
整手段と、上記第2のレベル調整手段で振幅レベルが調
整された第2のレベル調整信号の振幅レベルを制御する
第2の振幅制御手段と、上記第1の振幅制御手段及び上
記第2の振幅制御手段の二つの出力を調整する振幅制御
出力調整手段と、上記第1の振幅制御手段、上記第2の
振幅制御手段、上記シグマデルタ変調処理手段、上記振
幅制御出力調整手段及び上記切り換え手段を制御する切
り換え制御手段とを備え、上記切り換え制御手段は、上
記第1の遅延シグマデルタ変調信号から上記再シグマデ
ルタ変調信号への切り換えを行った後、上記第1の振幅
制御手段、第2の振幅制御手段及び上記振幅制御出力調
整手段に上記一のシグマデルタ変調信号及び上記他のシ
グマデルタ変調信号の振幅レベルを制御させるので、第
1系統のオリジナルオーディオ信号から第2系統のオリ
ジナルオーディオ信号への、ノイズの発生を抑えたクロ
スフェード処理音を出力できる。
【0247】また、本発明に係るディジタル信号処理方
法は、入力信号遅延工程により所定サンプル数遅延した
遅延シグマデルタ変調信号と、入力信号であるシグマデ
ルタ変調信号にシグマデルタ変調処理工程で再シグマデ
ルタ変調処理を施して得られた再シグマデルタ変調信号
とを切り換えるので、ノイズの発生を抑えた切り換えを
可能とする。
【0248】また、本発明に係るディジタル信号処理方
法は、上記レベル調整工程で振幅レベルが調整されたレ
ベル調整信号の振幅レベルを制御する振幅制御工程を備
えてなり、上記切り換え制御工程には、上記入力信号遅
延工程からの遅延入力信号を、上記レベル調整信号にシ
グマデルタ変調処理を施して得られた再シグマデルタ変
調信号に上記切り換え工程を使って切り換えさせてか
ら、上記振幅制御工程に上記レベル調整信号の振幅レベ
ルを制御させるので、振幅制御されたシグマデルタ信号
とスルー時に音質の劣化の無いオリジナル1ビット信号
とを、ノイズの発生を抑えて切り換えることができる。
【0249】また、本発明に係るディジタル信号処理方
法は、切り換え制御工程に、第1の遅延入力信号から再
シグマデルタ変調信号への切り換えを行わせた後、第1
の振幅制御工程及び第2の振幅制御工程の動作を制御さ
せて、一のシグマデルタ変調信号及び他のシグマデルタ
変調信号の振幅をクロスフェード状に振幅制御するの
で、クロスフェード処理を音質の劣化を少なくして切り
換えノイズを抑えながら実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方法
の第1の実施形態のブロック図である。
【図2】上記第1の実施形態に用いられるΣΔ変調器内
の積分器の具体例を示す回路図である。
【図3】上記図2に示す積分器の具体例を用いた場合の
ΣΔ変調器の回路図である。
【図4】上記第1の実施形態に用いられるビット長変換
器の動作を説明するための回路拡大図である。
【図5】上記第1の実施形態に用いられるΣΔ変調器内
の積分器の他の具体例を示す回路図である。
【図6】上記図5に示した積分器の他の具体例を用いた
場合のΣΔ変調器の回路図である。
【図7】上記第1の実施形態の効果を説明するための波
形図である。
【図8】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方法
の第2の実施形態のブロック図である。
【図9】上記第2の実施形態の動作を説明するためのタ
イミングチャートである。
【図10】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方
法の第3の実施形態のブロック図である。
【図11】上記第3の実施形態の動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図12】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方
法の第4の実施形態のブロック図である。
【図13】上記第4の実施形態の動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図14】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方
法の第5の実施形態のブロック図である。
【図15】上記第5の実施形態に使われるレベル差検出
器と減算値演算制御器の動作を説明するための出力信号
波形図である。
【図16】上記第5の実施形態の動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図17】リミッタ付第1積分器を備えたΣΔ変調器を
示す回路図である。
【図18】上記図17に示したリミッタ付第1積分器の
内部構成を示すブロック図である。
【図19】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方
法の第6の実施形態のブロック図である。
【図20】上記第6の実施形態の動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図21】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方
法の第7の実施形態のブロック図である。
【図22】局部帰還ループ付ΣΔ変調器の回路図であ
る。
【図23】上記図21に示した第7の実施形態の要部の
詳細を示すブロック図である。
【図24】上記第7の実施形態の動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図25】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方
法の第8の実施形態のブロック図である。
【図26】上記第8の実施形態に使われる第1系統側の
振幅制御器の詳細な構成を示す回路図である。
【図27】上記第8の実施形態に使われる第2系統側の
振幅制御器の詳細な構成を示す回路図である。
【図28】上記第8の実施形態にクロスフェード処理信
号が供給されたときの切り換えスイッチの切り換え制御
のタイミングチャートである。
【図29】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方
法の第9の実施形態のブロック図である。
【図30】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方
法の第10の実施形態のブロック図である。
【図31】上記第10の実施形態の動作を説明するため
のタイミングチャートである。
【図32】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方
法の第11の実施形態のブロック図である。
【図33】上記第11の実施形態の動作を説明するため
のタイミングチャートである。
【図34】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方
法の第12の実施形態のブロック図である。
【図35】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方
法の第13の実施形態のブロック図である。
【図36】上記第13の実施形態に使われる振幅制御出
力調整器内の積分値Sαと、加算器の出力Sβの信号例
を2進数演算の場合について示した図である。
【図37】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方
法の第14の実施形態の動作を説明するためのタイミン
グチャートである。
【図38】上記第14の実施形態の変形例となるディジ
タル信号処理装置の動作を説明するためのタイミングチ
ャートである。
【図39】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方
法の第16の実施形態の動作を説明するためのブロック
図である。
【図40】上記第16の実施形態の動作を説明するため
のタイミングチャートである。
【図41】本発明に係るディジタル信号処理装置及び方
法の第17の実施形態の動作を説明するためのタイミン
グチャートである。
【図42】上記第17の実施形態で用いられた振幅制御
出力調整器内減算値演算制御器周辺の構成の他の具体例
を示すブロック図である。
【図43】上記第17の実施形態で用いられた振幅制御
出力調整器内減算値演算制御器周辺の構成のさらに他の
具体例を示すブロック図である。
【図44】上記第17の実施形態で用いられた振幅制御
出力調整器内減算値演算制御器周辺の構成のさらに異な
る他の具体例を示すブロック図である。
【図45】上記第17の実施形態の動作を説明するため
のタイミングチャートである。
【図46】上記第17の実施形態の他の動作を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図47】上記第17の実施形態に用いられる局部帰還
ループ付ΣΔ変調器をゲイン可変乗算器を用いた局部帰
還ループ付ΣΔ変調器とした変形例のブロックチャート
である。
【図48】上記図47に示した変形例の動作を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図49】ΣΔ変調器の構成を示すブロック図である。
【図50】マルチビットのディジタル信号処理装置の概
略構成を示すブロック図である。
【図51】少数ビットディジタル信号を扱う従来のディ
ジタル信号処理装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図52】上記図51に示したディジタル信号処理装置
を用いて、オリジナルの少数ビット信号と再度少数ビッ
トに変換した信号とを切り換えるように構成したディジ
タル信号処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ディジタル信号処理装置、3 ディレイライン、4
切り換えスイッチ、5 ビット長変換器、6 ΣΔ変
調器、11 第1積分器、28 パターン一致検出器、
29 切り換え制御器、35 振幅制御器、42 レベ
ル差検出器、46 累積加算器、47 減算値制御ゲー

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シグマデルタ変調処理により得られた入
    力信号であるシグマデルタ変調信号を遅延した遅延シグ
    マデルタ変調信号と、上記入力信号に再度シグマデルタ
    変調処理を施して得られた再シグマデルタ変調信号とを
    切り換え手段により切り換えるディジタル信号処理装置
    であって、 上記入力信号であるシグマデルタ変調信号を所定サンプ
    ル数遅延して上記遅延シグマデルタ変調信号を出力する
    入力信号遅延手段と、 複数の積分器を有して上記再シグマデルタ変調信号を出
    力するシグマデルタ変調処理手段と、 上記シグマデルタ変調処理手段に入力される上記シグマ
    デルタ変調信号の振幅レベルを上記シグマデルタ変調処
    理手段で使われる初段の積分器への帰還信号の振幅レベ
    ルに合わせるレベル調整手段と、 上記切り換え手段の切り換えを制御する切り換え制御手
    段とを備えることを特徴とするディジタル信号処理装
    置。
  2. 【請求項2】 上記シグマデルタ変調処理手段における
    初段帰還ループと次段帰還ループとのゲイン比を整数に
    すると共に、該ゲイン比に基づいて上記入力信号遅延手
    段の所定サンプル数を決定することを特徴とする請求項
    1記載のディジタル信号処理装置。
  3. 【請求項3】 上記遅延シグマデルタ変調信号と上記再
    シグマデルタ変調信号との複数サンプルにわたる一致を
    検出するパターン一致検出手段を備えてなり、上記切り
    換え制御手段は該パターン一致検出手段で得られた検出
    結果により、上記切り換え手段を制御することを特徴と
    する請求項1記載のディジタル信号処理装置。
  4. 【請求項4】 上記入力信号が入力される直前及び/又
    は上記入力信号遅延手段からの遅延シグマデルタ変調信
    号が上記切り換え手段により切り換え選択されている間
    に、上記切り換え制御手段は上記シグマデルタ変調処理
    手段の積分器の初期値を0にすることを特徴とする請求
    項1記載のディジタル信号処理装置。
  5. 【請求項5】 上記レベル調整手段で振幅レベルが調整
    されたレベル調整信号の振幅レベルを制御する振幅制御
    手段を備えてなり、上記切り換え制御手段は上記入力信
    号遅延手段からの遅延シグマデルタ変調信号を、上記レ
    ベル調整信号にシグマデルタ変調処理を施して得られた
    再シグマデルタ変調信号に上記切り換え手段を使って切
    り換えてから、上記振幅制御手段に上記レベル調整信号
    の振幅レベルを制御させることを特徴とする請求項1記
    載のディジタル信号処理装置。
  6. 【請求項6】 上記レベル調整手段で振幅レベルが調整
    されたレベル調整信号の振幅レベルを制御する振幅制御
    手段と、 上記振幅制御手段が上記レベル調整信号の振幅レベルを
    制御している期間中に上記レベル調整信号の最大振幅レ
    ベルと振幅制御後の出力の振幅レベルとの差分を検出す
    るレベル差分検出手段と、 上記レベル差分検出手段からのレベル差分を上記レベル
    調整信号の最大振幅レベルの2倍となる最大振幅レベル
    幅長で累積加算する累積加算手段と、 上記振幅制御手段での振幅制御の後に上記累積加算手段
    の累積加算分を上記レベル調整信号の最大振幅レベルよ
    り徐々に減算する減算制御手段とを備えてなり、 上記切り換え制御手段は上記減算制御手段における上記
    累積加算分の減算終了後に、上記切り換え手段に上記再
    シグマデルタ変調信号を上記遅延シグマデルタ変調信号
    に切り換えさせることを特徴とする請求項1記載のディ
    ジタル信号処理装置。
  7. 【請求項7】 上記シグマデルタ変調処理手段の第1の
    積分器にリミッタ値を最大振幅レベル幅の整数倍として
    該第1の積分器の積分値を制限するリミッタ手段を設け
    た際、上記積分値が上記リミッタ値より大きい状態で上
    記リミッタ手段が動作している間には、上記切り換え制
    御手段が上記累積加算手段の累積加算値を0クリアする
    ことを特徴とする請求項6記載のディジタル信号処理装
    置。
  8. 【請求項8】 上記シグマデルタ変調信号の訂正不可能
    な連続的な誤りを検出する誤り検出手段と、 上記誤り検出手段の後段に配設されて上記シグマデルタ
    変調信号を遅延する遅延手段と、 上記遅延手段を介した上記シグマデルタ変調信号をフェ
    ードアウトするフェードアウト手段と、 上記遅延手段を介した上記シグマデルタ変調信号をフェ
    ードインするフェードイン手段と、 上記誤り検出手段が上記シグマデルタ変調信号中に訂正
    不可能な連続的な誤りを検出した際には上記遅延手段を
    介して遅延された上記シグマデルタ変調信号中の上記訂
    正不可能な連続的な誤りの直前のシグマデルタ変調信号
    を直ちに上記フェードアウト手段を用いて0レベルまで
    フェードアウトし、上記連続的な誤りの直後のシグマデ
    ルタ変調信号を直ちに上記フェードイン手段を用いて最
    大振幅レベルまでフェードインする制御手段とを備える
    ことを特徴とする請求項1記載のディジタル信号処理装
    置。
  9. 【請求項9】 上記フェードアウト手段は上記レベル調
    整手段で振幅レベルが調整されたレベル調整信号の振幅
    レベルを制御する振幅制御手段を備えてなり、上記切り
    換え制御手段が上記切り換え手段を使って上記入力信号
    遅延手段からの遅延シグマデルタ変調信号を上記シグマ
    デルタ変調処理手段からの再シグマデルタ変調信号に切
    り換えてから、上記振幅制御手段に上記レベル調整信号
    の振幅レベルを制御させてフェードアウト処理を実行す
    ることを特徴とする請求項8記載のディジタル信号処理
    装置。
  10. 【請求項10】 上記フェードイン手段は、 上記レベル調整手段で振幅レベルが調整されたレベル調
    整信号の振幅レベルを制御する振幅制御手段と、 上記振幅制御手段が上記レベル調整信号の振幅レベルを
    制御している期間中に上記レベル調整信号の最大振幅レ
    ベルと振幅制御後の出力の振幅レベルとの差分を検出す
    るレベル差分検出手段と、 上記レベル差分検出手段からのレベル差分を上記レベル
    調整信号の最大振幅レベルの2倍となる最大振幅レベル
    幅長で累積加算する累積加算手段と、 上記振幅制御手段での振幅制御の後に上記累積加算手段
    の累積加算分を上記レベル調整信号の最大振幅レベルよ
    り徐々に減算する減算制御手段とを備えてなり、 上記切り換え制御手段が上記切り換え手段を使って上記
    減算制御手段における上記累積加算分の減算終了後に上
    記再シグマデルタ変調信号を上記遅延シグマデルタ変調
    信号に切り換えて上記フェードイン処理を実行すること
    を特徴とする請求項8記載のディジタル信号処理装置。
  11. 【請求項11】 上記シグマデルタ変調処理手段は、 直列に接続された複数段の積分器と、 上記複数段の積分器の出力を前段の積分器の入力にフィ
    ードバックする局部帰還ループとを備えることを特徴と
    する請求項1記載のディジタル信号処理装置。
  12. 【請求項12】 2系統のシグマデルタ変調処理により
    得られた入力信号である2系統のシグマデルタ変調信号
    と、これらの入力信号により得られる再シグマデルタ変
    調信号とを切り換え手段により切り換えるディジタル信
    号処理装置であって、 複数の積分器を有して上記再シグマデルタ変調信号を出
    力するシグマデルタ変調処理手段と、 上記2系統の内の一のシグマデルタ変調信号を所定サン
    プル数遅延して第1の遅延シグマデルタ変調信号を出力
    する第1の入力信号遅延手段と、 上記一のシグマデルタ変調信号の振幅レベルを上記シグ
    マデルタ変調処理手段で使われる初段の積分器への帰還
    信号の振幅レベルに合わせる第1のレベル調整手段と、 上記第1のレベル調整手段で振幅レベルが調整された第
    1のレベル調整信号の振幅レベルを制御する第1の振幅
    制御手段と、 上記2系統の内の他のシグマデルタ変調信号を所定サン
    プル数遅延して第2の遅延シグマデルタ変調信号を出力
    する第2の入力信号遅延手段と、 上記他のシグマデルタ変調信号の振幅レベルを上記シグ
    マデルタ変調処理手段で使われる初段の積分器への帰還
    信号の振幅レベルに合わせる第2のレベル調整手段と、 上記第2のレベル調整手段で振幅レベルが調整された第
    2のレベル調整信号の振幅レベルを制御する第2の振幅
    制御手段と、 上記第1の振幅制御手段及び上記第2の振幅制御手段の
    二つの出力を調整する振幅制御出力調整手段と、上記第
    1の振幅制御手段、上記第2の振幅制御手段、上記シグ
    マデルタ変調処理手段、上記振幅制御出力調整手段及び
    上記切り換え手段を制御する切り換え制御手段とを備
    え、 上記切り換え制御手段は、上記第1の遅延シグマデルタ
    変調信号から上記再シグマデルタ変調信号への切り換え
    を行った後、上記第1の振幅制御手段、第2の振幅制御
    手段及び上記振幅制御出力調整手段に上記一のシグマデ
    ルタ変調信号及び上記他のシグマデルタ変調信号の振幅
    レベルを制御させることを特徴とするディジタル信号処
    理装置。
  13. 【請求項13】 上記シグマデルタ変調処理手段におけ
    る初段帰還ループと次段帰還ループとのゲイン比を整数
    にすると共に、該ゲイン比に基づいて上記入力信号遅延
    手段の所定サンプル数を決定することを特徴とする請求
    項12記載のディジタル信号処理装置。
  14. 【請求項14】 上記第1の遅延シグマデルタ変調信号
    と上記再シグマデルタ変調信号との複数サンプルにわた
    る一致及び上記第2の遅延シグマデルタ変調信号と上記
    再シグマデルタ変調信号との複数サンプルにわたる一致
    を検出するパターン一致検出手段を備えてなり、該パタ
    ーン一致検出手段で得た制御信号により、上記第1の遅
    延シグマデルタ変調信号と上記再シグマデルタ変調信号
    とを切り換えること及び上記再シグマデルタ変調信号と
    上記第2の遅延シグマデルタ変調信号とを切り換えるこ
    とを特徴とする請求項12記載のディジタル信号処理装
    置。
  15. 【請求項15】 上記入力信号が入力される直前及び/
    又は上記第1及び第2の入力信号遅延手段からの遅延信
    号が切り換え選択されている間に、上記切り換え制御手
    段は上記シグマデルタ変調処理手段の積分器の初期値を
    0にすることを特徴とする請求項12記載のディジタル
    信号処理装置。
  16. 【請求項16】 上記シグマデルタ変調処理手段は、 直列に接続された複数段の積分器と、 上記複数段の積分器の出力を前段の積分器の入力にフィ
    ードバックする局部帰還ループとを備えることを特徴と
    する第12項記載のディジタル信号処理装置。
  17. 【請求項17】 上記振幅制御出力調整手段は、上記第
    1及び第2の振幅制御手段から得られる出力信号より所
    定値を減算する減算手段を備えてなることを特徴とする
    請求項12記載のディジタル信号処理装置。
  18. 【請求項18】 上記振幅制御出力調整手段は、上記振
    幅制御手段による振幅レベルと、レベル調整手段から得
    られる最大振幅レベルとの差分の累積値に基づいて、減
    算手段での減算値を決定することを特徴とする請求項1
    7記載のディジタル信号処理装置。
  19. 【請求項19】 上記振幅制御出力調整手段は、 上記第1の振幅制御手段が上記第1のレベル調整信号の
    振幅レベルを制御している期間中に上記第1のレベル調
    整信号と上記第1の振幅制御手段による振幅制御後の出
    力のレベルとの差分を検出するレベル差分検出手段と、 上記レベル差分検出手段からのレベル差分と、上記第2
    の振幅制御手段が上記第2のレベル調整信号の振幅レベ
    ルを制御した後の出力レベルとを上記第1及び第2のレ
    ベル調整信号の振幅レベル幅長で累積加算する累積加算
    手段と、 上記累積加算手段の累積加算分を上記振幅制御手段から
    の出力信号より徐々に減算するように上記減算手段を制
    御する減算制御手段とを備えることを特徴とする請求項
    18記載のディジタル信号処理装置。
  20. 【請求項20】 上記切り換え制御手段は、上記第1の
    遅延シグマデルタ変調信号から上記再シグマデルタ変調
    信号への切り換えを行った後、上記第1の振幅制御手段
    及び第2の振幅制御手段の動作を制御して上記一のシグ
    マデルタ変調信号及び上記他のシグマデルタ変調信号の
    振幅レベルを制御し、この後上記累積加算手段の上記累
    積加算分を上記振幅制御手段からの出力信号から上記減
    算値制御手段を使って徐々に減算し、さらにこの後上記
    シグマデルタ変調処理手段の出力から上記第2の遅延シ
    グマデルタ変調信号への切り換えを上記切り換え手段に
    行わせることを特徴とする請求項19記載のディジタル
    信号処理装置。
  21. 【請求項21】 上記シグマデルタ変調処理手段の第1
    の積分器にリミッタ値を最大振幅レベル幅の整数倍とし
    て該第1の積分器の積分値を制限するリミッタ手段を設
    けた際、上記積分値が上記リミッタ値より大きい状態で
    上記リミッタ手段が動作している間には、上記切り換え
    制御手段が上記累積加算手段の累積加算値を0クリアす
    ることを特徴とする請求項20記載のディジタル信号処
    理装置。
  22. 【請求項22】 上記振幅制御出力調整手段は、上記第
    2の振幅制御手段が上記第2のレベル調整信号の振幅レ
    ベルを制御している期間中に上記第2のレベル調整信号
    と上記第2の振幅制御手段による振幅制御後の出力レベ
    ルとの差分を検出するレベル差分検出手段と、 上記レベル差分検出手段からのレベル差分と、上記第1
    の振幅制御手段が上記第1のレベル調整信号の振幅レベ
    ルを制御した後の出力レベルとを上記第1及び第2のレ
    ベル調整信号の振幅レベル幅長で累積加算する累積加算
    手段と、 上記累積加算手段の累積加算分を上記振幅制御手段から
    の出力信号より徐々に減算するように上記減算手段を制
    御する減算制御手段とを備えることを特徴とする請求項
    18記載のディジタル信号処理装置。
  23. 【請求項23】 上記切り換え制御手段は、上記第1の
    遅延シグマデルタ変調信号から上記再シグマデルタ変調
    信号への切り換えを行った後、上記第1の振幅制御手段
    及び第2の振幅制御手段の動作を制御して上記一のシグ
    マデルタ変調信号及び上記他のシグマデルタ変調信号の
    振幅レベルを制御し、この後上記累積加算手段の上記累
    積加算分を上記振幅制御手段からの出力信号から上記減
    算値制御手段を使って徐々に減算し、さらにこの後上記
    シグマデルタ変調処理手段の出力から上記第2の遅延シ
    グマデルタ変調信号への切り換えを上記切り換え手段に
    行わせることを特徴とする請求項22記載のディジタル
    信号処理装置。
  24. 【請求項24】 上記シグマデルタ変調処理手段の第1
    の積分器にリミッタ値を最大振幅レベル幅の整数倍とし
    て該第1の積分器の積分値を制限するリミッタ手段を設
    けた際、上記積分値が上記リミッタ値より大きい状態で
    上記リミッタ手段が動作している間には、上記切り換え
    制御手段が上記累積加算手段の累積加算値を0クリアす
    ることを特徴とする請求項23記載のディジタル信号処
    理装置。
  25. 【請求項25】 上記シグマデルタ変調処理手段は少な
    くとも1つ以上の積分器から構成され、上記振幅制御出
    力調整手段は、上記シグマデルタ変調処理手段の構成に
    基づいた各段の基準値に対する剰余値を検出し、検出し
    た剰余値に基づいて上記積分器の入力段に設けられた減
    算手段での減算値を決定することを特徴とする第17項
    記載のディジタル信号処理装置。
  26. 【請求項26】 上記振幅制御出力調整手段は、上記シ
    グマデルタ変調処理手段内の初段積分器の最大振幅レベ
    ル幅に対する剰余値を検出する剰余値検出手段と、 上記検出された剰余値を最大振幅レベル信号より徐々に
    減算する減算制御手段とを備えてなり、 上記切り換え制御手段は、上記第1の遅延シグマデルタ
    変調信号から上記再シグマデルタ変調信号への切り換え
    を行った後、上記第1の振幅制御手段及び第2の振幅制
    御手段の動作を制御して上記一のシグマデルタ変調信号
    及び上記他のシグマデルタ変調信号の振幅レベルを制御
    し、この後上記剰余値検出手段の上記剰余値を上記第1
    及び第2のレベル調整信号から上記減算制御手段を使っ
    て徐々に減算し、さらにこの後上記シグマデルタ変調処
    理手段の出力から上記第2の遅延シグマデルタ変調信号
    への切り換えを上記切り換え手段に行わせることを特徴
    とする請求項25のディジタル信号処理装置。
  27. 【請求項27】 上記剰余値検出手段は上記積分値に最
    大振幅レベルを加算した値の上記最大振幅レベル幅に対
    する剰余値を検出し、上記減算制御手段は上記剰余値か
    ら最大振幅レベルを減算した加算剰余値減算結果を上記
    最大振幅レベル信号より徐々に減算することを特徴とす
    る請求項26記載のディジタル信号処理装置。
  28. 【請求項28】 上記シグマデルタ変調処理手段内の少
    なくとも1つ以上の積分器の積分値を制限するリミッタ
    手段を備えたことを特徴とする請求項25記載のディジ
    タル信号処理装置。
  29. 【請求項29】 上記シグマデルタ変調処理手段の第1
    の積分器に積分値を制限するリミッタ手段を設け際、上
    記シグマデルタ変調処理手段内の初段積分器の制限積分
    値に基づいた値の最大振幅レベル幅に対する剰余値を検
    出する剰余値検出手段と、上記検出された剰余値を最大
    振幅レベル信号より徐々に減算する減算制御手段とを備
    えてなる上記振幅制御出力調整手段は、第1の遅延シグ
    マデルタ変調信号から再シグマデルタ変調信号に切り換
    える前に、第1の遅延シグマデルタ変調信号が選択され
    ている期間の上記剰余値をシグマデルタ変調処理手段に
    入力する最大振幅レベル信号より上記減算制御手段を用
    いて徐々に減算することを特徴とする請求項28記載の
    ディジタル信号処理装置。
  30. 【請求項30】 上記剰余値検出手段は上記制限積分値
    に最大振幅レベルを加算した値の上記最大振幅レベル幅
    に対する剰余値を検出し、上記減算制御手段は上記剰余
    値から最大振幅レベルを減算した加算値剰余値減算結果
    を上記最大振幅レベル信号より徐々に減算することを特
    徴とする請求項29記載のディジタル信号処理装置。
  31. 【請求項31】 上記シグマデルタ変調処理手段の積分
    器に積分値を制限するリミッタ手段を設ける際、上記リ
    ミッタ手段のリミッタ値を最大振幅レベル幅の整数倍と
    することを特徴とする請求項12記載のディジタル信号
    処理装置。
  32. 【請求項32】 上記2系統の内の一にミュートパター
    ン信号発生手段を設けることを特徴とする請求項12記
    載のディジタル信号処理装置。
  33. 【請求項33】 上記シグマデルタ変調処理手段内の2
    段目以降の積分器の積分値を制御する際、上記振幅制御
    出力調整手段は、上記所定段目の剰余値検出手段に上記
    シグマデルタ変調処理手段内の所定段より前の乗算値に
    基づいて得られる最大振幅レベル幅に対する剰余値を検
    出させることを特徴とする請求項25記載のディジタル
    信号処理装置。
  34. 【請求項34】 上記剰余値検出手段より検出される剰
    余値を上記積分器の入力段に設けられた減算手段により
    徐々に減算する際、これらの制御を入力段側の積分器よ
    り順次行い、この後上記シグマデルタ変調処理手段の出
    力から上記第2の遅延シグマデルタ変調信号への切り換
    えを上記切り換え手段に行わせることを特徴とする請求
    項33記載のディジタル信号処理装置。
  35. 【請求項35】 上記シグマデルタ変調処理手段内の2
    段目以降の積分器の積分値を制限するリミッタ手段を備
    えたことを特徴とする請求項25記載のディジタル信号
    処理装置。
  36. 【請求項36】 上記シグマデルタ変調処理手段は、 直列に接続された複数段の積分器と、 上記複数段の積分器の出力を前段の積分器の入力にフィ
    ードバックする局部帰還ループと、 上記局部帰還ループの開閉手段と、 上記開閉手段を制御する開閉制御手段とを備えてなり、 上記切り換え制御手段が上記第1の遅延シグマデルタ変
    調信号を選択している間には上記開閉制御手段で上記局
    部帰還ループを開放し、上記切り換え制御手段が上記再
    シグマデルタ変調処理後にシグマデルタ変調信号を選択
    した後には上記開閉制御手段で上記局部帰還ループを短
    絡し、さらに、上記切り換え制御手段が上記第2の遅延
    シグマデルタ変調信号を選択する際には局部帰還ループ
    信号がフィードバックされる積分器への減算処理が開始
    されるより以前に上記開閉制御手段で上記局部帰還ルー
    プを開放することを特徴とする請求項17又は34記載
    のディジタル信号処理装置。
  37. 【請求項37】 シグマデルタ変調処理により得られた
    入力信号であるシグマデルタ変調信号を遅延した遅延シ
    グマデルタ変調信号と、この入力信号に再度シグマデル
    タ変調処理を施して得られた再シグマデルタ変調信号と
    を切り換え工程で切り換えるディジタル信号処理方法で
    あって、 上記入力信号であるシグマデルタ変調信号を所定サンプ
    ル数遅延して上記遅延シグマデルタ変調信号を出力する
    入力信号遅延工程と、 複数の積分器を有して上記再シグマデルタ変調信号を出
    力するシグマデルタ変調処理工程と、 上記シグマデルタ変調処理工程に入力される上記シグマ
    デルタ変調信号の振幅レベルを上記シグマデルタ変調処
    理工程で使われる初段の積分器への帰還信号の振幅レベ
    ルに合わせるレベル調整工程と、 上記切り換え工程を制御する切り換え制御工程とを備え
    ることを特徴とするディジタル信号処理方法。
  38. 【請求項38】 上記レベル調整工程で振幅レベルが調
    整されたレベル調整信号の振幅レベルを制御する振幅制
    御工程を備えてなり、上記切り換え制御工程は、上記入
    力信号遅延工程からの遅延シグマデルタ変調信号を、上
    記レベル調整信号にシグマデルタ変調処理を施して得ら
    れた再シグマデルタ変調信号に上記切り換え工程を使っ
    て切り換えてから、上記振幅制御工程に上記レベル調整
    信号の振幅レベルを制御させることを特徴とする請求項
    37記載のディジタル信号処理方法。
  39. 【請求項39】 2系統のシグマデルタ変調処理により
    得られた入力信号である2系統のシグマデルタ変調信号
    と、これらの入力信号により得られる再シグマデルタ変
    調信号とを切り換え工程により切り換えるディジタル信
    号処理方法であって、 複数の積分器を有して上記再シグマデルタ変調信号を出
    力するシグマデルタ変調工程と、 上記2系統の内の一のシグマデルタ変調信号を所定サン
    プル数遅延して第1の遅延シグマデルタ変調信号を出力
    する第1の入力信号遅延工程と、 上記一のシグマデルタ変調信号の振幅レベルを上記シグ
    マデルタ変調工程で使われる初段の積分器への帰還信号
    の振幅レベルに合わせる第1のレベル調整工程と、 上記第1のレベル調整工程で振幅レベルが調整された第
    1のレベル調整信号の振幅レベルを制御する第1の振幅
    制御工程と、 上記2系統の内の他のシグマデルタ変調信号を所定サン
    プル数遅延して第2の遅延シグマデルタ変調信号を出力
    する第2の入力信号遅延工程と、上記他のシグマデルタ
    変調信号の振幅レベルを上記シグマデルタ変調工程で使
    われる初段の積分器への帰還信号の振幅レベルに合わせ
    る第2のレベル調整工程と、 上記第2のレベル調整工程で振幅レベルが調整された第
    2のレベル調整信号の振幅レベルを制御する第2の振幅
    制御工程と、 上記第1の振幅制御工程及び上記第2の振幅制御工程の
    二つの出力を調整する振幅制御出力調整工程と、 上記第1の振幅制御工程、上記第2の振幅制御工程、上
    記シグマデルタ変調工程、上記振幅制御出力調整工程及
    び上記切り換え工程を制御する切り換え制御工程とを備
    え、 上記切り換え制御工程は、上記第1の遅延シグマデルタ
    変調信号から上記再シグマデルタ変調信号への切り換え
    を行った後、上記第1の振幅制御工程、第2の振幅制御
    工程及び上記振幅制御出力調整工程に上記一のシグマデ
    ルタ変調信号及び上記他のシグマデルタ変調信号の振幅
    レベルを制御させることを特徴とするディジタル信号処
    理方法。
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