JPH09306263A - 電線被覆装置の色替制御装置 - Google Patents

電線被覆装置の色替制御装置

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JPH09306263A
JPH09306263A JP8112432A JP11243296A JPH09306263A JP H09306263 A JPH09306263 A JP H09306263A JP 8112432 A JP8112432 A JP 8112432A JP 11243296 A JP11243296 A JP 11243296A JP H09306263 A JPH09306263 A JP H09306263A
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crosshead
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正 高下
Hidefumi Sato
英文 佐藤
Yoshimitsu Nagaike
義光 長池
Hideo Iketa
秀雄 井桁
Hiroaki Shirato
裕昭 白戸
Katsumi Sakamoto
勝己 坂本
Naoki Akashi
直樹 明石
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁電線製造過程において、色替え作業を短
時間でしかも連続運転下で行い得るとともに、前記スク
ラップの発生を極力減少し得ることによって、生産性の
向上ならびに製品々質の高安定化を図る。 【解決手段】 押出機2で押出した樹脂6をクロスヘッ
ド4で素線5の外周に一層に被覆するように構成される
とともに、押出機2の出口にオーバーフロー弁3が開閉
自在に設けられる一層電線被覆装置において、色替作業
の開始に応動して、押出機2の押出速度を変えないで素
線5の線速度を低下させ、かつ、前記オーバーフロー弁
3を開かせて、所定タイミング経過後、線速度を上昇さ
せるとともに、オーバーフロー弁3を閉じさせる制御手
段31を設けて色替制御装置が構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信用絶縁電線等
に使用される絶縁被覆電線を製造する電線被覆装置にお
ける色替制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁電線例えば通信用絶縁電線に関し
て、素線の外周に発泡樹脂等の樹脂が一層被覆されてな
る通信用絶縁電線を製造するための一層電線被覆装置、
また、素線の外周にフォーム(内層)およびスキン(外
層)の二層樹脂が被覆されてなる通信用絶縁電線を製造
するための二層電線被覆装置は公知であり、一層電線被
覆装置は、発泡樹脂を押出す押出機と、前記樹脂を素線
の外周に被覆するためのクロスヘッドと、押出機とクロ
スヘッドとの間に設けられるオーバーフロー弁と、素線
をクロスヘッドに引通して引取るための引取機とによっ
て構成される。
【0003】一方、二層電線被覆装置は、フォームを押
出す内層押出機と、スキンを押出す外層押出機と、フォ
ームおよびスキンを素線の外周に被覆するためのクロス
ヘッドと、内層押出機の出口とクロスヘッドとの間に設
けられるクロスヘッド用オーバーフロー弁と、外層押出
機の出口とクロスヘッドとの間に設けられる外層押出機
アダプタ用オーバーフロー弁と、素線をクロスヘッドに
引通して引取るための引取機とによって構成されてい
る。
【0004】ところで一般に、押出機は、そのスタート
時から所定の温度および圧力の樹脂が押出されるわけで
はなく、温度および圧力にバラツキがあり、樹脂圧力が
一度定常状態になった後も、素線速度の増大等により温
度および圧力の変動が生じるものであり、その結果とし
て運転開始後のある時間内では、発泡度が不十分な状態
での被覆が成されたり、また、樹脂圧力および温度が変
動することにより、均一な被覆ができない問題があっ
た。
【0005】そこで、一層電線被覆装置を例に挙げる
と、従来は、押出機の押出速度とオーバーフロー弁の開
度とを検出して、オーバーフロー弁の開度を制御するこ
とによって、線速度が設定値に到達するまでクロスヘッ
ドの樹脂圧力を設定値に制御するとともに、線速度の増
大に伴うクロスヘッドの樹脂圧力の圧力低下を補正する
ようにしていた。
【0006】この場合、一層電線被覆装置はオーバーフ
ロー弁が1個であるので、この開閉操作は左程面倒では
ないにしても、二層電線被覆装置ではオーバーフロー弁
が2個になるために、所定の順序で適当なタイミングを
判断しながら開閉操作するには、非常に高度な熟練を要
するところから、各オーバーフロー弁を開閉操作するア
クチュエータと、素線の線速度を設定値と比較して各ア
クチュエータを作動させる開閉制御部とを設けて、所定
のタイミングで自動的にオーバーフロー弁を開閉制御で
きるようにしたものが提供されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような先行技術の
提供によって、特に起動時および停止時の過渡期におけ
る被覆運転上の前記問題点は一応解消されるに至ってい
るが、最近、このような絶縁電線の製造において、多品
種、小ロット生産の傾向が多くなってきて、そのため
に、電線被覆装置の連続運転の途中で絶縁被覆用樹脂の
色替えを再三行わねばならなく、従って、色替えのため
に度々装置を停止、起動させる必要に迫られている。こ
れに対して前記先行技術が実施されることによって、手
動操作を行っていた時と比較すると作業面での大幅な改
善が見られるが、これらの自動化のための手段は、元
来、色替えを前提として成されたものではないので、色
替えの度毎に停止、起動を行うことで生産性の低下を来
し、不良品の発生に伴うスクラップ(銅線、樹脂)の増
大を齎す問題に対しては万全な対策とはいえなく、この
点の改善策が斯界において強く望まれているのが実状で
ある。
【0008】本発明は、このような問題点の解消を図る
ために成されたものであり、本発明の目的は、絶縁電線
製造過程において、色替え作業を短時間でしかも連続運
転下で行い得るとともに、前記スクラップの発生を極力
減少し得ることによって、生産性の向上ならびに製品々
質の高安定化を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため以下に述べる構成としたものである。即
ち、本発明は、押出機で押出した樹脂をクロスヘッドで
素線の外周に一層に被覆するように構成されるととも
に、押出機の出口にオーバーフロー弁が開閉自在に設け
られる一層電線被覆装置において、色替作業の開始に応
動して、押出機の押出速度を変えないで素線の線速度を
低下させ、かつ、前記オーバーフロー弁を開かせて、所
定タイミング経過後、線速度を上昇させるとともに、オ
ーバーフロー弁を閉じさせる制御手段が設けられてなる
ことを特徴とする電線被覆装置の色替制御装置である。
【0010】本発明はまた、内層押出機で押出した樹脂
と外層押出機で押出した樹脂とをクロスヘッドで素線の
外周に二層に被覆するように構成されるとともに、内層
押出機の出口にクロスヘッド用オーバーフロー弁、外層
押出機の出口に外層押出機アダプタ用オーバーフロー弁
がそれぞれ開閉自在に設けられる二層電線被覆装置にお
いて、外層押出機での色替作業の開始に応動して、内層
押出機の押出速度を変えないで素線の線速度を低下さ
せ、かつ、外層押出機の押出速度を上昇させるととも
に、前記両オーバーフロー弁を開かせて、所定タイミン
グ経過後、線速度を上昇させ、かつ、外層押出機の押出
速度を下降させるとともに、両オーバーフロー弁を閉じ
させる制御手段が設けられてなることを特徴とする電線
被覆装置の色替制御装置である。
【0011】本発明はまた、前記制御手段が、連続被覆
運転中において作動され、また、クロスヘッド内の樹脂
圧力を一定に保持した状態の下で一連の作動を行うよう
構成され、また、元の樹脂と次の樹脂との供給切替えを
色替作業の開始の前に行わせる樹脂切替え手段が、前記
制御手段に付設されてなることを特徴とする。
【0012】本発明はまた、前記一層電線被覆装置の色
替制御装置において、前記制御手段におけるオーバーフ
ロー弁を開かせるタイミングが、クロスヘッドを出た被
覆電線の外径を測定する外径測定器の外径信号、色替作
業の開始からの経過時間を測定するタイマの時間信号、
素線の速度低下後の線速度、クロスヘッド内の樹脂圧力
のいずれかの値に対応して長短調節される構成であるこ
とを特徴とする。
【0013】本発明はまた、前記二層電線被覆装置の色
替制御装置において、前記制御手段における外層押出機
アダプタ用オーバーフロー弁を開かせるタイミングが、
クロスヘッドを出た被覆電線の外径を測定する外径測定
器の外径信号、色替作業の開始からの経過時間を測定す
るタイマの時間信号、素線の速度低下後の線速度、クロ
スヘッド内の樹脂圧力のいずれかの値に対応して長短調
節される構成であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に従えば、被覆運転中にお
いて色替作業が開始されると、一層電線被覆装置の場合
は、制御手段が作動して、先ず樹脂の押出速度を変えず
に素線の線速度を例えば大幅に低下させ、かつ、オーバ
ーフロー弁を外部にオーバーフローさせる側に開かせ
る。この間では、クロスヘッドから出る被覆電線の外径
が太くなり(ロス分となる被覆電線の長さが短くて済
む)、一方、押出機からオーバーフロー弁に至る樹脂供
給管路内およびオーバーフロー弁内の使用中の樹脂は次
に供給される異色樹脂によって外部に押出されて樹脂供
給が切替えられる。所定タイミング経過後、線速度を元
に戻し、例えばその中間速度になった時点でオーバーフ
ロー弁を押出側に閉じさせる。これによって、入れ替わ
った次の樹脂を素線に被覆させることが可能であり、以
上の動作を行わせることによって、短時間で色替作業が
行え、しかも連続運転(連続走行)中において色替えを
実施できる。
【0015】また、二層電線被覆装置の場合は、制御手
段が作動して、色替えしない方の内層樹脂の押出速度を
変えずに素線の線速度を低下させ、かつ、色替えする方
の外層樹脂の押出速度を上昇させるとともに、クロスヘ
ッド用、外層押出機アダプタ用の両オーバーフロー弁を
外部にオーバーフローさせる側に開かせる。この間で
は、内層樹脂の押出速度は変わらないので、色替えした
後の絶縁層の静電容量値を安定化させる上で極めて有効
であり、一方、外層樹脂の押出速度を上昇させることに
よって、色替えが早く行われて、しかも両オーバーフロ
ー弁を開くことにより、線速度を大幅に低下させても何
等支障なく色替作業が行える。なお、所定タイミング経
過後の制御手段の作動は、一層電線被覆装置の場合と大
略的に同様である。
【0016】本発明によれば、元の樹脂と次の樹脂との
供給切替えを色替作業の開始の前に行わせることによっ
て、色替えを一定の時間内で処理することが可能であ
り、また、色替えに際してオーバーフロー弁を開かせる
タイミングを、クロスヘッドを出た被覆電線の外径を測
定する外径測定器の外径信号、色替作業の開始からの経
過時間を測定するタイマの時間信号、素線の低下後の線
速度、クロスヘッド内の樹脂圧力のいずれかの値に対応
して長短調節すれば、樹脂圧力の過昇による断線等の事
故を無くし、かつ、スクラップ量を少量の一定値にする
ことができる。
【0017】さらに本発明の具体的態様について本発明
の実施例が示される添付図面を参照しながら以下に説明
する。図1には、本発明の一実施例に係る一層電線被覆
装置の要部構成が概略示される。また、図2には、前記
一層電線被覆装置によって製造される絶縁電線8が断面
示され、図3には、図1におけるオーバーフロー弁3の
要部構造が閉作動状態(A)および開作動状態(B)で
それぞれ断面示される。図1において、モータ1で回転
駆動される押出スクリュを備える押出機2の吐出側に
は、オーバーフロー弁3を途中に介設して有する樹脂供
給管路が接続され、この管路の他端にクロスヘッド4が
接続して設けられる。
【0018】クロスヘッド4には、絶縁電線の素線5が
引通され、図示されない引取機で引取らせることによっ
て、図2に示されるような、素線5の外周に樹脂6、例
えば発泡樹脂が被覆された絶縁電線8が製造される。な
お、図示されないが、素線5は、伸線機、軟化機、ダン
サローラ等を介してクロスヘッド4に導入されるととも
に、クロスヘッド4で発泡樹脂6被覆した後に、冷却槽
を通過し、引取機を経た後に巻取機に巻取られるもので
あって、このようなライン構成は周知のことである。
また、押出機2のモータ1は、図示しない押出スクリュ
速度設定器により所定の設定押出速度に設定されるとと
もに、押出圧力は図示しない圧力設定器により所定の設
定押出圧力に設定され、さらに、引取機のモータは、図
示しない線速設定器により所定の設定線速度に設定され
ている。
【0019】オーバーフロー弁3は、図3を参照して通
路22,23,24を有する本体25内に、通路26,
27を有する弁体28が摺回動自在に収設されてなるロ
ータリー型の切替弁であって、閉時には図3(A)に示
されるように通路26を介して通路22,23が連通さ
れ、かつ、通路24が閉鎖された状態にあり、一方、開
時には図3(B)に示されるように通路27を介して通
路22,24が連通して発泡樹脂6を通路24から外部
にオーバーフローさせ、かつ、通路23が閉鎖されるよ
うになっている。なお、図1において、19はロータリ
ーアクチュエータであって、その出力軸はオーバーフロ
ー弁3を開閉操作し得るように、該弁3の弁体28軸に
連結されている。
【0020】さらに図1において、30は、一層電線被
覆装置の運転制御を司る運転制御装置であって、この装
置30には、本発明の色替制御を行わせるための制御手
段31が組み込まれている。また、33はクロスヘッド
4内の樹脂圧力を検出する圧力検出器、34はクロスヘ
ッド4を出た直後の被覆電線の外径を測定する外径測定
器、35は素線5の線速度を検出する線速度検出器であ
って、それらの各出力は前記運転制御装置30に対して
運転情報として導入される。
【0021】図4には、図1図示一層電線被覆装置にお
ける色替運転時の樹脂押出速度および素線線速度のタイ
ムチャートが示される。図1乃至図4を参照して色替運
転を含む電線被覆運転の態様を以下に説明する。運転制
御装置30に起動指令が与えられることによって装置各
部が起動動作に入る。この場合、線速度に関係なく押出
機2の押出速度を速く設定速度に立上げるとともに、オ
ーバーフロー弁3を開操作して、発泡度が安定するまで
該弁3の開度を調整制御する。線速度が所定値になると
ロータリーアクチュエータ19を作動させて発泡樹脂は
クロスヘッド4に供給され、素線5に被覆される。この
ようにして安定した品質の被覆電線を立上がり速く能率
的に製造することが可能である。このときの樹脂押出速
度は、例えば押出スクリュの回転で70r/min 一定とし
て、後の色替運転の際も変えないものとする。
【0022】連続被覆運転中に色替えを行う場合には、
初めに色替作業の開始に先行して、樹脂切替え手段32
が作動する。これによって、押出機2の元の樹脂供給を
停止し、ホッパ内を空にして、別の樹脂(次に色替えの
ために使用する樹脂)をホッパに供給する。この動作
は、市販のカラーリング装置によって自動的に行うこと
も可能である。次いで、色替え開始指令により線速度は
運転中の例えば1200m/min から例えば300m/min
まで低下させる。なお、この低下までに要する時間は例
えば49sec である。
【0023】線速度が下がると、樹脂押出速度一定のた
め、被覆径が太くなり、クロスヘッド4内の樹脂圧力も
上昇して、樹脂の逆流現象が生じ易くなる。そこで、被
覆径がある程度、例えば製品径+0.1mmと大きくなる
と、外径測定器34によりオーバーフロー弁3を自動的
に開とする。この場合、外径測定器34の代わりにタイ
マによって色替え開始から約20sec でオーバーフロー
弁3を開としてもよく、また、一定線速度になると開と
してもよい。この他にクロスヘッド4内の樹脂圧力によ
って開としてもよい。
【0024】この状態で樹脂押出速度は70r/min 一定
のため、元の樹脂は排出され、別の樹脂に切替わる。な
お、線速度300m/min としている理由は、銅線のスク
ラップを少なくするために他ならない。色替え開始指令
が出たときから例えば約221sec を経過した時点では
次の別の樹脂に完全に切替わっていると考えられるの
で、線速度を300m/min から元の1200m/min まで
上昇させる。線速度上昇中の中間所定速度になった約2
50sec 経過時点で、検出される線速度または時間に応
じてオーバーフロー弁3を押出側に閉じさせる。そし
て、線速度が1200m/min に戻った時、図示しないボ
ビンの切替えを行い、製品取りを行う。ここまでの経過
時間は約270sec である。
【0025】以上のようにすることによって、連続運転
中において色替作業は運転を停止することなく短時間の
内に行うことが可能である。なお本実施例では、色替え
は約270sec で完了しているが、勿論、これは一例を
示したもので、線速度、時間などを変えることによっ
て、さらに、色替時間の短縮を図ることも可能である。
【0026】
【実施例】図5には、本発明の他実施例に係る二層電線
被覆装置の要部構成が概略示される。また、図6には、
前記二層電線被覆装置によって製造される絶縁電線8が
断面示される。図5において、12は内層押出機(主押
出機)で、モータ11により駆動される。16は外層押
出機(副押出機)で、モータ15により駆動される。1
4はクロスヘッドで、各押出機12,16から押出され
た樹脂で素線5の外周に被服するようになっている。各
押出機12,16およびクロスヘッド14は、前記実施
例における押出機2およびクロスヘッド4と構造が同じ
であるので、詳細な説明を省略する。
【0027】13はクロスヘッド用オーバーフロー弁
で、内層押出機12の出口側とクロスヘッド14とを接
続する樹脂管路の途中に介設される。17は外層押出機
アダプタ用オーバーフロー弁で、外層押出機16の出口
側とクロスヘッド用オーバーフロー弁13・クロスヘッ
ド14間の樹脂管路とを接続する樹脂管路の途中に介設
される。それら両オーバーフロー弁13,17は、前記
実施例におけるオーバーフロー弁3(図3参照)と同じ
構造であるので、重複を避けてここでは詳細説明を省略
する。18,19はロータリーアクチュエータであっ
て、各出力軸は各オーバーフロー弁13,17を開閉操
作し得るように、各弁体28の軸に連結されている。ま
た、運転制御装置30、制御手段31、圧力検出器3
3、外径測定器34および線速度検出器35をそれぞれ
運転制御系統に備えている構成は、図1図示の前記実施
例と同様である。
【0028】図7には、図5図示二層電線被覆装置にお
ける色替運転時の樹脂押出速度および素線線速度のタイ
ムチャートが示される。図5乃至図7を参照して色替運
転を含む電線被覆運転の態様を以下に説明する。運転制
御装置30に起動指令が与えられることによって装置各
部が起動動作に入る。この場合、線速度に関係なく各押
出機12,16の押出速度を速く設定速度に立上げると
ともに、オーバーフロー弁13,16を開操作して、各
押出機12,16から押出された樹脂をそれぞれ外部に
オーバーフローさせる。線速度が所定値、例えば180
0m/min になるとロータリーアクチュエータ18が作動
してオーバーフロー弁13を閉じる。また線速度が設定
値、例えば1900m/min になるとロータリーアクチュ
エータ19が作動してオーバーフロー弁17を閉じる。
従って、樹脂はクロスヘッド4に供給され、素線5に被
覆されることによって、図6に示されるように素線(電
線)5の外周を、内層押出機12から押出される発泡樹
脂6および外層押出機16から押出される外層樹脂7の
二層で被服した二層被覆の絶縁電線8が連続して製造さ
れる。このようにして安定した品質の被覆電線を立上が
り速く能率的に製造することが可能である。このときの
内層樹脂の押出速度は、例えば押出スクリュの回転で2
0r/min 一定として、後の色替運転の際も変えないもの
とする。
【0029】連続被覆運転中に色替えを行う場合には、
初めに色替作業の開始に先行して、樹脂切替え手段32
が作動する。これによって、外層押出機16の元の樹脂
供給を停止し、ホッパ内を空にして、別の樹脂(次に色
替えのために使用する樹脂)をホッパに供給する。次い
で、色替え開始指令により線速度は運転中の例えば19
00m/min から例えば300m/min まで低下させる。な
お、この低下までに要する時間は例えば83sec であ
る。同時に外層樹脂7の押出速度を押出スクリュの回転
で例えば39r/min から60r/min に上昇させ、かつ、
クロスヘッド用オーバーフロー弁13を開ける。以上の
色替え開始指令からの各動作状況はクロスヘッド14の
樹脂圧力がある範囲(400〜650kg/cm2)で一定と
なるように配慮するのが好ましいことである。
【0030】線速度が下がると、各樹脂押出速度一定の
ため、被覆径が太くなり、クロスヘッド14内の樹脂圧
力も上昇して、樹脂の逆流現象(線走行と逆方向に樹脂
が流れる状態)が生じ易くなる。そこで、被覆径がある
程度、例えば製品径+0.1mmと大きくなると、外径測
定器34により外層押出機アダプタ用オーバーフロー弁
17を自動的に開とする。この場合、外径測定器34の
代わりにタイマによって色替え開始から約65sec でオ
ーバーフロー弁17を開としてもよく、また、一定線速
度になると開としてもよい。この他にクロスヘッド14
内の樹脂圧力によって開としてもよい。
【0031】この状態で外層樹脂押出速度は60r/min
一定のため、元の樹脂は排出され、別の樹脂に切替わ
る。なお、線速度300m/min としている理由は、銅線
のスクラップを少なくするために他ならない。色替え開
始指令が出たときから例えば約157sec を経過した時
点では次の別の樹脂に完全に切替わっていると考えられ
るので、線速度を300m/min から元の1900m/min
まで上昇させる。線速度上昇中の中間所定速度例えば6
50m/min になった約175sec 経過時点で、検出され
る線速度または時間に応じて外層押出機アダプタ用オー
バーフロー弁17を押出側に閉じさせる。そして、線速
度が1900m/min に戻った時又はその手前で1800
m/min になった時、クロスヘッド用オーバーフロー弁1
3を閉とする。この状態で約20sec を経過した時点で
絶縁層の静電容量(C)値、電線径も安定してくるの
で、図示しないボビンの切替えを行う。ここまでの経過
時間は約270sec である。
【0032】外層樹脂押出速度が60r/min 一定の状態
で外層押出機16の樹脂圧力を見ながら当初の速度39
r/min に下降させる。ここまでの経過時間は約420se
c である。ここで製品取りを行うが、クロスヘッド用オ
ーバーフロー弁13を閉とした約270sec 経過した時
点での製品取りも、実験した結果では可能である。な
お、図7において破線示する折線は、設定条件を変えた
場合のタイムチャートに対応するものである。
【0033】
【発明の効果】以上述べるように本発明によれば、電線
被覆装置において絶縁層となる樹脂の押出速度を変えず
に素線の線速度の下降、上昇とオーバーフロー弁の開閉
とにより色替えを行わせるようにしたから、通常運転条
件により極く短時間で色替えが可能である。しかも樹脂
の押出速度を変えないため、製品の静電容量値、電線径
が短時間に安定し生産性が向上するとともに、スクラッ
プ量が少なくなって製品コストも低くなる。さらに、ラ
インを停止することなく連続運転下で色替えが行えるた
め、処理時間の短縮化がより図られる。
【0034】また本発明によれば、クロスヘッド内樹脂
圧力を一定に保持しながら前述の色替え運転を行わせる
ことによって、製品の静電容量値、電線径を素早く安定
させることができる。さらにまた、色替え開始の前に樹
脂の供給替えを行わせるようにすることによって、色替
え時間を一定化することができ、運転制御が確実、かつ
容易となる。また、色替え時にオーバーフロー弁を開か
せるタイミングを、クロスヘッドを出た被覆電線の外径
を測定する外径測定器の外径信号、色替作業の開始から
の経過時間を測定するタイマの時間信号、素線の速度低
下後の線速度、クロスヘッド内の樹脂圧力のいずれかの
値に対応して長短調節することによって、走行中の条件
に応じた適切なタイミングがとれる結果、樹脂圧力オー
バに起因する断線がなくなって、スクラップ量が少量一
定化する利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る一層電線被覆装置の要
部構成を示す概略図である。
【図2】図1図示一層電線被覆装置によって製造される
絶縁電線の断面図である。
【図3】図1に示されるオーバーフロー弁3の要部構造
を示す断面図であり、(A)は閉作動状態、(B)は開
作動状態が示される。
【図4】図1図示一層電線被覆装置における色替運転時
の樹脂押出速度および素線線速度のタイムチャートであ
る。
【図5】本発明の他実施例に係る二層電線被覆装置の要
部構成を示す概略図である。
【図6】図5図示二層電線被覆装置によって製造される
絶縁電線の断面図である。
【図7】図5図示一層電線被覆装置における色替運転時
の樹脂押出速度および素線線速度のタイムチャートであ
る。
【符号の説明】
1…モータ 2…押出機 3…オーバーフロー弁 4…クロスヘッド 5…素線 6…樹脂 7…外層樹脂 8…絶縁電線 11…モータ 12…内層押出機 13…クロスヘッド用オーバーフロー弁 14…クロスヘッド 15…モータ 16…外層押出機 17…外層押出機アダプタ用オーバーフロー弁 30…制御装置 31…制御手段 32…樹脂切替え手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長池 義光 千葉県市川市塩浜3丁目17番12号 理研電 線株式会社市川工場内 (72)発明者 井桁 秀雄 千葉県市川市塩浜3丁目17番12号 理研電 線株式会社市川工場内 (72)発明者 白戸 裕昭 千葉県市川市塩浜3丁目17番12号 理研電 線株式会社市川工場内 (72)発明者 坂本 勝己 千葉県市川市塩浜3丁目17番12号 理研電 線株式会社市川工場内 (72)発明者 明石 直樹 千葉県市川市塩浜3丁目17番12号 理研電 線株式会社市川工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出機で押出した樹脂をクロスヘッドで
    素線の外周に一層に被覆するように構成されるととも
    に、押出機の出口にオーバーフロー弁が開閉自在に設け
    られる一層電線被覆装置において、色替作業の開始に応
    動して、押出機の押出速度を変えないで素線の線速度を
    低下させ、かつ、前記オーバーフロー弁を開かせて、所
    定タイミング経過後、線速度を上昇させるとともに、オ
    ーバーフロー弁を閉じさせる制御手段が設けられてなる
    ことを特徴とする電線被覆装置の色替制御装置。
  2. 【請求項2】 内層押出機で押出した樹脂と外層押出機
    で押出した樹脂とをクロスヘッドで素線の外周に二層に
    被覆するように構成されるとともに、内層押出機の出口
    にクロスヘッド用オーバーフロー弁、外層押出機の出口
    に外層押出機アダプタ用オーバーフロー弁がそれぞれ開
    閉自在に設けられる二層電線被覆装置において、外層押
    出機での色替作業の開始に応動して、内層押出機の押出
    速度を変えないで素線の線速度を低下させ、かつ、外層
    押出機の押出速度を上昇させるとともに、前記両オーバ
    ーフロー弁を開かせて、所定タイミング経過後、線速度
    を上昇させ、かつ、外層押出機の押出速度を下降させる
    とともに、両オーバーフロー弁を閉じさせる制御手段が
    設けられてなることを特徴とする電線被覆装置の色替制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段が、連続被覆運転中におい
    て作動されることを特徴とする請求項1または2に記載
    の電線被覆装置の色替制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段が、クロスヘッド内の樹脂
    圧力を一定に保持した状態の下で一連の作動を行うよう
    構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の
    電線被覆装置の色替制御装置。
  5. 【請求項5】 元の樹脂と次の樹脂との供給切替えを色
    替作業の開始の前に行わせる樹脂切替え手段が、前記制
    御手段に付設されてなることを特徴とする請求項1、2
    または3に記載の電線被覆装置の色替制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段におけるオーバーフロー弁
    を開かせるタイミングが、クロスヘッドを出た被覆電線
    の外径を測定する外径測定器の外径信号、色替作業の開
    始からの経過時間を測定するタイマの時間信号、素線の
    速度低下後の線速度、クロスヘッド内の樹脂圧力のいず
    れかの値に対応して長短調節されることを特徴とする請
    求項1、3または5に記載の電線被覆装置の色替制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段における外層押出機アダプ
    タ用オーバーフロー弁を開かせるタイミングが、クロス
    ヘッドを出た被覆電線の外径を測定する外径測定器の外
    径信号、色替作業の開始からの経過時間を測定するタイ
    マの時間信号、素線の速度低下後の線速度、クロスヘッ
    ド内の樹脂圧力のいずれかの値に対応して長短調節され
    ることを特徴とする請求項2、3または5に記載の電線
    被覆装置の色替制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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AT406466B (de) * 1997-12-03 2000-05-25 Unitek Maschnb & Handel Gmbh Spritzkopf
JP2008027913A (ja) * 2006-07-21 2008-02-07 Ls Cable Ltd 極細同軸ケーブル
JP2011167996A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Sumitomo Wiring Syst Ltd 被覆廃材加工方法
CN109616258A (zh) * 2018-12-05 2019-04-12 成都福斯汽车电线有限公司 一种电线挤出机线速度控制系统及方法

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