JP2022115223A - ゴム被覆ワイヤの製造方法および装置 - Google Patents

ゴム被覆ワイヤの製造方法および装置 Download PDF

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芳晃 松本
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Abstract

【課題】ヘッドに押出された未加硫ゴムの流出流路の開口度を適切にして、このヘッドに充填されている未加硫ゴムにワイヤを通過させ未加硫ゴムの被覆厚さをより安定して目標値にできるゴム被覆ワイヤの製造方法および装置を提供する。【解決手段】標準未加硫ゴムRcを用いて製造したゴム被覆ワイヤWrの外径dが安定した時点での標準外径dcと開口度Aとの標準相関関係CRcと、外径dの目標値Gdと、から標準未加硫ゴムRcを用いた場合に目標値Gdにする標準開口度Acを制御部11により決定し、標準開口度Acの条件下で対象未加硫ゴムRcを用いてゴム被覆ワイヤWrを製造しながら検知した外径dが安定した時点での実外径dxでの開口度Aが標準開口度Acを満たすように標準相関関係CRcをスライドさせて算出した修正相関関係CRxにおける目標値Gdでの開口度Aを適正開口度GAとして決定する。【選択図】図7

Description

本発明は、ゴム被覆ワイヤの製造方法および装置に関し、さらに詳しくは、ゴム押出機のヘッドに押出された未加硫ゴムの流出流路の開口度を適切にして、このヘッドに充填されている未加硫ゴムにワイヤを通過させることでその外周面に被覆させる未加硫ゴムの被覆厚さをより安定して目標値にできるゴム被覆ワイヤの製造方法および装置に関するものである。
タイヤなどのゴム製品の製造工程では、外周面が未加硫ゴムにより被覆されたゴム被覆ワイヤが使用されている。ワイヤに未加硫ゴムを被覆する方法は幾つか知られている。いわゆるクロスヘッドタイプのゴム押出機を用いた方法では、ゴム押出機のヘッドに未加硫ゴムを押し出して、未加硫ゴムが充填されたヘッドにワイヤを通過させることでゴム被覆ワイヤが製造される。ゴム押出機からは継続的に未加硫ゴムが押し出されるため、ヘッドからは流出流路を通じて余剰の未加硫ゴムをオーバーフローさせる。
未加硫ゴムのオーバーフロー量は、ワイヤの外周面を被覆する未加硫ゴムの被覆厚さに影響する。このオーバーフロー量が過大であると被覆厚さが小さくなり、過小であると被覆厚さが大きくなる。従来、ゴム被覆ワイヤの外径情報とゴム押出機のヘッド圧情報とにより、ワイヤの移動速度とリリーフ弁の開度とを自動でコントロールして、ゴム被覆ワイヤの外径の変動を均一にするビード製造装置が提案されている(特許文献1参照)。このリリーフ弁を開くことで、ヘッドに充填された未加硫ゴムの余剰分が流出流路を通じてオーバーフローされる。
この製造装置では、検知した外径情報やヘッド圧情報に基づいて頻繁にリリーフ弁の開度が変更され、リリーフ弁の開度の変更が反映されてゴム被覆ワイヤの外径が安定するまでは相応の時間を要する。即ち、流出流路の適切な開口度が定まっていないため、ゴム被覆ワイヤの外径、換言すると未加硫ゴムの被覆厚さをより安定して目標値にするには改善の余地がある。
特開平8-47984号公報
本発明の目的は、ゴム押出機のヘッドに押出された未加硫ゴムの流出流路の開口度を適切にして、このヘッドに充填されている未加硫ゴムにワイヤを通過させることでその外周面に被覆させる未加硫ゴムの被覆厚さをより安定して目標値にできるゴム被覆ワイヤの製造方法および装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のゴム被覆ワイヤの製造方法は、使用する未加硫ゴムを対象未加硫ゴムとして、この対象未加硫ゴムをゴム押出機からヘッドに押出して充填しながら、前記ヘッドから余剰の前記対象未加硫ゴムを流出流路を通じてオーバーフローさせつつ、前記ヘッドに充填されている前記対象未加硫ゴムに前記ワイヤを通過させることにより、前記ワイヤの外周面に前記対象未加硫ゴムを被覆してゴム被覆ワイヤを製造するゴム被覆ワイヤの製造方法において、ゴム粘度指標が予め設定された標準値である標準未加硫ゴムを用いて前記流出流路の開口度のみを複数通りに異ならせて前記ゴム被覆ワイヤを製造しながら前記ゴム被覆ワイヤの外径を検知して、この検知した前記外径が安定した時点でのその外径を標準外径として、この標準外径と前記流出流路の開口度との標準相関関係を把握しておき、前記対象未加硫ゴムを用いて前記ゴム被覆ワイヤの外径を目標値にした前記ゴム被覆ワイヤを製造する際に、前記標準未加硫ゴムの前記標準相関関係と前記目標値とから前記標準未加硫ゴムを用いた場合にその外径を前記目標値とする標準開口度を決定し、前記標準開口度の条件下で前記対象未加硫ゴムを用いて前記ゴム被覆ワイヤを製造しながらその外径を検知して、この検知した前記外径が安定した時点でのその外径を実外径として、前記実外径での前記開口度が前記標準開口度を満たすように前記標準相関関係をスライドさせた修正相関関係を算出し、この修正相関関係における前記目標値での前記開口度を適正開口度として決定し、以後、前記標準開口度を前記適正開口度に変更した条件下で前記対象未加硫ゴムを用いて前記ゴム被覆ワイヤを製造することを特徴とする。
本発明のゴム被覆ワイヤの製造装置は、未加硫ゴムを押出すゴム押出機と、前記ゴム押出機から押し出されてヘッドに充填された前記未加硫ゴムの中にワイヤを通過させるワイヤ移動機構と、前記ヘッドに形成された流出流路を開閉する開閉弁とを有して、前記未加硫ゴムの中に通過させた後の前記ワイヤの外周面に前記未加硫ゴムが被覆されるとともに、前記ヘッドから前記流出流路を通じて余剰の前記未加硫ゴムをオーバーフローさせるゴム被覆ワイヤの製造装置において、前記未加硫ゴムのゴム粘度指標を把握するデータ取得部と、前記開閉弁の開閉機構と、この開閉機構の動作を制御して前記流出流路の開口度を変化させる制御部と、製造された前記ゴム被覆ワイヤの外径を検知する外径センサとを有し、前記データ取得部により把握されたゴム粘度指標が予め設定された標準値である標準未加硫ゴムを用いて前記開口度のみを複数通りに異ならせて前記ゴム被覆ワイヤを製造しながら前記外径センサにより前記ゴム被覆ワイヤの外径を検知して、この検知した前記外径が安定した時点でのその外径を標準外径として、この標準外径と前記開口度との標準相関関係が把握されて予め前記制御部に入力されていて、前記対象未加硫ゴムを用いて前記ゴム被覆ワイヤの外径を目標値にした前記ゴム被覆ワイヤを製造する際に、前記標準未加硫ゴムの前記標準相関関係と前記目標値とから前記標準未加硫ゴムを用いた場合にその外径を前記目標値とする標準開口度が前記制御部により決定され、前記開口度を前記標準開口度にした条件下で前記対象未加硫ゴムを用いて前記ゴム被覆ワイヤを製造しながらその外径を前記外径センサにより検知して、この検知した前記外径が安定した時点でのその外径を実外径として、前記実外径での前記開口度が前記標準開口度を満たすように前記標準相関関係をスライドさせた修正相関関係が前記制御部により算出され、この修正相関関係における前記目標値での前記開口度が適正開口度として前記制御部により決定され、以後、前記標準開口度が前記適正開口度に変更された条件下で前記対象未加硫ゴムを用いて前記ゴム被覆ワイヤが製造されることを特徴とする。
本発明によれば、被覆厚さを目標値としたゴム被覆ワイヤを製造するに際して、前記ゴム粘度指標が予め設定された標準値である前記標準未加硫ゴムを用いてゴム被覆ワイヤを製造することで把握した前記標準外径と前記開口度との前記標準相関関係と、前記目標値と、に基づいて、前記標準未加硫ゴムを用いた場合にその外径を前記目標値とする標準開口度を精度よく決定できる。そして、前記標準開口度の条件下で前記対象未加硫ゴムを用いて前記ゴム被覆ワイヤを製造しながら前記実外径を検知する。前記目標値と前記実外径との差異は、前記標準未加硫ゴムと前記対象未加硫ゴムとの前記ゴム粘度指標の違いが主要因である。そこで、前記実外径での前記開口度が前記標準開口度を満たすように前記標準相関関係をスライドさせて修正相関関係を算出する。この修正相関関係における前記目標値での前記開口度を適正開口度として決定して、前記標準開口度を前記適正開口度に変更した条件下で前記対象未加硫ゴムを用いて前記ゴム被覆ワイヤを製造することで、被覆厚さをより安定して目標値にすることが可能になる。
本発明のゴム被覆ワイヤの製造装置を側面視で例示する説明図である。 図1の製造装置を平面視で例示する説明図である。 図2の一部拡大図である。 製造されたゴム被覆ワイヤを横断面視で例示する説明図である。 ゴム被覆ワイヤの製造工程での開口度、外径、ゴム押出機の内部圧力の経時変化を例示するグラフ図である。 標準未加硫ゴムを用いたゴム被覆ワイヤの製造工程での初期段階の開口度、外径、ゴム押出機の内部圧力の経時変化を例示するグラフ図である。 ゴム被覆ワイヤの外径と開口度との標準相関関係、修正相関関係を例示するグラフ図である。 ゴム粘度が異なるそれぞれの標準未加硫ゴムについてのゴム被覆ワイヤの外径と開口度との標準相関関係を例示するグラフ図である。 ゴム被覆ワイヤに使用した未加硫ゴムのゴム粘度とゴム押出機の内部圧力とゴム被覆ワイヤの外径との関係を例示するグラフ図である。 ゴム粘度が異なるそれぞれの標準未加硫ゴムを用いてゴム被覆ワイヤを製造した際のゴム押出機の内部圧力と開口度との標準相関関係を例示するグラフ図である。 ゴム被覆ワイヤに使用した未加硫ゴムのゴム粘度とゴム硬度とゴム被覆ワイヤの外径との関係を例示するグラフ図である。 ゴム被覆ワイヤに使用した未加硫ゴムのゴム粘度とゴム押出機のスクリューの駆動に要するトルクとゴム被覆ワイヤの外径との関係を例示するグラフ図である。
以下、本発明のゴム被覆ワイヤの製造方法および装置を、図に示す実施形態に基づいて具体的に説明する。
図1~図3に例示する本発明のゴム被覆ワイヤの製造装置1(以下、製造装置1という)を用いて、図4に例示するゴム被覆ワイヤWrが製造される。ゴム被覆ワイヤWrは、スチール製のワイヤWの外周面に未加硫ゴムRが被覆されたものである。ワイヤWの外径d0は既知なので、ゴム被覆ワイヤWrの外径dが判明すれば、ゴム被覆ワイヤWrでの未加硫ゴムRの被覆厚さhも判明する。即ち、被覆厚さh=(外径d-外径d0)/2である。ゴム被覆ワイヤWrは、例えば円環状に形成されてタイヤの構成部材であるビードコアとして使用される。
この製造装置1の実施形態は、未加硫ゴムRを押出すゴム押出機2と、ワイヤWが巻き付けられてストックされているリール4と、ゴム被覆ワイヤWrを巻き取るドラム5と、ゴム粘度計7aおよび圧力センサ7bと、開閉弁8と、開閉弁8を作動する開閉機構9と、外径センサ10と、制御部11とを備えている。この実施形態では製造装置1はさらに、フェスツーン部6を備えている。
回転駆動されるドラム5は、ワイヤWをリール4からドラム5に向かって移動させるワイヤ移動機構として機能する。この実施形態ではドラム5の外周面に周方向全周に連続するフランジ部5aが突設されている。ゴム粘度計7aおよび圧力センサ7bは、後述するゴム粘度指標PNを把握するデータ取得部として機能する。
ゴム押出機2は、シリンダ本体2aとシリンダ本体2aの内部に配置されたスクリュー2bとシリンダ本体2aの先端に取り付けられたヘッド3とを有している。ヘッド3には、ワイヤ入口3a、ワイヤ出口3b、流出流路3cが形成されている。ワイヤ入口3aとワイヤ出口3bとは対向する位置に配置され、流出流路3cはヘッド3の下面に配置されている。
駆動モータ2cにより回転駆動されるスクリュー2bは、シリンダ本体2aの内部に投入された未加硫ゴムRをヘッド3に向かって移動させつつ熱入れをしてヘッド3の内部に押し出す。このゴム押出機2は、所謂、クロスヘッドタイプになっている。ヘッド3の内部には未加硫ゴムRが充填されて、余剰の未加硫ゴムRは流出流路3cを通じてヘッド3の外部へオーバーフローされる。
ヘッド3は、リール4からドラム5までのワイヤWの移動経路の途中に配置されていて、リール4から繰り出されたワイヤWはワイヤ入口3aを通じてヘッド3の内部に入り、ワイヤ出口3bを通じてヘッド3の内部から出る。このようにリール4から繰り出されたワイヤWは、未加硫ゴムRが充填されているヘッド3を貫通することで未加硫ゴムRの中を通過して、その外周面に未加硫ゴムRが付着する。そのため、ワイヤWはヘッド3を貫通して移動することにより、ゴム被覆ワイヤWrになってワイヤ出口3bからドラム5に向かって移動する。
フェスツーン部6は、ヘッド3からドラム5までのワイヤW(ゴム被覆ワイヤWr)の移動経路の途中に配置されている。フェスツーン部6は、対向配置された駆動ローラ6aと支持ローラ6bとを備えている。支持ローラ6bは、駆動ローラ6aに対して近接離反可能に設置されている。ヘッド3を貫通することで製造されたゴム被覆ワイヤWrは、駆動ローラ6aおよび支持ローラ6bに掛け回された後に、ドラム5に向かって移動する。回転駆動される駆動ローラ6aによってワイヤW(ゴム被覆ワイヤWr)は、リール4からドラム5に向かって移動するので、駆動ローラ6aもワイヤ移動機構として機能する。尚、駆動ローラ6aはフェスツーン部6に設置することに限定されず、別の位置に設置することもできる。例えば、フェスツーン部6を互いの間隔を変動可能な一対の支持ローラ6bで構成し、駆動ローラ6aをフェスツーン部6とゴム押出機2(ヘッド3)との間およびフェスツーン部6とドラム5との間に設置することもできる。
リール4からドラム5までのワイヤWの移動経路長さは、支持ローラ6bが駆動ローラ6aに対して近接移動した場合は短くなり、支持ローラ6bが駆動ローラ6aに対して離反移動した場合は長くなる。したがって、駆動ローラ6aに対する支持ローラ6bの近接離反移動によって移動経路長さが調節される。そのため、ドラム5によるゴム被覆ワイヤWrの巻き取りが停止した場合でも、移動経路長さを長くすることで、ゴム押出機2による未加硫ゴムRの押出しを中断することなく、ゴム被覆ワイヤWrを製造し続けることが可能になっている。
データ取得部として機能するゴム粘度計7aおよび圧力センサ7bが把握するのは、ゴム粘度指標PNのデータである。ゴム粘度指標PNとは、未加硫ゴムRの粘度の変動に密接に関係し、粘度変動に大きく起因するゴム物性上、或いは、設備上の指標であり、未加硫ゴムRの粘度そのものも含まれる。具体的なゴム粘度指標PNとしては、未加硫ゴムRの粘度PNa、硬度PNb、ゴム被覆ワイヤWrを製造する際のゴム押出機2の内部圧力PNc、或いは、スクリュー2bを回転駆動させるために要する駆動トルクPNdを用いることができる。ゴム粘度指標PNは、これら4項目(PNa、PNb、PNc、PNd)のうちの少なくとも1項目を用いればよく、この実施形態では、未加硫ゴムRの粘度PNaまたはゴム押出機2の内部圧力PNcが用いられる。
データ取得部7a、7bは、ワイヤWの外周面に被覆される前の時点で未加硫ゴムRのゴム粘度指標PNを把握する。そこで、このゴム粘度計7aは、ゴム押出機2に投入される前の未加硫ゴムRの粘度PNaを取得する。ゴム粘度計7aとしては例えば、ムーニー粘度計などの公知の粘度計を用いることができる。或いは、ゴム押出機2にゴム粘度を把握する機能を装備して、ゴム押出機2の中の未加硫ゴムRの粘度PNaを把握するゴム粘度計を用いることもできる。ゴム粘度計7aにより把握された粘度PNaのデータは制御部11に入力される。
この圧力センサ7bは、ヘッド3に取り付けられていてヘッド3の内部圧力PNcを取得する。圧力センサ7bには公知の様々な仕様の圧力センサを用いることができる。シリンダ本体2aの内部圧力PNcを把握する圧力センサ7bを用いることもできる。圧力センサ7bにより把握された内部圧力PNcのデータは制御部11に入力される。
ゴム粘度指標PNとして未加硫ゴムRの硬度PNbを採用する場合は、公知のゴム硬度計をデータ取得部として使用する。そして、このゴム硬度計は、ゴム押出機2に投入される前の未加硫ゴムRの硬度PNbを取得する。
ゴム粘度指標PNとしてスクリュー2bを回転駆動させるために要する駆動トルクPNdを採用する場合は、スクリュー2bを回転駆動する際の駆動モータ2cの消費電力を検知する電力計などをデータ取得部として用いる。そして、この電力計は、未加硫ゴムRをシリンダ本体2aの内部でヘッド3に向かって移動させている時の駆動モータ2cの消費電力を検知して、検知された消費電力量に基づいて駆動トルクPNdが把握される。データ取得部により取得された硬度PNb、駆動トルクPNdのデータは制御部11に入力される。
開閉弁8は、流出流路3cを開閉する。開閉機構9は開閉弁8を作動させることで流出流路3cの開口度Aを変化させる。開閉機構9の動作は制御部11により制御される。開閉機構9としては流体シリンダやサーボモータで進退するロッドなどを用いる。開閉弁8によって流出流路3cの断面積の100%が閉じられている時、n%が閉じられている時、まったく閉じられていない時はそれぞれ、開口度Aは0%、n%、100%であり、開口度Aは0%超100%以下に設定される。
外径センサ10は、ワイヤ出口3b近傍に配置されていて、ヘッド3を貫通した直後のゴム被覆ワイヤWrの外径dを検知する。外径センサ10としては非接触タイプの変位センサなどを用いることができる。外径センサ10により検知された外径dのデータは制御部11に入力される。
制御部11は製造装置1を制御する。したがって、スクリュー2b(駆動モータ2c)、ドラム5、フェスツーン部6、開閉弁8(開閉機構9)の動作は、制御部11によって制御される。制御部11にはコンピュータが使用される。制御部11には、上述した様々なデータの他に、スクリュー2b、駆動ローラ6aおよびドラム5の回転速度、ヘッド3を貫通するワイヤWrの移動速度などのデータ、後述する標準相関関係CRcのデータが入力される。制御部11は入力されたデータを用いて種々の演算を行う。
図5に例示するように、ゴム被覆ワイヤWrの製造工程では、同じ製造設備を用いて、開口度Aも同じに設定して同じ条件で製造しても、未加硫ゴムRのロットの違いなど、様々な要因によって外径d(被覆厚さh)にはばらつきが生じる。図5は、開口度Aのみを変化させて他の条件は一定としてゴム被覆ワイヤWrを製造した場合の開口度A、外径d、内部圧力PNbの経時変化を例示している。
開口度Aを、工程開始から経過時間T1の時点まで一定に維持し、T1の時点で小さくしてT2の時点まで一定に維持し、T2の時点で大きくしている。工程当初の開口度Aでは、外径dはTsの時点で安定化したが、目標値(破線の横線)よりも小さいので外径dをより大きくするために、T1の時点で開口度Aを低下させている。これにより、外径dは大きくなって安定したが、目標値(破線の横線)よりも大きくなっている。そこで、T2の時点で開口度Aを大きくして、外径dを小さくしている。
このように外径dを目標値にするには、開口度Aを繰り返し変更することになる。また、開口度Aを変更しても、その変更が反映されて外径dが安定するまでには相応のタイムラグがある。これに伴い、外径d(被覆厚さh)は変動することになる。内部圧力PNcも外径dと類似した変動になる。そこで本発明では、開口度Aを適切に設定して外径d(被覆厚さh)をより安定して目標値にするように工夫をしている。
制御部11に入力される標準相関関係CRcとは、ゴム粘度指標PNが予め設定された標準値である標準未加硫ゴムRcを用いて製造したゴム被覆ワイヤWrの外径dと開口度Aとの相対関係である。詳述すると、標準未加硫ゴムRcを用いて流出流路3cの開口度Aのみを複数通りに異ならせてゴム被覆ワイヤWrを製造する。図6に例示するように、ゴム被覆ワイヤWrの工程当初から開口度Aは一定に維持する。そして、製造されたゴム被覆ワイヤWrの外径dを検知して、この検知した外径dが安定した時点Tsでの外径dを標準外径dcとする。図6の外径dの経時変化データを参照すると、外径dが一定になっている期間があり、その期間の始点となる時点Tsでの外径dが標準外径dcである。
この標準外径dcとその時の開口度Aとの相関関係が標準相関関係CRcである。開口度Aのみを複数通りに異ならせてゴム被覆ワイヤWrを製造して、標準外径dcと開口度Aのデータを取得することで、図7に例示する標準相関関係CRcのデータを把握できる。図7では標準相関関係CRcは直線であるが曲線の場合もある。標準未加硫ゴムRcを用いて製造するゴム被覆ワイヤWrの外径dを目標値Gdにするには、図7において、標準相関関係CRcと目標値Gdとの交点での開口度Ac(これを標準開口度Acという)にすればよいことになる。標準相関関係CRcを把握することで、標準未加硫ゴムRcを用いてゴム被覆ワイヤWrを製造した場合にその外径dを目標値Gdにすることができる標準開口度Acを精度よく決定できる。
ゴム粘度指標PNの標準値は任意に設定することができる。例えば、ゴム粘度指標PNとしてゴム粘度PNaを採用する場合は、任意の所望のゴム粘度PNaを標準値にして、ゴム粘度PNaがこの標準値である未加硫ゴムRを標準未加硫ゴムRcとして使用する。実際にゴム被覆ワイヤWrを製造する時に使用する未加硫ゴムRを対象未加硫ゴムRuとして定義すると、標準未加硫ゴムRcは対象未加硫ゴムRuとはゴム粘度指標PNが異なっていてもよい。或いは、標準未加硫ゴムRcは対象未加硫ゴムRuとはゴム粘度指標PNが同じでもよく、したがって、標準未加硫ゴムRcとして対象未加硫ゴムRuを使用することもできる。
次に、本発明のゴム被覆ワイヤの製造方法によって、対象未加硫ゴムRuを用いて外径dを目標値Gdにしたゴム被覆ワイヤWrを製造する手順の一例を説明する。
図1~図3に例示するゴム押出機2に未加硫ゴムRとして対象未加硫ゴムRuを投入して、駆動モータ2cによりスクリュー2bを回転させて、シリンダ本体2aの内部に投入した対象未加硫ゴムRuをヘッド3の内部に押出す。ヘッド3の内部は対象未加硫ゴムRuにより充填される。ゴム押出機2は停止することなく、基本的に同じ押出速度で対象未加硫ゴムRuを継続して連続的に押出す。そのため、ヘッド3からは余剰の対象未加硫ゴムRuが開口している流出流路3cを通じてオーバーフローゴムRfとして流出される。オーバーフローゴムRfは、再度、ゴム押出機2に投入してヘッド3に押出される。ワイヤWの先端部分は、ワイヤ入口3aおよびワイヤ出口3bを通じてヘッド3を貫通させて、フェスツーン部6およびドラムに5に掛け回しておく。
駆動ローラ6aおよびドラム5を回転駆動させることで、リール4からワイヤWを繰り出してヘッド3の内部に充填されている対象未加硫ゴムRuの中を通過させる。対象未加硫ゴムRuの中を通過する際にワイヤWの外周面には対象未加硫ゴムRuが付着するので、ヘッド3を通過したワイヤWの外周面は対象未加硫ゴムRuに被覆されてゴム被覆ワイヤWrが製造されることになる。製造されたゴム被覆ワイヤWrは、外径センサ10、フェスツーン部6を順次、通過してドラム5に移動して巻き取られる。ワイヤW(ゴム被覆ワイヤWr)の移動速度は実質的に一定にすることが望ましい。一般的には粘度PNaが小さくなると通過するワイヤWの外周面に対する未加硫ゴムRの付着量が増大して外径d(被覆厚さh)が大きくなり、粘度がPNaが大きくなるとこの付着量が減少して外径d(被覆厚さh)が小さくなる傾向がある。
この製造工程では、制御部11に入力されている標準相関関係CRcと目標値Gdとから図7に例示するように、標準未加硫ゴムCRcを用いた場合にその外径dを目標値Gdとする標準開口度Acが決定されている。そして、決定された標準開口度Acの条件下で対象未加硫ゴムRuを用いてゴム被覆ワイヤWrを製造し始める。
次いで、ゴム被覆ワイヤWrを製造しながらその外径dを外径センサ10により検知する。制御部11は、検知した外径dが安定した時点でのその外径dを実外径dxとして用いる。即ち、図6に例示するTsの時点での外径dを実外径dxとする。
次いで、制御部11は図7に例示するように、実外径dxでの開口度Aが標準開口度Acを満たすように標準相関関係CRcをスライドさせた修正相関関係CRxを算出する。図7の標準相関関係CRcでは、実外径dxでの開口度Aが標準開口度Acよりも大きくなっているので、標準相関関係CRcを下方にスライドさせて実外径dxと標準開口度Acとの交点を通過させるようにして、修正相関関係CRxが算出される。
図7に例示するように制御部11は、修正相関関係CRxにおける目標値Gdでの開口度Aを適正開口度GAとして決定する。次いで、開閉機構9を制御して開閉弁8を移動させて標準開口度Acを適正開口度GAに変更する。以後、引き続き適正開口度GAした条件下で対象未加硫ゴムRuを用いてゴム被覆ワイヤWrを連続して製造する。
標準相関関係CRcを用いて設定した標準開口度Acの条件下で製造したゴム被覆ワイヤWrの外径dが、目標値Gdと差異がある実外径dxになるのは、標準未加硫ゴムRcと対象未加硫ゴムRuとのゴム粘度指標PN(ゴム粘度PNa)の違いが主要因である。そこで上記のように、ゴム粘度指標PNの違いを是正するために標準相関関係CRcをスライドさせて修正相関関係CRxを算出する。修正相関関係CRxと目標値Gdとに基づいて算出した適正開口度GAの条件下で対象未加硫ゴムRuを用いてゴム被覆ワイヤWrを製造するので、外径dをより安定して目標値Gdにすることが可能になる。換言すると、適正開口度GAに設定することで、被覆厚さhより安定して目標値にすることができる。
本発明では、対象未加硫ゴムRuに対して、外径dを目標値Gdにするために適切な適正開口度GAを把握しているので、製造条件のうち、開口度Aだけを調整することで、ゴム被覆ワイヤWrの製造工程での外径d(被覆厚さh)の変動を、従来方法に比して小さくできる。これに伴い、対象未加硫ゴムRuの被覆不良などの不具合品の発生が抑制されるのでゴム被覆ワイヤWrの生産性向上にも寄与する。
標準未加硫ゴムRcとして、対象未加硫ゴムRuと同じゴム粘度指標PNの未加硫ゴムRを用いると、標準相関関係CRcと修正相関関係CRxとが実質的に同じになる。それ故、適正開口度GAをより精度よく決定するには有利になる。
この実施形態では、フェスツーン部6が、ドラム5によるゴム被覆ワイヤWの巻き取り速度に応じて、ゴム被覆ワイヤWrを滞留させることにより、リール4から繰り出したワイヤWを、移動させ続けてゴム被覆ワイヤWrの製造を中断することなく継続させることができる。したがって、ゴム押出機2による未加硫ゴムRの押出しを中断することがなく、基本的に一定の押出し条件で未加硫ゴムRをヘッド3の内部に押し出すことが可能になる。押出し条件が変化すると、押し出された未加硫ゴムRの物性が変動するが、この実施形態では、押出し条件を変えず未加硫ゴムRを押出し続けることができるので、安定した品質のゴム被覆ワイヤWrを製造するには有利になる。
標準未加硫ゴムRcのゴム粘度指標PN(即ち、ゴム粘度PNa)が異なると、標準相関関係CRcのデータの傾きも異なる場合がある。この傾きが異なる度合いが大きいと、精度よく適正開口度GAを算出するには不利になる。そこで、ゴム粘度指標PNを異ならせた複数種類の標準未加硫ゴムRcを用意して、図8に例示するように、それぞれの種類の標準未加硫ゴムRcについて標準相関関係CRc1、CRc2、CRc3を把握しておくとよい。例えば、ゴム粘度PNaが中レベル、高レベル、低レベルの標準未加硫ゴムRcについて、それぞれの標準相関関係CRc1、CRc2、CRc3を把握する。制御部11は、それぞれの標準相関関係Cc1、CRc2、CRc3と、外径dの目標値Gdとにより、それぞれの標準未加硫ゴムRcに対する標準開口度Ac1、Ac2、Ac3を算出する。
対象未加硫ゴムRuを用いて外径dを目標値Gdにしたゴム被覆ワイヤWrを製造する際には、制御部11は、ゴム粘度指標PNが異なる複数種類の標準未加硫ゴムRcの中から、ゴム粘度指標PNが対象未加硫ゴムRuと最も近似する1つの標準未加硫ゴムRcを選択する。そして、選択した1つの標準未加硫ゴムRcについての標準相関関係CRc(図8に例示するCRc1、CRc2、CRc3のうちのいずれか1つ)を用いて、制御部11は、既述した手順で標準開口度Acを決定する。そして、既述した同様の手順で修正相関関係CRxを算出して適正開口度GAを決定し、ゴム被覆ワイヤWrを製造する。この方法によれば、標準未加硫ゴムRcと対象未加硫ゴムRuのゴム粘度指標PN(ゴム粘度PNa)が異なる場合も、適正開口度GAを精度よく算出することができる。
ゴム粘度指標PNである硬度PNb、内部圧力PNc、駆動トルクPNdは、粘度PNaの変動に密接に関係し、高い相関関係があるので、粘度PNaから推定することが可能である。事前テストを行って、図9に例示するように、ゴム粘度PNaと内部圧力PNcと外径dとの関係を把握する。ゴム押出機2の内部にある未加硫ゴムRの粘度PNaが高い程、未加硫ゴムRを押出すにはヘッド3やシリンダ本体2aの内部圧力PNcは高くなる傾向がある。これらの関係から外径dと内部圧力PNcとの相関関係も把握できる。
図8と図9のデータを使用して、図8のデータの縦軸を外径d(標準外径dc)から内部圧力PNcに変換することで図10のデータを得ることができる。即ち、標準未加硫ゴムRcを用いて製造したゴム被覆ワイヤWrを標準外径dcにする内部圧力PNcと開口度Aとの相関関係CR(CRc1、CRc2、CRc3)を把握できる。換言すると、内部圧力PNcを用いて間接的に標準外径dcと開口度Aとの相関関係CRを把握できる。それ故、相関関係CR(CRc1、CRc2、CRc3)と目標値Gdとに基づいて、標準開口度Ac(Ac1、Ac2、Ac3)を決定でき、適正開口度GAを決定することもできる。そこで、図10に例示する相関関係CR(CRc1、CRc2、CRc3)を制御部11に入力、記憶して、ゴム被覆ワイヤWrを製造する際に利用することもできる。
硬度PNbについても同様に、事前テストを行って、図11に例示するように、ゴム粘度PNaと硬度PNbと外径dとの関係を把握する。未加硫ゴムRの粘度PNaが高い程、硬度PNbは高くなる傾向がある。粘度PNaと硬度PNbはともにゴム自体のパラメータなので、図11のデータを使用して粘度PNaを硬度PNbに変換する。そして、図7、図8で例示したゴム粘度指標PNとして粘度PNaを用いた場合と同様に、適正開口度GAを決定して、ゴム被覆ワイヤWrを製造することができる。
駆動トルクPNdについても同様に、事前テストを行って、図12に例示するように、ゴム粘度PNaと駆動トルクPNdと外径dとの関係を把握する。ゴム押出機2の内部にある未加硫ゴムRの粘度PNaが高い程、未加硫ゴムRを押出すには駆動トルクPNdは高くなる傾向がある。そこで、図8と図12のデータを使用して、図8のデータの縦軸を外径d(標準外径dc)から駆動トルクPNdに変換することで、図10と同様のデータを得ることができる。即ち、標準未加硫ゴムRcを用いて製造したゴム被覆ワイヤWrを標準外径dcにする駆動トルクPNdと開口度Aとの相関関係CR(CRc1、CRc2、CRc3)を把握できる。換言すると、駆動トルクPNdを用いて間接的に標準外径dcと開口度Aとの相関関係CRを把握できる。それ故、この相関関係CR(CRc1、CRc2、CRc3)と目標値Gdとに基づいて、標準開口度Ac(Ac1、Ac2、Ac3)を決定でき、適正開口度GAを決定することもできる。そこで、図10に例示する相関関係CR(CRc1、CRc2、CRc3)を制御部11に入力、記憶して、ゴム被覆ワイヤWrを製造する際に利用することもできる。
1 ゴム被覆ワイヤの製造装置
2 ゴム押出機
2a シリンダ本体
2b スクリュー
2c 駆動モータ
3 ヘッド
3a ワイヤ入口
3b ワイヤ出口
3c 流出流路
4 リール
5 ドラム(ワイヤ移動機構)
5a フランジ部
6 フェスツーン部
6a 駆動ローラ(ワイヤ移動機構)
6b 支持ローラ
7a ゴム粘度計
7b 圧力センサ
8 開閉弁
9 開閉機構
10 外径センサ
11 制御部
W ワイヤ
Wr ゴム被覆ワイヤ
R 未加硫ゴム
Rc 標準未加硫ゴム
Ru 対象未加硫ゴム
Rf オーバーフローゴム

Claims (5)

  1. 使用する未加硫ゴムを対象未加硫ゴムとして、この対象未加硫ゴムをゴム押出機からヘッドに押出して充填しながら、前記ヘッドから余剰の前記対象未加硫ゴムを流出流路を通じてオーバーフローさせつつ、前記ヘッドに充填されている前記対象未加硫ゴムに前記ワイヤを通過させることにより、前記ワイヤの外周面に前記対象未加硫ゴムを被覆してゴム被覆ワイヤを製造するゴム被覆ワイヤの製造方法において、
    ゴム粘度指標が予め設定された標準値である標準未加硫ゴムを用いて前記流出流路の開口度のみを複数通りに異ならせて前記ゴム被覆ワイヤを製造しながら前記ゴム被覆ワイヤの外径を検知して、この検知した前記外径dが安定した時点でのその外径を標準外径として、この標準外径と前記流出流路の開口度との標準相関関係を把握しておき、
    前記対象未加硫ゴムを用いて前記ゴム被覆ワイヤの外径を目標値にした前記ゴム被覆ワイヤを製造する際に、前記標準未加硫ゴムの前記標準相関関係と前記目標値とから前記標準未加硫ゴムを用いた場合にその外径を前記目標値とする標準開口度を決定し、
    前記標準開口度の条件下で前記対象未加硫ゴムを用いて前記ゴム被覆ワイヤを製造しながらその外径を検知して、この検知した前記外径が安定した時点でのその外径を実外径として、前記実外径での前記開口度が前記標準開口度を満たすように前記標準相関関係をスライドさせた修正相関関係を算出し、この修正相関関係における前記目標値での前記開口度を適正開口度として決定し、以後、前記標準開口度を前記適正開口度に変更した条件下で前記対象未加硫ゴムを用いて前記ゴム被覆ワイヤを製造することを特徴とするゴム被覆ワイヤの製造方法。
  2. 前記ゴム粘度指標を異ならせた複数種類の前記標準未加硫ゴムを用意して、それぞれの種類の前記標準未加硫ゴムについて前記標準相関関係を把握しておき、複数種類の前記標準未加硫ゴムの中から、前記ゴム粘度指標が前記対象未加硫ゴムと最も近似する1つの前記標準未加硫ゴムを選択して、この選択した1つの前記標準未加硫ゴムについての前記標準相関関係を用いて、前記標準開口度を決定し、かつ前記修正相関関係を算出して前記適正開口度を決定する請求項1に記載のゴム被覆ワイヤの製造方法。
  3. 前記標準未加硫ゴムとして、前記対象未加硫ゴムとが同じゴム粘度指標の未加硫ゴムを用いる請求項1に記載のゴム被覆ワイヤの製造方法。
  4. 前記ゴム粘度指標として、ゴム粘度、ゴム硬度、前記ゴム被覆ワイヤを製造する際の前記ゴム押出機の内部圧力、前記ゴム押出機のスクリューの駆動に要するトルクのうちの少なくも1つを用いる請求項1~3のいずれかに記載のゴム被覆ワイヤの製造方法。
  5. 未加硫ゴムを押出すゴム押出機と、前記ゴム押出機から押し出されてヘッドに充填された前記未加硫ゴムの中にワイヤを通過させるワイヤ移動機構と、前記ヘッドに形成された流出流路を開閉する開閉弁とを有して、前記未加硫ゴムの中に通過させた後の前記ワイヤの外周面に前記未加硫ゴムが被覆されるとともに、前記ヘッドから前記流出流路を通じて余剰の前記未加硫ゴムをオーバーフローさせるゴム被覆ワイヤの製造装置において、
    前記未加硫ゴムのゴム粘度指標を把握するデータ取得部と、前記開閉弁の開閉機構と、この開閉機構の動作を制御して前記流出流路の開口度を変化させる制御部と、製造された前記ゴム被覆ワイヤの外径を検知する外径センサとを有し、
    前記データ取得部により把握されたゴム粘度指標が予め設定された標準値である標準未加硫ゴムを用いて前記開口度のみを複数通りに異ならせて前記ゴム被覆ワイヤを製造しながら前記外径センサにより前記ゴム被覆ワイヤの外径を検知して、この検知した前記外径が安定した時点でのその外径を標準外径として、この標準外径と前記開口度との標準相関関係が把握されて予め前記制御部に入力されていて、
    前記対象未加硫ゴムを用いて前記ゴム被覆ワイヤの外径を目標値にした前記ゴム被覆ワイヤを製造する際に、前記標準未加硫ゴムの前記標準相関関係と前記目標値とから前記標準未加硫ゴムを用いた場合にその外径を前記目標値とする標準開口度が前記制御部により決定され、
    前記開口度を前記標準開口度にした条件下で前記対象未加硫ゴムを用いて前記ゴム被覆ワイヤを製造しながらその外径を前記外径センサにより検知して、この検知した前記外径が安定した時点でのその外径を実外径として、前記実外径での前記開口度が前記標準開口度を満たすように前記標準相関関係をスライドさせた修正相関関係が前記制御部により算出され、この修正相関関係における前記目標値での前記開口度が適正開口度として前記制御部により決定され、以後、前記標準開口度が前記適正開口度に変更された条件下で前記対象未加硫ゴムを用いて前記ゴム被覆ワイヤが製造されることを特徴とするゴム被覆ワイヤの製造装置。
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