JPH09304408A - 走査型プローブ顕微鏡の測定方法 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡の測定方法

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JPH09304408A
JPH09304408A JP14497596A JP14497596A JPH09304408A JP H09304408 A JPH09304408 A JP H09304408A JP 14497596 A JP14497596 A JP 14497596A JP 14497596 A JP14497596 A JP 14497596A JP H09304408 A JPH09304408 A JP H09304408A
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stage
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JP14497596A
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Inventor
Kiyoshi Nagasawa
潔 長澤
Takeshi Murayama
健 村山
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 或る測定点の測定を終了して他の測定点への
測定に移る場合に、高速な移動を行い、使い勝手を良好
にする。 【解決手段】 試料表面の測定点を観察装置15で探し出
し、カンチレバー21の探針22を、測定点に物理量が作用
し合う程度の距離まで接近させ、カンチレバーが変位す
るとき、変位量を検出し、カンチレバーの変位が一定に
保持されるように制御して測定を行い、試料表面上での
複数の測定点に探針を移動させて上記測定を行うことに
より、試料表面を測定する。さらに、或る測定点での測
定が終了した後に他の測定点を測定する場合、試料が移
動を開始する時、探針を試料表面から離れるように退避
させ、観察装置で目標となる他の測定点が捕らえられて
試料の位置が確定して停止した時、探針を他の測定点に
接近させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス、
光ディスク、液晶素子等の試料表面の微細形状の測定に
適し、試料ステージを移動させるときに探針を目標とす
る測定点に高速に位置合せできる走査型プローブ顕微鏡
の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】走査型プローブ顕微鏡は原子オーダの測
定分解能を有し、表面形状の計測など各種分野に利用さ
れる。走査型プローブ顕微鏡では、探針(プローブ)と
試料の間をナノメートルのオーダの距離に保持し、探針
・試料間に生じるトンネル電流や原子間力等の物理量を
検出することにより試料表面の微細形状の測定を行う。
走査型プローブ顕微鏡には、検出対象の物理量に応じ
て、走査型トンネル顕微鏡(STM)、原子間力顕微鏡
(AFM)、磁気力顕微鏡(MFM)などがある。この
中で原子間力顕微鏡は、試料表面の形状を高分解能で検
出するのに適しており、半導体や光ディスクなどの表面
形状の測定に利用されている。
【0003】例えばAFMでは、先端に探針を備え、ば
ね定数が極めて低いカンチレバーを有し、探針を試料の
表面に対向して配置し、試料表面と探針の先端との間で
原子間力が作用すると、探針・試料間の距離に応じてカ
ンチレバーがたわむように構成される。カンチレバーの
たわみ量は探針・試料間の距離に比例し、このたわみ量
は、例えば光てこ方式の原理による変位検出光学系によ
って検出される。AFMは、測定範囲にて探針を移動さ
せるための走査機構を備え、この走査機構は圧電素子を
利用して構成される。測定範囲は最大で数十μm角の範
囲である。走査機構による走査動作の間、探針・試料間
の距離を所望の一定距離に制御することにより、カンチ
レバーのたわみ量を所定の一定値に保持する。探針の試
料表面に対するほぼ垂直方向(Z軸方向)の変位量が試
料表面の形状に関する測定値となる。すなわちAFMに
よる観察像は、XY軸スキャナによってXY方向に走査
を行う間、カンチレバーの変位が一定、言い換えれば原
子間力が一定(10-7〜10-10 Nの力)になるように
Z軸スキャナを動作させることにより行う。
【0004】ここで図4を参照して、光学顕微鏡を一体
的に備えた従来のAFMによって、試料表面の任意の測
定点に関する試料測定の手順について説明する。
【0005】XYステージ111の上に試料テーブル1
12を取り付け、この試料テーブル112の上に試料1
13を載置する。XYステージ111は、図中X軸方向
およびY軸方向への移動を可能にする機構(上記XY軸
スキャナ)を内蔵する。XYステージ111の動作によ
ってXY平面内の走査が行われる。試料テーブル112
の上方にはフレーム114に固定された光学顕微鏡11
5が配置され、この光学顕微鏡115によって試料11
3の表面における測定したい目標位置を焦点調整するこ
とによって捕らえる。121はカンチレバーで、その先
端には探針122を備える。探針122は、先端半径が
約10nm程度の鋭い形状を有する。カンチレバー12
1はxyzスキャナ118に取り付けられる。xyzス
キャナ118はZ粗動ステージ117に取り付けられ、
さらに当該Z粗動ステージ117は上記フレーム114
に固定される。カンチレバー121の配置位置は、その
先端部が光学顕微鏡115の視野内に入るように設定さ
れる。光学顕微鏡115で試料表面上の目標位置を探す
ときには、カンチレバー121を光学顕微鏡115の対
物レンズ側に移動させ、回折現象を利用して試料113
の表面の全面を光学顕微鏡115で観察できるようにし
ている。
【0006】光学顕微鏡115で試料表面の目標位置を
捕らえた後、光学顕微鏡115に付設されたCCDカメ
ラ116、画像処理装置133、表示装置134を用い
てカメラの視野中心(画像処理装置133によって表示
装置134の画面に表示される映像の中心位置)に、X
Yステージ111を動作させることによって試料表面の
上記目標位置を合わせる。その後、探針122を、Z粗
動ステージ117とxyzスキャナ118を動作させる
ことにより下げ、探針122と試料表面の目標位置とを
位置合わせし、当該探針122によってかつxyzスキ
ャナ118を動作させることによって、当該目標位置に
ついての像観察を行う。
【0007】以上のAFMにおける試料測定において、
制御部135には、入力装置136から与えられた測定
パラメータに保存され、かつ測定や位置調整のためのプ
ログラムが用意される。Z粗動ステージ制御回路131
は、制御部135からの制御指令を受けてZ粗動ステー
ジ117の動作を制御する。xyzスキャナ制御回路1
32は、制御部135から制御指令を受けてxyzスキ
ャナ118の動作を制御する。XYステージ制御回路1
30は、制御部135からの制御指令を受けてXYステ
ージ111の動作を制御する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】試料測定の手順に関す
る上記説明で推測されるように、従来の光学顕微鏡付き
AFMで、任意の測定点を測定した後にさらに試料テー
ブル112を移動させて他の測定点を探し出し測定しよ
うとする場合には、測定手順として、次の(1)〜
(5)の手順が行われる。(1)測定を終了した場所の
試料表面から離れるように、AFMの探針122(カン
チレバー121)を退避させる。(2)探針の退避状態
を維持し、XYステージ121の移動・停止を繰り返し
ながら光学顕微鏡115の焦点合せを行い、かつ目標位
置である他の測定点を探す。(3)光学顕微鏡115で
他の測定点が見つかったときには、XYステージ111
の移動の動作を停止する。(4)目標位置である他の測
定点を光学顕微鏡の視野中心に位置させる。(5)退避
状態にあった探針122を、目標位置である他の測定点
に近づくように下げる。以上の手順(1)〜(5)を行
うために要する時間としては、およそ5分程度である。
【0009】以上の通り、従来の光学顕微鏡付きAFM
では試料表面の測定領域において、或る測定点を測定し
た後に他の測定点を探し出して測定する場合、上記手順
(1)〜(5)を必ず繰り返さなければならないので、
その度に5分程度の時間がかかり、当該測定領域全体で
は、多数の測定点が定められているので、その時間が累
積すると、測定に要する時間が相当に長くなるという問
題が提起される。或る測定点の測定動作から他の測定点
での測定動作へ移るための時間が長くなるということ
は、測定全体にわたって当該AFMの操作性が悪いとい
う問題を提起し、測定装置としての使い勝手が非常に悪
いという印象をユーザに与える。
【0010】前述した光学顕微鏡付きAFMの問題は、
観察装置が装備された類似の走査型プローブ顕微鏡に一
般的に生じる問題である。
【0011】本発明の目的は、前述の問題を解決するこ
とにあり、観察装置を備え、試料表面の目標とする測定
点の測定を開始する前に観察装置によって当該測定点を
探し出し測定を行う方法であって、試料表面の測定領域
において、或る測定点の測定を終了して他の測定点への
測定に移る場合に、高速な移動を行い、測定装置全体と
して使い勝手を良好にした走査型プローブ顕微鏡の測定
方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】第1の本発明
(請求項1に対応)に係る走査型プローブ顕微鏡の測定
方法は、試料の表面の測定点を観察装置で探し出し、カ
ンチレバーの先部に設けた探針を、当該測定点に対して
両者の間で物理量が作用し合う程度の距離まで接近さ
せ、探針に作用する物理量によってカンチレバーが変位
するとき、この変位量を検出し、カンチレバーの変位が
一定に保持されるように制御して測定を行い、試料の表
面上での複数の測定点の各々に探針を移動させて上記測
定を行うことにより、試料の表面を測定する走査型プロ
ーブ顕微鏡で実行される。特徴的な構成は、探針によっ
て、或る測定点での測定が終了した後、他の測定点を測
定するとき、試料が移動を開始する時、探針を試料表面
から離れるように退避させ、観察装置によって目標とな
る他の測定点が捕らえられ、試料の位置が確定して停止
した時、探針を他の測定点に接近させることである。
【0013】本発明では、目標位置を探すべく試料の移
動を開始するとき、XYステージによる試料テーブルす
なわち試料の移動と、試料表面から探針が退避すること
を同時に行うと共に、観察装置によって目標位置が見つ
かって試料が停止された時には退避状態にあった探針を
試料表面に接近させるようにしたので、高速な移動を可
能にし、測定時間が全体として短縮化される。
【0014】第2の本発明(請求項2に対応)に係る走
査型プローブ顕微鏡の測定方法は、上記第1の方法にお
いて、好ましくは、探針の退避動作で、その動作量が、
試料の表面の傾斜量を前もって測定し、これにより、当
該傾斜量に基づいて決定することを特徴とする。退避の
動作制御が容易になり、必要な退避量を確実に動作させ
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。
【0016】図1は本発明に係る走査型プローブ顕微鏡
の代表的実施形態としてのAFMの構成を示し、図2は
制御部の内部構成を示す。
【0017】本実施形態によるAFMは、観察装置とし
ての光学顕微鏡を備え、光学顕微鏡と複合化された構成
を有する。基台10の上にXYステージ11が配置さ
れ、XYステージ11上に設けられた試料テーブル12
の上に、測定対象である試料13が載置される。XYス
テージ11は、直交するX軸方向およびY軸方向で定義
されるXY平面内で試料テーブル12を任意に移動させ
る。XY平面は、図1において、水平であってかつ紙面
に垂直な平面である。試料テーブル12に載置された試
料13は、試料テーブル12の移動に伴ってXY平面内
で任意方向に移動する。19は、XYステージ11の変
位量を検出するステージ変位計である。
【0018】基台10上には取付け枠体14が設けら
れ、この取付け枠体14に光学顕微鏡15とZ粗動ステ
ージ17と変位検出器(図示せず)が取り付けられる。
光学顕微鏡15では、その対物レンズ部分を下方に向
け、試料13に対向させている。光学顕微鏡15は、試
料表面に関する像を撮影して電気信号に変換するCCD
カメラ16を備える。またZ粗動ステージ17は、上記
XY平面に垂直なZ軸方向の粗動動作(相対的に大きな
変位を生じる動作)を可能にする移動機構である。Z粗
動ステージ17の下側にはxyzスキャナ18が取り付
けられる。xyzスキャナ18の下面にはカンチレバー
21が取り付けられる。xyzスキャナ18は、X,
Y,Zの各軸方向にカンチレバー21を微動させる機能
を有し、通常、圧電素子を用いて構成される。カンチレ
バー21の先部には試料13の表面に対向する探針22
を備える。
【0019】なおAFMでは、図1中図示しない変位検
出器が設けられる。この変位検出器は、カンチレバー2
1のたわみ量、すなわち探針22の変位を検出するため
の装置である。変位検出器には例えばレーザ光源と光検
出器からなる検出光学系が使用される。レーザ光源から
出力されたレーザ光はカンチレバー21の背面で反射
し、その反射光が光検出器で検出されるように構成され
る。
【0020】XYステージ11の動作はXYステージ制
御回路30の制御に基づいて行われ、XYステージ11
の動作量はステージ変位計19で検出される。XYステ
ージ制御回路30は制御部35から制御量に関するデー
タを受け、ステージ変位計19は検出した動作量に関す
るデータを制御部35に送給する。またZ粗動ステージ
17の動作はZ粗動ステージ制御回路31で制御され、
xyzスキャナ18の動作はxyzスキャナ制御回路3
2によって制御される。xyzスキャナ制御回路32に
基づく探針22のZ軸方向の位置制御は、探針22と試
料13の表面との間に作用する原子間力が一定に保持さ
れるように両者の間の距離を調整するために行われるも
のであるので、変位検出器で検出された変位検出データ
を制御部35に送給し、制御部35で演算された制御信
号がxyzスキャナ制御回路32に対して与えられる。
Z粗動ステージ制御回路31は、測定動作を行える位置
に探針22を移動させるための制御回路であり、制御部
35から必要な制御信号を受ける。
【0021】制御部35は、マイクロコンピュータを用
いて構成され、走査型プローブ顕微鏡全体の所要の制御
処理、演算処理、表示装置34での像作成の作図処理な
どを行うプログラムを備え、さらに必要な指令等を入力
するための入力装置36を備える。この入力装置36に
よって、XYステージ11の移動、光学顕微鏡15の焦
点合せ、Z粗動ステージ17の駆動、xyzスキャナ1
8の駆動に関する指令信号が入力される。
【0022】また上記制御部35は、機能手段として、
高速目標位置探索を実行する手段、すなわち高速目標位
置探索部37を内蔵する。高速目標位置探索部37の機
能は後述される。
【0023】CCDカメラ16が出力する信号は、像を
処理する画像処理装置33に送られる。画像処理装置3
3および制御部35に対して表示装置34が備えられ
る。画像処理装置33あるいは制御部35で得られた画
像データに基づいて、表示装置34に、測定された試料
部分の画像が表示される。
【0024】次に図2を参照して制御部35の構成を説
明する。制御部35は、外部からの信号を取り込み、必
要に応じてA/D変換する入力インターフェース41
と、所望の制御処理と演算処理を実行するためのマイク
ロプロセッサユニット(MPU)42と、MPU42で
実行される手順や必要なパラメータを格納するリードオ
ンリーメモリ(ROM)43と、制御処理や演算処理の
結果を格納するランダムアクセスメモリ(RAM)44
と、制御および演算の結果を必要に応じてD/A変換し
て出力する出力インターフェース45を備えている。さ
らに特徴的構成として、前述の高速目標位置探索部37
を備える。高速目標位置探索実行部37に基づくAFM
の動作は、図3のフローチャートを参照して後述され
る。
【0025】上記構成を有するAFMによる測定動作を
説明する。
【0026】最初に基本的動作を説明する。XYステー
ジ11上の試料テーブル12の上に試料13を載せ、X
Yステージ11を動作させて試料13をXY平面内で移
動させ、かつ光学顕微鏡15によって試料表面の測定領
域を観察しながら、試料13の表面にて決められた目標
位置である測定点を探し出す。測定点については、好ま
しくは、比較的に数の多い複数の点が予め定められてい
る。光学顕微鏡15のCCDセンサ16から出力された
信号は画像処理装置33に入力され、この画像処理装置
33の出力信号と、ステージ変位計19で検出された信
号が制御部35に入力される。制御部35では必要な制
御信号が作られ、これをXYステージ制御回路30に供
給する。XYステージ制御回路30は制御部35によっ
て駆動制御され、XYステージ11は、試料13の表面
における上記測定点が光学顕微鏡15に捕捉される位置
まで移動する。光学顕微鏡15で得られた像は、画像処
理装置33を経由して表示装置34に表示される。
【0027】光学顕微鏡15に捕捉された試料13の表
面における上記測定点は、表示装置34の画面上でその
中心位置に位置合せされる。目標位置である当該測定点
が、当該画面中心位置に配置されると、カンチレバー2
1の先端に設けられた探針22と当該測定点との位置が
一致する。探針22が目標位置である測定点に位置合せ
されると、その後、AFMによる本来の測定動作が行わ
れる。
【0028】試料13の測定点に位置合わせされた探針
22は、後述するように、高速目標位置探索部37に基
づき、既に、原子間力が作用する位置に至るまで当該測
定点に接近した状態にある。カンチレバー21の変位を
検出する変位検出器(図示せず)からの検出値に基づ
き、xyzスキャナ制御回路32を介して、探針・試料
間に作用する原子間力が所定値に達するまで(カンチレ
バー21のたわみ量が所定量に達するまで)、カンチレ
バー21を試料表面に接近させ、カンチレバー21に変
位を生じさせる。このようにして、当該測定点の微細形
状に関する測定が行われる。
【0029】制御部35は、上記測定点の測定が終了す
ると、次の他の測定点を光学顕微鏡15によって探し出
すべく、XYステージ11を動作させ、もって試料13
を移動させる。他の測定点が探し出されると、同様にし
て当該測定点の測定が行われる。すべての測定点につい
て同様にして測定が行われる。制御部35は、すべての
測定点に関してカンチレバー21のZ軸方向の変位に関
する制御量を取り込み、データ記憶部であるRAM44
に格納する。
【0030】ここで図3を参照して本実施形態によるA
FMの特徴的な動作を説明する。この特徴的動作は、高
速目標位置探索部37によって実行される。
【0031】上記特徴的動作は、試料13の表面におけ
る測定領域において、任意の或る測定点から他の測定点
(目標位置)に移動する際に、高速な移動を行うための
動作である。AFMによる測定目標位置を、或る測定点
から他の測定点に移動する場合には、XYステージ11
を動作させることにより、光学顕微鏡15に対する試料
13の相対的位置を移動させる。XYステージ11の移
動動作は、入力装置36から移動指令を入力することに
より行われる。XYステージ11が移動するとき、XY
ステージ11の移動量はステージ変位計19で検出さ
れ、制御部35に入力される。XYステージ11の移動
については、入力装置36によって定量的に目標値を与
えて移動させることができるし、あるいは、光学顕微鏡
15を利用して試料13の表面を観察しながら手動操作
で移動させることもできる。
【0032】次の測定を行う目標位置を探し出すとき、
高速目標位置探索部37は、XYステージ11の移動を
開始する共に、同時に、Z粗動ステージ17とxyzス
キャナ18を動作させて、カンチレバー21を、試料1
3の表面から離れるように退避させる(ステップS1
1)。カンチレバー21が退避状態に保持されたまま、
XYステージ11の移動動作は、判断ステップS13で
目標位置に達したと判断されない限り、継続される(ス
テップS12)。XYステージ11の移動によって、目
標位置、すなわち次の測定点に到達した判断されると、
XYステージ11の動作が停止される(ステップS1
4)。XYステージ11の動作が停止すると、これに連
動してカンチレバー21が試料13の表面に接近し、探
針22が目標位置にセットされる。
【0033】上記のごとく、XYステージ11を移動さ
せた時、その移動に関する指令信号を検出して、同時
に、連動させてカンチレバー21は例えば数十μm退避
させる。またXYステージ11が停止した時、同様にX
Yステージの停止に関する指令信号を検出して、カンチ
レバー21を下げ、探針22を試料表面の目標位置であ
る測定点に接近させる。XYステージ11の移動中は、
カンチレバー21は退避状態に保持される。AFMの測
定動作において目標位置の探索を、高速目標位置探索部
37によって上記のごとく行うようにしたため、或る測
定点から他の測定点に移動する時間が短縮され、測定に
要する時間が全体として高速化される。従来装置の測定
方法では、例えば8インチウェハの両端を移動する場合
には、XYステージの平均スピードが30mm/sec のた
め6〜7秒要したが、この時間が充分に短縮されること
になった。
【0034】また、次の測定の目標位置を探し出すため
の移動方法は、次のように変更することもできる。試料
13の測定すべき表面には、通常、傾斜が存在する。従
って、XYステージの駆動を開始するとき、光学顕微鏡
の焦点合せ(フォーカス)が完了していても、移動のた
びに焦点合せを行わないと、目標位置を探し出すことが
できないおそれがある。そこで、光学顕微鏡には、焦点
合せ用ステッピングモータが付設されているので、試料
表面の各点で焦点合せを行っておけば、当該ステッピン
グモータの駆動値から試料表面の傾斜を知ることができ
る。一方、一定の力で探針22を試料13に当て、上記
の各点のZ粗動ステージ17、xyzスキャナ18の各
々の駆動値から試料の傾斜量を知ることができる。この
ように、試料の表面の傾斜量がわかると、光学顕微鏡1
5のピントが合った状態でXYステージ11を動作させ
ることができる。またカンチレバー21を退避させると
き、試料表面の傾斜を考慮して、その退避量を設定する
ようにすることが可能である。かかる構成によれば、目
標位置をさらに高速に探索できる。
【0035】前記実施形態では光学顕微鏡が複合された
AFMについて説明したが、他の走査型プローブ顕微鏡
についても同様に本発明による構成を適用できる。
【0036】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、AFM等の走査型プローブ顕微鏡の探針で試料表
面の形状等を測定・観察する場合、或る測定点を測定し
た後に他の測定点を測定するときに、XYステージの移
動動作と共に、同時にカンチレバー(探針)を試料表面
から自動的に退避させ、XYステージを停止すると、当
該カンチレバーが自動的に試料表面に接近してAFMで
測定できる状態になる。従って、目標位置を高速に探索
することができ、高速な測定を行うことができる。また
試料表面の傾斜を考慮して探索を行えるように構成した
ため、光学顕微鏡のピントを常に合せ、かつカンチレバ
ーの退避量を適切に設定でき、さらに高速な探索を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る走査プローブ顕微鏡の実施形態を
示す構成図である。
【図2】制御部の内部構成を示すブロック図である。
【図3】高速目標位置探索部の動作内容を示すフローチ
ャートである。
【図4】従来の装置を説明するための構成図である。
【符号の説明】 11 XYステージ 12 試料テーブル 13 試料 14 取付け枠体 15 光学顕微鏡 16 CCDカメラ 17 Z粗動ステージ 18 xyzスキャナ 21 カンチレバー 22 探針

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料の表面の測定点を観察装置で探し出
    し、カンチレバーの先部に設けた探針を、前記測定点に
    対して両者の間で物理量が作用し合う程度の距離まで接
    近させ、前記探針に作用する前記物理量によって前記カ
    ンチレバーが変位するとき、この変位量を検出し、前記
    カンチレバーの変位が一定に保持されるように制御して
    測定を行い、前記試料の表面上での複数の測定点の各々
    に前記探針を移動させて前記測定を行うことにより、前
    記試料の表面を測定する走査型プローブ顕微鏡の測定方
    法において、 前記探針によって、或る測定点での測定が終了した後、
    他の測定点を測定するとき、前記試料が移動を開始する
    時、前記探針を試料表面から離れるように退避させ、前
    記試料の位置が確定して停止した時、前記探針を前記他
    の測定点に接近させることを特徴とする走査型プローブ
    顕微鏡の測定方法。
  2. 【請求項2】 前記探針の退避量は、前記試料の表面の
    傾斜量を前もって測定することにより、当該傾斜量に基
    づいて決定することを特徴とする請求項2記載の走査型
    プローブ顕微鏡の測定方法。
JP14497596A 1996-05-15 1996-05-15 走査型プローブ顕微鏡の測定方法 Pending JPH09304408A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006313142A (ja) * 2005-04-07 2006-11-16 Olympus Corp 走査型プローブ顕微鏡
JP2011085600A (ja) * 2005-04-07 2011-04-28 Olympus Corp 走査型プローブ顕微鏡
JP2015129749A (ja) * 2013-12-16 2015-07-16 ディーシージー システムズ、 インコーポライテッドDcg Systems Inc. プロービングの適応性モードを用いたプローブに基づくデータ収集システム

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