JPH09302531A - 自然分解性複合繊維及びその応用製品 - Google Patents

自然分解性複合繊維及びその応用製品

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JPH09302531A
JPH09302531A JP11924796A JP11924796A JPH09302531A JP H09302531 A JPH09302531 A JP H09302531A JP 11924796 A JP11924796 A JP 11924796A JP 11924796 A JP11924796 A JP 11924796A JP H09302531 A JPH09302531 A JP H09302531A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自然分解性であり、且つ極めて柔らかく優れた
機能を有する編織物、不織布、その他の繊維構造物を製
造することが出来る、分割可能な複合繊維を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】本発明の複合繊維は、融点140℃以上の
脂肪族ポリエステルの結晶性重合体1と、融点140℃
以上の結晶性脂肪族ポリエステルのと融点120℃以下
且つガラス転移点30℃以下の脂肪族ポリエステルとが
混合されている重合体組成物2とが単繊維内で複合され
ており、両成分1、2の一方または双方がポリ有機シロ
キサン成分を0.05%以上含有し、横断面で上記重合
体組成物が他成分を少なくとも2つの部分に分離してお
り、且つ両成分1、2が繊維の表面の一部を占める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然分解性であ
り、且つ優れた柔軟性や大きい比表面積を有する繊維や
繊維構造物を製造することができる新規な分割可能な複
合繊維及びその応用製品に関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂からなる従来の合成繊維は、自
然環境下での分解速度が遅く、また焼却時の発熱量が多
いため、自然環境保護の見地からの見直しが必要であ
る。このため、脂肪族ポリエステルからなる自然分解性
繊維が開発されつつあり、環境保護への貢献が期待され
ている。脂肪族ポリエステルのあるものは、優れた繊維
性能を持ち、新しい特徴ある繊維素材として期待される
が、さらに高度な柔軟性や特殊な断面形態や大きな比表
面積に基ずく各種機能を有する繊維および繊維製品が望
まれる。このような要請に対し、従来の合成繊維では、
分割型の複合繊維を分割する方法で、柔軟性や光沢に優
れた編織物、不織布、人工皮革、人工スェード、高性能
ワイピングクロス、高性能フイルターなどが開発され広
く用いられている。しかし、自然環境下で分解する繊維
の分野では、いまだ分割型複合繊維は提案されていな
い。その理由は、分割に適する紡糸材料(ポリマー)の
組合わせや分割方法が、いまだ知られていないことにあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、自然
分解性であり、改良された分割可能性を有し、優れた柔
軟性や大きい比表面積を有する繊維や繊維構造物を製造
することができる新規な複合繊維およびその応用製品を
提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、下
記の項目(1)、(2)、(3)及び(4)の全てを満
足する脂肪族ポリエステル系複合繊維およびその応用製
品によって達成される。 (1)融点140℃以上の結晶性脂肪族ポリエステルの
結晶性重合体[A]と、融点140℃以上の結晶性脂肪
族ポリエステル(H)と融点120℃以下且つガラス転
移点が30℃以下の脂肪族ポリエステル(L)とが混合
されている重合体組成物[B]とが、単繊維内で複合さ
れている。 (2)重合体[A]と重合体組成物[B]の一方または
双方が、ポリ有機シロキサン成分を0.05重量%以上
含有する。 (3)横断面において、重合体組成物[B]が重合体
[A]を少なくとも2つの部分に分離している。 (4)重合体[A]と重合体組成物[B]の双方が、繊
維の表面の一部を占める。 ここで、脂肪族ポリエステ
ルとは、(1)グリコール酸、乳酸、ヒドロキシブチル
カルボン酸などのようなヒドロキシアルキルカルボン
酸、(2)グリコリド、ラクチド、ブチロラクトン、カ
プロラクトンなどのような脂肪族ラクトン、(3)エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ヘキサンジオールなどのような脂肪族ジオール、
(4)ポリエチレングリコール、ポリプロピレンリコー
ル、ポリブチレンエーテル、それらの共重合体などのよ
うなポリアルキレングリコール、(5)ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、エチレン/プロピレ
ングリコール、ビスヒドロキシエトキシブタンなどのよ
うなポリアルキレンエーテルのオリゴマー、(6)ポリ
プロピレンカーボネート、ポリブチレンカーボネート、
ポリヘキサンカーボネート、ポリオクタンカーボネー
ト、ポリデカンカーボネートなどのようなポリアルキレ
ンカーボネートグリコールおよびそれらのオリゴマー、
(7)コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカ
ルボン酸など、脂肪族ポリエステル重合原料に由来する
成分を主成分すなわち50重量%以上(特に60%以
上)とするものであって、脂肪族ポリエステルのホモポ
リマー、脂肪族ポリエステルのブロック又は/及びラン
ダム共重合ポリマー、及び脂肪族ポリエステルに他の成
分、例えば芳香族ポリエステル、ポリエーテル、ポリカ
ーボネート、ポリアミド、ポリ尿素、ポリウレタン、ポ
リオルガノシロキサンなどを50重量%以下(ブロック
又は/及びランダム)共重合したもの及び/又は混合し
たものをすべて包含する。
【0005】脂肪族ポリエステルを共重合や混合によっ
て変性する目的は、結晶性の低下、融点の低下(重合温
度や成型温度の低下)、溶融流動性の改良、耐衝撃性、
柔軟性や弾性回復性の改良、耐熱性、ガラス転移温度や
熱収縮性の低下または上昇、摩擦係数、染色性、親水性
や撥水性の改良、他成分との接着性の改良、分解性の向
上又は抑制などが挙げられる。
【0006】本発明複合繊維は、融点が140℃以上の
脂肪族ポリエステルの結晶性重合体[A]と、特定の成
分が混合された脂肪族ポリエステル重合体組成物[B]
とが複合(接合)されている。以下、重合体組成物は、
単に組成物とも記す。
【0007】重合体[A]に好ましいものの具体例とし
ては、ポリL−乳酸(融点175℃)、ポリD−乳酸
(同175℃)、ポリヒドロキシブチレート(同180
℃)、ポリグリコール酸(同230℃)などのホモポリ
マー、およびそれらに少量の他成分を共重合又は/及び
混合したものが挙げられる。一般に、ブロック共重合で
は結晶性や融点の変化は緩やかであり、共重合成分の比
率は50%以下、特に1〜40%、多くの場合1〜30
%が好ましいが、ランダム共重合では結晶性や融点の変
化が顕著で、共重合成分の比率は0.5〜20%、特に
1〜10%が好ましいことが多い。勿論、共重合による
融点や結晶性の変化は、共重合成分によって大きく変わ
るので、DSCによる結晶の溶融吸熱量と融点に注意す
る必要がある。他成分の混合による融点や結晶性の変化
も、混合成分や混合率によりかなり変わるが、ランダム
共重合ほど顕著でないことが多い。
【0008】重合体[A]の分子量は特に限定されない
が、多くの場合、5万以上が好ましく、7万〜30万の
範囲が特に好ましく、8万〜20万の範囲が最も好まし
い。ここで融点は、走査型示差熱量計(以下DSCと記
す)を用い、十分に延伸又は/及び熱処理し且つ乾燥し
た試料について、試料重量約10mg、窒素中、昇温速
度10℃/minの条件で測定したときの、ポリマー結
晶の溶融による吸熱のピーク値温度である。図10に、
DSC曲線を模式的に示す。図はほとんど結晶化してい
ない急冷試料の測定例で、4はガラス転移によるベース
ラインの変化を示し、5は測定時の加熱による結晶化の
発熱ピークを示し、6は結晶の溶融による吸熱ピークを
示す。十分に結晶化した試料では、ガラス転移によるベ
ースラインの変化4や発熱ピーク5は消失し殆ど観測さ
れない。本発明において、結晶の溶融による吸熱ピーク
6の極小値(中心値)の温度を融点とし、吸熱ピーク6
の全吸熱量(積分値、図10の斜線部の面積に比例す
る)を溶融時の吸熱量とする。ガラス転移点は、ベース
ラインの変化4の中心温度であるが、粘弾性の測定での
力学損失の主分散のピーク値温度でも同じである。吸熱
量の単位は、ジュール/グラム(以下J/gと記す)と
する。混合物やブロック共重合体などで、融点が複数存
在する場合は、最も高いものを(本発明における)融点
とする。但し、最も高温の吸熱ピークが例えば吸熱量5
J/g未満と無視し得るほどで、それより低温に例えば
吸熱量20J/g以上の主ピークがあるような場合は、
実質的な融点(ポリマーが極度に軟化、流動開始する温
度)は、主ピークであると見なす場合がある。なお溶融
吸熱量は、全ての溶融吸熱ピークの合計とする。
【0009】重合体[A]は、結晶性が高く熱収縮性の
低い成分である。重合体[A]に好適なものとしては、
前記結晶性のホモポリマーおよび、それに対して結晶性
をあまり損なわない程度に少量(例えば30%以下、特
に20%以下)の第二成分や第三成分を共重合又は/及
び混合したものが挙げられる。本発明繊維から得られる
製品の強度や耐熱性の見地から、重合体[A]の溶融時
の吸熱量は、20J/g以上が必要であり、30/g以
上が特に好ましく、40J/g以上が最も好ましい。な
お結晶性脂肪族ポリエステルのホモポリマーの溶融吸熱
量は、多くの場合50J/g前後又はそれ以上である。
同様に、実用的見地から重合体[A]の融点は、140
℃以上の必要があり、150℃以上が好ましく、160
℃以上が特に好ましく、170℃以上が最も好ましい。
【0010】組成物[B]は、融点140℃以上の結晶
性脂肪族ポリエステル(H、以下高融点ポリエステルと
言うことがある)と、融点120℃以下でガラス転移点
30℃以下の脂肪族ポリエステル(L、以下低融点ポリ
エステル言うことがある)とが混合された組成物で、そ
の混合構造により加熱により大きく収縮し、その結果、
重合体[A]と組成物[B]は容易に分離し、分割され
た繊維は細くなる。この目的のためには、高融点ポリエ
ステル(H)は強固なことが好ましく、その融点は14
0℃以上の必要があり、150℃以上が好ましく、16
0℃以上が特に好ましく、170℃以上が最も好まい。
一方低融点ポリエステル(L)は「柔らかい」ほど熱収
縮が大きく好ましく、結晶性の場合は融点が120℃以
下の必要があり、100℃以下が好ましく、90℃以下
が特に好ましく、80以下又は非結晶性(非晶性)が最
も好まい。例えば100℃の水で処理したとき、低融点
ポリエステル(L)の融点が100℃以下であれば、組
成物[B]は強く収縮する。しかし、高融点ポリエステ
ル(H)の融点は140℃以上であり、組成物[B]は
収縮するが溶融はしない。同様に、大きな収縮を実現す
るため、低融点ポリエステル(L)のガラス転移点は2
0℃以下が好ましく、0℃以下が特に好ましい。低融点
ポリエステル(L)が完全に非晶性の場合、融点はガラ
ス転移点と同じと見なす。
【0011】組成物[B]の低融点ポリエステル(L)
用に特に好適な、融点が120℃以下でガラス転移点が
0℃以下のポリエステルの例としては、ポリカプロラク
トンの他、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンア
ジペート、ポリエチレンセバケート、ポリエチレンアゼ
ラエート、ポリエチレンデカネート、ポリプロピレンサ
クシネート、ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレ
ンセバケート、ポリプロピレンアゼラエート、ポリプロ
ピレンデカネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブ
チレンアジペート、ポリブチレンセバケート、ポリブチ
レンアゼラエート、ポリブチレンデカネート、ポリヘキ
サンサクシネート、ポリヘキサンアジペート、ポリヘキ
サンセバケート、ポリヘキサンアゼラエート、ポリヘキ
サンンデカネートなどの、炭素数2〜20程度の直鎖ま
たは側鎖のあるアルキル基を持つポリアルキレンアルキ
レートおよびそれらを成分とする(ランダム及びブロッ
ク)共重合体が挙げられる。この他に、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、エチレン/プロピレ
ングリコールなどのポリアルキレングリコールのオリゴ
マーと脂肪族ジカルボン酸とを組み合わせたポリエステ
ルエーテルも、低融点ポリエステル(L)として好まし
い。
【0012】一般に、ホモポリマーは結晶性の場合が多
いが、その2種以上の共重合(ランダムまたはブロッ
ク)により、結晶化度を低下したり非晶化することが出
来、低融点ポリエステル(L)に好ましい。また、上記
低融点ポリマーに結晶性高融点ポリエステル(H)をブ
ロック共重合したものは、高融点ポリエステル(H)と
親和性が高く、容易かつ均一に混合できるので、低融点
ポリエステル(L)として特にに好ましい。低融点ポリ
エステル(L)の分子量は、特に限定されないが、例え
ば1万〜30万、特に2万〜25万が好ましいことが多
く、5万〜20万が好ましいことが最も多い。さらに、
組成物[B]の収縮性を高めるため、可塑剤などを添加
してもよい。
【0013】組成物[B]の骨格をなすものは、結晶性
の高融点ポリエステル(H)である。高融点の脂肪族ポ
リエステルの具体例は、前述の通りである。この骨格を
強固にするには、結晶性が高い必要があり、結晶性を保
つには、ホモポリマーが最も好ましく、共重合や混合に
よる変性の場合も第2成分の量を抑制すること、例えば
第2成分の量は20%以下が好ましく、10%以下が特
に好ましく、5%以下が最も好ましい。低融点ポリエス
テル(L)をブロック共重合した高融点ポリエステル
(H)は、低融点ポリエステル(L)との混和性が高
く、特に好ましい。高融点ポリエステル(H)の分子量
は、特に限定されないが、5万〜30万、特に8万〜2
5万が好ましい事が多く、10万〜20万が好ましいこ
とが最も多い。 組成物[B]は、高融点ポリエステル
(H)と低融点ポリエステル(L)との混合物である。
混合構造は特に限定されないが、両成分が微細かつ均一
に混合されていることが好ましい。微細かつ均一に混合
するためには、相互親和性が高いことが好ましく、一方
または双方が混合相手の成分を例えば5〜30%程度、
特に10〜20%ブロック共重合したものが好ましい。
また両成分の混和性を高めるために、副次的第3成分例
えば界面活性剤の機能をもつもの又は混和剤を添加して
もよい。組成物[B]を構成する高融点ポリエステル
(H)と低融点ポリエステル(L)との重量比率は、そ
れぞれの成分で異なるので特に限定されないが、繊維の
強度、弾性率、耐熱性、熱収縮性などを好ましい範囲と
するためには、この比率は1/9〜9/1の範囲、特に
2/8〜8/2の範囲が好ましく、3/7〜7/3の範
囲が最も好ましい場合が多い。高融点ポリエステル
(H)の結晶性と融点が高く強固なほど、低融点ポリエ
ステル(L)の結晶性と融点が低く柔らかいほど、それ
ぞれ少量でも効果がある。
【0014】組成物[B]の分子量は、特に限定されな
いが、重合体[A]と溶融複合紡糸するためには、溶融
粘度がほぼ等しいことが望ましく、組成物全体の重量平
均分子量も重合体[A]のそれに近いことが好ましい。
すなわち組成物[B]の分子量は、5万以上が好まし
く、7万〜30万が特に好ましく、8〜20万の範囲が
最も好ましい。
【0015】組成物[B]は高融点ポリエステル(H)
と低融点ポリエステル(L)とを混合して得られる。混
合方法は特に限定されないが、例えば両者のペレットを
所定比率で混合し、スクリュー押出機や2軸押出混練機
などで溶融混合しても良い。同様に、別々に溶融した両
者を、機械的攪拌装置で混合してもよく、静止混合器で
混合してもよい。静止混合器は、流れの案内装置によっ
てポリマー流の分割と合流を繰り返すもので、機械的攪
拌装置と併用してもよい。溶融法で混合すると、高融点
ポリエステル(H)と低融点ポリエステル(L)とが反
応して共重合体化することがあり、共重合体化すると融
点の低下、耐熱性の劣化などを招き好ましくない。した
がって共重合体化を実質的に防ぐため、溶融混合は出来
るだけ短時間、例えば30分以内、特に20分以内に行
うことが好ましい。同様に、両成分の反応を防ぐため
に、ポリマーの分子末端をエステル化などして封鎖して
おくことも好ましい。また、両成分を溶剤に溶解して混
合することも出来る。
【0016】本発明複合繊維が、比較的容易に分割(剥
離)可能である第1の要因は、重合体[A]と組成物
[B]の熱収縮力又は/及び収縮率の差が大きいことで
ある。重合体[A]の沸騰水による収縮率は、20%以
下が好ましく、15%以下が特に好ましく、10%以下
が最も好ましい。同様に、組成物[B]の収縮率は、2
0%以上が好ましく、30%以上が特に好ましく、40
%以上が最もこのましい。重合体[A]と組成物[B]
との収縮率の差は、10%以上が好ましく、20%以上
が特に好ましく、30%以上が最も好ましい。一般に組
成物[B]の中の低融点成分が多い程、その収縮率が大
きい傾向がある。これまでの説明に従い、重合体[A]
と組成物[B]とを選び、容易に十分な収縮率の差を実
現出来る。
【0017】本発明複合繊維が、比較的容易に分割可能
である第2の要因は、重合体[A]と組成物[B]の一
方もしくは双方がポリ有機シロキサン成分を含むため、
相互接着性が低いことである。ポリ有機シロキサンはア
ルキル基又は/及びアリール基の側鎖を持つもので、例
えばポリジメチルシロキサン、ポリメチルエチルシロキ
サン、ポリジエチルシロキサン、ポリメチルフェニルシ
ロキサン、ポリジフェニルシロキサンなどが挙げられる
が、ポリジメチルシロキサンが最も好ましいことが多
い。重合体中のポリ有機シロキサン成分が多いほど、重
合体[A]と組成物[B]の接着性が低下し、剥離が容
易になる。両重合体の少なくとも1方のポリ有機シロキ
サン成分の含有率は0.05重量%以上が必要であり、
0.1%以上が好ましく、0.3〜8%の範囲が特に好
ましく、0.5〜5%の範囲が最も広く用いられる。特
に、ポリ有機シロキサン成分は、重合体[A]よりも組
成物[B]に多く含有させることや、組成物[B]だけ
に用いることが好ましい。ポリ有機シロキサンを重合体
[A]又は/及び組成物[B]に含有させる方法には、
共重合法と混合法がある。共重合法は末端などに水酸基
をもつポリ有機シロキサンと脂肪族ポリエステル重合原
料、例えばラクチドやグリコリドとを反応(重合)させ
ても良く、末端に水酸基をもつ脂肪族ポリエステルと混
合し、たとえばジカルボン酸無水物、ジカルボン酸ハロ
ゲン化物、ジイソシアネートなどを反応させ両者を結合
しても良い。たとえば、ポリシロキサン末端水酸基に等
モルのジイソシアネートを反応させた(イソシアネート
基を持つ)プレポリマーを、水酸基を持つ脂肪族ポリエ
ステルに混合し反応させることが出来る。しかし共重合
法は、極めて少量のシリコン化合物を大量の脂肪族ポリ
エステルに均一に混合且つ反応させるという困難な問題
がある。
【0018】混合法は、脂肪族ポリエステルにポリ有機
シロキサンを混合する方法だが、両者は相互親和性が乏
しく、均一に混合することはかなり困難である。親和性
改善の一つの方法は、界面活性剤の応用である。他の方
法は脂肪族ポリエステルとポリ有機シロキサンとのブロ
ック共重合体を用いる方法である。脂肪族ポリエステル
とポリ有機シロキサンとのブロック共重合体の製造法
は、上述の通りで、別途製造したブロック共重合体を脂
肪族ポリエステルに均一に混合するのは、比較的容易で
最も実用的である。このブロック共重合体を別途製造す
ることは、必要量が少量のため、特殊な装置や方法、例
えば強力な攪拌装置、超音波装置、界面活性剤などが応
用可能で、比較的容易である。この場合、脂肪族ポリエ
ステルとポリ有機シロキサンとのブロック共重合物中の
ポリ有機シロキサン成分の比率は、5〜95%、特に1
0〜90%の範囲が好ましく、20〜80%の範囲が最
も多く用いられる。このブロック共重合体は、ポリ有機
シロキサンを脂肪族ポリエステルに分散(混合)する時
の分散剤(界面活性剤)として用いることも出来、応用
範囲が広く、本発明に特に有用である。
【0019】本発明繊維断面において、組成物[B]は
重合体[A]を少なくとも2つの部分(以下層と言うこ
とがある)に分離しており、且つ両成分は繊維の表面の
一部を占めている必要がある。この複合構造によって、
本発明繊維は、複数に分割可能となり、繊度が小さく特
殊な断面の繊維が得られる。単繊維内の重合体[A]の
層の数が多いほど、細く比表面積の大きい繊維が得られ
る。分割数は2以上の必要があり、3〜20程度が最も
広く用いられる。分割数が3〜10程度のものは、ドレ
ス、ブラウス、女性下着などに好適であり、4〜20の
ものは超極細繊維として、超高密度編織物、不織布、人
工スェード、人工皮革、フィルター、ワイピングクロス
などに好適である。
【0020】本発明繊維の断面は、円形、長円形、偏平
なもの、ひょうたん形、多角形、多葉形その他各種の非
円形(異形)、中空形など任意に選ぶことが出来る。単
糸繊度(分割前)も同様に、使用目的に応じて任意に選
ばれるが、通常0.5〜50デニール、特に1〜30デ
ニールの範囲が好ましく用いられ、1.5〜20デニー
ルの範囲が最も広く用いられる。
【0021】本発明繊維は、重合体[A]と組成物
[B]とを、溶融、湿式、乾式、乾湿式その他の方法で
複合紡糸して製造することが出来る。特に溶融紡糸は能
率が高く好ましい。溶融紡糸は、例えば巻取速度500
〜2000m/minの低速紡糸、巻取速度2000〜
5000m/minの高速紡糸、巻取速度5000m/
min以上の超高速紡糸が可能であり、必要に応じて延
伸や熱処理をすることができる。一般に低速紡糸では3
〜6倍程度、高速紡糸では1.5〜2.5倍程度の延伸
を行い、超高速紡糸では延伸不要または2倍程度以下の
延伸を行うことが多い。紡糸と延伸を連続して行ういわ
ゆるスピンドロー方式も好ましく応用できる。
【0022】同様に、重合体[A]と組成物[B]とを
複合し、オリフィスより紡出すると同時に不織布化する
メルトブロー法、フラッシュ紡糸法、スパンボンド法な
どの方法を応用することも出来る。
【0023】本発明複合繊維は、連続フィラメント、モ
ノィラメント、マルチフィラメント、切断したステープ
ル等、使用目的に応じて任意の形態とすることが出来
る。本発明複合繊維の中で、シリコン成分を多目とし成
分間の相互接着性を特に弱めたものは、延伸だけで剥離
又は亀裂が見られることがある。加熱や膨潤すれば更に
剥離・分割が進行する。剥離性が弱いときは、加熱や膨
潤の他、必要に応じ、仮撚、揉み、叩きなどの機械的方
法を応用しても良い。組成物[B]を溶剤で溶解除去し
分割する方法も応用可能であるが、剥離法の方が重量損
失が無く好ましい。一般に、繊維製造中や編織物などに
加工中は、剥離は潜在する程度に抑制し、編織物などに
した後、例えば染色仕上げ工程で完全に剥離・分割する
ことが好ましいことが多い。極細繊維、超極細繊維は製
造や加工工程の摩擦などで切断し易くトラブルの原因と
なることが多いからである。
【0024】本発明複合繊維には、各種顔料、染料、着
色剤、撥水剤、吸水剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、金属粒子、無機化合物粒子、結晶核剤、
滑剤、可塑剤、抗菌剤、香料その他の添加剤を混合する
ことが出来る。
【0025】本発明繊維は単独で、又は他の繊維と混用
して糸、紐、ロープ、編物、織物、不織布、紙、複合材
料その他の構造物の製造に用いることが出来る。他の繊
維と混用する場合、綿、羊毛、絹などの天然有機繊維、
脂肪族ポリエステル繊維などの自然分解性繊維と混合使
用すれば、完全に自然分解性の製品が得られるので特に
好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】図1〜9に本発明の実施例である
複合繊維の横断面を示す。図において、1は重合体
[A]を、2は組成物[B]を、3は中空部をそれぞれ
示す。図1は3層並列型で3分割型の例である。並列型
とは、両成分が交互に配列されている構造を言う。図2
は、放射状の組成物[B]の層により、重合体[A]が
4つの層に分割されている例である。放射型とは、一方
の成分、例えば組成物[B]が放射状の形態であるもの
を言う。図3は9層の放射型、図4は9層の多重並列
型、図5は花弁状の9層放射型、図6は放射型と多重並
列型の組合わせ、図7は非円形放射型、図8は変形多重
並列型、図9は中空放射型の例である。図1〜9以外に
も、本発明に従って、多種多様な複合が可能である。重
合体[A]及び組成物[B]の他に第3の成分を複合す
ることも出来る。例えば、図9の中空部の代わりに第3
のポリマーを配置しても良い。一方の成分が、繊維の全
表面を占める複合構造、例えば芯鞘型や海島型は本発明
に用いることは出来ない。
【0027】重合体[A]と組成物[B]との複合比
(断面積比)は、特に限定されず、目的に応じて任意に
選択すればよい。多くの場合、複合比は20/1〜1/
5の範囲が好ましく、10/1〜1/2の範囲が広く用
いられる。すなわち、低収縮成分[A]の比率が、高収
縮成分[B]のそれよりも大きいものが好適であること
が多く、複合比は、10/1〜1/1の範囲が最も広く
用いられる。
【0028】
【実施例】以下の実施例において、%、部は特に断らな
い限り重量比である。脂肪族ポリエステルの分子量は、
試料の0.1%クロロホルム溶液のGPC分析におい
て、分子量1000以下の成分を除く高分子成分の分散
の重量平均値である。
【0029】[実施例1]分子量8000で両末端が水
酸基のポリエチレングリコール(PEG)3部、L−ラ
クチド98部、オクチル酸錫100ppm、チバガイギ
ー社の酸化防止剤イルガノックス1010、0.05部
を混合し、窒素雰囲気中188゜Cで15分間、2軸押
出機中で溶融攪拌重合し、口金より押出し冷却チップ化
後、140゜C窒素雰囲気中で4時間処理(固相重合)
し、塩酸を0.1%含むアセトンで洗浄し、続いてアセ
トンで5回洗浄した後乾燥して、ポリ乳酸とPEGのブ
ロック共重合ポリマーP1を得た。ポリマーP1は、分
子量14.8万、PEG成分の含有率約3%、融点17
4゜C、十分に配向結晶化したときの溶融吸熱量は55
J/gで、融点、結晶性などはポリ乳酸ホモポリマーと
ほぼ同じだが、溶融流動性や延伸性に優れ、溶融複合紡
糸が容易で、延伸糸の沸騰水による収縮率は、多くの場
合、10〜15%程度である。
【0030】ポリブチレンサクシネート(PBS)とポ
リブチレンアジペート(PBA)とのモル比4/1のラ
ンダム共重合物で、両末端が水酸基で分子量12.5
万、融点93℃のもの10部、L−ラクチド91部、オ
クチル酸錫90ppmを混合し、以下上記ポリマーP1
と同様に重合して、ポリ乳酸と上記PBS/PBA共重
合物との約9/1のブロック共重合物P2を得た。ポリ
マーP2は分子量13.5万、DSCによる融点および
溶融吸熱量は174℃、45J/gで、ポリ乳酸の変性
はわずかであるが、PBS/PBA共重合物との親和性
はかなり改善されている。ポリマーP2と上記PBS/
PBA共重合物との2/1の混合物から得られる延伸糸
の沸騰水による収縮率は、多くの場合、30〜70%程
度である。L−ラクチド1モルに対してオクチルアルコ
ール1/50モル、オクチル酸錫100ppmを混合
し、以下ポリマーP1と同様に重合して得た、片末端に
水酸基を持ち分子量6700のポリ乳酸をポリマーP3
とする。180℃で溶融したポリマーP3に対し、等モ
ルのヘキサンジイソシアネートを混合、反応させた後、
得られた末端にイソシアネート基を持つプレポリマー
に、片末端に水酸基を持ち分子量5500のポリジメチ
ルシロキサンを等モル混合し、180℃の2軸押出機で
溶融混合したのち、素子120を持つ静止混合器を通過
させつつ30分間反応させて得た、ポリ乳酸/ポリジメ
チルシロキサン=約55/45のブロック共重合物をポ
リマーP4とする。
【0031】ポリマーP2と上記PBS/PBA共重合
物のペレットを2/1で混合し、220℃のスクリュウ
押出機で溶融して送りつつ、それに対し220℃で溶融
したポリマーP4を3%混合し、素子60個のケニック
ス型静止混合器でさらに混合した後、計量ポンプにより
複合紡糸口金に供給した。一方、ポリマーP1をスクリ
ュー押出機で220℃で溶融し、計量ポンプで複合紡糸
口金に供給し、ポリマーP1を成分1とし、ポリマーP
2、PBS/PBA共重合物、ポリマーP4の混合物を
成分2とし、複合比4/1(体積比)で図2のような放
射型に複合し、直径0.20mmのオリフィスから紡出
し、空気中で冷却、オイリングしながら1500m/m
inの速度で巻取り、80℃で3,9倍に延伸し続いて
緊張下100℃熱処理して、75デニール/25フイラ
メントの延伸糸F1を得た。比較のため、延伸糸F1と
同様にして、但しシリコン化合物ポリマーP4は用いな
いで得た複合繊維を延伸糸F2(比較例)とする。
【0032】延伸糸F1を用いて丸編物を製造し、それ
を沸騰水に投入し15分間煮沸した後取り出し、乾燥
後、サンドペーパーを巻付けた回転ロールに接触させ
て、起毛編物K1を得た。本発明繊維から得られた編物
K1中の立毛繊維は、殆ど分割されており、編物は極め
て柔らかい触感を持っていた。同様に、比較例の延伸糸
F2から得た編物を煮沸、乾燥、起毛して得た起毛編物
K2の中の立毛繊維は、殆ど分割されておらず、編物K
2の触感は硬いものであった。
【0033】[実施例2]上記ポリマーP2と同様にし
て、但し末端に水酸基を持つ分子量12.8万、融点6
0℃のポリカプロラクトン(PCL)10部に、L−ラ
クチド91部を反応させて得たポリ乳酸/PCL=約9
/1のブロック共重合ポリマーをP5とする。ポリマー
P5の分子量は11.2万、DSCによる融点及び溶融
吸熱量は、169℃、45J/gである。ポリマーP5
と上記PCLの3/1の混合物から得られる延伸糸の沸
騰水による収縮は、多くの場合、30〜50%程度であ
る。実施例1の複合繊維F1と同様にして、但しポリマ
ーP2の代わりに上記ポリマーP5を用いて得た複合繊
維をF3とする。複合繊維F3を用い、以下実施例1の
起毛編物K1と同様にして、起毛編物K3を得た。本発
明による起毛編物K3は、立毛が分割された細い繊維か
らなり、極めて柔らかい触感を持っていた。
【0034】
【発明の効果】本発明によって、自然環境中で分解可能
であり、加熱や機械的手段によって分割可能な複合繊維
が初めて得られた。本発明複合繊維からは、極めて柔ら
かく高性能な編織物、不織布、人工スエード、人工皮
革、その他の繊維構造物が得られ、衣料、非衣料(例え
ば高性能ワイピングクロス、カーテン、椅子張りな
ど)、産業資材(例えば高性能フィルター、吸水材、吸
油材など)などの分野に、その特長や特性を生かして応
用することが出来る。特に、農業、園芸、土木、水産、
機械工業、包装、家庭用品などの分野で使い捨てされる
もの、自然分解することが必要な用途に極めて有用で、
環境保護にも大きく貢献することが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す3層並列型複合繊維の横
断面図である。
【図2】本発明の実施例を示す5層放射型複合繊維の横
断面図である。
【図3】本発明の実施例を示す9層放射型複合繊維の横
断面図である。
【図4】本発明の実施例を示す9層並列型複合繊維の横
断面図である。
【図5】本発明の実施例を示す花弁状放射型複合繊維の
横断面図である。
【図6】本発明の実施例を示す並列型と放射型が組合わ
された複合繊維の横断面図である。
【図7】本発明の実施例を示す非円形放射型複合繊維の
横断面図である。
【図8】本発明の実施例を示す非円形並列型複合繊維の
横断面図である。
【図9】本発明の実施例を示す中空放射型複合繊維の横
断面図である。
【図10】結晶性ポリマーのDSC曲線の例である。
【符号の説明】
1重合体[A] 2組成物[B] 3
中空部 4ガラス転移によるベースラインの変化 5結晶化による発熱ピーク 6溶融による吸熱
ピーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 6/92 307 D01F 6/92 307N (72)発明者 近藤 義和 山口県防府市国衙2丁目5番31号 (72)発明者 梶山 宏史 山口県防府市鐘紡町4番1号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の項目(1)、(2)、(3)及び
    (4)の全てを満足する脂肪族ポリエステル系複合繊
    維。 (1)融点140℃以上の脂肪族ポリエステルの結晶性
    重合体[A]と、融点140℃以上の結晶性脂肪族ポリ
    エステル(H)と融点120℃以下且つガラス転移点が
    30℃以下の脂肪族ポリエステル(L)とが混合されて
    いる重合体組成物[B]とが、単繊維内で複合されてい
    る。 (2)重合体[A]と重合体組成物[B]の一方または
    双方が、ポリ有機シロキサン成分を0.05重量%以上
    含有する。 (3)横断面において、重合体組成物[B]が重合体
    [A]を少なくとも2つの部分に分離している。 (4)重合体[A]と重合体組成物[B]の双方が、繊
    維の表面の一部を占める
  2. 【請求項2】結晶性脂肪族ポリエステル重合体(1)
    が、「ポリ乳酸、ポリ3−ヒドロキシブチレート、ポリ
    グリコリド及びそれらを主成分とする変性ポリエステ
    ル」の群から選ばれたものであり、ポリ有機シロキサン
    成分が「アルキル基及びアリール基」の群から選ばれた
    すくなくとも1種の基をもつポリシロキサンである、請
    求項1記載の複合繊維。
  3. 【請求項3】複合構造が、「放射型、並列型、及びそれ
    らの組合わせ」の群から選ばれたものである、請求項1
    記載の複合繊維。
  4. 【請求項4】請求項1〜3記載の複合繊維を少なくとも
    一部に用い、且つ該複合繊維を分割したものである繊維
    および繊維構造物。
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CN114150391A (zh) * 2021-10-14 2022-03-08 江苏嘉通能源有限公司 一种生产易染色pet和ptt偏心复合长丝纤维的设备及方法

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