JPH09301967A - 3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランの製造方法 - Google Patents
3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランの製造方法Info
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- JPH09301967A JPH09301967A JP8143732A JP14373296A JPH09301967A JP H09301967 A JPH09301967 A JP H09301967A JP 8143732 A JP8143732 A JP 8143732A JP 14373296 A JP14373296 A JP 14373296A JP H09301967 A JPH09301967 A JP H09301967A
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- butanediol
- hydroxymethyl
- hydroxymethyltetrahydrofuran
- reaction
- acid catalyst
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Furan Compounds (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 固体酸触媒の存在下に2−ヒドロキシメ
チル−1,4−ブタンジオールを脱水環化する。 【効果】 農薬、医薬などのファインケミカルズの合成
原料として有用な3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフ
ランを、簡便な操作で高収率、高選択的かつ安価に製造
することができる。
チル−1,4−ブタンジオールを脱水環化する。 【効果】 農薬、医薬などのファインケミカルズの合成
原料として有用な3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフ
ランを、簡便な操作で高収率、高選択的かつ安価に製造
することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3−ヒドロキシメ
チルテトラヒドロフランの製造方法に関する。本発明に
よって提供される3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフ
ランは、農薬、医薬などのファインケミカルズの原料と
して有用である(特開平7−179448号公報、特開
平7−173157号公報などを参照)。
チルテトラヒドロフランの製造方法に関する。本発明に
よって提供される3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフ
ランは、農薬、医薬などのファインケミカルズの原料と
して有用である(特開平7−179448号公報、特開
平7−173157号公報などを参照)。
【0002】
【従来の技術】従来、3−ヒドロキシメチルテトラヒド
ロフランの製造方法として、下記の〜の方法が知ら
れている。すなわち、 テトラヒドロフラン−3−カルボン酸を水素化リチウ
ムアルミニウムで還元する方法〔Tetrahedoron, 37, 78
1(1981)およびFarmaco Ed. Sci., 39, 171(1984)参
照〕、 2−アリルオキシエチルハライドとコバルト錯体を反
応させてテトラヒドロフラニル−3−メチルコバルト錯
体を合成し、次いで光反応によりパーオキサイドとした
後、水素化ホウ素ナトリウムで還元する方法〔Bull. Ch
em. Soc. Jpn., 55, 1498(1982)参照〕、 2,3−ジヒドロフランまたは2,5−ジヒドロフラ
ンをハイドロボレーションによって3−テトラヒドロフ
リルボランに誘導し、次いでクロロメチルリチウム(Li
CH2Cl)を作用させホモロゲーション(1炭素伸長)を
行う方法〔Heterocycles, 28, 283(1989)参照〕、 3,3−ジカルボエトキシプロピオン酸エチルエステ
ルを水素化ホウ素リチウムで2−ヒドロキシメチル−
1,4−ブタンジオールに還元し、次いで85%リン酸
水溶液を触媒として用いて脱水環化する方法〔C.R.Heb
d. Seances Acad. Sci., Ser.C(1967), 264, 894および
Bull. Soc. Chim. Fr., 9, 3616(1972)参照〕等が知ら
れている。
ロフランの製造方法として、下記の〜の方法が知ら
れている。すなわち、 テトラヒドロフラン−3−カルボン酸を水素化リチウ
ムアルミニウムで還元する方法〔Tetrahedoron, 37, 78
1(1981)およびFarmaco Ed. Sci., 39, 171(1984)参
照〕、 2−アリルオキシエチルハライドとコバルト錯体を反
応させてテトラヒドロフラニル−3−メチルコバルト錯
体を合成し、次いで光反応によりパーオキサイドとした
後、水素化ホウ素ナトリウムで還元する方法〔Bull. Ch
em. Soc. Jpn., 55, 1498(1982)参照〕、 2,3−ジヒドロフランまたは2,5−ジヒドロフラ
ンをハイドロボレーションによって3−テトラヒドロフ
リルボランに誘導し、次いでクロロメチルリチウム(Li
CH2Cl)を作用させホモロゲーション(1炭素伸長)を
行う方法〔Heterocycles, 28, 283(1989)参照〕、 3,3−ジカルボエトキシプロピオン酸エチルエステ
ルを水素化ホウ素リチウムで2−ヒドロキシメチル−
1,4−ブタンジオールに還元し、次いで85%リン酸
水溶液を触媒として用いて脱水環化する方法〔C.R.Heb
d. Seances Acad. Sci., Ser.C(1967), 264, 894および
Bull. Soc. Chim. Fr., 9, 3616(1972)参照〕等が知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
〜に記載された方法はいずれも次のような点で工業的
に実施するには難点がある。すなわち、上記の方法
は、水素添加の際に高価な水素化リチウムアルミニウム
を使用する必要がある。また、上記の方法は、出発原
料である2−アリルオキシエチルハライドの入手が容易
ではなく、コバルト錯体を出発原料に対して等モル以上
使用することが必要であり、しかも還元剤として高価な
水素化ホウ素ナトリウムを使用する必要がある。そし
て、上記の方法は、アルキルボラン類およびクロロメ
チルリチウムといった高価な試薬を出発原料に対して等
モル以上使用する必要がある。一方、上記の方法は、
〜の方法における問題点を回避することができるも
のの、リン酸を2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタン
ジオールに対して約1.9倍モル使用するため、製造コ
ストが高く、また、粘稠な85%リン酸水溶液を用いる
ので操作性も悪い。さらに、環境汚染を防止するため、
排水処理が必要となる。
〜に記載された方法はいずれも次のような点で工業的
に実施するには難点がある。すなわち、上記の方法
は、水素添加の際に高価な水素化リチウムアルミニウム
を使用する必要がある。また、上記の方法は、出発原
料である2−アリルオキシエチルハライドの入手が容易
ではなく、コバルト錯体を出発原料に対して等モル以上
使用することが必要であり、しかも還元剤として高価な
水素化ホウ素ナトリウムを使用する必要がある。そし
て、上記の方法は、アルキルボラン類およびクロロメ
チルリチウムといった高価な試薬を出発原料に対して等
モル以上使用する必要がある。一方、上記の方法は、
〜の方法における問題点を回避することができるも
のの、リン酸を2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタン
ジオールに対して約1.9倍モル使用するため、製造コ
ストが高く、また、粘稠な85%リン酸水溶液を用いる
ので操作性も悪い。さらに、環境汚染を防止するため、
排水処理が必要となる。
【0004】このように、3−ヒドロキシメチルテトラ
ヒドロフランの工業的製法として満足できる方法は未だ
確立されていないのが現状である。しかして本発明は、
工業的に入手可能な原料を用いて、安価かつ簡便に3−
ヒドロキシメチルテトラヒドロフランを工業的に有利に
製造できる方法を提供することにある。
ヒドロフランの工業的製法として満足できる方法は未だ
確立されていないのが現状である。しかして本発明は、
工業的に入手可能な原料を用いて、安価かつ簡便に3−
ヒドロキシメチルテトラヒドロフランを工業的に有利に
製造できる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
課題は、固体酸触媒の存在下に2−ヒドロキシメチル−
1,4−ブタンジオールを脱水環化することを特徴とす
る3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランの製造方法
を提供することによって解決される。
課題は、固体酸触媒の存在下に2−ヒドロキシメチル−
1,4−ブタンジオールを脱水環化することを特徴とす
る3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランの製造方法
を提供することによって解決される。
【0006】本発明において原料として用いられる2−
ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールは一級の水
酸基を三つ有する化合物であり、反応条件や使用する触
媒の種類如何によっては、分子間での脱水反応によるエ
ーテルの生成、分子内での脱水反応によるオレフィンの
生成等の副反応が起こる。さらに、目的生成物である3
−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランが有する水酸基
は反応性に富み、分子間での脱水反応によるエーテルの
生成、分子内での脱水反応によるオレフィンの生成等が
起こる。本発明では、固体酸触媒を使用して不均一系で
反応を行うことにより、かかる副反応および逐次反応に
よる目的物のロスを抑制し、3−ヒドロキシメチルテト
ラヒドロフランを高選択的に製造することができる。
ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールは一級の水
酸基を三つ有する化合物であり、反応条件や使用する触
媒の種類如何によっては、分子間での脱水反応によるエ
ーテルの生成、分子内での脱水反応によるオレフィンの
生成等の副反応が起こる。さらに、目的生成物である3
−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランが有する水酸基
は反応性に富み、分子間での脱水反応によるエーテルの
生成、分子内での脱水反応によるオレフィンの生成等が
起こる。本発明では、固体酸触媒を使用して不均一系で
反応を行うことにより、かかる副反応および逐次反応に
よる目的物のロスを抑制し、3−ヒドロキシメチルテト
ラヒドロフランを高選択的に製造することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において出発原料として用
いられる2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオー
ルは、特開平6−340569号公報記載の方法に従
い、2−ブテン−1,4−ジオールをヒドロホルミル化
反応して2−ホルミル−1,4−ブタンジオールとし、
得られた2−ホルミル−1,4−ブタンジオールを常法
に従って水素添加することにより工業的に製造すること
ができる。
いられる2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオー
ルは、特開平6−340569号公報記載の方法に従
い、2−ブテン−1,4−ジオールをヒドロホルミル化
反応して2−ホルミル−1,4−ブタンジオールとし、
得られた2−ホルミル−1,4−ブタンジオールを常法
に従って水素添加することにより工業的に製造すること
ができる。
【0008】本発明における固体酸触媒としては、公知
のものを使用することができ、例えば、スルホン酸型ま
たはカルボン酸型等の酸性型イオン交換樹脂、活性白
土、シリカ−アルミナ、γ−アルミナ、シリカ、酸化バ
ナジウムなどが挙げられるが、これらの中でも酸性型イ
オン交換樹脂、活性白土、シリカ−アルミナまたはγ−
アルミナが好ましい。固体酸触媒は単独で使用してもよ
いし、2種以上を併用してもよい。
のものを使用することができ、例えば、スルホン酸型ま
たはカルボン酸型等の酸性型イオン交換樹脂、活性白
土、シリカ−アルミナ、γ−アルミナ、シリカ、酸化バ
ナジウムなどが挙げられるが、これらの中でも酸性型イ
オン交換樹脂、活性白土、シリカ−アルミナまたはγ−
アルミナが好ましい。固体酸触媒は単独で使用してもよ
いし、2種以上を併用してもよい。
【0009】固体酸触媒の使用量は、固体酸触媒の種類
および反応条件等によって異なるが、一般に、原料であ
る2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールに対
して1〜50重量%の範囲である。好ましい使用量とし
ては、例えば、陽イオン交換樹脂、活性白土またはシリ
カ−アルミナを固体酸触媒として用いる場合には、2−
ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールに対して1
〜40重量%であり、また、γ−アルミナを固体酸触媒
として使用する場合には、2−ヒドロキシメチル−1,
4−ブタンジオールに対して5〜40重量%である。
および反応条件等によって異なるが、一般に、原料であ
る2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールに対
して1〜50重量%の範囲である。好ましい使用量とし
ては、例えば、陽イオン交換樹脂、活性白土またはシリ
カ−アルミナを固体酸触媒として用いる場合には、2−
ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールに対して1
〜40重量%であり、また、γ−アルミナを固体酸触媒
として使用する場合には、2−ヒドロキシメチル−1,
4−ブタンジオールに対して5〜40重量%である。
【0010】本発明では溶媒の使用は必須ではないが、
反応を阻害しない限り溶媒の使用は差支えない。かかる
溶媒としては、デカリン、テトラリン等の炭化水素系溶
媒などが挙げられる。溶媒の使用量は、特に限定されな
いが、反応の容積効率を損なわない範囲とすることが望
ましい。
反応を阻害しない限り溶媒の使用は差支えない。かかる
溶媒としては、デカリン、テトラリン等の炭化水素系溶
媒などが挙げられる。溶媒の使用量は、特に限定されな
いが、反応の容積効率を損なわない範囲とすることが望
ましい。
【0011】反応温度は、固体酸触媒の種類および使用
量により異なるが、反応速度および反応選択性の観点か
ら50〜250℃の範囲内であることが好ましい。より
好ましい範囲は、固体酸触媒として酸性型イオン交換樹
脂を用いる場合には80〜150℃であり、固体酸触媒
として活性白土を用いる合には80〜190℃である。
また、シリカ−アルミナを固体酸触媒として用いる場合
には80〜230℃であり、γ−アルミナを固体酸触媒
として用いる場合には170〜230℃である。
量により異なるが、反応速度および反応選択性の観点か
ら50〜250℃の範囲内であることが好ましい。より
好ましい範囲は、固体酸触媒として酸性型イオン交換樹
脂を用いる場合には80〜150℃であり、固体酸触媒
として活性白土を用いる合には80〜190℃である。
また、シリカ−アルミナを固体酸触媒として用いる場合
には80〜230℃であり、γ−アルミナを固体酸触媒
として用いる場合には170〜230℃である。
【0012】2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジ
オールの脱水環化反応は、液相で実施してもよいし、気
相で実施してもよい。また、常圧下、減圧下、加圧下の
いずれで実施してもよい。
オールの脱水環化反応は、液相で実施してもよいし、気
相で実施してもよい。また、常圧下、減圧下、加圧下の
いずれで実施してもよい。
【0013】2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジ
オールの脱水環化反応は、バッチ式、連続式のいずれの
方式で実施してもよい。反応をバッチ式で実施する場合
には、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオー
ル、所定量の固体酸触媒および必要に応じて溶媒を混合
し、攪拌機付きの反応容器中で所定の反応温度に保つこ
とによって実施される。また、固体酸触媒を予め投入し
た攪拌機付きの反応容器に、2−ヒドロキシメチル−
1,4−ブタンジオールを徐々に添加することによって
実施してもよい。この際、2−ヒドロキシメチル−1,
4−ブタンジオールはそのまま添加してもよいし、溶媒
に溶解して溶液の形で添加してもよい。
オールの脱水環化反応は、バッチ式、連続式のいずれの
方式で実施してもよい。反応をバッチ式で実施する場合
には、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオー
ル、所定量の固体酸触媒および必要に応じて溶媒を混合
し、攪拌機付きの反応容器中で所定の反応温度に保つこ
とによって実施される。また、固体酸触媒を予め投入し
た攪拌機付きの反応容器に、2−ヒドロキシメチル−
1,4−ブタンジオールを徐々に添加することによって
実施してもよい。この際、2−ヒドロキシメチル−1,
4−ブタンジオールはそのまま添加してもよいし、溶媒
に溶解して溶液の形で添加してもよい。
【0014】一方、反応を連続式で実施する場合には、
固体酸触媒を予め投入し、所定の温度に設定した反応容
器に2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールを
連続的に供給し、所定の滞留時間の後反応混合物を連続
して抜き取ることによって実施することができる。
固体酸触媒を予め投入し、所定の温度に設定した反応容
器に2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールを
連続的に供給し、所定の滞留時間の後反応混合物を連続
して抜き取ることによって実施することができる。
【0015】なお、本発明では、バッチ式、連続式のい
ずれの場合においても、反応温度を3−ヒドロキシメチ
ルテトラヒドロフランの沸点(106℃/18mmH
g、205℃/760mmHg)よりも高い温度に設定
して、生成物である3−ヒドロキシメチルテトラヒドロ
フランを反応容器から留出させる形で2−ヒドロキシメ
チル−1,4−ブタンジオールの脱水環化を実施しても
よい。
ずれの場合においても、反応温度を3−ヒドロキシメチ
ルテトラヒドロフランの沸点(106℃/18mmH
g、205℃/760mmHg)よりも高い温度に設定
して、生成物である3−ヒドロキシメチルテトラヒドロ
フランを反応容器から留出させる形で2−ヒドロキシメ
チル−1,4−ブタンジオールの脱水環化を実施しても
よい。
【0016】上記の方法で得られた反応混合物からの3
−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランの単離は、該反
応混合物から必要に応じて固体酸触媒を除去した後、蒸
留などの公知の方法によって行うことができる。
−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランの単離は、該反
応混合物から必要に応じて固体酸触媒を除去した後、蒸
留などの公知の方法によって行うことができる。
【0017】かくして得られた3−ヒドロキシメチルテ
トラヒドロフランは、所望により、蒸留、カラムクロマ
トグラフィーなどの公知の方法により、さらに純度を高
めることができる。
トラヒドロフランは、所望により、蒸留、カラムクロマ
トグラフィーなどの公知の方法により、さらに純度を高
めることができる。
【0018】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。
するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。
【0019】実施例1 還流冷却器を備えた内容積300mlの三口フラスコ
に、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオール1
80g(1.5モル)、スルホン酸型陽イオン交換樹脂
〔RCP160H(商品名)、三菱化成(株)社製〕5
gを仕込み、フラスコ内の圧力を18mmHgに調整
し、内温を140〜150℃に設定して、還流させなが
ら5時間反応を行った。室温まで冷却した後、得られた
反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールの
転化率は98%、3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフ
ランへの選択率は93%であることが分かった。上記で
得られた反応混合物から、濾過により陽イオン交換樹脂
を除去し、得られた濾液を減圧下に蒸留することによっ
て3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフラン112g
(1.1モル)を得た。
に、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオール1
80g(1.5モル)、スルホン酸型陽イオン交換樹脂
〔RCP160H(商品名)、三菱化成(株)社製〕5
gを仕込み、フラスコ内の圧力を18mmHgに調整
し、内温を140〜150℃に設定して、還流させなが
ら5時間反応を行った。室温まで冷却した後、得られた
反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールの
転化率は98%、3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフ
ランへの選択率は93%であることが分かった。上記で
得られた反応混合物から、濾過により陽イオン交換樹脂
を除去し、得られた濾液を減圧下に蒸留することによっ
て3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフラン112g
(1.1モル)を得た。
【0020】実施例2〜4 固体酸触媒の種類および使用量ならびに反応条件を表1
に示すとおりに変更して実施例1と同様の操作により2
−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールの脱水環
化反応を実施した。2−ヒドロキシメチル−1,4−ブ
タンジオールの転化率および3−ヒドロキシメチルテト
ラヒドロフランへの選択率を表1に併せて示す。
に示すとおりに変更して実施例1と同様の操作により2
−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールの脱水環
化反応を実施した。2−ヒドロキシメチル−1,4−ブ
タンジオールの転化率および3−ヒドロキシメチルテト
ラヒドロフランへの選択率を表1に併せて示す。
【0021】
【表1】
【0022】実施例5 フィードポンプ、クライゼン型連結管および冷却器を備
えた内容積1リットルの三口フラスコに、2−ヒドロキ
シメチル−1,4−ブタンジオール600g(5モル)
およびγ−アルミナ〔N611N3(商品名)、日揮化
学(株)社製〕120gを仕込み、常圧下で内温を21
0℃に調整した。3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフ
ランおよび水の留出に合わせて、フラスコ内の原料(2
−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオール)がおよ
そ600gで一定になるように2−ヒドロキシメチル−
1,4−ブタンジオールを反応容器にフィードした。約
5時間かけて600gの2−ヒドロキシメチル−1,4
−ブタンジオールをフィードし終えた時点で反応を止め
た。反応液、留出液の分析を行った結果、2−ヒドロキ
シメチル−1,4−ブタンジオールの転化率は99%、
3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランへの選択率は
98%であることが分かった。
えた内容積1リットルの三口フラスコに、2−ヒドロキ
シメチル−1,4−ブタンジオール600g(5モル)
およびγ−アルミナ〔N611N3(商品名)、日揮化
学(株)社製〕120gを仕込み、常圧下で内温を21
0℃に調整した。3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフ
ランおよび水の留出に合わせて、フラスコ内の原料(2
−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオール)がおよ
そ600gで一定になるように2−ヒドロキシメチル−
1,4−ブタンジオールを反応容器にフィードした。約
5時間かけて600gの2−ヒドロキシメチル−1,4
−ブタンジオールをフィードし終えた時点で反応を止め
た。反応液、留出液の分析を行った結果、2−ヒドロキ
シメチル−1,4−ブタンジオールの転化率は99%、
3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランへの選択率は
98%であることが分かった。
【0023】上記で得られた留出液を30cmのビグリ
ュー管、還流冷却器を備えた内容積1リットルの三口フ
ラスコに仕込み減圧下に蒸留を行った。その結果、沸点
106℃/18mmHg、純度99%以上の3−ヒドロ
キシメチルテトラヒドロフラン448.8g(4.4モ
ル、単離収率88%)を得た。得られた化合物は、1H
−NMRおよびIR分析により目的の化合物であること
を確認した。 1H−NMR(CDCl3、TMS、δ:ppm) 1.64(m,1H)、2.01(m,1H)、2.4
6(m,1H)、3.14(s,1H)、3.49−
3.89(m,5H)IR(νmax:cm-1) 3480(O−H)、2980(C−H)、2900
(C−H)、1090(C−O)、1050(C−O)
ュー管、還流冷却器を備えた内容積1リットルの三口フ
ラスコに仕込み減圧下に蒸留を行った。その結果、沸点
106℃/18mmHg、純度99%以上の3−ヒドロ
キシメチルテトラヒドロフラン448.8g(4.4モ
ル、単離収率88%)を得た。得られた化合物は、1H
−NMRおよびIR分析により目的の化合物であること
を確認した。 1H−NMR(CDCl3、TMS、δ:ppm) 1.64(m,1H)、2.01(m,1H)、2.4
6(m,1H)、3.14(s,1H)、3.49−
3.89(m,5H)IR(νmax:cm-1) 3480(O−H)、2980(C−H)、2900
(C−H)、1090(C−O)、1050(C−O)
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、農薬、医薬などのファ
インケミカルズの合成原料として有用な3−ヒドロキシ
メチルテトラヒドロフランを、簡便な操作で、高収率、
高選択的かつ安価に製造することができる。
インケミカルズの合成原料として有用な3−ヒドロキシ
メチルテトラヒドロフランを、簡便な操作で、高収率、
高選択的かつ安価に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300
Claims (2)
- 【請求項1】固体酸触媒の存在下に2−ヒドロキシメチ
ル−1,4−ブタンジオールを脱水環化することを特徴
とする3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランの製造
方法。 - 【請求項2】2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジ
オールの脱水環化を50〜250℃の範囲内の温度で実
施することを特徴とする請求項1記載の3−ヒドロキシ
メチルテトラヒドロフランの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8143732A JPH09301967A (ja) | 1996-05-14 | 1996-05-14 | 3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8143732A JPH09301967A (ja) | 1996-05-14 | 1996-05-14 | 3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09301967A true JPH09301967A (ja) | 1997-11-25 |
Family
ID=15345728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8143732A Pending JPH09301967A (ja) | 1996-05-14 | 1996-05-14 | 3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09301967A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001163866A (ja) * | 1999-12-07 | 2001-06-19 | Kuraray Co Ltd | 3−メチルテトラヒドロフランの製造方法 |
JP2002255950A (ja) * | 2001-02-28 | 2002-09-11 | Council Scient Ind Res | 3−ヒドロキシメチルテトラヒドロフランの製造方法 |
CN103709126A (zh) * | 2013-11-14 | 2014-04-09 | 江苏中旗作物保护股份有限公司 | 杀虫剂呋虫胺中间体3-羟甲基四氢呋喃的合成方法 |
JP2017517491A (ja) * | 2014-04-10 | 2017-06-29 | アーチャー−ダニエルズ−ミッドランド カンパニー | R−グルコシド、糖アルコール、還元糖アルコールおよび還元糖アルコールのフラン誘導体の合成 |
-
1996
- 1996-05-14 JP JP8143732A patent/JPH09301967A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001163866A (ja) * | 1999-12-07 | 2001-06-19 | Kuraray Co Ltd | 3−メチルテトラヒドロフランの製造方法 |
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CN103709126A (zh) * | 2013-11-14 | 2014-04-09 | 江苏中旗作物保护股份有限公司 | 杀虫剂呋虫胺中间体3-羟甲基四氢呋喃的合成方法 |
JP2017517491A (ja) * | 2014-04-10 | 2017-06-29 | アーチャー−ダニエルズ−ミッドランド カンパニー | R−グルコシド、糖アルコール、還元糖アルコールおよび還元糖アルコールのフラン誘導体の合成 |
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