JPH09300225A - 鋳物用ダイヤモンドカッター - Google Patents

鋳物用ダイヤモンドカッター

Info

Publication number
JPH09300225A
JPH09300225A JP32176996A JP32176996A JPH09300225A JP H09300225 A JPH09300225 A JP H09300225A JP 32176996 A JP32176996 A JP 32176996A JP 32176996 A JP32176996 A JP 32176996A JP H09300225 A JPH09300225 A JP H09300225A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diamond
cutting
cutter
substrate
casting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32176996A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Saito
誠 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tone KK
Original Assignee
Tone KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tone KK filed Critical Tone KK
Priority to JP32176996A priority Critical patent/JPH09300225A/ja
Publication of JPH09300225A publication Critical patent/JPH09300225A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 いわゆる腰が強く、切削熱による基板の振れ
がなく、したがって鋳物を切断対象物とすることを可能
としたダイヤモンドカッターを提供する。 【解決手段】 両側面が段差のない平行平面に形成され
た鉄製円形基板2′の外周縁に、ダイヤモンド5の砥粒
を電着した切刃部が形成され、前記基板2′の両側面に
ダイヤモンドの砥粒を電着した領域が、切刃部と基板中
央の締付部との間のほぼ全面にわたって複数個所に散在
して設けられ、かつ、前記両側面に散在させたダイヤモ
ンド砥粒の領域は、前記切刃部砥粒未満の砥粒を有する
ことを特徴とする鋳物用ダイヤモンドカッターである。
両側面のダイヤモンド砥粒により、切断時の発熱量が小
さく、切削速度を倍増し耐久性も増加する。また、前記
基板は、Ni30〜50%−Fe合金組成の低熱膨張係
数材が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳物を切断するた
めのカッターの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳物を製造したのちには後処理工程によ
って、製品である鋳物についているバリや、溶湯を注入
するための湯口、さらには、押湯を切断する必要があ
る。従来この切断には、ファインカッターと呼ばれるレ
ジノイド砥石が使用されている。レジノイド砥石は、溶
融アルミナ質、炭化ケイ素質等の砥粒を結合剤で固め、
繊維物質によって補強し、大きな可塑性と高い周速度と
を与えられた砥石である。このファインカッターは、結
合剤が樹脂からなっているため、ファインカッターが摩
耗するにしたがって、粉塵や臭いを発生し、健康によく
ないものであった。また、早く摩耗してしまい、カッタ
ーの直径が減少してしまうので、周速度が小さくなり、
作業性がよくないものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明者
は、鋳物を対象とするカッターに、石材、コンクリー
ト、およびタイル等を切断対象とするカッターを、工夫
して使うことができないかと着目した。これらを対象と
するカッターは、図2に示すように、ダイヤの砥粒を含
む焼結剤からなるチップ1を、スチール盤2の円周縁面
にロー付け3によって取り付けるものである。切断の際
に水を使用しないドライカッターは、そのロー剤に高い
耐熱性が要求されるため、コバルト合金(融点1100
℃)が使用され、切断の際に水が使用されるウォーター
カッターでは、ロー剤に銅錫系の合金(融点800℃程
度)が用いられる。これらのロー付けの際に、スチール
盤の周囲縁は局部的に熱せられ、他の熱せられていない
部分との間に熱膨張差を生じ、歪みを生じてしまう。し
たがって、従来のダイヤモンドカッターには、周囲縁か
ら中心に向って走る複数のスリット4が存在する(特公
昭61−3631号公報、特公昭61−7902号公
報、特公昭61−22763号公報、特公昭61−22
764号公報参照)。
【0004】このスリットにより、ロー付けの際の歪み
を防止しようとするものである。このスリットには、ダ
イヤモンドカッターを空冷する空冷機能や、スリット可
動部が被切断物にぶつかる衝撃力を利用して破砕切断す
ることができる等の効果があるものの、発明者の意図す
るように、鋳物切断用として使用するためには、鋳物自
体が靭性が高く、衝撃破損をしないので、スリット形状
ではピークの応力が加わるため、なくしてしまわなけれ
ばならないものであった。すなわち、スリットが存在す
ると、切断時に鋳物の切断抵抗に対し、大きな力が断続
的に加わり、基板に加わる最大応力のくり返し作動によ
り、基板の破損に至る現象が起こる。このように、いわ
ゆるカッターとしての腰が弱くては、鋳物切削には不適
であった。なお、この腰が弱いという現象は、ロー付け
によって、焼き入れされていたスチール盤が、熱によっ
て焼き鈍し状態となり鈍化してしまうことにより、さら
に相乗的に生じてしまうものであった。
【0005】もっとも、小型のダイヤモンドカッターに
おいては、スリットの存在しないものも従来技術にはあ
るが、このいわゆる一枚もののダイヤモンドカッター
は、前記局部的な熱膨張の差を生じないために、スチー
ル盤全体を前記チップと一体的に製造する必要があり、
この製造時の焼結の際に、焼き入れされていたスチール
盤は、やはり鈍化してしまい、腰が弱くなってしまうも
のであった。また、鋳物を対象とするカッターは、鋳物
に対し作業上いろいろな角度に傾けて使用する必要があ
るため、作業員が手に持って傾けることのできるグライ
ンダに取り付けて使用される。このため、カッターの姿
勢は不安定となり、スチール盤の側面が鋳物に接触し、
熱が発生したり歪みを生じたり、また、振動を生じたり
して作業能率が悪く、さらには、作業員を危険な状態に
おいてしまうものであった。さらに、従来、金属を対象
とするカッターには、ダイヤモンドは使用できないと考
えられていた。その理由は、金属を切断するには、金属
自体の靭性が高く、切削抵抗が大きいので、切断する際
の発熱に対し、ダイヤモンドの耐熱性は十分ではないと
考えられていたからである。
【0006】例えば、特開昭58−186569号公報
記載の電着砥石、或いは実開昭61−9255号公報記
載のダイヤモンドディスクソー等は、全て石材、コンク
リート、或いはタイルなどを切断対象にしている。尚、
特開昭58−186569号公報記載のものは、予め金
属膜を施した砥粒を電着させるため、メッキが異常析出
し、砥粒と基板との間のメッキによる固着性が弱く、と
ても銑鉄鋳物の切断には使用できなかった。また、実開
昭61−9255号公報記載のものは、切刃の対象物に
対する切削面が全面ラウンド状に形成されているため、
切削面積が増加し、切れ味が悪く、また切刃の断面形状
が円板内周側に向かって漸次薄肉になっているので、切
断面の曲がりや蛇行を生じるという問題があった。ま
た、特開昭50−50785号公報、或いは実開昭58
−84849号公報には、基板端部にテーパ面を形成し
たり段差を設けて、切刃端面の厚さを薄くしたものが記
載されているが、鋳物自体の内部応力が圧力となって、
切断中に基板を挟み込み、靱性の高い銑鉄鋳物の切断に
は不適切であった。さらに、特開昭56−114669
号公報記載のように、基板端部に設けたスリットに砥粒
を充填することにより、基板端部側面上に砥粒面を設け
たものは、実際上しばしば生じる斜め切りに対しては有
効ではなく、むしろ、被切削物と基板との摩擦により、
基板に変形等の不具合をもたらすという問題があった。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、
いわゆる腰が強く、切削熱による基板の振れがなく、し
たがって鋳物を切断対象物とすることを可能としたダイ
ヤモンドカッターを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下のよう
に解決される。請求項1記載発明は、両側面が段差のな
い平行平面に形成された鉄製円形基板の外周縁に、ダイ
ヤモンドの砥粒を電着した切刃部が形成され、前記基板
の両側面にダイヤモンドの砥粒を電着した領域が、切刃
部と基板中央の締付部との間のほぼ全面にわたって複数
個所に散在して設けられ、かつ、前記両側面に散在させ
たダイヤモンド砥粒の領域は、前記切刃部の砥粒径未満
の砥粒を有することを特徴とする鋳物用ダイヤモンドカ
ッターである。切削対象物である銑鉄鋳物の素形材を供
給する作業工程において、余分な駄肉をより速く効率的
に切り落す必要があり、特に、切断面の精度の必要性が
ない作業形態ではあるが、基板外周縁に連続してダイヤ
モンド砥粒を電着した切刃部は切れ味もよく、理論的に
は基板両側面の露出部分は、鋳物に接触することはない
が、作業形態が手持ち式グラインダーによるものが大半
であり、切刃部以外の基板露出部分が鋳物と接触し、鉄
と鉄とが高速回転しながら接触することにより、短時間
で摩擦熱による基板の変形や破損などの危険な状態にさ
らされるため、切断には寄与していないが、両側面のほ
ぼ全面にわたって、複数個所に散在させて砥粒を電着す
ることで、基板露出面が、直接、鋳物に接触することな
く、摩擦抵抗を減少し、かつ、安全性の高いカッターを
提供することができる。また、請求項2記載発明は、前
記基板は、Ni30〜50%−Fe合金組成の低熱膨張
係数材からなる請求項1に記載の鋳物用ダイヤモンドカ
ッターである。乾式切断による切断作業において、安全
性を含む安定した応力一定の作業が行えるように、切断
に寄与する切刃部が、連続した外周縁切刃部を有するた
め、切断に際し発生する切削熱は外周縁から内部へ伝達
され、基板に蓄熱される。一般に多用されている鋼(S
KあるいはSKS材)では、基板の蓄熱により、熱膨張
で基板にたて振れを生じ、連続作業が困難な状態を引き
起こすが、本発明のように、基板にNi30〜50%−
Fe合金の低熱膨張係数材を用いることで、半径方向に
不均一に生じる高速回転中の熱膨張を低く抑えることが
でき、基板の作業中の振れをさらに防止することが可能
となり、切れ味や切削能率がさらに向上する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態に係る鋳物用
ダイヤモンドカッターを図1に示す。Ni36%−Fe
合金盤2′(基板)にはスリットは存在せず、キンバレ
ー型ホイルとなっている。周囲縁面及び両側面の一部に
はダイヤ砥粒5が一層に存在する。この鋳物用ダイヤモ
ンドカッターによって実際の鋳物を切断した実験結果
を、従来のカッターによる実験結果と比較して説明す
る。対象物となる鋳物は、FCD−40(粒状黒鉛鋳
鉄)30mmφである。カッターを回転する回転駆動装
置は、商品名ハンドグラインダー(日立、Disc Grind
er PDH−180、100V12A 6000rpm)で
ある。従来のカッターは、ファインカッターで、直径2
50mmφ、厚さ2.5mmである。本実施形態の鋳物
用ダイヤモンドカッターは、直径250mmφ、厚さ
1.5mm(基板0.9mm)、ダイヤモンド粒度は周囲
縁面で20〜30メッシュ、両側面の一部で30メッシ
ュ以下、メッキ母材はニッケルである。この実験の結果
は、以下の表のようになった。
【0009】
【表1】
【0010】この実験結果において、従来のファインカ
ッター(レジノイド砥石)は、150mmφまで使用可
能であるので、前記30mmφの鋳物を100回切断す
ると使用不可能となる。これに対し、本実施形態の鋳物
用ダイヤモンドカッターは、400回切断したのちも、
肉眼で認識できる摩耗はないので、従来に比べ、かなり
高い性能のカッターを提供できると考えられる。実際の
鋳物工場では、切断されるべき鋳物の直径は、約30〜
100mmφ近くまであるので、大型の湯口を有する鋳
物の場合には、さらに少ない切断回数によって従来のカ
ッターは使用不可能となってしまうことが考えられる。
これに対し、本実施形態のカッターは、十分に威力を発
揮できると考えられる。
【0011】以下に、いくつかの実験例を示す。大きさ
が8inch;205mmφの図3のタイプのダイヤモンド
カッターにより鋳物工場にて、押湯・湯口等の切断実験
をおこなった。従来のレジノイド砥石による仕事量にお
きかえて約30枚分相当の切断ができた。しかし、図4
に示すように、基板自体に上・下作用の応力が働き、ダ
イヤ切刃部固着界面からハクリ現象部も認められ、又、
角部のダイヤa′のうける応力が高く、脱落(図5)が
早期に起こり切削性が低下する傾向が認められた。
【0012】そこで、図6に示すように、砥石の分布を
コの字型に固着してテストを行なった。これにより、寿
命が約3倍(従来型に比べ)に向上する。ところが、切
削速度が徐々に低下する傾向が認められた。解析結果よ
りa′ダイヤの脱落及び基板の周囲縁の角が直角であ
り、この角部に異常電着が起こり(図7)、切断時にブ
レーキ作用をおこしていることがわかった。
【0013】そこで、図8の形状を採用して角部にR加
工をし、R≒0.2tとした(t:厚さ)。その結果、
R加工することにより初期速度が長期に維持できた。レ
ジンカッター使用量に換算して約100枚以上の切断が
できた。その結果を以下に示す。 (1)FCD−40(30mmφ)切削テスト比較 図6のものでは13〜15秒で切断できた。図8のもの
では9〜11秒で切断できた。 (2)鋳物工場に於ける実積 使用期間(25日間)(従来≒120枚/月使用) サイズ10′(250φ)(従来≒380枚/月使用)
【0014】
【表2】
【0015】次に、基板にFe−Ni合金を用いた例と
して、以下の実験を示す。従来は鋼板金属盤に(SKS
−51)(以下(a)とする)を使用しており、作業中に
基板振れ等が発生し、作業効率の低下があった。これに
対して低熱膨張係数材(アンバー、Fe−36%Ni合
金)(以下(b)とする)を使用すると作業効率が向上す
る。このことを実験(1)(2)で示す。 (1)FCD(神戸鋳鉄所製品デンスバー)切断テスト FCD−40(30mmφ) レジノイドカッターは11〜15秒かかって切断でき、
1回当たり2〜3mm消耗した。ダイヤモンドカッター
は9〜11秒かかって切断できた。また連続5回切断時
に、基板振れはダイヤモンドカッターにはほとんど認め
られない((a),(b)材共になし)。 FCD−40(50mmφ) レジノイドカッターは50〜55秒かかって切断でき、
1回当たり8〜10mm消耗した。ダイヤモンドカッタ
ーは38〜42秒かかって切断でき、((a)材42〜5
0秒)連続5回切断時による金属盤の振れは、(a)材の
場合、振幅巾約4mmぐらいまで振れだした(図1
1)。(b)材の場合は、振れは認められなかった。この
振れの生ずる現象は金属盤の熱膨張に関係する。50m
mφ(FCD)切断時(1回)の切刃部熱影響は、サー
モラベルによる測定では、170〜205mmφで約9
0℃上昇している。又、5分後には120mmφまで7
0℃(170〜205mmφ)ぐらい熱伝導している
(図12)。前記の切断テストからわかるように、切断
した際に発生する発熱温度が90℃以上になった場合、
従来の材質では振れが発生し作業効率が低下する。
【0016】(2)被切断材FCD−40、30mmφ
の丸棒を8インチのレジノイドカッターおよびダイヤモ
ンドカッターによって切断するテストを行った結果を図
9に示す。切断試験に用いたカッター装置は、大和工業
製のライトカッターム100型(100V 15A 3,
400rpm)であり、レジノイド砥石は、N社製20
5mmφ×2.2mmtを使用し、外径160mmφで
寿命とした。結果はレジノイドカッターは25カットで
外径が160mmとなり、1カット当たり1.8mmの
外形消耗に対し、Fe−36%Ni合金の金属盤を使用
するダイヤモンドカッターの場合は、外径摩耗はカット
数400でも≒0mmであった。また切削速度も平均
で、レジノイドカッター≒13秒/カット、ダイヤモン
ドカッター≒10秒/カットと、切削性はダイヤモンド
カッターはレジノイドカッターより約130%高い性能
を示した。さらに切刃部の発熱による膨張を防ぐため、
ダイヤモンドカッターの金属盤には、熱膨張率の少ない
Ni30〜50%−Fe合金を使用することにより、普
通鋼にくらべ熱膨張率を200℃のとき1/8に低減す
ることができ、熱膨張による障害を無視できるようにな
った。
【0017】尚、8inch(203.2mm)のダイヤモ
ンドカッターを使用して銑鉄鋳物を切断、切刃部(外
周)に200℃の温度が発生した場合の外周の熱膨張量
は、鋼の熱張係数12〜13×10~6を採用すると、 203.2×π×200×12.5×10~6=1.596
mm だけ外周が膨張することになる。この外周膨張により、
カッターに歪み、たわみが発生し、被切削体との間に衝
撃力が加わり砥石の異常摩耗となる。本実施形態のダイ
ヤモンドカッターは、切断の振れ防止のために低熱膨張
係数を有する特殊な材料を採用した(熱膨張係数:1〜
2×10~6)。今、熱膨張係数を1.5×10~6とする
と、 203.2×π×200×1.5×10~6=0.19mm だけ外周が膨張することなり、鋼に比べ1/8以上で振
れは無視できるようになった。
【0018】次に、粉塵の発生を抑止する効果を、図1
0に示す実験結果にもとづいて説明する。切断対象はF
CD−40(30mmφ)であり、実験方法は切断時の
切粉(砥粒)を回収し粒度分布を調べることによりおこ
なった。その結果である図10は、球状黒鉛鋳鉄(30
mmφ)の切断テストを行なったときに出る切粉(鋳
鉄)と砥粒(レジノイド)とを回収し、粒度分布を示し
たもので、レジノイドカッタとダイヤモンドカッターの
切粉(鋳鉄)粒度は、細かい粉度側に差が認められる。
又、大きな違いは、レジノイドカッタの摩耗により出て
くる砥粒によって、体積比で約25%の粉塵が発生して
いることである。粉塵として作業員の健康を害するの
は、軽くて空気中にまいあがり、ただよって落下しにく
いレジノイド砥石の粉である。また、細かい粒ほど健康
に害がある。この点、ダイヤモンドカッターによる方
は、レジノイド砥石の粉塵は生じず、粒度の小さい粉が
少ないので、害が小さくなっている。
【0019】本発明の実施形態によれば、電気メッキに
よりダイヤモンド砥粒を存在させることと、形状的にス
リットのないことにより、腰の強い鋳物用カッターを提
供でき、厚さを小さくし、両側面にもダイヤモンド砥粒
を存在させることにより、切断時の発熱量を小さくし、
仕事量を少なくして切削速度を倍増させ、耐久性も大巾
に増加させることができるものである。よって、ダイヤ
モンドカッターを使用することにより、摩耗が少なくカ
ッターの半径が小さくならないので周速度が小さくなら
ず、作業性が落ちない。また、寿命が長いので、経済的
となる。又、従来レジンカッターの場合と異なり、粉塵
等による不健康的な作業内容から開放され、安全衛生的
にも大いに効果を発揮できるものである。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、いわゆる腰が強く、切
削熱による基板の振れがなく、したがって鋳物を切断対
象物とすることを可能としたダイヤモンドカッターを提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る鋳物用ダイヤモンド
カッターの一部拡大側面図。
【図2】従来のダイヤモンドカッターの一部拡大側面
図。
【図3】図1の周縁の断面拡大図。
【図4】図3のカッターによる切削状態図。
【図5】図3の問題点を示す図で、切刃部の角部の断面
拡大図。
【図6】金属盤周囲縁面の砥粒の分布を金属盤断面にお
いてコの字形とした例の断面拡大図。
【図7】図6の問題点を示す図で、金属盤断面角部の異
常電着を示す断面拡大図。
【図8】金属盤の周囲縁の角部にR加工をおこなった例
の断面拡大図。
【図9】金属盤をNi30〜50%−Fe合金とした例
の実験結果を示すグラフ。
【図10】本発明の実施形態が粉塵を抑止できることを
示す実験結果のグラフ。
【図11】金属盤をNi30〜50%−Fe合金とした
例の実験を示す図である。
【図12】金属盤をNi30〜50%−Fe合金とした
例の実験を示す図である。
【符号の説明】
1 チップ 2 スチール盤 2′ Ni36%−Fe合金盤 3 ロー付け 4 スリット 5 ダイヤ砥粒

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両側面が段差のない平行平面に形成され
    た鉄製円形基板の外周縁に、ダイヤモンドの砥粒を電着
    した切刃部が形成され、前記基板の両側面にダイヤモン
    ドの砥粒を電着した領域が、切刃部と基板中央の締付部
    との間のほぼ全面にわたって複数個所に散在して設けら
    れ、かつ、前記両側面に散在させたダイヤモンド砥粒の
    領域は、前記切刃部の砥粒径未満の砥粒を有することを
    特徴とする鋳物用ダイヤモンドカッター。
  2. 【請求項2】 前記基板は、Ni30〜50%−Fe合
    金組成の低熱膨張係数材からなる請求項1に記載の鋳物
    用ダイヤモンドカッター。
JP32176996A 1987-02-27 1996-12-02 鋳物用ダイヤモンドカッター Pending JPH09300225A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32176996A JPH09300225A (ja) 1987-02-27 1996-12-02 鋳物用ダイヤモンドカッター

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62-44647 1987-02-27
JP4464787 1987-02-27
JP32176996A JPH09300225A (ja) 1987-02-27 1996-12-02 鋳物用ダイヤモンドカッター

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63036192A Division JPH0677901B2 (ja) 1987-02-27 1988-02-18 鋳物用ダイヤモンドカッター

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09300225A true JPH09300225A (ja) 1997-11-25

Family

ID=26384595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32176996A Pending JPH09300225A (ja) 1987-02-27 1996-12-02 鋳物用ダイヤモンドカッター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09300225A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200471506Y1 (ko) * 2012-03-30 2014-03-12 이일영 공업용 다이아몬드를 구비한 연마용 디스크

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200471506Y1 (ko) * 2012-03-30 2014-03-12 이일영 공업용 다이아몬드를 구비한 연마용 디스크

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101259651B1 (ko) 배향된 입자들을 가지는 cmp 패드 드레서 및 관련방법들
AU2003213299B2 (en) Wave Saw Blade
JPS6190876A (ja) 超砥粒電着丸鋸
JP2001246567A (ja) 重研削用のレジノイド研削砥石
JPH10202538A (ja) 銑鉄鋳物または鋼切断用多孔性ダイヤモンドカッター
JPH0677901B2 (ja) 鋳物用ダイヤモンドカッター
JPH09300225A (ja) 鋳物用ダイヤモンドカッター
JPH012871A (ja) 鋳物用ダイヤモンドカッター
JP3069831B2 (ja) 鋳物切断用カッター
US20220097157A1 (en) Machining tool having asymmetrical teeth having cutting particles
JP3380646B2 (ja) 電着ブレード
JPH1128670A (ja) カッティングソー
JP2000084858A (ja) 貫通孔付きカップ型回転砥石
KR20010090196A (ko) 철근 구조물 절단용 소우 블레이드
WO2000051789A1 (fr) Lame circulaire a diamant
JP2000326234A (ja) バリ取り用超砥粒ホイール
JP3317478B2 (ja) ダイヤモンド切断砥石
JPH06339863A (ja) 鋳物粗仕上げ用研削砥石
JPH0760648A (ja) 精密研削切断砥石
JP3998648B2 (ja) カップ型回転砥石
JPH0679635A (ja) ダイヤモンド切削砥石
JP3411233B2 (ja) 研削工具の製造方法
JP2002127021A (ja) 回転円盤カッタ
JPH1199478A (ja) ダイヤモンド切断砥石
JP3922900B2 (ja) 軸付き砥石