JPH0677901B2 - 鋳物用ダイヤモンドカッター - Google Patents

鋳物用ダイヤモンドカッター

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JPH0677901B2
JPH0677901B2 JP63036192A JP3619288A JPH0677901B2 JP H0677901 B2 JPH0677901 B2 JP H0677901B2 JP 63036192 A JP63036192 A JP 63036192A JP 3619288 A JP3619288 A JP 3619288A JP H0677901 B2 JPH0677901 B2 JP H0677901B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鋳物を切断するためのカッターの構造に関す
る。
〔従来の技術〕
鋳物を製造したのちには後処理工程によって、製品であ
る鋳物についてるバリや、溶湯を注入するための湯口、
さらには押湯を切断する必要がある。従来この切断に
は、ファインカッターと呼ばれるレジノイド砥石が使用
されている。レジノイド砥石は、溶融アルミナ質、炭化
ケイ素質等の砥粒を結合剤で固め、繊維物質によって補
強し、大きな可塑性と高い周速度とを与えられた砥石で
ある。このファインカッターは、結合剤が樹脂からなっ
ているため、ファインカッターが摩耗するにしたがっ
て、粉塵や臭いを発生し、健康によくないものであっ
た。また、早く摩耗してしまい、カッターの直径が減少
してしまうので、周速度が小さくなり、作業性がよくな
いものであった。
〔発明が解決しようとする課題〕
したがって、本発明者は、鋳物を対象とするカッター
に、石材、コンクリート、およびタイル等を切断対象と
するカッターを工夫して使うことができないかと着目し
た。これらを対象とするカッターは、第2図に示すよう
にダイヤの砥粒を含む焼結剤からなるチップ1を、スチ
ール盤2の円周縁面にロー付け3によって取り付けるも
のである。切断の際に水を使用しないドライカッター
は、そのロー剤に高い耐熱性が要求されるため、コバル
ト合金(融点1100℃)が使用され、切断の際に水が使用
されるウォーターカッターでは、ロー剤に銅錫系の合金
(融点800℃程度)が用いられる。これらのロー付けの
際に、スチール盤の周囲縁は局部的に熱せられ、他の熱
せられていない部分との間に熱膨張差を生じ、歪みを生
じてしまう。したがって、従来のダイヤモンドカッター
には、周囲縁から中心に向って走る複数のスリット4が
存在する(特公昭61−3631、特公昭61−7902、特公昭61
−22763、特公昭61−22764)。このスリットにより、ロ
ー付けの際の歪みを防止しようとするものである。この
スリットには、ダイヤモンドカッターを空冷する空冷機
能やスリット可動部が被切断物にぶつかる衝撃力を利用
して破砕切断することができる等の効果があるものの、
発明者の意図するように鋳物切断用として使用するため
には、鋳物自体が靭性が高く衝撃破損をしないのでスリ
ット形ではピークの応力が加わるため、なくしてしまわ
なければならないものであった。すなわち、スリットが
存在すると、切断時に鋳物の切断抵抗に対し大きな力が
断続的に加わり、基板に加わる最大応力のくり返し作動
により基板の破損に至る現像が起こる。このように、い
わゆるカッターとしての腰が弱くては鋳物切削には不適
であった。なお、この腰が弱いという現象は、ロー付け
によって、焼き入れされていたスチール盤が熱によって
焼き鈍し状態となり鈍化してしまうことにより、さらに
相乗的に生じてしまうものであった。
もっとも、小型のダイヤモンドカッターにおいては、ス
リットの存在しないものも従来技術にはあるが、このい
わゆる一枚もののダイヤモンドカッターは、前記局部的
な熱膨張の差を生じないために、スチール盤全体を前記
チップと一体的に製造する必要があり、この製造時の焼
結の際に、焼き入れされていたスチール盤は、やはり鈍
化してしまい、腰が弱くなってしまうものであった。
また、鋳物を対象とするカッターは、鋳物に対し作業上
いろいろな角度に傾けて使用する必要があるため、作業
員が手に持って傾けることのできるグラインダに取り付
けて使用される。このため、カッターの姿勢は不安定と
なり、スチール盤の側面が鋳物に接触し、熱が発生した
り、歪みを生じたり、振動を生じたりして作業能率が悪
く、さらには作業員を危険な状態においてしまうもので
あった。
さらに、従来、金属を対象とするカッターにはダイヤモ
ンドは使用できないと考えられていた。その理由は、金
属を切断するには金属自体の靭性が高く、切削抵抗が大
きいので切断する際の発熱に対し、ダイヤモンドの耐熱
性は十分でないと考えられていたからである。
例えば、特開昭58−186569号公報記載の電着砥石、或い
は実開昭61−9255号公報記載のダイヤモンドディスクソ
ー等は、全て石材、コンクリート、或いはタイルなどを
切断対象にしている。尚、特開昭58−186569号公報記載
のものは、予め金属膜を施した砥粒を電着させるため、
メッキが異常析出し、砥粒と基板との間のメッキによる
固着性が弱く、とても銑鉄鋳物の切断には使用できなか
った。また、実開昭61−9255号公報記載のものは、切刃
の対象物に対する切削面が全面ラウンド状に形成されて
いるため、切削面積が増加し、切れ味が悪く、また切刃
の断面形状が円板内周側に向かって漸次薄肉になってい
るので、切断面の曲がりや蛇行を生じるという問題があ
った。
また、特開昭50−50785号公報、或いは実開昭58−84849
号公報には、基板端部にテーパ面を形成したり段差を設
けて、切刃端面の厚さを薄くしたものが記載されている
が、鋳物自体の内部応力が圧力となって、切断中に基板
を挾み込み、靭性の高い銑鉄鋳物の切断には不適切であ
った。さらに、特開昭56−114669号公報記載のように、
基板端部に設けたスリットに砥粒を充填することによ
り、基板端部側面上に砥粒面を設けたもは、実際上しば
しば生じる斜め切りに対しては有効ではなく、むしろ、
被切削物と基板との摩擦により基板に変形等の不具合を
もたらすという問題があった。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、
いわゆる腰が強く、かつ発熱量が小さく、したがって鋳
物を切断対象物とすることを可能としたダイヤモンドカ
ッターを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本発明は、両側面が段差のな
い平行平面に形成された金属製円形基板の円周端部にダ
イヤの砥粒が電着され、前記基板を回転させて銑鉄鋳物
を切断する切刃が円周に連続しているホイルカッターで
あって、前記基板は、ダイヤの砥粒を電着した領域が、
切刃部と基板中央の締付部との間の露出側面のほぼ全面
にわたって、複数個所に散在して設けられているととも
に、前記基板の円周端面は、前記両側面に対して垂直な
面と、前記垂直な面および前記両側面のなす角部に僅か
に形成されたラウンド面とからなり、かつ、前記基板の
円周端部に電着されたダイヤの砥粒面は、前記両側面の
周縁部に該両側面と平行に形成された砥粒面と、前記両
側面に対して垂直な砥粒面と、これら二つの砥粒面の角
部が直角に近い僅かなラウンドに形成された砥粒面とを
有してなることを特徴とするものである。
〔作用〕
上記構成によれば、ダイヤの砥粒を電着した領域を、基
板露出側面のほぼ全面のわたって、複数個所に適宜散在
させて設けたので、切削対象物である銑鉄鋳物に基板露
出側面が直接接触することが防止され、鉄と鉄とが高速
回転で接触することにより発生する摩擦熱や振動等を防
止することができ、安全性が向上する。また鋳物との切
刃接触面が両側面に対して垂直なので、切削抵抗が低
く、切れ味がよい。さらに、両側面の周縁部まで断面コ
の字形に砥粒が形成されているので、切刃の接触強度が
増大し、切断圧力に対する垂直抵抗荷重によって切刃が
逃げ、切断面が曲がったり、蛇行したりすることがな
い。しかも、工業上、基板の断面形状を直角にした場
合、角部にメッキが異常析出する現象を防止することが
できないため、例えば、加工時に基板角部に基板厚さ
(t)の0.2t以下の僅かなラウンド加工に施すことによ
り、砥粒電着時の断面がほぼ直角な角部を有することが
でき、角部の変形を防止し、切削面積が最小となり、切
れ味をよくすることができる。
このように、ダイヤをメッキによって電着するので、従
来のようにロー付けや一体的製造の際の焼結を必要とせ
ず、金属基板を高温にすることなく、また鋳物切断には
不適切なスリットを使用しないで製作することができる
ので、カッター全体の腰を強くすることができる。ま
た、そのために従来のファインカッターに比べて、本発
明品は基板材料が鉄系のために高強度であり、ファイン
カッターのように炭化珪素砥粒をレジンで固化したもの
と異なり、強度的にも切り巾を小さくでき、厚さの薄い
鋳物用カッターにすることができるので、切削仕事量が
低減して切削能率が向上する。
また、例えば、基板にNi30〜50%−Fe合金などの低熱膨
張係数材を用いると、半径方向に不均一に生じる高速回
転中の熱膨張を低く押さえることができ、金属基板の作
業中の振れをさらに防止することが可能となる。また、
電着ダイヤ砥粒を一層とし、基板側面に適宜設けた電着
砥粒領域のダイヤ粒度を、切刃部のダイヤ粒度よりも小
さいものを用いると、基板側面の厚みが切刃部以下とな
り、切削対象物に対する基板側面の接触が軽減され、切
削抵抗や発熱が軽減されるので、切れ味や切削能率が向
上する。
〔実施例〕 本発明の一実施例に係る鋳物用ダイヤモンドカッターを
第1図に示す。Ni36%−Fe合金盤2′(基板)にはスリ
ットは存在せずキンバレー型ホイルとなっている。周囲
縁面及び両側面の一部にはダイヤ砥粒5が一層に存在す
る。この鋳物用ダイヤモンドカッターによって実際の鋳
物を切断した実験結果を、従来のカッターによる実験結
果と比較して説明する。対象物となる鋳物は、FCD−40
(粒状黒鉛鋳鉄)30mmφである。カッターを回転する回
転駆動装置は、商品名ハンドグラインダー(日立、Disc
Grinder PDH−180、100V 12A 600rpm)である。従来
のカッターは、ファインカッターで、直径178mmφ、厚
さ2.5mmである。本実施例の鋳物用ダイヤモンドカッタ
ーは、直径178mmφ、厚さ1.5mm(基板0.9mm)、ダイヤ
モンド粒度は周囲縁面で20〜30メッシュ、両側面の一部
で30メッシュ以下、メッキ母材はニッケルである。この
実験の結果は、以下の表のようになった。
この実験結果において、従来のファインカッター(レジ
ノイド砥石)は、150mmφまで使用可能であるので、前
記30mmφの鋳物を100回切断すると使用不可能となる。
これに対し、本実施例の鋳物用ダイヤモンドカッター
は、400回切断したのちも、肉眼で認識できる摩耗はな
いので、従来に比べかなり高い性能のカッターを提供で
きると考えられる。実際の鋳物工場では、切断されるべ
き鋳物の直径は、約30〜100mmφ近くまであるので、大
型の湯口を有する鋳物の場合には、さらに少ない切断回
数によって従来のカッターは使用不可能となってしまう
ことが考えられる。これに対し、本実施例のカッター
は、十分に威力を発揮できると考えられる。
以下に、いくつかの実験例を示す。大きさが8インチ;2
05mmφの第3図のタイプのダイヤモンドカッターにより
鋳物工場にて、押湯・湯口等の切断実験におこなった。
従来のレジノイド砥石による仕事量におきかえて約30枚
分相当の切断ができた。
しかし、第4図に示すように、基板自体に上・下作用の
応力が働きダイヤ切刃部固着界面からハクリ現像部も認
められ、又、角部のダイヤa′のうける応力が高く、脱
落(第5図)が早期に起こり、切削性が低下する傾向が
認められた。
そこで、第6図に示すように砥石の分布をコの字型に固
着しテストを行なった。
これにより、寿命が約3倍(従来型に比べ)に向上す
る。ところが、切削速度が徐々に低下する傾向が認めら
れた。解析結果よりa′ダイヤの脱落及び基板の周囲縁
の角が直角でありこの角部に異常電着が起こり(第7
図)、切断時にブレーキ作用をおこしていることがわか
った。
そこで、第8図の形状を採用して角部にR加工をし、R
≒0.2tとした(t:厚さ)。
その結果、R加工することにより初期速度が長期に維持
出来た。レジンカッター使用量に換算して約100枚以上
の切断ができた。その結果を以下に示す。
(i)FCD−40(30mmφ)切削テスト比較第6図のもの
では13〜15secで切断できた。
第8図のものでは9〜11secで切断できた。
(ii)鋳物工場に於ける実績 使用期間(25日間)(従来≒120枚/月使用) サイズ10′(250φ)(従来380枚/月使用) 次に、基板にFe−Ni合金を用いた例として、以下の実験
を示す。従来は鋼板金属盤に(SKS−51)(以下(a)
とする)を使用しており、作業中に基板振れ等が発生
し、作業効率の低下があった。これに対して低熱膨張係
数材(アンバー、Fe−36%Ni合金)(以下(b)とす
る)を使用すると作業効率が向上する。このことを実験
(i)(ii)で示す。
(i)FCD(神戸鋳鉄所製品デンスバー)切断テスト FCD−10(30mmφ) レジノイドカッターは11〜15秒かかって切断でき、2〜
3mm/回消耗した。
ダイヤモンドカッターは9〜11秒かかって切断できた。
また連続5回切断時に基板振れはダイヤモンドカッター
にはほとんど認められない((a),(b)材共にな
し)。
FCD−40(50mmφ) レジノイドカッターは50〜55秒かかって切断でき、8〜
10mm/回消耗した。
ダイヤモンドカッターは38〜42秒かかって切断でき、
((a)材42〜50sec)連続5回切断時による金属盤の
振れは、(a)材の場合振幅巾約4mmぐらいまで振れだ
した(第11図)。(b)材の場合は振れは認められなか
った。
この振れを生ずる現象は金属盤の熱膨張に関係する。50
mmφ(FCD)切断時(1回)の切刃部熱影響はサーモラ
ベルによる測定では170〜205mmφで約90℃上昇してい
る。又5分後には120mmφまで70℃(170〜205mmφ)ぐ
らい熱伝導している(第12図)。
前記の切断テストからわかるように、切断した際に発生
する発熱温度が90℃以上になった場合、従来の材質では
振れが発生し作業効率が低下する。
(ii)被切断材FCD−40.30mmφの丸棒を8inchのレジノ
イドカッターおよびダイヤモンドカッターによって切断
するテストを行った結果を第9図に示す。
切断試験に用いたカッター装置は、大和工業製のライト
カッターム100型(100V 15A 3,400rpm)であり、レジ
ノイド砥石はN社製205mmφ×2.2mmtを使用し、外径160
mmφで寿命とした。
結果はレジノイドカッターは25カットで外径が160mmと
なり1カット当たり1.135mmの消耗に対し、Fe−36%Ni
合金の金属盤を用するダイヤモンドカッターの場合は外
径摩耗はカット数400でも≒0mmであった。また切削速度
も平均で レジノイドカッター≒13秒/カット ダイヤモンドカッター≒10秒/カット と切削性はダイヤモンドカッターはレジノイドカッター
より約130%高い性能を示した。
さらに切刃部の発熱による膨張を防ぐため、ダイヤモン
ドカッターの金属盤には熱膨張率の少ないNi30〜50%−
Fe合金を使用することにより、普通鋼にくらべ熱膨張率
を200℃のとき1/8に低減することができ、熱膨張による
障害を無視できるようになった。
尚、8inch(203.2mm)のダイヤモンドカッターを使用し
て銑鉄鋳物を切断、切刃部(外周)に200℃の温度が発
生した場合の外周の熱膨張量は、鋼の熱張係数12〜13×
10-6を採用すると 203.2×π×200×12.5×10-6=1,596mm だけ外周が膨張することになる。
この外周膨張によりカッターに歪み、たわみが発生し被
切削体との間に衝撃力が加わり砥石の異常摩耗となる。
本実施例のダイヤモンドカッターは切断の振れ防止のた
めに低熱膨張係数を有する特殊な材料を採用した(熱膨
張係数:1〜2×10-6)。
今、熱膨張係数を1.5×10-6とすると、 203.2×π×200×1.5×10-6=0.19mm だけ外周が膨張することなり、鋼に比べ1/8以上で振れ
は無視できるようになった。
次に粉塵の発生を抑止する効果を第10図に示す実験結果
にもとづいて説明する。切断対象はFCD−40(30mmφ)
であり、実験方法は切断時の切粉(砥粒)を回収し粒度
分布を調べることによりおこなった。
その結果である第10図は、球状黒鉛鋳鉄(30mmφ)を切
断した切断テストを行なった時に出る切粉(鋳鉄)と砥
粒(レジノイド)を回収し粒度分布を示したもので、レ
ジノイドカッタとダイヤモンドカッターの切粉(鋳鉄)
粒度は細い粉度側に差が認められる。又、大きな違い
は、レジノイドカッタの摩耗により出てくる砥粒によっ
て体積比で約25%の粉塵が発生していることである。粉
塵として作業員の健康を害するのは、軽くて空気中にま
いあがり、ただよって落下しにくいレジノイド砥石の粉
である。また細い粒ほど健康に害がある。この点、ダイ
ヤモンドカッターによる方は、レジノイド砥石の粉塵は
生じず、粒度の小さい粉が少ないので、害が小さくなっ
ている。
〔発明の効果〕
本発明の鋳物用ダイヤモンドカッターによれば、電気メ
ッキによりダイヤモンド砥粒を存在させることと、形状
的にスリットのないことにより、腰の強い鋳物用カッタ
ーを提供でき、厚さを小さくし、両側面にもダイヤモン
ド砥粒を存在させることにより切断時の発熱量を小さく
し、仕事量を少なくして切削速度を倍増させ、耐久性も
大巾に増加させることが出来るものである。
とくに、鋳物との接触砥粒断面をコの字形にし、電着前
に基板加工角部にわずかにラウンドを形成することで、
最終電着品としてコの字形の角部が直角な形状を有する
ため、切れ味がよく、さらに切断面が曲がったり、蛇行
したりすることがなく、しかも異常電着による角部の脆
弱化が防止された工具にすることができる。
よって、ダイヤモンドカッターを使用することにより、
摩耗が少なくカッターの半径が小さくならないので周速
度が小さくならず、作業性が落ちない。また、寿命が長
いので、経済的となる。又、従来レジンカッターの場合
と異なり、粉塵等による不健康的な作業内容から開放さ
れ、安全衛生的にも大いに効果を発揮出来るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る鋳物用ダイヤモンドカ
ッターの一部を拡大する側面図、第2図は従来のダイヤ
モンドカッターの一部を拡大する側面図、第3図は第1
図の縁の断面拡大図、第4図は第3図のカッターによる
切削状態図、第5図は第3図の問題点を示す図、第6図
は本発明の一実験例の縁の断面拡大図、第7図は第6図
の問題点を示す図、第8図は本発明の他の実験例の縁の
断面拡大図、第9図は本発明の基板にFe−Ni合金を用い
た例の実験結果を示すグラフ、第10図は粉塵を抑止でき
ることを示す実験結果のグラフ、第11図及び第12図は本
発明の基板にFe−Ni合金を用いた他の例の実験を示す図
である。 1……チップ、2……スチール盤、 2′……Ni36%−Fe合金盤、3……ロー付け、 4……スリット、5……ダイヤ砥粒。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両側面が段差のない平行平面に形成された
    金属製円形基板の円周端部にダイヤの砥粒が電着され、
    前記基板を回転させて銑鉄鋳物を切断する切刃が円周に
    連続しているホイルカッターであって、前記基板は、ダ
    イヤの砥粒を電着した領域が、切刃部と基板中央の締付
    部との間の露出側面のほぼ全面にわたって、複数個所に
    散在して設けられているとともに、前記基板の円周端面
    は、前記両側面に対して垂直な面と、前記垂直な面およ
    び前記両側面のなす角部に僅かに形成されたラウンド面
    とからなり、かつ、前記基板の円周端部に電着されたダ
    イヤの砥粒面は、前記両側面の周縁部に該両側面と平行
    に形成された砥粒面と、前記両側面に対して垂直な砥粒
    面と、これら二つの砥粒面の角部が直角に近い僅かなラ
    ウンドに形成された砥粒面とを有してなることを特徴と
    する鋳物用ダイヤモンドカッター。
  2. 【請求項2】前記基板はNi30〜50%−Fe合金である特許
    請求の範囲第1項記載の鋳物用ダイヤモンドカッター。
  3. 【請求項3】前記基板に電着されたダイヤの砥粒は一層
    からなり、前記ダイヤの粒度は、前記円周端部が20〜30
    メッシュ、前記露出側面の電着領域が30メッシュ以下で
    ある特許請求の範囲第1項記載の鋳物用ダイヤモンドカ
    ッター。
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