JPH09300085A - 接合界面が平坦なクラッド材の製造方法 - Google Patents

接合界面が平坦なクラッド材の製造方法

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JPH09300085A
JPH09300085A JP14341796A JP14341796A JPH09300085A JP H09300085 A JPH09300085 A JP H09300085A JP 14341796 A JP14341796 A JP 14341796A JP 14341796 A JP14341796 A JP 14341796A JP H09300085 A JPH09300085 A JP H09300085A
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JP
Japan
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clad material
rolling
welding
metal plates
roll
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JP14341796A
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Shinji Yamaguchi
真二 山口
Hiroshi Yamada
廣志 山田
Fumio Iwane
文男 岩根
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔らかい金属の薄い板を圧接する場合でも、
その厚さが場所によって大きく異なることなく、従って
物性値が均一であるような、境界界面が平坦なクラッド
材の製造方法を提供すること。 【解決手段】 2枚の金属板をロール圧接してクラッド
材を製造する方法において、接合すべき二つの面の少な
くとも一方にワイヤブラシによるブラッシングを施した
後、ブラッシングした面が接合面になるように2枚の金
属板を合わせてロール圧接を行い、その後ロール圧接の
圧下率を含めた合計圧下率が25%以下の圧延をして所
定の板厚のクラッド材にすること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接合界面が平坦で、そ
の結果物性値が均一になるクラッド材を製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のステンレス鋼などの表面に薄いア
ルミニウムなどの層を設けたクラッド材の製造方法は、
図2に示したようにステンレス鋼帯1の接合すべき面に
ワイヤブラシ4でブラッシングをし、その上にアルミニ
ウム帯2を重ねてから圧接ロール5で圧接を行ってクラ
ッド材にし、その後このクラッド材を冷間圧延などで所
定の板厚に圧延して製造していた。なお、ステンレス鋼
の接合すべき面のブラッシングは、ステンレス鋼の製造
時に焼鈍などを行った結果、表面が酸化皮膜で覆われて
いるので、圧接のためには、表面を更新する活性化が必
要であるからである。
【0003】しかし、このクラッド材は、場所によって
電気抵抗などの物性値にバラツキがあることが判った。
またこの問題はアルミニウム層が10μm程度の場合に
顕著であることも判った。そこでこの原因を調査したと
ころ、ブラッシングによる表面の荒れと、異種あるいは
同種金属のクラッド圧接後の冷間圧延工程における界面
粗さの増加が原因であることが判明した。
【0004】すなわち、図1に模式的に示したように、
ステンレス鋼のコイルを巻き戻した状態(A)では、ス
テンレス鋼(1)の表面に酸化皮膜(図示してない)が
存在するので、これをブラッシングして表面を活性化し
(B)、それにアルミニウム帯2を圧接する。このクラ
ッド圧接の初期の状態では、変形抵抗の差からステンレ
ス鋼の側はほとんど変形せず、アルミニウム帯2が変形
して接合が行われる結果、ステンレス鋼の帯の表面の形
状が保持されたままのクラッド材となる(C)。さら
に、所定の板厚を得るためにクラッド圧接後、冷間圧延
を施すと冷間圧延時にアルミニウム/ステンレス鋼界面
の相対滑りが生じ、そのために界面の粗さ3はますます
増加する(D)ことになる。
【0005】このワイヤブラシによるブラッシングは、
対象となる金属及びブラシによって多少異なるものの、
粗さRy(最大粗さ)が少なくとも2μm、通常4〜6
μm程度である。さらにそこへ厚さ10μm程度のアル
ミニウムの帯をロール圧接し、その後、所定の板厚を得
るまで冷間圧延を施すことによって界面粗さは増加し、
冷間圧延時の圧下率が14%(合計圧下率が20%)に
なるとRyが少なくとも3μm、通常5〜7μm程度、
合計圧下率が50%になるとRyが少なくとも7μm、
通常8〜10μm程度になる。
【0006】このような界面粗さの大きなクラッド材の
横断面を観察すると、アルミニウム層の厚さは、最大/
最小の比が2を超えることとなり、物性値に差がでるこ
ととなる。このようなアルミニウム層の厚さの不均一
は、そのままでも物性値に差がでることとなるが、例え
ば拡散により接合界面付近に化合物を生成させるような
場合、生成の状況が場所によって異なために、特性が不
均一な製品ができてしまうという不都合が生じることに
なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、柔らかい金
属の薄い板を圧接する場合でも、その厚さが場所によっ
て大きく異なることなく、従って物性値が均一であるよ
うな、境界界面が平坦なクラッド材の製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の境界界面が平坦なクラッド材の製造方法
は、ステンレス鋼とアルミニウムなどの2枚の金属板を
ロール圧接してクラッド材を製造する方法において、接
合すべき二つの面の少なくとも一方にワイヤブラシによ
るブラッシングを施した後、ブラッシングした面が接合
面になるように2枚の金属板を合わせて圧下率が20%
以下のロール圧接を行い、その後ロール圧接と圧延の合
計圧下率が25%以下になるように圧延をして所定の板
厚のクラッド材とし、このクラッド材を必要に応じて加
熱処理することである。
【0009】また、上記目的を達成するために、本発明
の境界界面が平坦なクラッド材の製造方法は、ステンレ
ス鋼とアルミニウムなどの2枚の金属板をロール圧接し
てクラッド材を製造する方法において、接合すべき二つ
の面の少なくとも一方にワイヤブラシによるブラッシン
グを施した後、ブラッシングした面が接合面になるよう
に2枚の金属板を合わせて圧下率が20%以下のロール
圧接を行って所定の板厚にし、その後圧延を行わないで
クラッド材とし、このクラッド材を必要に応じて加熱処
理することである。
【0010】本発明について更に説明すると、2枚の金
属板は、ステンレス鋼板とアルミニウム板、鉄又は鋼板
とチタン板、ステンレス鋼板と銅板などの異種の金属板
でもよいし、同種の金属板でもよい。また、本発明のロ
ール圧接は、ロールを用いて圧下率が20%以下になる
ような条件で行うものである。
【0011】また、本発明の圧延は、冷間圧延でもよい
し、温間圧延でもよい。その圧下率は、ロール圧接の圧
下率を加えた合計圧下率で25%以下である。例えば、
ロール圧接の圧下率が6%であれば、圧延の圧下率は1
9%以下である。さらに、本発明のクラッド材の加熱処
理は、クラッド材の密着性を向上させるために行うもの
で、連続熱処理炉にクラッド材を通過させることなどに
より行うことができ、その加熱温度は、ステンレス鋼と
アルミニウムのクラッド材では、400〜550℃、鉄
又は鋼とチタンでは、500〜800℃、ステンレス鋼
と銅では、500〜700℃である。
【0012】また、本発明の製造方法によって製造され
るものは、ヒーター材、リードフレーム材などである。
【0013】
【作用】本発明において、ロール圧接後の圧延を省略、
あるいは圧延の合計圧下率を25%以下にすることによ
り、図3に示したように圧延時における接合界面の粗さ
の増加を防止することができ、その結果として接合界面
が平坦なクラッド材を得ることができる。また、クラッ
ド材を加熱処理すると、両金属が相互に拡散して密着性
を高め、材料間の剥離を防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を具体的に説
明する。図2に示した構成の装置を用い、厚さ0.5m
mの成分組成がC:0.05%、Si:0.7%、M
n:1.2%、P:0.02%、S:0.02%、N
i:9.2%、Cr:19.2%、残部実質的にFeか
らなるSUS304のステンレス鋼の帯1をワイヤブラ
シ4により粗さRyが2.55μmになるブラッシング
を施し、これと厚さ10μmのアルミニウムの帯2とを
圧接ロール5を用いて圧下率6%で圧接した。圧接後合
計圧下率6、13、16、19、23、27、31、3
1、35、38及び42%(冷間圧延のみでは、0、
7、10、13、17、21、25、29、32及び3
6%)の冷間圧延をしてクラッド材を製造した。
【0015】これらのクラッド材の接合界面の粗さを測
定するために、水酸化ナトリウム溶液で処理してアルミ
ニウム層を除去し、露出したステンレス鋼の表面の粗さ
を測定した。その結果を図3に示した。なお、図中のR
yは最大粗さ、Raは中心線平均粗さ、Rzは10点の
平均粗さである。図3は、クラッド圧接後の冷間圧延の
圧下率が増加するに伴い、接合界面の粗さも増加してい
ることを示しているが、19%(ロール圧接の圧下率を
含めた合計圧下率25%)を超えると急激に粗くなるこ
とを示している。
【0016】この図3から接合界面が平坦なクラッド材
を得るためには、ロール圧接後の冷間圧延をしないか、
あるいはロール圧接後の冷間圧延を合計圧下率が25%
以下になるようにすると、接合界面が平坦なクラッド材
を得ることができることが分かる。
【0017】なお、本発明は、ロール圧接して製造した
クラッド材及びロール圧接後圧延して製造したクラッド
材を加熱処理する製造方法も含むことはもちろんであ
る。
【0018】
【発明の効果】本発明は、上記構成にしたことにより、
ロール圧接後の圧延を省略、あるいは圧延の合計圧下率
を25%以下にすることにより、圧延時における接合界
面の粗さの増加を防止することができ、接合界面が平坦
なクラッド材を得ることができるという優れた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】クラッド材の一方であるステンレス鋼帯の表面
の粗さを模式的に表した説明図である。
【図2】クラッド材製造装置の概略側面図である。
【図3】ステンレス鋼帯のクラッド界面粗さと合計圧下
率及び冷間圧延の圧下率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ステンレス鋼帯 2 アルミニウム帯 3 粗さ 4 ワイヤブラシ 5 圧接ロール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の金属板をロール圧接してクラッド
    材を製造する方法において、接合すべき二つの面の少な
    くとも一方にワイヤブラシによるブラッシングを施した
    後、ブラッシングした面が接合面になるように2枚の金
    属板を合わせてロール圧接を行い、その後ロール圧接の
    圧下率を含めた合計圧下率が25%以下の圧延をして所
    定の板厚のクラッド材にすることを特徴とする接合界面
    が平坦なクラッド材の製造方法。
  2. 【請求項2】 2枚の金属板をロール圧接してクラッド
    材を製造する方法において、接合すべき二つの面の少な
    くとも一方にワイヤブラシによるブラッシングを施した
    後、ブラッシングした面が接合面になるように2枚の金
    属板を合わせてロール圧接を行って所定の板厚にし、そ
    の後圧延を行わないでクラッド材にすることを特徴とす
    る接合界面が平坦なクラッド材の製造方法。
JP14341796A 1996-05-15 1996-05-15 接合界面が平坦なクラッド材の製造方法 Pending JPH09300085A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4327357B2 (ja) * 1998-06-03 2009-09-09 株式会社Neomaxマテリアル クラッド材及びその製造方法
JP2009255171A (ja) * 2008-03-28 2009-11-05 Kobe Steel Ltd 側材およびその製造方法並びに熱交換器用クラッド材の製造方法
JP2019099830A (ja) * 2017-11-28 2019-06-24 Jfeスチール株式会社 積層用ステンレス鋼板および積層体
JP7072198B1 (ja) * 2021-02-04 2022-05-20 燕山大学 圧延前に酸化処理を経た鋼とアルミニウムとの両金属を圧延してラミネートする方法

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