JPH05318145A - 銅/ステンレス鋼複合材料の製造方法 - Google Patents

銅/ステンレス鋼複合材料の製造方法

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JPH05318145A
JPH05318145A JP8627092A JP8627092A JPH05318145A JP H05318145 A JPH05318145 A JP H05318145A JP 8627092 A JP8627092 A JP 8627092A JP 8627092 A JP8627092 A JP 8627092A JP H05318145 A JPH05318145 A JP H05318145A
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JP
Japan
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copper
stainless steel
rolling
composite material
cold
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JP8627092A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Yonemitsu
善久 米満
Taiji Doi
大治 土居
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接合性の良好な銅/ステンレス鋼複合材料
を、少ない工程数,小さい圧延荷重でもって能率良く安
価に生産できる手段を確立する。 【構成】 圧延接合法により銅とステンレス鋼との複合
材料を製造するに際し、上下圧接ロ−ルの周速度を異な
らしめ、下ロ−ル比率〔R〕を−60〜−75%の範囲
にして素材単位幅当りの圧延荷重〔P〕(N/mm)を P≧ 2.796×106(−R) -1.413 に調整するか、Rを−50〜−75%の範囲にしてP
(N/mm)を P≧ 9.721×106(−R) -1.790 に調整した常温での異周速圧延により銅とステンレス鋼
とを冷間圧接させ、次いで非酸化性雰囲気中で540〜
1030℃の拡散焼鈍を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、圧延接合法により接
合性の良好な銅/ステンレス鋼複合材料を製造する方法
に関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】近年、電子部品用材料等として
銅/ステンレス鋼複合材料の需要が目立つようになって
きたが、従来、銅/ステンレス鋼複合材料を製造するに
は、表面活性化及び歪付与を目的として銅及びステンレ
ス鋼素材の接合面を連続的に冷間ブラッシングし、続い
て常温(ほぼ50℃までの温度)にて圧下率60%以上
の同周速圧延を施し両者を冷間圧接する“圧延接合法”
が一般に採用されていた。
【0003】この場合、冷間圧接に先立って素材の接合
面をブラッシングする理由は、特に銅は常温においても
厚くて比較的延性に富んだ酸化膜が表面に形成され、こ
れが接合を妨げる大きな因子となるためである。また、
ステンレス鋼の場合は銅ほどではないものの、それでも
やはり接合に有害な酸化膜が形成されるので、良好な接
合性を確保するためには同様にブラッシングを施してお
く必要があった訳である。
【0004】しかしながら、上記圧延接合法による銅/
ステンレス鋼複合材料の製造においては、接合面の活性
化を十分に実現しようとするとブラッシングが過度にな
りがちであり、そのため材料に疵が付いて機械的性質の
劣化をもたらす事態を招くことがしばしば生じた。その
ため、例えば電子部品用材料等として利用する場合に製
品性能の劣化を免れ得ず、品質安定化の障害となる懸念
があった。更に、冷間圧接時に圧下率60%以上を確保
するためには非常に大きな圧延荷重が必要となり、その
ため圧延材の幅寸法に自ずから制限が生じて通常は30
0mm止まり、精々でも600mm幅程度の材料しか適用す
ることができなかった。
【0005】ところが、上述の如き複合材料にあっては
材料コストに占める加工コスト(製造コスト)が大き
く、製造工程の簡素化や製造効率の向上を図って製造コ
ストを低減することがひときわ強く求められていた。
【0006】このようなことから、本発明が目的とした
のは、接合性の良好な銅/ステンレス鋼複合材料を、少
ない工程数でかつ小さい圧延荷重でもって能率良く安価
に生産できる手段を確立することであった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく鋭意研究を行ったところ、次のような事実
が明らかとなった。 a) 前述したように、銅は常温においても接合に有害な
厚い酸化膜が表面に形成され、またステンレス鋼も接合
に有害な酸化膜が形成されているので、圧延接合法にて
両者を連続的に接合する際には接合面のブラッシング処
理が必要であったが、接合圧延の際、上下圧接ロ−ルの
周速度を異なる値に設定して圧延することにより両材料
間に積極的に相対すべりを導入すると、予め接合面のブ
ラッシング処理を行わなくても小さい圧延荷重でもって
良好な接合を達成することができて、材料の広幅化が可
能となる。
【0008】b) しかも、接合圧延の後に得られた複合
材に所定温度で拡散焼鈍を施すと、巻取り時に剥離を生
じない十分な剥離強度(0.2N/mm 以上)が確保され、完
全密着する。
【0009】c) 更に、この場合、接合圧延に先立って
ブラッシングを施すと、より低圧延荷重,低圧下率であ
っても効果的な接合が可能となり、材料の広幅化を一層
促進できる。
【0010】本発明は、上記知見事項等に基づいてなさ
れたものであり、「圧延接合法により銅とステンレス鋼
との複合材料を製造するに際して、 上下圧接ロ−ルの周
速度を異ならしめ、 下ロ−ル比率〔R〕を−60〜−7
5%の範囲にして素材単位幅当りの圧延荷重〔P〕(N
/mm)を P≧ 2.796×106(−R) -1.413 に調整した常温での異周速圧延により銅とステンレス鋼
とを冷間圧接させ、 次いで非酸化性雰囲気中で540〜
1030℃の拡散焼鈍を施すことにより、 ブラッシング
処理を行わなくてもより少ない圧延荷重でもって接合性
の良好な銅/ステンレス鋼複合材料を安定製造できるよ
うにした点」に大きな特徴を有しており、更には、「圧
延接合法により銅とステンレス鋼との複合材料を製造す
るに際して、 上下圧接ロ−ルの周速度を異ならしめ、 銅
及びステンレス鋼素材の接合予定面にブラッシング処理
を施してから、 下ロ−ル比率〔R〕を−50〜−75%
の範囲にして素材単位幅当りの圧延荷重〔P〕(N/mm)
を P≧ 9.721×106(−R) -1.790 に調整した常温での異周速圧延により銅とステンレス鋼
とを冷間圧接させ、 次いで非酸化性雰囲気中で540〜
1030℃の拡散焼鈍を施すことにより、 広幅材料であ
っても低圧延荷重,低圧下率でもって接合性の良好な銅
/ステンレス鋼複合材料を安定製造できるようにした
点」をも特徴とするものである。
【0011】ここで、「下ロ−ル比率〔R〕」とは、式 で表される値であることは言うまでもない。
【0012】このように、本発明は、ブラッシング処理
を施すことなく接合性の良好な銅/ステンレス鋼複合材
料を安定製造できるようにし、またブラッシング処理工
程を付加すれば圧延荷重の更なる低下が図れて適用素材
の一層の広幅化を実現できるようにしたものであるが、
本発明においてこの下ロ−ル比率〔R〕を前記の如き範
囲に限定したのは次の理由による。
【0013】即ち、接合圧延に先立ってブラッシング処
理を施さない場合には下ロ−ル比率〔R〕が−60%よ
りも、また接合圧延に先立つブラッシング処理を施す場
合には下ロ−ル比率〔R〕が−50%よりもそれぞれ大
きい値であると十分な接合が達成できず、一方、何れの
場合であっても下ロ−ル比率〔R〕が−75%を超える
と、異周速圧延により素材間にすべりを与えた時点で軟
材(銅)側の破断もしくはエッジクラックが発生するよ
うになるためである。
【0014】また、下ロ−ル比率〔R〕が前記値を満足
していたとしても、接合圧延に先立ってブラッシング処
理を施さない場合に素材単位幅当りの圧延荷重〔P〕が P< 2.796×106(−R) -1.413 の領域であったり、或いは接合圧延に先立つブラッシン
グ処理を施す場合に素材単位幅当りの圧延荷重〔P〕が P< 9.721×106(−R) -1.790 の領域に止まるときには、やはり十分な接合を行うこと
ができない。従って、接合圧延時における素材単位幅当
りの圧延荷重〔P〕を、接合圧延に先立ってブラッシン
グ処理を施さない場合には P≧ 2.796×106(−R) -1.413 に調整し、また接合圧延に先立つブラッシング処理を施
す場合には P≧ 9.721×106(−R) -1.790 に調整することと定めた。なお、図1は、上記接合可能
範囲を示したグラフである。
【0015】更に、本発明において接合圧延後の拡散焼
鈍温度を540〜1030℃と定めたのは、焼鈍温度が
540℃を下回ると所望接合強度を得るのに長時間処理
が必要となって実用的ではなく、一方、1030℃を超
える温度では銅の溶融を招く恐れが出て来るためであ
る。
【0016】続いて、本発明を実施例により更に具体的
に説明する。
【実施例】図2は、実施例にて採用した本発明に係る銅
コイルとステンレス鋼コイルとの連続的複合化工程の模
式的説明図である。図2において、それぞれ銅コイル,
ステンレス鋼コイルは連続的に冷間圧延工程に送られ、
異周速巻付け冷間接合される。そして、図示しないが、
異周速巻付け冷間接合後は拡散焼鈍を施し、銅とステン
レス鋼の相互拡散を図って両者の接合強度の一層の改善
を図る。
【0017】実施例1 板厚:0.3mm,板幅:100mmの銅コイル(JIS C−1020R)と板
厚:0.3mm,板幅:100mmのオ−ステナイト系ステンレス鋼
コイル(SUS304)を準備し、図2で示したブラッシング処
理工程を施すことなく、下ロ−ル比率R:−60%,素
材単位幅当りの圧延荷重P:8.83×103 N/mm で連続的
に異周速巻付け冷間圧接を行った。
【0018】そして、上記接合圧延後の複合材料の剥離
強度を測定したところ 0.2N/mm の値を示したが、弱接
合であった。次に、接合圧延後の複合材料に850℃で
5分間の加熱処理を施したところ、この拡散焼鈍によっ
て銅とステンレス鋼は完全密着することが確認された。
【0019】実施例2 実施例1におけると同様の素材を使用し、下ロ−ル比
率,圧延荷重,ブラッシングの有無の加工条件を変えて
図2で示した工程(拡散焼鈍を含まない工程)に従う銅
/ステンレス鋼複合材料の製造試験を行った。そして、
この試験により得られた複合材料につき剥離強度を測定
したところ、表1に示すような結果が得られた。
【0020】
【表1】
【0021】表1に示す結果からも明らかなように、本
発明で規定する条件に従って圧延接合された複合材料は
剥離強度 0.2N/mm 以上で接合がなされており、巻取り
時に剥離を生じないことが分かる。次に、未接合の材料
を除いて850℃で5分間の拡散焼鈍を施したとこ、何
れの材料も完全密着することが確認された。
【0022】
【発明の効果】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、簡易な工程にて広幅で接合強度の高い銅/ステンレ
ス鋼複合材料をコスト安く安定製造することが可能とな
るなど、産業上極めて有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】下ロ−ル比率,素材幅当りの圧延荷重との関係
で定まる接合可能領域を示したグラフである。
【図2】実施例にて採用した本発明に係る銅コイルとス
テンレス鋼コイルとの連続的複合化工程の模式的説明図
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延接合法により銅とステンレス鋼との
    複合材料を製造するに際して、上下圧接ロ−ルの周速度
    を異ならしめ、下ロ−ル比率〔R〕を−60〜−75%
    の範囲にして素材単位幅当りの圧延荷重〔P〕(N/mm)
    を P≧ 2.796×106(−R) -1.413 に調整した常温での異周速圧延により銅とステンレス鋼
    とを冷間圧接させ、次いで非酸化性雰囲気中で540〜
    1030℃の拡散焼鈍を施すことを特徴とする、銅/ス
    テンレス鋼複合材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 圧延接合法により銅とステンレス鋼との
    複合材料を製造するに際して、上下圧接ロ−ルの周速度
    を異ならしめ、銅及びステンレス鋼素材の接合予定面に
    ブラッシング処理を施してから、下ロ−ル比率〔R〕を
    −50〜−75%の範囲にして素材単位幅当りの圧延荷
    重〔P〕(N/mm)を P≧ 9.721×106(−R) -1.790 に調整した常温での異周速圧延により銅とステンレス鋼
    とを冷間圧接させ、次いで非酸化性雰囲気中で540〜
    1030℃の拡散焼鈍を施すことを特徴とする、銅/ス
    テンレス鋼複合材料の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104785522A (zh) * 2015-03-09 2015-07-22 山西太钢不锈钢股份有限公司 一种铜钢复合板的轧制方法
JP2019019403A (ja) * 2017-07-20 2019-02-07 株式会社特殊金属エクセル 電極素材の製造方法
WO2023149069A1 (ja) * 2022-02-03 2023-08-10 株式会社プロテリアル クラッド板およびクラッド板を用いた筐体

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