JPH09297431A - 電子写真用トナーの製造方法 - Google Patents

電子写真用トナーの製造方法

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JPH09297431A
JPH09297431A JP24777996A JP24777996A JPH09297431A JP H09297431 A JPH09297431 A JP H09297431A JP 24777996 A JP24777996 A JP 24777996A JP 24777996 A JP24777996 A JP 24777996A JP H09297431 A JPH09297431 A JP H09297431A
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resin
water
organic solvent
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aqueous medium
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JP24777996A
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Kinji Matsukuri
謹爾 真造
Toyomi Hashizume
豊美 橋詰
Namiyuki Tashiro
南征 田代
Minoru Nomura
実 野村
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】転相乳化現象を利用した電子写真用トナー粒子
の製造において、生産効率が高く、物性の均一性に優れ
た方法を提供する。 【解決手段】着色剤と結着用樹脂とを必須成分とする混
合物の有機溶媒溶液と、水性媒体を連続式乳化分散機を
使用して乳化させて、着色樹脂微粒子を形成後、有機溶
媒を除去し、水性媒体中に分散している着色樹脂微粒子
を乾燥粉体として取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用トナー
の製造方法に関し、より詳細には、電子写真法の複写
機、プリンター、フアックス等の現像に用いられる、転
相乳化原理を利用した球形あるいは略球形の乾式トナー
粉体の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】結着用樹脂と着色剤を必須成分とする混
合物の有機溶媒溶液と、水性媒体とを混合し、転相乳化
させた後、該分散液中の溶媒を除去することによる、電
子写真用トナー等に用いうる球形あるいは略球形の着色
樹脂微粒子の製造方法としては、例えば特公平7ー47
643公報や特開平4−303849公報に記載の乳化
剤を使用する方法や、特開平3−221137公報や特
開平5−66600号公報などに記載の自己水分散型樹
脂を結着用樹脂とする乳化剤を使用しない方法などが知
られている。
【0003】このような転相乳化によるトナー粒子の形
成に於ける有機溶媒溶液と水性媒体との攪拌・混合は、
従来はいずれも攪拌槽/攪拌翼の組み合わせによる「バ
ッチ法」で行われている。この場合、低粘度領域から高
粘度領域にかけて優れた全体混合性を有する攪拌混合装
置内に於いて、有機溶媒溶液に転相点(W/OからO/
Wに変わる点)を過ぎるまで水性媒体を添加してゆくこ
とによって行われるのが一般的である。
【0004】一般的に使用されている攪拌翼の例を挙げ
れば、アンカー翼、タービン翼、フアウドラー翼、マッ
クスブレンド翼(住友重機械工業株式会社)、フルゾー
ン翼(神鋼パンテック株式会社)などがあり、また攪拌
・混合装置としてはホモミクサー(特殊機化工業株式会
社)などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多量の
有機溶媒と水とを必須成分とする転相乳化を、上記のよ
うな攪拌・混合装置を使用するバッチ法では、装置の大
型化が避けられないため生産効率が低く、結果として製
造コストが高くなるという問題点を有していた。また得
られるトナー粒子の粒子径等のロット振れを制御するの
もなかなか難しいことであった。
【0006】本発明では、前記転相乳化工程に連続式乳
化分散装置を使用することにより、連続造粒を可能と
し、高い生産性で、且つ均一物性を有する球形あるいは
略球形のトナー粒子を大量生産できる方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記事情に鑑
みなされたものであり、転相乳化現象を利用して球形あ
るいは略球形のトナー粒子を製造するに際し、連続式乳
化分散装置を使用することにより、高い生産性で均一な
物性を有することができることを見いだし本発明を完成
するに至った。
【0008】即ち本発明は、着色剤及び非水溶性の結着
用樹脂を必須成分とする有機溶媒溶液と、水性媒体とを
連続式乳化分散機中で混合し、乳化させて着色樹脂微粒
子を連続的に形成後、有機溶媒を除去し、水性媒体中に
分散している着色樹脂微粒子を乾燥粉体として取り出す
ことを特徴とする電子写真用トナーの製造法を提供する
ものである。
【0009】より具体的には、次の発明を提供する。 1.着色剤及び非水溶性で中和により自己水分散性とな
りうる樹脂を中和したものである結着用樹脂を必須成分
とする有機溶媒溶液と、水性媒体とを連続式乳化分散機
中で混合し、乳化させて着色樹脂微粒子を連続的に形成
後、有機溶媒を除去し、水性媒体中に分散している着色
樹脂微粒子を乾燥粉体として取り出すことを特徴とする
電子写真用トナーの製造法。
【0010】2.乳化剤及び/又は分散安定剤を含む、
着色剤及び非水溶性の結着用樹脂を必須成分とする有機
溶媒溶液と、水性媒体とを連続式乳化分散機中で混合
し、乳化させて着色樹脂微粒子を連続的に形成後、有機
溶媒を除去し、水性媒体中に分散している着色樹脂微粒
子を乾燥粉体として取り出すことを特徴とする電子写真
用トナーの製造法。
【0011】以下、「着色剤及び非水溶性の結着用樹脂
を必須成分とする有機溶媒溶液」及び「乳化剤及び/又
は分散安定剤を含む、着色剤及び非水溶性の結着用樹脂
を必須成分とする有機溶媒溶液」を有機溶媒溶液(A)
と称し、「水性媒体」及び「乳化剤及び/又は分散安定
剤を含む水性媒体」を併せて、単に水性媒体(B)と称
する。また、水性媒体とは、水または水を主成分とした
液媒体である。
【0012】本発明に用いられる連続式乳化分散機とし
ては、例えば、有機溶媒溶液(A)と水性媒体(B)と
を連続的に且つ瞬時に乳化し、体積平均粒子径が2〜2
0μm程度で、ボイド(空隙)をほとんど有しない球形
あるいは略球形の微粒子を形成できるものが使用出来
る。
【0013】しかしながら、乳化現象で形成された直後
の着色樹脂微粒子の機械的強度は弱いので、該微粒子を
摩砕するような強い衝撃力を有しないものが本発明には
好適である。そのような性能を有する市販装置の例とし
ては次のようなものが挙げられる。
【0014】スラッシャー(三井鉱山株式会社)やキャ
ビトロン(株式会社ユーロテック)のような、高速回転
するローターとそれに噛み合うステータによる乳化分散
機。マイクロフルイダイザー(みづほ工業株式会社)、
マイクロホモジナイザー(みづほ工業株式会社)、マン
トン・ゴーリンホモジナイザー(ゴーリン社)やナノマ
イザー(ナノマイザー株式会社)のような、特殊形状の
チャンバーとポンプの供給エネルギーとの相互作用によ
る乳化分散機。スタテイックミキサー(ノリタケカンパ
ニー)のような、駆動部のない静止型管内連続混合器。
【0015】勿論、本発明においては、粒子径をトナー
粒子に好適な範囲にコントロールでき、かつ連続的に乳
化できるものならばこれ以外の乳化分散機であっても使
用できる。
【0016】また、本発明に用いられるこれら連続式乳
化分散装置には、有機溶媒溶液(A)と水性媒体(B)
を乳化分散機に送液するための定量式ポンプを備えてい
ることが必要である。
【0017】尚、有機溶媒溶液(A)と水性媒体(B)
とを予め混合した転相乳化をしていない混合液を作り、
それと水性媒体(B)とを定量式ポンプにより連続的に
前記連続式乳化分散機に注入し、転相乳化を生ぜしめて
着色微粒子を形成することでも良い。
【0018】粒子径の制御は、有機溶媒溶液(A)と水
性媒体(B)との供給量比、有機溶媒の種類や量(樹脂
の濃度)、乳化剤及び/又は分散安定剤を使用する場合
においてはその種類や量、中和により自己水分散性を有
する樹脂を使用する場合においては中和剤の種類や量
(中和率)、さらには使用する連続式乳化分散装置の圧
力や回転数などを適切に選択することにより行うことが
できる。
【0019】本発明で用いられる結着用樹脂としては、
有機溶媒溶液(A)を調製する際に用いる有機溶媒に可
溶であればよく、特に限定はないが、例えばそれ自体で
水性媒体に分散しうる、「自己水分散性」を有する非水
溶性樹脂と、それ自体では水性媒体に分散せず乳化剤ま
たは分散安定剤を用いて初めて水性媒体に分散しうる非
水溶性樹脂とがある。
【0020】この様なトナー用の非水溶性樹脂として
は、例えばスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン
アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂あるいはエポキシ系樹脂などが好適である。
【0021】前記樹脂としては、充分な機械的強度を発
現するに必要なレベルの分子量、通常重量平均分子量と
して3000〜300000、スチレン系、アクリル
系、スチレンアクリル系各樹脂の場合には、10000
〜300000を有するもので、かつ、DSC(示差走
査熱量計)測定において、ガラス転移温度(Tg)が5
0〜100℃であるものが好適である。
【0022】尚、本発明における分子量は、ポリスチレ
ン換算ゲルパーミッシオンクロマトグラフイーにより測
定したものである。
【0023】ポリエステル樹脂の場合には、芳香族骨格
を主体として含み、必要に応じて脂環式骨格または脂肪
族骨格を含む、軟化点80〜130℃のものが好まし
い。
【0024】前記結着用樹脂の内で、本発明で好適に用
いられる自己水分散性樹脂とは、中和によりアニオン型
あるいはカチオン型の親水性基となりうる官能基を含有
した樹脂で、それら親水性となりうる官能基の一部また
は全部が塩基あるいは酸で中和された、水性媒体の作用
下で、乳化剤または分散安定剤を用いることなく安定し
た水分散体を形成できる樹脂をいう。
【0025】中和により親水性基となりうる官能基とし
ては、アニオン型樹脂の場合には、例えば、カルボキシ
ル基、燐酸基、スルホン酸基などのいわゆる酸性基が挙
げられ、一方、カチオン型樹脂の場合には、例えば、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのいわゆる塩基
性基が挙げられる。これら官能基を含有する樹脂として
は、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリ
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、
エポキシ系樹脂などが挙げられる。
【0026】スチレン系樹脂、アクリル系樹脂或いはス
チレンアクリル系樹脂は、例えばラジカル開始剤存在下
でラジカル重合させて得られるものが使用できる。それ
を得るための重合反応は、溶液重合でも、懸濁、乳化重
合でも適宜利用できる。
【0027】こうした酸基含有アクリル系重合性単量体
類としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸
モノブチル、マレイン酸モノブチルなどが挙げられる。
また塩基性基含有アクリル系重合性単量体類としては、
例えばジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、
ジブチルアミノエチル、N−エチル−N−フェニルアミ
ノエチルなどのアクリレート誘導体、メタクリレート誘
導体が挙げられる。
【0028】酸基含有重合性単量体類以外の重合性単量
体類としては、例えば、スチレン系モノマー(芳香族ビ
ニルモノマー)類として、スチレン、ビニルトルエン、
2−メチルスチレン、t−ブチルスチレンもしくはクロ
ルスチレンがある。
【0029】アクリル酸エステル類としては、例えばア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプ
ロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、ア
クリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デシルもしく
はアクリル酸ドデシル、アクリル酸2−クロルエチル、
アクリル酸フェニル、アルファクロルアクリル酸メチル
が挙げられる。
【0030】メタクリル酸エステルとしては、例えばメ
タクリル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸
n−アミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタ
クリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸
2−クロルエチル、メタクリル酸フェニル、アルファク
ロルメタクリル酸メチルが挙げられる。
【0031】また、アクリロニトリル、メタアクリロニ
トリル、アクリルアミド等のアクリル酸もしくはメタク
リル酸誘導体、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエ
ーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル
類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチ
ルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、N−ビニ
ルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルイン
ドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物等
を挙げることができる。
【0032】中和により親水性基となりうる、カルボキ
シ基含有アニオン型樹脂を例にとると、当該樹脂の、中
和によりアニオン性の親水性基となりうるカルボキシル
基の含有量は、特に制限されるものではないが、酸価
(1gを中和するに必要なKOHのmg数)10程度以
上が、上記転相乳化法による粒子形成が容易であるので
好ましい。スチレン系樹脂、アクリル系樹脂およびスチ
レンアクリル系樹脂においては、特に好ましくは酸価4
0〜150である。
【0033】ポリエステル樹脂は通常の重縮合反応によ
り合成される。すなわち、溶剤の存在下、もしくは非存
在下において、原料の多塩基酸と多価アルコールを、必
要に応じて触媒の存在下に脱水縮合する。多塩基酸の一
部は、該メチルエステル化物を使用して、脱メタノール
重縮合してもよい。
【0034】使用する多塩基酸としては、例えばテレフ
タル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリッ
ト酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸などの
芳香族カルボン酸類、無水マレイン酸、フマル酸、琥珀
酸、アルケニル無水琥珀酸、アジピン酸などの脂肪族カ
ルボン酸類、が挙げられる。
【0035】また、使用する多価アルコールとしては、
例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
タンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコール類、シク
ロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水
添ビスフェノールAなどの脂環式多価アルコール類、ビ
スフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェ
ノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族系
ジオール類が挙げられる。
【0036】ポリエステルの原料である、多塩基酸と、
多価アルコールの配合比と反応率によって、例えば末端
のカルボキシル基の含有量を制御することができる。あ
るいは、無水トリメリット酸の使用によっても、主鎖中
にカルボキシル基を容易に導入できる。
【0037】重縮合反応は、酸価と、軟化点が所定の値
となったところで終了し、目的とするポリエステル樹脂
を得ることができる。
【0038】これらに用いられる塩基性の中和剤として
は、特に限定はないが、例えば、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭
酸ナトリウム、アンモニアなどの無機アルカリや、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミンな
どの有機塩基が挙げられる。
【0039】また、酸性の中和剤としては、特に限定は
なく、例えば、塩酸、硫酸、燐酸などの無機酸や、蟻
酸、酢酸、プロピオン酸などの有機酸が挙げられる。
【0040】本発明において、結着用樹脂である非水溶
性樹脂として、前記した様なそれ自体で水に分散しな
い、即ち自己水分散性を有しない非水溶性樹脂を用いる
場合には、樹脂溶液及び/又はそれと混合する水性媒体
に、乳化剤及び/又は分散安定剤を添加することが必要
である。
【0041】その分散安定剤としては、水溶性高分子化
合物が好ましく、例えばポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロースなどが挙げられる。また乳化剤と
しては、例えばポリオキエチレンアルキルフェノールエ
ーテル等のノニオン系、アルキルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム等のアニオン系、或いはカチオン系の各種界面
活性剤が挙げられる。勿論、乳化剤の2種以上を併用し
てもよいし、分散安定剤の2種以上を併用してもよい
し、乳化剤と分散安定剤とを併用してもよいが、分散安
定剤を主体にして乳化剤を併用するのが一般的である。
【0042】更に、前述した中和することにより自己水
分散性となりうる樹脂を使用する場合であっても、必要
であれば、乳化剤及び/又は分散安定剤を使用してもよ
い。
【0043】この場合、乳化剤や分散安定剤を用いる場
合には、その水性媒体中における濃度は、0.5〜3重
量%程度となる様にするのが適当である。乳化剤や分散
安定剤の使用量は、極力少量に留めることが好ましい。
【0044】それ自体で水に分散しない非水溶性樹脂に
乳化剤及び/又は分散安定剤を組み合わせて本発明を実
施するのに比べて、中和により水に分散しうる樹脂を中
和してそれ自体で水に分散しうる様にした、自己水分散
性樹脂を用いるほうが、最終的に乳化剤や分散安定剤に
よる、吸湿やブリード等の不都合がより少なく、その不
都合を回避するための後述する様な洗浄工程も省略で
き、生産性もより良好になるので、より好ましい。
【0045】本発明に於ける結着用樹脂の溶解および着
色剤等の分散のために用いられる有機溶媒としては、例
えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、シクロヘキサン、石油エーテルなどの炭
化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタ
ン、ジクロロエチレン、トリクロロエタン、トリクロロ
エチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類;メ
タノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−
プロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエス
テル類、テトラハイドロフランなどが挙げられ、これら
の二種以上を混合して用いてもよい。
【0046】本発明に用いられる着色剤としては、特に
制限はないが、例えばカーボンブラック、銅フタロシア
ニン系顔料、アゾ系顔料、ベンジジン系顔料、キナクリ
ドン系顔料、磁性粉等のトナー用材料として公知慣用の
各種顔料類や染料類が挙げられる。着色剤の含有量とし
ては、結着用樹脂に対し、3〜15重量%とすることが
好ましい。
【0047】着色剤と結着用樹脂と有機溶媒とを必須成
分として、有機溶媒溶液を得るに当たっての方法は、適
宜行えばよいが、着色剤と、一部又は全部の結着用樹脂
とで予めマスターバッチを調製してから、必要に応じて
更に結着用樹脂を用いて、それ(ら)を有機溶媒に溶解
する様にしてもよい。
【0048】本発明で用いる有機溶媒溶液の固形分濃度
は特に制限されるものではないが、通常25重量%以上
であり、スチレン系、アクリル系、スチレンアクリル系
各樹脂の場合には、40重量%以上、ポリエステル樹脂
の場合には、60重量%以上とすることが好ましい。
【0049】本発明のトナーには、必要に応じて、クロ
ム系含金属錯塩染料、ニグロシン等の帯電制御剤や、ポ
リエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、パラフ
インワックスなどのワックス類(離型剤)、さらにシリ
コンオイル等の添加剤を、結着用樹脂に対し0.1〜1
0重量%程度含んでもよい。
【0050】これらの添加剤や前記着色剤の添加につい
ては、結着用樹脂の有機溶媒溶液にこれらを添加後、ボ
ールミルや連続式ビーズミルのような一般的な混合・分
散機を用いて十分に粉砕・混合させるなどの方法でよ
い。
【0051】この様にして連続的乳化により得られた着
色樹脂微粒子の水性分散液は、通常、濾過等の手段で濾
別して、水性媒体を除去してから乾燥することにより、
電子写真用粉体トナーとして使用することが出来る。乳
化剤や分散安定剤を用いて得た着色樹脂微粒子は、より
充分に洗浄して用いることが好ましい。
【0052】勿論、結着用樹脂として、中和によりアニ
オン性の親水性基となる、酸性基を有する非水溶性樹脂
を塩基性の中和剤で中和して得た自己水分散性樹脂を用
いて樹脂微粒子を本発明で得る場合においては、有機溶
剤を予め除去した後、前記酸性の中和剤で、微粒子表面
の、塩基性化合物でもって中和されて得られた親水性基
をもとの官能基に戻す逆中和処理を行い、微粒子そのも
のの親水性をより低下させてから、水を除去して濾別乾
燥するという方法を採用することが好ましい。
【0053】前記乾燥は、公知慣用の方法がいずれも採
用できるが、例えばトナー粒子が熱融着や凝集しない温
度で、常圧下又は減圧下で乾燥してもよいし、凍結乾燥
するという方法も挙げられる。また、スプレードライヤ
ー等を用いて、水性媒体からのトナー粒子の分離と乾燥
とを同時に行うという方法もある。
【0054】尚、本発明で得られる着色樹脂微粒子を粉
体として用いる場合の前記乾燥条件は、それら微粒子が
融着したり凝集したりしない温度で行うことが好まし
い。
【0055】本発明にて得られるトナー粒子は、球形あ
るいは略球形で、結着用樹脂と着色剤とを必須成分とし
てなっており、着色剤が顔料の場合には、顔料粒子が当
該結着用樹脂のマトリックスに内包されいているか、均
一に分散したものである。
【0056】また、本発明のトナー粒子は、TEM断面
写真による観察でボイド(粒子内空隙)がほとんど見ら
れず、キャリアーとの長時間による強攪試験に於いても
微粉の発生がなく、電子写真用トナー粒子としての十分
な機械的強度を有している。
【0057】本発明のトナー粉体の粒子サイズとして
は、トナーとしての実用的レベル内で任意の大きさを選
定できる。現状のマシンとのマッチング性からは、その
体積平均粒子径が2〜20μm、好ましくは、4〜16
μmの範囲のものが好適である。
【0058】尚、本発明における体積平均粒子径は「コ
ールターマルチサイザー」(株式会社日科機)を使用し
て測定したものである。
【0059】得られた球形あるいは略球形の着色樹脂微
粒子からなる乾燥粉体トナーは、そのままでも電子写真
用トナーとして使用することができるが、疎水性シリ
カ、酸化チタン、酸化アルミなどの無機微粒子や各種ポ
リマ微粒子などから適当なものを選択し、外添処理をし
てからトナーとして使用する方が好ましい。これら無機
微粒子やポリマ微粒子は、比較的大きな粒子径のものと
比較的小さな粒子径のものとを併用することもできる。
【0060】この様にして得られた本発明の電子写真用
トナーは、非磁性一成分トナーあるいは磁性一成分トナ
ーとして、又、キャリアと組み合わせることにより二成
分現像剤として使用することができ、とりわけ二成分現
像剤として良好な特性を得ることができる。
【0061】キャリアとしては、公知慣用のものがいず
れも使用できるが、例えば、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、
コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれ
らの合金又は酸化物、表面処理されたガラス、シリカ等
の粉末が使用できる。勿論、シリコーン樹脂、アクリル
樹脂やフッ素樹脂等で被覆されたフエライトキャリアや
マグネタイトキャリアも使用できる。キャリアの粒子径
としては、例えば20〜200ミクロン程度のものが使
用される。
【0062】本発明で得られたトナーと、キャリアとか
ら二成分型静電荷像現像剤を得る場合には、例えばキャ
リア100重量部当たり、トナー1〜15重量部となる
様な割合で混合して用いればよい。
【0063】
【発明の実施形態】次に本発明の実施形態を好ましい実
施態様を例に説明する。スチレンと(メタ)アクリル酸
を必須成分として酸価40〜150、重量平均分子量1
0000〜300000、ガラス転移温度50〜100
℃の、塩基性の中和剤により、自己水分散性となりうる
スチレン系樹脂の有機溶剤溶液を得る。これにカーボン
ブラックあるいは有機顔料等の着色剤を混合分散してミ
ルベースとし、これに塩基性中和剤を混合し、結着用樹
脂たる非水溶性樹脂が自己水分散性樹脂である有機溶媒
溶液を得る。
【0064】この有機溶媒溶液と水性媒体を定量式ポン
プにより連続式乳化分散装置内に連続的に注入して乳化
を行い、球形あるいは略球形の着色樹脂微粒子からなる
水性分散液を連続的に得る。
【0065】この時の連続式乳化分散装置としては、円
盤の円周上に多数のスリットを有する突条の複数が同心
円の異なる半径の位置に設けられたローターと、同様の
ステーターとが一対となったローターステーターを有
し、ローターの突条とステーターのそれとが交互になる
様に、微小間隙をもって嵌合され、ローター及び/又は
ステーターが前記同心円の軸中心に回転できる様になっ
ており、前記回転軸と同軸に、前記一対のローターステ
ーターが複数設けられた構造であり、ローターとステー
ターを軸中心に反対方向に高速回転させるか或いはロー
ターとステーターのいずれか一方を固定しもう一方を軸
中心に高速回転させながら、複数のローターステーター
の、それぞれの、交互となったローターの突条とステー
ターのそれとの微小間隙及び各突条に設けられたスリッ
トに液体を連続して通過させる様にして混合を行う連続
式乳化分散装置が使用できる。
【0066】上記のような連続式乳化分散装置を使用し
てトナーとして好適な粒子径を得るためには、有機溶媒
溶液側の固形分濃度(不揮発分)をある程度高く保つ必
要がある。特に結着樹脂としてポリエステルを含有する
場合には固形分濃度は60%以上であることが好まし
い。
【0067】この分散液から、有機溶媒を除去し、次い
で着色樹脂微粒子の表面に存在する、塩基性中和剤で中
和されたカルボキシル基を、元のカルボキシル基に戻す
ために無機酸水溶液で逆中和を行い、その後で当該微粒
子を濾別し水洗してから、それを微粒子同志が融着しな
い条件で乾燥させて、体積平均粒径が2〜20μmの、
中和により自己水分散しうる非水溶性樹脂の結着用樹脂
マトリックスにそれより小さい顔料粒子が内包され分散
した着色樹脂微粒子の粉体を得る。
【0068】得られたトナー粉体重量に対して0.05
〜2重量%の、一次粒子の平均径が5〜30nmの疎水
性無機微粒子を混合機で混合して、外添処理されたトナ
ー粒子粉体を得る。
【0069】次いで、キャリア100重量部当たり、こ
の粉体3〜10重量部を添加混合して、二成分型電子写
真用二成分乾式現像剤を調製する。
【0070】
【実施例】以下、本発明の実施例を示し、本発明を更に
具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。なお、「部」は、全て
重量基準であるものとする。
【0071】(実施例1)メチルエチルケトンの700
部を反応容器に入れ、加熱して80℃とした。次いで、
アクリル酸77部、スチレン600部、アクリル酸2−
エチルヘキシル143部、メタクリル酸メチル180
部、「パーブチルO」(日本油脂製重合開始剤)7部の
混合物を、約2時間に亘って滴下した。上記混合物を滴
下終了後、4時間毎に、「パーブチルO」の2部を反応
液に加え、24時間に亘って、80℃で反応を続けた。
反応は窒素雰囲気下にて行った。反応終了後、メチルエ
チルケトンにて不揮発分が50重量%になるよう調整し
て、重量平均分子量が約48000、樹脂固形分の酸価
が約60でTgが約70℃なる、アニオン性合成樹脂の
溶液を得た。
【0072】この樹脂溶液1000部、メチルエチルケ
トン127部および「エルフテックス8」(キャボット
社製カーボンブラック)56部を、「パールミル」(ア
シザワ株式会社)にて混合し不揮発分が47%のミルベ
ースを調製した。
【0073】このミルベース500部、イソプロピルア
ルコール60部、1規定水酸化ナトリウム水溶液26部
の混合溶液(A1)、および水(B1)を、A1液/B
1液の重量比が2.3/1となるようにしながら、混合
溶液(A1)及び水(B1)の各タンクより、それぞれ
定量式ポンプにより送液し、同時に連続式乳化分散装置
「スラッシヤー」(図1、図2参照)に注入し、乳化さ
せて着色樹脂微粒子を形成する。
【0074】次いで、減圧蒸留により有機溶剤を除去
し、1規定塩酸水溶液を加えてPHを約3とし、濾過、
水洗後、ウエットケーキを乾燥して、中和により自己水
分散しうる非水溶性樹脂を結着用樹脂とする着色樹脂微
粒子粉末を得た。
【0075】この着色樹脂微粒子は、「コールターカウ
ンター」による測定で、体積平均粒子径が8.0μmで
あった。またこの微粒子をSEM(走査型電子顕微鏡)
で観察すると球形であり、微粒子を樹脂包埋しミクロト
ームで切削した断面をTEM(透過型電子顕微鏡)で観
察したところ、カーボンブラックが粒子内に均一に分散
し、ボイド(空隙)の存在は認められなかった。
【0076】この球形着色樹脂微粒子に、疎水性シリカ
「AEROSIL R972」(日本アエロジル社
製)の0.3重量%をヘンシェルミキサーを使用して外
添し、得られたトナー4重量部に粒子径80μmのフェ
ライトキャリア100重量部を加えて混合し、ブローオ
フ帯電量を測定したところ−29μC/gを示した。
【0077】また、この現像剤を用いて、市販の電子写
真式複写機(三田工業製DC−111他)で、静電潜像
を現像したところ、十分実用に供しうる鮮明な画像がえ
られた。
【0078】(実施例2)アクリル酸7部、スチレン7
53部及びブチルアクリレート 240部のモノマーを
使用し、実施例1と同様な重合反応を行い、不揮発分が
60%になるように調整して、重量平均分子量が約50
000、樹脂固形分の酸価が約5でTgが約65℃な
る、スチレンアクリル樹脂のメチルエチルケトン溶液を
得た。
【0079】この樹脂溶液1000部、メチルエチルケ
トン120部、「三菱カーボンブラックMAー100」
(三菱化学社製)50部、および「スピロンブラックT
RH」(保土ヶ谷化学製電荷制御剤)15部を、「パー
ルミル」にて混合しミルベースを調製した。
【0080】このミルベース液(A2)、および「エマ
ルゲン950」(花王アトラス株式会社乳化剤)を2.
5重量%含有した水(B2)とを、A2液/B2液の重
量比が1.7/1となるようにしながら、ポンプにより
連続式乳化分散装置スラッシヤーに注入し、乳化させて
着色樹脂微粒子を形成した。
【0081】次いで、減圧蒸留により有機溶剤を除去
し、濾過・水洗を十分に行った後、ウエットケーキを乾
燥して、体積平均粒子径が7.5μmの略球形でボイド
のない着色樹脂微粒子粉末を得た。乳化剤を用いない実
施例1の製造法に比べて、実施例2のそれは、水洗をよ
り十分に行う必要があった。
【0082】この略球形着色樹脂微粒子に、疎水性シリ
カ 「AEROSIL R972」(日本アエロジル社
製)の0.3重量%をヘンシェルミキサーを使用して外
添し、実施例1と同様にして、得られたトナーのブロー
オフ帯電量を測定したところ−23μC/gを示した。
【0083】また、このトナーを用いて、実施例1と同
様に、市販の電子写真式複写機で静電潜像を現像したと
ころ、十分実用に供しうる鮮明な画像がえられた。
【0084】尚、実施例の製造方法は、従来のバッチ方
式による製造方法に比べて、単位時間当たりのトナーの
生産量が格段にアップし、飛躍的に生産性が向上した。
しかも、得られたトナー粒子には、ボイドも極めて少な
く、耐久性に優れたものであった。
【0085】(実施例3)攪拌機、温度計、N2 ガス
導入管、分留管を有するフラスコにシクロヘキサンジメ
タノ−ル 576部(4モル相当)、ビスフェノールA
エチレンオキサイド2.2モル付加物 1950部(6
モル相当)、ついでテレフタル酸 1494部(9モル
相当)とジブチル錫オキサイド 4部を仕込み、N2
ガス気流下攪拌加熱昇温し、240℃にて脱水縮合反応
を行った。
【0086】その際、原料モノマーが留出しないよう注
意を払い、もし留出した場合には留出分を補填して、仕
込組成通りの樹脂組成となるよう調整した。酸価が8m
g・KOH/g(合計酸基含有量は樹脂100g当たり
14.3mg当量に対応する)となる迄反応した後、取
り出した。このポリエステルの環球法による軟化点は1
10℃であった。
【0087】この樹脂70部とフタロシアニン顔料(Pi
gment Blue 15-7)30部とを2本ロールを用いてマス
ターバッチを作成する。このマスターバッチを7部、同
じ樹脂を63部、THF(テトラハイドロフラン)を3
0部をパールミルにて分散混合して不揮発分70%のミ
ルベース液を調整した。
【0088】これを図2の有機溶剤溶液側タンクに仕
込、定量ポンプを介して連続式乳化分散機「キャビトロ
ンCD1010」に毎分143gの速度で送り込んだ。
図2の水性媒体側タンクには試薬アンモニア水をイオン
交換水で希釈した0.1重量%濃度の希アンモニア水を
入れ、毎分1リットルの速度でキャビトロンに送り込ん
だ。乳化分散機の回転子の回転速度は、4000RPM
で運転した。乳化分散機に送り込まれた両液は回転子と
固定子間の専断力を受けて瞬時に乳化分散して着色樹脂
微粒子を形成する。
【0089】次いで、減圧蒸留により有機溶剤を除去
し、1規定塩酸水溶液を加えてPHを約3とし、濾過、
水洗後、ウエットケーキを乾燥して、着色樹脂微粒子粉
末を得た。
【0090】この着色樹脂微粒子は、「コールターカウ
ンター」による測定で、体積平均粒子径が6.0μmで
あった。またこの微粒子をSEM(走査型電子顕微鏡)
で観察すると球形であり、微粒子を樹脂包埋しミクロト
ームで切削した断面をTEM(透過型電子顕微鏡)で観
察したところ、シアン顔料が粒子内に均一に分散し、ボ
イド(空隙)の存在は認められなかった。
【0091】この球形着色樹脂微粒子に、疎水性シリカ
「AEROSIL R972」(日本アエロジル社
製)の0.3重量%をヘンシェルミキサーを使用して外
添し、得られたトナー4重量部に粒子径80μmのフェ
ライトキャリア100重量部を加えて混合し、ブローオ
フ帯電量を測定したところ−32μC/gを示した。
【0092】また、この現像剤を用いて、市販の電子写
真式複写機(三田工業製DC−111他)で、静電潜像
を現像したところ、十分実用に供しうる鮮明な画像がえ
られた。
【0093】
【発明の効果】結着用樹脂と着色剤を必須成分とする混
合物の有機溶媒溶液(A)と、水性媒体(B)を混合
し、転相乳化することによる電子写真用トナー粒子の製
造法に於いて、連続式乳化分散装置を用いることによ
り、高い生産性で且つ品質が均一なトナー微粒子が製造
でき、結果として製造コストの低減を図れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で好適に用いられる、円盤の円周上に多
数のスリットを有する突条の複数が同心円の異なる半径
の位置に設けられたローターと、同様のステーターとが
一対となったローターステーターを有し、ローターの突
条とステーターのそれとが交互になる様に、微小間隙を
もって嵌合され、ローター及び/又はステーターが前記
同心円の軸中心に回転できる様になっており、前記回転
軸と同軸に、前記一対のローターステーターが複数設け
られた構造であり、前記各ステーターが固定されてお
り、各ローターのみを軸中心に高速回転させながら、複
数のローターステーターの、それぞれの、交互となった
ローターの突条とステーターのそれとの微小間隙及び各
突条に設けられたスリットに液体を連続して通過させる
様にして混合を行う、連続式乳化分散装置の一例の乳化
機部分の構造概念図である。
【図2】本発明で好適に採用される、有機溶剤溶液と水
性媒体各々の連続式乳化分散装置への導入方法の一例の
構成概念図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤及び非水溶性の結着用樹脂を必須
    成分とする有機溶媒溶液と、水性媒体とを連続式乳化分
    散機中で混合し、乳化させて着色樹脂微粒子を連続的に
    形成後、有機溶媒を除去し、水性媒体中に分散している
    着色樹脂微粒子を乾燥粉体として取り出すことを特徴と
    する電子写真用トナーの製造法。
  2. 【請求項2】 結着用樹脂として、中和により自己水分
    散性となりうる樹脂を中和したものを用いる請求項1記
    載の電子写真用トナーの製造法。
  3. 【請求項3】 乳化剤及び/又は分散安定剤を含有す
    る、前記有機溶媒溶液及び/又は前記水性媒体を用いる
    請求項1あるいは2記載の電子写真用トナーの製造法。
  4. 【請求項4】 着色剤及び非水溶性のスチレン系又はア
    クリル系結着用樹脂を必須成分とする有機溶媒溶液と、
    水性媒体とを連続式乳化分散機中で混合し、乳化させて
    着色樹脂微粒子を連続的に形成後、有機溶媒を除去し、
    水性媒体中に分散している着色樹脂微粒子を乾燥粉体と
    して取り出すことを特徴とする電子写真用トナーの製造
    法。
  5. 【請求項5】 着色剤及び非水溶性のポリエステル系結
    着用樹脂を必須成分とする有機溶媒溶液と、水性媒体と
    を連続式乳化分散機中で混合し、乳化させて着色樹脂微
    粒子を連続的に形成後、有機溶媒を除去し、水性媒体中
    に分散している着色樹脂微粒子を乾燥粉体として取り出
    すことを特徴とする電子写真用トナーの製造法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004054240A (ja) * 2002-05-31 2004-02-19 Konica Minolta Holdings Inc 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、画像形成方法及び画像形成装置
US6894090B2 (en) 2001-12-03 2005-05-17 Dainippon Ink And Chemicals, Inc. Method for producing aqueous dispersion of thermoplastic resin microparticles and toner for electrophotography
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