JPH09296334A - プリント配線基板用ガラス繊維織物及びそれを用いたプリント配線基板 - Google Patents
プリント配線基板用ガラス繊維織物及びそれを用いたプリント配線基板Info
- Publication number
- JPH09296334A JPH09296334A JP8137442A JP13744296A JPH09296334A JP H09296334 A JPH09296334 A JP H09296334A JP 8137442 A JP8137442 A JP 8137442A JP 13744296 A JP13744296 A JP 13744296A JP H09296334 A JPH09296334 A JP H09296334A
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- JP
- Japan
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- glass fiber
- woven fabric
- fiber woven
- printed
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 プリント配線基板用ガラス繊維織物として多
用されている2116タイプよりも製造コストが同等か
それ以下で、得られた基板の性能が2116タイプで得
られた基板より優れているようなプリント配線基板用ガ
ラス繊維織物の提供を課題とする。 【解決手段】 経糸及び緯糸にECG 150 1/0
に相当する繊度及び番手を有するガラス糸を用い、経糸
と緯糸の25mm当たりの打ち込み本数がいずれも30
本以上で、その合計が75〜87本であり、かつ、質量
が90〜130g/m2 で、通気度が50cm3 /cm
2 /sec以下であるプリント配線基板用ガラス繊維織
物。
用されている2116タイプよりも製造コストが同等か
それ以下で、得られた基板の性能が2116タイプで得
られた基板より優れているようなプリント配線基板用ガ
ラス繊維織物の提供を課題とする。 【解決手段】 経糸及び緯糸にECG 150 1/0
に相当する繊度及び番手を有するガラス糸を用い、経糸
と緯糸の25mm当たりの打ち込み本数がいずれも30
本以上で、その合計が75〜87本であり、かつ、質量
が90〜130g/m2 で、通気度が50cm3 /cm
2 /sec以下であるプリント配線基板用ガラス繊維織
物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線基板
用ガラス繊維織物に関し、特に製造コストを上げずに、
耐熱性、含浸性に優れピンホールの少ないプリプレグを
得ることができるガラス繊維織物に関する。
用ガラス繊維織物に関し、特に製造コストを上げずに、
耐熱性、含浸性に優れピンホールの少ないプリプレグを
得ることができるガラス繊維織物に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線基板は、その構成材の種類
により各種のものが製造されているが、その中でガラス
繊維織物を基材とするものが電気特性や機械特性、耐熱
性などの点で優れているため各種電子機器に多用されて
いる。ガラス繊維織物も様々なものがあるが、現状プリ
ント配線基板用として使用されているガラス繊維織物の
種類はそれ程多くはない。特に、プリント配線基板用と
して現在使用量の多いものは、汎用板の場合はMIL規
格(MIL specY−1140)に決められている
7628タイプ、多層板の場合は同様に2116タイプ
に属するものである。表1に両方のタイプの織物の仕様
を示す。
により各種のものが製造されているが、その中でガラス
繊維織物を基材とするものが電気特性や機械特性、耐熱
性などの点で優れているため各種電子機器に多用されて
いる。ガラス繊維織物も様々なものがあるが、現状プリ
ント配線基板用として使用されているガラス繊維織物の
種類はそれ程多くはない。特に、プリント配線基板用と
して現在使用量の多いものは、汎用板の場合はMIL規
格(MIL specY−1140)に決められている
7628タイプ、多層板の場合は同様に2116タイプ
に属するものである。表1に両方のタイプの織物の仕様
を示す。
【0003】
【表1】
【0004】近年、電子機器の高機能化、軽薄短小化に
伴い、プリント配線基板の多層化、絶縁層の薄型化が進
んでいる。このため、プリント配線基板を構成する材料
の品質及び性能の向上が強く要求されている。特にプリ
ント配線基板の絶縁層の薄型化に伴い耐熱性向上の要求
が強い。耐熱性向上の方策の一つとして、ガラス繊維織
物における樹脂の含浸性を向上させ、ボイドやピンホー
ルの少ないプリプレグを得るという手段がある。ガラス
繊維織物の場合、織物を構成する経糸と緯糸の打ち込み
本数を粗くすることにより樹脂の含浸性を向上させるこ
とができる。打ち込み本数を粗くして、一般に使用され
ている2116タイプや7628タイプと同等の質量を
得るには、使用糸のテックス番手をより太い番手にする
必要がある。しかし、太い番手の糸を使うことにより、
プリント配線基板の表面に織物の織り目がはっきり出る
ことになり、それだけ表面平滑性が悪くなるといった問
題がある。特に、多層板の場合は性能面での要求が更に
厳しいため、このような対策を取ることが難しい。
伴い、プリント配線基板の多層化、絶縁層の薄型化が進
んでいる。このため、プリント配線基板を構成する材料
の品質及び性能の向上が強く要求されている。特にプリ
ント配線基板の絶縁層の薄型化に伴い耐熱性向上の要求
が強い。耐熱性向上の方策の一つとして、ガラス繊維織
物における樹脂の含浸性を向上させ、ボイドやピンホー
ルの少ないプリプレグを得るという手段がある。ガラス
繊維織物の場合、織物を構成する経糸と緯糸の打ち込み
本数を粗くすることにより樹脂の含浸性を向上させるこ
とができる。打ち込み本数を粗くして、一般に使用され
ている2116タイプや7628タイプと同等の質量を
得るには、使用糸のテックス番手をより太い番手にする
必要がある。しかし、太い番手の糸を使うことにより、
プリント配線基板の表面に織物の織り目がはっきり出る
ことになり、それだけ表面平滑性が悪くなるといった問
題がある。特に、多層板の場合は性能面での要求が更に
厳しいため、このような対策を取ることが難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、プリント配線基板用のガラス繊維織物であ
って、一般に多用されている2116タイプよりも製造
コストが同等かそれ以下で、且つ得られたプリント配線
基板の性能が2116タイプで得られたプリント配線基
板の性能より優れているようなプリント配線基板用ガラ
ス繊維織物を得ることにある。
する課題は、プリント配線基板用のガラス繊維織物であ
って、一般に多用されている2116タイプよりも製造
コストが同等かそれ以下で、且つ得られたプリント配線
基板の性能が2116タイプで得られたプリント配線基
板の性能より優れているようなプリント配線基板用ガラ
ス繊維織物を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するたの手段】本発明は、上記課題を解決
するために、プリント配線基板用ガラス繊維織物におい
て、経糸および緯糸にJIS R 3413 に規定さ
れるガラス糸の呼称ECG150 1/0に相当する繊
度と番手を有するガラス糸を用い、経糸と緯糸の25m
m当りの打ち込み本数がいづれも30本以上で、且つ、
その合計が75〜87本であり、また、ガラス繊維織物
の質量が90〜130g/m2 で、通気度が50cm3 /c
m 2 /sec 以下であるプリント配線基板用ガラス繊維織
物とすることにより、2116タイプに代わり得るプリ
ント配線基板用ガラス繊維織物を得ようとするものであ
る。2116タイプに使用されるガラス繊維糸は、表1
に示すようにテックス番手が22.5である。これに対
し、ECG 150 1/0のテックス番手は33.7
である。前記したように、糸が太くなると表面の平滑性
が悪くなるといった問題がある。
するために、プリント配線基板用ガラス繊維織物におい
て、経糸および緯糸にJIS R 3413 に規定さ
れるガラス糸の呼称ECG150 1/0に相当する繊
度と番手を有するガラス糸を用い、経糸と緯糸の25m
m当りの打ち込み本数がいづれも30本以上で、且つ、
その合計が75〜87本であり、また、ガラス繊維織物
の質量が90〜130g/m2 で、通気度が50cm3 /c
m 2 /sec 以下であるプリント配線基板用ガラス繊維織
物とすることにより、2116タイプに代わり得るプリ
ント配線基板用ガラス繊維織物を得ようとするものであ
る。2116タイプに使用されるガラス繊維糸は、表1
に示すようにテックス番手が22.5である。これに対
し、ECG 150 1/0のテックス番手は33.7
である。前記したように、糸が太くなると表面の平滑性
が悪くなるといった問題がある。
【0007】本発明のガラス繊維織物は、この様な問題
を解決するために、製織後開繊処理を行ない、経糸緯糸
のフィラメント間を開繊し、偏平化したものである。そ
の結果として、本発明のガラス繊維織物の通気度は、5
0cm3 /cm 2 /sec以下である。織物の開繊処理の方法
としては、各種方法が提案されているが特開昭61−2
30900号公報に開示されている高圧流体加工装置を
利用するか、または、実開平3−99791号公報に開
示されている開繊処理装置を利用するのが好ましい。こ
の開繊処理は、製織後直ちに行なうことも可能である
が、表面処理後表面処理工程と連続して行なうことが望
ましい。
を解決するために、製織後開繊処理を行ない、経糸緯糸
のフィラメント間を開繊し、偏平化したものである。そ
の結果として、本発明のガラス繊維織物の通気度は、5
0cm3 /cm 2 /sec以下である。織物の開繊処理の方法
としては、各種方法が提案されているが特開昭61−2
30900号公報に開示されている高圧流体加工装置を
利用するか、または、実開平3−99791号公報に開
示されている開繊処理装置を利用するのが好ましい。こ
の開繊処理は、製織後直ちに行なうことも可能である
が、表面処理後表面処理工程と連続して行なうことが望
ましい。
【0008】本発明のガラス繊維織物は、開繊処理を行
っているため構成糸としてECG150 1/0を用い
ているにも拘らず、2116タイプとほぼ同等の厚さを
有しており、85〜110μmの範囲である。この厚さ
は、織物の経糸、緯糸の打ち込み本数比や開繊度を調節
することにより、この範囲内でコントロールすることが
できる。また、本発明のガラス繊維織物に使用されるガ
ラス繊維の種類は、Eガラス繊維に限らず、ECG 1
50 1/0の繊度、番手に相当するものであればSガ
ラス繊維、Dガラス繊維なども使用することができ、特
にガラスの組成を選ばない。更に、本発明のガラス繊維
織物の織り組織は、平織り、綾織り、朱子織り、ななこ
織りなどが可能であるが織物の取扱性の点で平織りが望
ましい。
っているため構成糸としてECG150 1/0を用い
ているにも拘らず、2116タイプとほぼ同等の厚さを
有しており、85〜110μmの範囲である。この厚さ
は、織物の経糸、緯糸の打ち込み本数比や開繊度を調節
することにより、この範囲内でコントロールすることが
できる。また、本発明のガラス繊維織物に使用されるガ
ラス繊維の種類は、Eガラス繊維に限らず、ECG 1
50 1/0の繊度、番手に相当するものであればSガ
ラス繊維、Dガラス繊維なども使用することができ、特
にガラスの組成を選ばない。更に、本発明のガラス繊維
織物の織り組織は、平織り、綾織り、朱子織り、ななこ
織りなどが可能であるが織物の取扱性の点で平織りが望
ましい。
【0009】本発明のガラス繊維織物は、現在一般に使
用されている2116タイプに対し、それぞれ太番手の
糸を使用する事ができるため、緯糸の打込み本数を25
〜35%少なくすることが出来る。従って製織効率が向
上する。また、経糸の打込み本数も緯糸と同じ程度少な
くすることができ、その結果、経糸整経ビームの生産効
率を上げることが可能になる。又、本発明のガラス繊維
織物は経糸緯糸が充分に開繊されているため樹脂の含浸
性が良い。又、本発明のガラス繊維織物は開繊処理され
ているため、織物を構成している経糸緯糸が開繊され偏
平になっており、プリント配線基板しとた場合基板表面
上の平滑性は良好である。更に、本発明のガラス繊維織
物は、2116タイプの織物と質量や厚さをほぼ同等に
することができるため、プリント配線基板の設計を変更
すること無く、2116タイプの代替えとして使用する
ことができる。
用されている2116タイプに対し、それぞれ太番手の
糸を使用する事ができるため、緯糸の打込み本数を25
〜35%少なくすることが出来る。従って製織効率が向
上する。また、経糸の打込み本数も緯糸と同じ程度少な
くすることができ、その結果、経糸整経ビームの生産効
率を上げることが可能になる。又、本発明のガラス繊維
織物は経糸緯糸が充分に開繊されているため樹脂の含浸
性が良い。又、本発明のガラス繊維織物は開繊処理され
ているため、織物を構成している経糸緯糸が開繊され偏
平になっており、プリント配線基板しとた場合基板表面
上の平滑性は良好である。更に、本発明のガラス繊維織
物は、2116タイプの織物と質量や厚さをほぼ同等に
することができるため、プリント配線基板の設計を変更
すること無く、2116タイプの代替えとして使用する
ことができる。
【0010】
【実施例】経糸の番手が33.7texのガラス繊維糸
(ECG150 1/0)とし、緯糸の番手が33.7
texのガラス繊維糸(ECG150 1/0)とし
て、打ち込み本数を経43本/25mm 緯37本/2
5mmで製織しガラス繊維織物を得た(質量108g/m
2 )。この織物を常法により加熱脱油したのち、シラン
カップリング剤としてN−β−(N−ビニルベンジルア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
・塩酸塩[東レダウコーニング・シリコーン(株)製;
SZ−6032]を用い表面処理を行なった。表面処理
剤の付着率は0.1%であった。表面処理されたガラス
繊維織物を特開昭61−230900号公報に開示され
ている高圧流体加工装置により開繊処理を行なった。開
繊処理前のこのガラス繊維織物の通気度は153.7cm
3 /cm 2 /sec であったが、開繊処理後は31.9cm3
/cm 2 /sec であった。得られた織物の厚さは92μm
であった。この開繊処理された織物についてエポキシ樹
脂ワニスにより含浸性を測定した。
(ECG150 1/0)とし、緯糸の番手が33.7
texのガラス繊維糸(ECG150 1/0)とし
て、打ち込み本数を経43本/25mm 緯37本/2
5mmで製織しガラス繊維織物を得た(質量108g/m
2 )。この織物を常法により加熱脱油したのち、シラン
カップリング剤としてN−β−(N−ビニルベンジルア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
・塩酸塩[東レダウコーニング・シリコーン(株)製;
SZ−6032]を用い表面処理を行なった。表面処理
剤の付着率は0.1%であった。表面処理されたガラス
繊維織物を特開昭61−230900号公報に開示され
ている高圧流体加工装置により開繊処理を行なった。開
繊処理前のこのガラス繊維織物の通気度は153.7cm
3 /cm 2 /sec であったが、開繊処理後は31.9cm3
/cm 2 /sec であった。得られた織物の厚さは92μm
であった。この開繊処理された織物についてエポキシ樹
脂ワニスにより含浸性を測定した。
【0011】上記ガラス繊維織物を強化材とし、これに
下記組成のエポキシ樹脂ワニス(FR−4処方)に含浸
し、プリプレグを作成し、ピンホールの有無を測定し
た。 [エポキシ樹脂ワニスの組成] ・エピコート5046−B−80 … 100部 [油化シェルエポキシ(株)製] ・エピコート154 … 20部 [油化シェルエポキシ(株)製] ・ジシアンジアミド … 4部 ・ベンジルジメチルアミン … 0.2部 ・ジメチルホルムアミド … 30部 ・メチルエチルケトン … 15部 こ こで得られたプリプレグを、常法により黒化処理した
0.2mmの銅張積層板の表裏に2枚ずつ積層し、得ら
れた積層物の上部表面及び下部表面に銅箔を重ね合わ
せ、常法により加熱プレスして、板厚0.6mmの銅張
多層積層板を得た。ここで得られた銅張多層積層板の耐
熱性を測定した。結果を表2に示す。
下記組成のエポキシ樹脂ワニス(FR−4処方)に含浸
し、プリプレグを作成し、ピンホールの有無を測定し
た。 [エポキシ樹脂ワニスの組成] ・エピコート5046−B−80 … 100部 [油化シェルエポキシ(株)製] ・エピコート154 … 20部 [油化シェルエポキシ(株)製] ・ジシアンジアミド … 4部 ・ベンジルジメチルアミン … 0.2部 ・ジメチルホルムアミド … 30部 ・メチルエチルケトン … 15部 こ こで得られたプリプレグを、常法により黒化処理した
0.2mmの銅張積層板の表裏に2枚ずつ積層し、得ら
れた積層物の上部表面及び下部表面に銅箔を重ね合わ
せ、常法により加熱プレスして、板厚0.6mmの銅張
多層積層板を得た。ここで得られた銅張多層積層板の耐
熱性を測定した。結果を表2に示す。
【0012】<比較例>番手が22.5texのガラス
繊維糸(ECE225 1/0)を経糸緯糸とし、打ち
込み本数を経59本/25mm 緯56本/25mmで
製織しガラス繊維織物を得た(質量106g/m 2 )。こ
の織物を常法により加熱脱油したのち、実施例と同じシ
ランカップリング剤を用い表面処理を行なった。表面処
理剤の付着率は0.1%であった。表面処理された織物
の厚さは93μmであり、通気度は45.5cm3 /cm 2
/sec であった。また、実施例と同様に含浸性を測定し
た。上記ガラス繊維織物を強化材とし、これに実施例と
同じ組成のエポキシ樹脂ワニス(FR−4処方)を含浸
し、プリプレグを作成し、ピンホールの有無を測定し
た。ここで得られたプリプレグを、常法により黒化処理
した0.2mmの銅張積層板の表裏に2枚ずつ積層し、
得られた積層物の上部表面及び下部表面に銅箔を重ね合
わせ、常法により加熱プレスして、板厚0.6mmの銅
張多層積層板を得た。ここで得られた銅張多層積層板の
耐熱性を測定した。結果を表2に示す。
繊維糸(ECE225 1/0)を経糸緯糸とし、打ち
込み本数を経59本/25mm 緯56本/25mmで
製織しガラス繊維織物を得た(質量106g/m 2 )。こ
の織物を常法により加熱脱油したのち、実施例と同じシ
ランカップリング剤を用い表面処理を行なった。表面処
理剤の付着率は0.1%であった。表面処理された織物
の厚さは93μmであり、通気度は45.5cm3 /cm 2
/sec であった。また、実施例と同様に含浸性を測定し
た。上記ガラス繊維織物を強化材とし、これに実施例と
同じ組成のエポキシ樹脂ワニス(FR−4処方)を含浸
し、プリプレグを作成し、ピンホールの有無を測定し
た。ここで得られたプリプレグを、常法により黒化処理
した0.2mmの銅張積層板の表裏に2枚ずつ積層し、
得られた積層物の上部表面及び下部表面に銅箔を重ね合
わせ、常法により加熱プレスして、板厚0.6mmの銅
張多層積層板を得た。ここで得られた銅張多層積層板の
耐熱性を測定した。結果を表2に示す。
【0013】<試験1> 半田耐熱性試験 ガラス繊維強化エポキシ樹脂積層板の両側にある銅箔を
エッチング処理をして取除き、121℃のプレッシャー
クッカーで、A(30分間)、B(60分間)、C(9
0分間)、D(120分間)、E(150分間)の吸水
処理をした後、260℃の半田層に20秒間浸漬し、浸
漬後の各ガラス繊維強化エポキシ樹脂積層板に層間剥離
が発生しているか否かを目視観察により判定した。 <試験2> ガラス繊維織物の樹脂含浸性試験 ガラス繊維織物を6×10mm(試料数6)にカット
し、粘度を130cpに調整したFR−4処方のエポキ
シ樹脂ワニスの上に置き、経糸と緯糸の交点およびスト
ランドのフィラメント間に完全に樹脂が含浸した時点を
含浸終了時間とした。 <試験3> ガラス繊維織物の通気度試験 試験法はJIS L 1096 通気性試験による <試験4> ガラス繊維織物の質量、厚さ試験 試験法はJIS R 3420 ガラス繊維一般試験方
法による ガラス繊維織物の質量、厚さ、含浸性、プリプレグのピ
ンホールの有無についての測定結果を表3に示す。
エッチング処理をして取除き、121℃のプレッシャー
クッカーで、A(30分間)、B(60分間)、C(9
0分間)、D(120分間)、E(150分間)の吸水
処理をした後、260℃の半田層に20秒間浸漬し、浸
漬後の各ガラス繊維強化エポキシ樹脂積層板に層間剥離
が発生しているか否かを目視観察により判定した。 <試験2> ガラス繊維織物の樹脂含浸性試験 ガラス繊維織物を6×10mm(試料数6)にカット
し、粘度を130cpに調整したFR−4処方のエポキ
シ樹脂ワニスの上に置き、経糸と緯糸の交点およびスト
ランドのフィラメント間に完全に樹脂が含浸した時点を
含浸終了時間とした。 <試験3> ガラス繊維織物の通気度試験 試験法はJIS L 1096 通気性試験による <試験4> ガラス繊維織物の質量、厚さ試験 試験法はJIS R 3420 ガラス繊維一般試験方
法による ガラス繊維織物の質量、厚さ、含浸性、プリプレグのピ
ンホールの有無についての測定結果を表3に示す。
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【発明の効果】本発明のガラス繊維織物は、表3に示す
ように含浸性が非常に良好で、プリプレグの状態でピン
ホールの発生が見られず、その結果として、表2に示す
ように耐熱性の優れたプリント配線基板を得ることがで
きる。これは2116タイプと比較して太い番手の糸を
使用しているにも拘らず、糸が開繊されて織物の通気度
が一定の値になっていることによる。また、本発明のガ
ラス繊維織物は、2116タイプと比較して、質量、厚
さをほぼ同程度に設定することが可能であるため、プリ
ント配線基板の設計を変更せずに使用することができ
る。本発明のガラス繊維織物は、2116タイプと比較
して、製織性も良好であるため製造コスト低下の可能性
もある。
ように含浸性が非常に良好で、プリプレグの状態でピン
ホールの発生が見られず、その結果として、表2に示す
ように耐熱性の優れたプリント配線基板を得ることがで
きる。これは2116タイプと比較して太い番手の糸を
使用しているにも拘らず、糸が開繊されて織物の通気度
が一定の値になっていることによる。また、本発明のガ
ラス繊維織物は、2116タイプと比較して、質量、厚
さをほぼ同程度に設定することが可能であるため、プリ
ント配線基板の設計を変更せずに使用することができ
る。本発明のガラス繊維織物は、2116タイプと比較
して、製織性も良好であるため製造コスト低下の可能性
もある。
Claims (2)
- 【請求項1】 プリント配線基板用ガラス繊維織物にお
いて、経糸および緯糸にJIS R 3413 に規定
されるガラス糸の呼称ECG150 1/0に相当する
繊度と番手を有するガラス糸を用い、経糸と緯糸の25
mm当りの打ち込み本数がいずれも30本以上で、且
つ、その合計が75〜87本であり、また、ガラス繊維
織物の質量が90〜130g/m2 で、通気度が50cm
3 /cm 2 /sec 以下であることを特徴とするプリント配
線基板用ガラス繊維織物。 - 【請求項2】 請求項1記載のガラス繊維織物を強化材
として、少なくとも一層有することを特徴とするプリン
ト配線基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8137442A JPH09296334A (ja) | 1996-05-08 | 1996-05-08 | プリント配線基板用ガラス繊維織物及びそれを用いたプリント配線基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8137442A JPH09296334A (ja) | 1996-05-08 | 1996-05-08 | プリント配線基板用ガラス繊維織物及びそれを用いたプリント配線基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09296334A true JPH09296334A (ja) | 1997-11-18 |
Family
ID=15198727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8137442A Pending JPH09296334A (ja) | 1996-05-08 | 1996-05-08 | プリント配線基板用ガラス繊維織物及びそれを用いたプリント配線基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09296334A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002265646A (ja) * | 2001-03-13 | 2002-09-18 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | プリプレグ及びその製造方法 |
-
1996
- 1996-05-08 JP JP8137442A patent/JPH09296334A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002265646A (ja) * | 2001-03-13 | 2002-09-18 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | プリプレグ及びその製造方法 |
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