JP3308999B2 - 積層板 - Google Patents

積層板

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JP3308999B2
JP3308999B2 JP03862093A JP3862093A JP3308999B2 JP 3308999 B2 JP3308999 B2 JP 3308999B2 JP 03862093 A JP03862093 A JP 03862093A JP 3862093 A JP3862093 A JP 3862093A JP 3308999 B2 JP3308999 B2 JP 3308999B2
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康之 木村
和義 沢田
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旭シュエーベル株式会社
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層板に関し、特に電
子、電気分野で使用されるプリント配線基板用積層板に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】積層板用の基材として現在、ガラス繊維
織物、炭素繊維織物、芳香族ポリアミド繊維織物等が使
用されている。特にガラス繊維織物はプリント配線基板
用基材として利用度が高い。これら無機繊維織物を積層
した基板は無機繊維の含有率が高いため優れた補強効果
を有するという利点はあるが、加工性、特にドリル加工
性が悪いという欠点がある。
【0003】このような欠点を解決するために、脆化表
面処理したガラス繊維織布(特公平2−49219号公
報)、開繊した織物(特公平2−32383号公報)等
を使用する方法等が試みられてきたが、脆化表面処理に
よる改質の場合、ドリル加工穴内壁面の粗さ、クラック
に対しては有効ではあるが、ドリル摩耗性に対する効果
は小さく、一方、開繊した織物では積層板における樹脂
の含量がまだ充分ではなく、問題の解決には到っていな
い。また、表層にのみガラス繊維織物を用い、内層はガ
ラス不織布を基材として使用するCEM−3と一般に呼
ばれる積層板が最近多く使用されている。このCEM−
3基板の基材含量は30重量%ないし40重量%と少な
く、ガラス繊維織物のみを基材とした積層板の半分弱で
あり、加工性良好の要因となっている。しかしこの場
合、加工性の欠点は回避されるものの、ガラス繊維不織
布を使用していることから、補強効果も小さく、寸法安
定性等の機械的特性に劣るという重大な欠点を生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】積層板の加工性の低下
は積層板中の無機繊維の比率が大きいことが原因である
と推定され、積層板中の樹脂量を多くすることにより、
上記問題は解決されると考えられるが、樹脂量を多くす
るために単に基材となる無機繊維織物の表面に樹脂を局
在させたプリプレグを用いて積層板を作成した場合、積
層板中の補強材の分布が不均一となり、積層板のそりね
じれ、寸法特性等機械的特性に重大な影響を及ぼし、ま
た加工性の改良には何の効果も示さない。
【0005】本発明の目的は、上述した従来の積層板の
加工性の問題を解決し、積層板中の補強材の分布が均一
で、かつ積層板中の樹脂量を増加させることができる積
層板を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らは鋭意研究した結果、積層板中の織物基
材を構成する糸束およびその中の樹脂量を所定範囲にす
ることにより、積層板の加工性の問題が解消することを
見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、連続
無機長繊維よりなるタテ糸およびヨコ糸を織成して得ら
れた織物基材に合成樹脂を含浸したプリプレグを複数枚
積層し、加熱加圧成形してなる積層板において、該積層
板の織物基材含量が40重量%以下で、該積層板を構成
する織物基材のタテ糸およびヨコ糸の少なくとも一方ま
たは両方の糸断面形状が下式(1)を満たすことを特徴
とする積層板である。
【0007】
【数2】 ((R1/2)×(Rs/2)×π)/(d×d×π/4×N)≧2 (1) R1:糸断面形状の長軸の長さ Rs:糸断面形状の短軸の長さ d :糸を構成する単糸の平均径 N :糸を構成する単糸の本数 ここでいう糸断面形状の長軸および短軸とは、該積層板
を常温硬化のエポキシ樹脂等に包埋し、積層板中の基材
織物の断面を切り出し、研磨し、顕微鏡でその糸断面の
長軸と短軸のそれぞれ長さを測定して得られるものであ
る。
【0008】本発明の積層板中の織物基材の含量は40
重量%以下、好ましくは35重量%以下である。織物基
材の含量が40重量%を越えると、加工性が低下し、本
発明の目的を達成することができない。また、式(1)
中の((R1/2)×(Rs/2)×π)の項は糸断面
の見掛けの断面積を示しており、(d×d×π/4×
N)の項は実際の基材の占める断面積を示している。こ
の比率を2以上にすることにより、糸束中の樹脂の体積
が無機繊維の体積以上になり、無機繊維と樹脂の分布は
良好になる。またこの比率が2.5以上にすると積層板
中の樹脂の半分以上が糸束内にあり、分布の状態はより
良好になる。
【0009】本発明の積層板を作成するには、上式で規
定された織物基材を用いる以外は常法に従えばよく、例
えばガラス繊維織物にエポキシ樹脂のようなマトリック
ス樹脂を含浸させて、樹脂含浸プリプレグを作り、これ
を複数枚積層し、加熱加圧成形すればよい。この際用い
られる無機繊維織物は、製織する際に、タテ糸に対して
はエッジ加工を、ヨコ糸に対しては織機上でヨコ糸のエ
ア加工をすると、樹脂含量を上げることができるので好
ましい。さらにヨコ糸の場合、2本の糸をエア加工し、
同時に1本として打ち込むことにより、その樹脂保持性
および樹脂保持量をより均一化することができる。ま
た、製織された織物に対してさらにエッジ加工等の物理
的加工を加えることにより、樹脂含量を向上させること
が可能となる。
【0010】積層板の基材として使用される織物は前述
したように、ガラス繊維織物、炭素繊維織物、芳香族ポ
リアミド繊維織物等があり、通常は同じ材料がタテ方
向、ヨコ方向に使用される。プリント基板用基材として
はガラス繊維織物が広く使用されており、ここでは基材
がガラス織物である積層板についてさらに詳細に本発明
の構成を記載する。
【0011】通常、積層板用基材ガラス繊維織物に使用
されている糸は片撚糸で、番手範囲は5〜300Te
x、好ましくは20〜140Texである。糸を構成す
る単糸の形状、太さ等については特別に限定されない。
糸の撚り数は通常3回/インチ以下である。織物密度は
20〜100本/インチ、質量は30〜400g/m2
であり、織り方は平織り、朱子織り、綾織り、ななこ織
り等が使用できる。また、積層板の加工性は単糸径が9
μm以上の糸を使ったガラス繊維織物を用いた積層板で
特に問題となっており、本発明の効果は単糸径が9μm
以上の糸を使用した厚さ0.18mm以上の織物において
顕著である。
【0012】本発明で使用される樹脂としては、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、B
T樹脂、シアネート樹脂等の熱硬化性樹脂や、PPO樹
脂、ポリエーテルイミド樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性
樹脂、またはそれらの混合樹脂のいずれもが使用でき
る。また、樹脂中に水酸化アルミニウム等の無機充填剤
を混在させた樹脂を使用してもよい。
【0013】以下、実施例によって本発明の具体的構成
を説明する。
【0014】
【実施例】
〔実施例1〕ガラス繊維織物として、タテ糸にガラス繊
維ECG75 1/0(d=9.2μm、N=408
本)を使用し、ヨコ糸は同じガラス繊維ECG75 1
/02本を織機上でエア加工したものを2本同時に打ち
込み、タテ糸44本/25mm、ヨコ糸20本/25mmの
織り密度でエアージェットルームを用いて重量232g
/m2 、厚み0.27mmのガラス繊維織物を準備した。
このガラス繊維織物にエポキシ樹脂を含浸し、乾燥して
プリプレグを得た。このプリプレグ4枚と上下面に厚み
35μmの銅箔を重ね、175℃、40kg/cm2 で加熱
加圧して厚み約1.6mm角の積層板を得た。 〔実施例2〕ガラス繊維織物として、タテ糸にガラス繊
維ECG75 1/0を使用し、製織時にエッジ加工を
施し、ヨコ糸はガラス繊維ECG68 1/0(d=
9.5μm、N=408本)2本を織機上でエア加工し
たものを2本同時に打ち込み、タテ糸44本/25mm、
ヨコ糸20本/25mmの織り密度でエアージェットルー
ムを用いて重量244g/m2 、厚み0.28mmのガラ
ス繊維織物を準備した。以下、実施例1と同様に積層板
を作成した。 〔実施例3〕ガラス繊維織物として、タテ糸に前述のE
CG75 1/0を使用し、ヨコ糸は同じECG75
1/0を織機上でエア加工したものを使用し、タテ糸4
4本/25mm、ヨコ糸32本/25mmの織り密度でエア
ージェットルームを用いて製織し、さらに得られたガラ
ス繊維織物にエッジ加工を施し、重量210g/m2
厚み0.26mmのガラス繊維織物を準備した。以下、実
施例1と同様に積層板を作成した。 〔比較例〕ガラスクロスとして、タテ糸およびヨコ糸に
前述のECG75 1/0を使用して、タテ糸44本/
25mm、ヨコ糸32本/25mmの織り密度でエアージェ
ットルームを使用して重量210g/m2 、厚み0.1
8mmのガラスクロスを準備した。このガラス繊維織物に
エポキシ樹脂を含浸し、乾燥してプリプレグを得た。こ
のプリプレグ8枚と上下面に厚み35μmの銅箔を重
ね、175℃、40kg/cm2 で加熱加圧して厚み約1.
6mm角の積層板を得た。
【0015】実施例1〜3および比較例の積層板の性能
は表1のようである。なお、表1中の積層板加工性の評
価は以下の方法で行った。 加工性評価条件 試験片 :積層板3枚重ね ドリル径:直径0.4mm ドリル回転数:80,000rpm ドリル送り量:20μ/rev 評価方法:(1)ドリル摩耗性の評価 各穴数(2000穴、3000穴および5000穴)を
切削した際のドリルの摩耗状態を顕微鏡で観察し、○:
摩耗なし、△:少し摩耗、×:摩耗大、で評価した。
【0016】(2)穴位置精度の評価 3枚重ね試験片の上積層板の表面穴位置と下積層板の裏
面の穴位置を3次元測定機で測定し、両者のずれで評価
した。
【0017】
【表1】 積層板基材含量の測定 積層板の重量を測定し(A)、630℃の炉中で20分
間強熱し、残物の重量を測定し(B)、基材含量として
求めた。
【0018】 基材含量(重量%)=(B)/(A)×100
【0019】
【発明の効果】本発明の積層板は、織物基材含量が40
重量%以下であり、構成している無機繊維織物基材中に
基材と同量以上の体積の樹脂が分布しているため、積層
板の加工性、特にドリル摩耗性、ドリル穴位置精度を改
善することができる。また、本発明の積層板は構成する
基材の枚数を大幅に減少することが可能であり、積層板
の低コスト化にも有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−283828(JP,A) 特開 平3−136844(JP,A) 特開 昭64−75230(JP,A) 特開 昭63−28641(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 D03D 1/00 - 27/18 B29B 11/16 B29B 15/08 - 15/14 C08J 5/04 - 5/10 C08J 5/24 H05K 1/03

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続無機長繊維よりなるタテ糸およびヨ
    コ糸を織成して得られた織物基材に合成樹脂を含浸した
    プリプレグを複数枚積層し、加熱加圧成形してなる積層
    板において、該積層板の織物基材含量が40重量%以下
    で、該積層板を構成する織物基材のタテ糸およびヨコ糸
    の少なくとも一方または両方の糸断面形状が下式を満た
    すことを特徴とする積層板。 【数1】((R1/2)×(Rs/2)×π)/(d×
    d×π/4×N)≧2 R1:糸断面形状の長軸の長さ Rs:糸断面形状の短軸の長さ d :糸を構成する単糸の平均径 N :糸を構成する単糸の本数
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