JPH09296152A - 多官能ウレタンアクリレート系ハードコート剤 - Google Patents

多官能ウレタンアクリレート系ハードコート剤

Info

Publication number
JPH09296152A
JPH09296152A JP8970796A JP8970796A JPH09296152A JP H09296152 A JPH09296152 A JP H09296152A JP 8970796 A JP8970796 A JP 8970796A JP 8970796 A JP8970796 A JP 8970796A JP H09296152 A JPH09296152 A JP H09296152A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acrylate
urethane acrylate
diisocyanate
coating agent
hard coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8970796A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Yuasa
正敏 湯浅
Hironobu Kawasato
浩信 川里
Takeo Teramoto
武郎 寺本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Nippon Steel Chemical Co Ltd filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP8970796A priority Critical patent/JPH09296152A/ja
Publication of JPH09296152A publication Critical patent/JPH09296152A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面硬度と耐折り曲げ性及び密着性に優れた
塗膜を形成することができるハードコート剤をを提供す
る。 【解決手段】 下記一般式(1)で示されるアクリレー
トに、ジイソシアネートを付加させて得られる、アクリ
ロイル基を有する多官能ウレタンアクリレートを必須成
分として配合してなるハードコート剤。 【化1】 (式中、Xは脂肪族残基、脂環族残基、芳香族残基、−
O−、−SO2 −、又は−S−を表し、Rは水素原子又
はメチル基を表し、nは1〜21の数を表す) 【効果】 本発明のハードコート剤は、表面硬度及び折
り曲げ性、さらに密着性に優れているので、プラスチッ
ク基材や金属基材、特にフィルム状やシート状の基材を
任意の形状に成型加工等に使用されるものの表面コート
剤として有用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多官能ウレタンアクリ
レート系ハードコート剤に関し、本ハードコート剤で形
成される塗膜は、特に表面硬度、耐折り曲げ性及び密着
性に優れているので、プラスチック基材や金属材料の表
面硬度改良のためのハードコート剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】一般に、金属基材やプラスチック基材の
表面保護のために種々のコート剤が使用されている。こ
れらのコート剤に要求される特性としては、高硬度、加
工性、密着性、耐汚染性、耐薬品性、耐水性、美観等多
くの項目がある。中でも、重要な特性である硬度と加工
性は互いに相反する性質であり、かつ要求性能のレベル
も高い。ここでいう加工性とは、基材を種々の形状に加
工する際の折り曲げ、絞り、押し出し、切断等の工程に
おいて、塗膜の損傷が少ないことをいい、塗膜自体の伸
びや柔軟性の程度が大きいほど加工性が良好となる。一
方、硬度は、塗膜の耐久性を向上させるために高いほど
望ましいが、折り曲げ性を低下させる方向に作用する。
したがって、従来の技術では硬度と折り曲げ性の両方を
高いレベルで両立させることはきわめて困難であった。
【0003】金属基材及びプラスチック基材のコーティ
ング剤として様々な提案がされているが、硬度又は折り
曲げ性のいずれかに優れたものはあるものの、両物性と
も満足できるものはなかった。例えば、特開平2−10
2279号公報、特開平3−258374号公報記載の
コーティング剤により得られる塗膜は、折り曲げ性は良
好であるが、硬度が十分でなく、満足できるものではな
かった。また、放射線硬化型の塗料がUSP51090
97号に記載されているが、ハードコート剤としての用
途についてはなんら言及されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、表面硬度と耐折り曲げ性及び密着性に優れた塗
膜を形成することができるハードコート剤を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、特定のアクリレート化
合物にジイソシアネートを付加させることにより得られ
る多官能ウレタンアクリレートが熱・光硬化性と柔軟性
を有することを見出し、これをハードコート剤として使
用する本発明を行った。すなわち、本発明は、下記一般
式(1)で示されるアクリレートに、ジイソシアネート
を付加させて得られる、アクリロイル基を有する多官能
ウレタンアクリレートを必須成分として配合してなるこ
とを特徴とするハードコート剤である。
【0006】
【化2】
【0007】(式中、Xは脂肪族残基、脂環族残基、芳
香族残基、−O−、−SO2 −、又は−S−を表し、R
は水素原子又はメチル基を表し、nは1〜21の数を表
す)
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明のハードコート剤の主成分である多官能ウレタンア
クリレートは、一般式(1)で示されるアクリレート
に、ジイソシアネートを付加させて得られる。
【0009】かかるアクリレートとしては、例えば、
2,2−ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキ
シプロポキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(3−
アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]
メタン、ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキ
シプロポキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−
アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]
エーテル、4,4’−ビス[4−(3−アクリロキシ−
2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]シクロヘキサ
ン、9,9−ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒド
ロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビ
ス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキ
シ)フェニル]アントラキノン等があげられる。これら
のアクリレートのうち、特に9,9−ビス[4−(3−
アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]
フルオレン又は9,9−ビス[4−(3−アクリロキシ
−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]アントラキノ
ンが好ましい。また、これらのアクリレートは単独でも
よいし、2種以上を混合して使用してもよい。
【0010】また、本発明に使用することができるジイ
ソシアネートは、1分子中に2個のイソシアネート基を
有するジイソシアネートであり、例えば、テトラメチレ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジ
イソシアネート、4,4’−ジフエニルジイソシアネー
ト、1,5−ナフタレンジイソシアネート、3,3’−
ジメチル−4,4’−ジフェニレンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート等があげられる。これらの
ジイソシアネートは単独又は2種以上を混合して使用す
ることができる。
【0011】これらのジイソシアネートは、一般式
(1)で示されるアクリレート1当量(モル)に対し
0.5〜1当量使用する。ジイソシアネートが0.5当
量未満であると目的のオリゴマーが生成しない。また、
1当量を超えるとオリゴマーの末端がNCO残基とな
り、これが加水分解することで化合物の安定性、特に保
存安定性が低下する。
【0012】アクリレート化合物にジイソシアネートを
付加させる反応は、通常のウレタン反応でよい。この反
応は、窒素雰囲気下に50〜150℃、好ましくは60
〜100℃の温度範囲で行うのがよい。反応温度が50
℃より低いとイソシアネート化反応速度が小さく、15
0℃より高いとイソシアネート基同志が反応すると同時
にアクリロイル基がラジカル重合を起こすおそれがあ
り、目的の生成物が得られないので好ましくない。この
反応は、無触媒下でも進行するが、反応を促進するため
に触媒を使用してもよい。かかる触媒としては、例え
ば、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネー
ト、テトラエチルチタネート等のチタン化合物、オクチ
ル酸すず、ジブチルすずオキシド、ジブチルすずジラウ
レート等の有機すず化合物等があげられる。触媒の使用
量は、全仕込量に対し0.01〜10ppm である。
【0013】そして、本発明のハードコート剤の塗膜の
表面硬度を更に向上させるために、数平均分子量が15
00以下で1分子中にアクリロイル基又はメタアクリロ
イル基を3個以上有する多官能アクリレートを併用する
ことができる。これらの多官能(メタ)アクリレートの
分子量が1500を超えると、塗膜の流動性が低下して
平滑な塗膜が得られなかったり、架橋密度が低くなって
表面硬度が低下する。そして、多官能ウレタンアクリレ
ート100重量部に対する上記アクリレートの配合割合
は、1〜200重量部がよい。上記アクリレートの配合
割合が1重量部未満では塗膜の表面硬度を高める効果が
小さく、200重量部を超えると塗膜の柔軟性が減少し
て折り曲げ特性が低下する。
【0014】かかる多官能(メタ)アクリレートとして
は、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトール(メタ)テトラア
クリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート等があげられる。また、これらの多官能(メタ)ア
クリレートのアルキル変成(メタ)アクリレート、カプ
ロラクトン変成(メタ)アクリレート、エチレンオキサ
イド変成(メタ)アクリレート又はプロピレンオキサイ
ド変成(メタ)アクリレートや、上記以外の脂肪族ポリ
オールの(メタ)アクリレート等があげられる。さら
に、トリス((メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌ
レート、カプロラクトン変成トリス((メタ)アクリロ
キシエチル)イソシアヌレート等があげられる。これら
の多官能(メタ)アクリレートは単独でもよいし、2種
以上を混合して使用してもよい。
【0015】さらに、本発明のハードコート剤の粘度を
低下させるために、反応性希釈剤として他のアクリレー
ト又はメタアクリレートを使用することができる。かか
る(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレン
ジオール(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオー
ル(メタ)アクリレート、1.5−ペンタンジオール
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メ
タ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、テト
ラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、N−ビニ
ルカプロラクタム等があげられる。これらの反応性希釈
剤は単独でもよいし、2種以上を混合して使用してもよ
い。反応性希釈剤の使用量は、多官能ウレタンアクリレ
ート100重量部に対し1〜1000重量部がよい。反
応性希釈剤の使用量が1重量部未満では本発明のハード
コート剤の粘度が高すぎて塗工しにくくなって平滑な表
面が得られなくなる。また、1000重量部を超えると
本発明のハードコート剤の硬度が低下する。
【0016】さらにまた、本発明のハードコート剤の粘
度を適正にするために、非重合性希釈剤を添加してもよ
い。かかる希釈剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸
ブチル、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、メチル
セルソルブアセテート、エチルセルソルブアセテート、
イソプロピルアルコール、トルエン、キシレン等があげ
られる。塗料の適正粘度は、塗装方法、塗装機の種類、
塗装スピード、膜厚によって大きく変化するので、希釈
剤の使用量は任意の割合にすることができる。しかし、
これらの非重合性希釈剤は、硬化させる際の加熱乾燥過
程によって大部分が揮発しなければならない。多量に残
存した場合には、塗膜の表面硬度、密着性に重大な欠陥
が生ずることが多い。これらの希釈剤は単独でもよい
し、2種以上を混合して使用してもよい。希釈剤の使用
量は、多官能ウレタンアクリレート100重量部に対し
1〜4000重量部がよい。非重合性希釈剤の使用量が
1重量部未満では本発明のハードコート剤の粘度が高す
ぎて塗工しにくくなって平滑な表面が得られなくなる。
また、4000重量部を超えると適正な塗膜厚みが確保
できない。
【0017】本発明のハードコート剤を硬化させる方法
としては、アクリロイル基の重合反応を開始し促進する
ものであれば、特に制限されず、公知の方法により行う
ことができる。紫外線を照射し光硬化させる場合は、光
重合開始剤を用いることができる。かかる光重合開始剤
としては、例えば、2,2−ジメトキシ−2−フェニル
アセトフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キ
サントン、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベン
ゾフェノン、4,4’−ジメトキシベゾフェノン、N,
N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベ
ンゾフェノン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンジル
ジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)
−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、そ
の他チオキサントン系化合物等があげられる。また、開
始剤を使用して加熱による硬化方法を採用してもよい。
かかる開始剤としては、例えば、ケトンパーオキサイ
ド、パーオキシケタノール、ハイドロパーオキサイド、
ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、
パーオキシジカーボネート、パーオキシエステル系等の
開始剤があげられる。
【0018】以上の他に、本発明のハードコート剤の性
能を損なわない範囲で、他の成分を添加することも可能
である。かかる成分としては、顔料、充填剤、界面活性
剤、分散剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等があ
げられる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0020】製造例1 窒素導入管、温度計、冷却管、攪拌装置を備えた4つ口
フラスコに、アクリレートとして9,9−ビス[4−
(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェ
ニル]フルオレン124.5g、溶剤として2−エトキ
シエチルアセテート(以下ECAと略す)104gを加
え、溶解させた後、ジイソシアネートとしてヘキサメチ
レンジイソシアネート12.6gを窒素雰囲気下に反応
温度を50℃に保ちながら滴下ロートにより約30分で
滴下し、滴下終了後50℃で反応を続け、IR分析で反
応生成物中にイソシアネート基が存在しないことを確認
して反応を終了した。反応生成物として多官能ウレタン
アクリレートオリゴマー/ECA溶液(ウレタンアクリ
レートA)を241g得た。ウレタンアクリレートAの
数平均分子量はポリスチレン換算で2700であった。
【0021】製造例2 ジイソシアネートのヘキサメチレンジイソシアネート1
2.6gを16.8gとした以外は、製造例1と同様に
反応を行い、反応生成物として多官能ウレタンアクリレ
ートオリゴマー/ECA溶液(ウレタンアクリレート
B)を245g得た。ウレタンアクリレートBの数平均
分子量はポリスチレン換算で3320であった。
【0022】製造例3 ジイソシアネートとしてヘキサメチレンジイソシアネー
ト12.6gの代わりにジフェニルメタンジイソシアネ
ート18.7g、ECA143gを使用した以外は、製
造例1と同様に反応を行い、反応生成物として多官能ウ
レタンアクリレートオリゴマー/ECA溶液(ウレタン
アクリレートC)を191g得た。ウレタンアクリレー
トCの数平均分子量はポリスチレン換算で3120であ
った。
【0023】製造例4 ジフェニルメタンジイソシアネート18.7gを25g
とし、ECA143gを149.5gとした以外は、製
造例3と同様に反応を行い、反応生成物として多官能ウ
レタンアクリレートオリゴマー/ECA溶液(ウレタン
アクリレートD)を得た。ウレタンアクリレートDの数
平均分子量はポリスチレン換算で3880であった。
【0024】製造例5 アクリレートとして9,9−ビス[4−(3−アクリロ
キシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレ
ンの代わりに2,2−ビス[4−(3−アクリロキシ−
2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロパンを、E
CA149.5gとした以外は、製造例1と同様に反応
を行い、反応生成物として多官能ウレタンアクリレート
オリゴマー/ECA溶液(ウレタンアクリレートE)を
得た。ウレタンアクリレートEの数平均分子量はポリス
チレン換算で3570であった。
【0025】実施例1〜8 製造例1〜5で得られたウレタンアクリレートA〜Eを
使用し、これにジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート(アクリレート1)とエチレングリコールジメタア
クリレート(アクリレート2)及び光重合開始剤(チバ
ガイギー社製イルガギュアー905)を表1のとおり配
合して、組成物1〜8を調製した。
【0026】比較例9〜10 また、ウレタンアクリレートA〜Eを使用しないで、ア
クリレートとして9,9−ビス[4−(3−アクリロキ
シ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン
(アクリレート3)及び実施例と同じアクリレート1と
アクリレート2とを使用し、実施例と同じ光重合開始剤
を表1のとおり配合して、組成物9〜10を調製した。
【0027】比較例11 さらに、ウレタンアクリレートA〜Eを使用しないで、
アクリレートとして実施例と同じアクリレート1とアク
リレート2のみを使用し、実施例と同じ光重合開始剤を
表1のとおり配合して、組成物11を調製した。
【0028】組成物1〜11の性能評価を次のようにし
て行った。まず、基材としてクロメート処理電気亜鉛メ
ッキ鋼板(0.5mm厚)とポリカーボネート板(0.5
mm厚)をそれぞれ用い、組成物を基材に厚み15μmに
なるようにバーコーターで塗布し、80℃1分間加熱し
た後、高圧水銀灯ランプで紫外線を照射して硬化させて
評価試料を調製した。ついで、評価試料について、鉛筆
硬度試験、耐折り曲げ試験及び密着性・碁盤目剥離試験
をそれぞれ行った。各試験方法は次のとおりである。 (1)鉛筆硬度試験 鉛筆硬度試験用三菱ユニを用いて、JIS−K 540
0に準じて行った。 (2)耐折り曲げ試験 試験片と同じ厚さの板を挟んで塗装面を外側にして20
℃で180度にバイスで折り曲げ、折り曲げ部の塗膜状
態をルーペで観察し、クラックが入らない最小の挟む板
の枚数を評価値とした。 (3)密着性・碁盤目剥離試験 JIS−K 5400に準じて行った。
【0029】組成物の配合割合を表1に、評価結果を表
2(基材:クロメート処理電気亜鉛メッキ鋼板)及び表
3(基材:ポリカーボネート板)に掲げる。表2及び表
3から明らかなように、比較例の組成物9〜11は加工
性又は硬度が不良であるのに対し、本発明による組成物
1〜8は加工性と硬度ともに良好でバランスのよい塗膜
を得ることができた。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】本発明のハードコート剤は、特定のアク
リレートにジイソシアネートを付加させて得られた多官
能ウレタンアクリレートを必須成分として配合すること
によって、多官能ウレタンアクリレートが多くの架橋点
を形成して塗膜の表面硬度を向上し、かつその柔軟な構
造から塗膜の折り曲げ特性を向上する効果を発揮する。
したがって、本発明のハードコート剤は、表面硬度及び
折り曲げ性、さらに密着性に優れているので、プラスチ
ック基材や金属基材、特にフィルム状やシート状の基材
を任意の形状に成型加工等に使用されるものの表面コー
ト剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺本 武郎 神奈川県川崎市中原区井田1618番地、新日 本製鐵株式会社技術開発本部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示されるアクリレー
    トに、ジイソシアネートを付加させて得られる、アクリ
    ロイル基を有する多官能ウレタンアクリレートを必須成
    分として配合してなることを特徴とするハードコート
    剤。 【化1】 (式中、Xは脂肪族残基、脂環族残基、芳香族残基、−
    O−、−SO2 −、又は−S−を表し、Rは水素原子又
    はメチル基を表し、nは1〜21の数を表す)
  2. 【請求項2】 一般式(1)で示されるアクリレート
    が、9,9−ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒド
    ロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン又は9,9−
    ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポ
    キシ)フェニル]アントラキノンである請求項1に記載
    のハードコート剤。
  3. 【請求項3】 多官能ウレタンアクリレート100重量
    部に対し、数平均分子量が1500以下で、かつ1分子
    中にアクリロイル基又はメタアクリロイル基を3個以上
    有する多官能アクリレートを1〜200重量部含有する
    請求項1又は請求項2に記載のハードコート剤。
  4. 【請求項4】 ハードコート剤が、プラスチック基材用
    ハードコート剤である請求項1ないし3のいずれかに記
    載のハードコート剤。
JP8970796A 1996-03-06 1996-04-11 多官能ウレタンアクリレート系ハードコート剤 Withdrawn JPH09296152A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8970796A JPH09296152A (ja) 1996-03-06 1996-04-11 多官能ウレタンアクリレート系ハードコート剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4896596 1996-03-06
JP8-48965 1996-03-06
JP8970796A JPH09296152A (ja) 1996-03-06 1996-04-11 多官能ウレタンアクリレート系ハードコート剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09296152A true JPH09296152A (ja) 1997-11-18

Family

ID=26389314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8970796A Withdrawn JPH09296152A (ja) 1996-03-06 1996-04-11 多官能ウレタンアクリレート系ハードコート剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09296152A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100658513B1 (ko) * 2006-09-15 2006-12-15 임진규 고굴절율을 갖는 비스플루오렌 변성 우레탄 아크릴레이트수지
US7579066B2 (en) 2004-11-04 2009-08-25 Showa Denko K.K. Ethylenically unsaturated group-containing isocyanate compound and process for producing the same, and reactive monomer, reactive (meth) acrylate polymer and its use
JP2013204011A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Osaka Gas Chem Kk ハードコート性樹脂組成物及びその硬化物並びに硬化物の製造方法
WO2019065878A1 (ja) * 2017-09-28 2019-04-04 日本製紙株式会社 ハードコートフィルム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7579066B2 (en) 2004-11-04 2009-08-25 Showa Denko K.K. Ethylenically unsaturated group-containing isocyanate compound and process for producing the same, and reactive monomer, reactive (meth) acrylate polymer and its use
KR100658513B1 (ko) * 2006-09-15 2006-12-15 임진규 고굴절율을 갖는 비스플루오렌 변성 우레탄 아크릴레이트수지
JP2013204011A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Osaka Gas Chem Kk ハードコート性樹脂組成物及びその硬化物並びに硬化物の製造方法
WO2019065878A1 (ja) * 2017-09-28 2019-04-04 日本製紙株式会社 ハードコートフィルム
CN111164139A (zh) * 2017-09-28 2020-05-15 日本制纸株式会社 硬涂膜
CN111164139B (zh) * 2017-09-28 2023-07-21 日本制纸株式会社 硬涂膜

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4003800B2 (ja) フィルム保護層用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及びそれを用いたフィルム
JP5470957B2 (ja) フィルム保護層用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
JP4001180B2 (ja) フィルム保護層用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及びそれを用いたフィルム
KR20070120177A (ko) 필름 보호층용 활성 에너지선 경화형 수지 조성물, 그것을 이용한 필름 및 광학 시트
KR20040088049A (ko) 활성 에너지선 경화성 조성물 및 그 용도
WO2015198787A1 (ja) 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、塗料、塗膜、及び積層フィルム
JP2016186039A (ja) ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
JP3115792B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、その製造方法、活性エネルギー線硬化型樹脂の成形硬化品
JP2017002102A (ja) ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び積層フィルム
KR102141376B1 (ko) 활성 에너지선 경화형 수지조성물, 경화물 및 적층체
JPH09296152A (ja) 多官能ウレタンアクリレート系ハードコート剤
CN106414531B (zh) 固化性组合物、其固化物、成形品及显示器构件
JP5255962B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性被膜形成組成物
WO2016194765A1 (ja) ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び積層フィルム
JP6705276B2 (ja) ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び積層フィルム
JP2020042199A (ja) 成形用反射防止ハードコートフィルム
JP2004010728A (ja) 紫外線硬化性組成物
JP2018016782A (ja) ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
JP2023007298A (ja) ハードコート樹脂組成物
JP2002293851A (ja) 光硬化性樹脂組成物
JP7109153B2 (ja) ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び積層フィルム
JP2017088681A (ja) 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
JP7221383B2 (ja) 紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂、およびそれを含む紫外線硬化型樹脂組成物
JPH101529A (ja) 活性エネルギー線硬化型樹脂の製造方法及び活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
JP6816790B2 (ja) ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030701