JPH09294990A - 水の処理方法 - Google Patents

水の処理方法

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JPH09294990A
JPH09294990A JP14478096A JP14478096A JPH09294990A JP H09294990 A JPH09294990 A JP H09294990A JP 14478096 A JP14478096 A JP 14478096A JP 14478096 A JP14478096 A JP 14478096A JP H09294990 A JPH09294990 A JP H09294990A
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water
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JP14478096A
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English (en)
Inventor
Hirokichi Nakazato
博吉 中里
Yasumasa Takayama
保正 高山
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DAIYAMONDO ENG KK
Original Assignee
DAIYAMONDO ENG KK
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  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】懸濁物または着色物などを含む排水及び製造プ
ロセス水などを凝集処理し実質的に動力を使用しないろ
別装置によって常圧で速やかなろ別が可能な凝集物を得
る着色物および懸濁物などを含む水の処理方法に関する
ものである。 【構成】排水及び製造プロセス水に後架橋性凝集剤(カ
ルボキシル基を有する高分子ポリマー、卵白など)を添
加した後、架橋剤(2価以上の金属塩、ポリオキシエチ
レン、加熱処理)を加え、または作用させ、着色物また
は懸濁物などを凝集させる。得られた架橋凝集物を実質
的に動力を使用しないろ別装置によって、常圧で容易に
速やかにろ別することができる。また非後架橋性凝集剤
(従来の無機凝集剤および有機高分子凝集剤)を併用す
ることにより、懸濁物および着色物などの捕集効果をさ
らに上げることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染色、印刷、製紙工場
などにおいて発生する着色排水、木工、紙加工などのエ
マルジョン排水、土木工事などで発生する濁水、製造プ
ロセスなどで生じる着色物または懸濁物を含む水などの
着色物または懸濁物などを除去する水の処理方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、着色排水、エマルジョン排水、濁
水、製造プロセスなどで生じる着色物または懸濁物を含
む水の処理方法としては、これらの着色物または懸濁物
などを含む水を撹拌しながら、無機凝集剤またはおよび
有機高分子凝集剤を添加した後、水中の着色物または懸
濁物などの粒子を凝集剤に吸着させて、凝集物を生成さ
せていた。適切な凝集剤の種類を選定すれば、薬注率を
定めて添加することにより、着色物または懸濁物などを
取り込んだ大きな粒径の凝集物を生成することができ
る。
【0003】また、凝集剤としてアルギン酸ソーダのよ
うに多価金属塩によって架橋する架橋性凝集剤を使用し
て、架橋構造を持つ凝集物を作ることにより、凝集物の
含水率を低下させようとする試みなどもある。例えば、
特開昭58−51997号公報、特開平6−18234
9号公報、特開平7−124406号公報などに示され
る。
【0004】しかし、従来の方法に共通していえること
は、生成した凝集物を効果的に速やかに水と分離するた
めには、動力を使用する強制分離装置を必要とすること
である。強制分離装置としては、フイルタープレス、遠
心ろ過装置などをあげることができる。これらの装置
は、設備費が高価であるばかりでなく、運転や保守に多
大のエネルギーや人力を必要とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、凝集物を容易に速やかに水より分離でき、しかも動
力を必要としない分離装置により、分離処理を行える、
水の処理方法を提供することである。また、ろ別装置と
しての設備費を低く押さえ、メンテナンスが容易で、実
質的にろ別の動力費を必要とせず、ランニングエネルギ
ーの少ない水の処理方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ために、請求項1の発明は、着色物または懸濁物などを
含む被処理水(A)に凝集剤(B)を添加して、凝集物
(C)をろ別する水処理方法において、凝集剤(B)の
構成成分として、後架橋性凝集剤(B´)および架橋剤
(B″)をそれぞれ被処理水(A)に添加して架橋凝集
物(C´)を生成させ、かつ架橋凝集物(C´)の架橋
度を調整することによって、圧縮弾性試験の応力値が2
0g/cm以上になる架橋凝集物(C´)を生成さ
せ、架橋凝集物(C´)を実質的に常圧下で動力を使用
しないろ別装置によってろ別することを特徴とする水の
処理方法を提供するものである。
【0007】本発明において後架橋性凝集剤(B´)と
は、被処理水(A)に添加することによって被処理水中
の不純物を含む凝集物を作る薬剤であり、かつ架橋剤
(B″)と反応して水不溶性を発揮し、架橋凝集物(C
´)を生成する凝集剤である。
【0008】例えばカルボキシル基を有する高分子、卵
白、ホルマリン樹脂、ポリエチレンイミンなどがある。
カルボキシル基を有する高分子としては、アルギン酸ソ
ーダ、ポリアクリル酸ソーダ、アクリルアミド・アクリ
ル酸ソーダ共重合物、カルボキシメチルセルロース、ス
チレン・マレイン酸共重合物などがある。
【0009】架橋剤(B″)とは、後架橋性凝集剤(B
´)と架橋反応する2価以上の金属塩、後架橋性凝集剤
(B´)と会合体を生じる高分子、および後架橋性凝集
剤(B´)を加熱処理することなどであり、後架橋性凝
集剤(B´)を水不溶化あるいは非膨潤化する作用を有
するものあるいは作用である。例えばカルボキシル基を
有する高分子は多価金属塩や、塩基性高分子によって架
橋する。例えばメラミン樹脂、フエノール樹脂、ジシア
ンジアミド樹脂などは触媒の存在などで架橋する。卵白
は熱の作用によって水に不溶性となる。
【0010】架橋凝集物(C´)とは、後架橋性凝集剤
(B´)と架橋剤(B″)とが作用して生成した凝集物
であり、内部に着色物または懸濁物の粒子などを取り込
んだものである。
【0011】架橋度とは、後架橋性凝集剤(B´)と架
橋剤(B″)が架橋反応して生じる化学的または物理化
学的架橋構造の程度をいう。架橋度が大きくなるに従っ
て水に対する溶解度や膨潤度は一般に低下する 架橋度の調整は、後架橋性凝集剤(B´)の量や後架橋
性疑集剤(B´)に対する架橋剤(B″)の割合、水素
イオン濃度、温度の調整などにより行い、架橋凝集物
(C´)の圧縮弾性試験の応力値を本発明の範囲に設定
することができる。
【0012】圧縮弾性試験は、レオメータ(型式:NR
M−2010J、不動工業(株)製、住所:東京都目黒
区洗足2−9−6)を使用し、下記の方法で測定する。
図3に基づいて圧縮弾性試験の方法を説明する。
【0013】(イ)凝集物を含む水をビーカーに採取
し、凝集物濃度が薄い場合には自然放置または極力弱い
遠心沈降などを行った後上澄水を捨て、凝集物の濃度を
0.1%以上に調整する。 (ロ)内径25±1mmで長さ100±5mmの両端解
放のガラス管7を準備し、幅100±10mm長さ60
0±20mmのペーパークロマトグラフ用ろ紙9(N
o.425)の端に、ガラス管7を立て、残りのろ紙9
を下側に垂らした状態にする。
【0014】(ハ)0.1%以上の濃度の凝集物を含む
水(D)を、凝集物が壊れない程度に攪拌しながら濃度
を均一にし、ガラス管7に注ぐ。水はろ紙9を伝わって
サイホン現象で抜き出される。液面が下がって凝集物6
の表面が現れたら、再び残りの凝集物を含む水(D)を
ガラス管7に注ぐ。
【0015】(ニ)この操作をガラス管内の凝集物8の
高さが40mm〜45mmになるまで繰り返し行い、そ
の後30分間静置する。 (ホ)ろ紙9の垂れ下がった部分を切り離し、残りのろ
紙でガラス管7の底を塞いだ状態で、凝集物8の入った
ガラス管7をレオメーター10の測定台12に載せる。
【0016】(ヘ)レオメーター10の測定用アダプタ
ー11には、外径1mm長さ75mmの丸棒の先端に、
外径10mm厚さ1mmの円盤を取り付けたものを使用
する。 (ト)測定用アダプター11の先端の円盤の位置が、凝
集物8の上面に接するように測定台12の位置を調節す
る。
【0017】(チ)凝集物8の上面より、アダプター1
1を下方10mmまで2cm/分の速度で移動させなが
ら凝集物8を圧縮し、20秒間停止後、同じ速度で元の
位置に戻す。この間の応力値を測定し、最大応力値を求
める。 (リ)1分間の休止後、同じように2回目、続いて3回
目の測定を行い終了する。 (ヌ)圧縮弾性試験の応力値は、3回の最大応力値の平
均値とする。
【0018】本発明の凝集物をろ別するために使用され
る、実質的に常圧下で動力を使用しないろ別装置とは、
生成した凝集物を水と分離するために、実質的に動力を
使用せず、従って、生成した架橋凝集物(C´)を著し
く破壊または、変形するような圧力あるいは動力を使用
しないろ別装置である。架橋凝集物(C´)を著しく破
壊または変形するような強力なフイルタープレス、遠心
ろ過装置などの強制分離装置は除外される。
【0019】さらにまた重要なことは、本発明において
は、実質的に常圧下で動力を使用しないろ別装置によっ
てろ別を行うことである。そのようなろ別装置によっ
て、目詰まりによる障害を生ぜずに速やかにろ別が行い
得ることは、本発明の大きな効果である。
【0020】逆に、フイルタープレスや強い遠心ろ過装
置などの強い動力を使用する装置を使用すると、一旦生
成した架橋凝集物(C´)の破壊や変形が起こり、目詰
まりの原因となり、本発明の効果は著しく失われる。こ
の例は、実施例1と比較例1の対比で例示されている。
本発明によれば、ろ材でろ別するとき架橋凝集物(C
´)の層が厚くなっても、ろ別速度は低下しない。しか
し、強力な遠心ろ過装置では、架橋凝集物(C´)の層
が厚くなるに従って、ろ別速度は著しく低下する。
【0021】実質的に常圧下で動力を使用しないろ別装
置のもっとも一般的な形態は、常圧ろ過装置である。ま
た、実質的に架橋凝集物(C´)の粒子を著しく破壊あ
るいは変形しないような差圧ろ過装置なども使用でき
る。
【0022】ろ過装置に使用するろ材の目の粗さは、凝
集物の粒径に応じて選ばれる。一般に本発明の方法で
は、粒径の大きな架橋凝集物(C´)が得られるので、
ろ材の目を大きくすることができる。ろ材の目は、10
μ〜5000μの範囲から好適に選ぶこともできる。さ
らに、一般的には50μ〜3000μの範囲から好適に
選ぶことができる。
【0023】一方、凝集物が本発明の条件を満たさない
場合には、凝集物の大きさが大きくとも、凝集物の変形
によりろ材を通過する場合が多いので、粗い目のろ材の
使用は、好ましいものではない。本発明の方法の諸条件
を満たせば、架橋凝集物(C´)が変形してろ材の目を
通過することはほとんどないので、架橋凝集物(C´)
の粒径に匹敵する目開きのろ材を使用すれば十分であ
り、不必要に細かい目のろ材を使用する必要はない。
【0024】被処理水を凝集剤で処理した場合、生成す
る凝集物の外見上の大きさが同じであっても、常圧下で
動力を使用しないろ別装置によってろ別を行う場合、本
発明の条件を満たすものは著しくろ別速度が大きい。ま
た、ろ材上の架橋凝集物(C´)の層が厚くなっても、
ろ別速度の低下は少ない。例えば、本発明の実施例1の
平均ろ別速度は、比較例2の約14倍、本発明の実施例
3の平均ろ別速度は、比較例4の約19倍である。
【0025】なお、平均ろ別速度は、ろ材1cm当た
り約10ccの架橋凝集物(C´)を含む水をろ別し、
全体の80%のろ液が得られるまでの単位時間、単位面
積当たりのろ液量で示す。
【0026】ろ材としては、例えば不織布、エステル
布、布、網状物、スポンジ状物、多孔板状物、砂層、砕
石層、石綿、珪藻土層などいずれのものも使用できる。
材質としては、金属、プラスチック、紙、焼結物、植物
繊維、砂、土石などいずれのものも使用できる。
【0027】なお、本発明の水の処理方法において、後
架橋性凝集剤(B´)および架橋剤(B″)を被処理水
(A)に添加して架橋凝集物(C´)を生成する操作
は、図1に示すように、1つの処理槽を使用して、回分
操作の形態で行うことができる。また、図2のように、
第1処理槽5で、後架橋性凝集剤(B´)を混合し、第
2処理槽6で、架橋剤(B″)を混合して架橋凝集物
(C´)を生成させる、回分連続処理または連続処理の
形態で行うこともできる。
【0028】請求項2の発明は、後架橋性凝集剤(B
´)を被処理水(A)に添加した後に、架橋剤(B″)
を添加することを特徴とする。後架橋性凝集剤(B´)
を被処理水(A)に添加した後に、架橋剤(B″)を添
加することにより、一般に、凝集物中での架橋反応が均
一に進行するので、圧縮弾性試験の応力値の大きいもの
が得られ、本発明の条件を満たす凝集物をより容易に得
ることができる。
【0029】請求項3の発明は、凝集剤(B)の構成成
分として、非後架橋性凝集剤(B)と後架橋性凝集剤
(B´)および架橋剤(B″)を添加することを特徴と
する。
【0030】非後架橋性凝集剤(B)とは、一般に使
用されている無機凝集剤またはおよび有機高分子凝集剤
をいう。無機凝集剤としては、例えば、ポリ塩化アルミ
ニウム、硫酸アルミニウム、硫酸第一鉄などがある。有
機高分子凝集剤としては、ポリアクリルアミド、ポリオ
キシエチレン、ポリアミノアルキルアクリレートなどが
ある。非後架橋性凝集剤(B)を併用することは、相
乗効果を生じ、着色物または懸濁物の捕集効果を高め、
良質の処理水がえられる。非後架橋性凝集剤(B
は、予め、後架橋性凝集剤(B´)または架橋剤
(B″)と混合して添加しても良いし、単独で添加して
も良い。
【0031】
【作用】着色物または懸濁物などを含む被処理水(A)
を撹拌しながら、後架橋性凝集剤(B´)および架橋剤
(B″)を別々に添加して、均一に溶解させる。後架橋
性凝集剤(B´)と架橋剤(B″)を混合することによ
り、架橋凝集物(C´)を生成させる。この際に、着色
物または懸濁物などの粒子が架橋凝集物(C´)に取り
込まれる。この架橋凝集物(C´)は粒径が大きく、か
つ破壊や変形が起こりにくい特性を持っている。
【0032】架橋凝集物(C´)を含む水は、実質的に
常圧下で動力を使用しないろ別装置によって、容易に速
やかにろ別することができる。また、ろ材通過時に破壊
され細かくなって漏れ出るということがなく、凝集物を
含まない良質の処理水を得ることができる。
【0033】水質によって若干の濁りや色などが残る場
合には、後架橋性凝集剤(B´)を添加する前に、非後
架橋性凝集剤(B)を添加すると、相乗効果によりさ
らに良質な処理水を得ることができる。
【0034】
【実施例1】本発明による実施例1を図1に基づき説明
する。図1の処理槽1へ試料として、ガラス製品の表面
を研磨する行程で発生した、ガラス粉末を含む水20リ
ットル(以下本発明ではリットルをLであらわす)をフ
イードした。この試料のガラス粉末濃度は、900mg
/Lであり、またガラス粉末は、平均粒径が3.1μ、
真比重2.68であった。
【0035】撹拌機2で攪拌しながら、後架橋性凝集剤
(B´)であるアルギン酸ナトリウム1%溶液2Lを添
加し、約3分後に架橋剤(B″)の塩化カルシウム10
%溶液1Lを徐々に添加した。10分間撹拌を継続し、
架橋凝集物(C´)を生成させた。 さらに、処理槽1
の架橋凝集物(C´)を含む水を、使い捨て型フイルタ
ー4を備えたろ過装置3に注ぎ、架橋凝集物(C´)と
水を分離した。使い捨て型フイルター4は、着脱が容易
であり、ろ材には、ポリエチレン製の60メッシュの網
袋を使用した。
【0036】つぎに凝集物の物性試験を下記のように行
った。レオメーターによる圧縮弾性試験及びろ別速度の
測定は、処理槽1の架橋凝集物(C´)を含む水を、ろ
過装置3で架橋凝集物(C´)と水に分離する前に採取
し行った。
【0037】ろ別速度の測定は、下水試験方法((社)
日本下水道協会発行)の323ページに示すろ過テスト
装置を使用し、常圧で行った。ろ過テスト装置のろ材
は、透過粒径154μ(100メッシュ)の金網で面積
が約50cmのものを用いた。平均ろ別速度の値は、
架橋凝集物(C´)を含む水約500ccを採取して、
常圧でろ別し、全体の80%のろ液が得られるまでの単
位時間、単位面積当たりのろ液量で示した。なお、この
時の採取量約500ccは、ろ材の面積1cm当たり
10ccの割合に相当する。結果を第1表に示した。
【0038】また、本実施例1は、図2のように第1処
理槽5で後架橋性凝集剤(B´)を混合し、第2処理槽
6で架橋剤(B″)を混合して、架橋凝集物(C´)を
生成させる回分連続処理および連続処理の形態で行うこ
ともできる。これらの形態においても、実質的に第1表
と同じ結果が得られた。
【0039】第1〜4表中の処理水の水質の判定基準に
ついては、Aは、着色物または懸濁物がほとんど認めら
れない場合、Bは、わずかに認められる場合、Cは、か
なり認められる場合、Dは、非常に多く認められる場合
とする。
【0040】
【比較例1】実施例1において、先端の平たいガラス棒
を動力で上下運動させ、ろ材面上の架橋凝集物(C´)
を間欠的に圧縮しながらろ別を行った。その他は実施例
1と同じに行った。ろ別された残留物の含水率はやや低
下したが、架橋凝集物の平均ろ別速度は、0.5cc/
/minであり、著しく減少が見られた。
【0041】
【比較例2】実施例1と同じ試料を使用し、非後架橋性
凝集剤(B)であるポリ塩化アルミニウム10%溶液
100ccを添加後、水酸化ナトリウム10%溶液を8
0〜90ccを添加してphを7.0〜8.0に調整
し、凝集物を生成させた。その他は実施例1と同じに行
った。結果を第1表に示した。
【0042】
【実施例2】実施例1と同じ試料を使用し、実施例1中
の架橋剤(B″)である塩化カルシュウム10%溶液の
添加量を200ccにした。その他は実施例1と同じに
行った。結果を第2表に示した。
【0043】
【比較例3】実施例1と同じ試料を使用し、実施例1中
の架橋剤(B″)である塩化カルシュウム10%溶液を
添加しなかった。その他は実施例1と同じに行った。結
果を第2表に示した。
【0044】
【実施例3】図1の処理槽へ試料として、水溶性インキ
を水で希釈し、インキ濃度を250mg/Lに調整し、
20Lをフイードした。本実施例において、水溶性イン
キの成分として、アゾ系顔料、シアニンブルー系顔料を
含むものを使用した。
【0045】撹拌機2で撹拌しながら、非後架橋性凝集
(B)であるポリ塩化アルミニウム10%溶液100
ccを添加後、水酸化ナトリウム10%溶液を80〜9
0ccを添加してph7.0〜8.0に調整した。その
後、後架橋性凝集剤(B´)であるアルギン酸ナトリウ
ム1%溶液2Lを添加し、約3分後に架橋剤(B″)の
塩化カルシウム10%溶液1Lを徐々に添加した。10
分間撹拌を継続し、架橋凝集物(C´)を生成させた。
【0046】つぎに、処理槽1の架橋凝集物(C´)を
含む水を、使い捨て型フイルター4を備えたろ過装置3
に注ぎ、架橋凝集物(C´)と水を分離した。使い捨て
型フイルター4は、着脱が容易であり、ろ材には、透過
粒径154μ(100メッシュ)の不織布を使用した。
つぎに凝集物の物性試験を実施例1と同じ方法で行っ
た。結果を表3に示した。
【0047】
【比較例4】実施例3と同じ試料を使用し、非後架橋性
凝集剤(B)であるポリ塩化アルミニウム10%溶液
100ccを添加後、水酸化ナトリウム10%溶液80
〜90ccを添加してphを7.0〜8.0に調整し、
凝集物を生成させた。その他は実施例3と同じに行っ
た。結果を第3表に示した。
【0048】
【実施例4】図1の処理槽1へ試料として、関東ローム
土の濁水20Lをフイードした。この試料の固形分濃度
は、600mg/Lであった。撹拌機2で攪拌しなが
ら、後架橋性凝集剤(B´)であるポリアクリル酸ソー
ダ0.5%溶液2Lを添加し、約3分後に架橋剤
(B″)の塩化カルシウム10%溶液1Lを徐々に添加
した。
【0049】10分間攪拌を継続し、架橋凝集物(C
´)を生成させた。さらに、処理槽1の架橋凝集物(C
´)を含む水を、使い捨て型フイルター4を備えたろ過
装置3に注ぎ、架橋凝集物(C´)と水を分離した。使
い捨て型フイルター4は、着脱が容易であり、ろ材に
は、透過粒径154μ(100メッシュ)の不織布を使
用した。つぎに凝集物の物性試験を実施例1と同じ方法
で行った。結果を第4表に示した。
【0050】
【実施例5】実施例4と同じ試料を使用し、撹拌機2で
攪拌しながら、非後架橋性凝集剤(B)であるポリア
クリルアミド0.1%溶液200ccを添加した。その
後、後架橋性凝集剤(B´)であるポリアクリル酸ソー
ダ0.5%溶液2Lを添加し、約3分後に架橋剤
(B″)の塩化カルシウム10%溶液1Lを徐々に添加
した。
【0051】10分間攪拌を継続し、架橋凝集物(C
´)を生成させた。その他は実施例4と同じに行った。
結果を第4表に示した。
【0052】
【発明の効果】すなわち、本発明の目的は、架橋度を調
整することにより粒径が大きく、かつ破壊や変形が起こ
りにくい特性をもった架橋凝集物(C´)を生成させる
ことにある。架橋凝集物(C´)は、実質的に常圧下で
動力を使用しないろ別装置によって、目詰まりによる障
害を生ぜずに、容易に速やかにろ別することができる。
【0053】従って、フイルタープレス、遠心ろ過装置
などの強制分離装置などは不要となり、設備費を低く抑
え、ランニングエネルギーが安価で経済的なろ別方法を
提供する。さらに、凝集物と処理水を短時間で容易に分
離できるので、処理水の水質は向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す処理槽1槽の場合の説明
図である。
【図2】本発明の実施例を示す処理槽2槽の場合の説明
図である。
【図3】本発明の圧縮弾性試験方法の説明図である。
【符号の説明】
1 処理槽 2 攪拌機 3 ろ過装置 4 使い捨て型フイルター 5 第1処理槽 6 第2処理槽 7 ガラス管 8 凝集物 9 ろ紙 10 レオメーター 11 アダプター 12 測定台
【第1表】
【第2表】
【第3表】
【第4表】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色物または懸濁物などを含む被処理水
    (A)に凝集剤(B)を添加して、凝集物(C)をろ別
    する水処理方法において、凝集剤(B)の構成成分とし
    て、後架橋性凝集剤(B´)および架橋剤(B″)をそ
    れぞれ被処理水(A)に添加して架橋凝集物(C´)を
    生成させ、かつ架橋凝集物(C´)の架橋度を調整する
    ことによって、圧縮弾性試験の応力値が20g/cm
    以上になる架橋凝集物(C´)を生成させ、架橋凝集物
    (C´)を実質的に常圧下で動力を使用しないろ別装置
    によってろ別することを特徴とする水の処理方法。
  2. 【請求項2】 後架橋性凝集剤(B´)を被処理水
    (A)に添加した後に、架橋剤(B″)を添加すること
    を特徴とする請求項1記載の水の処理方法。
  3. 【請求項3】 凝集剤(B)の構成成分として、 非後
    架橋性凝集剤(B)と後架橋性凝集剤(B´)および
    架橋剤(B″)を添加することを特徴とする請求項1、
    2記載の水の処理方法。
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