JPH09293780A - 配線形成方法 - Google Patents

配線形成方法

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JPH09293780A
JPH09293780A JP10664896A JP10664896A JPH09293780A JP H09293780 A JPH09293780 A JP H09293780A JP 10664896 A JP10664896 A JP 10664896A JP 10664896 A JP10664896 A JP 10664896A JP H09293780 A JPH09293780 A JP H09293780A
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JP
Japan
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wiring
film
organic sog
sog film
forming material
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Application number
JP10664896A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Saito
政良 齊藤
Masanari Hirasawa
賢斉 平沢
Kiyotaka Katou
聖隆 加藤
Hiroyuki Iida
啓之 飯田
Yoshio Hagiwara
嘉男 萩原
Toshimasa Nakayama
寿昌 中山
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Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下層の配線間に形成される層間絶縁膜の平
坦性を向上させ、配線形成プロセスの歩留まり向上を図
る。 【解決手段】 半導体基板上に互いに近接して配置され
る第1の配線と第2の配線および前記第1、第2の配線
とは離間して配置される第3の配線を形成する工程と、
前記それぞれの配線が形成された前記半導体基板上に炭
素含有率が13.5重量%以上の有機SOG膜形成材料を
含む薬液を塗布する工程と、前記有機SOG形成材料を
焼成して有機SOG膜を形成する工程と、前記有機SO
G膜上に導電膜を形成した後、前記導電膜を選択的にエ
ッチングして上層の配線を形成する工程とを含む配線形
成方法である。この有機SOG膜形成材料は平坦性が良
いため、層間絶縁膜の平坦性が向上し、上層配線の短絡
不良を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線形成方法に関
し、特に、スピンオングラス(Spin On Glass; SOG)
膜を用いて上下層の配線間の層間絶縁膜を平坦化する工
程を含む半導体製造プロセスに適用して有効な技術に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】LSIの高集積化に伴い、半導体基板上
の配線段差が増大の一途を辿っていることから、下層の
配線と上層の配線とを絶縁する層間絶縁膜の平坦化技術
がLSIの製造歩留まり、信頼性を確保する上で必須の
技術となっている。
【0003】層間絶縁膜を平坦化するには、通常、一層
の絶縁膜のみでは困難である。そこで従来より、配線上
にCVD法で酸化シリコン膜を堆積した後、配線間スペ
ースに生じた酸化シリコン膜の凹部にスピンオングラス
(SOG)膜を埋め込むことが行われている。
【0004】例えば特開平3−72693号公報には、
配線上にプラズマCVD法で酸化シリコン膜を堆積した
後、その上部にSOG膜形成用塗布液を回転塗布し、こ
れを焼成して緻密化した後、エッチバックによりその表
面を平坦化し、さらにその上部にプラズマCVD法で第
2の酸化シリコン膜を堆積する平坦化技術が記載されて
いる。
【0005】配線段差の緩和を目的として使用されるS
OG膜形成材料には、大別して無機系のものと有機系の
ものとがある。
【0006】無機系のSOG膜は、シラノール(Si
(OH)4) をベースとするもので、通常、耐クラック性
を向上させるためにリン(P)などが添加される。使用
時には、エタノールなどの有機溶媒に溶かした薬液を毎
分数千回転の速度で半導体ウエハ上に回転塗布し、次い
でこれを熱処理して溶媒を蒸発させると、シラノール基
同士の脱水縮重合によって緻密な膜が形成される。
【0007】しかし、無機系のSOG膜は、シラノール
基(Si−OH)を多量に含むので耐湿性が低いという
欠点がある。そのため、このSOG膜を含む層間絶縁膜
に接続孔を形成すると、その内壁に露出したSOG膜を
通じて水分が浸入し、配線腐食などを引き起こす虞れが
ある。また、無機系のSOG膜は、脱水縮重合による体
積収縮が大きいので膜の残留応力が大きく、熱処理後に
クラックが生じ易い。そのため、厚膜化が困難であるこ
とから十分な平坦性が得られ難いという欠点もある。
【0008】一方、有機系のSOG膜形成材料は、アル
キルアルコキシシランをベースとするもので、この材料
で形成されたSOG膜は、無機系のSOG膜に比べて耐
クラック性、耐湿性が高いという特徴がある。その理由
は、Si−R基(Rはメチル基、エチル基などの低級ア
ルキル基)を含有することから、脱水縮合時の体積収縮
が小さいことと、このSi−R基のように、−O−Si
−O−の三次元網目構造中に周囲と結合していない部分
があると、膜の残留応力がそこで吸収されるからである
と考えられる。また、このSi−R基は撥水性があるた
めに膜の吸湿性も低い。この他にも、有機系のSOG膜
は無機系のSOG膜に比べて比誘電率が小さいので配線
容量の低減に有効であるといった利点がある。使用時に
は、前述した無機系のSOG膜形成材料と同様、エタノ
ールなどの有機溶媒に溶かした薬液を毎分数千回転の速
度で半導体ウエハ上に回転塗布し、焼成によって溶媒を
蒸発させて緻密な膜を形成する。
【0009】なお、有機系のSOG膜については、特開
昭64−9231号公報などに記載がある。また、有機
系のSOG膜を使った層間絶縁膜の平坦化技術について
は、特開平8−17818号公報などに記載がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記有機
系のSOG膜を使った配線段差の緩和技術について検討
し、次のような問題点を見出した。
【0011】図10は、配線を形成した半導体基板の断
面図である。半導体基板10上には酸化シリコン膜11
が形成され、その上部には多数の配線12A〜12Gが
形成されている。また、配線12A〜12Gの上部には
酸化シリコン膜13が形成されている。
【0012】図に示す一群の配線12A〜12Gのう
ち、配線12Aと配線12Bは互いに近接して配置さ
れ、かつ他の配線12C〜12Gとは離間して配置され
ている。配線12Aと配線12Bのスペース(s1)は1
μm程度であり、配線12Aと配線12Gのスペース
(s2)および配線12Bと配線12Cのスペース(s3)
は、それぞれ5μm程度以上である。以下、この配線1
2A、12Bのように、互いに近接して配置され、かつ
他の配線とは離間して配置された一対の配線をツイン配
線という。
【0013】次に、図11に示すように、配線12C〜
12Gを覆う酸化シリコン膜11の上部に有機系のSO
G膜形成材料を含む薬液を回転塗布する。このとき、上
記ツイン配線(配線12A、12B)の近傍では薬液が
低段差部(配線のない領域)へ流動するため、配線12
Aと配線12Bのスペースに塗布された薬液が目減り
し、このスペースに窪みが生じる。他方、多くの配線1
2D〜12Gが形成されている領域では、配線同士が互
いに近接して配置されていても、薬液の流動が相殺され
るため、配線間スペースに窪みが生じることはない。
【0014】次に、上記薬液の塗布膜を焼成してSOG
膜14を形成した後、図12に示すように、配線12A
〜12Gの上部のSOG膜14をエッチバックして取り
除く。SOG膜14は、使用済みのフォトレジストを除
去するための酸素プラズマアッシング工程で膜質が劣化
するため、配線上には残らないようにする必要がある。
【0015】次に、図13に示すように、配線12A〜
12GとSOG膜14のそれぞれの上部全面にプラズマ
CVD法で酸化シリコン膜15を堆積した後、その上部
に上層配線用の導電膜16を堆積する。このとき、前記
ツイン配線(配線12A、12B)のスペースのSOG
膜14に窪みが生じていることに起因して、このスペー
スの上部の導電膜16にも窪みが生じる。
【0016】その結果、フォトレジストをマスクにした
ドライエッチングで導電膜16をパターニングして上層
の配線17A、17Bを形成する際、図14に示すよう
に、配線17A、17Bのスペースに導電膜16のエッ
チング残り16Aが生じ、隣接した配線17A、17B
同士がこのエッチング残り16Aを介して短絡する不良
が発生する。
【0017】配線17A、17Bのスペースにエッチン
グ残り16Aが生じる原因は、このスペースに窪みが存
在すると、図15に示すように、導電膜16の実効的な
膜厚(T)が窪みの側壁で最大(T’)となるためであ
る。このとき、導電膜16を十分にオーバーエッチング
すれば窪みのエッチング残り16Aは解消されるが、こ
の場合は、他の配線12C〜12Gの上部の酸化シリコ
ン膜13までもがエッチングされ、配線12C〜12G
の表面が露出してしまう。
【0018】このように、SOG膜を含む層間絶縁膜の
上部に上層の配線を形成する工程では、下層のツイン配
線のスペースに生じたSOG膜の窪みに上層配線用導電
膜のエッチング残りが発生し、このエッチング残りを介
して隣接した上層配線同士の短絡不良が発生するという
問題がある。そこで、ツイン配線のスペースに埋め込ん
だ際に窪みが小さくなるような平坦性の良いSOG膜を
使用することが、配線形成プロセスの歩留まりを向上さ
せる上で必須となる。
【0019】本発明の目的は、上下層の配線間に形成さ
れる層間絶縁膜の平坦性を向上させることにより、配線
形成プロセスの歩留まりを向上させることにある。
【0020】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0021】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。
【0022】本発明の配線形成方法は、半導体基板上に
互いに近接して配置される第1の配線と第2の配線およ
び前記第1、第2の配線とは離間して配置される第3の
配線を形成する工程と、前記それぞれの配線が形成され
た前記半導体基板上に炭素含有率が13.5重量%以上の
有機SOG膜形成材料を含む薬液を塗布する工程とを含
んでいる。
【0023】本発明の配線形成方法は、半導体基板上に
互いに近接して配置される第1の配線と第2の配線およ
び前記第1、第2の配線とは離間して配置される第3の
配線を形成する工程と、前記それぞれの配線が形成され
た前記半導体基板上に炭素含有率が13.5重量%以上の
有機SOG膜形成材料を含む薬液を塗布する工程と、前
記有機SOG形成材料を焼成して有機SOG膜を形成す
る工程と、前記有機SOG膜上に導電膜を形成した後、
前記導電膜を選択的にエッチングして上層の配線を形成
する工程とを含んでいる。
【0024】前記第1の配線と前記第2の配線のスペー
スは0.7〜2.0μmであり、前記第1の配線および前記
第2の配線から前記第3の配線までのスペースは5μm
以上である。
【0025】前記有機SOG膜形成材料を合成する際の
加水分解率は、75〜95%である。
【0026】前記有機SOG膜形成材料は、二官能アル
コキシシラン、三官能アルコキシシランおよび四官能ア
ルコキシシランを加水分解して合成する。この合成にお
いては、前記四官能アルコキシシランを14〜40重量
%の割合で用いるのが好ましい。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0028】まず、SOG膜の平坦性を以下の方法で評
価した。図1は、本評価方法で用いた半導体基板1の要
部を示す断面図である。単結晶シリコン(Si)の半導
体基板1上には酸化シリコン膜2が形成され、その上部
には配線3A、3B、3Cが形成されている。配線3
A、3B、3Cの上部には酸化シリコン膜4が形成さ
れ、さらにその上部にSOG膜5が形成されている。互
いに近接して配置された2本の配線3A、3Bはツイン
配線を構成しており、このツイン配線からある程度の距
離だけ離間して配線3Cが配置されている。実際の半導
体基板1上には、配線3A、3B間のスペース(s1)を
少しずつ変えた複数組のツイン配線と、ツイン配線との
スペース(s2)を少しずつ変えた複数本の配線3Cとが
形成されている。
【0029】上記酸化シリコン膜2はプラズマCVD法
を用い、その膜厚が0.4μmとなるように堆積した。配
線3A、3B、3Cは、酸化シリコン膜2上にスパッタ
リング法でTiN(チタンナイトライド)膜、Al(ア
ルミニウム)−Cu(銅)−Si合金膜、W(タングス
テン)膜をそれぞれ膜厚0.1μm、0.4μm、0.15μ
mで堆積した後、フォトレジストをマスクにしたドライ
エッチングでこれらの膜をパターニングして形成した。
配線3A、3B、3Cの幅はいずれも1μmとした。配
線3A、3B、3Cの上部の酸化シリコン膜4はプラズ
マCVD法を用い、平坦部での膜厚が0.35μmとなる
ように堆積した。この酸化シリコン膜4の段差被覆性は
0.55であった。SOG膜5は市販のものを用い、平坦
部での膜厚が0.25μmとなるように回転塗布した。
【0030】図2は、ツイン配線(配線3A、3B)の
スペース(s1)と、このスペース(s1)に埋め込まれた
SOG膜5の平坦性との相関関係を示すグラフである。
ここでは、SOG膜5の平坦性を傾斜角(θ)(図1参
照)で示している。図示のように、ツイン配線のスペー
ス(s1)が約0.5μm以上になると急激に傾斜角(θ)
が大きくなり、平坦性が低下する。また、スペース(s
1)が1μm以上の領域では、約2.5μmまでは比較的急
激に傾斜角(θ)の低下が見られ、それよりもスペース
(s1)が大きい領域では緩やかに傾斜角(θ)が低下す
る。これにより、スペース(s1)が1μm前後のとき傾
斜角(θ)が最大となり、SOG膜5の平坦性が最も低
下することが分かる。
【0031】次に、ツイン配線のスペース(s1)を1μ
mに固定し、周辺の配線(配線3C)がSOG膜5の平
坦性に及ぼす影響を調べた結果を図3に示す。横軸は周
辺の配線3Cとツイン配線とのスペース(s2)を示し、
縦軸はツイン配線のスペース(s1)に埋め込まれたSO
G膜5の傾斜角(θ)を示している。
【0032】図示のように、周辺の配線3Cとツイン配
線とのスペース(s2)が小さい場合は傾斜角(θ)も小
さいが、スペース(s2)が5μm程度まで大きくなると
傾斜角(θ)が急激に増加し、それよりも大きい領域で
は飽和傾向にある。これにより、ツイン配線から5μm
以上離れた領域に周辺の配線3Cがあるような場合に
は、ツイン配線のスペース(s1)でSOG膜5の平坦性
不足が顕在化し、SOG膜形成材料を含めたプロセス面
からの対策が必要となることが分かる。
【0033】次に、二官能、三官能および四官能アルコ
キシシランのモル比率と加水分解率とを変えて表1に示
す18種類(No. 1〜No. 18)の有機SOG膜形成材
料を合成した。
【0034】
【表1】
【0035】この合成フローを図4に示す。図中のmに
対するnの比率が加水分解率である。使用した二官能ア
ルコキシシランはジメトキシジメチルシラン、三官能ア
ルコキシシランはトリメトキシメチルシラン、四官能ア
ルコキシシランはテトラメトキシシランである。加水分
解率は、各アルコキシシラン中のアルコキシ基がシラノ
ール基に置換される割合のことで、加える水の割合を示
している。炭素含有率は、各有機SOG膜形成材料中に
含まれる炭素の割合(重量比)である。
【0036】次に、上記18種類の有機SOG膜形成材
料の平坦性を評価するために、これらのポリマーにイソ
プロピルアルコールを加え、前記図1のツイン配線(配
線3A、3B)が形成された半導体基板1上に、平坦部
での膜厚が0.25μmとなるように回転塗布した。ツイ
ン配線のスペース(s1)は1μmである。
【0037】図5は、ツイン配線のスペース(s1)に埋
め込んだSOG膜の表面の窪み(図1参照)の大きさ
と、有機SOG膜形成材料の炭素含有率との関係を示す
グラフである。図示のように、有機SOG膜形成材料の
炭素含有率が高いほど窪みは小さくなり、平坦性が向上
することが分かる。半導体製造プロセスでは、この窪み
の大きさが0.15μm以下(傾斜角(θ)で30度以
下)であることが好ましいとされているので、炭素含有
率が13.5%以上の有機SOG膜形成材料が適している
といえる。他方、別の実験から、炭素含有率が23%以
上になると下地(酸化シリコン膜)との密着性が低下す
るとの結果を得ているので、結局、炭素含有率の最適範
囲は13.5〜23%であるといえる。
【0038】図6は、上記窪みの大きさと、合成した有
機SOG膜形成材料中の四官能アルコキシシランの成分
比率との関係を示すグラフである。ここでは二官能成分
と三官能成分のモル比を1:2に固定し、四官能成分の
添加量を変えて調べた。図示のように、四官能成分の比
率が小さい場合には窪みは小さいが、四官能成分の比率
を高めていくと単調に窪みが大きくなり、平坦性が劣化
することが分かる。従って、例えば窪みを0.12μm以
下とするには、四官能成分の比率を40%とすればよ
い。ただし、二官能成分と三官能成分のみでは炭素含有
率が高くなり、下地との密着性に問題が生じるので、四
官能成分を少なくとも14%以上添加する必要がある。
【0039】図7は、上記窪みの大きさと、有機SOG
膜形成材料合成時の加水分解率との関係を示すグラフで
ある。ここでは二官能成分、三官能成分、四官能成分の
モル比を1:2:2とした場合について調べた。図示の
ように、加水分解率が小さい方が窪みが小さく、平坦性
が良いことが分かる。特に、加水分解率が95%以下の
場合に安定して良好な平坦性が得られた。加水分解率が
この値より大きくなると急激に窪みが大きくなり、平坦
性が劣化する。ただし、加水分解率が75%以下では回
転塗布直後の膜厚に比べてベーク後の膜厚減少が大きく
なり、制御性が低下する。従って、75%〜95%が加
水分解率の適正範囲である。
【0040】図8は、二官能成分、三官能成分、四官能
成分の合成比率を変えた場合の、エッチング速度と残存
膜厚との関係を示すグラフである。ここでは、エッチン
グ速度を膜質評価の指針とした。エッチング速度が小さ
いほど膜質は良好で好ましいと言える。エッチング液は
0.5%体積濃度のHF(フッ酸)水溶液とした。
【0041】評価したSOG膜はエッチング初期に比較
的ゆっくりと膜が減少し、ある時間を経過すると急激に
膜が減少するという特性を示した。また、有機SOG膜
形成材料中の炭素含有率が小さくなるような比率のもの
から形成されたSOG膜は、初期の残膜の減少率が大き
く、急激に膜減少が起きるまでの時間も短い。他方、炭
素含有率が大きくなるような比率のものから形成された
SOG膜は、初期の残膜の減少率が小さく、急激に膜減
少が起きるまでの時間も長くなる。
【0042】図9は、合成時の加水分解率を変えた場合
の、エッチング速度と残存膜厚との関係を示すグラフで
ある。図示のように、加水分解率を小さくしたものは初
期の残膜の減少率が大きくなり、急激に膜減少がおきる
までの時間も短くなる。通常、急激に膜減少が起きるま
での時間は、少なくとも5分程度は確保する必要がある
と思われる。今回合成した有機SOG膜形成材料は、い
ずれもこの値をクリアーしているので問題とはならな
い。
【0043】次に、電気的膜質評価の結果と光学的特性
を説明する。比抵抗が10Ωcmの低抵抗シリコン基板
上に前記表1のNo.3の有機SOG膜形成材料を用い
たSOG膜を膜厚200nmとなるように形成し、450
℃の窒素雰囲気中で30分間アニールした後、アルミニ
ウム電極をマスク蒸着し、容量−電圧特性から誘電率を
求めた結果、3.0という値を得た。また、電流−電圧特
性から1cm2 当りのリーク電流が1μAとなる電界強
度で電気的耐圧を求めると4MV/cm以上であった。
膜の屈折率は1.37であった。
【0044】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下の通りである。
【0045】本発明の有機SOG膜形成材料を下層配線
上に塗布することにより、ツイン配線の配線間スペース
の窪みが低減され、平坦性の良い層間絶縁膜が得られる
ため、上層配線の短絡不良を防止することができ、配線
形成工程の歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の評価方法で用いた半導体基板の要部を
示す断面図である。
【図2】ツイン配線のスペースと、このスペースに埋め
込まれたSOG膜の平坦性との相関関係を示すグラフで
ある。
【図3】周辺の配線とSOG膜の平坦性との相関関係を
示すグラフである。
【図4】有機SOG膜形成材料の合成フロー図である。
【図5】ツイン配線のスペースに埋め込んだSOG膜の
表面の窪みの大きさと、有機SOG膜形成材料の炭素含
有率との相関関係を示すグラフである。
【図6】窪みの大きさと、合成した有機SOG膜形成材
料中の四官能アルコキシシランの成分比率との相関関係
を示すグラフである。
【図7】窪みの大きさと、有機SOG膜形成材料合成時
の加水分解率との相関関係を示すグラフである。
【図8】二官能成分、三官能成分、四官能成分の合成比
率を変えた場合の、エッチング速度と残存膜厚との相関
関係を示すグラフである。
【図9】有機SOG膜形成材料合成時の加水分解率を変
えた場合の、エッチング速度と残存膜厚との相関関係を
示すグラフである。
【図10】本発明者が検討した配線形成プロセスを示す
半導体基板の要部断面図である。
【図11】本発明者が検討した配線形成プロセスを示す
半導体基板の要部断面図である。
【図12】本発明者が検討した配線形成プロセスを示す
半導体基板の要部断面図である。
【図13】本発明者が検討した配線形成プロセスを示す
半導体基板の要部断面図である。
【図14】本発明者が検討した配線形成プロセスを示す
半導体基板の要部断面図である。
【図15】本発明者が検討した配線形成プロセスを示す
半導体基板の要部断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 酸化シリコン膜 3A 配線 3B 配線 3C 配線 4 酸化シリコン膜 5 SOG膜 10 半導体基板 11 酸化シリコン膜 12A〜12G 配線 13 酸化シリコン膜 14 SOG膜 15 酸化シリコン膜 16 導電膜 16A エッチング残り 17A 配線 17B 配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 聖隆 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内 (72)発明者 飯田 啓之 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東 京応化工業株式会社内 (72)発明者 萩原 嘉男 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東 京応化工業株式会社内 (72)発明者 中山 寿昌 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東 京応化工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に互いに近接して配置され
    る第1の配線と第2の配線および前記第1、第2の配線
    とは離間して配置される第3の配線を形成する工程と、
    前記それぞれの配線が形成された前記半導体基板上に炭
    素含有率が13.5重量%以上の有機SOG膜形成材料を
    含む薬液を塗布する工程とを含むことを特徴とする配線
    形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の配線形成方法であって、
    前記それぞれの配線が形成された前記半導体基板上に無
    機絶縁膜を形成した後、前記無機絶縁膜上に前記有機S
    OG膜形成材料を含む薬液を塗布することを特徴とする
    配線形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の配線形成方法で
    あって、前記有機SOG膜形成材料を含む薬液を塗布
    し、焼成を行った後、形成された有機SOG膜を選択的
    にエッチングすることにより、前記配線上の前記有機S
    OG膜を除去することを特徴とする配線形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の配線形成方
    法であって、前記第1の配線と前記第2の配線のスペー
    スが0.7〜2.0μmあり、前記第1の配線および前記第
    2の配線から前記第3の配線までのスペースが5μm以
    上あることを特徴とする配線形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の配
    線形成方法であって、前記有機SOG膜形成材料の炭素
    含有率が23%重量以下であることを特徴とする配線形
    成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の配
    線形成方法であって、前記有機SOG膜形成材料を合成
    する際の加水分解率が75〜95%であることを特徴と
    する配線形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の配
    線形成方法であって、前記有機SOG膜形成材料は、二
    官能アルコキシシラン、三官能アルコキシシランおよび
    四官能アルコキシシランを加水分解して合成することを
    特徴とする配線形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の配線形成方法であって、
    前記有機SOG膜形成材料は、前記四官能アルコキシシ
    ランが14〜40重量%含有されていることを特徴とす
    る配線形成方法。
  9. 【請求項9】 半導体基板上に互いに近接して配置され
    る第1の配線と第2の配線および前記第1、第2の配線
    とは離間して配置される第3の配線を形成する工程と、
    前記それぞれの配線が形成された前記半導体基板上に炭
    素含有率が13.5重量%以上の有機SOG膜形成材料を
    含む薬液を塗布する工程と、前記有機SOG膜形成材料
    を焼成して有機SOG膜を形成する工程と、前記有機S
    OG膜上に導電膜を形成した後、前記導電膜を選択的に
    エッチングして上層の配線を形成する工程とを含むこと
    を特徴とする配線形成方法。
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