JPH09291966A - 車両用防振マウント装置、車両におけるパワーユニットの支持構造 - Google Patents

車両用防振マウント装置、車両におけるパワーユニットの支持構造

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JPH09291966A
JPH09291966A JP10518496A JP10518496A JPH09291966A JP H09291966 A JPH09291966 A JP H09291966A JP 10518496 A JP10518496 A JP 10518496A JP 10518496 A JP10518496 A JP 10518496A JP H09291966 A JPH09291966 A JP H09291966A
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Japan
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vibration
actuator
mount device
power unit
vehicle
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JP10518496A
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English (en)
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Masakazu Kinoshita
将一 木下
Koji Okazaki
幸治 岡崎
Yasuharu Nozawa
安治 野澤
Atsushi Ishida
敦之 石田
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用の能動式防振マウント装置(アクティ
ブマウント)において、アクチュエータのアクチュエー
タ本体を、車体側又はパワーユニット側の支持部材の共
振を抑制するためのダイナミックダンパのダンパマスと
して利用できるようにして、装置の小型、軽量化及びコ
スト節減を図る。 【解決手段】 アクチュエータAcのアクチュエータ本
体Yを、車体又はパワーユニット側の支持部材Bに弾性
材161 ,162 を介して支持して、それらアクチュエ
ータ本体Y及び弾性材161 ,162 によりダイナミッ
クダンパDを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パワーユニット等
の振動源と車体との間に介装されてその間の振動伝達を
抑制し得る弾性支持手段を備えた車両用防振マウント装
置と、その防振マウント装置を用いた、車両におけるパ
ワーユニットの支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記車両用防振マウント装置にお
いて、アクチュエータの駆動力を用いて弾性支持手段の
防振特性を可変制御し得るようにした能動型支持マウン
ト(所謂アクティブマウント)と呼ばれるタイプのもの
と、アクチュエータの駆動力によらずに弾性支持手段の
防振特性を可変制御し得るようにした受動型支持マウン
ト(所謂パッシブマウント)と呼ばれるタイプのものと
が知られている。前者のタイプとしては、例えば特開平
6−117478号公報、同6−219166号公報お
よび同6−300077号公報に開示される如く、弾性
支持体に囲繞され内部に非圧縮性流体が封入された流体
室が弾性支持手段に設けられ、その流体室を画成する壁
部に設けた振動板と、同流体室の内圧を変化させるべく
前記振動板を強制振動させ得る電磁アクチュエータとで
防振特性可変手段が構成される構造のものが公知であ
り、そのものでは、低減させたい制御対象振動(入力振
動)を振動検知手段により検知し、その検知結果に応じ
て電磁アクチュエータを作動させて振動板を種々の振動
態様で強制振動させることにより、入力振動低減に最適
の防振特性をマウント装置に発揮させるようにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般にアクティブマウ
ントは、パッシブマウントと比べて、振動源と車体間の
振動伝達を広い振動領域に亘り効果的に抑制し得る利点
があるが、斯かるアクティブマウントを使用しても、該
マウントの振動源側の取付部に結合される支持部材(例
えばエンジンブラケット)の共振や、或いは同マウント
の車体側の取付部に結合される支持部材(例えば車体に
弾性支持されるフローティングビーム)の共振に対して
はアクティブマウントの出力だけで十分には対応出来な
いことがある。
【0004】そこで斯かる共振を抑制するために、支持
部材に専用のダンパマスとダンパばねとからなるダイナ
ミックダンパを付加することが考えられるが、サイズや
重量が元々大きいアクティブマウントを含む振動系が、
ダイナミックダンパの付加によって更に大きく且つ重く
なってしまい、レイアウト上の制約やコストも増える等
の問題がある。
【0005】本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたも
のであり、前記問題を生じさせることなく、しかもアク
ティブマウントの性能や耐久性に悪影響を与えることな
くダイナミックダンパを付加できるようにした車両用防
振マウント装置を提供することを第1の目的とする。
【0006】またアクティブマウントのアクチュエータ
として、特にムービングコイルタイプ(磁石固定・コイ
ル可動)のアクチュエータを用いた場合には、可動部分
(コイル)が軽量となってアクチュエータの性能が良好
である反面、その可動コイル部分がヨークの内部空間に
在り、しかも該可動コイル部分とヨーク内面との間に若
干の隙間が存在するため、該ヨークを通しての外部への
放熱を効率よくなし得ず、コイル自体が過熱し易いとい
う問題がある。更にアクティブマウントによる振動低減
対象が特に多い場合(例えばパワーユニットや吸排気系
を共通に支持するフローティングビームと、車体との間
にアクティブマウントを介装して、該マウントによりパ
ワーユニットや吸排気系の振動を一括して減衰しようと
する場合等)には、その振動低減対象が増えることによ
ってアクチュエータのコイルからの発熱量が増加し、コ
イルの過熱が一層起こり易くなる問題がある。
【0007】本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたも
のであり、アクティブマウントにムービングコイルタイ
プのアクチュエータを採用するも、そのアクチュエータ
の可動コイル部分を効率よく冷却して前記問題を解決し
得るようにした車両用防振マウント装置を提供すること
を第2の目的とする。
【0008】更にアクティブマウントのアクチュエータ
に冷却水路を設け、この水路を専用のラジエタを含む冷
却回路に接続してアクチュエータの冷却を行うようにし
たものは、例えば特開平6−219166号公報に開示
される如く従来公知であるが、このものでは、専用のラ
ジエタを含む冷却回路を特別に追加する必要があり、そ
れだけ車重やコストが増える問題がある。
【0009】本発明は、斯かる問題を解決し得る車両用
防振マウント装置を提供することを第3の目的とする。
【0010】更にまた車両におけるパワーユニットの支
持構造において、車体とパワーユニットとの間に支持部
材としてのフローティングビームを介装し、該ビームを
車体に通常のラバーマウントを介して弾性支持させるこ
とは既に知られており、そのものでは、フローティング
ビームをパワーユニットと車体間に介在させることで高
周波固体伝播音の遮断には有効であるものの、パッシブ
な振動遮断しか望めず、限られた振動遮断特性しか得ら
れなかった。
【0011】本発明は、斯かる事情に鑑みなされたもの
であり、パワーユニットや吸排気系の振動に因る車体へ
の伝播音を能動的(アクティブに)且つ効率的に低減す
ることができるようにした、車両におけるパワーユニッ
トの支持構造を提供することを第4の目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、振動源側の支持部材と車体側の
支持部材との間をその間の振動伝達を抑制し得るように
連結する弾性支持手段と、この弾性支持手段の防振特性
をアクチュエータの駆動力を用いて可変制御し得る防振
特性可変手段とを備えてなる、車両用防振マウント装置
において、前記アクチュエータのアクチュエータ本体を
一方の支持部材に弾性材を介して支持して、それらアク
チュエータ本体及び弾性材によりダイナミックダンパを
構成し、また請求項2の発明は、請求項1の発明の前記
特徴に加えて、前記弾性支持手段が、一対の取付部と、
その両取付部間を弾性的に連結する弾性支持体と、その
弾性支持体に囲繞され内部に非圧縮性流体が封入された
流体室とを有しており、前記防振特性可変手段が、前記
流体室を画成する壁体に設けられて該流体室の内圧を変
化させるように振動し得る振動板と、この振動板を強制
的に振動させ得る電磁式の前記アクチュエータとを備え
たことを特徴とする。
【0013】更に請求項3の発明は、請求項1又は2の
発明の前記特徴に加えて、前記アクチュエータが、アク
チュエータ本体を構成する、磁石付きのヨークと、この
ヨークの内部空間を移動可能なボビンに固定した駆動コ
イルとを備え、その駆動コイルに接触させる絶縁性液体
を前記ヨークの内部空間に充填したことを特徴とし、ま
た請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかの発明の前
記特徴に加えて、前記アクチュエータが、アクチュエー
タ本体を構成する、磁石付きのヨークと、このヨークの
内部空間を移動可能なボビンに固定した駆動コイルとを
備え、前記ボビンに、前記ヨークの内部空間に臨ませる
放熱部材を設けたことを特徴とする。更に請求項5の発
明は、請求項1〜4の何れかの発明の前記特徴に加え
て、前記アクチュエータ本体内には、パワーユニット冷
却のための冷却水路をバイパスするバイパス水路を設け
て、このバイパス水路にパワーユニット冷却のための冷
却水を循環させるようにしたことを特徴としている。
【0014】更に請求項6の発明は、振動源としてのパ
ワーユニットと、このパワーユニットに連なる吸気系の
少なくとも一部と、同パワーユニットに連なる排気系の
一部とを共通のフローティングビームに支持し、そのフ
ローティングビームと車体との間に、請求項1〜5の何
れかに記載の防振マウント装置を介装したことを特徴と
する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付図面
に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説
明する。
【0016】添付図面において、図1は、パワーユニッ
ト支持構造の一実施例を示す全体平面図、図2は図1の
2−2線矢視拡大断面図、図3は図1の3−3線矢視拡
大断面図、図4はアクティブマウント装置の第1変形例
を示す、図3と同様断面図、図5はアクティブマウント
装置の第2変形例を示す単体縦断面図、図6はアクティ
ブマウント装置の第3変形例を示す、図5と同様断面
図、図7はアクティブマウント装置の第4変形例を示
す、図5と同様断面図、図8はアクティブマウント装置
の第5変形例を示す、図5と同様断面図、図9はアクテ
ィブマウント装置の第6変形例を示す、図5と同様断面
図、図10は第6変形例に接続される冷却水回路の概略
回路図、図11はアクティブマウント装置の第7変形例
を示す、図5と同様断面図、図12はパワーユニット支
持構造の別の実施例を示す全体平面図、図13は図12
の13−13線矢視拡大断面図、図14は図12の14
−14線矢視拡大断面図、図15は図14の15矢視側
面図である。
【0017】先ず、図1,2において、車両としての自
動車のエンジンルーム内には、直列四気筒横置きのエン
ジンEと変速機Tとを一体化した、振動源としてのパワ
ーユニットPが収容されており、そのパワーユニットP
には、エンジンEの吸気系Inの少なくとも一部(図示
例では全部)と排気系Exの一部(図示例では排気管2
の上流部)とがそれぞれ一体的に連結支持される。
【0018】車体Fの、前後方向に各々延びる左右一対
のサイドフレームFsには、パワーユニットPの下部を
取り囲むように平面視略方形に形成されたフローティン
グビームBの前後左右の四隅が、従来周知の4個のラバ
ーマウント装置Mrを介して弾性的に支持されており、
そのフローティングビームBの前後フレーム部1f,1
rの中央部には、本発明防振マウント装置としての2個
のアクティブマウント装置Maを介してパワーユニット
P(特にエンジンE)の前後両端部がそれぞれ支持され
る。更にフローティングビームBの左右一方の側部フレ
ーム部1sにはパワーユニットP(特に変速機T)の側
端下部が、またその他方の側部フレーム部1sには排気
管2の中間部がそれぞれ従来周知のラバーマウント装置
Mr′,Mr″を介して弾性的に支持されている。尚、
排気管2の図示しない下流部は、車体Fに別途支持され
ており、その排気管2の上流部と中間部との間、及び中
間部と下流部との間は、それぞれ振動低減用の蛇腹状可
撓性パイプ2′を介して接続されている。このような可
撓性パイプ2′を用いることで、該パイプ2′以降の排
気系振動の伝達を抑制可能である。
【0019】次に図3を参照して前記アクティブマウン
ト装置Maの具体的構成を具体的に説明する。この装置
Maは、前後とも同一構造であって、パワーユニットP
側の支持部材であるエンジンブラケット4と、車体側の
支持部材であるフローティングビームBとの間をその間
の振動伝達を抑制し得るように連結する弾性支持手段A
と、その弾性支持手段Aの防振特性をアクチュエータA
cの駆動力を用いて可変制御し得る防振特性可変手段C
とを備えている。弾性支持手段Aは、扁平な中空円筒状
に形成される金属製の第1取付部5と、この第1取付部
5よりも大径のリング状に形成される同じく金属製の第
2取付部6と、その両取付部5,6間をその間の振動伝
達を抑制し得るように連結する硬質ゴム製の弾性支持体
7とを有している。
【0020】前記第1取付部5は、エンジンEの前後端
面に突設された、パワーユニット側支持部材としてのエ
ンジンブラケット4の先端部にボルト・ナットにより固
着されており、また前記第2取付部6は、車体側支持部
材としてのフローティングビームBの上壁にボルト・ナ
ットにより固着される。尚、フローティングビームBの
上壁には、アクチュエータAcとの干渉を回避すべく該
アクチュエータに対応した凹みが形成されている。前記
弾性支持体7は、上下両端を開放した中空の円錐台状に
形成され、その上下端は第1,第2取付部5,6に焼き
付け等により一体的に結着される。而して弾性支持体7
及び第2取付部6の内方には、非圧縮性流体を封入する
ための流体室8が画成されており、その流体室8の上部
は、第1取付部5内に設けられて弾性膜9により外側を
覆われる補助流体室10にオリフィス11を介して連通
されている。その弾性膜9の外側面(上面)は常時大気
下に置かれる。
【0021】前記防振特性可変手段Cは、振動板12
と、この振動板12を強制的に振動させ得る電磁式のア
クチュエータAcとより構成される。その振動板12
は、第2取付部6の下面に重合されるリング状支持体1
3に、リング状ダイヤフラム14を介して浮動状且つ同
心上に支持されており、該振動板12及びダイヤフラム
14により前記流体室8の下面が液密に塞がれる。
【0022】前記アクチュエータAcのアクチュエータ
本体は、磁性材料よりなるヨークYより構成され、この
ヨークYには、流体室8側に開口した環状溝状の内部空
間Sが形成されており、その内部空間Sの外周側の周面
には永久磁石15が固着される。ヨークYの外周部に
は、外向きフランジ部fが一体に突設されている。その
フランジ部fの上面は、ばね定数の大きなゴム材よりな
る扁平な第1環状弾性材161 を挟んで前記リング状支
持体13の下面に、またそのフランジfの下面は、同じ
くばね定数の大きなゴム材よりなる扁平な第2環状弾性
材162 を挟んで金属製ワッシャ17にそれぞれ重合さ
れており、そして前記ワッシャ17、第2環状弾性材1
2 、フランジ部f、第1環状弾性材161 及びリング
状支持体13が、それらの周方向に間隔をおいて並ぶ複
数のボルト18により、第2取付部6に共締めされる。
【0023】かくして、アクチュエータAcのアクチュ
エータ本体たる磁石15付きヨークYがアクティブマウ
ント装置Maの一方の取付部(図示例では第2取付部
6)に弾性材161 ,162 を介して相対変位可能に支
持され、それらヨークYと弾性材161 ,162 とによ
りダイナミックダンパDが構成される。この場合、その
ダイナミックダンパDの共振周波数を、前記一方の取付
部6を支持するフローティングビームBのマスと、該ビ
ームBを車体Fに取付けるラバーマウント装置Mrのば
ねとで決定されるビーム共振周波数と一致させるように
調整すれば、該ビームBの共振を効果的に抑制可能であ
る。
【0024】一般にエンジンEの負荷時における振動伝
達成分として問題となる周波数は、300〜800Hz程
度であるが、この周波数帯域のビーム共振を前記ダイナ
ミックダンパDのダンパ作用によって抑制することがで
きる。例えば前記アクチュエータ本体(永久磁石15付
きのヨークY)のマスmは、約1kgであるため、前記弾
性材161 ,162 の総合的なばね定数kは、フローテ
ィングビームBの共振周波数fnB が(1/2π)・
(k/m)1/2 であることより演算すると、概ね、k
=360〜2600kg/mmとなる。而してアクチュエー
タAc作動時の反力は数kgf であることから、アクチュ
エータ本体(磁石15付きヨークY)の相対変位はアク
ティブマウント性能に支障とならない値となる。
【0025】前記振動板12には、ヨークYの前記内部
空間Sを遊隙を存して昇降移動し得る筒状部と、その筒
状部の一端を閉塞する端壁部とよりなる合成樹脂製の円
筒状ボビン19の前記端壁部が一体的に連結される。そ
のボビン19の筒状部には、永久磁石15に対し磁気吸
引力又は反発力を生じさせる駆動コイル20が装着され
ており、その駆動コイル20は、ヨークYを貫通するリ
ード線21を介して公知のアクチュエータ制御回路(図
示せず)に接続される。この制御回路からの出力信号を
受けた駆動コイル20は、該信号に応じた電磁力を発生
させて、永久磁石15と協働して振動板12を加振し、
これにより流体室8の内圧を変化させて弾性手段手段A
の防振特性を可変制御するものである。
【0026】而して前記アクチュエータ制御回路は、ア
クティブマウント装置Maが抑制しようとする入力振動
を検知する図示しない振動検知手段と接続されており、
該振動検知手段からの検知信号に応じてアクチュエータ
Acの駆動出力を、入力振動が最小になるように最適化
すること(即ちアクティブ制御すること)が可能であ
り、このようなアクティブマウント装置Maの作用は、
前記先行技術文献にも見られるように従来周知である。
尚、前記振動検知手段は、例えばフローティングビーム
Bや、車室内外の振動低減必要部位又はその近辺に設置
され、また前記アクチュエータ制御回路には、エンジン
Eの回転数に対応した信号、その他の検知信号が必要に
応じて入力されてアクティブ制御を行なう際の制御用レ
ファレンスとして用いられる。例えばアクティブマウン
ト装置Maの振動低減対象に、車両の足回り系からフロ
ーティングビームBを介して車体F側に入力される伝達
力成分を追加する場合には、その足回り系の適宜箇所に
振動検知手段を設置し、その検知信号を制御用レファレ
ンスとしてアクチュエータ制御回路に出力する。
【0027】図4には、アクティブマウント装置Maの
第1変形例が示されている。この変形例は、アクティブ
マウント装置Maのマウント取付方向を前記実施例と逆
の配置としたものであり、その他の構成は先の実施例と
基本的に同じであるので、対応する機能部材に同一の参
照符号を付すに留め、具体的な説明は省略する。而して
この変形例では、電磁アクチュエータAcのアクチュエ
ータ本体(磁石15付きヨークY)を弾性材161 ,1
2 を介して支持する一方の取付部(即ち第2取付部
6)がパワーユニットP側の支持部材(エンジンブラケ
ット4)に固着されており、その他方の取付部(即ち第
1取付部5)が車体側の支持部材としてのフローティン
グビームBに固着される。斯かる構造によれば、アクチ
ュエータ本体(磁石15付きヨークY)と弾性材1
1 ,162 とで構成されるダイナミックダンパDのダ
ンパ作用で、パワーユニットP側の支持部材たるエンジ
ンブラケット4の共振を抑制し得る効果がある。
【0028】このように以上の各実施例によれば、支持
部材たるフローティングビームB又はエンジンブラケッ
ト4の共振を抑制するためのダイナミックダンパDのダ
ンパマスとして、アクティブマウント装置Maにおける
防振特性可変手段Cのアクチュエータ本体(図示例では
磁石15付きヨークY)をそのまま利用することがで
き、従って専用のダンパマスを別に付加することなく該
支持部材B又は4の共振を十分に抑制することができる
から、ダイナミックダンパDの特設によるも、アクティ
ブマウント装置Maを含む振動系が特別に大きくなった
り重くなったりすることはなく、レイアウト上の制約増
やコスト増が極力抑えられる。
【0029】図5には、アクティブマウント装置Maの
第2変形例が示されている。この変形例では、アクチュ
エータ本体としての磁石15付きヨークYの内部空間S
に、その空間体積の約1/2〜2/3の割合で絶縁性液
体Lが充填され、この液体Lを永久磁石15、ヨークY
の内壁部分および駆動コイル20に直接接触させるよう
にする。
【0030】尚、この変形例においてリード線21は、
リング状支持体13、又はそれと弾性材161 との接合
面間を液密に貫通して外部に引き出されており、またそ
の他の構成については、図3に示した実施例のものと基
本的同一であるので、対応する機能部材に同一の参照符
号を付すに留め、具体的な説明は省略する(以下の第3
〜第7変形例についても同様)。
【0031】図6には、アクティブマウント装置Maの
第3変形例が示されている。この変形例では、アクチュ
エータ本体としての磁石15付きヨークYの内部空間S
とマウント装置Maの流体室8との間を、細孔22(図
示例では振動板12に穿設)を通して連通させ、またそ
のヨークYの内部空間Sの底部に弾性膜23を設けて、
その下側を大気に臨ませ、その上側の内部空間S全体
に、流体室8内の流体と同一の絶縁性流体Lを充満させ
る。尚、この第3実施例においては、細孔22を省略し
て弾性膜23より上側の内部空間S内に絶縁性流体Lを
密封(即ち内部空間Sと流体室8間を遮断)するように
しても機能上問題なく成立する。
【0032】而して上記第2及び第3変形例によれば、
絶縁性液体Lを介して駆動コイル20と永久磁石15、
ヨークYとの間の熱伝達が促進され、また特にダイナミ
ックダンパDの作動時にはヨークY自体が振動すること
で前記熱伝達の効率が更に高められ、全体として駆動コ
イル20を効率よく冷却することができる。
【0033】図7には、アクティブマウント装置Maの
第4変形例が示されている。この変形例では、合成樹脂
製ボビン19に、その筒状部の内周面に露出する螺旋状
で且つ熱伝導率の大きい放熱部材としてのアルミ材等よ
りなる線材24が一体成型により埋設されており、この
線材24は、ヨークYの、内部空間Sに臨む円柱状イン
ナ突部の周面に近接対面している。また図8には、アク
ティブマウント装置Maの第5変形例が示されており、
この変形例では、合成樹脂製ボビン19の内周面に露出
する螺旋状で且つ熱伝導率の大きい放熱部材としての線
材24と、駆動コイル20とを共用して二重螺旋状のコ
イル体20(24)とし、これを該ボビン19に一体成
型により埋設させる。そのコイル体20(24)の内周
面には、ボビン19の摺動案内と伝熱面とを兼ねる金属
薄板よりなるブッシュ29が密着固定されており、この
ブッシュ29の内周面は、ヨークYの、内部空間Sに臨
む円柱状インナ突部の周面に摺動可能に近接対面してい
る。
【0034】而して上記第4及び第5変形例によれば、
線材24を介して駆動コイル20と永久磁石15、ヨー
クYとの間の熱伝達が促進され、また特にダイナミック
ダンパ作動時にはヨークY自体が振動することで前記熱
伝達の効率が更に高められ、全体として駆動コイル20
を効率よく均一に冷却することができる。しかも放熱部
材としての線材24がボビン19の補強手段を兼ねるた
め、構造の簡素化を図りつつボビン19の剛性を向上さ
せることができる。
【0035】図9,10には、アクティブマウント装置
Maの第6変形例が示されている。この変形例では、ア
クチュエータ本体としての磁石15付きヨークYの内部
に、パワーユニットPのための冷却水路25をバイパス
するバイパス水路26が設けられ、このバイパス水路2
6は、ヨークYの底面に入口27と出口28が開口して
いる。パワーユニットPのための冷却水路25は、従来
周知のようにエンジンE内部の水ジャケットとラジエタ
Rとの間を循環していて、その途中にサーモスタット弁
Thと水ポンプWpとが直列に介装される。前記バイパ
ス水路25は、図示例では水ポンプWpの吐出側とエン
ジンEとの間の水路をバイパスするように構成される。
【0036】この第6変形例によれば、アクティブマウ
ント装置Maのアクチュエータ本体としての磁石15付
きヨークYの内部に、パワーユニットP冷却のための冷
却水を循環させることができるから、専用のラジエタを
用いずにアクチュエータ本体を的確に冷却することがで
きて、車重やコストの軽減に寄与することができる。し
かもパワーユニットPの冷却水は、エンジンEの運転
中、サーモスタット弁Thにより所定温度範囲に制御さ
れるから、斯かる冷却水をアクチュエータ本体内に循環
させることで、アクチュエータ本体の温度を安定させる
ことができ、従ってその温度変化に因るアクチュエータ
Ac延いてはアクティブマウントの出力特性変化を少な
くすることができ、特に低温時のアクティブマウントの
性能向上が図られる。
【0037】図11には、アクティブマウント装置Ma
の第7変形例が示されている。この変形例では、マウン
ト装置Maの第2取付部6にストッパ部材41が固着さ
れており、そのストッパ部材41の先端には、上下面を
圧縮側ストッパ面40a及び引張側ストッパ面40bと
したストッパゴム40が固着される。その圧縮側ストッ
パ面40aは、第1取付部5(従ってエンジンブラケッ
ト4)に固着した圧縮側ストッパ42に所定間隔をおい
て対面し、また引張側ストッパ面40bは、第1取付部
5に固設した引張側ストッパ43に所定間隔をおいて対
面しており、それらの対向面間に以下に説明するタッチ
センサを設ける。
【0038】即ち各ストッパ面40a,40b及び各ス
トッパ42,43には、それぞれ接点端子e1 〜e4
それぞれ固着されており、アクティブマウント装置Ma
が所定の圧縮限界に達すると圧縮側ストッパ面40aが
ストッパ42に係合してそれ以上の圧縮変形を規制する
と共に、接点端子e1 ,e3 よりなる常開型の圧縮検知
スイッチSw1 を閉成作動させる。一方、アクティブマ
ウント装置Maが所定の引張限界に達すると引張側スト
ッパ面40bがストッパ43に係合してそれ以上の引張
変形を規制すると共に接点端子e2 ,e4 よりなる常開
型の引張検知スイッチSw2 を閉成作動させる。それら
スイッチSw1 ,Sw2 は、アクティブマウント装置M
aのアクティブ制御(具体的にはアクチュエータAcへ
の通電制御)を行なう前記アクチュエータ制御回路に接
続したセンサ回路を開閉するものであり、例えばマウン
ト装置Maが前記アクティブ制御によっても圧縮限界に
達した場合には、これを検知した圧縮検知スイッチSw
1 の閉成に基づいて出力される検知信号により前記アク
ティブ制御のためのアクチュエータAc出力を停止又は
減少させるようにアクチュエータ制御回路が構成され
る。
【0039】一般にアクティブマウント装置では、その
アクティブ制御中に、例えば悪路操向や縁石乗り上げ、
急加速等の運転を行なうと、アクチュエータ制御回路が
アクチュエータ出力を増加制御する結果、過大な制御電
流が流れるが、この過大制御電流の、アクチュエータの
制御能力を超えた分は制御効果として現れず、消費電力
を浪費している状態となっている。また特に圧縮限界や
引張限界がストッパにより規制されるようにしたアクテ
ィブマウント装置においては、ストッパが作動すると該
ストッパを介してエンジン側から車体側へ振動伝達を直
接行なうため、そのストッパ作動後は、振動検出の信号
レベルが上昇するのに対応してアクチュエータに出力ア
ップすべく制御電流を増大させる指示が出ても、アクテ
ィブマウント装置の制御能力はストッパにより抑制され
てしまい、アクチュエータの出力アップ分に見合うだけ
の制御効果が得られない。即ちストッパ作動以後の制御
電流の増加分は単に発熱に変わるだけで無駄に消費され
るばかりか、アクチュエータ自体にとっても過熱原因と
なり、その耐久性に影響を及ぼすこととなる。しかるに
前記第7変形例によれば、アクティブマウント装置Ma
の制御能力を超えた分の制御電流(即ちストッパ42又
は43の作動時における制御電流)を減少制御又はカッ
トすることができるので、アクチュエータAcの消費電
力節減に寄与することができるばかりか、アクチュエー
タAcの駆動コイル20等の過熱が抑制され、アクチュ
エータAcの可動部分等の熱破損の防止に効果的であ
る。
【0040】尚、図示はしていないが、上記タッチセン
サによる手法に代えて、アクチュエータAcの制御能力
を超えた制御電流が流れた場合に、その超えた電流分を
カットすべくECVでコントロールするようにしてもよ
く、その場合にカット電流レベルは、予め設定してお
く。またこのようなECVによる過電流制御の手法を、
タッチセンサによる手法と組み合わせてもよく、その場
合には、例えばストッパが作動する前に過電流があれば
制御電流を制限(減少制御)し、ストッパが作動した時
点で制御電流を遮断する。また、前記タッチセッサの手
法に代えて、車体側支持部材に固定のストッパと、アク
ティブマウント装置Maのエンジン側取付部との間の間
隔が所定値以下となったことを検知する非接触式のセン
サ(例えばギャップセンサ)を設け、そのセンサの検出
信号をアクチュエータ制御回路に出力するようにしても
よく、更に車体側支持部材に固定のストッパと、アクテ
ィブマウント装置Maのエンジン側取付部との間の接触
面に引張・圧縮方向で各1個ずつ埋設される感圧素子を
設け、その素子の検出信号をアクチュエータ制御回路に
出力するようにしてもよい。
【0041】更に図12〜15には、パワーユニット支
持構造の別の実施例が示される。この実施例では、車体
Fの、前後方向に各々延びる左右一対のサイドフレーム
Fsに、パワーユニットPの下部を取り囲むように平面
視略方形に形成されたフローティングビームBの前後左
右の四隅が本発明防振マウント装置としての4個のアク
ティブマウント装置Maを介して支持されており、その
フローティングビームBの前後フレーム部1f,1rの
中央部に、従来周知の2個のラバーマウント装置Mrを
介してパワーユニットP(特にエンジンE)の前後両端
部がそれぞれ支持される。尚、図1,2に示した先の実
施例と同様、フローティングビームBの左右一方の側部
フレーム部1sにはパワーユニットP(特に変速機T)
の側端下部が、またその他方の側部フレーム部1sには
排気管2の中間部が、それぞれ従来周知のラバーマウン
ト装置Mr′,Mr″を介して弾性的に支持され、更に
排気管2の図示しない下流部は車体Fに別途支持されて
おり、その排気管2の上流部と中間部との間、及び中間
部と下流部との間は、それぞれ振動低減用の蛇腹状可撓
性パイプ2′を介して接続されている。
【0042】図14からも明らかなようにこの実施例の
アクティブマウント装置Ma自体の構成は、先の実施例
と基本的に同一であり、先の実施例と異なるのは、ダイ
ナミックダンパDを付加すべき一方の取付部(即ち第2
取付部6)を固着すべき相手部材が車体側支持部材とし
てのサイドフレームFsであり、且つその他方の取付部
(即ち第1取付部5)を固着すべき相手部材がパワーユ
ニット側支持部材としてのフローティングビームBであ
る点だけである。従って先の実施例と同一の構成部材に
ついてはその実施例と同じ参照符号を付すに留め、その
具体的な説明は省略する。尚、この実施例では、フロー
ティングビームBの過大変位を規制するために、該ビー
ムBに突設したストッパ片50を、車体Fのサイドフレ
ームFsに突設した受け部材51の、緩衝リング52で
被覆したストッパ孔に遊隙を存して突入させており、該
ビームBの変位が限界を越えると、該ストッパ片50が
緩衝リング52に係合してそれ以上の変位を規制するよ
うになっている。
【0043】而してこの実施例によれば、パワーユニッ
トPと、このパワーユニットPに連なる吸気系Inの少
なくとも一部(図示例では全部)と、同パワーユニット
Pに連なる排気系Exの一部とを共通のフローティング
ビームBに支持させ、そのフローティングビームBと車
体Fとの間に介装したアクティブマウント装置Maによ
り、パワーユニットPや吸排気系In,Exの振動を一
括して能動的(アクティブに)且つ効率的に減衰できる
ようにしたから、それらパワーユニットPや吸排気系I
n,Exの振動に因る車体Fへの伝播音が効果的に低減
される。しかも熱発生源であるパワーユニットPから離
れた位置でのビーム支持マウントの配置が可能となるた
め、アクティブマウント装置Maの熱問題の発生防止に
有効である。
【0044】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこれら実施例に限定されることなく、本発
明の範囲内で種々の実施例が可能である。例えば前記各
実施例では、アクチュエータ本体(磁石付きヨークY)
を弾性材161 ,162 を介してパワーユニット側の支
持部材(エンジンブラケット4もしくはフローティング
ビームB)又は車体側の支持部材(フローティングビー
ムBもしくはサイドフレームFs)に支持させるに当
り、該弾性部材161 ,162 と支持部材との間にアク
ティブマウント装置Maの一方の取付部6を介在させる
(即ち該取付部6に弾性部材161 ,162 及びヨーク
Yを取付ける)ようにしたものを示したが、本発明で
は、該一方の取付部6を介在させないで弾性材161
162 及びヨークYを支持部材に直接取付けるようにし
てもよい。また駆動コイル20の冷却に当り、アクティ
ブマウント装置Maの第2〜第6変形例の冷却構造を必
要に応じて適宜組み合わせて実施することも可能であ
る。
【0045】
【発明の効果】以上のように各請求項の発明によれば、
振動源側の支持部材と車体側の支持部材との間をその間
の振動伝達を抑制し得るように連結する弾性支持手段
と、この弾性支持手段の防振特性をアクチュエータの駆
動力を用いて可変制御し得る防振特性可変手段とを備え
てなる能動式の車両用防振マウント装置(アクティブマ
ウント)において、前記アクチュエータのアクチュエー
タ本体を一方の支持部材に弾性材を介して支持して、そ
れらアクチュエータ本体及び弾性材によりダイナミック
ダンパを構成したので、該支持部材の共振を抑制するた
めのダイナミックダンパのダンパマスとして、防振特性
可変手段のアクチュエータ本体をそのまま利用すること
ができ、従って専用のダンパマスを別に付加することな
く該支持部材の共振を十分に抑制することができるか
ら、ダイナミックダンパの特設によるも、該マウント装
置を含む振動系が特別に大きくなったり重くなったりす
ることはなく、レイアウト上の制約増やコスト増も極力
抑えることができる。またアクチュエータ本体のマスは
大きいことから、これを支持するダンパばねとしての弾
性材のばね定数を大きくできて、ダイナミックダンパ作
動時のアクチュエータ本体の相対変位を十分に小さくで
き、従ってアクチュエータ本体をダンパマスに用いて
も、アクティブマウント装置自体の性能や耐久性に悪影
響が及ぶのを極力回避することができる。
【0046】また請求項2の発明によれば、電磁アクチ
ュエータの大きなマスをダンパマスとして活用すること
ができるから、前記効果を一層高めることができる。
【0047】更に請求項3,4の発明によれば、アクテ
ィブマウント装置に性能良好なムービングコイルタイプ
のアクチュエータを用いるにも拘わらず、そのアクチュ
エータ内部の駆動コイルとヨーク内面と間の熱伝達を効
率よく行わせることができるので、ダイナミックダンパ
作動時にヨーク自体が振動することで前記熱伝達の効率
を更に高め得る効果とも相俟って、駆動コイルの熱を効
率的に放散させることができ、該コイルの過熱防止に有
効であり、従ってそのコイルの過熱に因る溶断やボビン
の熱破損等の問題を効果的に防止することができ、特に
アクティブマウントによる振動低減対象が増えてアクチ
ュエータのコイルからの発熱量が多いような場合(例え
ば請求項6の発明を実施する場合等)であってもそのコ
イルの過熱防止に効果的である。また特に請求項4の発
明によれば、放熱部材がボビンの補強手段を兼ねるた
め、構造の簡素化を図りつつボビンの剛性強度を向上さ
せることができる。
【0048】更にまた請求項5の発明によれば、アクテ
ィブマウントのアクチュエータ本体内に、パワーユニッ
ト冷却のための冷却水を循環させることができるから、
専用のラジエタを用いずにアクチュエータ本体を的確に
冷却することができて、車重やコストの軽減に寄与する
ことができる。しかもアクチュエータ本体の温度を安定
させることができるから、その温度変化に起因したアク
チュエータ延いてはアクティブマウントの出力特性変化
を少なくすることができる。
【0049】また特に請求項6の発明によれば、パワー
ユニットと、このパワーユニットに連なる吸気系の少な
くとも一部と、同パワーユニットに連なる排気系の一部
とを共通のフローティングビームに支持し、そのフロー
ティングビームと車体との間に介装したアクティブマウ
ントにより、パワーユニットや吸排気系の振動を一括し
て能動的(アクティブに)且つ効率的に減衰できるよう
にしたので、それらパワーユニットや吸排気系の振動に
因る車体への伝播音を効果的に低減することができ、し
かも熱発生源であるパワーユニットから離れた位置での
ビーム支持マウントの配置が可能となって、アクティブ
マウントの熱問題の発生防止に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】パワーユニット支持構造の一実施例を示す全体
平面図
【図2】図1の2−2線矢視拡大断面図
【図3】図1の3−3線矢視拡大断面図
【図4】アクティブマウント装置の第1変形例を示す、
図3と同様断面図
【図5】アクティブマウント装置の第2変形例を示す単
体縦断面図
【図6】アクティブマウント装置の第3変形例を示す、
図5と同様断面図
【図7】アクティブマウント装置の第4変形例を示す、
図5と同様断面図
【図8】アクティブマウント装置の第5変形例を示す、
図5と同様断面図
【図9】アクティブマウント装置の第6変形例を示す、
図5と同様断面図
【図10】第6変形例に接続される冷却水回路の概略回
路図
【図11】アクティブマウント装置の第7変形例を示
す、図5と同様断面図
【図12】パワーユニット支持構造の別の実施例を示す
全体平面図
【図13】図12の13−13線矢視拡大断面図
【図14】図12の14−14線矢視拡大断面図
【図15】図14の15矢視側面図
【符号の説明】
A 弾性支持手段 Ac アクチュエータ B 振動源側(又は車体側)の支持部材としてのフ
ローティングビーム C 防振特性可変手段 D ダイナミックダンパ Ex 排気系 In 吸気系 F 車体 Fs 車体側の支持部材としてのサイドフレーム L 絶縁性液体 Ma 防振マウント装置としてのアクティブマウント
装置 P 振動源としてのパワーユニット S 内部空間 Y アクチュエータ本体としてのヨーク 4 振動源側の支持部材としてのエンジンブラケッ
ト 5 第1取付部 6 第2取付部 7 弾性支持体 8 流体室 12 振動板 15 永久磁石 161 弾性材としての第1環状弾性材 162 弾性材としての第2環状弾性材 19 ボビン 20 駆動コイル 24 放熱部材としての線材 25 冷却水路 26 バイパス水路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 敦之 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動源(P)側の支持部材(4,B)と
    車体(F)側の支持部材(B,Fs)との間をその間の
    振動伝達を抑制し得るように連結する弾性支持手段
    (A)と、この弾性支持手段(A)の防振特性をアクチ
    ュエータ(Ac)の駆動力を用いて可変制御し得る防振
    特性可変手段(C)とを備えてなる、車両用防振マウン
    ト装置において、 前記アクチュエータ(Ac)のアクチュエータ本体
    (Y)を一方の支持部材(4,B,Fs)に弾性材(1
    1 ,162 )を介して支持して、それらアクチュエー
    タ本体(Y)及び弾性材(161 ,162 )によりダイ
    ナミックダンパ(D)を構成したことを特徴とする、車
    両用防振マウント装置。
  2. 【請求項2】 前記弾性支持手段(A)は、一対の取付
    部(5,6)と、その両取付部(5,6)間を弾性的に
    連結する弾性支持体(7)と、その弾性支持体(7)に
    囲繞され内部に非圧縮性流体が封入された流体室(8)
    とを有しており、前記防振特性可変手段(C)は、前記
    流体室(8)を画成する壁体に設けられて該流体室
    (8)の内圧を変化させるように振動し得る振動板(1
    2)と、この振動板(12)を強制的に振動させ得る電
    磁式の前記アクチュエータ(Ac)とを備えたことを特
    徴とする、請求項1に記載の車両用防振マウント装置。
  3. 【請求項3】 前記アクチュエータ(Ac)は、アクチ
    ュエータ本体(Y)を構成する、磁石(15)付きのヨ
    ーク(Y)と、このヨーク(Y)の内部空間(S)を移
    動可能なボビン(19)に固定した駆動コイル(20)
    とを備え、その駆動コイル(20)に接触させる絶縁性
    液体(L)を前記ヨーク(Y)の内部空間(S)に充填
    したことを特徴とする、請求項1又は2に記載の車両用
    防振マウント装置。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータ(Ac)は、アクチ
    ュエータ本体を構成する、磁石(15)付きのヨーク
    (Y)と、このヨーク(Y)の内部空間(S)を移動可
    能なボビン(19)に固定した駆動コイル(20)とを
    備え、前記ボビン(19)に、前記ヨーク(Y)の内部
    空間(S)に臨ませる放熱部材(24)を設けたことを
    特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の車両用防振
    マウント装置。
  5. 【請求項5】 前記アクチュエータ本体(Y)内には、
    パワーユニット(P)冷却のための冷却水路(25)を
    バイパスするバイパス水路(26)を設けて、このバイ
    パス水路(26)にパワーユニット(P)冷却のための
    冷却水を循環させるようにしたことを特徴とする、請求
    項1〜4の何れかに記載の車両用防振マウント装置。
  6. 【請求項6】 振動源としてのパワーユニット(P)
    と、このパワーユニット(P)に連なる吸気系(In)
    の少なくとも一部と、同パワーユニット(P)に連なる
    排気系(Ex)の一部とを共通のフローティングビーム
    (B)に支持し、そのフローティングビーム(B)と車
    体(F)との間に、請求項1〜5の何れかに記載の防振
    マウント装置(Ma)を介装したことを特徴とする、車
    両におけるパワーユニットの支持構造。
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