JPH09291128A - フェノール樹脂の製造方法、エポキシ樹脂硬化剤及び電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂の製造方法、エポキシ樹脂硬化剤及び電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料

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JPH09291128A
JPH09291128A JP10526996A JP10526996A JPH09291128A JP H09291128 A JPH09291128 A JP H09291128A JP 10526996 A JP10526996 A JP 10526996A JP 10526996 A JP10526996 A JP 10526996A JP H09291128 A JPH09291128 A JP H09291128A
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epoxy resin
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phenol
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electronic parts
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Haruaki To
晴昭 陶
Fumio Furusawa
文夫 古沢
Shinsuke Hagiwara
伸介 萩原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス転移点が高く、耐リフロークラッ
ク性に優れたエポキシ樹脂硬化剤として好適なフェノー
ル樹脂の製造方法、この樹脂からなるエポキシ樹脂硬化
剤及びエポキシ樹脂硬化剤を用いた電子部品封止用エポ
キシ樹脂成形材料。 【解決手段】 ナフトール類を10〜90モル%含むフ
ェノール類及びアルデヒド類を酸触媒の存在下に反応さ
せた後、反応系内の水分量を5%重量以下にし、強酸及
び/又は超強酸の存在下に、80〜120℃で、1〜1
2時間加熱し、更に未反応フェノール類を除去するため
に、230℃以下で減圧濃縮及び/又は水蒸気蒸留を行
うことを特徴とするフェノール樹脂の製造方法、このフ
ェノール樹脂からなるエポキシ樹脂硬化剤及びこれを用
いた電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂硬化
剤として好適なフェノール樹脂製造方法、このフェノー
ル樹脂からなるエポキシ樹脂硬化剤及びエポキシ樹脂硬
化剤を用いた電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料に関
するものである。
【0002】本発明になる電子部品封止用エポキシ樹脂
成形材料は、特に高いガラス転移温度(Tg)及び耐は
んだリフロークラック性を同時に高い水準で満たさねば
ならないような要求特性が厳しいVLSIの製造に好適
に用いられる。
【0003】
【従来の技術】トランジスタ、ICなどの電子部品封止
の分野ではエポキシ樹脂成形材料が広く用いられてい
る。この理由としては、エポキシ樹脂が電気特性、耐湿
性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着性などの
諸特性にバランスが取れているためである。特にo-クレ
ゾールノボラック型エポキシとフェノールノボラック硬
化剤の組合せは、このバランスに優れており、IC封止
用成形材料のベース樹脂として主流になっている。
【0004】一方、IC製品は、プリント配線板への高
密度実装の観点から、薄型、小型の製品が多くなり、こ
のような製品では配線板へのはんだ付け(リフロー工
程)時にICパッケージがクラックする問題が生じてい
る。現在この現象が表面実装型ICに係わる大きな問題
となっており、TSOP(Thin Small Outline Packag
e)等の薄型パッケージを対象に、吸湿性、耐湿性が良
好なビフェニル骨格型エポキシ樹脂を用いた封止用成形
材料が、耐リフロークラック性に優れることから実用化
されはじめている。
【0005】ところが、このビフェニル骨格型エポキシ
樹脂の硬化剤としてフェノールノボラック樹脂を用いる
とTgが低くなる。そこで、フェノールノボラック樹脂
に各種置換基を導入したり、ナフトール骨格を導入する
ことが試みられている。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】ナフトール樹脂の製造方法としては、特公
昭62−20206号公報、米国特許第4404357
号などが提案されている。しかし、これらの製造法によ
り得られるナフトール樹脂は、分子量が大きく、また、
軟化点が高くなるので、IC封止用成形材料として用い
たときに、作業性、充填剤量が多くなり不利である。そ
こで、この点を改良した製造法が、特公平6−1744
0号公報に示されている。この合成法は、p-クレゾール
のメチロール体とナフトールを共縮合させるものであ
り、得られたナフトール樹脂の分子量及び軟化点は低
く、IC封止用成形材料として用いた場合、前記のもの
に比べ有利である。
【0007】しかし、この製造法によって得られるナフ
トール樹脂は、その合成法から必然的にナフトールとク
レゾールの繰り返し構造にならざる得ない。そのため、
この合成法におけるナフトール含有率は、分子量無限大
の成分が50モル%であり、最も分子量の小さい3核体
でも67モル%にしかならず、ナフトール含有率及び分
子量に対して、非常に自由度の低い化合物にならざるを
得ない。そのうえ、この製造法は、まずクレゾールのメ
チロール体を合成し、その化合物を精製した後にナフト
ールとの共縮合させるため、製造法が多段階で、なおか
つその途中に精製工程などが入る、非常に煩雑なものと
なる。
【0008】本発明は、かかる問題に鑑みなされたもの
で、Tgが高く、耐リフロークラック性に優れたフェノ
ール樹脂の製造方法、そのフェノール樹脂からなるエポ
キシ樹脂硬化剤、及びそのフェノール樹脂を用いた電子
部品封止用エポキシ樹脂成形材料を提供するものであ
る。また本発明は得られる電子部品封止用エポキシ樹脂
成形材料が低軟化点及び良好な流動性を示すナフトール
を含有するフェノール樹脂の簡便な製造法を提供するも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ナフトール類
を10〜90モル%含むフェノール類及びアルデヒド類
を酸触媒の存在下に反応させた後、反応系内の水分量を
5%重量以下にし、強酸及び/又は超強酸の存在下で、
80〜120℃で、1〜12時間加熱し、更に未反応フ
ェノール類を除去するために、230℃以下で減圧濃縮
及び/又は水蒸気蒸留を行うことを特徴とするフェノー
ル樹脂の製造方法に関する。請求項2記載の発明は、請
求項1記載のフェノール樹脂の製造方法により得られる
フェノール樹脂からなるエポキシ樹脂硬化剤に関する。
請求項3記載の発明は、エポキシ樹脂、請求項2記載の
エポキシ樹脂硬化剤及び無機充填剤を必須成分とする電
子部品封止用エポキシ樹脂成形材料に関する。
【0010】
【本発明の実施の形態】以下に本発明のエポキシ樹脂硬
化剤として好適なフェノール樹脂の製造方法及びそのフ
ェノール樹脂を用いた電子部品封止用エポキシ樹脂成形
材料について詳細に説明する。本発明におけるナフトー
ル類としては、1−ナフトール、2−ナフトール、1,
5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナ
フタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−
ジヒドロキシナフタレンなどが挙げられ、これらは単独
で用いても、2種以上を併用してもよい。本発明におけ
るフェノール類は、ナフトール類以外の化合物を意味
し、その例としては、フェノール、o-クレゾール、p-ク
レゾール、m-クレゾール、ブチルフェノール、キシレノ
ール、ノニルフェノール、フルオレン類などの通常のフ
ェノール樹脂の合成に用いられるフェノール化合物が挙
げられ、これらは単独で用いても、2種以上を併用して
もよい。フェノール類には、ナフトール類を20〜90
モル%含む必要があり、好ましい範囲は30〜85モル
%とされる。ナフトール類が20モル%より少ないと、
耐熱性、耐湿性向上に効果がなく、90モル%より多い
と得られるフェノール樹脂の軟化点が上昇し、また溶融
粘度が増加して好ましくない。
【0011】本発明におけるアルデヒド類としては、ホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド、サリチルアルデヒド、p-ヒドロキシベンズアルデヒ
ドなどのフェノール樹脂合成に用いられるアルデヒド類
が使用できる。これらのフェノール類とアルデヒド類と
を、酸触媒の存在下に、フェノール類1モルに対してア
ルデヒド類を好ましくは0.3〜1.0モル反応させ
る。
【0012】本発明において触媒として使用される酸と
しては、塩酸、硫酸、p-トルエンスルホン酸、トリフル
オロ酢酸等の強酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メ
チルスルホン酸等の超強酸などが挙げられる。超強酸の
定義は、ハメットの酸度関数で表されるH0が100%
硫酸(H0=−11.93)より強い酸性度を示すもの
とする。例えば、トリフルオロメタンスルホン酸(−1
4.6)、ペンタフルオロエタンスルホン酸(−14.
0)、クロロスルホン酸(−13.8)等がある。これ
らの酸触媒は、単独で用いても2種類以上を併用しても
よい。触媒量は、用いるフェノール類1モルに対して
0.0001〜0.1モルとすることが好ましい。より
好ましくはフェノール類1モルに対して0.001〜
0.05モルとされる。
【0013】本発明におけるフェノール樹脂の製造工程
は、3つの段階に分けることができる。第1段階は、ナ
フトール類を10〜90モル%含むフェノール類及びア
ルデヒド類との酸触媒の存在下での初期重合反応であ
る。初期重合反応は一般的には60〜110℃の温度で
実施することが好ましい。反応時間は使用した触媒の種
類や量により異なるが、通常1〜24時間である。その
後、反応系内の水分量を5重量%以下にする。この操作
は減圧下行ってもよいし、100℃以上に昇温すること
によって留去させてもよい。次に示す、第2段階の分裂
再配列反応を同時に行う場合は120℃以下で減圧下行
うことにより、反応系内の水分量を5重量%以下にする
操作と分裂再配列反応を同時に行うことができ、より簡
便である。
【0014】第2段階は、分裂再配列反応、すなわち低
分子量化と狭分散化を伴う反応である。この分裂再配列
反応は、初期重合反応終了後、強酸及び/又は超強酸の
存在下に、減圧下で、80〜120℃で1〜12時間行
う。反応系からは、縮合水等が留去し、平衡状態に達す
る。この間に、低分子量化と分子量分布の狭分散化が起
こる。低分子量化と分子量分布の狭分散化のために上記
の温度範囲及び反応時間とさせる。
【0015】第3段階は、未反応フェノール類の除去で
ある。分裂再配列反応終了後、反応生成物を230℃以
下、好ましくは、100〜200℃の温度で減圧濃縮及
び/又は水蒸気蒸留を用いて除去する。上記の減圧濃縮
及び/又は水蒸気蒸留を行った後に、生成樹脂を反応容
器から取り出し冷却することにより、所望のエポキシ樹
脂硬化剤用フェノール樹脂が得られる。
【0016】本発明は、また、エポキシ樹脂、上記エポ
キシ樹脂硬化剤及び無機充填剤を必須成分とする電子部
品封止用エポキシ樹脂成形材料を提供するものである。
【0017】本発明のエポキシ樹脂硬化剤は、使用する
エポキシ樹脂を特に限定するものではなく、半導体封止
用に用いられているエポキシ樹脂であればいずれも使用
できる。例えば、ビフェニル骨格を有する4,4’,−
ジグリシジル−3,3’,5,5’−テトラメチルビフ
ェニルメタン、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
o-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹
脂等が使用可能であり、これらを適宜数種類でも併用す
ることができる。
【0018】本発明におけるエポキシ樹脂硬化剤の配合
量はエポキシ樹脂のエポキシ当量に対して、反応モル比
で0.9〜1.20、好ましくは0.95〜1.05で
ある。また、必要に応じてエポキシ樹脂のエポキシ基と
硬化剤のフェノール性水酸基の効果反応を促進するた
め、硬化促進剤を使用する。この硬化促進剤としては、
例えば、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルア
ミン、トリエタノールアミン、ジエチルアミノメタノー
ル等の3級アミン類、2−メチルイミダゾール、2−フ
ェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダ
ゾール等のイミダゾール類、トリブチルホスフィン、メ
チルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、
ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホ
スフィン類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェ
ニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルト
リフェニルボレート、テトラブチルホスホニウム・テト
ラブチルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ
置換ボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・
テトラメチルボレート、N−メチルモルホリン・テトラ
フェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩などがあ
る。これらの硬化促進剤は、エポキシ樹脂成形材料10
0重量部に対して、好ましくは0.005〜3重量部配
合される。
【0019】本発明における無機充填剤は、吸湿性、線
膨張係数低減、熱伝導性向上及び強度向上のために配合
されるものであり、溶融シリカ、ガラス、アルミナ、ジ
ルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、窒化珪素、
窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、チタン酸カリウム
などが、粉末または球形化したビーズとして用いられ
る。単結晶繊維、ガラス繊維なども配合することができ
る。無機充填剤の配合量はエポキシ樹脂成形材料100
体積%に対して、60体積%以上、好ましくは65〜9
0体積%含有される。
【0020】上記の無機充填剤のなかで、線膨張係数の
低減の観点からは溶融シリカが、高熱伝導性の観点から
はアルミナが好ましく、充填剤形状は成形時の流動性及
び金型磨耗の点から球形が好ましい。
【0021】本発明になる電子部品封止用エポキシ樹脂
成形材料にはその他の添加剤として、高級脂肪酸、高級
脂肪酸金属塩、エステル系ワックス等の離型剤、カーボ
ンブラック等の着色剤、エポキシシラン、アミノシラ
ン、ビニルシラン、アルキルシラン、有機チタネート、
アルミニウムアルコレート等のカップリング剤、難燃剤
などを必要に応じて配合する。
【0022】従来は、フェノール樹脂、特にノボラック
樹脂は、80℃〜還流温度で初期反応をおこない、その
後昇温し、減圧下で濃縮反応をおこなうことによって所
定の分子量、軟化点の樹脂を得るのが一般的である。こ
の反応において、初期反応、還流反応、減圧濃縮と時間
が経過するのに伴い、平均分子量は増大し分子量分布は
広くなる。その結果、軟化点が高くなり、溶融粘度も増
大する結果になった。
【0023】しかしながら、本発明では第一段階の還流
反応終了後、強酸及び/又は超強酸の存在下に、80℃
〜120℃で1〜12時間加熱をおこなうことによっ
て、反応生成物は低分子量化する共にその分子量分布が
狭くなる。この反応を利用することによって骨格構造が
剛直で一般的な合成法では軟化点及び流動性などの問題
点から利用できないような骨格構造、例えばナフトール
を利用することが可能となった。本発明によれば、未反
応モノマーを除く数平均分子量が250〜650であ
り、多分散度(Mw/Mn)が1.6以下の低分子量で
狭分散のフェノール樹脂を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらに制限されるものではない。 実施例1 攪拌機、冷却器及び温度計を備えた0.5リットルにフ
ラスコに1−ナフトール(スガイ化学製)77g、o-ク
レゾール(関東化学製)144g、37重量%ホルマリ
ン(和光純薬工業製)75.5g、パラトルエンスルホ
ン酸(以下PTSと略記)2gを入れ、オイルバス中、
還流温度で反応を4時間続けた。還流反応終了後、分裂
再配列反応を減圧度−200mmHg、88℃で4時間行
った後、減圧下、180℃、4時間の濃縮を行い、数平
均分子量(Mn)411、未反応ナフトール7重量%、
多分散度(Mw/Mn)1.43、軟化点80℃の樹脂
を得た。数平均分子量(Mn)及び多分散度(Mw/M
n)の測定には、日立製作所製高速液体クロマトグラフ
ィL6000及び島津製作所製データ解析装置C−R4
Aを用いた。分析用GPCカラムは、東ソー製 G20
00HXL+G3000HXLを使用した。試料濃度は
0.2重量%、移動相はテトラヒドロフランを用い、流
速1.0ml/minで測定を行った。数平均分子量
は、ポリスチレン標準サンプルを用いて検量線を作成し
て算出した。得られた樹脂72部(重量部、以下同
じ)、エポキシ当量190のメチル基置換ビフェニル骨
格型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製 YX−4
000H)80部、トリフェニルホスフィン2.5部、
カルナバワックス3部、カーボンブラック(三菱化学
製)1部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン(日本ユニカー製)4部、石英ガラス粉825部を配
合し、10インチ径の加熱ロールを使用して、80℃
で、10分混練して、電子部品封止用エポキシ樹脂成形
材料を得た。
【0025】得られたエポキシ樹脂成形材料について、
スパイラルフロー、ガラス転移点(Tg)、曲げ弾性率
及び耐リフロークラック性を調べた。各試験法は以下に
示す通りである。なお、試験片の作製及びフラットパッ
ケージの成形は、180℃、90秒、6.9MPaの条
件で行い、成形後、180℃、5時間アフターキュアー
を行った。 スパイラルフロー試験(流動性の指標) EMM−I−66に準拠し、180℃、6.9MPaで
測定した(単位:cm)。 ガラス転移点(Tg) 理学電気株式会社製の熱機械分析装置(TMA−814
1BS、TAS−100)により19mm×4mm×4mmの
形状の試験片を用いて、昇温速度5℃/minで測定し
た(単位:℃)。 曲げ弾性率 東洋ボールドウィン株式会社製テンシロンを用い、JI
S−K−6911に準拠した3点支持型の曲げ試験によ
り測定した。(単位 GPa) 耐リフロークラック性 6mm×6mmの素子を搭載した54ピン、42アロイリー
ドのQFP(フラットパッケージ)型IC(フラットパ
ッケージのサイズ:19mm×14mm×2mm)を作製し、
85℃/85%RHの加湿条件に所定時間(表に記載した
各時間)保持した後、VPS(Vapor Phase
Soldering 気相はんだづけ)装置により、
215℃、90秒の条件でリフローを行い、パッケージ
クラックを目視で確認した。
【0026】実施例2〜6 実施例1に準じて各種フェノール樹脂を合成した。それ
らの配合及び樹脂の特性を表1に示した。得られたエポ
キシ樹脂成形材料について、スパイラルフロー、ガラス
転移点、曲げ弾性率及び耐リフロークラック性を測定し
表1に示した。
【0027】比較例1〜2 分裂再配列反応を行わなかった他は実施例1に準じて各
種フェノール樹脂を合成した。それらのフェノール樹脂
を用いて表1に示す配合でエポキシ樹脂成形材料を調製
し、実施例1と同様にして特性を測定し表1に示した。 比較例3 硬化剤としてフェノール樹脂、三井東圧(株)製ザイロ
ック樹脂XL−225を用い、実施例1と同様にしてエ
ポキシ樹脂成形材料を得た。得られたエポキシ樹脂成形
材料の特性を実施例1と同様にして調べ、表1に示し
た。
【0028】表1から、本発明の合成法を用いることに
より、低分子量、狭分散フェノール樹脂を効率よく合成
できることがわかる。また、本発明のエポキシ樹脂成形
材料は、流動性が良好で、ガラス転移点が高く、耐リフ
ロークラック性が良好であることが示される。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明によって、低分子量かつ狭分散の
フェノール樹脂が収率よく合成でき、得られたエポキシ
樹脂硬化剤を用いたエポキシ樹脂成形材料は、流動性、
ガラス転移点、耐リフロークラック性いずれにおいても
優れている。電子部品の分野、特にQFP(フラットパ
ッケージ)などのICではパッケージが薄型、小型にな
り、素子の大型化と高いガラス転移点、耐リフロークラ
ック性が要求されており、本発明になるエポキシ樹脂成
形材料は、これらの製品へ広く適用でき、工業価値は大
きい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナフトール類を10〜90モル%含むフ
    ェノール類及びアルデヒド類を酸触媒の存在下に反応さ
    せた後、反応系内の水分量を5%重量以下にし、強酸及
    び/又は超強酸の存在下に、80〜120℃で、1〜1
    2時間加熱し、更に未反応フェノール類を除去するため
    に、230℃以下で減圧濃縮及び/又は水蒸気蒸留を行
    うことを特徴とするフェノール樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフェノール樹脂の製造方
    法により得られるフェノール樹脂からなるエポキシ樹脂
    硬化剤。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂、請求項2記載のエポキシ
    樹脂硬化剤及び無機充填剤を必須成分とする電子部品封
    止用エポキシ樹脂成形材料。
JP10526996A 1996-04-25 1996-04-25 フェノール樹脂の製造方法、エポキシ樹脂硬化剤及び電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料 Pending JPH09291128A (ja)

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