JPH09290561A - 消色型自己発色性感圧記録シート - Google Patents

消色型自己発色性感圧記録シート

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JPH09290561A
JPH09290561A JP8107174A JP10717496A JPH09290561A JP H09290561 A JPH09290561 A JP H09290561A JP 8107174 A JP8107174 A JP 8107174A JP 10717496 A JP10717496 A JP 10717496A JP H09290561 A JPH09290561 A JP H09290561A
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JP
Japan
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pressure
self
coloring
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JP8107174A
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English (en)
Inventor
Toshizo Iida
稔三 飯田
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09290561A publication Critical patent/JPH09290561A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感圧発色機能を有し、かつ時間の経過と共に
消色する記録シートを提供する。 【解決手段】 発色剤及び減感剤を内包するカプセル
層、顕色剤層、或いは水性中間層の各々が単独で積層、
あるいは混合して単層の消色型自己発色性感圧記録層を
形成したことを特徴とする消色型自己発色性感圧記録シ
ート。 【効果】 インクジェット記録と自己発色性感圧記録、
磁気記録と自己発色性感圧記録など、複数の記録方法が
可能で、自己発色性感圧記録部分は時間の経過とともに
消色するため、偽造防止用途に適しており、かつ、偽造
防止のチェック後、痕跡が残らず見苦しくない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偽造防止性を備えた記
録紙に関するものであり、基本的な偽造防止性は感圧発
色性によって与えられる。例えば、本発明でいう偽造防
止性を備えたインクジェット/消色型自己発色性感圧記
録シートとは、インクジェットプリンターを用いてイン
クジェット印字でき、かつインパクトプリンターあるい
は簡単な加圧などを利用して感圧発色も可能な、インク
ジェット記録および感圧発色型の記録シートに関するも
のである。又、印刷/消色型自己発色性感圧記録シート
は通常の証券印刷や金券印刷が可能で、かつその真偽を
チェック可能にした記録シートである。磁気記録/消色
型自己発色性感圧記録シートは、感圧発色と磁気記録の
両方の記録方法を兼ね備えることにより偽造防止ができ
るものである。感熱/消色型自己発色性感圧記録シート
は片面の印字を感熱記録により行いながら、券の真偽を
感圧発色によりチェックできるシート、さらに消色型自
己発色性感圧記録ラベルは、ラベルを被接着物に貼り付
けた後でも感圧発色により偽造防止性を確認できるラベ
ルを提供するものである。このような一連の記録シート
は、感圧発色によりその真偽を確認できるとともに、真
偽を確認した後では時間と共に感圧発色部分が消色する
ため、記録シートとして見苦しくなく、美麗なまま流
通、使用、保存することができる。本発明の記録シート
は伝票、帳票、記録紙、玩具、通信、証券、金券、チケ
ット、切符、書類、シール、くじ、ラベルなどに用いる
ことが可能で、簡単に真偽の判別ができる偽造防止性を
有する記録シートである。
【0002】
【従来の技術】電子供与性の、またはプロトン受容性の
無色の有機化合物(以下に発色剤と称する)と電子受容
性またはプロトン放出性(以下に顕色剤と称する)との
反応にて発色像を得ることは古くから知られている。こ
の現象を具体的に利用したものとして、感圧複写紙用
(例えば、米国特許2505470号、同250548
9号、同2550547号、同2548366号、同2
712507号、同2730456号、同273045
7号、同3418250号、同3672935号)、感
熱記録紙(例えば、特公昭43−4160号、同43−
7600号、同45−14039号、米国特許2939
009号)などが挙げられる。更に顕色剤を塗布したシ
ートに発色剤を含むインキを供給して着色像を得る印刷
方法も知られている(ドイツ特許出願(OLS)193
9962号)。
【0003】顕色剤とは前述のように定義された性質を
有するもので、クレー類、フェノール樹脂類、芳香族カ
ルボン酸類およびその金属塩などが挙げられる。
【0004】一般に感圧複写紙においては、発色像を得
るのに前記の発色剤を含んだマイクロカプセル含有層と
顕色剤層との組み合わせが用いられ、これらの層を接触
させて、筆圧、タイプ圧などによりマイクロカプセルを
破壊させることによって、発色像が得られる。
【0005】一般にこれらの顕色剤は支持体の全面に均
一に塗布された顕色剤シートとして用いられるが、感圧
複写紙の使用目的によっては、顕色剤シート側に記録不
要部分を有することがあり、このような場合には減感剤
を含む減感インキを印刷などによって顕色剤シートのそ
の部分に塗布して減感する方法がとられている。
【0006】このような目的で用いられる減感インキに
ついては、例えば、米国特許2777780号、特公昭
44−27255号、同45−21448号、同46−
22651号、同46−29546号、特開昭47−3
2915号、特公昭47−38201号、同48−40
50号、特開昭48−6805号、特公昭49−448
4号、同49−19647号、同49−23008号、
同49−23850号、特開昭49−43708号、同
49−72009号、同49−77709号、同49−
77710号、同49−15513号、同49−835
09号、ドイツ特許出願(OLS)2343800号、
同2359079号、同2361856号。特公昭58
−38119号、特開昭63−74681号、同63−
41184号などに詳述されている。これらの特許で開
示されている技術は、感圧複写紙において特定の部分を
全く発色させない技術であり、一般には感圧記録紙(特
に顕色剤シート)に印刷することにより減感が達成され
ている。
【0007】本発明に用いられる自己発色性感圧記録層
は、いわゆるノーカーボン複写紙から発展したものであ
り、製品形態としては自己発色性感圧記録シートまたは
セルフコンティンドペーパーとも呼ばれている。その構
成は、発色剤を内包するマイクロカプセルを支持体に設
ける工程と、更にその塗層上に酸性白土、フェノール樹
脂、有機酸性物質などの顕色剤を設ける工程との都合2
工程からなる2層塗工による製造方法(塗工順序を逆に
したものも含む)や、上記2成分の少なくとも1成分を
マイクロカプセル化し、均一に混合して一層塗工による
製造方法(特公昭47−16096号公報)が知られて
いる。
【0008】当然ながら、自己発色性感圧記録シート
は、支持体表面に発色剤と顕色剤の両方が近接して存在
するため、少しの摩擦や圧力により発色してしまうた
め、耐擦性の付与が必要であり、簡単な耐擦性の付与方
法として、マイクロカプセルよりも粒径の大きい小麦で
んぷん粒子などを自己発色性感圧記録層内に分散させ、
多少の圧力では不用意に発色しないようにしたものもあ
る。
【0009】近年、各種計測機器のプリンターやレコー
ダー、ラベル用プリンター、POS用プリンター、およ
び乗車券や入場券などの自動販売機などの広範囲の分野
において、インクジェット方式、感熱方式、熱転写方
式、などによる記録が使用されるようになってきた。特
にインクジェット記録は、モノクロおよびカラーの両方
の記録が可能であることから、また感熱記録はメンテナ
ンスフリーで手軽に記録が得られることからビジネスオ
フィスや販売店、家庭で便利に使用されている。しかし
ながらこれらの記録はカラーコピー、パソコン、プリン
ター、および印字フォントなどの発達により簡単に同じ
印字を行うことができるため乗車券などの金券として扱
う場合には偽造しやすいという問題があった。偽造防止
の目的からは、このようないわゆる金券の記録用紙には
偽造防止用の地紋印刷がなされていたり、マイクロ文字
による偽造防止用の印刷がなされているが、近年のカラ
ーコピーの発達により、印刷に関しては素人でも簡単に
複製が作れるという状況になっている。このような状況
は単に金券のみならず、値札あるいは商品詳細を記入し
たラベルや、スピードくじなどにおいても複製を作り易
いという状況は同じである。
【0010】社会生活の中で偽造方法の進展(特に、カ
ラーコピーに負う所が大きい)により、そのターゲット
とされるのは切符やチケットなどの金券のみならず、ラ
ベル、値札、書類などもその例に漏れない。すなわち、
入場券や切符、切手、印紙、手形、小切手、証書などの
金券以外にも世間に流通している本やCD、ゲームソフ
トなどのラベルや説明書、商品の値札そのもの、あらゆ
る種類のくじや投票券(勝馬投票券など)、会社の専用
便せんなどもカラーコピーで複製を作ろうと思えば容易
にできるのが現状である。
【0011】インクジェット記録、感熱記録などにおい
ては、単独の記録方法のみでは使用できるプリンターが
限定されてしまうため、インクジェット記録ヘッド、感
熱記録ヘッド、インパクトヘッドなどの複数での印字可
能な記録シートが望まれていた。その理由のひとつとし
て、インクジェット記録、感熱記録、あるいは感圧記録
など1種類の記録方式のみでは前述したように簡単に偽
造できてしまうので、少なくとも2つ以上の記録方式が
併用できる多機能性の記録シートの開発が望まれてい
た。
【0012】自己発色性感圧記録の発色システムは、支
持体表面に発色剤と顕色剤の両方が近接して存在してい
るため、少しの摩擦や圧力により発色し、他の記録方法
と組み合わせればそれなりに偽造防止することができる
が、この軽い圧力により発色するという機能のため耐擦
性の付与が必要である。簡単な耐擦性の付与方法とし
て、マイクロカプセルよりも粒径の大きい小麦でんぷん
粒子などを自己発色性感圧記録層内に分散させ、多少の
圧力では不用意に発色しないようにしたものもある。し
かしながら、このようなクッション材(スチルト材)の
併用では、その耐擦性効果は限られるものであり、非常
に耐擦性を向上させた自己発色性感圧記録シートにおい
ても、その印字は感圧記録紙用に設計されたプリンター
でなければ、紙送りロールなどで自己発色性感圧記録層
が発色してしまうという問題があった。このような耐擦
性の悪さのために、たとえばインクジェットプリンタ
ー、感熱プリンター、磁気記録リーダー・ライターなど
を通せば紙送りロールの跡が発色して使い物にならない
というジレンマがあった。
【0013】さらに、自己発色性感圧記録シートにおい
ても、インクジェット記録シートと同様に近年のパソコ
ン、プリンター、および印字フォントなどの発達により
簡単に同じ印字を行うことができるため金券として扱う
場合には偽造しやすいという問題があった。偽造防止用
の地紋印刷がカラーコピーにより複製できる点もインク
ジェット記録などの場合と同様である。
【0014】偽造防止の手段あるいは情報処理の機械化
の手段としてよく用いられる方法に磁気記録方式があ
る。磁気記録方式は、磁気記録単体で用いられることは
少なく、磁気記録とインクジェット記録、磁気記録と印
刷(あるいは偽造防止印刷)、磁気記録と熱転写記録、
磁気記録と感熱記録などと組み合わせて用いるのが普通
である。一般的には磁気切符、磁気入場券、馬券などの
投票券、プリペイドカード、クレジットカード、磁気回
数券などの多くの分野に用いられているが、磁気記録は
機械処理であり、かつその磁気情報は基本的には解読可
能であるため全く同じ磁気特性の磁気記録用紙を作れば
偽造が可能であった。このことは磁気記録シートのひと
つであるテレホンカードの偽造の多さを見てもわかると
おりである。切符などは磁気情報と感熱記録情報、ある
いは磁気情報と溶融熱転写記録情報が併用されるが、一
般に解読は磁気情報のみによるため、磁気情報が解読さ
れれば偽造防止性は極めて低いものになる。解読が磁気
情報のみによるのは、感熱記録、あるいは溶融熱転写記
録が文字情報であるため、自動改札などの極めて短時間
での処理には向かないためである。
【0015】さきに、本発明者はこれらの問題を解決す
るために、自己発色性感圧記録層中に減感剤カプセルを
含有した発色・消色型自己発色性感圧記録シートの発明
を出願した。しかし、自己発色性感圧記録層中に減感剤
カプセルを同時に含有させた場合には、消色までの時間
(消色時間)の制御がしにくく、特に発色濃度と消色時
間の両立が困難になるという問題のあることが明らかと
なった。すなわち、濃い発色濃度を得ようとすれば消色
時間が長くなるし、消色時間を短くしようとすれば薄い
発色濃度しか得られなかった。また、発色により記録シ
ートの真偽を確認後、これまでの発色・消色型自己発色
性感圧記録シートでは半日程度で消色してしまうため、
例えば、翌日に伝票処理する場合には再確認する必要が
あるなど、発色濃度と適正な消色時間を両立させるよう
な要望が出ていた。さらに、発色層が最表面に存在する
ため、一般記録用紙として用いるには擦れにより汚れや
すい(耐刷性が低い)という問題を有していた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明が解決
しようとする課題は、消色型自己発色性感圧記録シート
の発色性を利用し、必要時には加圧、フォーム印刷機、
インパクトプリンターなどで容易に発色させることがで
き、かつその発色部分が制御された消色時間で消色する
ため、再確認の手間が省け、発色部分が見苦しくなく、
耐擦性が高く、他の記録(インクジェット記録、感熱記
録、印刷など)の妨げとならない消色型自己発色性感圧
記録シートを提供するものである。
【0017】本発明が解決しようとする具体的な第一の
課題は、消色型自己発色性の感圧記録が可能であり、か
つ感圧発色した部分は時間と共に消色し、その発色の痕
跡がなくなる用紙、すなわち、感圧発色しても(消色す
るから)見苦しくない記録シートを提供することにあ
る。すなわち、記録シートの真偽を感圧自己発色性によ
り確認する。さらに、感圧型自己発色性により記録シー
トの真性を確認したら、確認のための発色部分は設定し
た消色時間で消色して確認部分を判らなくすることがで
きる記録シートを提供するものである。
【0018】本発明が解決しようとする具体的な第二の
課題は、消色型自己発色性感圧記録およびインクジェッ
ト記録の2つの方法で記録を行うことにより、記録シー
トに偽造防止性を付与することにある。基本的には記録
シートにインクジェット記録を行い、そのシートの真偽
を感圧自己発色性により確認する。さらに、感圧自己発
色性により記録シートの真性を確認したら、確認のため
の発色部分は設定した消色時間で消色して確認部分を判
らなくする。
【0019】本発明が解決しようとする第三の課題は、
消色型自己発色性感圧記録および感熱記録の2つの方法
で記録を行うことにより、記録シートに偽造防止性を付
与することにある。基本的には記録シートに感熱記録を
行い、そのシートの真偽を感圧自己発色性により確認す
る。さらに、感圧自己発色性により記録シートの真性を
確認したら、確認の為の発色部分は設定した消色時間で
消色して確認部分を判らなくする。
【0020】本発明が解決しようとする第四の課題は、
支持体の片面に印刷用の顔料塗工層を設けた消色型自己
発色性感圧記録シートを提供することにある。印刷用の
顔料塗工層を設けることにより、マイクロ文字印刷など
の高度な印刷による偽造防止手段と、自己発色性感圧記
録という手軽な偽造検知方法を組み合わせることによ
り、広範囲な偽造防止を達成することができる。さら
に、感圧自己発色性により記録シートの真性を確認した
ら、確認のための発色部分は設定した消色時間で消色し
て確認部分を判らなくできるため、例えば、商品券など
に用いても、真性の確認後は見苦しくない。
【0021】さらに本発明が解決しようとする第五の課
題として、偽造防止の手段のひとつとして、消色型自己
発色性感圧記録機能を有する磁気記録シートを得ること
にある。このような磁気記録/消色型自己発色性感圧記
録シートにおいては、磁気記録、感圧発色記録、印刷部
分それぞれにおいて偽造防止を図ることが可能であるば
かりでなく、さらに、感圧自己発色性により記録シート
の真性を確認したら、確認のための発色部分は設定した
消色時間で消色して確認部分を判らなくできるため、例
えば、切符や入場券などに用いても、真性の確認後見苦
しくない。
【0022】本発明が解決しようとする第六の課題とし
て、消色型自己発色性感圧記録ラベルの提供である。主
な情報記録は印刷などにより行い、そのラベル自体の真
偽確認を感圧自己発色性を用いて行う。さらに、感圧自
己発色性によりラベルの真性を確認したら、確認のため
の発色部分は設定した消色時間で消色して確認部分を判
らなくできるため真性の確認後見苦しくない。
【0023】
【課題を解決するための手段】
【0024】支持体上に、発色剤及び減感剤を内包する
カプセルと顕色剤がそれぞれ単独で積層、あるいは混合
して単層の消色型自己発色性感圧記録層を形成したこと
を特徴とする消色型自己発色性感圧記録シート。
【0025】支持体上に、発色剤及び減感剤を内包する
カプセルを含有する層と水性中間層と顕色剤を含有する
層が、順次積層したことを特徴とする消色型自己発色性
感圧記録シート。
【0026】支持体の片面に、少なくとも発色剤及び減
感剤を内包するカプセルと顕色剤を含有する消色型自己
発色性感圧記録層を有し、さらに支持体の反対側の面に
インクジェット記録用インク受理層(以下、単にインク
受理層)を設けてなるインクジェット/消色型自己発色
性感圧記録シート。
【0027】支持体の片面に、少なくとも発色剤及び減
感剤を内包するカプセルと顕色剤を含有する消色型自己
発色性感圧記録層を有し、さらに支持体の反対側の面に
感熱記録層を設けたことを特徴とする感熱/消色型自己
発色性感圧記録シート。
【0028】支持体の片面に少なくとも発色剤及び減感
剤を内包するカプセルと顕色剤を含有する消色型自己発
色性感圧記録層を有し、さらに支持体の反対側の面に印
刷用顔料塗工層を設けてなる印刷/消色型自己発色性感
圧記録シート。
【0029】支持体の片面に少なくとも発色剤及び減感
剤を内包するカプセルと顕色剤を含有する消色型自己発
色性感圧記録層を有し、さらに支持体の反対側の面に磁
気記録層を設けたことを特徴とする磁気記録/消色型自
己発色性感圧記録シート。
【0030】支持体の片面に少なくとも発色剤及び減感
剤を内包するカプセルと顕色剤を含有する消色型自己発
色性感圧記録層を有し、さらに支持体の反対側の面に粘
着層を設けたことを特徴とする消色型自己発色性感圧記
録ラベル。
【0031】以下に本発明の詳細を説明する。
【0032】本発明に用いられる支持体としては、上質
紙、アート紙、グラシン紙、キャスト紙、コーテッド紙
などの通常の天然パルプ紙を用いることができ、木材パ
ルプ、合成パルプ、填料、サイズ剤、紫外線防止剤、酸
化防止剤、顔料、紙力増強剤、染料など、通常抄紙で用
いられる原材料を必要に応じて使用することが可能であ
る。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリメチルペンテンなどのプラスチッ
クシート、及びこれらの合成繊維からなる合成紙や不織
布、またはこれらの合成樹脂を紙に片面、または両面に
ラミネートしたラミネート紙を使用しても良い。全ての
支持体は白色でも、着色されていても良い。
【0033】本発明に利用し得る消色型自己発色性感圧
記録層については、特に制限されることなく、従来から
公知のものを使用できる。例えば、カプセル化の方法や
カプセルの壁材、発色剤や発色剤を溶解する油、油を微
粒化するための乳化剤、あるいは顕色剤、減感剤、接着
剤、カプセル保護剤などである。
【0034】カプセル化法としては、ゼラチンやアラビ
アゴムなどを用いたコアセルベーション法(米国特許2
800458号明細書など)、界面重合法(特公昭47
−1763号公報など)、微生物カプセル化法、インサ
イチュー重合法(特開昭51−9079号公報など)、
などが使用できる。
【0035】インサイチュー重合法カプセル化に用いる
乳化剤は高分子電解質が好ましい。具体的には、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ベンジルメタ
クリレート−無水マレイン酸共重合体、α−アルキルス
チレン−無水マレイン酸共重合体、核モノアルキル置換
スチレン−無水マレイン酸共重合体、核ジアルキル置換
スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マ
レイン酸モノアルキルエステル共重合体、エチレン−無
水マレイン酸共重合体、ポリスチレンスルホン酸、ポリ
アクリル酸、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合
体、などの水溶液、及びこれらの混合水溶液が用いられ
る。
【0036】界面重合法カプセル化に用いる乳化剤は、
上記インサイチュー重合法カプセル化用乳化剤の他に、
ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、各種(小麦、馬鈴薯、と
うもろこし、など)澱粉などの水溶液、あるいはこれら
の混合水溶液も用いることができる。なお、上記カプセ
ル化工程に問題を生じない程度にノニオン系、カチオン
系、両性イオン系の界面活性を持つ公知の物質を添加
し、併用しても何等差し支えない。
【0037】カプセルの壁材としては、ポリウレタン、
ポリ尿素、エポキシ樹脂、尿素/ホルマリン樹脂、メラ
ミン/ホルマリン樹脂などが使用できる。
【0038】発色剤としては、トリアリルメタン系化合
物、ジアリールメタン系化合物、キサンテン系化合物、
チアジン系化合物、スピロピラン系化合物、ジフェニル
メタン系染料、スピロ系染料、ラクタム系染料、フルオ
ラン系染料などが使用でき、一般に感圧記録材料や感熱
記録材料に用いられているものであれば、特に制限され
ない。
【0039】具体的には、3,3−ビス(p−ジメチル
アミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,
3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、
3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イ
ル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドー
ル−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフ
ェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フ
タリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−
イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス
(2−フェニルインドール−3−イル)−6−ジメチル
アミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3
−(1−メチルピロール−3−イル)−6−ジメチルア
ミノフタリドなどのトリアリルメタン系染料、4,4’
−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリルベンジルエーテ
ル、N−ハロフェニル、ロイコオーラミン、N−2,
4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミンなどのジ
フェニルメタン系染料、ベンゾイルロイコメチレンブル
ー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルーなどの
チアジン系染料、3−メチル−スピロ−ジナフトピラ
ン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニ
ル−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−
ジナフトピラン、3−メチル−ナフト(6’−メトキシ
ベンゾ)スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベン
ゾピランなどのスピロ系染料、ローダミン(p−ニトロ
アニリノ)ラクタム、ローダミン(o−クロロアニリ
ノ)ラクタム、ローダミン−B−アニリノラクタム、な
どのラクタム系染料、
【0040】3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−エ
チル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−N−アセチル−N−メチルアミノ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチルアミ
ノフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−ジベンジルア
ミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチル−N
−ベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−N−クロロエチル−N−メチルアミノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−N−ジエチルアミノフルオラ
ン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル
−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−エチル−
p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−フェニルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(2−カルボメトキシ−フェニルアミノ)フルオラ
ン、3−(N−エチル−N−iso−アミルアミノ)−6
−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−
シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7
−フェニルアミノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メ
チル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピロリジノ
−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルア
ミノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−ク
ロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6
−メチル−7−p−ブチルフェニルアミノフルオランな
どのフルオラン系染料などが挙げられる。
【0041】発色剤を溶解する油としては、ジアリール
アルカン系、アルキルナフタレン系、アルキル化ビフェ
ニル、水添ターフェニルの如き芳香族合成油、ケロシ
ン、ナフサ、パラフィン油、塩素化パラフィンの如き脂
肪族合成油、綿実油、大豆油、亜麻仁油の如き植物油な
どが使用できる。
【0042】マイクロカプセルの保護剤としては、セル
ロース粉末、デンプン粒子、タルク、焼成カオリン、炭
酸カルシウムなどが使用できる。
【0043】発色剤及び減感剤を内包するカプセルを調
整するには、上記の発色剤及び減感剤を油に溶解し、乳
化剤を用いて所望の大きさに乳化する。壁材としては、
ポリウレタン、ポリ尿素、エポキシ樹脂、尿素/ホルマ
リン樹脂、メラミン/ホルマリン樹脂などを使用してコ
アセルベーション法、界面重合法、インサイチュー重合
法、微生物カプセル化法、などによりカプセル化するこ
とができる。
【0044】顕色剤としては、粘土類(例えば、活性白
土、酸性白土、アタパルジャイト、ベントナイト、コロ
イダルシルカ、硅酸アルミニウムなど)、有機酸(例え
ば、サリチル酸の如き芳香族カルボキシ化合物またはこ
れらの金属塩など)、有機酸と金属化合物の混合物、酸
性重合体(例えばフェノール/ホルムアルデヒド樹脂、
サリチル酸系樹脂またはこれらの亜鉛、マグネシウム、
アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、
ニッケルなどの多価金属塩など)などが使用できる。
【0045】本発明に使用される感熱記録用の顕色剤と
しては、一般に感熱記録紙に使用される電子受容性の物
質が用いられ、特にフェノール誘導体、芳香族カルボン
酸誘導体あるいはその金属化合物、N,N’−ジアリー
ルチオ尿素誘導体、有機酸と金属化合物の混合物、酸性
重合体(例えば、フェノール/ホルムアルデヒド樹脂、
サリチル酸系樹脂またはこれらの亜鉛、マグネシウム、
アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、
ニッケルなどの多価金属塩など)などが使用でき、特に
フェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘導体あるいはそ
の金属化合物、N,N’−ジアリールチオ尿素誘導体な
どが使用される。
【0046】この中で特に好ましいものは、フェノール
誘導体、芳香族カルボン酸およびそのフェノール性化合
物であり、具体的には、1,1−ビス(p−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェ
ニル)ブタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサン、ビスフェノールスルフォン、ビス(3−
アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルフォン、4−ヒ
ドロキシ−4’−イソプロピルオキシジフェニルスルフ
ォン、3,4−ジヒドロキシ−4’−メチルジフェニル
スルフォン、ジフェノールエーテル、p−ヒドロキシ安
息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p
−ヒドロキシ安息香酸ブチル、p−tert−ブチル安息香
酸、トリクロロ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸オク
チル、安息香酸、テレフタル酸、3−sec −ブチル−4
−ヒドロキシ安息香酸、3−シクロヘキシル−4−ヒド
ロキシ安息香酸、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ安
息香酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3
−tert−ブチルサリチル酸、3−ベンジルサリチル酸、
3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−クロロ−
5−(α−メチルベンジル)、3,5−ジ−α−メチル
ベンジルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチ
ル酸、3−フェニル−5−(α,α−ジメチルベンジ
ル)サリチル酸、4−tert−ブチルフェノール、4−ヒ
ドロキシジフェノキシド、α−ナフトール、β−ナフト
ール、4−ヒドロキシアセトフェノール、4−tert−カ
テコール、2,2’−ジヒドロキシジフェノール、2,
2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−イソブチ
ルフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−
tert−ブチルフェノール)、4,4’−sec−ブチリデ
ンジフェノール、4−フェニルフェノール、4,4’−
イソプロピリデンジフェノール、2,2’−メチレンビ
ス(4−クロロフェノール)、ヒドロキノン、4,4’
−シクロヘキシリデンジフェノール、4−ヒドロキシフ
タル酸ジメチル、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、
ノボラック型フェノール樹脂、フェノール重合体などの
フェノール性化合物が挙げられる。
【0047】消色型自己発色性感圧記録層中、および水
性中間層中に使用される顔料としては、ケイソウ土、タ
ルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水
酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂などが挙げら
れる。
【0048】その他に、助剤として、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、
パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリ
エチレン、ステアリン酸アミド、カスターワックスなど
のワックス類、また、ジオクチルスルホコハク酸ナトリ
ウム、スルホン酸変性ポリビニルアルコールなどの分散
剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫
外線吸収剤、さらに界面活性剤、蛍光染料、帯電防止
剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、消泡剤、離型剤、滑
剤、耐ブロッキング向上剤、粘着付与剤などが消色型自
己発色性感圧記録層、水性高分子中間層中に必要に応じ
て添加される。
【0049】さらに、カール防止のためにバックコート
を施したり、ジャミング防止のために導電処理を行なっ
たり、支持体と消色型自己発色性感圧記録層の間にアン
ダーコート層を設けるなど、感圧記録材料製造分野にお
ける各種の公知技術を必要に応じて付加することができ
る。
【0050】また、本発明の構成として、高い発色濃度
を得る上で、支持体と消色型自己発色性感圧記録層との
間に、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、クレー、硫酸
バリウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、硫
酸鉛、鉛白、亜鉛華、硫化亜鉛、サチン白、酸化チタ
ン、酸化アンチモン、雲母、ベントナイト、ケイ酸カル
シウム、石膏、水酸化アルミニウムなどの無機顔料、ま
たはポリスチレン、ポリビニルトルエン、スチレン/ジ
ビニルベンゼン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、尿
素/ホルムアルデヒド重合体、ポリエチレンなどの微粉
有機顔料を含むアンカー層を設けたり、消色型自己発色
性感圧記録層内に分散させることは何等差し支えない。
【0051】本発明で用いる減感剤は減感インキの成分
として次のように用いられている。すなわち、感圧記録
紙において発色剤と顕色剤との反応による発色した文字
を記録するが、伝票の形式によっては発色文字として読
み取れてはならない場合があり、予め発色反応を阻止す
る働きをする減感剤をインキ化して、顕色剤を含む層の
表面に印刷することが市場では行われている。
【0052】減感インキは、減感剤を適当な接着剤の役
割をするインキ用樹脂、酸化チタンや炭酸カルシウムな
どの顔料、樹脂や減感剤を溶解あるいは希釈するための
溶媒などと混合して製造されるが、インキの形態或いは
印刷の手段の違いなどによって、活版用、オフセット
用、フレキソ用などの減感インキが市販されている。乾
燥速度を速くするために、紫外線硬化型の減感インキも
市販されている。
【0053】これらの減感インキについては、特公昭4
4−27255号公報、同45−21448号公報、同
46−22651号公報、同46−29546号公報、
同47−38201号公報、同48−4050号公報、
同49−4484号公報、同49−19647号公報、
同49−23008号公報、同49−23850号公
報、同58−38119号公報、特開昭47−3291
5号公報、同48−6805号公報、同49−4370
8号公報、同49−72009号公報、同49−777
09号公報、同49−77710号公報、同49−15
513号公報、同49−83509号公報、同63−7
4681号公報、同63−41184号公報、同63−
94879号公報、同63−139781号公報、特開
平2−20477号公報、ドイツ特許出願(OLS)2
343800号明細書、同2361856号明細書など
に詳述されている。しかし、これらの減感インキについ
ては、あくまでも不要部分を発色しないようにする目的
でのみ使われる物であった。
【0054】本発明に用いることのできる減感剤として
は、基本的には前述の減感インキに使用されるものであ
れば使用可能である。例えば、次の如き具体例を挙げる
事ができる。ドデシルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、オクタデシルアンモニウムクロライドなどの第4級
アンモニウム塩;ドデシルアミンなどの分子量の大きい
アミン;2,4,4−トリメチル−2−オキサゾリンな
どの置換オキサゾリン;キシリレンジアミン、N−アミ
ノプロピルピペリジンなどの分子中に環状構造を有する
ジアミンもしくはポリアミン誘導体とアルキレンオキシ
ドとの反応物;ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニールエーテル、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレン
アルキルアミン、グルタミン酸−γ−アルキルエステル
残基を有する重合体、スピロアセタール系ジアミン、N
−(アミノアルキル)−ラクタム類、アミン類のグリシ
ジルエーテル付加体などである。中でも、本発明の減感
剤としては、アンモニア、アミン化合物に炭素数3以上
のアルキレンオキシドを付加した化合物が特に有効であ
る。
【0055】さらに、通常、可塑剤として用いられる種
々の成分も減感剤として使用でき、例えば、次の如き具
体例を挙げる事ができる。リン酸トリエチル、リン酸ト
リブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸ト
リ(クロロエチル)、リン酸トリ(ジクロロプリピ
ル)、リン酸トリブトキシエチル、リン酸トリ(β−ク
ロロプロピル)、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレ
シル、オクチルジフェニルホスフェート、リン酸トリス
(イソプロピルフェニル)、クレジルジフェニルホスフ
ェート、などのリン酸エステル類、フタル酸ジメチル、
フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−
n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタ
ル酸ジイソノニル、フタル酸オクチルデシル、フタル酸
ジイソデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ブチル
ベンジル、フタル酸ジシクロヘキシル、などのフタル酸
エステル類、テトラヒドロフタル酸−n−オクチル、テ
トラヒドロフタル酸−2−エチルヘキシル、テトラヒド
ロフタル酸イソデカニル、などのテトラヒドロフタル酸
エステル類、オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイ
ン酸エステル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n
−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジ
ピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン
酸ジイソデシル、アジピン酸ジブチルジグリコール、ア
ジピン酸アルキル610、アゼライン酸ジ−2−エチル
ヘキシル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エ
チルヘキシル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジ−2
−エチルヘキシル、フマル酸ジブチル、などの脂肪酸エ
ステル類、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリ
エチレングリコールジ−2−エチルブチラート、などの
二価アルコールエステル類、アセチルリシノール酸メチ
ル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチ
ルグリコレート、クエン酸アセチルトリエチル、クエン
酸アセチルトリブチル、などのオキシ酸エステル類、エ
ポキシ脂肪酸エステル、エポキシ化油脂、などのエポキ
シ系可塑剤、トリメット酸トリアルキル、トリメット酸
トリ−2−エチルヘキシル、などのトリメット酸系可塑
剤、その他に塩素化パラフィン、塩素化ビフェニル、2
−ニトロビフェニル、ジノニルナフタリン、o−及びp
−トルエンスルホンエチルアミド、樟脳、アビエチン酸
メチル、など、特に低分子量のものが好ましい。
【0056】顕色層への減感剤の浸透を制御する目的
で、顕色層と減感剤を含有する層の間に水性中間層を設
けることができる。本発明の水性中間層に用いることの
できる水性高分子としては、例えば、以下の物質が挙げ
られる。天然高分子および半合成高分子として、デンプ
ン、酸化デンプン、エーテル化デンプン、ジアルデヒド
化デンプン、エステル化デンプンなどの変性デンプン化
合物、アルギン酸ソーダ、アルギン酸プロピレングリコ
ールエステルなどのアルギン酸化合物、カゼイン、ゼラ
チン、プルラン、デキストラン、キチン、キトサン、ゴ
ムラテックス、アラビアゴム、フノリ、天然ガム、デキ
ストリン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒド
ロキシセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの
変性セルロース化合物などが挙げられる。合成高分子と
しては、完全ケン化あるいは部分ケン化ポリビニルアル
コール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルアルコールと多価カルボン酸とのエステル化物、
カルボキシ変性化ポリビニルアルコール、スルホン酸変
性化ポリビニルアルコール、オレフィン変性化ポリビニ
ルアルコール、ニトリル変性化ポリビニルアルコール、
アミド変性化ポリビニルアルコール、ピロリドン変性化
ポリビニルアルコールなどの変性化ポリビニルアルコー
ル化合物、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ア
ミド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム、
ポリアクリル酸ソーダなどのポリアクリル酸化合物、ポ
リビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリビニル
エーテル、ポリマレイン酸共重合体、ポリアクリルアミ
ド、水溶性アルキド樹脂などが挙げられる。また、スチ
レン/無水マレイン酸共重合体、スチレン/ブタジエン
共重合体、ブタジエン/メタクリレート共重合体、アク
リロニトリル/ブタジエン/アクリル酸ラテックス、な
どの合成高分子を水に分散したエマルジョンとして水性
高分子溶液の代わりに用いることができる。水性高分子
としては、上記のような高分子を単独で、あるいは混合
した水溶液として、必要ならば消泡剤、分散剤などを併
用して用いることができる。
【0057】水性中間層の塗布量は限定されるものでは
ないが、好ましくは1〜10g/m2の範囲内である。塗
布量がこの範囲より小さいと水性中間層がムラになり、
消色時間が不均一になることがあるし、この範囲より多
いと感圧自己発色性を低下させることがある。水性中間
層中に顔料を含むことも可能である。
【0058】本発明におけるインクジェット用のインク
受理層(以下、単にインク受理層)とは、顔料とバイン
ダーを主成分とする塗被組成物からなり、これらに添加
剤として、染料定着剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改
良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色
染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾
燥紙力増強剤などを適宜配合することもできる。
【0059】インク受理層に用いられる顔料としては、
公知の白色顔料を1種以上用いることができる。例え
ば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリ
ン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チ
タン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイ
ト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、
珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリ
カ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミ
ニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイ
サイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムなどの
白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、ア
クリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイ
クロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂などの有機顔料
などを用いることができる。
【0060】本発明で云うインクジェット記録に用いる
水性インクとは、着色剤、液媒体、その他の添加剤から
なる記録液体である。着色剤としては、直接染料、酸性
染料、塩基性染料、反応性染料あるいは食品用色素など
の水溶性染料が挙げられる。
【0061】水性インクの溶媒としては、水及び水溶性
の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、エチルア
ルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアル
コール、n−ブチルアルコール、 sec−ブチルアルコー
ル、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコールな
どの炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ア
セトン、ジアセトンアルコールなどのケトンまたはケト
ンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなど
のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコールなどのポリアルキレングリコール類;エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリ
コール、トリエチレングリコール、1,2,6 −ヘキサント
リオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、
ジエチレングリコールなどのアルキレン基が2〜6個の
アルキレングリコール類;グリセリン、エチレングリコ
ールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(ま
たはエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメ
チルエーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエー
テル類などが挙げられる。これらの多くの水溶性有機溶
剤の中でも、ジエチレングリコールなどの多価アルコー
ル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノエチルエーテルなどの多価アル
コールの低級アルキルエーテルが好ましい。その他の添
加剤としては、例えば、PH調節剤、金属封鎖剤、防カ
ビ剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性
剤、及び防錆剤などが挙げられる。
【0062】本発明において印刷用顔料塗工層とは通常
のオフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷などの
印刷に対応する印刷性向上のための塗工層であり、当然
のことながらタイプライターや水性あるいは油性ペンの
ごとき印字にも対応できるし、いわゆる微塗工紙も含む
ものである。印刷用顔料塗工層の塗布液は、顔料とバイ
ンダー、その他添加剤と共に水に溶解もしくは分散せし
めた液であって、顔料、バインダー、その他添加剤の濃
度が、10〜70重量%のものを言う。顔料、バインダ
ーの配合割合は、一般に顔料100重量部に対し、バイ
ンダーが5重量部以上、好ましくは、10〜70重量部
であることが望ましい。
【0063】本発明で用いる印刷用顔料塗工層に用いる
顔料としては、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、サ
チンホワイト、酸化チタン、水酸化アルミニウム、酸化
亜鉛、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、シリカ、活性白
土、レーキ、プラスチックピグメントなどが挙げられ
る。
【0064】本発明において、印刷用顔料塗工層の塗布
量は乾燥重量規準で、1g/m2以上、好ましくは、3〜
30g/m2が適当である。印刷用顔料塗工層の塗布量が
これより少なければ良好な印刷性を示さず印刷用顔料塗
工層を設ける意味がなくなるし、これより多くても印刷
性の向上に寄与しない。
【0065】本発明の磁気記録層は、磁性粉をポリエス
テル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビ
ニル・酢酸ビニル共重合体樹脂、スチレン・ブタジエン
共重合体樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、エポキシ
樹脂などの結合剤中に均一分散し、目的に応じて可塑
剤、ゴム、分散剤、帯電防止剤、顔料などが添加され、
得られた塗液を基材に塗布または印刷することにより形
成される。磁性粉としては、γ−Fe23、Fe34
γ−Fe23及びFe24の混晶、Co含有Fe24
Baフェライト、Srフェライトなどを挙げることがで
きる。磁気記録情報が通常の永久磁石により消去される
トラブルを防止するためには保磁力が1500〜500
0エルステッドのBaフェライト、Srフェライト等が
望ましい。
【0066】磁気記録層上に保護層を設けることも可能
である。保護用の樹脂としては、例えば、具体的には穀
物デンプン、α化デンプン、酸化デンプン、エーテル化
デンプンなど、ゼラチン、カゼイン、コラーゲン、ビス
コースなどのプロティン類、メチルセルロース、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースなどのセルロース類、寒天、アルギン
酸ナトリウム、アラビアゴムなどの多糖類、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピドリドン、ポリアクリル酸、
ポリアクリルアミド、マレイン酸共重合物の水溶性結合
剤、スチレンブタジエン系、アクリルニトリルブタジエ
ン系、メチルメタクリレートブタジエン系、アクリル酸
エステル、酢酸ビニル系ラテックスエマルジョン結合剤
及びこれらのカルボキシ変性物が挙げられる。
【0067】保護層中には顔料を分散して隠ぺい層とす
ることも可能である。隠ぺい層の顔料は公知のもので良
く、例えば、具体的にはアルミニウム、亜鉛、マグネシ
ウム、バリウム、カルシウム、チタンなどの炭酸塩、酸
化物、水酸化物、硫酸塩及び天然シリカ、クレー、ゼオ
ライト、カオリン、焼成カオリンなどの粘土類を含む無
機系白色顔料、合成シリカ、スチレン樹脂、メラミン樹
脂、アクリル樹脂、尿素樹脂などの共重合体を含む有機
系顔料から1種または2種以上使用される。
【0068】保護層あるいは隠ぺい層用塗布液は所望に
より分散剤、防腐剤、消泡剤、ダスティング防止剤とと
もに混合され、エアナイフコート、カーテンコート、ロ
ールコート、ブレードコートなどの方法で塗布される。
磁気記録層と保護層の間に接着性改良のためにアンカー
層を設けても差し支えない。さらに、磁気記録層上に消
色型自己発色性感圧記録層を設けることも可能である。
【0069】また、本発明の磁性体組成物には、潤滑
剤、研磨剤、防錆剤、分散剤、増粘剤などを加えてもよ
い。特に潤滑剤は、飽和及び不飽和の高級脂肪酸、脂肪
酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級アルコール、シリ
コンオイル、鉱油、フッ素化合物などがあり、これらは
磁性体組成物の調整時に添加してもよく、あるいは磁性
層表面に塗布ないしは噴霧してもよい。
【0070】支持体上に塗布された磁性層は、必要によ
り層中の磁性体を配向させる処理を施すことができる。
その配向処理は、支持体の走行する方向に対して、直角
または走行方向に角度をつけた状態で約500〜300
0エルストッド程度の交流または直流の磁場条件下で行
うことができる。
【0071】本発明において、発色剤及び減感剤を内包
するカプセルを含有する消色型自己発色性感圧記録層、
顕色層、中間層、インクジェット記録層、感熱記録層、
印刷用顔料塗工層、磁気記録層の形成に使用されるバイ
ンダーとしては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロ
ース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロースなどのセルロース誘導体、カゼイ
ン、ゼラチンなどのプロテイン、酸化デンプン、エステ
ル化デンプン、エーテル化澱粉、酸化澱粉、酵素変性澱
粉やそれらをフラッシュドライして得られる冷水可溶性
澱粉、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白などの天然高分子
化合物、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコ
ール、シリル変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ア
クリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリ
ル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共
重合体などアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステ
ルの重合体または共重合体、アクリル酸及びメタクリル
酸の重合体または共重合体などのアクリル系重合体ラテ
ックス、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ
塩、ラテックス、ポリアクリルアミド、スチレン/無水
マレイン酸共重合体、酢ビ・アクリル系、酢ビ・ブチル
アクリレート共重合体、無水マレイン酸樹脂、スチレン
−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジ
エン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス、
イソブテン・無水マレイン酸共重合体などの如き水溶性
合成高分子化合物やラテックス類、エチレン/無水マレ
イン酸共重合体のアルカリ塩などの水溶性接着樹脂、エ
チレン酢酸ビニル共重合体などのビニル系重合体ラテッ
クス、あるいはこれらの各種重合体のカルボキシル基な
どの官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテック
ス、メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂系な
どの水性接着剤、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリ
アクリル酸エステル、ポリメチルメタクリレート、不飽
和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマ
ー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂などの合成
樹脂系接着剤、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリ
ロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/
ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/
アクリル酸共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体な
どのラテックスなどが挙げられ、1種類以上で使用され
る。また、必要に応じて、増粘剤、保水剤、耐水化剤、
着色剤などの通常の塗被紙用顔料に配合される各種助剤
が適宜使用できる。
【0072】本発明の記録シートにおける粘着層の設け
方は、剥離紙の剥離剤塗布面に粘着剤を設け、粘着剤面
と該記録シートの支持体の消色型自己発色性感圧記録層
を設けていない面を重ねて、プレスロールなどで圧着す
る方法が一般に行われるが、該記録シートに粘着剤を先
に塗布して、剥離紙と貼り合わせても良い。粘着層を構
成する粘着剤には、ゴム系またはアクリル樹脂系の粘着
剤を用いることができる。ゴム系の主原料は天然ゴムま
たはスチレン・ブタジエンゴムであり、天然ゴムには、
ロジン系樹脂や可塑剤なとが添加され、通常ノルマルヘ
キサンを溶媒として塗工する。また、スチレン・ブタジ
エンゴムを主原料とした場合は溶融して塗工する。アク
リル樹脂系においては、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、エチルアクリレート、アクリ
ル酸、β−ヒドロキシエチルアクリレートなどのアクリ
ル系モノマーを重合して作る。重合の方法により、酢酸
エチルやトルエンなどの有機溶媒を用いたり、界面活性
剤を用いて水中で乳化させながら重合したエマルジョン
タイプを用いることができる。
【0073】本発明において各層を塗布する方法として
は、グラビアコーター、グラビアオフセットコーター、
バーコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、
Uコンマコーター、AKKUコーター、スムージングコ
ーター、マイクログラビアコーター、リバースロールコ
ーター、4本あるいは5本(多段)ロールコーター、カ
ーテンコーター、ブレードコーター、ディップコータ
ー、落下カーテンコーター、スライドコーター、リップ
コーター、ダイコーター、スクイズコーター、ショート
ドウェルコーター、サイズプレス、スプレーなどの各種
装置の中から適当な装置をオンマシンあるいはオフマシ
ンで用いることができる。また、各層の各々の塗工また
は含浸後には、マシンカレンダー、グロスカレンダー、
TGカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダ
ーなどのカレンダーやブラッシングを用いて仕上げても
良い。また、場合によってはオフセット、シルクスクリ
ーンなどの印刷方法も用いられる。
【0074】本発明の消色型自己発色性感圧記録シート
への印刷や記録の方法は、鉛筆やインクによる筆記・印
刷、インパクトプリンター、電子写真、熱転写、インク
リボン、インクジェット、感圧、感熱、インクジェッ
ト、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、活
版印刷、凹版印刷、レーザープリント、ラベル貼り合わ
せなど、その方法による制限はない。ただし消色型自己
発色性感圧記録層への記録は、圧力による発色を伴う記
録方法に限られる。
【0075】また、本発明の消色型自己発色性感圧記録
シートは、他の感圧記録シート、裏カーボン複写シー
ト、粘着シート、印刷シート、透明フィルムなどと組合
わせて一連の複写シートとしても使用できる。本発明の
消色型自己発色性感圧記録シートの一部、あるいは全部
にダイカットなどの加工、支持体の一部の分離、ミシン
目、プリンター用送り孔などの加工を施すことは何等差
し支えない。
【0076】
【作用】本発明の消色型自己発色性感圧記録シートにお
いては、加圧印字を行うことにより、消色型自己発色性
感圧記録層を発色させることが可能であり、その発色に
より記録シートの真偽を確かめることが可能であるばか
りでなく、設定時間が経過すると発色部分が消色するた
め、この過程をチェックすることによっても記録シート
の真偽のチェックが可能である。さらに真偽をチェック
した後で発色部分が設定時間内に消色するため、商品券
などに用いても見苦しくなく、商品価値が高い。また、
油に溶解した染料と減感剤が一体化しているため、消色
するまでの時間の制御が非常にしやすい。
【0077】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は、実施例に限られるものではない。
以下に示す部及び%のいずれも重量基準である。また、
塗布量を示す値は断わりのない限り乾燥後の塗布量であ
る。各調整例における組成で、水は最終的に塗工可能に
調整するために塗液の状況に応じて添加するため、特に
示していない場合がある。
【0078】<調整例1−A:発色剤及び減感剤を内包
するカプセルの調整>消色型自己発色性感圧記録用に用
いる発色剤及び減感剤を内包するカプセルは、次のとお
り作製した。まず、クリスタルバイオレットラクトン3
部をハイゾールSAS N−296(日本石油化学製)
67部に加熱溶解し、さらにフタル酸ジオクチル30部
を加えて内相油とした。メラミン10部と37%ホルマ
リン25部を水105部とともに水酸化ナトリウムを用
いてPHを10に調整後加温し、メラミン−ホルマリン
初期重縮合物を得た。次いで、内相油を6%のスチレン
/無水マレイン酸共重合体水溶液160部に乳化し、こ
の乳化液に、上記のメラミン−ホルマリン重縮合物を添
加し、液温を70℃に3時間保持して、メラミン−ホル
マリン樹脂膜を持つ発色剤及び減感剤を内包するカプセ
ル分散液を得た。得られたカプセルの平均粒子径は、6
μmであった。
【0079】<調整例1−B:発色剤内包カプセルの調
整>減感剤を含まない自己発色性感圧記録用の発色剤を
内包するカプセルは、次のとおり作製した。まず、クリ
スタルバイオレットラクトン3部をハイゾールSAS
N−296(日本石油化学製)97部に加熱溶解し、内
相油とした。メラミン10部と37%ホルマリン25部
を水105部とともに水酸化ナトリウムを用いてPHを
10に調整後加温し、メラミン−ホルマリン初期重縮合
物を得た。次いで、内相油を6%のスチレン/無水マレ
イン酸共重合体水溶液160部に乳化し、この乳化液
に、上記のメラミン−ホルマリン重縮合物を添加し、液
温を70℃に3時間保持し、メラミン−ホルマリン樹脂
膜を持つ発色剤を内包するカプセル分散液を得た。得ら
れたカプセルの平均粒子径は、6μmであった。
【0080】<調整例1−C:消色性を有する自己発色
性感圧記録層用塗液の調整>消色型自己発色性感圧記録
層用の塗液は、以下の処方により作製した。 発色剤及び減感剤を内包するカプセル 240部 顕色剤(住友デュレズ製PR26298) 85部 デンプン粒子 220部 カオリンクレー 100部 酸化デンプン 100部 炭酸カルシウム 120部
【0081】<調整例2:中間層塗液の調整>水性中間
層を形成する水性高分子としてポリビニルアルコール
(日本合成化学工業製、ゴーセノールNM−11)の1
0重量%溶液を用い、顔料としてシリカゲルを5重量%
分散して中間層塗液とした。
【0082】<調整例3:発色剤及び減感剤内包カプセ
ルを含有する塗液の調整> 発色剤及び減感剤内包のカプセル 240部 酸化デンプン 100部 炭酸カルシウム 80部
【0083】<調整例4:顕色層塗液の調整> 顕色剤(住友デュレズ製PR26298) 85部 カオリン 35部 でんぷん粒子 40部 酸化デンプン 100部
【0084】実施例1−A 支持体として市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォー
ム 70Kg)に調整例1Cで得た塗液を5g/m2の塗
布量で塗工し、発色剤及び減感剤を内包するカプセルと
顕色剤による単一層での消色性を有する自己発色性感圧
記録層を設けたシートを得た。
【0085】実施例1−B 支持体として市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォー
ム 70Kg)に調整例3で得た塗液を5g/m2の塗布
量で塗工し、発色剤及び減感剤を内包するカプセルを含
有する層を設けた。その上に調整例2の中間層塗液を3
g/m2の塗布量で塗工し、更にその上に調整例4の顕色
層塗液を3g/m2の塗布量で塗工した消色型自己発色性
感圧記録シートを得た。
【0086】実施例1−C 支持体として市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォー
ム 70Kg)に調整例3で得た塗液を5g/m2の塗布
量で塗工し、発色剤及び減感剤を内包するカプセルを含
有する層を設けた。その上に調整例4の顕色層塗液を3
g/m2の塗布量で塗工した消色型自己発色性感圧記録シ
ートを得た。
【0087】比較例1 支持体として、市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォ
ーム 70Kg)に、下記の調整例5記載の配合によ
る、消色性を有さない自己発色性感圧記録層を、塗布量
が7g/m2になるように塗布したシートを得た。
【0088】<調製例5:自己発色性感圧記録塗液>自
己発色性感圧記録層用の塗液は、以下の処方により作製
した。 発色剤内包のカプセル(調整例1−B) 240部 顕色剤(住友デュレズ(株)製PR26298) 85部 デンプン粒子 220部 カオリンクレー 100部 酸化デンプン 100部 炭酸カルシウム 120部
【0089】比較例2 比較例1で得た自己発色性感圧記録シート上に、市販の
減感インキ(三菱製紙製、NCRオフセット用減感イン
キ、TO−1B)で全面印刷した自己発色性感圧記録シ
ートを得た。
【0090】比較例3 支持体として市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォー
ム、70Kg)に、下記の調整例6−A、6−B記載の
配合の消色型自己発色性感圧記録層を、塗布量が5g/
2になるように塗布し、消色型自己発色性感圧記録シ
ートを得た。
【0091】<調整例6−A:減感剤カプセル塗液の調
製>減感剤として、フタル酸ジオクチル100部を内相
油とした。メラミン10部と37%ホルマリン25部を
水100部とともに水酸化ナトリウムを用いてPHを1
0に調整後加温し、メラミン−ホルマリン初期重縮合物
を得た。次いで、内相油を6%のスチレン/無水マレイ
ン酸共重合体水溶液150部に乳化し、この乳化液に、
上記のメラミン−ホルマリン重縮合物を添加して、液温
を70℃に3時間保持して、メラミン−ホルマリン樹脂
膜を持つ減感剤のみを内包するカプセル分散液を得た。
得られたカプセルの平均粒子径は、6μmであった。
【0092】<調整例6−B:消色型自己発色性感圧記
録塗液>消色型自己発色性感圧記録層用の塗液は、以下
の処方により作製した。 発色剤内包のカプセル(調整例1−B) 150部 減感剤内包のカプセル(調整例6−A) 120部 顕色剤(住友デュレズ製、PR26298) 80部 デンプン粒子 300部 カオリンクレー 120部 酸化デンプン 120部 炭酸カルシウム 140部
【0093】実施例2−A 支持体として市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォー
ム 70Kg)にインク受理層組成物として下記の調整
例7で示すインク受理層塗液を用いて、エアーナイフコ
ータにより乾燥塗工量5g/m2となるように塗工し、次
にその反対面に調整例1−Cで得た消色性を有する自己
発色性感圧記録層用塗液を塗布量が5g/m2になるよう
に塗布して、消色性の自己発色性感圧記録層を設け、目
的とするインクジェット/消色型自己発色性感圧記録シ
ートを得た。
【0094】<調整例7:インク受理層塗液配合> 合成非晶質シリカ(ファンシールX37B:徳山曹達製) 100部 ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ社製) 30部 カチオン性定着剤(スミレース゛レシ゛ン1001:住友化学工業製) 20部 以上を調液し、固形分濃度13%とした。
【0095】実施例2−B 支持体として市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォー
ム 70Kg)にインク受理層組成物として調整例7で
示すインク受理層塗液を用いて、エアーナイフコーター
により乾燥塗工量5g/m2となるように塗工した。次に
その反対面に調整例3で得た塗液を5g/m2の塗布量で
塗工し、その上に調整例2の中間層塗液を3g/m2の塗
布量で塗工し、さらにその上に調整例4の顕色層塗液を
3g/m2の塗布量で塗工し目的とするインクジェット/
消色型自己発色性感圧記録シートを得た。
【0096】実施例2−C 支持体として市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォー
ム 70Kg)にインク受理層組成物として調整例7で
示すインク受理層塗液を用いて、エアーナイフコーター
により乾燥塗工量5g/m2となるように塗工した。次に
その反対面に調整例3で得た塗液を5g/m2の塗布量で
塗工し、その上に調整例4の顕色層塗液を3g/m2の塗
布量で塗工して、目的とするインクジェット/消色型自
己発色性感圧記録シートを得た。
【0097】比較例4 市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォーム 70K
g)に、調整例7記載の配合のインクジェット塗液を乾
燥重量が5g/m2となるように塗布、乾燥してインクジ
ェット記録層を設け、インクジェット記録シートを得
た。
【0098】実施例1−A、1−B、1−C、2−A、
2−B、2−Cおよび比較例1〜4で得られた記録シー
トは以下の方法で評価を行い、結果を表1に示した。
【0099】<感圧発色性>実施例および比較例で得ら
れた記録シートにインクリボンを装着しないドットイン
パクトプリンターを用いてベタ印字を行った。印字直後
にマクベス濃度計を用いて光学濃度を測定した。実用に
供した場合、目視で真偽の確認ができる光学濃度は0.
30以上であり、光学濃度が0.20を下回るようだと
正確な確認が困難なレベルである。光学濃度が0.15
を下回ると発色の有無自体が分かりにくくなるレベルで
ある。
【0100】<インクジェット適性>市販のインクジェ
ットプリンター(エプソンMJ−700V2C)を用い
て印字を行った。印字後すぐに印字面を布で擦り、印字
面の汚れを観察した。印字が全く汚れない場合を5、印
字の極一部に流れが見られるが注意しないと判らないレ
ベルを4、印字が流れるが殆ど解読に影響がない場合を
3、印字のほとんどが流れて解読できない場合を2、印
字が全く定着しない場合を1としてインクジェット適性
として表わした。但し、インクジェットプリンターを用
いた印字で紙送りロールや紙送りギヤの擦りによりイン
クジェット印字以外の不要な部分が発色してしまい、時
間が経過しても消色せずに発色として残る場合はインク
ジェットプリンター適性がないということであり、イン
クジェット適性を0で判定した。
【0101】<偽造防止性1>インクリボンを装着しな
い市販のドットインパクトプリンターを用いて印字を行
なった。自己発色性感圧記録層が発色して、単なる塗工
紙や上質紙、インクジェット記録用紙などの記録シート
でないと確認できるものを、偽造防止性1の項を優と
し、発色せずに偽造防止性がないものを劣で判定した。
【0102】<消色性>感圧発色性の試験で発色させた
部分の光学濃度が0.15まで低下する時間を測定し
た。記録シートの真偽判定のダブルチェックを行う場
合、一旦真偽チェックのために発色させた部分は当日は
もちろん、その後2〜5日間程度は発色を確認できるこ
と(光学濃度で0.15以上)が好ましい。あまりに消
色が早いと2度目の真偽チェックの際に再度発色させね
ばならず面倒でもあるし、消色が遅すぎる場合には単な
る自己発色性感圧記録紙と同じで消色によるメリットが
生かせない。消色性の試験において1ヶ月を経過しても
光学濃度が0.15まで低下しない場合は消色性なしと
判定した。
【0103】
【表1】
【0104】実施例3−A、3−B、3−C 実施例1で得られた消色型自己発色性感圧シートA〜C
のそれぞれの反対面に感熱記録層として下記の調整例8
で示す感熱塗液を用いて、エアーナイフコーターにより
乾燥塗工量5g/m2となるように塗工し、目的とする感
熱/消色型自己発色性感圧記録シートを得た。
【0105】<調製例8:感熱塗液の調整>感熱記録層
を構成する感熱塗液を以下のように調整した。次の配合
からなる混合物をそれぞれサンドミルで平均粒径が約1
μmになるまで粉砕分散して、<A液>と<B液>を調
製した。
【0106】<A液> 3-(N-メチル-N-シクロヘキシル)アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン 40部 10%ポリビニルアルコール水溶液 20部 水 40部 <B液> ビスフェノールA 50部 2−ベンジルオキシナフタレン 50部 10%ポリビニルアルコール水溶液 50部 水 100部
【0107】次いで調製した<A液><B液>を用いて
次の配合で感熱塗液を調製した。 <A液> 50部 <B液> 250部 ステアリン酸亜鉛(40%分散液) 25部 10%ポリビニルアルコール水溶液 216部 炭酸カルシウム 50部 水 417部
【0108】比較例5 支持体として、市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォ
ーム 70Kg)に、調整例8記載の配合の感熱塗液を
乾燥重量が5g/m2となるように塗布、乾燥して感熱記
録層を設けたシートを得た。
【0109】実施例3−A、3−B、3−C、及び比較
例5で得られた記録シートは、上記の感圧発色性、消色
性の試験の他に、以下の方法で評価を行い、結果を表2
に示した。
【0110】<感熱発色性>市販の感熱ワードプロセッ
サーを用いてベタ印字を行った。印字後にマクベス濃度
計を用いて光学濃度を測定した。実用に供した場合、細
かい文字でも十分に読みとれる光学濃度は0.50以上
であり、0.50以上を感熱発色性として優とした。光
学濃度が0.40を下回るようだと正確な読み取りが困
難なレベルであり感熱発色性を劣とした。両者の間を感
熱発色性を並と判定した。ただし、感熱ワードプロセッ
サーを用いた印字で全く発色しない場合、および紙送り
ロールや感熱ヘッドの擦りにより感熱印字以外の不要な
部分が発色してしまう場合は、感熱プリンター適性がな
いということであり、感熱発色性を劣で判定した。
【0111】<偽造防止性2>市販の感熱ワードプロセ
ッサーを用いて感熱記録を行った記録シートの裏面に、
インクリボンを装着しないドットインパクトプリンター
を用いて印字を行った。この層が発色して、単なる感熱
記録シートでないと確認できるものを偽造防止性2の項
では優、発色せずに偽造防止性がないものも偽造防止性
2の項は、劣で判定した。
【0112】
【表2】
【0113】実施例4−A 支持体として市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォー
ム 70Kg)にブレードコーターにより、乾燥塗布量
が15g/m2となるように、下記の調整例9の配合の固
形分濃度53%の塗布液を印刷用顔料塗工層として塗
布、乾燥し、その反対面に調整例1−Cで得た消色性を
有する自己発色性感圧記録層用塗液を塗布量が5g/m2
になるように塗設して、消色性の自己発色性感圧記録層
を設け、目的とする印刷/消色型自己発色性感圧記録シ
ートを得た。
【0114】<調整例9:印刷用顔料塗工液配合> 市販重質炭酸カルシウム(カービタル90) 10部 市販1級カオリン(ウルトラホワイト90) 30部 市販2級カオリン(カオブライト) 20部 市販立方体状軽質炭酸カルシウム (ブリリアント15) 10部 市販アラゴナイト型炭酸カルシウム(HGA) 30部 市販ポリアクリル酸系分散剤 0.2部 市販燐酸エステル化澱粉 2部 スチレン・ブタジエン・ラテックス 16部
【0115】実施例4−B 支持体として市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォー
ム 70Kg)にブレードコーターにより、乾燥塗布量
が15g/m2となるように、調整例9の配合の固形分濃
度53%の塗布液を印刷用顔料塗工層として塗布し、そ
の反対面に調整例3で得た塗液を5g/m2の塗布量で塗
工し、発色剤及び減感剤を内包するカプセル含有層を設
けた。その上に調整例2の中間層塗液を3g/m2の塗布
量で塗工し、さらにその上に調整例4の顕色層塗液を3
g/m2の塗布量で塗工し目的とする印刷/消色型自己発
色性感圧記録シートを得た。
【0116】実施例4−C 支持体として市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォー
ム 70Kg)にブレードコーターにより、乾燥塗布量
が15g/m2となるように、調整例9の配合の固形分濃
度53%の塗布液を印刷用顔料塗工層として塗布し、そ
の反対面に調整例3で得た塗液を5g/m2の塗布量で塗
工し、発色剤及び減感剤内包カプセルを含有する層を設
けた。その上に調整例4の顕色層塗液を3g/m2の塗布
量で塗工し、目的とする印刷/消色型自己発色性感圧記
録シートを得た。
【0117】比較例6 支持体として、市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォ
ーム 70Kg)に、調整例9記載の配合の印刷用顔料
塗工液を乾燥重量が15g/m2となるように塗布、乾燥
して印刷用顔料塗工層を設けた印刷用紙を得た。
【0118】実施例4−A、4−B、4−C及び比較例
6で得られた記録シートは上記の感圧発色性、消色性の
試験の他に以下の方法で評価を行い、結果を表3に示し
た。
【0119】<印刷適性>オフセット印刷機を用いて4
色印刷を行った。印刷後すぐに印刷面を布で擦り、印刷
面の汚れを観察した。印刷が全く汚れない場合を優、汚
れる場合を劣として印刷適性を表わした。
【0120】<偽造防止性3>オフセット印刷機を用い
て4色印刷を行った記録シートの裏面に、インクリボン
を装着しないドットインパクトプリンターを用いて印字
を行った。この層が発色して、単なる印刷紙でないと確
認できるものを偽造防止性の項3を優とし、発色せずに
偽造防止性がないものも偽造防止性の項3を劣と判定し
た。
【0121】
【表3】
【0122】実施例5−A 支持体として市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォー
ム 70Kg)にグラビアコーターを用いて、下記調整
例10で調整した磁気記録層塗液を乾燥重量で30g/
2となるように塗布し、その後磁場配向の後に乾燥し
て、軽度にスーパーカレンダー仕上げして磁気記録層を
設け、その反対面に調整例1−Cで得た消色性を有する
自己発色性感圧記録層用塗液を、塗布量が5g/m2にな
るように塗布して、消色性の自己発色性感圧記録層を設
け、目的とする磁気記録/消色型自己発色性感圧記録シ
ートを得た。
【0123】<調整例10:磁気記録層塗液>Baフェ
ライト(保磁力2700エルステッド)100部に分散
剤として、花王社製ポイズ520を1部と水100部を
加えて混練しボールミルで分散した。そこへ日本合成ゴ
ム社製スチレン・ブタジエンラテックス30部を加え、
水で濃度を40%に調整し、この混合物を均一に分散し
て磁気記録層塗液とした。
【0124】実施例5−B 支持体として市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォー
ム 70Kg)にグラビアコーターを用いて調整例10
で調整した磁気記録層塗液を30g/m2塗布し、磁場配
向後に乾燥、軽度にスーパーカレンダー仕上げして磁気
記録層を設け、その反対面に調整例3で得た塗液を5g
/m2塗布し、発色剤及び減感剤内包カプセルを含有する
層を設けた。その上に調整例2の中間層塗液を3g/m2
塗布し、さらにその上に調整例4の顕色層塗液を3g/
2の塗布量で塗工し、目的とする磁気記録/消色型自
己発色性感圧記録シートを得た。
【0125】実施例5−C 支持体として市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォー
ム 70Kg)にグラビアコーターを用いて調整例10
で調整した磁気記録層塗液を30g/m2塗布し、磁場配
向後に乾燥させ、軽度にスーパーカレンダー仕上げして
磁気記録層を設けた。次いでその反対面に調整例3で得
た塗液を5g/m2の塗布量で塗工し、発色剤及び減感剤
を内包するカプセルを含有する層を設けた。その上に調
整例4の顕色層塗液を3g/m2の塗布量で塗工し、目的
とする磁気記録/消色型自己発色性感圧記録シートを得
た。
【0126】比較例7 支持体として、市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォ
ーム 70Kg)に、調整例10記載の配合の磁気記録
層塗液を30g/m2塗布、磁場配向後に乾燥、スーパー
カレンダー仕上げして、磁気記録層を設けたシートを得
た。
【0127】比較例8 比較例7で得られた磁気記録シートの反対面に、調整例
5記載の自己発色性感圧塗液を7g/m2の割合で塗抹し
て自己発色性感圧記録層を設け、磁気記録/自己発色性
感圧記録シートを得た。
【0128】実施例5−A、5−B、5−C及び比較例
7、8で得られた記録シートは上記感圧発色性、消色性
試験の他に以下の方法で評価を行い、結果を表4に示し
た。
【0129】<角形比>磁気記録特性の試験として、実
施例および比較例により得られたサンプルを5mm四方
に切断し、振動型磁力計を用いて最大磁化(Mm)およ
び残留磁化(Mr)を測定し、下記の数1によりサンプ
ルの角形比(Rs)を求めた。角形比は1に近いほど理
想的な磁気記録体である。
【0130】
【数1】Rs = Mr/Mm
【0131】<繰返し特性>磁気記録特性の試験とし
て、実施例および比較例により得られたサンプルを、市
販のリーダー/ライターの装置に100回通過させ、振
動型磁力計を用いて最大磁化(Mm)の1回目の値を1
00とした時の100回目の値の比(百分率)により繰
返し特性の評価とした。
【0132】<偽造防止性4>実施例に関してはインク
リボンを有しないインパクトプリンターにより印字を行
なった。印字後に市販のリーダー/ライターにより磁気
情報の書き込みを行ない、磁気情報と感圧発色部分の情
報を併せて保有でき、高度な偽造防止が可能なものを偽
造防止性4の項を優とし、磁気情報のみ保有できるも
の、あるいは感圧発色情報のみ保有できるものを偽造防
止性4の項を劣として判定した。
【0133】
【表4】
【0134】実施例6−A、6−B、6−C 実施例1において得られた消色型自己発色性感圧シート
A〜Cの反対面に、粘着層(中央理化工業製、リカボン
ドAP−37)を乾燥重量で20g/m2となるように設
け、消色型自己発色性感圧記録ラベルとした。
【0135】比較例9 支持体として、市販の上質紙(三菱製紙製、ダイヤフォ
ーム 70Kg)に、粘着層(中央理化工業製、リカボ
ンドAP−37)を乾燥重量20g/m2となるように設
けたラベルを作成した。
【0136】比較例10 比較例3で得られた自己発色性感圧記録シートの非発色
面側に、粘着層(中央理化工業製、リカボンドAP−3
7)を乾燥重量20g/m2となるように設けた感圧発色
性ラベルを作成した。
【0137】実施例6−A、6−B、6−C及び、比較
例9、10で得たラベルについて、上記の感圧発色性、
消色性の試験以外に、以下の評価方法により試験を行
い、その結果を表5に示した。
【0138】<接着強度>上記の実施例および比較例で
得られた感圧発色性ラベルをステンレス板に接着し、そ
の接着強度(剥離強度)をテンシロンを用いて測定し
た。ラベルに必要とされる接着強度を有する(通常10
0gf/25mm以上)ものを優で表示し、それ以下の
ものを劣とした。
【0139】<偽造防止性5>実施例および比較例で得
られた感圧発色性ラベルを、被接着物に貼り付けた後で
ラベルが軽い圧力により発色する場合は、カラーコピー
などによりラベルの複製は作成できず、かつ被接着物に
貼り付けたまま真偽の判定ができるため偽造防止性の項
5では優、ラベルが発色せずカラーコピーなどにより同
様のラベルを複製しても、判別の区別ができない場合を
劣で判定した。
【0140】
【表5】
【0141】評価:実施例1で得られた消色型自己発色
性感圧記録シートは、通常の自己発色性感圧記録シート
と同じく、圧力を加えることにより発色が可能で、かつ
時間が経過するにつれて消色し、発色部分が判らなくな
り見苦しくない。その消色時間は記録シートの真偽判定
のダブルチェックを行う場合、一旦真偽チェックのため
に発色させた部分は当日はもちろん、その後2〜5日間
程度は発色を確認できること(光学濃度で0.15以
上)が好ましく、実施例1の感圧シートの消色性は適当
な範囲に入っていて使いやすい。また、通常の自己発色
性感圧記録シートと比較しても耐擦性が良好で記録用紙
として扱いやすい。
【0142】実施例2で得られたインクジェット/消色
型自己発色性感圧記録シートは、インクジェット記録
性、感圧発色性を同一のシートに有し、両方の記録方式
を用いることにより2種類の印字方式が可能で、特に感
圧発色部分は発色後に消色できることから、インクジェ
ット記録を情報記録用とし、感圧記録を補完的に用いて
偽造防止用途などに用いることができる。具体的には、
チケット用に印刷を施した本発明の記録シートに、イン
クジェット記録により金額、日付、席番号などを記入す
る。チケットが使用される時点で、チケットの一部を加
圧することにより感圧層を発色させ、そのチケットが本
物であることを確認できる。この発色部分は時間が経つ
につれて消色し、見苦しくなくなる。比較例4のように
単なるインクジェット紙をチケットに用いた場合は、こ
のような真偽判定はできない。同じことは比較例2の単
なる自己発色性感圧記録シートに減感印刷を施した場合
にも言え、それだけでは真偽判定は困難であり、インク
ジェット記録適性もない。このため本発明の記録シート
は真偽判定性、すなわち高度な偽造防止性を有するもの
である。
【0143】実施例3で得られた感熱/消色型自己発色
性感圧記録シートは、感熱記録性、感圧発色性を同一の
シートに有し、両方の記録方式を用いることにより2種
類の印字方式が可能で、特に感圧発色部分は発色の後で
消色できることから、感熱記録を情報記録用とし、感圧
記録を補完的に用い偽造防止用途などに用いることがで
きる。具体的には、チケット用に印刷を施した本発明の
記録シートに、感熱記録により金額、日付、席番号など
を記入する。チケットが使用される時点で、チケットの
一部を加圧することにより感圧層を発色させ、そのチケ
ットが本物であることを確認できる。この発色部分は時
間が経つにつれて消色し、見苦しくなくなる。比較例5
のように単なる感熱記録紙をチケットに用いた場合は、
このような真偽判定はできない。同じことは比較例1の
単なる自己発色性感圧記録シートにも言え、それだけで
は真偽判定はできないし、感熱記録適性もない。このた
め本発明の記録シートは真偽判定性、すなわち偽造防止
性に優れている。
【0144】実施例4で得られた印刷/消色型自己発色
性感圧記録シートは、印刷性、感圧発色性を同一シート
の両面に有し、両方の記録方式を用いることにより2種
類の印字方式が可能で、1枚の記録シートで印刷、感圧
の両方の記録方式を可能にすることにより、印刷を情報
記録とし、感圧記録を補完的に偽造防止用途などに用い
ることができる。具体的には、チケット用に興業名、金
額、日付、及び偽造防止用のマイクロ印刷、蛍光印刷な
どを印刷した本発明の記録シートにおいて、チケットが
使用される時点で、チケットの一部を加圧することによ
り感圧層を発色させ、そのチケットが本物であることを
確認できる。この発色部分は時間が経つにつれて消色
し、見苦しくなくなる。比較例6のように単なる印刷層
を有する印刷紙を用いた場合はこのような真偽判定はで
きない。
【0145】実施例5における磁気記録/消色型自己発
色性感圧記録シートにおいては、自己発色性を有する感
圧記録シートでありながら、磁気記録のリーダー/ライ
ターにより磁気記録紙としても用いることができる。こ
のため、感圧発色した記録と磁気記録の両方を用いて記
録シートの真偽を見分けることが可能となる。この発色
部分は時間が経つにつれて消色し、見苦しくなくなる。
このような偽造防止は、比較例7のように単なる磁気記
録用紙のみでは達成できないのは明白である。
【0146】実施例6において得られる消色型自己発色
性感圧記録ラベルは、ラベルを被接着物に貼り付けた後
でラベルを圧力により発色させることができるため、カ
ラーコピーなどによりラベルの複製は作成できず、かつ
被接着物に貼り付けたまま真偽の判定ができるため偽造
防止性が高い。この発色部分は時間が経つにつれて消色
し、見苦しくなくなる。単なるラベルではこの発色によ
る確認は不可能であるし、単なる自己発色性感圧記録シ
ートのみでは発色したままであるため一般のラベル用途
には不向きである。
【0147】
【発明の効果】本発明の一連の消色型自己発色性感圧記
録シートにおいては、インクジェット記録や感熱記録、
印刷、磁気記録が可能であるばかりでなく、加圧印字を
行うことにより、消色型自己発色性感圧記録層を発色さ
せることが可能であり、その発色は時間の経過と共に消
色するため、偽造防止用途に使用でき、且つ、真偽チェ
ックの痕跡が後に残らず見苦しくない。真偽チェックの
ために感圧発色させた部分の光学濃度は真偽判定のダブ
ルチェックを行う場合を想定して、一旦真偽チェックの
ために発色させた部分は当日はもちろん、その後2〜5
日間程度は発色を確認できる(光学濃度で0.15以
上)ように構成されている。本発明の一連の消色型自己
発色性感圧記録シートは、複数の記録方式を併用できる
ことから偽造しにくく、偽造防止用紙として用いること
ができる。本発明の一連の消色型自己発色性感圧記録シ
ートを用いた書類あるいはチケットなどを偽造しても、
例えば、インクジェット/消色型自己発色性感圧記録シ
ートではインクジェット記録した後に感圧発色させるこ
とにより、容易に偽造を察知できるため工業的意義の大
きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の消色型自己発色性感圧記録シートの断
面図。
【図2】本発明の中間層を有する消色型自己発色性感圧
記録シートの断面図。
【図3】本発明のインクジェット/消色型自己発色性感
圧記録シートの断面図。
【図4】本発明の感熱/消色型自己発色性感圧記録シー
トの断面図。
【図5】本発明の印刷/消色型自己発色性感圧記録シー
トの断面図。
【図6】本発明の磁気記録/消色型自己発色性感圧記録
シートの断面図。
【図7】本発明の消色型自己発色性感圧記録ラベルの断
面図。
【符号の説明】
1 支持体 2 発色斉及び減感剤を内包するカプセル 3 顕色剤 4 消色型自己発色性感圧記録層 5 消色型自己発色性感圧記録シート 6 発色剤及び減感剤を内包するカプセル層 7 水性中間層 8 顕色剤層 9 中間層を有する消色型自己発色性感圧記録シート 10 インクジェット記録層 11 インクジェット/消色型自己発色性感圧記録シー
ト 12 感熱記録層 13 感熱/消色型自己発色性感圧記録シート 14 印刷用顔料塗工層 15 印刷/消色型自己発色性感圧記録シート 16 磁気記録層 17 磁気記録/消色型自己発色性感圧記録シート 18 粘着層 19 粘着面 20 消色型自己発色性感圧記録ラベル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、発色剤及び減感剤を内包す
    るカプセルと顕色剤がそれぞれ単独で積層、あるいは混
    合して単層の消色型自己発色性感圧記録層を形成した消
    色型自己発色性感圧記録シート。
  2. 【請求項2】 支持体上に、発色剤及び減感剤を内包す
    るカプセルを含有する層、水性中間層、顕色剤を含有す
    る層が順次積層した消色型自己発色性感圧記録シート。
  3. 【請求項3】 支持体の片面に少なくとも発色剤及び減
    感剤を内包するカプセルと顕色剤を含有する消色型自己
    発色性感圧記録層を有し、さらに支持体の反対側の面に
    インクジェット記録用インク受理層(以下、単にインク
    受理層)を設けてなるインクジェット/消色型自己発色
    性感圧記録シート。
  4. 【請求項4】 支持体の片面に、少なくとも発色剤及び
    減感剤を内包するカプセルと顕色剤を含有する消色型自
    己発色性感圧記録層を有し、さらに支持体の反対側の面
    に感熱記録層を設けたことを特徴とする感熱/消色型自
    己発色性感圧記録シート。
  5. 【請求項5】 支持体の片面に少なくとも発色剤及び減
    感剤を内包するカプセルと顕色剤を含有する消色型自己
    発色性感圧記録層を有し、さらに支持体の反対側の面
    に、印刷用顔料塗工層を設けてなる印刷/消色型自己発
    色性感圧記録シート。
  6. 【請求項6】 支持体の片面に少なくとも発色剤及び減
    感剤を内包するカプセルと顕色剤を含有する消色型自己
    発色性感圧記録層を有し、さらに支持体の反対側の面
    に、磁気記録層を設けたことを特徴とする磁気記録/消
    色型自己発色性感圧記録シート。
  7. 【請求項7】 支持体の片面に少なくとも発色剤及び減
    感剤を内包するカプセルと顕色剤を含有する消色型自己
    発色性感圧記録層を有し、さらに支持体の反対側の面
    に、粘着層を設けたことを特徴とする消色型自己発色性
    感圧記録ラベル。
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