JPH09289473A - スペクトラム拡散通信の時分割多重装置 - Google Patents
スペクトラム拡散通信の時分割多重装置Info
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- JPH09289473A JPH09289473A JP8101522A JP10152296A JPH09289473A JP H09289473 A JPH09289473 A JP H09289473A JP 8101522 A JP8101522 A JP 8101522A JP 10152296 A JP10152296 A JP 10152296A JP H09289473 A JPH09289473 A JP H09289473A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】受信開始時に受信機側での拡散符号の同期捕捉
を素早く行え、十分実用に耐え得る、スペクトルラム拡
散通信の時分割多重装置を実現する。 【解決手段】受信時に同期捕捉している、していないを
同期検出器37で検出し、同期補足していないときに
は、クロック発生器34のクロック周波数を、逆拡散の
ための拡散符号の送出速度を基準電源39で決定し、基
準電源40で決定する送信時の拡散符号の送出速度より
遅くなるように設定するだけで、受信開始時に受信機側
での拡散符号の同期捕捉を素早く行うことが可能とな
る。
を素早く行え、十分実用に耐え得る、スペクトルラム拡
散通信の時分割多重装置を実現する。 【解決手段】受信時に同期捕捉している、していないを
同期検出器37で検出し、同期補足していないときに
は、クロック発生器34のクロック周波数を、逆拡散の
ための拡散符号の送出速度を基準電源39で決定し、基
準電源40で決定する送信時の拡散符号の送出速度より
遅くなるように設定するだけで、受信開始時に受信機側
での拡散符号の同期捕捉を素早く行うことが可能とな
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スペクトラム拡
散通信で時分割多重通信を行う場合における、受信開始
時のスペクトラム逆拡散の同期捕捉速度の高速化を図っ
た、スペクトラム拡散通信の時分割多重装置に関する。
散通信で時分割多重通信を行う場合における、受信開始
時のスペクトラム逆拡散の同期捕捉速度の高速化を図っ
た、スペクトラム拡散通信の時分割多重装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスペクトラム拡散通信装置の受信
機を図7に示し説明する。図7は、特開平6−2528
86号に記載されていたものである。なお、この従来例
はスペクトラム拡散通信装置のなかで、受信機内で発生
させた拡散符号を用いて受信した信号の逆拡散を行うと
きに、拡散符号の同期を取るのに必要な遅延ロックルー
プのみを示している。
機を図7に示し説明する。図7は、特開平6−2528
86号に記載されていたものである。なお、この従来例
はスペクトラム拡散通信装置のなかで、受信機内で発生
させた拡散符号を用いて受信した信号の逆拡散を行うと
きに、拡散符号の同期を取るのに必要な遅延ロックルー
プのみを示している。
【0003】この中で、乗算器101,102と発振器
114は、相関器103,104で受信信号の周波数変
換を同時に行わせるためのもので、遅延ロックループの
動作には直接関係はないものである。
114は、相関器103,104で受信信号の周波数変
換を同時に行わせるためのもので、遅延ロックループの
動作には直接関係はないものである。
【0004】入力された受信信号は、相関器103,1
04、バンドパスフィルタ105,106、整流回路1
07,108、加算器109、平均化回路110からな
る位相遅れ進み相関検出器で、受信信号に対する、拡散
符号発生器113から発生する拡散符号の位相ずれを検
出する。検出された拡散符号の位相ずれは、ループフィ
ルタ111を経て、拡散符号発生器113を駆動するク
ロックCKを発生させる可変クロック発生器112のク
ロック周波数を制御して、受信信号と拡散符号発生器1
13から発生する拡散符号の同期を取っている。
04、バンドパスフィルタ105,106、整流回路1
07,108、加算器109、平均化回路110からな
る位相遅れ進み相関検出器で、受信信号に対する、拡散
符号発生器113から発生する拡散符号の位相ずれを検
出する。検出された拡散符号の位相ずれは、ループフィ
ルタ111を経て、拡散符号発生器113を駆動するク
ロックCKを発生させる可変クロック発生器112のク
ロック周波数を制御して、受信信号と拡散符号発生器1
13から発生する拡散符号の同期を取っている。
【0005】ここに示されているスペクトラム拡散通信
装置の受信機は、拡散符号の受信同期を取るのに遅延ロ
ックループを用いるため、拡散符号の受信同期を取るの
に、マッチドフィルタや、SAWコンボルバを使う他の
方式と比べ、回路規模が小さく特殊な部品も使う必要が
ないことから、安価に受信機を構成できるという利点が
ある。
装置の受信機は、拡散符号の受信同期を取るのに遅延ロ
ックループを用いるため、拡散符号の受信同期を取るの
に、マッチドフィルタや、SAWコンボルバを使う他の
方式と比べ、回路規模が小さく特殊な部品も使う必要が
ないことから、安価に受信機を構成できるという利点が
ある。
【0006】しかし、このような遅延ロックループには
次のような欠点がある。すなわち、受信機の受信開始時
には、まず拡散符号の同期捕捉をする必要があるが、同
期捕捉の最初の段階では、受信信号の拡散符号の位相と
拡散符号発生器113から発生される拡散符号の位相関
係は全くわからない。これら2つの位相を合わせて同期
捕捉するためには、拡散符号発生器113から発生させ
る拡散符号の位相を受信信号に対してずらしていく必要
がある。その場合、使用している拡散符号の周期に対し
て、平均的には半周期分、最悪はほとんど1周期分ずら
さないと、同期捕捉できないことになる。
次のような欠点がある。すなわち、受信機の受信開始時
には、まず拡散符号の同期捕捉をする必要があるが、同
期捕捉の最初の段階では、受信信号の拡散符号の位相と
拡散符号発生器113から発生される拡散符号の位相関
係は全くわからない。これら2つの位相を合わせて同期
捕捉するためには、拡散符号発生器113から発生させ
る拡散符号の位相を受信信号に対してずらしていく必要
がある。その場合、使用している拡散符号の周期に対し
て、平均的には半周期分、最悪はほとんど1周期分ずら
さないと、同期捕捉できないことになる。
【0007】ここで、従来のスペクトラム拡散通信装置
の受信機で使われる遅延ロックループについて、具体的
に数字を上げて、受信開始時の拡散符号の同期捕捉に必
要な時間を見積もってみる。
の受信機で使われる遅延ロックループについて、具体的
に数字を上げて、受信開始時の拡散符号の同期捕捉に必
要な時間を見積もってみる。
【0008】今、送信時の拡散符号のチップレートを1
3Mチップ/s、受信時の逆拡散用拡散符号のフリーラ
ンチップレートと送信時拡散符号チップレートとの差を
65kチップ/s、拡散符号の周期を65kチップと
し、通信相手も全く同じ送受信機を使うとする。する
と、受信時開始時で拡散符号の同期がとれていないとき
には、受信時の逆拡散用拡散符号のフリーランチップレ
ートと送信時拡散符号チップレートとの差の65kチッ
プ/sで、拡散符号の位相を変化させて同期ポイントを
探すことになる。そして同期がとれた時点で遅延ロック
ループが働いて、以後は同期を保持する。
3Mチップ/s、受信時の逆拡散用拡散符号のフリーラ
ンチップレートと送信時拡散符号チップレートとの差を
65kチップ/s、拡散符号の周期を65kチップと
し、通信相手も全く同じ送受信機を使うとする。する
と、受信時開始時で拡散符号の同期がとれていないとき
には、受信時の逆拡散用拡散符号のフリーランチップレ
ートと送信時拡散符号チップレートとの差の65kチッ
プ/sで、拡散符号の位相を変化させて同期ポイントを
探すことになる。そして同期がとれた時点で遅延ロック
ループが働いて、以後は同期を保持する。
【0009】従って、受信機において拡散符号の同期に
要する時間は、受信開始時に、受信した送信機からの信
号を拡散している拡散符号の位相と受信機で発生させる
逆拡散用拡散符号の位相ずれ分、つまり個々の受信開始
時ではいろいろな状態が考えられるが、平均的に拡散符
号の半周期分、最大1周期分の位相ずれを、受信時の逆
拡散用拡散符号のフリーランチップレートと送信時拡散
符号チップレートとの差の65kチップ/sの速さでず
らしていくことになる。拡散符号の1周期は、65kチ
ップなので、拡散符号の同期に要する時間は、平均0.
5秒、最大1秒かかることになる。
要する時間は、受信開始時に、受信した送信機からの信
号を拡散している拡散符号の位相と受信機で発生させる
逆拡散用拡散符号の位相ずれ分、つまり個々の受信開始
時ではいろいろな状態が考えられるが、平均的に拡散符
号の半周期分、最大1周期分の位相ずれを、受信時の逆
拡散用拡散符号のフリーランチップレートと送信時拡散
符号チップレートとの差の65kチップ/sの速さでず
らしていくことになる。拡散符号の1周期は、65kチ
ップなので、拡散符号の同期に要する時間は、平均0.
5秒、最大1秒かかることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のス
ペクトラム拡散通信装置では、受信開始時の拡散符号の
同期捕捉に時間がかかるため、時間分割による双方向通
信や多重通信を行う場合のように送信と受信を頻繁に繰
り返す場合、受信開始時の受信機側での拡散符号の同期
捕捉に時間がかかりすぎて実用的でない、という欠点が
あった。
ペクトラム拡散通信装置では、受信開始時の拡散符号の
同期捕捉に時間がかかるため、時間分割による双方向通
信や多重通信を行う場合のように送信と受信を頻繁に繰
り返す場合、受信開始時の受信機側での拡散符号の同期
捕捉に時間がかかりすぎて実用的でない、という欠点が
あった。
【0011】この発明は、スペクトラム拡散通信で時間
分割による双方向通信や多重通信を行う場合のように送
信と受信を頻繁に繰り返す場合でも、受信開始時に受信
機側での拡散符号の同期捕捉をすばやく行え、十分実用
に耐え得る、スペクトルラム拡散通信の時分割多重装置
を実現することにある。
分割による双方向通信や多重通信を行う場合のように送
信と受信を頻繁に繰り返す場合でも、受信開始時に受信
機側での拡散符号の同期捕捉をすばやく行え、十分実用
に耐え得る、スペクトルラム拡散通信の時分割多重装置
を実現することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この発明のスペクトルラム拡散通信の時分割多
重装置では、送信時拡散変調するための送信用拡散符号
および受信時逆拡散するための受信用拡散符号が、時間
的に常に決まった位相関係を保持したものとなるように
した、送信用および受信用拡散符号発生手段と、前記送
信用拡散符号で送信するデータを拡散変調する拡散変調
手段と、前記受信用拡散符号で受信データを逆拡散する
逆拡散手段と、受信時に受信信号を拡散している拡散符
号に、前記受信用拡散符号発生手段から出力される受信
用拡散符号の同期を取るための遅延ロックループとを備
え、受信時に同期捕捉していないときには、逆拡散のた
めの前記受信用拡散符号の送出速度を、送信時の前記送
信用拡散符号の送出速度より遅くなるように設定するこ
とを特徴とする。
ために、この発明のスペクトルラム拡散通信の時分割多
重装置では、送信時拡散変調するための送信用拡散符号
および受信時逆拡散するための受信用拡散符号が、時間
的に常に決まった位相関係を保持したものとなるように
した、送信用および受信用拡散符号発生手段と、前記送
信用拡散符号で送信するデータを拡散変調する拡散変調
手段と、前記受信用拡散符号で受信データを逆拡散する
逆拡散手段と、受信時に受信信号を拡散している拡散符
号に、前記受信用拡散符号発生手段から出力される受信
用拡散符号の同期を取るための遅延ロックループとを備
え、受信時に同期捕捉していないときには、逆拡散のた
めの前記受信用拡散符号の送出速度を、送信時の前記送
信用拡散符号の送出速度より遅くなるように設定するこ
とを特徴とする。
【0013】上記の手段によると、受信時で同期捕捉し
ていないときには、逆拡散のための拡散符号の送出速度
を、送信時の拡散符号の送出速度より遅くなるように設
定するだけで、受信開始時に受信機側での拡散符号の同
期捕捉を素早く行うことが可能となる。
ていないときには、逆拡散のための拡散符号の送出速度
を、送信時の拡散符号の送出速度より遅くなるように設
定するだけで、受信開始時に受信機側での拡散符号の同
期捕捉を素早く行うことが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、こ
の発明の第1の実施の形態について説明するためのシス
テム構成図である。図1において、10はアンテナ、1
1は送受切換スイッチ、12,13は乗算器、14は発
振器、21は拡散変調器、22はデータ変調器、31は
逆拡散器、32はデータ復調器、33は拡散符号発生
器、34は送信用あるいは受信用の拡散符号を発生させ
るためのクロック発生器、35は拡散符号の位相進み遅
れ検出器、36はスイッチ、37は同期検出器、38は
スイッチ、39,40は基準電源、41は送受信時にス
イッチ10,11を切り換え制御する送受切換制御部で
あり、図中のスイッチ11,36の切り換えは、受信の
状態である。
いて、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、こ
の発明の第1の実施の形態について説明するためのシス
テム構成図である。図1において、10はアンテナ、1
1は送受切換スイッチ、12,13は乗算器、14は発
振器、21は拡散変調器、22はデータ変調器、31は
逆拡散器、32はデータ復調器、33は拡散符号発生
器、34は送信用あるいは受信用の拡散符号を発生させ
るためのクロック発生器、35は拡散符号の位相進み遅
れ検出器、36はスイッチ、37は同期検出器、38は
スイッチ、39,40は基準電源、41は送受信時にス
イッチ10,11を切り換え制御する送受切換制御部で
あり、図中のスイッチ11,36の切り換えは、受信の
状態である。
【0015】そして、乗算器12、発振器14、拡散変
調器21、データ変調器22、拡散符号発生器33、ク
ロック発生器34とにより送信機を構成している。送信
時において、送受切換制御部41はスイッチ11,36
を、図中の切り換えと反対側に切り換え制御する。デー
タ変調器22に入力された送信データは、ここで変調を
行い、拡散変調器21に入力する。これを、基準電源3
9あるいは40に基づいてクロック周波数が決定するク
ロック発生器34のクロックに基づいて、拡散符号発生
器33より拡散符号を発生させる。これを送信用の拡散
符号として、拡散変調器21で拡散変調した上で乗算器
12に入力する。ここで、発振器14で発生される信号
を基に、所定の無線通信用周波数に変換してアンテナ1
0から送信する。
調器21、データ変調器22、拡散符号発生器33、ク
ロック発生器34とにより送信機を構成している。送信
時において、送受切換制御部41はスイッチ11,36
を、図中の切り換えと反対側に切り換え制御する。デー
タ変調器22に入力された送信データは、ここで変調を
行い、拡散変調器21に入力する。これを、基準電源3
9あるいは40に基づいてクロック周波数が決定するク
ロック発生器34のクロックに基づいて、拡散符号発生
器33より拡散符号を発生させる。これを送信用の拡散
符号として、拡散変調器21で拡散変調した上で乗算器
12に入力する。ここで、発振器14で発生される信号
を基に、所定の無線通信用周波数に変換してアンテナ1
0から送信する。
【0016】また、乗算器13、発振器14および逆拡
散器31、拡散符号発生器33、拡散符号の位相進み遅
れ検出器35、クロック発生器34で構成される遅延ロ
ックループ、データ復調器32で受信機を構成してい
る。受信時において、送受切換制御部41はスイッチ1
1,36を、図中の切り換え状態に制御する。アンテナ
10から入ってくる受信信号は、乗算器13と発振器1
4からなる周波数変換器で処理しやすい低周波の信号に
変換した上で、逆拡散器31でスペクトラム逆拡散し、
データ復調器32で受信データを再現する。
散器31、拡散符号発生器33、拡散符号の位相進み遅
れ検出器35、クロック発生器34で構成される遅延ロ
ックループ、データ復調器32で受信機を構成してい
る。受信時において、送受切換制御部41はスイッチ1
1,36を、図中の切り換え状態に制御する。アンテナ
10から入ってくる受信信号は、乗算器13と発振器1
4からなる周波数変換器で処理しやすい低周波の信号に
変換した上で、逆拡散器31でスペクトラム逆拡散し、
データ復調器32で受信データを再現する。
【0017】また、逆拡散器31、拡散符号発生器3
3、拡散符号の位相進み遅れ検出器35、クロック発生
器34で構成される遅延ロックループで、受信時に受信
信号を拡散している拡散符号と拡散符号発生器33で発
生させる逆拡散用の拡散符号との同期を取り、逆拡散器
31でのスペクトラム逆拡散が正しく行われるようにし
ている。拡散符号発生器33で発生させる逆拡散用の拡
散符号は、基準電源39あるいは40に基づいてクロッ
ク周波数が決定するクロック発生器34のクロックによ
り発生させる。
3、拡散符号の位相進み遅れ検出器35、クロック発生
器34で構成される遅延ロックループで、受信時に受信
信号を拡散している拡散符号と拡散符号発生器33で発
生させる逆拡散用の拡散符号との同期を取り、逆拡散器
31でのスペクトラム逆拡散が正しく行われるようにし
ている。拡散符号発生器33で発生させる逆拡散用の拡
散符号は、基準電源39あるいは40に基づいてクロッ
ク周波数が決定するクロック発生器34のクロックによ
り発生させる。
【0018】ここで、同期検出器37は、受信信号の拡
散符号と拡散符号発生器33で発生させる逆拡散用の拡
散符号との同期捕捉が取れているかどうかを検出するた
めのもので、同期捕捉の捕捉状態によりスイッチ38
を、基準電源39,40のいずれかに切り換える。ここ
では、送信時の拡散符号の送出速度に対して、同期捕捉
ができていないときの受信時の拡散符号送出速度の方が
遅くなるように基準電源39,40の電圧値を設定して
ある。すなわち、送信時のクロック発生器34のクロッ
ク速度、及び受信時で拡散符号の同期捕捉ができた後の
クロック発生器34のフリーランのクロック速度は、基
準電源39の電圧により設定する。また、受信時に拡散
符号の同期捕捉ができていないときのクロック発生器3
4のフリーランのクロック速度は、基準電源40の電圧
により設定する。
散符号と拡散符号発生器33で発生させる逆拡散用の拡
散符号との同期捕捉が取れているかどうかを検出するた
めのもので、同期捕捉の捕捉状態によりスイッチ38
を、基準電源39,40のいずれかに切り換える。ここ
では、送信時の拡散符号の送出速度に対して、同期捕捉
ができていないときの受信時の拡散符号送出速度の方が
遅くなるように基準電源39,40の電圧値を設定して
ある。すなわち、送信時のクロック発生器34のクロッ
ク速度、及び受信時で拡散符号の同期捕捉ができた後の
クロック発生器34のフリーランのクロック速度は、基
準電源39の電圧により設定する。また、受信時に拡散
符号の同期捕捉ができていないときのクロック発生器3
4のフリーランのクロック速度は、基準電源40の電圧
により設定する。
【0019】図2は、この図1で構成されるスペクトラ
ム拡散通信の時分割多重装置を2台用いて時分割相互通
信を行う、送受信の場合に使用するスペクトラム拡散お
よび逆拡散用の拡散符号の位相について説明するための
説明図である。なお、送受信機Aと送受信機Bは、交互
に送信と受信を繰り返す時分割相互通信を行うものであ
る、とする。
ム拡散通信の時分割多重装置を2台用いて時分割相互通
信を行う、送受信の場合に使用するスペクトラム拡散お
よび逆拡散用の拡散符号の位相について説明するための
説明図である。なお、送受信機Aと送受信機Bは、交互
に送信と受信を繰り返す時分割相互通信を行うものであ
る、とする。
【0020】ここで、図2(a)で示すように、送受信
機Aと送受信機Bは距離Lo離れており、その間を電波
が伝搬するのにto時間がかかるものとする。従って、
Loとtoの間には、光速をcとすると、Lo=to・
cという関係がある。
機Aと送受信機Bは距離Lo離れており、その間を電波
が伝搬するのにto時間がかかるものとする。従って、
Loとtoの間には、光速をcとすると、Lo=to・
cという関係がある。
【0021】まず、送受信機Aが送信し、送受信機Bが
受信している場合を考えてみる。この場合の送受信機A
の送信データを拡散している拡散符号の位相とそれを受
信している送受信機Bが逆拡散するための拡散符号の位
相関係を、図2の(b)に示す。ここで、拡散符号の1
周期の始まりというのは、はっきりしないものである
が、説明の都合上、1周期に1度しか出てこないその拡
散符号のある特定の符号パターンに着目し、その部分か
ら拡散符号の1周期が始まるものとし、この始まりのタ
イミングを縦線で示している。図2の(b)で示すよう
に、送信している送受信機Aでの拡散符号の位相を基準
とすると、受信している送受信機Bでは、拡散符号の位
相は、電波が送受信機A,B間を伝搬するのにかかる時
間toだけ遅れていることになる。
受信している場合を考えてみる。この場合の送受信機A
の送信データを拡散している拡散符号の位相とそれを受
信している送受信機Bが逆拡散するための拡散符号の位
相関係を、図2の(b)に示す。ここで、拡散符号の1
周期の始まりというのは、はっきりしないものである
が、説明の都合上、1周期に1度しか出てこないその拡
散符号のある特定の符号パターンに着目し、その部分か
ら拡散符号の1周期が始まるものとし、この始まりのタ
イミングを縦線で示している。図2の(b)で示すよう
に、送信している送受信機Aでの拡散符号の位相を基準
とすると、受信している送受信機Bでは、拡散符号の位
相は、電波が送受信機A,B間を伝搬するのにかかる時
間toだけ遅れていることになる。
【0022】さて、この状態から、送受信機Bが送信
し、送受信機Aがそれを受信する状態に切り換わる場合
について考えてみる。この場合、送受信機Bは今まで受
信していたときに受信信号の逆拡散に使っていた拡散符
号を、位相状態を保ったまま送信時の拡散に使用する。
従って、送受信機Bでは受信状態から送信状態に移ると
きに、データの拡散および逆拡散に使用する拡散符号の
位相は、時間的に同期している。
し、送受信機Aがそれを受信する状態に切り換わる場合
について考えてみる。この場合、送受信機Bは今まで受
信していたときに受信信号の逆拡散に使っていた拡散符
号を、位相状態を保ったまま送信時の拡散に使用する。
従って、送受信機Bでは受信状態から送信状態に移ると
きに、データの拡散および逆拡散に使用する拡散符号の
位相は、時間的に同期している。
【0023】しかし、送受信機Bの送信データを拡散し
ている拡散符号は、もともと送受信機Aの拡散符号の位
相から、送受信機A,B間の距離Lo間を伝搬するのに
要する時間toだけ遅れて同期していたものであるか
ら、送受信機Aが受信開始時、送受信機Bから送られる
受信データは、それからさらに送受信機AB間の距離L
o間を逆向きに伝搬するのに要する時間toだけ遅れ
る。つまり、送受信機Aの拡散符号の位相に対して2t
o遅れて送受信機Aに到達する。この場合の送受信機B
の送信データを拡散している拡散符号の位相とそれを受
信している送受信機Aが逆拡散するために必要な拡散符
号の位相関係を第2図の(c)に示す。
ている拡散符号は、もともと送受信機Aの拡散符号の位
相から、送受信機A,B間の距離Lo間を伝搬するのに
要する時間toだけ遅れて同期していたものであるか
ら、送受信機Aが受信開始時、送受信機Bから送られる
受信データは、それからさらに送受信機AB間の距離L
o間を逆向きに伝搬するのに要する時間toだけ遅れ
る。つまり、送受信機Aの拡散符号の位相に対して2t
o遅れて送受信機Aに到達する。この場合の送受信機B
の送信データを拡散している拡散符号の位相とそれを受
信している送受信機Aが逆拡散するために必要な拡散符
号の位相関係を第2図の(c)に示す。
【0024】一方、送受信機Aは、今までデータを送信
するのに使っていた拡散符号の位相を保ったまま、同じ
拡散符号で受信データの逆拡散を始めようとする。従っ
て、送受信機Aの受信開始時には、送受信で使う拡散符
号の位相を2to遅らせれば、受信データを拡散してい
る拡散符号と逆拡散で使う拡散符号の位相が合致して、
正しく受信できるようになる。
するのに使っていた拡散符号の位相を保ったまま、同じ
拡散符号で受信データの逆拡散を始めようとする。従っ
て、送受信機Aの受信開始時には、送受信で使う拡散符
号の位相を2to遅らせれば、受信データを拡散してい
る拡散符号と逆拡散で使う拡散符号の位相が合致して、
正しく受信できるようになる。
【0025】そこで、受信時で同期捕捉していないとき
には、逆拡散のための拡散符号の送出速度を、送信時の
拡散符号の送出速度より遅くなるように設定することに
より、受信時と送信時の拡散符号の送出速度の差で2t
o分の拡散符号の位相をずらすのに要する時間だけで、
同期捕捉が可能となる。
には、逆拡散のための拡散符号の送出速度を、送信時の
拡散符号の送出速度より遅くなるように設定することに
より、受信時と送信時の拡散符号の送出速度の差で2t
o分の拡散符号の位相をずらすのに要する時間だけで、
同期捕捉が可能となる。
【0026】ここで、実施の形態によるスペクトラム拡
散通信の多重装置について、具体的に数字を上げて、受
信開始時の拡散符号の同期捕捉に必要な時間を見積もっ
てみる。
散通信の多重装置について、具体的に数字を上げて、受
信開始時の拡散符号の同期捕捉に必要な時間を見積もっ
てみる。
【0027】今、従来の技術の説明で具体的に数字を挙
げた例と同様に、送信時の拡散符号のチップレートを1
3Mチップ/s、受信時の逆拡散用拡散符号のフリーラ
ンチップレートを、送信時の拡散符号チップレートより
65kチップ/sだけ遅く設定してあるものとする。ま
た、拡散符号の周期は65kチップとし、通信相手も全
く同じ送受信機を使うとする。送受信機A,B間の距離
Loは、150mとする。従って、信号が送受信機A,
B間を伝搬するのに要する時間toは、光速cを300
000km/sとすると、0.5μsとなる。
げた例と同様に、送信時の拡散符号のチップレートを1
3Mチップ/s、受信時の逆拡散用拡散符号のフリーラ
ンチップレートを、送信時の拡散符号チップレートより
65kチップ/sだけ遅く設定してあるものとする。ま
た、拡散符号の周期は65kチップとし、通信相手も全
く同じ送受信機を使うとする。送受信機A,B間の距離
Loは、150mとする。従って、信号が送受信機A,
B間を伝搬するのに要する時間toは、光速cを300
000km/sとすると、0.5μsとなる。
【0028】これまでの説明から、図1に示すスペクト
ラム拡散通信の時分割多重装置を用いると、送受信機A
の受信開始時には、送受信で使う拡散符号の位相を2t
o、つまり1μs遅らせれば、受信データを拡散してい
る拡散符号と逆拡散で使う拡散符号の位相が合致して、
正しく受信できるようになる。ここで、拡散符号のチッ
プレートは13Mチップ/sなので、1μs遅らせると
いうことは、チップ数で13チップ分だけ拡散符号の位
相を遅らせればよいことになる。
ラム拡散通信の時分割多重装置を用いると、送受信機A
の受信開始時には、送受信で使う拡散符号の位相を2t
o、つまり1μs遅らせれば、受信データを拡散してい
る拡散符号と逆拡散で使う拡散符号の位相が合致して、
正しく受信できるようになる。ここで、拡散符号のチッ
プレートは13Mチップ/sなので、1μs遅らせると
いうことは、チップ数で13チップ分だけ拡散符号の位
相を遅らせればよいことになる。
【0029】受信時で同期捕捉していないときには、逆
拡散のための拡散符号の送出速度は、送信時の拡散符号
の送出速度より65kチップ/s遅くなるように設定し
てあるので、200μsの所要時間で拡散符号の位相が
13チップ遅れ、受信データを拡散している拡散符号と
逆拡散で使う拡散符号の位相が合致して、正しく受信で
きるようになる。そして同期がとれた時点で遅延ロック
ループが働いて、以後は同期を保持する。従って、拡散
符号の同期捕捉に要する時間は、僅か200μsで済む
ことになる。
拡散のための拡散符号の送出速度は、送信時の拡散符号
の送出速度より65kチップ/s遅くなるように設定し
てあるので、200μsの所要時間で拡散符号の位相が
13チップ遅れ、受信データを拡散している拡散符号と
逆拡散で使う拡散符号の位相が合致して、正しく受信で
きるようになる。そして同期がとれた時点で遅延ロック
ループが働いて、以後は同期を保持する。従って、拡散
符号の同期捕捉に要する時間は、僅か200μsで済む
ことになる。
【0030】この実施の形態によれば、時間分割による
双方向通信や多重通信を行う場合のように、送信と受信
を頻繁に繰り返す場合でも、受信開始時に受信機側での
拡散符号の同期捕捉を素早く行え、十分実用に耐える、
スペクトルラム拡散通信における時分割多重を実現でき
る。
双方向通信や多重通信を行う場合のように、送信と受信
を頻繁に繰り返す場合でも、受信開始時に受信機側での
拡散符号の同期捕捉を素早く行え、十分実用に耐える、
スペクトルラム拡散通信における時分割多重を実現でき
る。
【0031】これまでの説明では、送受信機2台を使用
した場合の、時分割の相互通信について説明したが、送
受信機を3台以上使って時分割多重通信を行う場合につ
いて説明する。
した場合の、時分割の相互通信について説明したが、送
受信機を3台以上使って時分割多重通信を行う場合につ
いて説明する。
【0032】図3は、図1で示すスペクトラム拡散通信
の時分割多重装置を3台を使用して、時分割多重通信を
行うときの、送受信の際に使うスペクトラム拡散および
逆拡散用の拡散符号の位相について説明するための説明
図である。
の時分割多重装置を3台を使用して、時分割多重通信を
行うときの、送受信の際に使うスペクトラム拡散および
逆拡散用の拡散符号の位相について説明するための説明
図である。
【0033】図3において、送受信機A,Bおよび送受
信機Cの内の1台がA,B,Cの順で順次送信を行い、
そのとき他の2台はそれを受信する時分割多重通信を行
っている、とする。
信機Cの内の1台がA,B,Cの順で順次送信を行い、
そのとき他の2台はそれを受信する時分割多重通信を行
っている、とする。
【0034】ここで、図3(a)で示すように、送受信
機Aと送受信機Bは距離L1離れており、その間を電波
が伝搬するのにt1の時間がかかるものとする。従っ
て、L1とt1の間には、光速をcとすると、L1=t
1・cという関係がある。同様に送受信機Aと送受信機
Cは距離L2離れており、その間を電波が伝搬するのに
t2の時間が、送受信機Bと送受信機Cは距離L3離れ
ており、その間を電波が伝搬するのにt3の時間がかか
るものとする。
機Aと送受信機Bは距離L1離れており、その間を電波
が伝搬するのにt1の時間がかかるものとする。従っ
て、L1とt1の間には、光速をcとすると、L1=t
1・cという関係がある。同様に送受信機Aと送受信機
Cは距離L2離れており、その間を電波が伝搬するのに
t2の時間が、送受信機Bと送受信機Cは距離L3離れ
ており、その間を電波が伝搬するのにt3の時間がかか
るものとする。
【0035】まず、送受信機Aが送信し、送受信機B及
送受信機Cが受信している場合を考えてみる。この場合
の送受信機Aの送信データを拡散している拡散符号の位
相と、それを受信している送受信機B及びCが逆拡散す
るための拡散符号の位相関係を図3(b)に示す。ここ
で、拡散符号の1周期の始まりというのは、はっきりし
ないものであるが、説明の都合上、1周期に1度しか出
てこないその拡散符号のある特定の符号パターンに着目
し、その部分から拡散符号の1周期が始まるものとし、
この始まりのタイミングを縦線で示している。図3の
(b)で示すように、送信している送受信機Aでの拡散
符号の位相を基準とすると、受信している送受信機Bで
の拡散符号の位相は、電波がA,B間を伝搬するのにか
かる時間t1だけ遅れ、同様に送受信機Cでの拡散符号
の位相は、電波が送受信機A,C間を伝搬するのにかか
る時間t2だけ遅れていることになる。
送受信機Cが受信している場合を考えてみる。この場合
の送受信機Aの送信データを拡散している拡散符号の位
相と、それを受信している送受信機B及びCが逆拡散す
るための拡散符号の位相関係を図3(b)に示す。ここ
で、拡散符号の1周期の始まりというのは、はっきりし
ないものであるが、説明の都合上、1周期に1度しか出
てこないその拡散符号のある特定の符号パターンに着目
し、その部分から拡散符号の1周期が始まるものとし、
この始まりのタイミングを縦線で示している。図3の
(b)で示すように、送信している送受信機Aでの拡散
符号の位相を基準とすると、受信している送受信機Bで
の拡散符号の位相は、電波がA,B間を伝搬するのにか
かる時間t1だけ遅れ、同様に送受信機Cでの拡散符号
の位相は、電波が送受信機A,C間を伝搬するのにかか
る時間t2だけ遅れていることになる。
【0036】さて、この状態から、送信するのが送受信
機Aから送受信機Bに移った場合を考えてみる。この場
合、送受信機Bは、図2を用いて説明した送受信機2台
の場合と同様、今まで受信していたときに受信信号の逆
拡散に使っていた拡散符号を、位相状態を保ったまま送
信時の拡散に使用する。従って、送受信機Bでは、受信
状態から送信状態に移るときに、データの拡散および逆
拡散に使用する拡散符号の位相は時間的に同期してい
る。
機Aから送受信機Bに移った場合を考えてみる。この場
合、送受信機Bは、図2を用いて説明した送受信機2台
の場合と同様、今まで受信していたときに受信信号の逆
拡散に使っていた拡散符号を、位相状態を保ったまま送
信時の拡散に使用する。従って、送受信機Bでは、受信
状態から送信状態に移るときに、データの拡散および逆
拡散に使用する拡散符号の位相は時間的に同期してい
る。
【0037】この場合、送受信機Aについては、送信か
ら受信へ動作を移すのは、図2を用いて説明した送受信
機2台の場合と同様であるから、説明は省略する。送受
信機Cについては、今まで送受信機Aが送信する信号を
受信していた状態から、送受信機Bが送信する信号の受
信に変わることになる。
ら受信へ動作を移すのは、図2を用いて説明した送受信
機2台の場合と同様であるから、説明は省略する。送受
信機Cについては、今まで送受信機Aが送信する信号を
受信していた状態から、送受信機Bが送信する信号の受
信に変わることになる。
【0038】このとき送受信機Bの送信データを拡散す
る拡散符号は、もともと送受信機Aの拡散符号の位相か
ら、送受信機A,B間の距離L1を伝搬するのに要する
時間t1だけ遅れて同期していたもので、送受信機Cに
送受信機Bから送られる受信データは、それからさらに
送受信機B,C間の距離L3を伝搬するのに要する時間
t3だけ遅れる。つまり、送受信機Aの送信していたと
きの拡散符号の位相に対して、t1+t3の時間遅れた
ものが送受信機Cに到達すことになる。この場合の送受
信機Bの送信データを拡散している拡散符号の位相と、
それを受信している送受信機Cが逆拡散するために必要
なの拡散符号の位相関係を図3の(c)に示す。
る拡散符号は、もともと送受信機Aの拡散符号の位相か
ら、送受信機A,B間の距離L1を伝搬するのに要する
時間t1だけ遅れて同期していたもので、送受信機Cに
送受信機Bから送られる受信データは、それからさらに
送受信機B,C間の距離L3を伝搬するのに要する時間
t3だけ遅れる。つまり、送受信機Aの送信していたと
きの拡散符号の位相に対して、t1+t3の時間遅れた
ものが送受信機Cに到達すことになる。この場合の送受
信機Bの送信データを拡散している拡散符号の位相と、
それを受信している送受信機Cが逆拡散するために必要
なの拡散符号の位相関係を図3の(c)に示す。
【0039】一方、送受信機Cは、今まで送受信機Aか
らの信号を受信していたときに使っていた拡散符号の位
相を保ったまま、同じ拡散符号で送受信機Bからの受信
データの逆拡散を始めようとする。この拡散符号の位相
は、図3(b)に示すように、送受信機Aの送信してい
たときの送受信機Aでの拡散符号の位相に対して、送受
信機A,C間の距離L2を伝搬するのに要する時間t2
だけ遅れている。
らの信号を受信していたときに使っていた拡散符号の位
相を保ったまま、同じ拡散符号で送受信機Bからの受信
データの逆拡散を始めようとする。この拡散符号の位相
は、図3(b)に示すように、送受信機Aの送信してい
たときの送受信機Aでの拡散符号の位相に対して、送受
信機A,C間の距離L2を伝搬するのに要する時間t2
だけ遅れている。
【0040】従って、送受信機Cが、送受信機Bの信号
の受信を始めるときには、送受信で使う拡散符号の位相
を、送受信機Aが送信していたときの送受信機Aの拡散
符号の位相を基準にして、t2遅れた状態からt1+t
3遅れた状態の時間に設定すれば、受信データを拡散し
ている拡散符号と逆拡散で使う拡散符号の位相が合致し
て、正しく受信できるようになる。
の受信を始めるときには、送受信で使う拡散符号の位相
を、送受信機Aが送信していたときの送受信機Aの拡散
符号の位相を基準にして、t2遅れた状態からt1+t
3遅れた状態の時間に設定すれば、受信データを拡散し
ている拡散符号と逆拡散で使う拡散符号の位相が合致し
て、正しく受信できるようになる。
【0041】ここで、図3(a)を見ればわかるよう
に、A,B,C間それぞれの距離L1,L2,L3の間
には、幾何学的に、L2≦L1+L3という関係がある
ことを考えると、その間を伝搬するのに必要な時間t
1,t2,t3の間にもt2≦t1+t3の関係がある
のは自明である。従って、送受信機Cが、送受信機Bの
信号の受信を始めるときに送受信で使う拡散符号の位相
を、送受信機Aが送信していたときの送受信機Aでの拡
散符号の位相を基準にして、t2遅れた状態からt1+
t3遅れた状態にするということは、送受信で使用する
拡散符号の位相を必ずゼロ以上の値となるt1+t3−
t2だけ遅れた状態にする、ということである。
に、A,B,C間それぞれの距離L1,L2,L3の間
には、幾何学的に、L2≦L1+L3という関係がある
ことを考えると、その間を伝搬するのに必要な時間t
1,t2,t3の間にもt2≦t1+t3の関係がある
のは自明である。従って、送受信機Cが、送受信機Bの
信号の受信を始めるときに送受信で使う拡散符号の位相
を、送受信機Aが送信していたときの送受信機Aでの拡
散符号の位相を基準にして、t2遅れた状態からt1+
t3遅れた状態にするということは、送受信で使用する
拡散符号の位相を必ずゼロ以上の値となるt1+t3−
t2だけ遅れた状態にする、ということである。
【0042】そのため送受信機Cについても、受信時に
同期捕捉されていないときには、逆拡散のための拡散符
号の送出速度を、送信時の拡散符号の送出速度より遅く
なるように設定することにより、受信時と送信時の拡散
符号の送出速度の差で2to分の拡散符号の位相をずら
すのに要する時間だけで、同期捕捉が可能となってい
る。
同期捕捉されていないときには、逆拡散のための拡散符
号の送出速度を、送信時の拡散符号の送出速度より遅く
なるように設定することにより、受信時と送信時の拡散
符号の送出速度の差で2to分の拡散符号の位相をずら
すのに要する時間だけで、同期捕捉が可能となってい
る。
【0043】以上の説明は、送受信機Aが送信し、送受
信機BとCが受信している状態から、送受信機Bが送信
し、送受信機AとCが受信している状態に切り換わると
きについてのものである。しかし、送受信機Bが送信
し、送受信機AとCが受信している状態から、送受信機
Cが送信し、送受信機AとBが受信している状態に切り
換わるときや送受信機Cが送信し、送受信機AとBが受
信している状態から、送受信機Aが送信し、送受信機B
とCが受信している状態に切り換わるときも全く同等で
ある。また、送受信機の台数が4台以上になった場合で
も、同時に送信するのは、1台のみであるから、以上の
説明の中の送受信機Cに相当するものが増えるだけで全
く問題ない。
信機BとCが受信している状態から、送受信機Bが送信
し、送受信機AとCが受信している状態に切り換わると
きについてのものである。しかし、送受信機Bが送信
し、送受信機AとCが受信している状態から、送受信機
Cが送信し、送受信機AとBが受信している状態に切り
換わるときや送受信機Cが送信し、送受信機AとBが受
信している状態から、送受信機Aが送信し、送受信機B
とCが受信している状態に切り換わるときも全く同等で
ある。また、送受信機の台数が4台以上になった場合で
も、同時に送信するのは、1台のみであるから、以上の
説明の中の送受信機Cに相当するものが増えるだけで全
く問題ない。
【0044】この実施の形態のように、3台以上の送受
信機を使って時間分割による多重通信を行い、送信と受
信を頻繁に繰り返す場合でも、受信開始時に受信機側で
の拡散符号の同期捕捉を素早く行え、十分実用に耐え
る、スペクトラム拡散通信の時分割多重を実現できる。
信機を使って時間分割による多重通信を行い、送信と受
信を頻繁に繰り返す場合でも、受信開始時に受信機側で
の拡散符号の同期捕捉を素早く行え、十分実用に耐え
る、スペクトラム拡散通信の時分割多重を実現できる。
【0045】ところで、図1の実施の形態では、受信時
で同期捕捉していないときには、逆拡散のための拡散符
号の送出速度を、送信時の拡散符号の送出速度より遅く
なるように設定するだけで、受信開始時に受信機側での
拡散符号の同期捕捉をすばやく行うことが可能となる。
で同期捕捉していないときには、逆拡散のための拡散符
号の送出速度を、送信時の拡散符号の送出速度より遅く
なるように設定するだけで、受信開始時に受信機側での
拡散符号の同期捕捉をすばやく行うことが可能となる。
【0046】しかし、この場合の受信開始時の同期捕捉
時間は、送信から受信に切り換わったとき、または受信
する相手が変わったときに発生する受信対象信号の拡散
符号の位相が、送受信機間の距離に応じて遅れるのを、
逆拡散のための拡散符号の送出速度を送信時の拡散符号
の送出速度より遅く設定し、その差分で送受信機間の距
離に応じた位相遅れに追いつくのに要する時間となる。
従って、逆拡散のための拡散符号の送出速度をより遅く
設定した方が、受信開始時の同期捕捉時間がより短くな
るのは自明である。
時間は、送信から受信に切り換わったとき、または受信
する相手が変わったときに発生する受信対象信号の拡散
符号の位相が、送受信機間の距離に応じて遅れるのを、
逆拡散のための拡散符号の送出速度を送信時の拡散符号
の送出速度より遅く設定し、その差分で送受信機間の距
離に応じた位相遅れに追いつくのに要する時間となる。
従って、逆拡散のための拡散符号の送出速度をより遅く
設定した方が、受信開始時の同期捕捉時間がより短くな
るのは自明である。
【0047】あまり遅く設定すると同期捕捉後、その状
態を保持する同期追尾のための遅延ロックループが正常
に働かなくなったり、拡散符号送出速度を決めるクロッ
ク発生器に必要なクロック速度の可変幅が大きくなる
が、そのようなクロック発生器の実現が困難になるた
め、遅く設定するのも限度がある。
態を保持する同期追尾のための遅延ロックループが正常
に働かなくなったり、拡散符号送出速度を決めるクロッ
ク発生器に必要なクロック速度の可変幅が大きくなる
が、そのようなクロック発生器の実現が困難になるた
め、遅く設定するのも限度がある。
【0048】そこで、図4を用い、受信開始時で同期捕
捉していないときに、逆拡散のための拡散符号の送出
を、送信から受信に切り換わったとき、あるいは受信す
る相手が変わったときに発生する受信対象信号の拡散符
号の位相が送受信機間の距離よる遅れに応じて、一定時
間停止させることにより、さらに大幅な同期捕捉時間の
短縮を図った、この発明の第2の実施の形態について説
明する。
捉していないときに、逆拡散のための拡散符号の送出
を、送信から受信に切り換わったとき、あるいは受信す
る相手が変わったときに発生する受信対象信号の拡散符
号の位相が送受信機間の距離よる遅れに応じて、一定時
間停止させることにより、さらに大幅な同期捕捉時間の
短縮を図った、この発明の第2の実施の形態について説
明する。
【0049】すなわち、クロック発生器34と拡散符号
発生器33の間にスイッチ43を設け、受信開始時にク
ロック停止制御部42を同期検出器37と送受切換制御
部41の出力に基づいて、スイッチ43をオン・オフ制
御するようにした部分の構成が図1の実施の形態と異な
るだけある。ここでは、図1と同一の構成部分には同一
の符号を付して説明する。
発生器33の間にスイッチ43を設け、受信開始時にク
ロック停止制御部42を同期検出器37と送受切換制御
部41の出力に基づいて、スイッチ43をオン・オフ制
御するようにした部分の構成が図1の実施の形態と異な
るだけある。ここでは、図1と同一の構成部分には同一
の符号を付して説明する。
【0050】まず、送信については、変調器22に入力
されたデータをここで変調した上で、拡散変調器21に
入力し、これをクロック発生器34のクロックを基に拡
散符号発生器33が発生した拡散符号を使い、拡散変調
器21で拡散変調して乗算器12に入力し、発振器14
で発生させる信号を基に所定の無線通信用周波数に変換
し、送受切換制御部41によりa側に切り換えられたス
イッチ11を介してアンテナ10から送信する。
されたデータをここで変調した上で、拡散変調器21に
入力し、これをクロック発生器34のクロックを基に拡
散符号発生器33が発生した拡散符号を使い、拡散変調
器21で拡散変調して乗算器12に入力し、発振器14
で発生させる信号を基に所定の無線通信用周波数に変換
し、送受切換制御部41によりa側に切り換えられたス
イッチ11を介してアンテナ10から送信する。
【0051】受信時、送受切換制御部41はスイッチ1
1,36を図中の切り換え状態に制御する。アンテナ1
0から入ってくる受信信号は、乗算器13と発振器14
で周波数変換し、逆拡散器31でスペクトラム逆拡散し
てデータ復調器32で受信データを再現する。また、遅
延ロックループで、受信時に受信信号を拡散している拡
散符号と拡散符号発生器33で発生させる逆拡散用の拡
散符号との同期を取り、逆拡散器31でのスペクトラム
逆拡散が正しく行われるようにする。拡散符号発生器3
3で発生させる逆拡散用の拡散符号は、基準電源39あ
るいは40に基づいてクロック周波数が決定するクロッ
ク発生器34のクロックにより発生させる。
1,36を図中の切り換え状態に制御する。アンテナ1
0から入ってくる受信信号は、乗算器13と発振器14
で周波数変換し、逆拡散器31でスペクトラム逆拡散し
てデータ復調器32で受信データを再現する。また、遅
延ロックループで、受信時に受信信号を拡散している拡
散符号と拡散符号発生器33で発生させる逆拡散用の拡
散符号との同期を取り、逆拡散器31でのスペクトラム
逆拡散が正しく行われるようにする。拡散符号発生器3
3で発生させる逆拡散用の拡散符号は、基準電源39あ
るいは40に基づいてクロック周波数が決定するクロッ
ク発生器34のクロックにより発生させる。
【0052】ここで、同期検出器37は、受信信号の拡
散符号と拡散符号発生器33で発生させる逆拡散用の拡
散符号との同期捕捉が取れているかどうかを検出するた
めのもので、同期捕捉の捕捉状態によりスイッチ38
を、基準電源39,40のいずれかに切り換える。送信
時の拡散符号の送出速度に対して、同期捕捉ができてい
ないときの受信時の拡散符号送出速度の方が遅くなるよ
うに、基準電源39,40の電圧値を設定してある。
散符号と拡散符号発生器33で発生させる逆拡散用の拡
散符号との同期捕捉が取れているかどうかを検出するた
めのもので、同期捕捉の捕捉状態によりスイッチ38
を、基準電源39,40のいずれかに切り換える。送信
時の拡散符号の送出速度に対して、同期捕捉ができてい
ないときの受信時の拡散符号送出速度の方が遅くなるよ
うに、基準電源39,40の電圧値を設定してある。
【0053】すなわち、送信時のクロック発生器34の
クロック速度、及び受信時で拡散符号の同期捕捉ができ
た後のクロック発生器34のフリーランのクロック速度
は、基準電源39の電圧により設定する。また、受信時
に拡散符号の同期捕捉ができていないときのクロック発
生器34のフリーランのクロック速度は、基準電源40
の電圧により設定する。
クロック速度、及び受信時で拡散符号の同期捕捉ができ
た後のクロック発生器34のフリーランのクロック速度
は、基準電源39の電圧により設定する。また、受信時
に拡散符号の同期捕捉ができていないときのクロック発
生器34のフリーランのクロック速度は、基準電源40
の電圧により設定する。
【0054】ところで、受信開始時にはクロック発生器
34と拡散符号発生器33の間に設けてあるスイッチ4
3を、クロック停止制御部42によりオフ制御する。こ
の受信開始時にスイッチ43をオフにする作用について
図4で構成される送受信機を2台用いた場合を例にして
説明する。
34と拡散符号発生器33の間に設けてあるスイッチ4
3を、クロック停止制御部42によりオフ制御する。こ
の受信開始時にスイッチ43をオフにする作用について
図4で構成される送受信機を2台用いた場合を例にして
説明する。
【0055】図4に構成される送受信機を2台用いて、
時分割相互通信を行うときでも、送受信のときに使うス
ペクトラム拡散および逆拡散用の拡散符号の位相につい
ては、図1の実施の形態の送受信機を2台用いた場合と
同様に、図2を用いて説明することができる。つまり、
図2において、送受信機Aと送受信機Bは交互に送信と
受信を繰り返す時分割相互通信をしているものとする。
時分割相互通信を行うときでも、送受信のときに使うス
ペクトラム拡散および逆拡散用の拡散符号の位相につい
ては、図1の実施の形態の送受信機を2台用いた場合と
同様に、図2を用いて説明することができる。つまり、
図2において、送受信機Aと送受信機Bは交互に送信と
受信を繰り返す時分割相互通信をしているものとする。
【0056】ここで、送受信機Aが送信し、送受信機B
がそれを受信するという状態から、送受信機Bが送信
し、送受信機Aがそれを受信するという状態に切り換わ
ったとき、送受信機Aの受信開始時に送受信で使う拡散
符号の位相を、送受信機Aと送受信機Bの間を電波が伝
搬するのにto時間がかかるものとして2toだけ遅ら
せれば、受信データを拡散している拡散符号と逆拡散で
使う拡散符号の位相が合致して、正しく受信できるよう
になるというのは、図1と同様である。
がそれを受信するという状態から、送受信機Bが送信
し、送受信機Aがそれを受信するという状態に切り換わ
ったとき、送受信機Aの受信開始時に送受信で使う拡散
符号の位相を、送受信機Aと送受信機Bの間を電波が伝
搬するのにto時間がかかるものとして2toだけ遅ら
せれば、受信データを拡散している拡散符号と逆拡散で
使う拡散符号の位相が合致して、正しく受信できるよう
になるというのは、図1と同様である。
【0057】そこで、まず図1の実施の形態の場合と同
様、受信時で同期捕捉していないときには、逆拡散のた
めの拡散符号の送出速度を送信時の拡散符号の送出速度
より遅くなるように設定することにより、受信時と送信
時の拡散符号の送出速度の差で2to分の拡散符号の位
相をずらすのに要する時間だけで、同期捕捉が可能とな
るようにする。
様、受信時で同期捕捉していないときには、逆拡散のた
めの拡散符号の送出速度を送信時の拡散符号の送出速度
より遅くなるように設定することにより、受信時と送信
時の拡散符号の送出速度の差で2to分の拡散符号の位
相をずらすのに要する時間だけで、同期捕捉が可能とな
るようにする。
【0058】さらに、時分割多重通信の場合、送信と受
信は頻繁に繰り返されるのを利用して、最初の受信開始
時に同期検出手段37から出力される、逆拡散の同期捕
捉ができたかどうかの信号を基に、同期捕捉にかかった
時間から拡散符号の位相差の2toを算出して記憶して
おき、次回の受信開始時にその分だけ拡散符号発生器3
3に供給するクロックをスイッチ43を操作して停止さ
せることにより、拡散符号の位相差分の2toの時間で
同期捕捉できる。
信は頻繁に繰り返されるのを利用して、最初の受信開始
時に同期検出手段37から出力される、逆拡散の同期捕
捉ができたかどうかの信号を基に、同期捕捉にかかった
時間から拡散符号の位相差の2toを算出して記憶して
おき、次回の受信開始時にその分だけ拡散符号発生器3
3に供給するクロックをスイッチ43を操作して停止さ
せることにより、拡散符号の位相差分の2toの時間で
同期捕捉できる。
【0059】このように、時間分割による双方向通信や
多重通信を行う場合、送信と受信を頻繁に繰り返すとき
でも、受信開始時に受信機側での拡散符号の同期捕捉を
すばやく行え、十分実用に耐え得るスペクトラム拡散通
信の時分割多重を実現している。
多重通信を行う場合、送信と受信を頻繁に繰り返すとき
でも、受信開始時に受信機側での拡散符号の同期捕捉を
すばやく行え、十分実用に耐え得るスペクトラム拡散通
信の時分割多重を実現している。
【0060】ただし、最初の受信開始時に同期捕捉にか
かった時間から拡散符号の位相差の2toを算出して記
憶しておき、次回の受信開始時にその分だけ拡散符号発
生器33に供給するクロックをスイッチ43を操作して
停止させるのは、送受信機A,B間の距離が変化し、特
に近ずく場合は、問題が生じる場合がある。すなわち、
送受信機間の距離が近ずく場合、最初の受信開始時に拡
散符号の位相差が2toであっても次の受信開始時に
は、拡散符号の位相差は2toよりも短くなる。このた
め受信開始時に拡散符号発生器からの拡散符号の送出を
2to止めると、受信した信号を拡散している拡散符号
の位相よりも、逆拡散用の拡散符号のほうが、位相が遅
れることになる。
かった時間から拡散符号の位相差の2toを算出して記
憶しておき、次回の受信開始時にその分だけ拡散符号発
生器33に供給するクロックをスイッチ43を操作して
停止させるのは、送受信機A,B間の距離が変化し、特
に近ずく場合は、問題が生じる場合がある。すなわち、
送受信機間の距離が近ずく場合、最初の受信開始時に拡
散符号の位相差が2toであっても次の受信開始時に
は、拡散符号の位相差は2toよりも短くなる。このた
め受信開始時に拡散符号発生器からの拡散符号の送出を
2to止めると、受信した信号を拡散している拡散符号
の位相よりも、逆拡散用の拡散符号のほうが、位相が遅
れることになる。
【0061】そして、その遅れが、遅延ロックループの
引き込み範囲を越えていれば、受信時で同期捕捉してい
ないときには、逆拡散のための拡散符号の送出速度を、
送信時の拡散符号の送出速度より遅くなるように設定し
ているため、逆拡散のための拡散符号の位相ははますま
す遅れていき、拡散符号1周期分遅れてようやく同期捕
捉することになる。こうなると、拡散符号の同期捕捉に
非常な時間がかかることになり実用的ではない。
引き込み範囲を越えていれば、受信時で同期捕捉してい
ないときには、逆拡散のための拡散符号の送出速度を、
送信時の拡散符号の送出速度より遅くなるように設定し
ているため、逆拡散のための拡散符号の位相ははますま
す遅れていき、拡散符号1周期分遅れてようやく同期捕
捉することになる。こうなると、拡散符号の同期捕捉に
非常な時間がかかることになり実用的ではない。
【0062】送受信機A,B間の距離が変化する場合
は、送受信機間の距離が近ずく場合を考え、最初の受信
開始時に同期捕捉にかかった時間から割り出した拡散符
号の位相差が2toでも、次回の受信開始時時には、拡
散符号の位相差が2toよりも短くなる分を見込んで2
toよりも少なく、拡散符号発生器33から送出する拡
散符号の停止時間を設定することによりこの問題を解決
できる。この場合、送受信機間の距離が変化しなかった
り、遠ざかったりすると、受信開始時、拡散符号発生器
からの拡散符号に送出が停止した状態から再開した時点
で、まだ受信した信号を拡散している拡散符号の位相
が、逆拡散用の拡散符号の位相よりまだ遅れていること
になる。
は、送受信機間の距離が近ずく場合を考え、最初の受信
開始時に同期捕捉にかかった時間から割り出した拡散符
号の位相差が2toでも、次回の受信開始時時には、拡
散符号の位相差が2toよりも短くなる分を見込んで2
toよりも少なく、拡散符号発生器33から送出する拡
散符号の停止時間を設定することによりこの問題を解決
できる。この場合、送受信機間の距離が変化しなかった
り、遠ざかったりすると、受信開始時、拡散符号発生器
からの拡散符号に送出が停止した状態から再開した時点
で、まだ受信した信号を拡散している拡散符号の位相
が、逆拡散用の拡散符号の位相よりまだ遅れていること
になる。
【0063】しかし、受信時で同期捕捉していない場合
は、逆拡散のための拡散符号の送出速度を、送信時の拡
散符号の送出速度より遅くなるように設定しているた
め、受信時と送信時の拡散符号の送出速度の差により、
残った位相遅れの分だけ、拡散符号の位相をずらすのに
要する時間だけで、同期捕捉が可能であるため何ら問題
ない。
は、逆拡散のための拡散符号の送出速度を、送信時の拡
散符号の送出速度より遅くなるように設定しているた
め、受信時と送信時の拡散符号の送出速度の差により、
残った位相遅れの分だけ、拡散符号の位相をずらすのに
要する時間だけで、同期捕捉が可能であるため何ら問題
ない。
【0064】ここで、この実施の形態によるスペクトラ
ム拡散通信の多重装置について、具体的に数字を上げ
て、受信開始時の拡散符号の同期捕捉に必要な時間を見
積もってみる。
ム拡散通信の多重装置について、具体的に数字を上げ
て、受信開始時の拡散符号の同期捕捉に必要な時間を見
積もってみる。
【0065】図1の実施の形態で具体的な数字を挙げて
説明した場合と同じように、送信時の拡散符号のチップ
レートを13Mチップ/s、受信時の逆拡散用拡散符号
のフリーランチップレートを送信時拡散符号チップレー
トより65kチップ/sだけ遅く設定してあるものとす
る。拡散符号の周期は65kチップとし、通信相手も全
く同じ送受信機を使うものとする。送受信機A,B間の
距離Loは、150mとする。従って、信号が送受信機
間を伝搬するのに要する時間toは、光速cを3000
00km/sとすると、0.5μsとなる。
説明した場合と同じように、送信時の拡散符号のチップ
レートを13Mチップ/s、受信時の逆拡散用拡散符号
のフリーランチップレートを送信時拡散符号チップレー
トより65kチップ/sだけ遅く設定してあるものとす
る。拡散符号の周期は65kチップとし、通信相手も全
く同じ送受信機を使うものとする。送受信機A,B間の
距離Loは、150mとする。従って、信号が送受信機
間を伝搬するのに要する時間toは、光速cを3000
00km/sとすると、0.5μsとなる。
【0066】これまでの説明から、図1に示すスペクト
ラム拡散通信の多重装置を用いると、送受信機Aの受信
開始時には、送受信で使う拡散符号の位相を2to、つ
まり1μs遅らせれば、受信データを拡散している拡散
符号と逆拡散で使う拡散符号の位相が合致して、正しく
受信できるようになる。ここで、拡散符号のチップレー
トは13Mチップ/sであることから、1μs遅らせる
ということは、チップ数で13チップ分だけ拡散符号の
位相を遅らせればよいことになる。
ラム拡散通信の多重装置を用いると、送受信機Aの受信
開始時には、送受信で使う拡散符号の位相を2to、つ
まり1μs遅らせれば、受信データを拡散している拡散
符号と逆拡散で使う拡散符号の位相が合致して、正しく
受信できるようになる。ここで、拡散符号のチップレー
トは13Mチップ/sであることから、1μs遅らせる
ということは、チップ数で13チップ分だけ拡散符号の
位相を遅らせればよいことになる。
【0067】さて、受信時で同期捕捉していないときに
は、逆拡散のための拡散符号の送出速度は、送信時の拡
散符号の送出速度より65kチップ/s遅くなるように
設定してあるので、最初の受信時には、200μsの所
要時間で拡散符号の位相が13チップ遅れ、受信データ
を拡散している拡散符号と逆拡散で使う拡散符号の位相
が合致して、正しく受信できるようになる。そして同期
がとれた時点で遅延ロックループが働いて、以後は同期
を保持する。従って、拡散符号の同期捕捉に要する時間
は、200μsとなる。
は、逆拡散のための拡散符号の送出速度は、送信時の拡
散符号の送出速度より65kチップ/s遅くなるように
設定してあるので、最初の受信時には、200μsの所
要時間で拡散符号の位相が13チップ遅れ、受信データ
を拡散している拡散符号と逆拡散で使う拡散符号の位相
が合致して、正しく受信できるようになる。そして同期
がとれた時点で遅延ロックループが働いて、以後は同期
を保持する。従って、拡散符号の同期捕捉に要する時間
は、200μsとなる。
【0068】このとき送受信機Aでは、受信時で同期捕
捉していないとき、逆拡散のための拡散符号の送出速度
は、送信時の拡散符号の送出速度より65kチップ/s
遅くなるように設定してので、受信時の同期捕捉をする
とき、拡散符号の位相が1チップずれるのに15.4μ
sかかることがわかっている。拡散符号の同期をとるの
に200μs時間がかかれば、これから受信開始時に受
信データを拡散している拡散符号が逆拡散で使う拡散符
号の位相拡散符号の位相に対して13チップ、時間にし
て1μs遅れていることが算出することができる。
捉していないとき、逆拡散のための拡散符号の送出速度
は、送信時の拡散符号の送出速度より65kチップ/s
遅くなるように設定してので、受信時の同期捕捉をする
とき、拡散符号の位相が1チップずれるのに15.4μ
sかかることがわかっている。拡散符号の同期をとるの
に200μs時間がかかれば、これから受信開始時に受
信データを拡散している拡散符号が逆拡散で使う拡散符
号の位相拡散符号の位相に対して13チップ、時間にし
て1μs遅れていることが算出することができる。
【0069】そこで、これを記憶しておき、次回の送受
信機Aが受信するとき、送受信機A,B間の距離が近ず
く場合の不具合を防ぐ余裕としてたとえば1チップと
り、13チップの位相ずれに対し12チップ分、時間に
して0.92μs逆拡散で使う拡散符号の送出を停止す
る。これにより、受信開始時に受信データを拡散してい
る拡散符号が逆拡散で使う拡散符号の位相拡散符号の位
相は、1チップ遅れているだけとなる。
信機Aが受信するとき、送受信機A,B間の距離が近ず
く場合の不具合を防ぐ余裕としてたとえば1チップと
り、13チップの位相ずれに対し12チップ分、時間に
して0.92μs逆拡散で使う拡散符号の送出を停止す
る。これにより、受信開始時に受信データを拡散してい
る拡散符号が逆拡散で使う拡散符号の位相拡散符号の位
相は、1チップ遅れているだけとなる。
【0070】送受信機Aでは、受信時で同期捕捉してい
ないとき、逆拡散のための拡散符号の送出速度は、送信
時の拡散符号の送出速度より65kチップ/s遅くなる
ように設定してあるので、受信時の同期捕捉をすると
き、拡散符号の位相が残りの1チップずれるのに15.
4μsかかって、受信データを拡散している拡散符号と
逆拡散で使う拡散符号の位相が合致して、正しく受信で
きるようになる。
ないとき、逆拡散のための拡散符号の送出速度は、送信
時の拡散符号の送出速度より65kチップ/s遅くなる
ように設定してあるので、受信時の同期捕捉をすると
き、拡散符号の位相が残りの1チップずれるのに15.
4μsかかって、受信データを拡散している拡散符号と
逆拡散で使う拡散符号の位相が合致して、正しく受信で
きるようになる。
【0071】従って、受信開始時に拡散符号の同期捕捉
に要する1回目の時間は、200μs必要であるが、2
回目からの時間は、僅か16.3μsとなる。
に要する1回目の時間は、200μs必要であるが、2
回目からの時間は、僅か16.3μsとなる。
【0072】なお、送受信機A,B間のの距離が近ずく
場合の不具合を防ぐ余裕として1チップとったが、これ
は、時間にして0.077μsである。これは、図2
(a)で示す式に当てはめると、送受信機A,B間の距
離が11.5m近づいたことに相当する。ここで、送受
信機Aと送受信機Bの時分割多重による送受信の繰り返
し時間を100msとすると、ある受信開始時から次の
受信開始時までの間でこの距離近づくためには、秒速1
15mの速さで送受信機A,Bが接近しなければならな
いが、これは航空機との通信を除いた通常の用途では非
現実的な速さである。従って、この具体的な数字を上げ
た例では、実用上送受信機A,B間の距離が近ずくこと
による不具合が起こることはない。
場合の不具合を防ぐ余裕として1チップとったが、これ
は、時間にして0.077μsである。これは、図2
(a)で示す式に当てはめると、送受信機A,B間の距
離が11.5m近づいたことに相当する。ここで、送受
信機Aと送受信機Bの時分割多重による送受信の繰り返
し時間を100msとすると、ある受信開始時から次の
受信開始時までの間でこの距離近づくためには、秒速1
15mの速さで送受信機A,Bが接近しなければならな
いが、これは航空機との通信を除いた通常の用途では非
現実的な速さである。従って、この具体的な数字を上げ
た例では、実用上送受信機A,B間の距離が近ずくこと
による不具合が起こることはない。
【0073】このように、この実施の形態によっても、
時間分割による双方向通信や多重通信を行う場合のよう
に送信と受信を頻繁に繰り返す場合でも、受信開始時に
受信機側での拡散符号の同期捕捉をすばやく行え、十分
実用に耐える、スペクトラム拡散通信の時分割多重装置
を実現できる。
時間分割による双方向通信や多重通信を行う場合のよう
に送信と受信を頻繁に繰り返す場合でも、受信開始時に
受信機側での拡散符号の同期捕捉をすばやく行え、十分
実用に耐える、スペクトラム拡散通信の時分割多重装置
を実現できる。
【0074】図5は、この発明のスペクトラム拡散通信
の時分割多重装置を、家庭内における信号伝送に応用し
た場合を模式図で示している。図5において、送受信機
Aをテレビモニター51に接続し、送受信機Bをビデオ
テープレコーダ52に接続してある。ここでは、送受信
機Aから送信されるデータは、ビデオテープレコーダ5
2の制御情報で、送受信機Bで受信しビデオテープレコ
ーダ52を制御する。また、送受信機Bから送信される
データは、ビデオテープレコーダで52再生する映像情
報で、送受信機Aで受信し、テレビモニター51に表示
するようになっている。
の時分割多重装置を、家庭内における信号伝送に応用し
た場合を模式図で示している。図5において、送受信機
Aをテレビモニター51に接続し、送受信機Bをビデオ
テープレコーダ52に接続してある。ここでは、送受信
機Aから送信されるデータは、ビデオテープレコーダ5
2の制御情報で、送受信機Bで受信しビデオテープレコ
ーダ52を制御する。また、送受信機Bから送信される
データは、ビデオテープレコーダで52再生する映像情
報で、送受信機Aで受信し、テレビモニター51に表示
するようになっている。
【0075】ビデオテープレコーダ52の制御情報と
は、具体的にはテープの再生、停止、早送り、巻き戻し
の制御やスローやスチル等の特殊再生を指示する情報の
ことである。従って、ビデオテープレコーダ52で再生
する映像情報に比べ、情報量は著しく少なく、たとえば
情報量で1/100以下である。そこで、送受信機Aと
送受信機Bで時分割相互通信をするときの、送信時間の
比を図6で示すように、たとえば1対99に設定するこ
とができる。このように設定することにより、無線区間
の伝送容量の無駄使いをできるだけ防ぐ設定が可能であ
る。
は、具体的にはテープの再生、停止、早送り、巻き戻し
の制御やスローやスチル等の特殊再生を指示する情報の
ことである。従って、ビデオテープレコーダ52で再生
する映像情報に比べ、情報量は著しく少なく、たとえば
情報量で1/100以下である。そこで、送受信機Aと
送受信機Bで時分割相互通信をするときの、送信時間の
比を図6で示すように、たとえば1対99に設定するこ
とができる。このように設定することにより、無線区間
の伝送容量の無駄使いをできるだけ防ぐ設定が可能であ
る。
【0076】この場合の時分割相互通信の繰り返し周期
を、図4の実施の形態の具体例で説明した場合と同じく
100msとすると、送受信機Aの送信が1msで送受
信機Bの送信が99msとなる。時分割相互通信の繰り
返し周期が100msであれば、テレビモニター51か
らビデオテープレコーダ52に送られる制御情報は、最
悪でも100ms遅延するだけでビデオテープレコーダ
52に到達するので、テレビモニター51を見ている人
間の感覚では、実時間で快適に制御されているとみなせ
る。
を、図4の実施の形態の具体例で説明した場合と同じく
100msとすると、送受信機Aの送信が1msで送受
信機Bの送信が99msとなる。時分割相互通信の繰り
返し周期が100msであれば、テレビモニター51か
らビデオテープレコーダ52に送られる制御情報は、最
悪でも100ms遅延するだけでビデオテープレコーダ
52に到達するので、テレビモニター51を見ている人
間の感覚では、実時間で快適に制御されているとみなせ
る。
【0077】この場合、送受信機Bでビデオテープレコ
ーダ52に送られる制御情報を1回に受信する時間は、
僅か1msしかない。このため、図7で示す従来の遅延
ロックループを受信機で使うもののように、同期捕捉に
平均0.5秒かかるようなものでは全く対応できない。
これに対してこの発明では、たとえば図4の実施の形態
で説明した場合のように、最初の1回目で200μs、
2回目以降は、15.4μs程度の時間で同期捕捉でき
るので、ビデオテープレコーダ52に送られる制御情報
を送受信機Bで受信する時間の1ms中で、十分対応で
きる。
ーダ52に送られる制御情報を1回に受信する時間は、
僅か1msしかない。このため、図7で示す従来の遅延
ロックループを受信機で使うもののように、同期捕捉に
平均0.5秒かかるようなものでは全く対応できない。
これに対してこの発明では、たとえば図4の実施の形態
で説明した場合のように、最初の1回目で200μs、
2回目以降は、15.4μs程度の時間で同期捕捉でき
るので、ビデオテープレコーダ52に送られる制御情報
を送受信機Bで受信する時間の1ms中で、十分対応で
きる。
【0078】このように、図5に示す家庭内における信
号伝送に応用した場合でも、受信開始時に受信機側での
拡散符号の同期捕捉を素早く行え、十分実用に耐え得る
スペクトラム拡散通信における時分割多重の実現が可能
となる。
号伝送に応用した場合でも、受信開始時に受信機側での
拡散符号の同期捕捉を素早く行え、十分実用に耐え得る
スペクトラム拡散通信における時分割多重の実現が可能
となる。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、遅延ロックループ
を用いて、スペクトラム拡散通信の受信機を構成しなが
ら、受信開始時に拡散符号の同期補捉を高速に行うこと
ができようにしたため、スペクトラム拡散方式を用いた
通信で、時間分割による双方向通信や多重通信を行う場
合のように送信と受信を頻繁に繰り返す場合でも、ルー
プ同期受信開始時に受信機側での拡散符号の同期補捉を
素早く行うことができる。
を用いて、スペクトラム拡散通信の受信機を構成しなが
ら、受信開始時に拡散符号の同期補捉を高速に行うこと
ができようにしたため、スペクトラム拡散方式を用いた
通信で、時間分割による双方向通信や多重通信を行う場
合のように送信と受信を頻繁に繰り返す場合でも、ルー
プ同期受信開始時に受信機側での拡散符号の同期補捉を
素早く行うことができる。
【図1】この発明の第1の実施の形態を説明するための
システム構成図。
システム構成図。
【図2】図1のシステムを2台構成とした場合の、動作
について説明するための説明図。
について説明するための説明図。
【図3】図1のシステムを3台構成とした場合の、動作
について説明するための説明図。
について説明するための説明図。
【図4】この発明の第2の実施の形態を説明するための
システム構成図。
システム構成図。
【図5】この発明を家庭内における信号伝送に応用した
応用例について説明するための模式図。
応用例について説明するための模式図。
【図6】図5の動作について説明するための説明図。
【図7】従来のスペクトラム拡散通信装置について説明
するための構成図。
するための構成図。
10…アンテナ、11,36,38,43…スイッチ、
12,13…乗算器、14…発振器、21…拡散変調
器、22…データ変換器、31…逆拡散器、32…デー
タ復調器、33…拡散符号発生器、34…クロック発生
器、35…位相進み遅れ検出器、37…同期検出器、3
9,40…基準電源、41…送受切換制御部、42…ク
ロック停止制御部。
12,13…乗算器、14…発振器、21…拡散変調
器、22…データ変換器、31…逆拡散器、32…デー
タ復調器、33…拡散符号発生器、34…クロック発生
器、35…位相進み遅れ検出器、37…同期検出器、3
9,40…基準電源、41…送受切換制御部、42…ク
ロック停止制御部。
Claims (6)
- 【請求項1】 送信時拡散変調するための送信用拡散符
号および受信時逆拡散するための受信用拡散符号が、時
間的に常に決まった位相関係を保持したものとなるよう
にした、送信用および受信用拡散符号発生手段と、 前記送信用拡散符号で送信するデータを拡散変調する拡
散変調手段と、 前記受信用拡散符号で受信データを逆拡散する逆拡散手
段と、 受信時に受信信号を拡散している拡散符号に、前記受信
用拡散符号発生手段から出力される受信用拡散符号の同
期を取るための遅延ロックループとを備え、 受信時に同期捕捉していないときには、逆拡散のための
前記受信用拡散符号の送出速度を、送信時の前記送信用
拡散符号の送出速度より遅くなるように設定することを
特徴とするスペクトラム拡散通信の時分割多重装置。 - 【請求項2】 前記送信用および受信用拡散符号発生手
段に、クロックを供給するクロック発生手段を備え、 前記クロック発生手段から供給されるクロックの周波数
を変化させることにより拡散符号送出速度が変化でき、 前記クロック発生手段にはクロック周波数の制御のため
に、送信用拡散符号の送出速度を設定する第1の基準
と、受信時で同期捕捉していないときに、逆拡散のため
の受信用拡散符号の送出速度を設定する第2の基準を持
ち、 送信時には前記第1の基準を用いて前記拡散符号発生手
段の供給するクロック周波数を設定し、受信時で同期捕
捉していないときには、前記第2の基準を用いて前記拡
散符号発生手段に供給するクロック周波数を設定し、 前記第1の基準を用いたときの前記送信用拡散符号発生
手段から出力される拡散符号の送出速度に対し、前記第
2の基準を用いたときの前記受信用拡散符号発生手段か
ら出力される拡散符号の送出速度が遅くなるように前記
第1および第2の基準を設定してなることを特徴とする
請求項1記載のスペクトラム拡散通信の時分割多重装
置。 - 【請求項3】 前記送信用および受信用拡散符号発生手
段に、クロックを供給するクロック生手段から供給され
るクロックの周波数を変化させて、拡散符号送出速度を
変化可能とし、 前記クロック発生手段にはクロック周波数の制御のため
に、送信用拡散符号の送出速度を設定する第1の基準
と、受信時で同期捕捉していないときに、逆拡散のため
の受信用拡散符号の送出速度を設定する第2の基準を有
し、 送信時には前記第1の基準を用いて前記拡散符号発生手
段の供給するクロック周波数を設定し、 受信時で同期捕捉していないときには、前記第2の基準
を用いて前記拡散符号発生手段に供給するクロック周波
数を設定し、 前記第1の基準を用いたときの前記送信用拡散符号発生
手段から出力される拡散符号の送出速度に対し、前記第
2の基準を用いたときの前記受信用拡散符号発生手段か
ら出力される拡散符号の送出速度が遅くなるように前記
第1および第2の基準を設定し、 さらに受信時に拡散符号の同期状態を検出するの同期検
出手段を備え、 受信時で同期捕捉した場合には、そのとき前記受信用拡
散符号発生手段に供給する前記クロック発生手段のクロ
ックのフリーラン周波数を、前記第1の基準を用いて送
信時のクロック周波数と同一になるように設定してなる
ことを特徴とする請求項1記載のスペクトラム拡散通信
の時分割多重装置。 - 【請求項4】 前記クロック発生手段からのクロックを
停止し、前記送信用および受信用拡散符号発生手段から
の拡散符号の送出を停止させることができるクロック停
止制御手段を備え、 前記同期検出手段の出力により受信開始時に同期捕捉に
要する時間を計測し、受信開始時の同期捕捉に要した時
間に応じて、次回の同一相手局からの通信の受信開始時
に、前記クロック停止制御手段の制御により前記クロッ
ク発生手段からのクロックの送出を一定期間停止し、 前記クロックの一定期間停止に伴って、逆拡散のため前
記拡散符号発生手段の拡散符号の送出を停止させること
によって、受信開始時の同期捕捉時間を短かくしてなる
ことを特徴とする請求項2または3記載のスペクトラム
拡散通信の時分割多重装置。 - 【請求項5】 送信時拡散変調するための送信用拡散符
号と受信時逆拡散するための受信用拡散符号が、時間的
に常に決まった位相関係を保持したものとなるようにし
た送信用および受信用拡散符号発生手段と、 前記送信用拡散符号で送信するデータを拡散変調する拡
散変調手段と、 前記受信用拡散符号で受信データを逆拡散する逆拡散手
段と、 受信時に受信信号を拡散している拡散符号に前記受信用
拡散符号発生手段から出力される受信用拡散符号の同期
を取るための遅延ロックループと、 受信時に受信信号に重畳された拡散符号と前記受信用拡
散信号との同期状態を検出する同期検出手段とを備え、 受信時で同期捕捉していないときには、逆拡散のための
受信用拡散符号の送出速度を送信時の送信用拡散符号の
送出速度より遅くなるように設定し、さらに同期検出手
段の出力により受信開始時に同期捕捉に要する時間を計
測し、受信開始時の同期捕捉に要した時間に応じて、次
回の同一相手局からの通信の受信開始時に逆拡散のため
拡散符号発生手段の拡散符号の送出を一定時間停止させ
ることにより受信開始時の同期捕捉時間を短縮すること
を特徴とするスペクトラム拡散通信の時分割多重装置。 - 【請求項6】 前記送信用および受信用拡散符号発生手
段は、同一の拡散符号発生手段を送信および受信時とも
に使用し、同一の拡散符号で送信時の拡散変調と受信時
の逆拡散を行うことを特徴とする請求項1または5記載
のスペクトラム拡散通信の時分割多重装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8101522A JPH09289473A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | スペクトラム拡散通信の時分割多重装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8101522A JPH09289473A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | スペクトラム拡散通信の時分割多重装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09289473A true JPH09289473A (ja) | 1997-11-04 |
Family
ID=14302835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8101522A Withdrawn JPH09289473A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | スペクトラム拡散通信の時分割多重装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09289473A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003500892A (ja) * | 1999-05-19 | 2003-01-07 | モトローラ・インコーポレイテッド | スペクトル拡散信号の取得のための方法および装置 |
-
1996
- 1996-04-23 JP JP8101522A patent/JPH09289473A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003500892A (ja) * | 1999-05-19 | 2003-01-07 | モトローラ・インコーポレイテッド | スペクトル拡散信号の取得のための方法および装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030701 |