JPH08162999A - スペクトラム拡散通信システム - Google Patents

スペクトラム拡散通信システム

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JPH08162999A
JPH08162999A JP6319140A JP31914094A JPH08162999A JP H08162999 A JPH08162999 A JP H08162999A JP 6319140 A JP6319140 A JP 6319140A JP 31914094 A JP31914094 A JP 31914094A JP H08162999 A JPH08162999 A JP H08162999A
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signal
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circuit
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spread
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JP6319140A
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Norihiro Mochizuki
規弘 望月
Toshihiko Akeboshi
俊彦 明星
Rie Suzuki
理恵 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速に同期捕捉可能なスペクトラム拡散通信
システムを提供することにある。 【構成】 受信待ち状態では、親局に備えられた遅延回
路は親局から子局への伝送、および子局から親局への伝
送によって生じる遅延を略補償して、第1の拡散符号発
生器からの出力を同期回路に入力して同期をとっておく
ため、信号受信前の第2の拡散符号発生器から出力され
る拡散符号の位相を、受信される信号の位相近傍に予め
セットすることができ、信号受信時から同期捕捉に要す
る時間を短縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、親局と子局との間で時
分割二重通信を行うスペクトラム拡散通信システムに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、スペクトラム拡散通信方式で
は、送信側において、疑似雑音符号(PN符号)等の拡
散符号系列を用いることにより、原データに比べてきわ
めて広い帯域幅を持つ信号を生成し、RF(無線周波
数)信号に変換して伝送する。
【0003】一方、受信側では、送信側と同一の拡散符
号を用いて受信信号との相関をとる逆拡散を行って受信
信号を原データに対応した帯域幅を持つ狭帯域信号に変
換する。続いて通常のデータ復調を行い、原データを再
生する。
【0004】このように、スペクトラム拡散通信方式で
は、情報帯域幅に対し送信帯域幅が極めて広いので、送
信帯域幅が一定の条件下では、上り回線と下り回線とで
異なる周波数を利用することは難しい。そこで、このよ
うな条件下で双方向通信する方法として、上り回線と下
り回線で同じ周波数を用いて時間を異ならせて通信を行
う時分割二重通信という方法が存在する。
【0005】図7は、従来のスペクトラム拡散通信シス
テムにおける親局の構成を示すブロック図であり、図8
は、同子局の構成を示すブロック図である。
【0006】最初に、親局から子局に伝送される場合に
ついて説明する。まず、親局にて入力されたデータは、
第1の拡散符号発生器102からの出力される送信用拡
散符号により拡散変調回路101にて広帯域拡散信号に
変換される。この広帯域拡散信号は、高周波部103に
より所望の周波数に変換されて送信アンテナ104にて
送信される。
【0007】子局では、受信アンテナ201にて受信さ
れた信号は、高周波部202により中間周波信号に変換
される。この中間周波信号は、同期回路203に入力さ
れ、同期回路203では、この中間周波信号に対する拡
散符号同期およびクロック同期が確立され、符号同期信
号およびクロック信号が第3の拡散符号発生器204に
出力される。
【0008】なお、同期回路203としては、例えばス
ライディング相関器および遅延ロックループや特願平6
−15331号に開示されるような弾性表面波素子を用
いた回路などが挙げられる。
【0009】そして、同期確立後、第3の拡散符号発生
器204は、上記中間周波信号に対し、クロックおよび
拡散符号位相が一致した拡散符号を発生する。この中間
周波信号は第3の拡散符号発生器204から出力される
復調用拡散符号により逆拡散回路205にて広帯域拡散
信号から狭帯域信号への変換、すなわち、逆拡散がなさ
れる。逆拡散された信号は、復調回路により原データに
復調される。
【0010】次に、子局から親局への伝送について説明
する。まず、子局にて入力されたデータは、第4の拡散
符号発生器211からの出力される送信用拡散符号によ
り拡散変調回路212において広帯域拡散信号に変換さ
れる。そして、この広帯域拡散信号は、高周波部213
により所望の周波数に変換されて送信アンテナ214に
よって送信される。
【0011】一方、親局では、受信アンテナ111にて
受信された信号は、高周波部112により中間周波信号
に変換される。この中間周波信号は、同期回路115に
入力され、同期回路203では、この中間周波信号に対
する拡散符号同期およびクロック同期が確立され、符号
同期信号およびクロック信号が第2の拡散符号発生器1
16に出力される。
【0012】そして、同期確立後、第2の拡散符号発生
器116は、上記中間周波信号に対してクロックおよび
拡散符号位相が一致した拡散符号を発生する。この中間
周波信号は、第2の拡散符号発生器116から出力され
る復調用拡散符号により逆拡散回路117において広帯
域拡散信号から狭帯域信号への変換、すなわち、逆拡散
がなされる。そして、逆拡散された信号は、復調回路に
より原データに復調される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、親局と子局が共に内蔵の局部発振器出
力から符号発生器のクロックを生成し、受信信号とは独
立に変調用拡散符号を発生して拡散変調を行っているた
め、受信信号が入力された時点では、受信信号のクロッ
ク周波数と復調用拡散符号の周波数は、温度変化等によ
る周波数変動によりずれており、さらに、受信信号と復
調用拡散符号の符号位相とは独立であるため、同期捕捉
に要する時間が長くなってしまうという欠点があった。
【0014】本発明の目的は、高速に同期捕捉可能なス
ペクトラム拡散通信システムを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本出願に係る第1の発明
は、親局は、変調用拡散符号を発生する第1の拡散符号
発生手段と、復調用拡散符号を発生する第2の拡散符号
発生手段と、第1の信号選択手段と、上記第2の拡散符
号発生手段から発生される復調用拡散符号を上記第1の
信号選択手段から出力される信号に同期させる同期回路
と、上記第1の拡散符号発生手段からの出力を遅延させ
るための第1の遅延手段とを有し、子局は、変調用拡散
符号を発生する第3の拡散符号発生手段と、復調用拡散
符号を発生する第4の拡散符号発生手段と、上記第3お
よび第4の拡散符号発生手段から出力される拡散符号を
受信信号に同期させる同期回路とを有することを特徴と
する。
【0016】以上の構成において、受信待ち状態では、
親局に備えられた遅延手段は親局から子局への伝送、お
よび子局から親局への伝送によって生じる遅延を略補償
して、第1の拡散符号発生手段からの出力を同期回路に
入力して同期をとっておくため、信号受信前の第2の拡
散符号発生手段から出力される拡散符号の位相を受信さ
れる信号の位相近傍に予めセットすることができ、信号
受信時から同期捕捉に要する時間を短縮することができ
る。
【0017】また、本出願に係る第2の発明は、上記第
1の発明に加えて、子局は、上記第4の拡散符号発生手
段から発生される拡散符号の位相を、上記第3の拡散符
号発生手段から発生される拡散符号の位相に対して進行
または退行させるための位相変更手段を備えることを特
徴とする。
【0018】以上の構成において、子局における回路遅
延は子局にて補正され、親局では子局内部での回路遅延
時間を考慮する必要がなくなり、伝搬遅延時間と親局内
部での回路遅延時間を考慮すればよいこととなり、各子
局で回路遅延時間に多少のばらつきがあっても、各子局
で回路遅延量を補正するため、親局の同期性能の劣化を
生じないという効果がある。
【0019】
【実施例】図1は、本発明の一実施例におけるスペクト
ラム拡散通信システムの構成例を示すブロック図であ
る。
【0020】図示のように、1つの親局を中心として、
複数の子局が親局を取り囲むように配置されており、各
子局は親局と時分割で送受信を行う。なお、親局と子局
の配置は、伝搬環境等により親局が中心からずれたほう
が良い場合もあるが、これは、本発明の本質とは無関係
である。
【0021】図2は、本発明の第1実施例における親局
の構成を示すブロック図であり、図3は、この第1実施
例における子局の構成を示すブロック図である。
【0022】図2において、親局は、拡散変調器101
入力されるデータを拡散符号発生手段102から出力さ
れる拡散符号により拡散変調する拡散変調器101と、
拡散変調器101の出力を送信周波数信号に変換する高
周波段103と、送信アンテナ104と、受信アンテナ
111と、高周波信号処理部112と、拡散符号発生手
段102から出力される送信タイミング信号を遅延させ
る遅延回路113と、高周波信号処理部112の出力信
号と遅延回路113の出力信号のうちの一方を選択して
出力するスイッチ114と、このスイッチ114からの
出力信号に対する同期を捕捉して維持する同期回路11
5と、同期回路115より入力される符号同期信号およ
びクロック信号により、拡散符号を発生する拡散符号発
生手段116と、拡散符号発生手段116より出力され
る拡散符号を用いて高周波信号処理部112の出力信号
を逆拡散する拡散復調器117とを有する。
【0023】また、図3において、子局は、受信アンテ
ナ201と、高周波信号処理部202と、高周波信号処
理部202の出力信号に対する同期を捕捉して維持する
同期回路203と、同期回路203より入力される符号
同期信号およびクロック信号により、拡散符号を発生さ
せる第3および第4の拡散符号発生手段204、211
と、拡散符号発生手段204より出力される拡散符号を
用いて高周波信号処理部202の出力信号を逆拡散する
拡散復調器205と、入力されるデータを拡散符号発生
手段211から出力される拡散符号により拡散変調する
拡散変調器212と、拡散変調器212の出力を送信周
波数信号に変換するための高周波段213と、送信アン
テナ214とを有する。
【0024】なお、拡散変調器101、212の構成
は、たとえば、特願平5−151219号に開示されて
いるような回路を用いることができる。
【0025】以上の構成において、親局送信側では、ま
ず入力されたデータが拡散符号発生器102から発生さ
れる拡散符号とともに拡散変調器101に入力され、広
帯域信号に変換される。この広帯域信号は、続いて高周
波段103にて適当な中心周波数を持つ高周波信号に変
換され、適当にフィルタリングおよび増幅され、送信ア
ンテナ104より送信される。
【0026】また、子局受信側では、受信アンテナ20
1で受信された信号は、高周波信号処理部202にて適
当にフィルタリングおよび増幅され、送信周波数帯信号
のまま、もしくは適当な中心周波数帯信号に変換され出
力される。この信号は、同期回路203に入力される。
【0027】同期回路203では、第3の符号発生器2
04より入力される参照用拡散符号を用いて受信信号に
対する拡散符号同期およびクロック同期が確立され、符
号同期信号およびクロック信号が第3の拡散符号発生器
204に出力される。
【0028】なお、同期回路203の構成は、たとえば
R.C.Dixon著「スペクトラム拡散通信方式」
(ジャテック出版)の195ページ〜198ページに詳
しく記述されているスライディング相関器、および同2
25ページ〜227ページに詳しく記述されている遅延
ロック追跡回路を用いることができる。また、特願平6
−15331号に開示されるような弾性表面波素子を用
いた回路を用いることもできる。
【0029】そして、同期確立後、第3の拡散符号発生
器204は、受信信号に対してクロックおよび符号位相
が一致した拡散符号を発生する。この拡散符号は、高周
波処理部202の出力とともに拡散復調回路205に入
力され、逆拡散された狭帯域信号が出力される。拡散復
調回路205からの出力は、公知の角度変調信号または
振幅変調信号となっているので、公知の復調回路によ
り、データ復調が行われる。この復調回路の構成は、た
とえば、特願平5−151219号に開示されるような
回路を用いることもできる。
【0030】次に、子局送信側では入力されたデータ
が、第4の拡散符号発生器211から発生される拡散符
号とともに拡散変調器212に入力され、広帯域信号に
変換される。同期回路203から符号同期信号およびク
ロック信号が第4の拡散符号発生器211に出力されて
おり、第4の拡散符号発生器211は、受信信号に対し
てクロックおよび符号位相が一致した拡散符号を発生す
る。この広帯域信号は続いて高周波段213にて適当な
中心周波数を持つ高周波信号に変換され、適当にフィル
タリングおよび増幅され、送信アンテナ214より送信
される。
【0031】親局では、受信アンテナ111において子
局から送信された信号を受信するまでは、スイッチ11
4を遅延回路113側に接続しておく。この場合、同期
回路115には、第1の符号発生器102から出力され
る符号タイミング信号が遅延回路113により設定され
た遅延時間だけ遅延されて入力される。この符号タイミ
ング信号としては、符号の先頭を示すようなパルス信号
や第1の符号発生器102から拡散変調器101に出力
される拡散符号と周期が等しい疑似雑音信号などが挙げ
られる。
【0032】同期回路115では、第2の符号発生器1
16より入力させる参照用拡散符号を用いて遅延回路1
13よりの出力信号に対する拡散符号同期およびクロッ
ク同期が確立され、符号同期信号およびクロック信号が
第2の拡散符号発生器116に出力される。
【0033】従って、受信アンテナ111にて子局から
送信された信号を受信するまでは、拡散符号発生器11
6から出力される拡散符号は、第1の拡散符号発生器1
02から出力される拡散符号に対して、クロック周波数
が略等しく、符号位相が遅延回路113により設定され
た遅延時間Tだけ遅延された信号となっている。
【0034】受信アンテナ111にて子局から送信され
た信号を受信した後、スイッチ114は切り換えられ、
高周波処理部112からの出力信号が同期回路115に
入力される。
【0035】そして、同期回路115では高周波処理部
112からの出力信号に対して第2の符号発生器116
より入力される参照用拡散符号の符号同期およびクロッ
ク同期が捕捉および維持され、符号同期信号およびクロ
ック信号が第2の拡散符号発生器116に出力される。
【0036】次に、同期確立後、第2の拡散符号発生器
116は受信信号に対してクロックおよび符号位相が一
致した拡散符号を発生する。この拡散符号は、高周波処
理部112の出力とともに拡散復調回路117に入力さ
れ、逆拡散された狭帯域信号が出力される。
【0037】拡散復調回路117からの出力は、公知の
角度変調信号または振幅変調信号となっているので、公
知の復調回路により、データ復調が行われる。
【0038】なお、変調回路および復調回路の構成は、
たとえばR.C.Dixon著「スペクトラム拡散通信
方式」(ジャテック出版)に詳しく記述されている。
【0039】図4は、上述した第1、第3、第4の拡散
符号発生器102、204、211から発生される拡散
符号と、親局にてスイッチ114に入力される受信信号
と、遅延回路113から出力される符号タイミング信号
の位相関係を示す説明図である。
【0040】同図において、Tcは拡散符号の1周期を
表す。親局からの送信信号は、親局の送信アンテナ10
4から子局の受信アンテナ201までの伝搬遅延等によ
り、τ1だけ遅延して子局にて受信されるため、第1の
符号発生器102から発生される拡散符号(a)に対し
て、子局の第3の符号発生器204から発生される拡散
符号(b)は、τ1だけ位相遅延した信号となる。
【0041】第3と第4の拡散符号発生器204、21
1は、ともに同期回路203から出力される符号同期信
号およびクロック信号により拡散符号を発生するので、
第4の符号発生器211から発生される拡散符号(c)
は、第3の符号発生器204から発生される拡散符号
(b)と略同位相の信号となる。
【0042】この拡散符号により拡散変調された信号
が、子局の送信アンテナ214から送信され、子局の送
信アンテナ214から親局の受信アンテナ111までの
伝搬遅延等によりτ2だけ遅延して親局にて受信される
(d)。
【0043】そこで、遅延回路113の遅延時間Tの条
件として、T=τ1+τ2をほぼ満たすように設定する
ことにより、親局の受信待ち状態において、第2の拡散
符号発生器116から発生される拡散符号の符号位相を
受信信号の符号位相にほぼ等しい状態に保持しておける
ため、信号受信時における同期捕捉を高速に行うことが
できる。
【0044】次に、遅延回路113の遅延時間の設定に
ついて、さらに詳しく説明する。一般に、遅延時間に
は、おおまかに分けて伝搬遅延時間と回路遅延時間があ
る。ここで伝搬遅延時間とは、親局送信アンテナから子
局受信アンテナまでと、子局送信アンテナから親局受信
アンテナまで伝搬するのに要する時間である。伝搬遅延
時間は、複数の子局が存在する場合や子局の移動、伝搬
環境の変化などにより変化し、一意に定めることは難し
い。
【0045】しかし、送信電力と誤り率との関係からサ
ービスエリアが決定されるので、最大伝搬遅延時間tp
max が決定する。ここで最小伝搬遅延時間は0とみなせ
るので、伝搬遅延に対する遅延量として、最大伝搬遅延
時間の半分を与えることにより、各子局に対する遅延量
の分散をほぼ一定にすることができる。
【0046】また、回路遅延時間は、親局および子局に
て生じる遅延時間であり、拡散符号発生器において発生
した拡散符号が送信アンテナにて放射されるまでの時間
や受信アンテナにて受信した信号が同期回路や復調器に
入力されるまでの時間などがある。回路遅延時間は、各
局により若干のずれはあるものの、ほぼ一定と考えるこ
とができる。
【0047】そこで、親局における回路遅延時間をt
b、子局における回路遅延時間をtmとして、遅延回路
113における遅延時間Tを、T=tb+tm+tp
max ÷2を実質的に満足するように設定することによ
り、親局にて受信待ち状態における第2の拡散符号発生
器116から発生される拡散符号の符号位相を受信信号
の符号位相にほぼ等しい状態に保持しておけるため、信
号受信時における同期捕捉を高速に行うことができる。
【0048】ここで、システムのサービスエリアが、マ
イクロセルや建物内などの非常に狭いエリアの場合に
は、伝搬遅延時間を無視することもできる。また、回路
遅延時間も非常に小さい場合には、無視することができ
る。ここで言う、非常に小さい遅延時間とは、拡散符号
の1チップに相当する時間以内の時間を指す。
【0049】図5は、本発明の第2実施例における親局
の構成を示すブロック図であり、図6は、この第2実施
例における子局の構成を示すブロック図である。なお、
この第2実施例において、上記第1実施例と共通の構成
については、同一の符号を付してある。
【0050】この第2実施例は、親局の構成は上記第1
実施例と同様であり、子局は同期回路203から遅延回
路215を通して第4の符号発生器211に接続されて
いる点が上記第1実施例と異なる。
【0051】そして、この第2実施例では、親局の遅延
回路113に親局における回路遅延と伝搬遅延に相当す
る時間を割り当て、子局の遅延回路215に子局におけ
る回路遅延に相当する時間を割り当てることにより、上
記第1実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0052】すなわち、親局の遅延回路113における
遅延時間Tbとして、Tb=tb+tpmax ÷2を実質
的に満足するように設定し、子局に遅延回路215の遅
延回路TmをTm=Tc−tmを実質的に満足するよう
に設定する。
【0053】このように遅延時間を設定することによ
り、子局における回路遅延は子局にて補正され、子局の
受信アンテナ201における受信信号と実質的に同位相
の信号として、送信アンテナ214から送信することが
できる。
【0054】したがって、親局では子局内部での回路遅
延時間を考慮する必要がなくなり、伝搬遅延時間と親局
内部での回路遅延時間とを考慮すればよいこととなる。
このようにすることで、各子局で回路遅延時間に多少の
ばらつきがあっても、各子局で回路遅延量を補正するた
め、親局の同期性能の劣化を生じないという効果があ
る。
【0055】なお、以上の第2実施例において、遅延回
路215は、第3の符号発生器204から発生される復
調用拡散符号と第4の符号発生器211から発生される
送信用拡散符号との位相差を与えられるように挿入され
ていればよく、例えば第4の符号発生器211と拡散変
調回路212との間に挿入されていても良い。
【0056】また、上記第1および第2実施例におい
て、少なくとも子局の同期回路203にサンプル/ホー
ルド回路を設け、親局からの送信信号を受信したときに
生成したクロック信号および符号タイミング信号の周波
数と位相を、親局からの送信信号が送られていない間保
持することにより、子局における同期捕捉と追従を高速
にすることができる。なお、このようなサンプル/ホー
ルド回路を備えたシステムとしては、例えば特願平5−
320013号に開示されるシステムがある。
【0057】また、上記第1および第2実施例におい
て、親局と子局が共に送信アンテナと受信アンテナを別
々に設けているが、送受信共用のアンテナを設けたもの
であってもよい。また、送受信ともに、または、いずれ
か一方が複数のアンテナで構成されていても良い。
【0058】また、親局からの送信用拡散符号と、子局
からの送信用拡散符号は、同一の符号または符号の組を
使用しても良いし、異なる符号または符号の組を使用し
ても良い。
【0059】また、上記第1実施例において、子局にお
ける第3と第4の符号発生器を共用してもよい。
【0060】さらに、本発明は、スペクトラム拡散通信
方式として一般に知られている直接拡散変調や周波数ホ
ッピングに限らず、データを拡散符号を用いて拡散変調
する他の方式にも適用可能である。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本出願に係る第1
の発明によれば、受信待ち状態では、親局に備えられた
遅延手段は親局から子局への伝送、および子局から親局
への伝送によって生じる遅延を略補償して、第1の拡散
符号発生手段からの出力を同期回路に入力して同期をと
っておくため、信号受信前の第2の拡散符号発生手段か
ら出力される拡散符号の位相を、受信される信号の位相
近傍に予めセットすることができ、信号受信時から同期
捕捉に要する時間を短縮することができる。
【0062】また、本出願に係る第2の発明によれば、
子局における回路遅延は子局にて補正され、親局では子
局内部での回路遅延時間を考慮する必要がなくなり、伝
搬遅延時間と親局内部での回路遅延時間を考慮すればよ
いこととなり、各子局で回路遅延時間に多少のばらつき
があっても、各子局で回路遅延量を補正するため、親局
の同期性能の劣化を生じないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における通信システムの構成
例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例における親局の構成を示す
ブロック図である。
【図3】上記第1実施例における子局の構成を示すブロ
ック図である。
【図4】上記第1実施例における親局と子局の送受信信
号のタイミングを示す説明図である。
【図5】本発明の第2実施例における親局の構成を示す
ブロック図である。
【図6】上記第2実施例における子局の構成を示すブロ
ック図である。
【図7】従来の通信システムにおける親局の構成を示す
ブロック図である。
【図8】従来の通信システムにおける子局の構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
101、212…拡散変調器、 102…拡散符号発生手段、 103、213…高周波段、 104、214…送信アンテナ、 111、201…受信アンテナ、 112、202…高周波信号処理部、 113…遅延回路、 114…スイッチ、 115、203…同期回路、 116、204、211…拡散符号発生手段、 117、205…拡散復調器。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親局と少なくとも1つの子局との間で時
    分割二重通信を行うスペクトラム拡散通信システムであ
    って、 上記親局は、変調用拡散符号を発生する第1の拡散符号
    発生手段と、復調用拡散符号を発生する第2の拡散符号
    発生手段と、第1の信号選択手段と、上記第2の拡散符
    号発生手段から発生される復調用拡散符号を上記第1の
    信号選択手段から出力される信号に同期させる同期回路
    と、上記第1の拡散符号発生手段からの出力を遅延させ
    るための第1の遅延手段とを有し、 上記子局は、変調用拡散符号を発生する第3の拡散符号
    発生手段と、復調用拡散符号を発生する第4の拡散符号
    発生手段と、上記第3および第4の拡散符号発生手段か
    ら出力される拡散符号を受信信号に同期させる同期回路
    とを有することを特徴とするスペクトラム拡散通信シス
    テム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記子局は、上記第4の拡散符号発生手段から発生され
    る拡散符号の位相を、上記第3の拡散符号発生手段から
    発生される拡散符号の位相に対して進行または退行させ
    るための位相変更手段を備えることを特徴とするスペク
    トラム拡散通信システム。
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