JPH09289320A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH09289320A
JPH09289320A JP10085096A JP10085096A JPH09289320A JP H09289320 A JPH09289320 A JP H09289320A JP 10085096 A JP10085096 A JP 10085096A JP 10085096 A JP10085096 A JP 10085096A JP H09289320 A JPH09289320 A JP H09289320A
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嘉城 早崎
Masahiko Suzumura
正彦 鈴村
Mitsuhide Maeda
光英 前田
Yuji Suzuki
裕二 鈴木
Yoshifumi Shirai
良史 白井
Takashi Kishida
貴司 岸田
仁路 ▲高▼野
Masamichi Takano
Takeshi Yoshida
岳司 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電界集中による耐圧低下が少なく高耐圧化が可
能な半導体装置を提供する。 【解決手段】半導体基板1の一表面上に絶縁層2を介し
て半導体層3が形成され、半導体層3内に、ドレイン領
域6とウェル領域5とが離間して形成され、ウェル領域
5内の主表面側にソース領域4が形成されている。ドレ
イン領域6の平面形状が略長方形状の形状であって、ソ
ース領域4及びウェル領域5はドレイン領域6の長辺と
略平行するように略直線状に形成されている。また、ド
レイン領域6、ソース領域4、ウェル領域5の長手方向
における各端部には絶縁領域15が形成されている。絶
縁領域15は、半導体層3において絶縁層2に達する深
さまで形成された溝12に、絶縁膜13を介してポリシ
リコン14を埋め込むことによって構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関
し、特に電力変換用集積回路に用いられるパワー半導体
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パワーICの高耐圧化に伴い、素
子間を絶縁層によって完全に分離できるSOI(Sil
icon on Insulator)構造を利用した
パワー半導体装置が注目されている。従来、この種のパ
ワー半導体装置のひとつとして、図12に示すような横
型2重拡散MOS電界効果トランジスタ、所謂LDMO
SFET(Lateral Double Diffu
sed MOSFET)が知られている。ここで、図1
2(a)はLDMOSFETの平面図を、図12(b)
は図12(a)のX−X’断面図を、図12(c)は図
12(a)のY−Y’断面図を示す。
【0003】このLDMOSFETは、単結晶シリコン
からなる半導体基板1の一表面上に絶縁層(所謂埋め込
み酸化膜)2を介してN形の半導体層3が形成され、半
導体層3の主表面側で半導体層3内に、N形(N+ 形)
のドレイン領域6とP形のウェル領域5とが離間して形
成され、ウェル領域5内の主表面側にN形(N+ 形)の
ソース領域4が形成されている。ウェル領域5上には、
ドレイン領域6とソース領域4との間で半導体層3内を
流れる主電流を制御する(ウェル領域5の主表面側に所
謂チャネルを形成するための)絶縁ゲート7が絶縁膜8
を介して形成され、ドレイン電極6上にはドレイン電極
61が、ソース領域4上にはソース電極41が、絶縁ゲ
ート7上にはゲート電極(図示せず)が、それぞれ形成
されている。ここで、ドレイン領域6の平面形状は外周
が略平行な2つの直線部を有する長円状の形状(図12
(a)に示すドレイン電極61の平面形状と同様の形
状)に形成され、ソース領域4はドレイン領域6の周囲
を囲みドレイン領域6との距離が略一定になるように、
2つの直線部と直線部同士を繋ぐ2つの円弧部とを有す
る形状(図12(a)に示すソース電極41の平面形状
と同様の形状)に形成されている(以下、このようなL
DMOSFETをracetrack形状のLDMOS
FETとも称す)。
【0004】この種のLDMOSFETでは、一般的
に、半導体層3の厚さ(活性シリコン層の厚さ)及び不
純物濃度(ドリフト領域濃度)の値を所謂RESURF
(Reduced Surface Field)技術
によって最適化することによって、すなわち、 [活性シリコン層の厚さ]×[ドリフト領域濃度]=1
×1012〔cm-2〕 という所謂RESURF条件を満たすことによって、半
導体層3内での局所的な電界集中が緩和され、電界は高
耐圧に適した分布になっている。
【0005】而して、上記LDMOSFETは、高耐圧
化が実現できる。また、高温でのリーク電流が少ないか
ら、他の制御回路と同一チップに配置することが容易と
なり、別電位のフローティングLDMOSFETを同一
チップ上に集積できる等の利点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記rac
etrack形状のLDMOSFETでは、半導体層3
の主表面においてドレイン領域6及びソース領域4夫々
が円弧部を有し、この部分では、 [ソース領域4の円周方向の距離]>[ドレイン領域の
円周方向の距離] なので、図13に示すように半導体層3の主表面での電
界がドレイン領域6側で高くなる傾向にあり、この部分
で電界集中が発生して耐圧を低下させるという問題があ
った。このため、RESURF条件で決まる理想的な耐
圧を得るためには前記円弧部の曲率を大きくする必要が
あり、そのために活性領域(ここでは、半導体層3にお
いて1つのLDMOSFETが形成される素子形成領
域)の面積が大きくなり、面積効率が悪くなる(集積度
が低下する)という問題があった。
【0007】また、大電流を流すためには、所謂ゲート
幅を大きくする必要があり、一般的には図14に示すよ
うに上記racetrack形状のLDMOSFETを
複数(n)個隣接して配置して、各LDMOSFETの
ドレイン電極611 〜61n、ソース電極、ゲート電極
同士を全て半導体層3の主表面で接続し、同時に動作す
る一群のLDMOSFETを構成したり、上記race
track形状のLDMOSFETを変形して図15に
示すような櫛形のLDMOSFETを構成したりしてい
る。
【0008】しかしながら、図14に示す構造では、各
LDMOSFETのドレイン電極611 〜61n をソー
ス領域4の上方を横切って外部へ配線する(以下、この
配線をドレイン電極配線と称す)必要があり、このドレ
イン電極配線によって、ドレイン電極配線下方の半導体
層3のポテンシャルが歪んで電界集中が発生し、各LD
MOSFETの耐圧が低下してしまうという問題があ
り、ドレイン電極配線に特別な配慮が必要である。ま
た、図15に示す構造では、ドレイン、ソース、絶縁ゲ
ートが夫々連続して形成されているので、図14に示す
構造に比べて、ドレイン電極配線に特別な配慮が不要で
あるという利点を有するが、所定の耐圧(例えば、RE
SURF条件で決まる耐圧)を維持するためには各曲線
部の曲率を適正に設計する必要があり、このために(素
子が形成されない)不要な領域11の面積が大きくな
り、面積効率が悪くなるとう問題がある。また、不要な
領域11が存在することによって半導体層3からなる素
子形成領域の面積が大きくなるので、絶縁層2を介して
半導体層3と半導体基板1との間に形成される寄生容量
が大きくなり、LDMOSFETのスイッチング時間が
長くなってしまうという問題があった。
【0009】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、電界集中による耐圧低下が少なく高
耐圧化が可能な半導体装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、絶縁層上に形成された半導体層
と、前記半導体層の主表面側で前記半導体層内に離間し
て形成された第2導電形のウェル領域及び第1導電形の
ドレイン領域と、前記ウェル領域内に形成された第1導
電形のソース領域と、前記ソース領域と前記半導体層と
の間に介在する前記ウェル領域上にゲート絶縁膜を介し
て形成された絶縁ゲートと、前記ドレイン領域上に形成
されたドレイン電極と、前記ソース領域上に形成された
ソース電極と、前記絶縁ゲートに接続されたゲート電極
とを備えた半導体装置であって、前記ドレイン領域の平
面形状は略長方形状に形成され、前記ウェル領域及び前
記ソース領域の形状は前記ドレイン領域の長辺と所定間
隔だけ離れて略直線状に形成され、前記ドレイン領域及
び前記ソース領域及び前記ウェル領域の長手方向におけ
る各端部には前記半導体層内で前記半導体層と電気的に
絶縁された絶縁領域が形成されて成ることを特徴とする
ものであり、従来の長円状のドレイン領域の円弧部分で
生じていた電界集中に伴う耐圧の低下を抑制することが
できる。また、理想的な耐圧を得るために円弧部分の曲
率を大きくするという配慮が不要であるから、活性領域
の面積を小さくすることができ、面積効率が向上すると
ともに面積に比例する寄生容量が小さくなることによっ
てスイイッチング時間が短縮される。さらに、大電流を
流すためにゲート幅を大きくする時には、ドレイン電極
に配線されるドレイン電極配線が前記半導体層上には形
成されないから、ドレイン電極配線のための特別な配慮
が不要となり、配線の自由度が高くなる。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、絶縁領域が、高抵抗領域と、前記高抵抗領域の周囲
を覆う絶縁膜とで構成され、前記高抵抗領域がドレイン
領域に近接する部位でドレイン電極に接続され且つソー
ス領域に近接する部位でソース電極に接続されているの
で、前記絶縁領域内ではドレイン領域側からソース領域
側まで均一な電界が作られ、半導体層における前記絶縁
領域に接する部分のポテンシャルが略均一になり、前記
絶縁領域と前記半導体層との界面での電界集中による耐
圧の低下を抑制することができる。
【0012】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、絶縁領域が、周囲を絶縁膜で覆われた導電性領域を
少なくとも2つ有し、ドレイン領域からソース領域の方
向に前記導電性領域と絶縁膜とが交互に存在し、前記ド
レインに近接する導電性領域がドレイン電極に接続さ
れ、前記ソース領域に近接する導電性領域がソース電極
に接続されているので、前記絶縁領域ではドレイン領域
側からソース領域側まで導電性領域が容量結合され均一
な電界が作られ、半導体層における前記絶縁領域に接す
る部分のポテンシャルが略均一になり、前記絶縁領域と
前記半導体層との界面での電界集中による耐圧の低下を
より一層抑制することができる。
【0013】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、絶縁領域が、導電性領域を横方向に絶縁分離する各
絶縁膜の上方に、隣接する導電性領域の上方にオーバー
ラップするポリシリコン領域が夫々形成されているの
で、前記ポリシリコン領域を介して容量接続され、各導
電性領域間の結合容量が大きくなり、ポテンシャル分布
をより一層均一に分布し、前記絶縁領域と前記半導体層
との界面での電界集中による耐圧の低下を抑制すること
ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。 (実施形態1)図1(a)に本実施形態のLDMOSF
ETの平面図を、図1(b)に図1(a)のX−X’断
面図を、図1(c)に図1(a)のY−Y’断面図を示
す。
【0015】本実施形態のLDMOSFETは、図12
で説明した従来のLDMOSFETと同様に、単結晶シ
リコンからなる半導体基板1の一表面上に絶縁層(所謂
埋め込み酸化膜)2を介してN形シリコンからなる半導
体層3が形成され、半導体層3の主表面側で半導体層3
内に、N形(N+ 形)のドレイン領域6とP形のウェル
領域5とが離間して形成され、ウェル領域5内の主表面
側にN形(N+ 形)のソース領域4が形成されている。
ウェル領域5上には、ドレイン領域6とソース領域4と
の間で半導体層3内を流れる主電流を制御する(ウェル
領域5の主表面側に所謂チャネルを形成するための)絶
縁ゲート7が絶縁膜8を介して形成され、ドレイン電極
6上にはドレイン電極61が、ソース領域4上にはソー
ス電極41が、絶縁ゲート7上にはゲート電極(図示せ
ず)が、それぞれ形成されている。
【0016】ここで、本LDMOSFETでは、ドレイ
ン領域6の平面形状が略長方形状の形状であって、ソー
ス領域4及びウェル領域5はドレイン領域6の長辺と略
平行するように略直線状に形成されている。また、ドレ
イン領域6、ソース領域4、ウェル領域5の長手方向に
おける各端部には絶縁領域15が形成されている。絶縁
領域15は、半導体層3において絶縁層2に達する深さ
まで(所謂トレンチエッチングにより)形成された所謂
トレンチ状の溝12(断面が略垂直の溝)に、絶縁膜1
3を介して例えばポリシリコン14を埋め込むことによ
って構成されている。
【0017】而して、本LDMOSFETでは、ソース
領域4、ウェル領域5、ドレイン領域5及び絶縁ゲート
7全てが直線構造になっており円弧部がないから、図1
2で説明した従来のLDMOSFETのドレイン領域6
の円弧部近傍で生じていた電界集中に伴う耐圧の低下を
防止することができるのである。また、円弧部がないこ
とにより、(RESURF条件によって決まる)理想的
な耐圧を得るために円弧部の曲率を大きくとるという従
来例での配慮が不要であり、従来よりも1つの素子形成
領域(活性領域)の面積を小さくすることができ、面積
効率が改善される。
【0018】さらに、大電流を流すためにゲート幅を大
きくする時には、図2に示すように、上記構成のLDM
OSFETを複数(n)個配置して並列接続すればよ
く、ドレイン領域6、ソース領域4、絶縁ゲート7は全
て絶縁領域15に端部が接するように形成されるので、
ドレイン電極61に接続されたドレイン電極配線61a
は半導体層3(ドリフト領域)上方を通らず絶縁領域1
5上に配線される。このため、ドレイン電極配線61a
のための特別な配慮が不要となり、ドレイン電極61の
配線が非常に容易になる。また、従来例で説明した図1
4、図15の構造に比べて、半導体層3からなる素子形
成領域の面積が非常に小さくなるから、絶縁層2を介し
て半導体層3と半導体基板1との間の寄生容量が小さく
なり、従来よりもスイッチング時間が短いLDMOSF
ETを提供することができるのである。
【0019】例えば、図12で説明した従来のLDMO
SFETを利用して耐圧500ボルト、動作電流1アン
ペア程度の素子を構成しようとする場合、活性領域の面
積は、図14の構造では略6.4mm2 、図15の構造
で略6.8mm2 程度になる。これに対し、本LDMO
SFETを利用した図2の構造では同等の特性の素子を
形成するための活性領域の面積が略3.0mm2 程度で
良く、面積が半分以下になり面積効率が向上するととも
に、寄生容量が小さくなることによってスイッチング時
間も従来の半分程度に低減することができる。
【0020】ところで上記LDMOSFETでは、絶縁
領域15を形成するための溝12をトレンチ状に形成し
ていたが、図3に示すように、絶縁層2に達する深さの
溝12’を、シリコンの異方性エッチングを利用して形
成した(例えば、KOHを用いたエッチングによって形
成した)断面が逆台形状(所謂V溝に底ができた形状)
に形成しても同様の効果が得られる。また、溝12’の
形状を逆台形状にすることによってトレンチ状の溝の場
合よりもポリシリコン14の埋め込みが容易になる。
【0021】(実施形態2)図4(a)に本実施形態の
LDMOSFETの平面図を、図4(b)に図4(a)
のX−X’断面図を、図4(c)に図4(a)のY−
Y’断面図を示す。本LDMOSFETの基本構成及び
その効果は実施形態1と略同じであり、その特徴とする
ところは、実施形態1に比べて半導体層3が厚みが薄
く、絶縁領域15が所謂LOCOS(Local Ox
idation of Silicon)法によって形
成されたシリコン酸化膜からなり、絶縁領域15と素子
分離領域17とがLOCOS工程において同時形成され
ていることにある。このため、本LDMOSFETで
は、半導体層3が薄膜化された所謂薄膜SOI構造にお
いて従来より行われている素子分離工程に新たな工程を
追加することなく、絶縁領域15を形成することがで
き、実施形態1よりも工程数を削減することができる。
【0022】なお、薄い半導体層3を形成する方法とし
ては、単結晶シリコンからなる半導体基板1に酸素イオ
ンを注入し、高温熱処理を経て、シリコン基板中に埋め
込み酸化膜からなる絶縁層2を形成することによって、
絶縁層2上に薄い半導体層3を形成する技術が一般的で
ある。 (実施形態3)図5(a)に本実施形態のLDMOSF
ETの平面図を、図5(b)に図5(a)のX−X’断
面図を、図5(c)に図5(a)のY−Y’断面図を、
図5(d)にZ−Z’断面図を示す。
【0023】本LDMOSFETの基本構成は実施形態
1と略同じであり、その特徴とするところは、絶縁領域
15が、トレンチ状の溝12に絶縁膜13を介して高抵
抗のポリシリコン20を埋め込むことによって構成さ
れ、また、ドレイン電極61及びソース電極41が絶縁
領域15の上方まで延設され、ポリシリコン20が、ド
レイン領域6に近接する部位でドレイン電極61とのコ
ンタクト部(コンタクト電極)21を有し且つソース領
域4に近接する部位でソース電極41とのコンタクト部
(コンタクト電極)22を有することにある。
【0024】なお、ドレイン電極61は両端部において
図5(a)に示すような円弧部を有しているが、円弧部
をもたなくて直線状の形状であってもよい。ところで、
図1に示す実施形態1のLDMOSFETは、図12に
示す従来のLDMOSFETのドレイン領域6の円弧部
分で生じていた電界集中に伴う耐圧低下を抑制すること
ができるが、実施形態1のLDMOSFETでは、絶縁
領域15と半導体層3との境界部分で若干の電界集中が
生じ、若干の耐圧の低下が起こる。
【0025】しかしながら、本実施形態のLDMOSF
ETでは、ポリシリコン20(ポリシリコン領域)が、
図6(a),(b)に示すように、ドレイン電位とソー
ス電位に接続された高抵抗Rとして働き、ポリシリコン
20内においてはドレイン領域6側からソース領域4側
まで略均一なポテンシャル分布が得られる。このため、
本LDMOSFETでは、半導体層3内で絶縁領域15
に接する部分(近傍)のポテンシャル分布が図6(a)
に一点鎖線で示すようになり、実施形態1よりも均一に
分布するので、実施形態1よりも耐圧の低下が抑制され
るのである。
【0026】ところで上記LDMOSFETでは、絶縁
領域15を形成するための溝12をトレンチ状に形成し
ていたが、図7に示すように、絶縁層2に達する深さの
溝12’を、シリコンの異方性エッチングを利用して形
成した(例えば、KOHを用いたエッチングによって形
成した)断面が逆台形状(所謂V溝に底ができた形状)
に形成しても同様の効果が得られる。また、溝12’の
形状を逆台形状にすることによってトレンチ状の溝の場
合よりもポリシリコン20の埋め込みが容易になる。
【0027】(実施形態4)図8(a)に本実施形態の
LDMOSFETの平面図を、図8(b)に図8(a)
のX−X’断面図を、図8(c)に図8(a)のY−
Y’断面図を、図8(d)に図8(a)のZ−Z’断面
図を示す。本実施形態のLDMOSFETの基本構成は
実施形態3と略同じであり、その特徴とするところは、
絶縁領域15が、絶縁膜25及び絶縁膜13で囲まれた
複数のポリシリコン領域26で構成され、ドレイン領域
6とソース領域4との間にポリシリコン領域26と絶縁
膜25とが交互になるように形成されている点にある。
このため、各ポリシリコン領域26は、図9(b)に示
すように、絶縁膜25を介して容量結合される。ここ
で、ドレイン領域6に近接するポリシリコン領域26に
はドレイン電極61とのコンタクト部21が形成され、
ソース領域4に近接するポリシリコン領域26にはソー
ス領域4とのコンタクト部22が形成されている。
【0028】ところで、実施形態3のLDMOSFET
は、ポリシリコン20に略均一なポテンシャル分布を持
たせ、絶縁膜13を介して半導体層3のポテンシャル分
布を略均一にできるが、ドレインからソースに向かって
ポリシリコン20中をわずかではあるが電流が流れる。
この電流はLDMOSFETがオフしている時に最も大
きな漏れ電流と電力損失とをもたらす。
【0029】しかしながら、本実施形態のLDMOSF
ETでは、絶縁領域15の構成要素であるポリシリコン
領域26が絶縁膜25を介して容量結合される構造にな
っているので、ポリシリコン領域26の内部ではポテン
シャル分布が略均一な分布になる。また、コンタクト部
21を介してドレイン電極61に接続されたポリシリコ
ン領域26と、コンタクト部22を介してソース電極4
1に接続されたポリシリコン領域26とは電気的に絶縁
されているので、不要な漏れ電流が流れることはなく、
この部分での不要な電力損失もない。したがって、本K
DMOSFETは、絶縁領域15に不要な電力損失を招
く漏れ電流が小さくなり、絶縁領域15に略均一なポテ
ンシャル分布を形成できるので、図9(a)に示すよう
に、半導体層3内の絶縁領域15に接する部分(近傍)
におけるポテンシャル分布を均一にすることができ、電
界集中による耐圧の低下を抑制することができるのであ
る。
【0030】(実施形態5)図10(a)に本実施形態
のLDMOSFETの平面図を、図10(b)に図10
(a)のX−X’断面図を、図10(c)に図10
(a)のY−Y’断面図を、図10(d)に図10
(a)のZ−Z’断面図を示す。本実施形態のLDMO
SFETの基本構成は実施形態4と略同じであり、その
特徴とするところは、絶縁領域15が、各絶縁膜25の
上方に絶縁膜8を介してポリシリコン膜28が形成され
ていることにある。ここで、各ポリシリコン膜28の幅
は各絶縁膜25の幅よりも大きく、ポリシリコン膜28
はポリシリコン領域26の上方までオーバーラップして
いる。このため、本LDMOSFETは、ポリシリコン
膜28が存在することによって、図11(b)に示すよ
うに、ポリシリコン領域26とポリシリコン膜28との
間も絶縁膜8を介して容量結合されるから、各ポリシリ
コン領域26間の容量が実施形態4よりも大きくなる。
したがって、絶縁領域15に不要な電力損失を招く漏れ
電流がより小さくなるので、絶縁領域15に略均一なポ
テンシャル分布を形成でき、図11(a)に示すよう
に、半導体層3内の絶縁領域15に接する部分(近傍)
におけるポテンシャル分布を均一にすることができ、電
界集中による耐圧の低下をより一層抑制することができ
るのである。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明は、ドレイン領域の平面
形状は略長方形状に形成され、ウェル領域及びソース領
域の形状は前記ドレイン領域の長辺と所定間隔だけ離れ
て略直線状に形成され、前記ドレイン領域及び前記ソー
ス領域及び前記ウェル領域の長手方向における各端部に
は半導体層内で前記半導体層と電気的に絶縁された絶縁
領域が形成されているので、従来の長円状のドレイン領
域の円弧部分で生じていた電界集中に伴う耐圧の低下を
抑制することができるという効果がある。また、理想的
な耐圧を得るために円弧部分の曲率を大きくするという
配慮が不要であるから、活性領域の面積を小さくするこ
とができ、面積効率が向上するとともに面積に比例する
寄生容量が小さくなることによってスイイッチング時間
が短縮されるという効果がある。さらに、大電流を流す
ためにゲート幅を大きくする時には、ドレイン電極に配
線されるドレイン電極配線が前記半導体層上には形成さ
れないから、ドレイン電極配線のための特別な配慮が不
要となり、配線の自由度が高くなる。
【0032】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、絶縁領域が、高抵抗領域と、前記高抵抗領域の周囲
を覆う絶縁膜とで構成され、前記高抵抗領域がドレイン
領域に近接する部位でドレイン電極に接続され且つソー
ス領域に近接する部位でソース電極に接続されているの
で、前記絶縁領域内ではドレイン領域側からソース領域
側まで均一な電界が作られ、半導体層における前記絶縁
領域に接する部分のポテンシャルが略均一になり、前記
絶縁領域と前記半導体層との界面での電界集中による耐
圧の低下を抑制することができるという効果がある。
【0033】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、絶縁領域が、周囲を絶縁膜で覆われた導電性領域を
少なくとも2つ有し、ドレイン領域からソース領域の方
向に前記導電性領域と絶縁膜とが交互に存在し、前記ド
レインに近接する導電性領域がドレイン電極に接続さ
れ、前記ソース領域に近接する導電性領域がソース電極
に接続されているので、前記絶縁領域ではドレイン領域
側からソース領域側まで導電性領域が容量結合され均一
な電界が作られ、半導体層における前記絶縁領域に接す
る部分のポテンシャルが略均一になり、前記絶縁領域と
前記半導体層との界面での電界集中による耐圧の低下を
より一層抑制することができるという効果がある。
【0034】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、絶縁領域が、導電性領域を横方向に絶縁分離する各
絶縁膜の上方に、隣接する導電性領域の上方にオーバー
ラップするポリシリコン領域が夫々形成されているの
で、前記ポリシリコン領域を介して容量接続され、各導
電性領域間の結合容量が大きくなり、ポテンシャル分布
をより一層均一に分布し、前記絶縁領域と前記半導体層
との界面での電界集中による耐圧の低下を抑制すること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は実施形態1のLDMOSFETの平面
図であり、(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は
(a)のY−Y’断面図である。
【図2】上記LDMOSFETを複数個隣接して配置し
たLDMOSFETの概略平面図である。
【図3】(a)は実施形態1の他のLDMOSFETを
示す平面図であり、(b)は(a)のX−X’断面図、
(c)は(a)のY−Y’断面図である。
【図4】(a)は実施形態2を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図5】(a)は実施形態3のLDMOSFETの平面
図であり、(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は
(a)のY−Y’断面図、(d)は(a)のZ−Z’断
面図である。
【図6】(a)は同上の要部Aのポテンシャル分布の説
明図であり、(b)は同上の要部Bの拡大図である。
【図7】(a)は実施形態3の他のLDMOSFETの
平面図であり、(b)は(a)のX−X’断面図、
(c)は(a)のY−Y’断面図である。
【図8】(a)は実施形態4を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図、(d)は(a)のZ−Z’断面図であ
る。
【図9】(a)は同上の要部Aのポテンシャル分布の説
明図であり、(b)は同上の要部Bの説明図である。
【図10】(a)は実施形態5を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図、(d)は(a)のZ−Z’断面図であ
る。
【図11】(a)同上の要部Aのポテンシャル分布の説
明図であり、(b)は同上の要部Bの説明図である。
【図12】(a)は従来例を示す平面図であり、(b)
は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY−Y’
断面図である。
【図13】同上の要部Aのポテンシャル分布の説明図で
ある。
【図14】他の従来例を示す概略平面図である。
【図15】別の従来例を示す概略平面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 絶縁層 3 半導体層 4 ソース領域 5 ウェル領域 6 ドレイン領域 7 絶縁ゲート 8 絶縁膜 12 溝 13 絶縁膜 14 ポリシリコン 15 絶縁領域 41 ソース電極 61 ドレイン電極 61a ドレイン電極配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 裕二 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 白井 良史 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 岸田 貴司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 ▲高▼野 仁路 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 吉田 岳司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁層上に形成された半導体層と、前記
    半導体層の主表面側で前記半導体層内に離間して形成さ
    れた第2導電形のウェル領域及び第1導電形のドレイン
    領域と、前記ウェル領域内に形成された第1導電形のソ
    ース領域と、前記ソース領域と前記半導体層との間に介
    在する前記ウェル領域上にゲート絶縁膜を介して形成さ
    れた絶縁ゲートと、前記ドレイン領域上に形成されたド
    レイン電極と、前記ソース領域上に形成されたソース電
    極と、前記絶縁ゲートに接続されたゲート電極とを備え
    た半導体装置であって、前記ドレイン領域の平面形状は
    略長方形状に形成され、前記ウェル領域及び前記ソース
    領域の形状は前記ドレイン領域の長辺と所定間隔だけ離
    れて略直線状に形成され、前記ドレイン領域及び前記ソ
    ース領域及び前記ウェル領域の長手方向における各端部
    には前記半導体層内で前記半導体層と電気的に絶縁され
    た絶縁領域が形成されて成ることを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 絶縁領域は、高抵抗領域と、前記高抵抗
    領域の周囲を覆う絶縁膜とで構成され、前記高抵抗領域
    がドレイン領域に近接する部位でドレイン電極に接続さ
    れ且つソース領域に近接する部位でソース電極に接続さ
    れて成ることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 絶縁領域は、周囲を絶縁膜で覆われた導
    電性領域を少なくとも2つ有し、ドレイン領域からソー
    ス領域の方向に前記導電性領域と絶縁膜とが交互に存在
    し、前記ドレインに近接する導電性領域がドレイン電極
    に接続され、前記ソース領域に近接する導電性領域がソ
    ース電極に接続されて成ることを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 絶縁領域は、導電性領域を横方向に絶縁
    分離する各絶縁膜の上方に、隣接する導電性領域の上方
    にオーバーラップするポリシリコン領域が夫々形成され
    て成ることを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
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