JPH09287956A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JPH09287956A
JPH09287956A JP8122227A JP12222796A JPH09287956A JP H09287956 A JPH09287956 A JP H09287956A JP 8122227 A JP8122227 A JP 8122227A JP 12222796 A JP12222796 A JP 12222796A JP H09287956 A JPH09287956 A JP H09287956A
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JP
Japan
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axis
angular velocity
axis direction
resonance frequency
trimming
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Application number
JP8122227A
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English (en)
Inventor
Norihiko Shiratori
典彦 白鳥
Hiroaki Terao
博明 寺尾
Tomoo Namiki
智雄 並木
Minoru Hatakeyama
稔 畠山
Kazutoyo Ichikawa
和豊 市川
Masato Handa
正人 半田
Yoshiya Okada
恵也 岡田
Kazuhiro Okada
和廣 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miyota KK
Wako KK
Original Assignee
Miyota KK
Wako KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2軸の角速度の検出ができる小型軽量で
検出感度の高い角速度センサを得る。 【解決手段】 板状の振動体、および該振動体の片面に
圧電素子を貼付し、該圧電素子には少なくとも励振用電
極と検出用電極を形成し、重錘体を設けた角速度センサ
において、該振動体をトリミングすることで駆動モード
の共振周波数と検出モードの共振周波数を所定の周波数
差に合わせ込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電振動型角速度センサ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】姿勢制御、位置制御が可能な角速度セン
サは、ビデオカメラの手ぶれ防止や、自動車のナビゲー
ションに使うことを目的に小型化、高性能化の開発が行
われている。角速度センサにもいろいろあるが、サイズ
やコストの面では圧電振動型の角速度センサが有利であ
り、音叉型、音片型(四角柱)、円柱型、三角柱型等が
製品化されている。
【0003】図1は音片型圧電振動角速度センサを説明
するための構造図である。圧電振動型角速度センサの原
理は、振動している振動子の中心軸(Z軸)回りに、回
転角速度(ω0)が加わると、もとの振動方向(X軸)
に対し、直角方向(Y軸)に回転角速度に比例したコリ
オリ力(Fc)が生じる力学現象を利用したもので、駆
動用圧電セラミックスを用いてX軸に振動を与え、Y軸
に設けた検出用圧電セラミックスによってコリオリ力を
電圧として検出するものである。コリオリ力は一般に次
式により求められる。 Fc=2m×v×ω0 mは質
量、vは速度 、ω0は角速度である。
【0004】共振周波数が同じであればX軸の振幅が大
きいほどY軸変位は大きく、検出電圧(感度)を高める
にはX軸の振幅が大きく、Y軸の検出効率を高めた共振
型振動角速度センサが有利である。音片型振動角速度セ
ンサは共振型であり、感度は高くできるが、駆動辺と検
出辺の振動姿勢を崩さず、共振周波数を正確に調整する
ことが難しく、しかも駆動辺と検出辺の振動特性の不一
致やズレによる顕著な特性変化や高機械的品質係数(Q
m)がゆえに応答速度が遅いなど問題も多い。
【0005】一つの角速度センサーで2軸回りの角速度
を検出できるものが望まれていたが、この要望に応える
ものとして、振動体の表面に圧電素子を貼付して角速度
により圧電素子が変形することで変化する電荷の量を測
定して角速度を検出する角速度センサが開発された。図
2はその角速度センサを斜め上から見た分解斜視図であ
る。図3は同じ角速度センサを斜め下から見た分解斜視
図である。振動体1の上面には、下面に電極6を設け上
面に4つの励振電極を兼ねる検出電極5を設けた圧電素
子2が貼付されている。振動体1の下面には、上面に電
極7を設け下面に帰還電極8を設けた圧電素子3が貼付
されている。帰還電極8の下面には重錘体9が貼付され
センサ部が構成されている。センサ部は円筒状支持部材
10によりベンディング振動のノード部を固定されてい
る。
【0006】電極6と振動体1は電気的に接続されて接
着されているので、振動体1と励振電極を兼ねる検出電
極5に交流をかけると圧電素子2が振動し振動体1も一
緒に振動する。4つの励振用電極を兼ねる検出電極5は
円筒状支持部材10の内径より内側に設けてある。円筒
状支持部材10は図の如く2ヵ所をL字型をしたワイヤ
ー11で固定し、ワイヤー11の他端を基板に固定する
ものである。
【0007】角速度センサに角速度が作用するとコリオ
リ力により重錘体9が移動することでセンサ部が変形し
検出電極に電荷が発生する。4つの検出電極5に発生す
る電荷の量により角速度の方向と強さが検出できる。
【0008】振動体1を含む平面の面上中心に原点を定
め、同平面上にX軸、同平面上でX軸に直交するY軸、
X軸、Y軸に直交するZ軸を設定する。振動モードは何
種類も存在するが、角速度センサとして用いる振動モー
ドは、図4、図5に示す如く重錘体9が縦方向に振れる
Z軸方向の振動モードと、図6、図7に示す如く重錘体
9が横方向に振れるX、Y軸方向(横方向)の振動モー
ドを用いる。
【0009】図4はZ軸方向の振動モードを示した断面
図でZ軸プラス方向に振れている状態を示している。図
5はZ軸方向の振動モードを示した断面図でZ軸マイナ
ス方向に振れている状態を示している。Z軸方向の振動
モードにおける共振周波数をZ軸方向の共振周波数と言
う。Z軸方向の振動モードは駆動(励振)モードとして
用いられる。
【0010】図6はX軸方向の振動モードを示した断面
図でX軸プラス方向に振れている状態を示している。図
7はX軸方向の振動モードを示した断面図でX軸マイナ
ス方向に振れている状態を示している。Y軸に関しても
同様であるのでX軸方向のみを図示した。X、Y軸方向
の振動モードにおける共振周波数をX、Y軸方向の共振
周波数と言う。X、Y軸方向の振動モードは検出モード
として用いられる。一般的に、共振型角速度センサでは
駆動モードと検出モードの共振周波数が近いと検出感度
が高くなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】検出感度を向上させる
ためには、前述したが駆動モードの共振周波数と検出モ
ードの共振周波数を近くすると良い。ところが部品単体
の持つ加工誤差、組立による組立誤差があり、駆動モー
ドの共振周波数と検出モードの共振周波数がいつも近く
なるとは限らない。加工誤差、組立誤差が大きい場合に
は、駆動モードの共振周波数と検出モードの共振周波数
が離れてしまう。さらに検出モードにおいてもX、Y平
面上に無数に存在する任意軸方向に重錘体が振れる。2
軸回りの角速度を検出する角速度センサでは、X軸方
向、Y軸方向の振動が重要であるが、X軸方向の共振周
波数とY軸方向の共振周波数も一致するとは限らず、X
軸方向とY軸方向で感度差が生じてしまう。本発明は振
動体をトリミング(本発明では、質量を除去する意味と
して用いている。)することで駆動モードの共振周波数
と検出モードの共振周波数を近くすることにより課題を
解決しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の角速度セ
ンサの課題を解決するためのものであり、小型、軽量で
感度の高い角速度センサを提供する。
【0013】板状の振動体、および該振動体の片面に圧
電素子を貼付し、該圧電素子には少なくとも励振用電極
と検出用電極を形成し、重錘体を設けた角速度センサに
おいて、該振動体を含む平面にX軸、同平面上でX軸に
直交するY軸、X軸、Y軸に直交するZ軸を設定したと
き、Z軸方向の共振周波数と、X、Y軸方向の共振周波
数とで異なる場合、該振動体をトリミングすることでZ
軸方向の共振周波数と、X、Y軸方向の共振周波数とを
所定の周波数差に調整する。
【0014】振動体の外周部分をトリミングすると、Z
軸方向の共振周波数とX、Y軸方向の共振周波数はとも
に上がるが、特にZ軸方向の共振周波数に関しては変化
が大きい。従って、Z軸方向の共振周波数が、X、Y軸
方向の共振周波数より小さいときに効果的に両方の共振
周波数を近づけることができる。さらに、振動体の外周
部分において、XY平面上に設定された回転角速度検出
軸との交点およびまたはその近傍をトリミングすること
で、X軸方向の共振周波数とY軸方向の共振周波数を一
致させることができる。
【0015】振動体の平面部分をトリミングすると、ベ
ンディング振動のノード部の内側をトリミングするとZ
軸方向の共振周波数とX、Y軸方向の共振周波数はとも
に下がるが、特にZ軸方向の共振周波数に関しては変化
が大きい。従って、Z軸方向の共振周波数が、X、Y軸
方向の共振周波数より大きいときに効果的に両方の共振
周波数を近づけることができる。さらに、XY平面上に
設定された回転角速度検出軸を含み、かつ、軸対称の位
置をトリミングすることで、X軸方向の共振周波数とY
軸方向の共振周波数を一致させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基き
詳細に説明する。図8は本発明を適用した角速度センサ
の第一実施例で上面図である。図9は本発明を適用した
角速度センサの第一実施例で正面断面図である。図8、
図9の如くXYZ三次元直交座標系を設定する。XY平
面上に円板状の振動体21の主面を設定し、原点29に
振動体21の面上中心を一致させて配置する。振動体2
1の上面には、下面に電極25を設け、上面に4つの励
振電極を兼ねる検出電極23と十字型をした帰還電極2
4を設けた円板状の圧電素子22がその面上中心とZ軸
が一致するように貼付されている。また、ここで4つの
励振電極を兼ねる検出電極23の2軸回りの回転角速度
の検出軸をそれぞれX軸、Y軸に設定する。X軸、Y軸
での検出感度に差がでないように検出電極23はX、Y
軸に対して軸対称、かつ原点29に対して点対称に形成
されている。そして、4つの励振電極を兼ねる検出電極
23を個々にみると、励振電極を兼ねる検出電極23a
はX軸上の正の位置に、励振電極を兼ねる検出電極23
bはY軸上の正の位置に、励振電極を兼ねる検出電極2
3cはX軸上の負の位置に、励振電極を兼ねる検出電極
23dはY軸上の負の位置にそれぞれ配置されている。
帰還電極24もX、Y軸に対してほぼ軸対称、かつ原点
29に対して点対称に形成されている。振動体21の下
面には重錘体27が、重錘体27の中心軸がZ軸と一致
するように固定されセンサ部が構成されている。重錘体
27は2つの円柱部27a(第一円柱部)、27b(第
二円柱部)の中心軸が一致するように構成されている。
円筒状支持部材28は、前記センサ部のベンディング振
動のノード部に接着固定されている。
【0017】振動体21は恒弾性金属であるエリンバ材
を用い、圧電素子22にはPZTを、また、円筒状支持
部材28と重錘体27もエリンバ材を用いた。電極はA
g、Crを用いて、蒸着にて形成した。接着剤はエポキ
シ系のものを用いた。
【0018】電極25と振動体21は電気的に接続され
て接着されているので、振動体21と4つの励振電極を
兼ねる検出電極23に交流をかけると圧電素子22が振
動し、振動体21も一緒に振動する。4つの励振電極を
兼ねる検出電極23は円筒状支持部材28の内径より内
側に設けてある。
【0019】角速度センサに角速度が作用するとコリオ
リ力により重錘体27が移動することでセンサ部が変形
し4つの励振電極を兼ねる検出電極23に電荷が発生す
る。4つの励振電極を兼ねる検出電極23に発生する電
荷の量により角速度の方向と強さが検出できる。なお、
従来例では圧電セラミックスを2枚用いて構成されてい
るが、本実施例のように、圧電セラミックス上に形成さ
れる電極の配置を工夫することで、圧電セラミックス1
枚で角速度センサを構成できる。圧電セラミックスを1
枚にすると、振動体の圧電セラミックスが貼付されてい
ない面のトリミングが可能となる。それについては、第
二実施例で詳述する。
【0020】第一実施例では、市販されているレーザマ
ーカを使用し、振動体21の外周部分とX軸との交点お
よびその近傍21a、21c(以下、X軸トリミング部
という。)と、振動体21の外周部分とY軸との交点お
よびその近傍21b、21d(以下、Y軸トリミング部
という。)をトリミングした。トリミング量は、Y軸ト
リミング部にX軸トリミング部の約2倍の量のトリミン
グを施す実験を行った。
【0021】図10は第一実施例におけるトリミングの
実験結果を示すグラフである。グラフの縦軸はトリミン
グ後の共振周波数からトリミング前の共振周波数を引い
た差ΔFを表している。グラフの横軸は検出電極を表し
ている。すなわちX1と表記されている部分は、励振電
極を兼ねる検出電極23aを用いて励振させたとき、励
振電極を兼ねる検出電極23aより検出される検出電圧
から求めた共振周波数であることを示している。以下、
X2は検出電極23c、Y1は検出電極23b、Y2は
検出電極23dが対応する。Zと表記されている部分
は、4つの励振電極を兼ねる検出電極23a〜23d全
部を同時に励振させたとき、4つの励振電極を兼ねる検
出電極23a〜23d全部より検出される検出電圧から
求めた共振周波数であることを示している。
【0022】トリミング後はZ軸方向の共振周波数、X
軸方向の共振周波数、Y軸方向の共振周波数ともに共振
周波数が上がっている。その共振周波数の変化の比較を
すると、Y軸方向の共振周波数はX軸方向の共振周波数
より大きく変化し、またZ軸方向の共振周波数は、X軸
方向の共振周波数、Y軸方向の共振周波数よりも大きく
変化している。
【0023】さらに本発明が、特にX軸方向の共振周波
数とY軸方向の共振周波数を一致させるのに好適である
例を示す。図11は第一実施例において有限要素法解析
を行って求められたトリミング結果を示したグラフであ
る。解析モデルに用いたディメンジョンと材質は次のよ
うに設定した。振動体は直径10.2mm、厚さ0.2
3mmのエリンバ材である。圧電素子は、直径6mm、
厚さ0.2mmの圧電セラミックスである。重錘体は振
動体に接合する第一円柱部が直径1mm、高さ0.7m
m、第二円柱部が直径2.7mm、高さ1.65mmの
エリンバ材である。
【0024】トリミングはX軸トリミング部21a、2
1cのみをお互いにX軸、Y軸に対称になるように同量
行った。すなわち原点29を通り、X軸に対して±3度
の中に含まれる円周部を中心に向かってトリミングした
ものである。
【0025】図11のグラフの横軸は中心に向かってト
リミングした深さ(トリミング量)を表している。縦軸
は共振周波数の変化を表している。グラフ上で三角形の
ポイントが打たれているものは、X軸方向の共振周波数
の変化を表したもので、円形のポイントが打たれている
ものはY軸方向の共振周波数の変化を表したものであ
る。グラフよりX軸方向の共振周波数の変化が大きいこ
とがわかる。従って、この特徴を利用して共振周波数を
一致させるとよい。たとえばX軸方向の共振周波数が低
いとき、X軸トリミング部をトリミングすればよい。
【0026】これよりZ軸方向の共振周波数がX、Y軸
方向の共振周波数より小さい場合、あるいはX軸方向の
共振周波数、Y軸方向の共振周波数に差がある場合は、
X軸トリミング部とY軸方向トリミング部におけるトリ
ミング量を適切に設定することで、Z軸方向の共振周波
数とX、Y軸方向の共振周波数を所定の共振周波数に合
わせ込むことができる。またX軸方向の共振周波数とY
軸方向の共振周波数を一致させることができる。
【0027】振動体21の外周部分とX軸、あるいはY
軸との交点およびその近傍をトリミングしたものについ
て説明してきたが、これに限られるものではない。たと
えば、X1、X2、Y1、Y2同時に変化させる場合の
トリミング位置は、X軸、あるいはY軸との交点および
その近傍以外の位置でもよい。また、X軸トリミング部
21a、21cとのトリミング量を変えることでX1、
X2の共振周波数の調整も可能である。Y軸トリミング
部に関しても同様である。
【0028】図12は本発明を適用した角速度センサの
第二実施例で正面断面図である。図13は本発明を適用
した角速度センサの第二実施例で下面図である。部材の
構成は、本発明を適用した角速度センサの第一実施例と
同じであるので図示および説明は省略する。振動体21
のトリミング位置が異なるので、それに関する説明をす
る。振動体21は、下面上のノード部の内側で原点29
を中心とした2つの同心円と、X軸、あるいは、Y軸と
平行な2本の直線で囲まれる4箇所をトリミングしたも
のである。以下、第二実施例においては、トリミング部
21e〜21hのうち21e、21gをX軸トリミング
部、21f、21hをY軸トリミング部という。X軸ト
リミング部21e、21gおよびY軸トリミング部21
f、21hは、回転角速度検出軸を含み、かつ、軸対称
の形状となっている。
【0029】図14は第二実施例におけるトリミングの
実験結果を示すグラフである。第二実施例では、Y軸ト
リミング部21f、21hのみをトリミングする実験を
行った。図14で用いられている記号は、図10で説明
したものと同じである。トリミング後はZ軸方向の共振
周波数、X軸方向の共振周波数、Y軸方向の共振周波数
ともに共振周波数が下がっている。その共振周波数の変
化の比較をすると、Y軸方向の共振周波数はX軸方向の
共振周波数より大きく変化し、またZ軸方向の共振周波
数は、X軸方向の共振周波数、Y軸方向の共振周波数よ
りも大きく変化している。
【0030】第一実施例がX軸方向の共振周波数とY軸
方向の共振周波数を一致させるのに好適であることを前
述したが、第二実施例でも同じく好適である例を示す。
図15は第二実施例において有限要素法解析を行って求
められたトリミング結果を示したグラフである。解析モ
デルに用いたディメンジョンと材質は次のように設定し
た。振動体は直径10.2mm、厚さ0.23mmのエ
リンバ材である。圧電素子は、直径6mm、厚さ0.2
mmの圧電セラミックスである。重錘体は振動体に接合
する第一円柱部が直径1mm、高さ0.7mm、第二円
柱部が直径2.7mm、高さ1.65mmのエリンバ材
である。
【0031】トリミングはX軸トリミング部21e、2
1gのみをお互いにX軸、Y軸に対称になるように同量
行った。すなわち原点29を通り、X軸に対して±2
2.5度をなす2本の直線と、原点29を中心とする直
径4mm、3mmの円に囲まれた部分を厚さ方向(Z軸
方向)にトリミングしたものである。
【0032】図15のグラフの横軸は厚さ方向に向かっ
てトリミングした深さ(トリミング量)を表している。
縦軸は共振周波数の変化を表している。グラフ上で三角
形のポイントが打たれているものは、X軸方向の共振周
波数の変化を表したもので、円形のポイントが打たれて
いるものはY軸方向の共振周波数の変化を表したもので
ある。グラフよりX軸方向の共振周波数の変化が大きい
ことがわかる。従って、この特徴を利用して共振周波数
を一致させるとよい。たとえばX軸方向の共振周波数が
高いとき、X軸トリミング部をトリミングすればよい。
【0033】これよりZ軸方向の共振周波数がX、Y軸
方向の共振周波数より大きい場合、あるいはX軸方向の
共振周波数、Y軸方向の共振周波数に差がある場合は、
X軸トリミング部とY軸方向トリミング部におけるトリ
ミング量を適切に設定することで、Z軸方向の共振周波
数とX、Y軸方向の共振周波数を所定の共振周波数に合
わせ込むことができる。またX軸方向の共振周波数とY
軸方向の共振周波数を一致させることができる。
【0034】振動体21の原点29を中心とした2つの
同心円と、X軸、あるいは、Y軸と平行な2本の直線で
囲まれる部分をトリミングしたものについて説明してき
たが、これに限られるものではない。たとえば、X1、
X2、Y1、Y2同時に変化させる場合のトリミング位
置は、原点29を中心とした2つの同心円と、X軸、あ
るいは、Y軸と平行な2本の直線で囲まれる部分以外の
位置でもよい。また、X軸トリミング部21e、21g
とのトリミング量を変えることでX1、X2の共振周波
数の調整も可能である。Y軸トリミング部に関しても同
様である。
【0035】第一実施例、第二実施例ではレーザマーカ
を用いたトリミング方法について説明してきたが、サン
ドブラスト等、レーザ以外の方法でももちろんかまわな
い。さらに、第一実施例と第二実施例とを組み合わせる
ことで、より効果的にトリミングができる。
【0036】
【発明の効果】本発明は前記のような構成にすることで
次のような効果が生じる。 1 駆動モードの共振周波数と検出モードの共振周波数
を近くすることができるため検出感度が向上する。 2 駆動モードの共振周波数と検出モードの共振周波数
を精度良く合わせ込むことができる。 3 検出モードの共振周波数のアンバランスが無くな
り、X軸方向、Y軸方向の検出感度が均一になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】音片型圧電振動角速度センサを説明するための
構造図。
【図2】本発明に係る角速度センサの従来例を斜め上か
ら見た分解斜視図。
【図3】本発明に係る角速度センサの従来例を斜め下か
ら見た分解斜視図。
【図4】本発明に係る角速度センサの従来例のZ軸方向
の振動モードを示した断面図。
【図5】本発明に係る角速度センサの従来例のZ軸方向
の振動モードを示した断面図。
【図6】本発明に係る角速度センサの従来例のX、Y軸
方向の振動モードを示した断面図。
【図7】本発明に係る角速度センサの従来例のX、Y軸
方向の振動モードを示した断面図。
【図8】本発明を適用した角速度センサの第一実施例で
上面図。
【図9】本発明を適用した角速度センサの第一実施例で
正面断面図。
【図10】本発明を適用した角速度センサの第一実施例
におけるトリミングの実験結果を示すグラフ。
【図11】本発明を適用した角速度センサの第一実施例
における有限要素法解析により求められたトリミング結
果を示すグラフ。
【図12】本発明を適用した角速度センサの第二実施例
で正面断面図。
【図13】本発明を適用した角速度センサの第二実施例
で下面図。
【図14】本発明を適用した角速度センサの第二実施例
におけるトリミングの実験結果を示すグラフ。
【図15】本発明を適用した角速度センサの第二実施例
における有限要素法解析により求められたトリミング結
果を示すグラフ。
【符号の説明】
1 振動体 2 圧電素子 3 圧電素子 5 励振電極を兼ねる検出電極 6 電極 7 電極 8 帰還電極 9 重錘体 10 円筒状支持部材 11 ワイヤー 21 振動体 21a、21c X軸トリミング部 21b、21d Y軸トリミング部 21e、21g X軸トリミング部 21f、21h Y軸トリミング部 22 圧電素子 23 励振電極を兼ねる検出電極 23a〜23d 励振電極を兼ねる検出電極 24 帰還電極 25 電極 26 ノード部 27 重錘体 27a、27b 円柱部 28 円筒状支持部材 29 原点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 並木 智雄 長野県北佐久郡御代田町大字御代田4107番 地5 ミヨタ株式会社内 (72)発明者 畠山 稔 長野県北佐久郡御代田町大字御代田4107番 地5 ミヨタ株式会社内 (72)発明者 市川 和豊 長野県北佐久郡御代田町大字御代田4107番 地5 ミヨタ株式会社内 (72)発明者 半田 正人 長野県北佐久郡御代田町大字御代田4107番 地5 ミヨタ株式会社内 (72)発明者 岡田 恵也 長野県北佐久郡御代田町大字御代田4107番 地5 ミヨタ株式会社内 (72)発明者 岡田 和廣 埼玉県上尾市菅谷4丁目73番地

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状の振動体、および該振動体の片面に圧
    電素子を貼付し、該圧電素子には少なくとも励振用電極
    と検出用電極を形成し、重錘体を設けた角速度センサに
    おいて、該振動体を含む平面にX軸、同平面上でX軸に
    直交するY軸、X軸、Y軸に直交するZ軸を設定したと
    き、該重錘体がZ軸方向に振動する共振周波数と、X、
    Y軸方向に振動する共振周波数とで異なる場合、該振動
    体をトリミングすることで該重錘体のZ軸方向に振動す
    る共振周波数と、X、Y軸方向に振動する共振周波数と
    を所定の周波数差に調整することを特徴とする角速度セ
    ンサ。
  2. 【請求項2】振動体の外周部分をトリミングすることを
    特徴とする請求項1記載の角速度センサ。
  3. 【請求項3】振動体の外周部分と、XY平面上に設定さ
    れた回転角速度検出軸との交点およびまたはその近傍を
    トリミングすることを特徴とする請求項2記載の角速度
    センサ。
  4. 【請求項4】振動体の平面部分をトリミングすることを
    特徴とする請求項1記載の角速度センサ。
  5. 【請求項5】振動体の平面部分で、XY平面上に設定さ
    れた回転角速度検出軸のうち、少なくともひとつの軸を
    含み、かつ、該回転角速度検出軸に対して軸対称である
    部分をトリミングすることを特徴とする請求項4記載の
    角速度センサ。
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