JPH09286836A - 一液硬化性ポリウレタン組成物 - Google Patents

一液硬化性ポリウレタン組成物

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JPH09286836A
JPH09286836A JP8096735A JP9673596A JPH09286836A JP H09286836 A JPH09286836 A JP H09286836A JP 8096735 A JP8096735 A JP 8096735A JP 9673596 A JP9673596 A JP 9673596A JP H09286836 A JPH09286836 A JP H09286836A
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JP
Japan
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compound
acid
enamine
aldimine
oxazolidine
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JP8096735A
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English (en)
Inventor
Motoyasu Kunugiza
基安 椚座
Masayoshi Imanaka
正能 今中
Masato Fujii
正人 藤井
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/08Processes
    • C08G18/10Prepolymer processes involving reaction of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen in a first reaction step

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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、オキサゾリジン環を有す
る化合物を含む湿気硬化性一液ポリウレタン組成物を、
シーリング材、壁材、防水材、塗料、接着剤などに利用
する際の欠点、硬化物の熱に対する変形、耐熱クリープ
性の改善にある。 【解決手段】 (A)分子末端にイソシアネート基を有す
るウレタンプレポリマー、(B)オキサゾリジン環を少な
くとも一つ有する化合物と、アルジミン化合物および/
又はエナミン化合物からなる架橋剤ととからなることを
特徴とする一液硬化性ポリウレタン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱クリープ性に
優れる建築用或いは車両等のシーリング材、壁材、防水
材、塗料、或いは接着剤として使用される、空気中の湿
気で硬化する一液硬化性ポリウレタン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ウレタン樹脂は、ゴム弾性、耐摩耗性、
耐久性等の諸特性に優れており、シーリング材、壁材、
防水材、塗料、または接着剤として利用されている。
【0003】この様なウレタン樹脂は、末端イソシアネ
ート基を有するポリウレタンプレポリマーが施工後大気
中の水分によって硬化させる一液型と、末端イソシアネ
ート基を有するポリウレタンプレポリマーを含む主剤と
ポリオール鎖を含む硬化剤とを、施工時混合して硬化さ
せる二液型とに大別されるが、前者の一液型ポリウレタ
ンは施工方法の簡単さから、近年注目されて試験的に使
用されるようになってきた。
【0004】この一液型ポリウレタンは湿気硬化性ポリ
ウレタンと称され、最も一般的なものは、ポリイソシア
ネートを湿気(水分)と反応させる方法であるが、この
方法においてはイソシアネートと水分との付加により炭
酸ガスが発生し、硬化物に発泡が生じるという問題があ
り、一液化可能な架橋剤成分としてオキザゾリジン環を
有する化合物、シッフ結合を有するアルジミン化合物、
エナミン化合物が知られている。
【0005】以上のようなポリウレタン組成物による硬
化物には、高伸度、低モデュラスであり、四季の気候の
影響の少ない性質が、硬化に際しては、施工後速やかに
に硬化し、タックの少ないことが要求されている。
【0006】一液化可能な架橋剤成分として塩化カルシ
ウムの水酸基保護物(特願平2−274727号)、ア
ルジミン(特開平2−283710号公報)、エナミン
(特開平2−168号公報、特願平3−343065
号)、オキザゾリジン環を有する化合物(特公昭48ー
20639号公報、J.Coating Techno
l 49 631 65 1977)が知られている。
ポリウレタン組成物の硬化を早くするのには、1,2級
のアミノ基を湿気により解離生成するアルジミン、エナ
ミン、オキザゾリジン環を有する化合物が適している。
オキサゾリジン環は、2級アミノ基と水酸基を同時に発
生し、網状化に適しているが、遊離イソソシアネート基
の中での貯蔵安定性に欠けるといった欠点がある。しか
しながら、オキサゾリジン環の2位の側鎖の炭素数が3
以上のものは数カ月の貯蔵安定性があり実用に適するこ
とが解ってきた。
【0007】しかしながら、硬化に際して水酸基の反応
が遅れるためか、硬化シートの加温時伸長した場合の回
復が、難い欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、夏季の日射
表面温度60〜80℃において伸びたシートが、気温の
低下とともにコンクリート面などの収縮についてゆか
ず、弛んだままになること、即ち、耐熱クリープ性の改
良を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究の結果、ウレタンプレポリ
マーの混合物に、オキサゾリジン環を有する化合物とエ
ナミン化合物、アルジミン化合物を用いることで、これ
らの課題を解決しうることを見い出し本発明を完成する
に至った。
【0010】即ち、本発明は、(A)ポリオールとポリイ
ソシアネートとを反応させる分子末端にイソシアネート
基をもつウレタンプレポリマー、(B)架橋剤としてオキ
サゾリジン環を少なくとも一つ有する化合物と、アルジ
ミン化合物および/又はエナミン化合物からなること、
好ましくは架橋剤としてオキサゾリジン環を少なくとも
一つ有する化合物と、アルジミン化合物および/又はエ
ナミン化合物の比率がオキサゾリジン環1個に対してシ
ッフ結合および/又はエナミン結合が10〜0.05で
あること、好ましくはアルジミン化合物が、ポリアミン
と芳香族アルデヒドより合成された化合物であり、エナ
ミン化合物が、2級アミノ基をもつポリアミンと脂環族
モノケトンとの合成物に求電子化合物を付加した化合物
であること、好ましくはウレタンプレポリマー(A)が、
2種以上のウレタンプレポリマーからなること、好まし
くはオキサゾリジン環を少なくとも1個有する化合物
が、分子末端にイソシアネート基を有する化合物との反
応物であること一液硬化性ポリウレタン組成物を関す
る。
【0011】以下に本発明を更に説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に使用される分子末端にイ
ソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマー(A)
とは、イソシアネート基を2個以上有する化合物であ
り、ポリイソシアネートとポリオールとをポリイソシア
ネート過剰のもとで常法により調製されるプレポリマ
ー、およびポリイソシアネートそのものである。ポリウ
レタンプレポリマーの調製にあたって、各種ポリオール
の水酸基1個に対し、ポリイソシアネートのイソシアネ
ート基は、好ましくは1.2〜20の比率で、通常の方
法で調製され、ポリイソシアネートを混ぜて使うことも
当然できる。
【0013】ポリイソシアネートとしては、2,4−ト
リレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、一部をカ
ルボジイミド化されたジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ト
リジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネー
ト、フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネー
ト、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、シクロヘ
キサンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、
脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート1種
又は2種以上の混合物が挙げられる。
【0014】ポリオールとしては、ポリエーテルポリオ
ール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、
ポリブタジェンポリオール、水添ポリブタジェンポリオ
ール、シリコンポリオールなどが挙げられる。ポリオー
ルは、好ましくは数平均分子量500〜16000であ
る。
【0015】ポリエーテルポリオールとしては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、グルコース、ソルビトール、シュー
クローズ等の多価アルコールの1種又は2種以上にプロ
ピレンオキシド、エチレンオキシド、ブチレンオキシ
ド、スチレンオキシド等の1種又は2種以上を付加して
得られるポリオール及びポリオキシテトラメチレンポリ
オール等が挙げられ、金属ポルフィリン、セシウム化合
物、複合金属シアン化物錯体などの触媒により作られた
不飽和結合量の少ないポリエーテルポリオールも使用で
きる。
【0016】さらに好ましくは、ポリエーテルジオール
及び/又はポリエーテルトリオールである。(A)(B)成分
にオキシエチレン鎖を含むポリオールを使用する場合、
組成物中のオキシエチレン鎖の含有量が、(A)成分と
(B)成分の合計量に対して6重量%未満であることが
好ましい。
【0017】ポリエステルポリオールとしてはエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、
ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサン
ジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパンあ
るいはその他の低分子ポリオールの1種又は2種以上と
グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セ
バシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ダイマー酸、
水添ダイマー酸あるいはその他の低分子ジカルボン酸や
オリゴマー酸の1種又は2種以上との縮合重合体及びプ
ロピオラクトン、カプロラクトン、バレロラクトン等の
開環重合体、ポリカーボネートポリオールなどが挙げら
れる。
【0018】アクリルポリオールとしては、(メタ)ア
クリル酸エステルとヒドロキシアルキルアクリレートを
重合したもの、ポリエーテルポリオール中でアクリロニ
トリル、スチレン、(メタ)アクリル酸エステルをグラ
フト重合したものなどが挙げられる。又、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタ
ンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタ
ノールグリセリン、トリメチロールプロパン、グルコー
ス、ソルビトール、シュークローズ等の低分子ポリオー
ルも挙げられる。
【0019】オキサゾリジン環を有する化合物(B)は、
好ましくは1,2級アミノ基と2−ヒドロキシエチル基
を持つアルカノールアミン類とアルデヒドもしくはケト
ン類との脱水反応により合成される化合物である。
【0020】アルカノールアミン類としては、例えばエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノー
ルアミン、ジイソプロパノールアミン、イソブタノール
アミン、ジイソブタノールアミン、ヒドロキシエチルア
ミノメチルアルコールであり、エチレンジアミン、プロ
ピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、ビス(アミノメチル)
シクロヘキサン、キシリレンジアミン、ジシクロヘキシ
ルジアミン、イソホロンジアミン、イソプロピリデンビ
ス(アミノシクロヘキサン)、メチレンビス(アミノシ
クロヘキサン)、ポリメチレンポリアミン、ジアミノト
ルエン、フェニレンジアミンなどの1級アミノ基に2ー
ヒドロキシエチル基が置換された2級アミノー2ーヒド
ロキシル基を有する化合物である。
【0021】アルデヒドもしくはケトン類としては、例
えばブチルアルデヒド、トリメチルアセトアルデヒド、
トリエチルアセトアルデヒド、バレロアルデヒド、フル
フラール、ベンズアルデヒド、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン、トリメチルシクロヘキサノン、アセト
フェノン、アニスアルデヒド、ヘキサナール、オクタナ
ール、デカナール、シトラールなどが挙げられる。
【0022】オキサゾリジン環を有する化合物(B)とし
ては、好ましくは3−(2−ヒドロキシエチル)−オキ
サゾリジンと前述のポリイソシアネートもしくはイソシ
アネート基を有するウレタンプレポリマーと反応させた
化合物やポリカルボン酸のエステル、カーボネート基で
結合された化合物が含まれる。
【0023】ポリカルボン酸としては、修酸、マロン
酸、琥珀酸、メチルマロン酸、イソ琥珀酸、グルタル
酸、アジピン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、
フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ブチルテ
トラカルボン酸、アゼライン酸、ノナンジカルボン酸な
どである。カーボネート基の結合は、3−(2−ヒドロ
キシエチル)ーオキサゾリジンとジエチルカーボネー
ト、ジメチルカーボネート、ジフェニルカーボネートな
どと、各々、脱エタノール、脱メタノール、脱フェノー
ルすることにより導入される。好ましくは、ポリイソシ
アネートもしくはイソシアネート基を有するウレタンプ
レポリマーとの反応物である。
【0024】アルジミン化合物とは、好ましくは1級ア
ミノ基をもつポリアミンとアルデヒドまたはケトン基の
脱水反応により生成し、ケチミン、シッフベースなどと
呼ばれているものである。好ましくは一液化可能なアル
ジミン化合物は、1級アミノ基をもつポリアミンと芳香
族アルデヒドおよび/またはフルフラールより合成され
た化合物である。1級アミノ基をもつポリアミンとして
は、炭素数2〜16のアルキレンジアミンなどの脂肪族
ジアミン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロ
ンジアミン、ビスアミノメチルシクロヘキサン、ジアミ
ノメチルビシウロ[2,2,1]ヘプタン、ジアミノシ
クロヘキサンなどの脂環族ジアミン、フェニレンジアミ
ン、トルエンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジ
アミノジフェニルエーテル、キシリレンジアミン、ナフ
タレンジアミン、ジメチルスチルベン、ベンジジン、ジ
アミノベンゾフェノン、などの芳香族ジアミン、アミノ
エトキシエタノール、ヒドロキシヘキシルアミン、ヒド
ロキシエチルエチレンジアミン、などのヒドロキシル基
をもつアミンなどが挙げられる。芳香族アルデヒドとし
ては、炭素原子数6〜22のもので、ベンズアルデヒ
ド、トルアルデヒド、エチルベンズアルデヒド、プロピ
ルベンズアルデヒド、ブチルベンズアルデヒド、ジメチ
ルベンズアルデヒド、トリメチルベンズアルデヒド、ア
ニスアルデヒド、エトキシベンズアルデヒド、ジメトキ
シベンズアルデヒド、トリメトキシベンズアルデヒド、
ジエトキシベンズアルデヒド、トリエトキシベンズアル
デヒドなどが挙げられる。
【0025】更に、アルジミン化合物としては、好まし
くはヒドロキシル基をもつアルジミン化合物と前述のポ
リイソシアネートと反応させた化合物やポリカルボン酸
のエステル、カーボネート基で結合された化合物であ
る。ポリカルボン酸としては、修酸、マロン酸、琥珀
酸、メチルマロン酸、イソ琥珀酸、グルタル酸、アジピ
ン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、
トリメリット酸、ピロメリット酸、ブチルテトラカルボ
ン酸、アゼライン酸、ノナンジカルボン酸などである。
カーボネート基の結合は、ヒドロキシル基をもつアルジ
ミン化合物とジエチルカーボネート、ジメチルカーボネ
ート、ジフェニルカーボネートなどと、各々、脱エタノ
ール、脱メタノール、脱フェノールすることにより導入
される。
【0026】エナミン化合物とは、好ましくは2級アミ
ノ基をもつポリアミンと脂環族モノケトンより脱水反応
により生成した化合物に求電子化合物を付加した化合物
である。2級アミノ基をもつポリアミンとしては、N,
N′−ジメチルエチレンジアミン、N,N′−ジエチル
エチレンジアミン、N,N′−ジシクロヘキシルエチレ
ンジアミン、N,N′−ジフェニルジアミンN,N′−
ジメチル−1,4−ジアミノシクロヘキサン、N,N′
−ジイソブチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレ
ンジアミン、N,N′−ジメチル−p−フェニレンジア
ミン、4,4′−ジピペリジルプロパン、4,4′−ジ
ピペリジルエタン、4,4′−ジピペリジル、4,4′
−ジピペラジルプロパン、N,N′−ジピペラジルメタ
ン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメ
チルピペラジン、2−シクロヘキシルピペラジンなどで
あり。ヒドロキシル基と2級アミノ基をもつポリアミン
は、N−メチル−3−アミノ−1−プロパノ−ル、N−
メチル−4−アミノ−1−ブタノ−ル、N−メチル−3
−アミノ−2−メチル−1−プロパノ−ル、N−メチル
−4−アミノ−2−メチル−1−ブタノ−ル、N−メチ
ル−6−アミノ−1−ヘキサノール、4−ヒドロキシピ
ペリジン、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロ
キシピペリジン、ピペリジン−4−カルボン酸等の脂環
式構造を有するアミノアルコール、1−ヒドロキシアル
キル(C2−3)−2−アルキル(C0−1)ピペラジ
ン、N−(ヒドロキシエチル)ピペラジン、N−[2−
[2−(ヒドロキシエトキシ)エチル]]ピペラジンな
どが挙げられる。
【0027】脂環族モノケトンとしては、例えばシクロ
ペンタノン、メチルシクロペンタノン、ジメチルシクロ
ペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノ
ン、ジメチルヘキサノン、エチルヘキサノン、シクロヘ
プタノン、メチルシクロヘプタノン、ジメチルシクロヘ
プタノンなどである。付加する求電子化合物としては、
イソシアネート化合物、(メタ)アクリル酸もしくはこ
のエステル、アクリロニトリルなどのアクリル基を有す
る化合物、無水酢酸等のアセチル化合物、ハロゲン化ア
ルキル、ハロゲン化アリル、酸ハライド等が挙げられ
る。イソシアネート化合物としては、1)フェニルイソ
シアネート、ο−トリルイソシアネート、ρ−トリルイ
ソシアネート、メチルイソシアネート、ブチルイソシア
ネート等のモノイソシアネート、2)先に記載したポリ
イソシアネートと活性水素を持つ化合物、例えば、第2
級アミン或いは第1級もしくは第2級アルコールとを反
応させてモノイソシアネートとしたものである。アクリ
ル基を有する化合物としては、アクリル酸または、メタ
クリル酸のメチル、エチル、プロピル、ブチル、アリル
などのエステル、アクリロニトリルなどで、2−(アル
コキシカルボニル)エチル基または2−シアノエチル基
を有する化合物等が挙げられ、2−(アルコキシカルボ
ニル)エチル基の1位又は2位の炭素上の水素原子はメ
チル基、ニトロ基又はシアノ基で置換されていてもよ
い。 さらにアセチル化合物は、無水酢酸。その他ハロ
ゲン化アルキル、ハロゲン化アリル、酸ハライド等が挙
げられる。
【0028】更に、エナミン化合物としては、ヒドロキ
シル基をもつエナミン化合物と前述のポリイソシアネー
トと反応させた化合物、ポリカルボン酸のエステル、カ
ーボネート基で結合されたものが含まれる。ポリカルボ
ン酸としては、修酸、マロン酸、琥珀酸、メチルマロン
酸、イソ琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、イタコン
酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸、ブチルテトラカルボン酸、アゼラ
イン酸、ノナンジカルボン酸などである。カーボネート
基の結合は、ヒドロキシル基をもつエナミン化合物とジ
エチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジフェニ
ルカーボネートなどと、各々、脱エタノール、脱メタノ
ール、脱フェノールすることにより導入される。
【0029】架橋剤のオキザゾリジン環を有する化合物
のウレタンプレポリマー(A)に対する配合は、オキサゾ
リジンより発生する潜在活性水素(潜在アミノ基と潜在
水酸基の和)に対するイソシアネート基の比率で表わす
と、イソシアネート/オキサゾリジンの潜在活性水素の
当量比は、好ましくは0.4〜4.0である。同様にア
ルジミン化合物、エナミン化合物は、プレポリマーに対
し、イソシアネート/(アルジミンおよび/又はエナミ
ン化合物の潜在アミノ基)の当量比で、好ましくは0.
5〜3.0使用される。
【0030】オキサゾリジン環を少なくとも一つ有する
化合物と、アルジミン化合物および/又はエナミン化合
物の比率は、任意に併用できるが、好ましくはオキサゾ
リジン環1ケに対してシッフ結合および/又はエナミン
結合が10〜0.05の当量比がよく、望ましくは5.
0〜0.1である。アルジミン化合物及び/又はエナミ
ン化合物の量が少ないと耐熱クリープの回復が悪く、多
いと組成物の粘度が高くなり、可塑剤や溶剤で希釈して
使い易くしなければならないため、環境保全上望ましく
ない。
【0031】本発明に使用されるポリウレタン一液型硬
化性組成物は、無機酸、有機酸およびそれらの無水物、
エステル、酸性塩類の群から選ばれる1種又は2種以上
が使用されることにより硬化が促進される。例えば、塩
酸、硝酸、硫酸、燐酸、珪酸、アルミン酸、過塩素酸、
蟻酸、酢酸、プロピオン酸、カプロン酸、シュウ酸、コ
ハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フタル酸など、また
はそれらの無水物、エステル類、酸性塩類などが挙げら
れる。湿気硬化促進剤としては、これらのうち、特にリ
ン酸、リン酸エステル、酸性リン酸エステル、無水酢酸
及び珪酸アルミナが好ましい。
【0032】本発明の一液硬化性ポリウレタン組成物に
は、その他に任意に可塑剤や安定剤、無機充填剤または
触媒などを含んでいてもよい。可塑剤として、例えばジ
ブチルフタレート、ジオクチルフタレート等が挙げられ
る。安定剤としては、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤
などがあげられる。無機充填剤としては、例えば、炭酸
カルシウム、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化カルシ
ウム、タルク、クレー、硫酸アルミニウム、塩化ビニル
ペーストレジン等が挙げられる。これら単独又は1種以
上を使用することができ、表面処理したものも適宜使用
できる。
【0033】
【作用】本発明は、一液湿気硬化性ポリウレタンのオキ
サゾリジン系架橋剤の有する欠点、耐熱クリープ性をア
ミノ基のみを湿気(水分)により生成するアルジミンお
よび/又はエナミン化合物を併用することにより改良す
ることができたが、その作用機作については推論だがエ
ナミン、アルジミン化合物が湿気解離するさいに発生す
るアミンで更に架橋が進むものと考えている。
【0034】
【実施例】以下実施例を示し、具体的に説明するが、本
発明はこれに限られるものではない。
【0035】1.架橋剤の合成 1−1)オキサゾリジンの合成:2−イソプロピル−3
−(2−ヒドロキシエチル)−1,3オキサゾリジンの
合成 ジエタノ−ルアミン210部にイソブチルアルデヒド2
06部を滴下し、環流させながら5時間反応させた。7
mmHgで89〜92℃の留分を採取した。85%の収
率で、標記化合物を得た。分子量は159.2である。
【0036】この化合物を用いて下記のビスオキサゾリ
ジン化合物を調製した。
【0037】1−2)OXZ−1:分子量3000の、
オキシエチレン鎖を10%含むポリオキシエチレンプロ
ピレングリコール1500部、トリレンジイソシアネー
ト(2,4/2,6異性体比=80/20)870部、
すなわちNCO/OHの当量比10.0にて窒素気流下
で80℃にて12時間フラスコ中で攪拌しながら反応さ
せNCO%が16.0%、フリートリレンジイソシアネ
ート30重量%を含有するウレタンプレポリマーを得
た。このウレタンプレポリマー263部に2−イソプロ
ピル−3−(2−ヒドロキシエチル)−1,3オキサゾ
リジン161部を加え、すなわちNCO/OHの当量比
1.01にて窒素気流下で80℃にて20時間フラスコ
中で攪拌しながら反応させ、化合物(OXZ−1)を得
た。GPCチャートよりトリレンジイソシアネートに2
モル付加した反応物:ウレタンプレポリマーに付加した
反応物の重量比が1:1であることを確認した。オキサ
ゾリジン環1ケに対する平均分子量は420、潜在活性
水素の当量は210である。
【0038】1−3)OXZ−2:ヘキサメチレンジイ
ソシアネート168部と2−イソプロピル−3−(2−
ヒドロキシエチル)−1,3オキサゾリジン161部を
1−2)と同じように反応させた化合物を0XZ−2と
する。オキサゾリジン環1ケに対する平均分子量は24
2、潜在活性水素の当量は121である。
【0039】1−4)アルジミンの合成:ビス(メトキ
シベンジリデン)メチレンジアニリン(BADAMと略
す)の合成 4,4’−ジアミノジフェニルメタン158部とp−ア
ニスアルデヒド261部とメタノール260部を混合
し、環流下2時間反応させた。析出した固体をろ過、洗
浄し、淡黄色粉末335部を得た。赤外線吸収スペクト
ルを測定したところ、1640cm−1にアルジミンの特
性吸収がみられ、標記化合物を得た。分子量は434.
5、融点は166℃である。シッフ結合あたりの分子量
は217である。
【0040】1−5)エナミンの合成:2,2−(1,
4−ピペラジンジイル)−ビス(1−シクロヘキセン−
1,3−ジプロピオン酸)テトラエチル(BCP4EA
と略す)の合成
【0041】ピペラジン86部をシクロヘキサノン19
6部とトルエン200部に混合し、水滴分離器で窒素下
で加熱して、20時間後に水の計算量が分離した。溶剤
のトルエンを留去し、脱水アセトン200部で再結晶し
たところ、板状の結晶が析出した。これを濾過し無色透
明な固体が得られた。この生成物は、1,4−ビス(1
−シクロヘキセニル)ピペラジンである。
【0042】次に、この1,4−ビス(1−シクロヘキ
セニル)ピペラジン123部と脱水メタノール200部
とを仕込み、アクリル酸エチル220部を窒素気流中、
50℃で攪拌しながら滴下した。滴下後、還流下にて8
時間攪拌を続けた後、室温まで冷却し減圧下で脱溶媒を
行った。黄赤褐色の固体が得られ、これを脱水アセトン
から再結晶したところ、無色の針状結晶を得た。赤外線
吸収スペクトルにより、1740cm-1にエステルの特性
吸収がみられ、1640cm-1にエナミンの特性吸収があ
る。NMRスペクトルからも標記化合物であることを確
認した。分子量は646.9、融点は46℃である。エ
ナミン結合あたりの分子量は323である。
【0043】2.ウレタンプレポリマーの合成 2−1)ウレタンプレポリマー1 分子量3000の、オキシエチレン鎖を10%含むポリ
オキシエチレンプロピレングリコール300部、分子量
3000のポリオキシプロピレントリオール300部
に、トリレンジイソシアネート(2,4/2,6異性体
比=80/20)95部、すなわちNCO/OHの当量
比2.19にて窒素気流下で80℃にて12時間フラス
コ中で攪拌しながら反応させNCO%が3.59%のウ
レタンプレポリマー1を得た。
【0044】2−2)ウレタンプレポリマー2 分子量3000のポリオキシプロピレングリコール15
0部、分子量5000のポリオキシプロピレントリオー
ル310部とトリレンジイソシアネート(2,4/2,
6異性体比=80/20)41部とを、窒素気流下で8
0℃にて12時間フラスコ中で攪拌しながら反応させN
CO%が1.51のウレタンプレポリマー2を得た。
【0045】3.コンパウンドの調製 プラネタリーミキサーに炭酸カルシウム100部、酸化
チタン10部、カーボン0.1部を混合して、120℃
で2時間乾燥した。次いで所定量のウレタンプレポリマ
ー、架橋剤を入れ、更に、フタル酸ジオクチル30部、
キシレン30部、および酸性燐酸エステル0.5部を装
入して、常温にて1時間混練りし、ポリウレタン一液型
硬化性組成物を得た。
【0046】ウレタンプレポリマー、架橋剤とその配合
比率については、表1に記載する。
【0047】4.評価試料の調製と物性測定 4−1)シートの調製と硬化性の評価 調製したコンパウンドをガラス板上に2mmの厚さで塗
布し、硬化性をタックフリータイムで測定し、物性測定
用試料に供した。
【0048】4−2)物性測定 硬化後のシートの物性は、4週間養生後、JIS−K6
301により、硬度、引張強度、伸び、耐熱クリープ性
を測定した。
【0049】本発明の評価は、耐熱クリ−プで行ってお
り、上記JISに定められた次の方法である。
【0050】試験片ダンベルの標線間距離40mmを8
0mmまで100%伸長し、24時間常温で置く。その
後、80℃の乾燥機中で168時間加熱する。乾燥機よ
り取り出して4時間以上静置後、試験片の変形の有無と
8倍の拡大鏡でひび割れの有無を観察する。
【0051】[実施例1]前述のコンパウンドの調製に
沿って、ウレタンプレポリマー1を90部、ウレタンプ
レポリマー2を10部、架橋剤としてOXZ−1を16
部、ビス(メトキシベンジリデン)メチレンジアニリン
を1部配合する。オキサゾリジン環に対するシッフ結合
の当量比は0.12である。物性は、硬度(ショアー
A)45、引張強度(Kg/Cm2)32、伸び(%)620であ
る。耐熱クリープは、標線間での垂れもなく、ひび割れ
も無い。
【0052】実施例2〜6について、表1に示す。比較
例1、2については、オキサゾリジンを有する化合物
(OXZ−1、OXZ−2)のみを用いた例を示す。
【0053】
【表1】 表1.
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】本発明の一液型ポリウレタン組成物によ
れば、硬化物の熱(夏季)に対する変形即ち耐熱クリー
プ性が向上し、温度追従性が向上する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)分子末端にイソシアネート基を有す
    るウレタンプレポリマー、(B)オキサゾリジン環を少な
    くとも一つ有する化合物と、アルジミン化合物および/
    又はエナミン化合物からなる架橋剤ととからなることを
    特徴とする一液硬化性ポリウレタン組成物。
  2. 【請求項2】 架橋剤のオキサゾリジン環を少なくとも
    一つ有する化合物とアルジミン化合物および/又はエナ
    ミン化合物との比率が、オキサゾリジン環1個に対して
    シッフ結合および/又はエナミン結合が10〜0.05
    であることを特徴とする請求項1記載の一液硬化性ポリ
    ウレタン組成物
  3. 【請求項3】 アルジミン化合物が、ポリアミンと芳香
    族アルデヒドより合成された化合物であり、エナミン化
    合物が、2級アミノ基をもつポリアミンと脂環族モノケ
    トンとの合成物に求電子化合物を付加した化合物である
    ことを特徴とする請求項1、2いずれか記載の一液硬化
    性ポリウレタン組成物。
  4. 【請求項4】 ウレタンプレポリマー(A)が、2種以上
    のウレタンプレポリマーからなるものであることを特徴
    とする請求項1〜3いずれか記載の一液硬化性ポリウレ
    タン組成物。
  5. 【請求項5】 オキサゾリジン環を少なくとも1個有す
    る化合物が、分子末端にイソシアネート基を有する化合
    物との反応物であることを特徴とする請求項1〜4いず
    れか記載の一液硬化性ポリウレタン組成物。
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