JPH09286088A - 二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム - Google Patents
二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムInfo
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- JPH09286088A JPH09286088A JP10125996A JP10125996A JPH09286088A JP H09286088 A JPH09286088 A JP H09286088A JP 10125996 A JP10125996 A JP 10125996A JP 10125996 A JP10125996 A JP 10125996A JP H09286088 A JPH09286088 A JP H09286088A
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- Physical Vapour Deposition (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属薄膜層を設ける工程において、蒸着スピ
ードの増速に伴う熱負け現象のない、十分に冷却ドラム
との接触面積が大きい、しかも走行性が良好で、かつ磁
性面への形状転写による出力低下のない金属薄膜型の高
密度磁気記録媒体用二軸配向ポリエチレン−2、6−ナ
フタレートフィルムの提供を目的とする。 【解決手段】 本発明の二軸配向積層フィルムは、ポリ
エチレン−2,6−ナフタレートよりなる少なくとも2
層以上の積層構成で、両面の表面粗さパラメータSRz
/SRaの比が1以上15未満であることを特徴とする
金属薄膜型の高密度磁気記録媒体用二軸配向ポリエチレ
ン−2、6−ナフタレートフィルムである。
ードの増速に伴う熱負け現象のない、十分に冷却ドラム
との接触面積が大きい、しかも走行性が良好で、かつ磁
性面への形状転写による出力低下のない金属薄膜型の高
密度磁気記録媒体用二軸配向ポリエチレン−2、6−ナ
フタレートフィルムの提供を目的とする。 【解決手段】 本発明の二軸配向積層フィルムは、ポリ
エチレン−2,6−ナフタレートよりなる少なくとも2
層以上の積層構成で、両面の表面粗さパラメータSRz
/SRaの比が1以上15未満であることを特徴とする
金属薄膜型の高密度磁気記録媒体用二軸配向ポリエチレ
ン−2、6−ナフタレートフィルムである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属薄膜型の高密
度磁気記録媒体用基材として有用な二軸配向ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレートフィルムに関するものであ
る。
度磁気記録媒体用基材として有用な二軸配向ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレートフィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体用ベースフィルムとして
は、出力性能や走行性を向上させるために、積層厚みと
含有粒子の平均粒子径との関係を規定したフィルムが知
られている(例えば特開平2−77431号公報)。ま
た、VTR記録の長時間化、高密度記録化を図るために
テープの薄膜化が可能な、ポリエチレン−2、6−ナフ
タレートよりなるベースフィルムも知られている。
は、出力性能や走行性を向上させるために、積層厚みと
含有粒子の平均粒子径との関係を規定したフィルムが知
られている(例えば特開平2−77431号公報)。ま
た、VTR記録の長時間化、高密度記録化を図るために
テープの薄膜化が可能な、ポリエチレン−2、6−ナフ
タレートよりなるベースフィルムも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、昨今では、高
密度記録のために出力特性を向上しうる金属薄膜型の磁
記録媒体が主流となりつつあり、金属薄膜層を設ける工
程においても、コストダウンの面からラインの増速化が
進んでいる。蒸着工程においては、フィルム表面が加熱
されるため冷却ドラムに密着させて、フィルムの熱によ
る変形を防止しているが、上記従来の磁気記録媒体用ベ
ースフィルムでは、十分にドラム面で冷却がなされず、
熱負けの現象を起こし、最悪の場合フィルム切れを起こ
す。またフィルム切れとまでも行かなくてもベースフィ
ルムにしわが入り、蒸着が不均一なものになってしま
う。
密度記録のために出力特性を向上しうる金属薄膜型の磁
記録媒体が主流となりつつあり、金属薄膜層を設ける工
程においても、コストダウンの面からラインの増速化が
進んでいる。蒸着工程においては、フィルム表面が加熱
されるため冷却ドラムに密着させて、フィルムの熱によ
る変形を防止しているが、上記従来の磁気記録媒体用ベ
ースフィルムでは、十分にドラム面で冷却がなされず、
熱負けの現象を起こし、最悪の場合フィルム切れを起こ
す。またフィルム切れとまでも行かなくてもベースフィ
ルムにしわが入り、蒸着が不均一なものになってしま
う。
【0004】本発明は、かかる問題点を解決し、蒸着テ
ープの製造工程において、増速に対応できる滑り性と蒸
着時の冷却ドラムとの接触面積を大きくし熱負け現象を
起こさない、しかも磁性面への形状転写による出力低下
のない金属薄膜型の高密度磁気記録媒体用二軸配向ポリ
エチレン−2,6−ナフタレートフィルムを提供するこ
とを目的とする。
ープの製造工程において、増速に対応できる滑り性と蒸
着時の冷却ドラムとの接触面積を大きくし熱負け現象を
起こさない、しかも磁性面への形状転写による出力低下
のない金属薄膜型の高密度磁気記録媒体用二軸配向ポリ
エチレン−2,6−ナフタレートフィルムを提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム
(以下PENと記載する)は、少なくとも2層以上の積
層構成からなる二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタ
レートフィルムであって、該フィルムの両面の表面粗さ
パラメータSRz(μm)/SRa(μm)の比が1以
上15未満であることを特徴とするものからなる。
二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム
(以下PENと記載する)は、少なくとも2層以上の積
層構成からなる二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタ
レートフィルムであって、該フィルムの両面の表面粗さ
パラメータSRz(μm)/SRa(μm)の比が1以
上15未満であることを特徴とするものからなる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のPENフィルムは、少な
くとも2層以上の積層構成からなる必要がある。この場
合の積層法としては、共押出法あるいは、インライン、
オフラインのコーティングなどによるものが可能である
が、特に、3層構成の場合、本発明の効果を達成し易く
好ましい。単膜のフィルムでは本発明の効果を得ること
ができない。
くとも2層以上の積層構成からなる必要がある。この場
合の積層法としては、共押出法あるいは、インライン、
オフラインのコーティングなどによるものが可能である
が、特に、3層構成の場合、本発明の効果を達成し易く
好ましい。単膜のフィルムでは本発明の効果を得ること
ができない。
【0007】本発明フィルムは、両面の表面粗さパラメ
ータSRz(μm)/SRa(μm)の比が1以上15
未満であることが必要である。上記パラメータの値が1
5以上では、高い突起が増加するためにフィルムとドラ
ムの密着性が低下するため熱負け現象が発生し、さら
に、磁気記録再生時の出力低下やドロップアウトを招
く。
ータSRz(μm)/SRa(μm)の比が1以上15
未満であることが必要である。上記パラメータの値が1
5以上では、高い突起が増加するためにフィルムとドラ
ムの密着性が低下するため熱負け現象が発生し、さら
に、磁気記録再生時の出力低下やドロップアウトを招
く。
【0008】さらに、磁性層を設ける面とは反対側の面
である反磁性面側について、上記表面粗さパラメータの
値が、好ましくは7未満、さらに好ましくは6未満の場
合に、本発明の効果である熱負け現象を起こさず、しか
も優れた出力特性を得るのに有効である。
である反磁性面側について、上記表面粗さパラメータの
値が、好ましくは7未満、さらに好ましくは6未満の場
合に、本発明の効果である熱負け現象を起こさず、しか
も優れた出力特性を得るのに有効である。
【0009】一方、磁性層を設ける面とは反対側の面で
ある反磁性面側について、上記表面粗さパラメータの値
が好ましくは7以上15未満、より好ましくは8以上1
3未満の場合には、熱負け現象と出力特性を問題ないレ
ベルに維持しつつ、走行性や繰り返し耐久性が向上し、
ベースフィルムの取り扱い性が良好となる。
ある反磁性面側について、上記表面粗さパラメータの値
が好ましくは7以上15未満、より好ましくは8以上1
3未満の場合には、熱負け現象と出力特性を問題ないレ
ベルに維持しつつ、走行性や繰り返し耐久性が向上し、
ベースフィルムの取り扱い性が良好となる。
【0010】ここでSRz、SRaとはフィルム表面の
十点平均面粗さ、および中心線面平均粗さのことであ
る。
十点平均面粗さ、および中心線面平均粗さのことであ
る。
【0011】本発明フィルムは、磁性層を設ける面とは
反対面側の反磁性面側の空気漏れ指数が2000秒以上
であることが好ましい。より好ましくは2500秒、更
に好ましくは3000秒以上である。2000秒未満で
は、高く、大きな突起が多くなるため、出力特性の低下
を招く。
反対面側の反磁性面側の空気漏れ指数が2000秒以上
であることが好ましい。より好ましくは2500秒、更
に好ましくは3000秒以上である。2000秒未満で
は、高く、大きな突起が多くなるため、出力特性の低下
を招く。
【0012】本発明フィルムは、磁性層を設ける面とは
反対面側の反磁性面側の摩擦係数(μk )が0.3以下
であることが好ましく、より好ましくは、0.28以下
である。0.3よりも大きいと走行性が不良となり好ま
しくない。
反対面側の反磁性面側の摩擦係数(μk )が0.3以下
であることが好ましく、より好ましくは、0.28以下
である。0.3よりも大きいと走行性が不良となり好ま
しくない。
【0013】特に、本発明フィルムは上記特徴を有する
面を磁性層を設ける面とは反対側の面、すなわち、金属
薄膜型磁性層を形成する際に冷却ドラムと接する面とし
た場合に、本発明の効果が有効に得られ好ましい。
面を磁性層を設ける面とは反対側の面、すなわち、金属
薄膜型磁性層を形成する際に冷却ドラムと接する面とし
た場合に、本発明の効果が有効に得られ好ましい。
【0014】さらに、少なくとも3層以上の積層構成か
らなるPENフィルムとして、そのとき磁性面側の表面
粗さパラメータSRz/SRaの比が7未満であること
が望ましい。好ましくは6未満であると高密度記録の蒸
着テープとしたとき優れた出力特性が得られる。上記パ
ラメータの値が7以上では、蒸着工程においてロールと
フィルム表面との摩擦、摩耗が局所的に、つまり高い突
起に加わり、その結果フィルム表面への擦り傷や削れに
よる白粉状物質を析出させ、ドロップアウトの大きな原
因となることが多いので好ましくない。
らなるPENフィルムとして、そのとき磁性面側の表面
粗さパラメータSRz/SRaの比が7未満であること
が望ましい。好ましくは6未満であると高密度記録の蒸
着テープとしたとき優れた出力特性が得られる。上記パ
ラメータの値が7以上では、蒸着工程においてロールと
フィルム表面との摩擦、摩耗が局所的に、つまり高い突
起に加わり、その結果フィルム表面への擦り傷や削れに
よる白粉状物質を析出させ、ドロップアウトの大きな原
因となることが多いので好ましくない。
【0015】本発明フィルムは2,6−PENポリマー
を主要成分とするが、本発明の目的を阻害しない範囲内
で酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤等の添加剤が通常添
加される程度添加されていてもよいし、2種以上のポリ
マを混合しても良い、また、共重合ポリマを用いても良
いが、80%以上がPENから成る必要がある。特に、
反磁性面側の最外層表面を本発明の範囲にするために
は、該最外層表面を構成するフィルム層の固有粘度を該
層と隣接する層の固有粘度よりも低くすることが本発明
の効果を得るのに有効である。また、該最外層に平均粒
径0.01〜1μm、好ましくは0.03〜0.8μm
の粒径の粒子を0.05〜3重量%、好ましくは0.1
〜2重量%含有することは本発明範囲の表面形態を得る
ために極めて有効である。この時、含有させる粒子とし
ては、無機または有機粒子いずれであってもかまわない
し、1種類の粒子でも、2種類以上の粒子を併用しても
かまわないが、出力特性、走行性の点からコロイダルシ
リカもしくはジビニルベンゼン粒子やシリコーン粒子な
どの実質的に球形の粒子が特に好ましい。さらに、上記
球形粒子の他に、例えば酸化アルミニウムや酸化ジルコ
ニアのような、凝集粒子を併用すると表面粗さパラメー
タSRz/SRaの比を7未満、好ましくは、6未満と
する場合に有利であるばかりか走行耐久性も向上し非常
に好ましい。
を主要成分とするが、本発明の目的を阻害しない範囲内
で酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤等の添加剤が通常添
加される程度添加されていてもよいし、2種以上のポリ
マを混合しても良い、また、共重合ポリマを用いても良
いが、80%以上がPENから成る必要がある。特に、
反磁性面側の最外層表面を本発明の範囲にするために
は、該最外層表面を構成するフィルム層の固有粘度を該
層と隣接する層の固有粘度よりも低くすることが本発明
の効果を得るのに有効である。また、該最外層に平均粒
径0.01〜1μm、好ましくは0.03〜0.8μm
の粒径の粒子を0.05〜3重量%、好ましくは0.1
〜2重量%含有することは本発明範囲の表面形態を得る
ために極めて有効である。この時、含有させる粒子とし
ては、無機または有機粒子いずれであってもかまわない
し、1種類の粒子でも、2種類以上の粒子を併用しても
かまわないが、出力特性、走行性の点からコロイダルシ
リカもしくはジビニルベンゼン粒子やシリコーン粒子な
どの実質的に球形の粒子が特に好ましい。さらに、上記
球形粒子の他に、例えば酸化アルミニウムや酸化ジルコ
ニアのような、凝集粒子を併用すると表面粗さパラメー
タSRz/SRaの比を7未満、好ましくは、6未満と
する場合に有利であるばかりか走行耐久性も向上し非常
に好ましい。
【0016】本発明フィルムは、二軸配向したフィルム
である。一軸あるいは無配向フィルムでは本発明の効果
を得ることができないので好ましくない。
である。一軸あるいは無配向フィルムでは本発明の効果
を得ることができないので好ましくない。
【0017】本発明のフィルムは、金属薄膜型高密度磁
気記録媒体用、特に高出力が要求されるデジタル記録型
として好ましく用いられる。
気記録媒体用、特に高出力が要求されるデジタル記録型
として好ましく用いられる。
【0018】次に本発明フィルムの製造方法の一例を説
明するが、これに限定されるものではない。
明するが、これに限定されるものではない。
【0019】本発明で用いる2,6−PENは公知の方
法により得られるものを用いることができる。また、こ
の2、6−PENに粒子を含有せしめる方法としては、
重合前、重合中、重合後のいずれに添加してもよいが、
ジオール成分であるエチレングリコールのスラリーの形
で混合、分散せしめて、このエチレングリコールを所定
のジカルボン酸成分と重合せしめるのが好ましい。また
粒子のエチレングリコールのスラリーを180〜230
℃、特に200℃〜220℃の温度で30分〜5時間、
好ましくは、1〜3時間熱処理する方法は本発明の効果
をより一層高めるために有効である。
法により得られるものを用いることができる。また、こ
の2、6−PENに粒子を含有せしめる方法としては、
重合前、重合中、重合後のいずれに添加してもよいが、
ジオール成分であるエチレングリコールのスラリーの形
で混合、分散せしめて、このエチレングリコールを所定
のジカルボン酸成分と重合せしめるのが好ましい。また
粒子のエチレングリコールのスラリーを180〜230
℃、特に200℃〜220℃の温度で30分〜5時間、
好ましくは、1〜3時間熱処理する方法は本発明の効果
をより一層高めるために有効である。
【0020】粒子の含有量を調節する方法としては、高
濃度の粒子マスターペレットを製膜時に粒子を実質的に
含有しないポリマーで希釈する方法を用いると本発明の
効果がいっそう大きくなるので好ましい、また、粒子含
有マスタペレットの固有粘度を無粒子のPENポリマペ
レットの固有粘度よりも0.05以上小さくすること
は、本発明の表面粗さパラメータの値を得る上で特に好
ましい。
濃度の粒子マスターペレットを製膜時に粒子を実質的に
含有しないポリマーで希釈する方法を用いると本発明の
効果がいっそう大きくなるので好ましい、また、粒子含
有マスタペレットの固有粘度を無粒子のPENポリマペ
レットの固有粘度よりも0.05以上小さくすること
は、本発明の表面粗さパラメータの値を得る上で特に好
ましい。
【0021】次に、これらのポリエステルを十分乾燥し
た後、2台以上の押出機、2層以上のマニホールド又は
合流ブロックを用いて、溶融状態のポリエステルを積層
し、スリット状口金から溶融押出し、30〜80℃のキ
ャスティングドラム上で冷却固化せしめて未延伸フィル
ムを作る。この場合、ポリマ流路にスタティックミキサ
ー、ギヤポンプを設置する方法は本発明の効果を得るの
に有効である。
た後、2台以上の押出機、2層以上のマニホールド又は
合流ブロックを用いて、溶融状態のポリエステルを積層
し、スリット状口金から溶融押出し、30〜80℃のキ
ャスティングドラム上で冷却固化せしめて未延伸フィル
ムを作る。この場合、ポリマ流路にスタティックミキサ
ー、ギヤポンプを設置する方法は本発明の効果を得るの
に有効である。
【0022】次にこの未延伸フィルムを二軸延伸し、二
軸配向せしめる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法ま
たは同時二軸延伸法を用いることができる。ただし、最
初に長手方向、次に幅方向の延伸を行う逐次二軸延伸法
が、延伸破れなく本発明フィルムを得るのに有効であ
る。
軸配向せしめる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法ま
たは同時二軸延伸法を用いることができる。ただし、最
初に長手方向、次に幅方向の延伸を行う逐次二軸延伸法
が、延伸破れなく本発明フィルムを得るのに有効であ
る。
【0023】長手方向の延伸は、通常ロールを用いて行
われるが、予熱、延伸ロール群の表面材質としては非粘
着性のテフロン、あるいはシリコンゴム等が好ましい。
長手方向の延伸温度は、100〜150℃、好ましくは
110〜140℃である。延伸温度がこの範囲をはずれ
ると延伸斑や面粗れが起こりやすくまた、本発明の特徴
面を得られない。延伸倍率は2.0〜6.0倍、好まし
くは2.5〜5.0倍の範囲である。
われるが、予熱、延伸ロール群の表面材質としては非粘
着性のテフロン、あるいはシリコンゴム等が好ましい。
長手方向の延伸温度は、100〜150℃、好ましくは
110〜140℃である。延伸温度がこの範囲をはずれ
ると延伸斑や面粗れが起こりやすくまた、本発明の特徴
面を得られない。延伸倍率は2.0〜6.0倍、好まし
くは2.5〜5.0倍の範囲である。
【0024】幅方向の延伸は、公知のテンターを用い
て、110〜200℃、好ましくは120〜180℃の
延伸温度で5.0〜8.0倍、好ましくは5.2〜7.
0倍、幅方向の延伸速度は8000〜30000%/分
の範囲で行うのがよい。幅方向の延伸条件をこの範囲と
することは、本発明の効果を有効に得るのに特に好まし
い。さらに、この二軸延伸フィルムを再度縦延伸を行う
ことは、本発明の特徴面を得るために有効である。この
場合の延伸条件は、延伸温度を110〜140℃、延伸
倍率1.1〜1.5倍にすることが好ましい。これらの
範囲を外れると、均一な延伸ができなくなり、均一な突
起高さのフィルム表面もできなかったりするため好まし
くない。
て、110〜200℃、好ましくは120〜180℃の
延伸温度で5.0〜8.0倍、好ましくは5.2〜7.
0倍、幅方向の延伸速度は8000〜30000%/分
の範囲で行うのがよい。幅方向の延伸条件をこの範囲と
することは、本発明の効果を有効に得るのに特に好まし
い。さらに、この二軸延伸フィルムを再度縦延伸を行う
ことは、本発明の特徴面を得るために有効である。この
場合の延伸条件は、延伸温度を110〜140℃、延伸
倍率1.1〜1.5倍にすることが好ましい。これらの
範囲を外れると、均一な延伸ができなくなり、均一な突
起高さのフィルム表面もできなかったりするため好まし
くない。
【0025】次にこの延伸フィルムを熱処理する。この
場合の熱処理温度は180〜250℃、特に200〜2
30℃であると発明の範囲にするのに有効である。熱処
理の時間は1〜20秒の範囲が好適である。これらの範
囲を外れると、本発明の特徴面が得られなくなり、蒸着
時の冷却ドラムとの密着性が低下し熱負けが起こるので
好ましくない。
場合の熱処理温度は180〜250℃、特に200〜2
30℃であると発明の範囲にするのに有効である。熱処
理の時間は1〜20秒の範囲が好適である。これらの範
囲を外れると、本発明の特徴面が得られなくなり、蒸着
時の冷却ドラムとの密着性が低下し熱負けが起こるので
好ましくない。
【0026】
【物性の評価方法ならびに効果の評価方法】本発明の特
性値の測定方法ならびに効果の評価方法は次の通りであ
る。
性値の測定方法ならびに効果の評価方法は次の通りであ
る。
【0027】(1)粒子の平均粒径 フィルム断面を透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、1
0万倍以上の倍率で観察する。TEMの切片厚さは約1
00nmとし、場所を変えて100視野以上測定する。粒
子の平均径は重量平均径(等価円相当径)から求める。
0万倍以上の倍率で観察する。TEMの切片厚さは約1
00nmとし、場所を変えて100視野以上測定する。粒
子の平均径は重量平均径(等価円相当径)から求める。
【0028】(2)粒子の含有量 ポリエステルは溶解し粒子は溶解しない溶媒を選択し、
粒子をポリエステルから遠心分離し、粒子の全体重量に
対する比率(重量%)をもって粒子含有量とする。場合
によっては赤外分光法の併用も有効である。
粒子をポリエステルから遠心分離し、粒子の全体重量に
対する比率(重量%)をもって粒子含有量とする。場合
によっては赤外分光法の併用も有効である。
【0029】(3)フィルム積層厚み 2次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて、表層か
ら深さ3000nmの範囲のフィルム中の粒子の内もっと
も高濃度の粒子に起因する元素とポリエステルの炭素元
素の濃度比(M+ /C+ )を粒子濃度とし、表面から深
さ3000nmまで厚さ方向の分析を行う。表層では表
面という界面のために粒子濃度は低く表面から遠ざかる
につれて粒子濃度は高くなる。本発明フィルムの場合は
一旦極大値となった粒子濃度がまた減少し始める。この
濃度分布曲線をもとに表層粒子濃度が極大値の1/2と
なる深さ(この深さは極大値となる深さよりも深い)を
求め、これを積層厚さとした。条件は次の通りである。
ら深さ3000nmの範囲のフィルム中の粒子の内もっと
も高濃度の粒子に起因する元素とポリエステルの炭素元
素の濃度比(M+ /C+ )を粒子濃度とし、表面から深
さ3000nmまで厚さ方向の分析を行う。表層では表
面という界面のために粒子濃度は低く表面から遠ざかる
につれて粒子濃度は高くなる。本発明フィルムの場合は
一旦極大値となった粒子濃度がまた減少し始める。この
濃度分布曲線をもとに表層粒子濃度が極大値の1/2と
なる深さ(この深さは極大値となる深さよりも深い)を
求め、これを積層厚さとした。条件は次の通りである。
【0030】 測定装置 2次イオン質量分析装置(SIMS) 西独、ATOMIKA 社製 A-DIDA3000 測定条件 1次イオン種 :O2 + 1次イオン加速電圧:12KV 1次イオン電流 :200nA ラスター領域 :400μm □ 分析領域 :ゲート30% 測定真空度 :5.0×10-9Torr E−GUN :0.5KV−3.0A
【0031】なお、表層から深さ3000nmの範囲に最
も多く含有する粒子が有機高分子粒子の場合はSIMS
では測定が難しいので、表面からエッチングしながらX
PS(X線光電子分光法)、IR(赤外分光法)などで
上記同様のデプスプロファイルを測定し積層厚みを求め
ても良いし、電子顕微鏡等による断面観察で、粒子濃度
の変化状態やポリマーの違いによるコントラストの差か
ら界面を認識し積層厚みを求めることもできる。
も多く含有する粒子が有機高分子粒子の場合はSIMS
では測定が難しいので、表面からエッチングしながらX
PS(X線光電子分光法)、IR(赤外分光法)などで
上記同様のデプスプロファイルを測定し積層厚みを求め
ても良いし、電子顕微鏡等による断面観察で、粒子濃度
の変化状態やポリマーの違いによるコントラストの差か
ら界面を認識し積層厚みを求めることもできる。
【0032】(4)出力特性(C/N) 本発明のフィルムに連続真空蒸着装置を用いて、微量の
酸素の存在下にコバルト・ニッケル合金(Ni20重量
%)の厚み200nmの蒸着層を設けた。さらに、蒸着層
表面にカーボン保護膜を公知の手段で形成させた後、8
mm幅にスリットし、パンケーキを作成した。次いで、
このパンケーキから長さ200m分をカセットに組み込
み、カセットテープとした。
酸素の存在下にコバルト・ニッケル合金(Ni20重量
%)の厚み200nmの蒸着層を設けた。さらに、蒸着層
表面にカーボン保護膜を公知の手段で形成させた後、8
mm幅にスリットし、パンケーキを作成した。次いで、
このパンケーキから長さ200m分をカセットに組み込
み、カセットテープとした。
【0033】このテープについて、市販のHi8用VT
R(SONY社製 EV-BS3000 )を用いて、7MHz±
1MHzのC/Nの測定を行った。
R(SONY社製 EV-BS3000 )を用いて、7MHz±
1MHzのC/Nの測定を行った。
【0034】このC/Nを市販のHi8用ビデオテープ
(120分ME)と比較して +3dB以上 :優 +1〜+3dB :良 +1dB未満 :不良 と判定した。
(120分ME)と比較して +3dB以上 :優 +1〜+3dB :良 +1dB未満 :不良 と判定した。
【0035】(5)熱負け 本発明のフィルムに連続真空蒸着装置を用いて、微量の
酸素の存在下にコバルト・ニッケル合金(Ni20重量
%)の厚み200nmの蒸着層を設けた。このときの冷却
キャンの温度を70℃とし、蒸着速度を変更し、熱負け
が発生し始める速度を持って、熱負け性の判断を行っ
た。冷却キャンに巻かれたフィルムにしわが入り、局所
的にキャンとの密着が不良となった状態を熱負け発生と
判断した。熱負けが発生する蒸着速度が、 50m/分以上 :優 25m/分以上 :良 25m/分未満 :不良 と判定した。
酸素の存在下にコバルト・ニッケル合金(Ni20重量
%)の厚み200nmの蒸着層を設けた。このときの冷却
キャンの温度を70℃とし、蒸着速度を変更し、熱負け
が発生し始める速度を持って、熱負け性の判断を行っ
た。冷却キャンに巻かれたフィルムにしわが入り、局所
的にキャンとの密着が不良となった状態を熱負け発生と
判断した。熱負けが発生する蒸着速度が、 50m/分以上 :優 25m/分以上 :良 25m/分未満 :不良 と判定した。
【0036】(6)SRz, SRa 小坂研究所製の光触針式(臨界角焦点エラー検出方式)
の3次元粗さ計(ET−30HK)を用いて測定した。
の3次元粗さ計(ET−30HK)を用いて測定した。
【0037】本発明におけるSRa値とは、JISのR
a(中心線平均粗さ)に相当する中心線面平均粗さのこ
とを言う。また、SRz値とは、JISのRz(最大高
さ)に相当する十点平均面粗さのことを言い、粗さ曲面
から基準面積分だけ抜き取った部分の平均面を基準面と
して、最高から5番目までの山の標高の平均値と最深か
ら5番目までの谷底の深さの平均値との距離を入力換算
したものである。尚、試験片は測定表面にAl蒸着を施
した。測定方向は縦方向とし、カットオフ値は0.08
mm、測定長は0.1〜0.25mm、送りピッチは
0.2μm、測定スピードは20μm/s、測定本数は1
00本とした。
a(中心線平均粗さ)に相当する中心線面平均粗さのこ
とを言う。また、SRz値とは、JISのRz(最大高
さ)に相当する十点平均面粗さのことを言い、粗さ曲面
から基準面積分だけ抜き取った部分の平均面を基準面と
して、最高から5番目までの山の標高の平均値と最深か
ら5番目までの谷底の深さの平均値との距離を入力換算
したものである。尚、試験片は測定表面にAl蒸着を施
した。測定方向は縦方向とし、カットオフ値は0.08
mm、測定長は0.1〜0.25mm、送りピッチは
0.2μm、測定スピードは20μm/s、測定本数は1
00本とした。
【0038】(7)空気漏れ指数 (株)東洋精機製、デジベック平滑度試験器を用いて、
25℃、65%RH 雰囲気中にて測定した。反磁性面側に
なる面を下側にしてフィルムを試料台上に静かにのせ
0.2kg/cm 2 の荷重を加えて真空達成度を382mmHg
に設定する。真空ポンプが停止した後、真空度が2mmHg
上昇するのに要する時間(秒)を漏れ指数とした。
25℃、65%RH 雰囲気中にて測定した。反磁性面側に
なる面を下側にしてフィルムを試料台上に静かにのせ
0.2kg/cm 2 の荷重を加えて真空達成度を382mmHg
に設定する。真空ポンプが停止した後、真空度が2mmHg
上昇するのに要する時間(秒)を漏れ指数とした。
【0039】(8)走行性、摩擦係数(μk ) フィルムを幅1/2インチのテープ状にスリットしたも
のをテープ走行試験機SFT−700型((株)横浜シ
ステム研究所製)を使用し、20℃、60%RH雰囲気
で走行させ、初期の摩擦係数を下記の式より求めた。
のをテープ走行試験機SFT−700型((株)横浜シ
ステム研究所製)を使用し、20℃、60%RH雰囲気
で走行させ、初期の摩擦係数を下記の式より求めた。
【0040】μk=2/πln(T2 /T1 ) ここで、T1 は入側張力、T2 は出側張力である。ガイ
ド径は6mmΦであり、ガイド材質はSUS27(表面粗
度0.2S)、巻き付け角は90゜、走行速度は3.3
cm/秒である。この測定によって得られたμkが0.
3以下の場合は摩擦係数:良好、0.3を越える場合は
摩擦係数:不良と判定した。
ド径は6mmΦであり、ガイド材質はSUS27(表面粗
度0.2S)、巻き付け角は90゜、走行速度は3.3
cm/秒である。この測定によって得られたμkが0.
3以下の場合は摩擦係数:良好、0.3を越える場合は
摩擦係数:不良と判定した。
【0041】
【実施例】次に実施例に基づき、本発明を更に詳細に説
明する。
明する。
【0042】実施例1 まず第1層に用いる原料(ポリエステルA)を下記のよ
うに作成した。平均粒径0.045μmのコロイダルシ
リカに起因するシリカ粒子を含有する水スラリーをポリ
エチレン−2,6−ナフタレートペレットと混合し、ベ
ント式の2軸混練押出機を用いて練り込み、PENの粒
子ペレットを得た(固有粘度0.58)。また、同様に
δ−アルミナを含有するポリエチレン−2,6−ナフタ
レートのペレットを得た(固有粘度0.58)。更に公
知の方法により得られた無粒子のポリエチレン−2,6
−ナフタレートのペレットを得た。これらの粒子ペレッ
トと実質的に粒子を含有しないPENポリマペレット
(固有粘度0.65)を適当量混合し、粒子含有量1.
5重量%のポリマペレットとした(ポリエステルA、固
有粘度0.60)。次に、第2層に用いる原料として、
上記作成した粒子を含有しないPENポリマペレットと
した(ポリエステルB、固有粘度0.65)。さらに、
第3層に用いる原料として、平均粒径0.3μmのジビ
ニルベンゼン粒子(ジビニルベンゼン成分81%)とδ
−アルミナを含有するPENポリマペレットを作成した
(ポリエステルC、固有粘度0.60)。これらの原料
(ポリエステルA、B、C)をそれぞれ170℃で6時
間真空乾燥した後(3Torr)した後、押出機1、押
出機2、押出機3にそれぞれ供給し、290℃で溶融し
た。これらのポリマーを公知の方法で濾過し、3層用の
矩形の合流ブロック(フィードブロック)にて3層積層
した。また各層の厚みはそれぞれのラインに設置された
ギヤポンプの回転数を調節して押出量を制御することに
よって調節した。
うに作成した。平均粒径0.045μmのコロイダルシ
リカに起因するシリカ粒子を含有する水スラリーをポリ
エチレン−2,6−ナフタレートペレットと混合し、ベ
ント式の2軸混練押出機を用いて練り込み、PENの粒
子ペレットを得た(固有粘度0.58)。また、同様に
δ−アルミナを含有するポリエチレン−2,6−ナフタ
レートのペレットを得た(固有粘度0.58)。更に公
知の方法により得られた無粒子のポリエチレン−2,6
−ナフタレートのペレットを得た。これらの粒子ペレッ
トと実質的に粒子を含有しないPENポリマペレット
(固有粘度0.65)を適当量混合し、粒子含有量1.
5重量%のポリマペレットとした(ポリエステルA、固
有粘度0.60)。次に、第2層に用いる原料として、
上記作成した粒子を含有しないPENポリマペレットと
した(ポリエステルB、固有粘度0.65)。さらに、
第3層に用いる原料として、平均粒径0.3μmのジビ
ニルベンゼン粒子(ジビニルベンゼン成分81%)とδ
−アルミナを含有するPENポリマペレットを作成した
(ポリエステルC、固有粘度0.60)。これらの原料
(ポリエステルA、B、C)をそれぞれ170℃で6時
間真空乾燥した後(3Torr)した後、押出機1、押
出機2、押出機3にそれぞれ供給し、290℃で溶融し
た。これらのポリマーを公知の方法で濾過し、3層用の
矩形の合流ブロック(フィードブロック)にて3層積層
した。また各層の厚みはそれぞれのラインに設置された
ギヤポンプの回転数を調節して押出量を制御することに
よって調節した。
【0043】これを静電印加キャスト法を用いて、表面
温度60℃のキャスティングドラム上に、ドラムと接触
する面が第3層つまり反磁性層側の面となるように巻き
付けて冷却固化し、未延伸フィルムを作った。この時、
それぞれの押出機の吐出量を調節し総厚さ、および各積
層厚さを調節した。
温度60℃のキャスティングドラム上に、ドラムと接触
する面が第3層つまり反磁性層側の面となるように巻き
付けて冷却固化し、未延伸フィルムを作った。この時、
それぞれの押出機の吐出量を調節し総厚さ、および各積
層厚さを調節した。
【0044】この未延伸フィルムを110℃で長手方向
に4.0倍延伸した。この延伸は2組ずつのロールの周
速差で行った。この一軸延伸フィルムをテンターを用い
て140℃で幅方向に6.0延伸した。この二軸延伸フ
ィルムを再度長手方向に120℃で1.2倍延伸した。
続いてこのフィルムを定長下で180℃、20秒間熱処
理し、層厚さ6μmの積層ポリエステルフィルムを得
た。
に4.0倍延伸した。この延伸は2組ずつのロールの周
速差で行った。この一軸延伸フィルムをテンターを用い
て140℃で幅方向に6.0延伸した。この二軸延伸フ
ィルムを再度長手方向に120℃で1.2倍延伸した。
続いてこのフィルムを定長下で180℃、20秒間熱処
理し、層厚さ6μmの積層ポリエステルフィルムを得
た。
【0045】このフィルムの第1層側の表面に、前述の
方法により蒸着層を設け、金属薄膜型磁気記録媒体を得
た。
方法により蒸着層を設け、金属薄膜型磁気記録媒体を得
た。
【0046】このフィルムの特性は表1に示したとおり
であり、本発明の範囲のフィルムは熱負け、走行性、出
力特性全てに良好であることが分かる。
であり、本発明の範囲のフィルムは熱負け、走行性、出
力特性全てに良好であることが分かる。
【0047】実施例2 第1層を構成するポリエステルを、粒子含有量1.0重
量%としたポリエステルA(固有粘度0.58)とし、
第2層を構成するポリエステルを、実質的に粒子の含有
しないPENポリマペレットとし、第3層を平均粒径
0.45μmのコロイダルシリカとδ−アルミナを含有
するPENポリマペレット(ポリエステルD、固有粘度
0.58)とし、第1、第3層の厚みを種種変更した以
外は実施例1と同様のプロセスで積層ポリエステルフィ
ルムを得た。
量%としたポリエステルA(固有粘度0.58)とし、
第2層を構成するポリエステルを、実質的に粒子の含有
しないPENポリマペレットとし、第3層を平均粒径
0.45μmのコロイダルシリカとδ−アルミナを含有
するPENポリマペレット(ポリエステルD、固有粘度
0.58)とし、第1、第3層の厚みを種種変更した以
外は実施例1と同様のプロセスで積層ポリエステルフィ
ルムを得た。
【0048】実施例3 第1層を構成するポリエステルを、粒子含有量1.0重
量%としたポリエステルA(固有粘度0.58)とし、
第2層を構成するポリエステルを、実質的に粒子の含有
しないPENポリマペレットとし、第3層を平均粒径
0.8μmと0.3μmのシリコーン粒子を含有するP
ENポリマペレット(ポリエステルE、固有粘度0.5
6)を作成して実施例1と同様のプロセスでPENフィ
ルムを得た。
量%としたポリエステルA(固有粘度0.58)とし、
第2層を構成するポリエステルを、実質的に粒子の含有
しないPENポリマペレットとし、第3層を平均粒径
0.8μmと0.3μmのシリコーン粒子を含有するP
ENポリマペレット(ポリエステルE、固有粘度0.5
6)を作成して実施例1と同様のプロセスでPENフィ
ルムを得た。
【0049】実施例4 実施例3で用いたポリエステルBとポリエステルEの未
延伸2層積層フィルムを得た。縦延伸後に水溶性ポリエ
ステル、シリカ粒子ゾル(平均粒径30nm)を主成分
とする塗剤をポリエステルBの表面に均一に塗布し、第
1層とした。以下同様に横延伸、熱処理を行い、二軸延
伸フィルムを得た。
延伸2層積層フィルムを得た。縦延伸後に水溶性ポリエ
ステル、シリカ粒子ゾル(平均粒径30nm)を主成分
とする塗剤をポリエステルBの表面に均一に塗布し、第
1層とした。以下同様に横延伸、熱処理を行い、二軸延
伸フィルムを得た。
【0050】比較例1 平均粒径0.6μmの炭カル粒子の添加量を0.3重量
%としたポリエステル(固有粘度0.60)を用いて単
層のポリエステルフィルムを得た。熱負け、走行性、出
力特性全てに不良であった。
%としたポリエステル(固有粘度0.60)を用いて単
層のポリエステルフィルムを得た。熱負け、走行性、出
力特性全てに不良であった。
【0051】比較例2 A/Bの2層構成とし、A面の構成ポリマをポリエステ
ルE(固有粘度0.56)、B面を構成するポリエステ
ルFとして、平均粒径0.8μmの炭酸カルシウム粒子
を1%含有するPENポリマペレット(固有粘度0.5
5)を作成した。実施例3と同様のプロセスでPENフ
ィルムを得た。
ルE(固有粘度0.56)、B面を構成するポリエステ
ルFとして、平均粒径0.8μmの炭酸カルシウム粒子
を1%含有するPENポリマペレット(固有粘度0.5
5)を作成した。実施例3と同様のプロセスでPENフ
ィルムを得た。
【0052】比較例3 第1層をポリエステルA(固有粘度0.60)、第2層
をポリエステルB(固有粘度0.65)として、第3層
を平均粒径0.6μmのジビニルベンゼン粒子(ジビニ
ルベンゼン成分81%)を含有するPENポリマペレッ
ト(ポリエステルG、固有粘度0.62)を作成し、そ
れぞれ170℃で6時間真空乾燥した後、押出機に供給
し290℃で溶融した。この未延伸フィルムを実施例1
と同様に二軸延伸したが、再縦延伸は特に行わなかっ
た。
をポリエステルB(固有粘度0.65)として、第3層
を平均粒径0.6μmのジビニルベンゼン粒子(ジビニ
ルベンゼン成分81%)を含有するPENポリマペレッ
ト(ポリエステルG、固有粘度0.62)を作成し、そ
れぞれ170℃で6時間真空乾燥した後、押出機に供給
し290℃で溶融した。この未延伸フィルムを実施例1
と同様に二軸延伸したが、再縦延伸は特に行わなかっ
た。
【0053】比較例4 第1層および第3層を構成するポリエステルを平均粒径
0.1μmのシリコーン粒子を含有するポリエステルH
(固有粘度0.60)とし、第2層をポリエステルBと
して各々積層厚みを変更し比較例3と同様のプロセスで
製膜した。
0.1μmのシリコーン粒子を含有するポリエステルH
(固有粘度0.60)とし、第2層をポリエステルBと
して各々積層厚みを変更し比較例3と同様のプロセスで
製膜した。
【0054】
【表1】
【表2】
【0055】
【発明の効果】本発明の二軸配向積層フィルムによれ
ば、少なくとも2層以上の積層構成をとることによっ
て、表面粗さパラメータSRz/SRaの比、特に反磁
性層面の比を特定の範囲とすることで、薄膜金属型の高
密度磁気記録媒体用ベースフィルムの蒸着工程において
特に熱負け現象の起こらない、走行性と、優れた出力特
性の二軸配向積層ポリエチレン−2、6−ナフタレート
フィルムを得ることができる。
ば、少なくとも2層以上の積層構成をとることによっ
て、表面粗さパラメータSRz/SRaの比、特に反磁
性層面の比を特定の範囲とすることで、薄膜金属型の高
密度磁気記録媒体用ベースフィルムの蒸着工程において
特に熱負け現象の起こらない、走行性と、優れた出力特
性の二軸配向積層ポリエチレン−2、6−ナフタレート
フィルムを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 67:00 B29L 9:00
Claims (8)
- 【請求項1】少なくとも2層以上の積層構成からなる二
軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムで
あって、該フィルムの両面の表面粗さパラメータSRz
(μm)/SRa(μm)の比が1以上15未満である
ことを特徴とする金属薄膜型の高密度磁気記録媒体用二
軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム。 - 【請求項2】該フィルムの磁性層を設ける面とは反対面
側である反磁性面側の表面粗さパラメータSRz(μ
m)/SRa(μm)の比が7未満であることを特徴と
する請求項1に記載の金属薄膜型の高密度磁気記録媒体
用二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィル
ム。 - 【請求項3】該フィルムの磁性層を設ける面とは反対面
側である反磁性面側の表面粗さパラメータSRz(μ
m)/SRa(μm)の比が6未満であることを特徴と
する請求項1に記載の金属薄膜型の高密度磁気記録媒体
用二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィル
ム。 - 【請求項4】該フィルムの磁性層を設ける面とは反対面
側である反磁性面側の表面粗さパラメータSRz(μ
m)/SRa(μm)の比が7以上15未満であること
を特徴とする請求項1に記載の金属薄膜型の高密度磁気
記録媒体用二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレー
トフィルム。 - 【請求項5】該フィルムの磁性層を設ける面とは反対面
側である反磁性面側の表面粗さパラメータSRz(μ
m)/SRa(μm)の比が8以上13未満であること
を特徴とする請求項4に記載の金属薄膜型の高密度磁気
記録媒体用二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレー
トフィルム。 - 【請求項6】該フィルムの磁性層を設ける面とは反対面
側である反磁性面側の表面の空気漏れ指数(Φ)が20
00秒以上であることを特徴とする請求項1〜5のいず
れかに記載の金属薄膜型の高密度磁気記録媒体用二軸配
向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム。 - 【請求項7】該フィルムの磁性層を設ける面とは反対面
側である反磁性面側の表面の摩擦係数(μK )が0.3
以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに
記載の金属薄膜型の高密度磁気記録媒体用二軸配向ポリ
エチレン−2,6−ナフタレートフィルム。 - 【請求項8】デジタル記録方式の磁気記録媒体用に用い
られることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載
の金属薄膜型の高密度磁気記録媒体用二軸配向ポリエチ
レン−2,6−ナフタレートフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10125996A JPH09286088A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10125996A JPH09286088A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09286088A true JPH09286088A (ja) | 1997-11-04 |
Family
ID=14295925
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10125996A Pending JPH09286088A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09286088A (ja) |
-
1996
- 1996-04-23 JP JP10125996A patent/JPH09286088A/ja active Pending
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