JPH09285489A - 使い捨ておむつ - Google Patents

使い捨ておむつ

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JPH09285489A
JPH09285489A JP8098898A JP9889896A JPH09285489A JP H09285489 A JPH09285489 A JP H09285489A JP 8098898 A JP8098898 A JP 8098898A JP 9889896 A JP9889896 A JP 9889896A JP H09285489 A JPH09285489 A JP H09285489A
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elastic
nonwoven fabric
flap
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sheet
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Shinya Sato
信也 佐藤
Tetsuya Masuki
哲也 舛木
Manabu Kaneda
学 金田
Taeko Kanai
妙子 金井
Yoshihiro Sakai
吉弘 酒井
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 装着時の操作性に優れ、且つ装着中における
フィット性に優れた使い捨ておむつの提供。 【解決手段】 背側部の左右両側縁には、それぞれフラ
ップ10a、10bが連設されており、左右の該フラッ
プの少なくとも何れか一方における先端部11には、フ
ラップ止着部14が設けられており、該フラップ止着部
14により、左右の該フラップを着用者の腹側において
止着することができるようになしてあり、上記腹側部に
は、その左右両側におむつ止着部が設けられており、該
おむつ止着部を上記フラップに当接させておむつの止着
ができるようになしてあり、上記フラップは、少なくと
もその基端部12側に伸縮部13を有し、上記伸縮部1
3は、結晶性ポリプロピレンからなるハードエラスチッ
ク成分を第1成分とし、熱可塑性エラストマーを第2成
分とする伸縮弾性複合繊維からなる伸縮弾性不織布を含
むシートからなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィット性に優れ
た展開型の使い捨ておむつに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、
及びこれら両シート間に介在する液保持性の吸収体を有
し、使用時に着用者の腹側に位置する腹側部及び背中側
に位置する背側部が形成されている、いわゆる展開型の
使い捨ておむつが、広く用いられている。
【0003】しかし、従来の展開型の使い捨ておむつ
は、背側部の左右両側縁に設けられたテープファスナー
を、腹側部の裏面シートの表面側に貼着することによ
り、おむつの止着を行うものであったため、特に立った
ままで装着する際における操作性が悪く、また、装着中
におけるフィット性が悪いため、装着感に劣り、おむつ
と身体とのに隙間が生じて尿等が漏れるなどの問題があ
った。
【0004】従って、本発明の目的は、装着時の操作性
に優れ、且つ装着中におけるフィット性に優れた使い捨
ておむつを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、上記背側部の左右両側縁に伸縮部を有するフラ
ップを設けることによって、特に、該伸縮部として特定
の成分の組み合わせからなる2成分系伸縮弾性複合繊維
を構成繊維として用いた伸縮弾性不織布を含むシートを
採用することによって、上記目的が達成され得ることを
知見した。
【0006】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、
及びこれら両シート間に介在する液保持性の吸収体を有
し、使用時に着用者の腹側に位置する腹側部及び背中側
に位置する背側部が形成されている、展開型の使い捨て
おむつにおいて、上記背側部の左右両側縁には、それぞ
れフラップが連設されており、左右の該フラップの少な
くとも何れか一方における先端部には、フラップ止着部
が設けられており、該フラップ止着部により、左右の該
フラップを着用者の腹側において止着することができる
ようになしてあり、上記腹側部には、その左右両側にお
むつ止着部が設けられており、該おむつ止着部を上記フ
ラップに当接させておむつの止着ができるようになして
あり、上記フラップは、少なくともその基端部側に伸縮
部を有し、上記伸縮部は、結晶性ポリプロピレンからな
るハードエラスチック成分を第1成分とし、熱可塑性エ
ラストマーを第2成分とする伸縮弾性複合繊維からなる
伸縮弾性不織布を含むシートからなる、ことを特徴とす
る使い捨ておむつを提供することにより、上記目的を達
成したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の使い捨ておむつの
好ましい一実施形態を、図面を参照して説明する。ここ
で、図1は、本発明の使い捨ておむつの好ましい一実施
形態を示す正面図であり、図2は、図1に示す実施形態
の使い捨ておむつの展開図である。図3は、図1に示す
実施形態の使い捨ておむつの使用形態を示す図であり、
図3(a)は、フラップ止着部を止着する際の状態を示
す正面図であり、図3(b)は、おむつ止着部を止着す
る際の状態を示す正面図である。
【0008】図1及び図2に示す実施形態の使い捨てお
むつ1は、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面
シート3、及びこれら両シート間に介在する液保持性の
吸収体4を有し、使用時に着用者の腹側に位置する腹側
部A及び背中側に位置する背側部Bが形成されている、
展開型の使い捨ておむつである。
【0009】図1及び図2に示す実施形態の使い捨てお
むつ1について詳細に説明すると、上記吸収体4はその
股下領域が縊れた砂時計状に湾曲形成されている。ま
た、上記表面シート2及び上記裏面シート3も上記吸収
体4の形状に即してその股下領域が上述の如く湾曲形成
されている。そして、上記吸収体4は、上記表面シート
2及び上記裏面シート3により挟持・固定されている。
また、上記吸収体4の周縁部におけるウエスト部5とレ
ッグ部6とには、おむつを着用した際に、着用者にウエ
スト部5とレッグ部6とをフィットさせるためのウエス
ト部弾性伸縮部材7a及びレッグ弾性伸縮部材7bが、
それぞれ上記表面シート2と上記裏面シート3とにより
固定されて設けられている。
【0010】上記使い捨ておむつ1の長手方向左右両側
には、それぞれ不織布が配されて立体ガード8が形成さ
れている。該立体ガード8の自由端9には立体ガード弾
性伸縮部材7cが配されて、ギャザーを形成している。
このような構成は、従来の展開型の使い捨ておむつと同
様である。
【0011】次に、上記使い捨ておむつ1を構成する各
部材の形成材料について説明する。上記表面シート2と
しては、排泄物を吸収体へ透過させる液透過性シートで
肌着に近い感触を有したものが好ましく、このような液
透過性シートとしては、例えば、織布、不織布、多孔性
フィルム等が好ましく挙げられる。また、表面シート2
の周縁にシリコン系油剤、パラフィンワックス等の疎水
性化合物を塗布する方法や、予めアルキルリン酸エステ
ルのような親水性化合物を全体に塗布し、周縁を温水で
洗浄する方法により、撥水処理を施し、周縁における尿
等の滲みによる漏れを防止することができる。
【0012】上記裏面シート3としては、熱可塑性樹脂
にフィラーを加えて延伸した液不透過性かつ蒸気透過性
のフィルムシート、または繊維集合体と該フィルムシー
トとのラミネート等が用いられる。
【0013】上記吸収体4としては、解繊パルプを主材
とし、高分子吸水ポリマーを併用したものが好ましい。
該高分子吸水ポリマーは、上記吸収体4の上層、中層、
下層の何れの位置に存在させてもよく、また、パルプと
混合したものであってもよい。また、該高分子吸水ポリ
マーは自重の20倍以上の液体を吸収して保持し得る保
持性能を有し、ゲル化する性質を有する粒子状のものが
好ましい。このような高分子吸水ポリマーとしては、例
えば、デンプン−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、
デンプン−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナト
リウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、アクリル
酸(塩)重合体などが好ましく挙げられる。
【0014】上記ウエスト部弾性伸縮部材7a、上記レ
ッグ部弾性伸縮部材7b及び上記立体ガード弾性伸縮部
材7cとしては、それぞれ、糸ゴム、平ゴム、フィルム
タイプのゴム、或いはポリウレタン又はメタロセン触媒
を用いて製造されたエチレン−α−オレフィン共重合体
の弾性フィルム、糸ゴム、平ゴム、発泡体等が好ましく
挙げられ、特に50%伸長時の応力が40〜150グラ
ムのものが好ましい。なお、上記ウエスト部弾性伸縮部
材7aが配されて形成された腹側部Aにおけるウエスト
ギャザーの伸縮度は1.1〜2.0倍であることが好ま
しい。
【0015】また、上記立体ガード8を形成する上記不
織布としては、通常おむつに用いられるものを特に制限
なく用いることができる。
【0016】而して、図1及び図2に示すように、本実
施形態の使い捨ておむつ1においては、上記背側部Bの
左右両側縁B1,B2に、それぞれフラップ10a,1
0bが連設されている。左右の該フラップ10a,10
bのうちフラップ10aにおける先端部11には、フラ
ップ止着部14が設けられており、該フラップ止着部1
4により、左右の該フラップ10a,10bを着用者の
腹側において止着することができるようになされてい
る。また、上記腹側部Aには、その左右両側におむつ止
着部20,20・・・が設けられており、該おむつ止着
部20,20・・・を、上記フラップ10a,10bに
当接させて、おむつの止着ができるようになされてい
る。
【0017】上記フラップ10a,10bについて更に
詳述すると、図1及び図2に示すように、上記フラップ
10a,10bは、対称的に形成されており、それぞ
れ、基端部12から先端部11にかけて幅が細くなるよ
うになされている。また、上記フラップ止着部14は、
上記フラップ10aの先端部11における表面シート側
に設けられており、上記フラップ10bの裏面シート側
に該フラップ先端部11を当接させることにより、フラ
ップ10a,10bの止着ができるようになされてい
る。また、上記おむつ止着部20,20・・・は、それ
ぞれ上記腹側部Aの左右両側の上下に設けられており、
片側2個ずつ合計4個設けられている。
【0018】図1及び図2に示すように、上記フラップ
10a,10bは、少なくともその基端部12側に伸縮
部13を有している。上記伸縮部13について更に詳述
すると、該伸縮部13は、上記フラップ10a,10b
のフラップ本体15と上記背側部Bの左右両側縁B1,
B2とをそれぞれ連結するように設けられている。上記
フラップ10a,10bは、非応力下における該フラッ
プ10a,10bの長さに対して1.2〜2倍の長さに
伸長可能であることが好ましい。即ち、上記伸縮部13
は、その伸縮により、フラップ全体がフラップ全体の長
さに対して1.2〜2倍の長さとなるような伸縮性能を
有することが好ましい。該伸長可能な長さが1.2倍未
満であると、上記使い捨ておむつ1がその装着時に身体
の動きに追従することができずフィット性向上の効果が
低下し、2倍を超えると、装着する時の操作性が悪くな
るので、好ましくない。ここで、「非応力下」とは、外
力が何もかかっていない状態を意味する。
【0019】上記フラップ本体15の長さL1と上記伸
縮部13の長さL2との比は(図2参照)、L1:L2
=90〜0:10〜100であることが好ましい。従っ
て、L1とL2との比の大小によって、上記フラップ本
体15が上記フラップ止着部14及び上記おむつ止着部
20の被止着部となる場合と、上記伸縮部13が上記フ
ラップ止着部14及び上記おむつ止着部20の被止着部
となる場合とがある。
【0020】次に、上記フラップ止着部14、上記おむ
つ止着部20及び上記フラップ10a,10bの形成材
料について説明する。
【0021】上記フラップ止着部14及び上記おむつ止
着部20は、それぞれ、機械的ファスナーの凸部材によ
り形成されている。該機械的ファスナーの凸部材として
は、基材シート上に錨型のオス型係合部材が多数配され
たものや、基材シート上に釣型のオス型係合部材が多数
配されたもの等を挙げることができる。また、「マジッ
クテープ」(登録商標、クラレ社製)、「クイックロ
ン」(登録商標、YKK社製)、「マジクロス」(登録
商標、カネボウベルタッチ社製)等の市販品を用いるこ
ともできる。
【0022】また、上記フラップ10a,10bにおけ
る上記フラップ本体15は、不織布で形成されており、
上記フラップ止着部14及び上記おむつ止着部20にお
ける上記機械的ファスナーの凸部材に対して係合可能に
なされている。
【0023】上記不織布としては、通常使い捨ておむつ
に用いられるものであれば特に制限無く用いることがで
きる。例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン
(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポ
リアミド等熱可塑性樹脂の単独樹脂から成形されるフィ
ラメント;鞘芯型や並列型複合フィラメントを用い、通
常の溶融紡糸により、フィラメントを必要に応じて延伸
し、クリンピング処理し、切断した短繊維を熱、接着剤
等で点接着するか、又は水流、針等で交絡させてなる不
織布、即ち、湿式法、乾式法、スパーンレース法又はス
パンボンド法等により形成されてなる不織布などが用い
られる。また、多層フィラメントを成形した後、該多層
フィラメントを外力によって分割した分割フィラメント
からなる不織布を用いることもできる。更に、メルトブ
ローン或いはスパンボンド成形法により直接成形される
不織布を用いることもできる。中でも、高弾性樹脂を芯
にし、低弾性及び/又は低融点樹脂を鞘に用いた鞘芯型
複合フィラメントを用いてなる不織布は、風合い及び弾
力性が良好であり、また生産性、安全性及びコストの点
から好ましい。この際用いられる上記複合フィラメント
としては、芯/鞘が、PET/PE、PP/PE、PE
T/PPである、ポリオレフィン系鞘芯型複合フィラメ
ントが挙げられる。一般に、上記機械的ファスナーの凸
部材に対して良好な係合性を得ようとするならば、嵩の
高い、上記短繊維のサーマルボンド若しくはニードルパ
ンチ不織布、又は繊維自由度が比較的大きいスパンレー
ス不織布を用いることが好ましい。
【0024】また、上記不織布に用いられる上記フィラ
メントは、得られる不織布の柔軟性及び風合いから、そ
の太さが細い程好ましく、特に好ましい太さは3デニー
ル以下であり、下限は特に制限されないが0.1デニー
ル位までである。これ未満であると製造が困難である。
また、上記不織布の坪量は、5〜200g/m2 が好ま
しく、10〜50g/m2 が特に好ましい。また、0.
5g/cm2 加重下の厚さは、15〜700μmが好ま
しく、特に好ましくは30〜400μmである。
【0025】上記フラップ止着部14及び上記おむつ止
着部20は、上記の形成材料(機械的ファスナーの凸部
材)を、それぞれ、フラップ又は腹側部の表面シート側
に接着固定するなどして容易に形成することができ、ま
た、上記フラップ10a,10bは、超音波シール(熱
融着)、接着剤固定等して形成することができる。
【0026】次に、上記伸縮部13について説明する。
上記伸縮部13は、結晶性ポリプロピレンからなるハー
ドエラスチック成分を第1成分とし、熱可塑性エラスト
マーを第2成分とする2成分系の伸縮弾性複合繊維(以
下、単に「複合繊維」という)からなる伸縮弾性不織布
を含むシートからなるものである。上記複合繊維は、熱
可塑性エラストマーからなる従来の弾性繊維に比して、
すべり性が良好であり、特にカード機を用いて不織布に
加工することが容易である。また、上記複合繊維を構成
繊維とする上記伸縮弾性不織布は、通常の不織布と同様
に布様の感触を有し、風合いに優れたものである。従っ
て、該伸縮弾性不織布を含むシートを上記伸縮部13と
して用いる上記使い捨ておむつ1は、快適な装着感を有
するものとなる。
【0027】上記伸縮部は、上記伸縮弾性不織布のみか
らなるシートから構成されていても、本発明の効果は十
分に奏されるが、上記伸縮部として、上記伸縮弾性不織
布と他の伸縮性材料、例えばエラストマーシートとを積
層させてなる少なくとも2層以上の積層シートを用いて
も本発明の効果は十分に奏される。該積層シートは、上
記伸縮弾性不織布及び上記エラストマーシートが、部分
接着により、具体的には、点状又は線状に接着されて形
成されていることが好ましい。上記エラストマーシート
を構成する材料としては、例えば、ウレタン、スチレ
ン、エステル、オレフィン系の熱可塑性エラストマーが
挙げられ、特に、メタロセン触媒を用いて製造されたエ
チレン−α−オレフィン共重合体が好ましく用いられ
る。
【0028】上記エラストマーシートと上記伸縮弾性不
織布とを線状に接着する際の接着パターンの好ましい例
としては、上記フラップ止着部及び/又は上記おむつ止
着部止着する際の止着強度、止着時の操作性、更には柔
軟性を考慮すると、亀甲状、菱形状、三角形状及び円形
状並びにこれらの2種以上の組み合わせが好ましく、シ
ート引張強度及び引き裂き強度、並びに上記止着部の止
着性及び風合いの点から、亀甲状又は上記の形状の2種
以上の組み合わせが特に好ましい。また、線状の接着部
の線幅は、好ましくは0.2〜3mm、更に好ましくは
0.5〜1.5mmであり、接着されている部分の面積
と接着されていない部分の面積との比(接着されている
部分の面積:接着されていない部分の面積)は、好まし
くは5:95〜70:30、更に好ましくは20:80
〜40:60である。上記線幅が0.2mm未満である
と、接着力が不足しておむつの止着性が低下し、3mm
を超えると、柔軟性が低下するので好ましくない。ま
た、上記接着部分の面積比が5未満であると、上記エラ
ストマーシートと上記伸縮弾性不織布との保形性が不足
し、70を超えると、風合いが悪くなるので、上記範囲
内とするのが好ましい。
【0029】また、上記エラストマーシートと上記不伸
縮弾性織布とを点状に接着する際の接着パターンは、風
合いを良好にするためおむつの幅方向に平行又は垂直に
点在するよりも、斜め方向に向けて点在するように各点
状の接着部を形成させて接着するのが、引き裂き強度及
び風合いの点から好ましい。また、上記の点状の接着部
の形状は特に制限されないが、風合いの点から、円形、
菱形、亀甲形等が好ましい。また、上記の点状の接着部
の面積は、好ましくは0.05〜5mm2 、更に好まし
くは0.5〜2mm2 であり、接着されている部分の面
積と接着されていない部分の面積との比(接着されてい
る部分の面積:接着されていない部分の面積)は、好ま
しくは1:99〜40:60、更に好ましくは5:95
〜20:80である。上記面積が0.05mm2 未満で
あると、接着することが困難であり、5mm2 を超える
と、風合が悪くなるので好ましくない。また、上記接着
部分の面積が1未満であると、接着力が不足しておむつ
の止着性が低下し、40を超えると、風合が悪くなるの
で好ましくない。
【0030】上記エラストマーシートと上記伸縮弾性不
織布との積層シートは、接着剤やホットメルト接着剤等
を用いた通常の接着方法により、接着して形成すること
ができるが、生産性、安全性及びコスト、並びにシート
の柔軟性低下を防止して風合いを良好にする観点から、
熱融着により接着して形成されることが好ましい。ま
た、熱融着させる際には、上記フラップ止着部14及び
上記おむつ止着部20を係合させ得るように、上記不織
布側から加熱することが好ましい。
【0031】また、上記エラストマーシートと上記伸縮
弾性不織布とは、点状に接着した後、更に線状に接着し
てもよい。このように点状に接着した後、更に線状に接
着した場合における、接着された部分の面積と接着され
ていない部分の面積との比(接着された部分の面積:接
着されていない部分の面積)は、好ましくは10:90
〜80:20、更に好ましくは20:80〜50:50
である。
【0032】上記エラストマーシートと上記伸縮弾性不
織布との積層シートとしては、肌に当接する面の風合い
と上記フラップ止着部14及び上記おむつ止着部20と
係合可能とすることを考慮して、上記エラストマーシー
トの表裏両面に上記伸縮弾性不織布を配してなる、3層
構造の積層シートが特に好ましく用いられる。
【0033】上記伸縮弾性不織布を構成する上記複合繊
維の第1成分として用いられるハードエラスチック成分
は結晶性ポリプロピレンからなる。
【0034】上記結晶性ポリプロピレンとしては、ハー
ドエラスチック性を有するものであれば特に制限無く用
いることができる。上記結晶性ポリプロピレンの好まし
い例としては、プロピレンのホモポリマー、プロピレン
を主体とするエチレンとのコポリマー、プロピレンを主
体とするα−オレフィンとのコポリマー等が挙げられ
る。
【0035】上記結晶性ポリプロピレンは、その結晶化
度が40%以上であることが好ましい。上記結晶化度が
40%満たないと繊維の伸張回復率が不十分となる場合
がある。なお、上記結晶化度は、DSC(示差走査熱量
測定)法に従って測定された結晶の融解に要するエネル
ギーをもとに算出した値である。
【0036】上記結晶性ポリプロピレンは、そのメルト
インデックスが、1〜200g/10分であることが好
ましく、3〜50g/10分であることが更に好まし
い。上記メルトインデックスが1g/10分に満たない
と溶融粘度が高すぎて、紡糸が困難となる場合があり、
200g/10分を超えると溶融粘度が低すぎて、繊維
化する前に糸切れが発生する場合があるので上記範囲内
とすることが好ましい。なお、上記メルトインデックス
は、ASTM D−1238に従い、230℃、2.1
6kgf荷重下で測定された値である。
【0037】また、上記結晶性ポリプロピレンは、伸縮
弾性が容易に発現し、且つ上記複合繊維を容易に紡糸し
得る点から、その重量平均分子量が、1万〜100万で
あることが好ましく、2万〜60万であることが更に好
ましい。
【0038】上記伸縮弾性不織布を構成する上記複合繊
維の第2成分は熱可塑性エラストマーからなる。該熱可
塑性エラストマーは、一般に、分子中にゴム弾性を有す
る柔軟性成分(ソフトセグメント、軟質相)と、塑性変
形を防止するための分子拘束成分(ハードセグメント、
硬質相)とから構成されている。上記熱可塑性エラスト
マーは、そのハードセグメントの種類により分類するこ
とができ、本発明においては、スチレン系エラストマ
ー、オレフィン系エラストマー、塩ビ系エラストマー、
ウレタン系エラストマー、エステル系エラストマー、ア
ミド系エラストマー、シンジオタクチックポリ(1,2
−ブタジエン)及びポリ(トランス−1,4−イソプレ
ン)等を好ましく用いることができる。これらの熱可塑
性エラストマーのうち、ウレタン系エラストマー及びエ
ステル系エラストマーを特に好ましく用いることができ
る。
【0039】上記ウレタン系エラストマーとして好まし
く用いられるものとしては、例えば、ハードセグメント
としてウレタン結合を有するブロックと、ソフトセグメ
ントとしてポリカーボネート系ポリオール、エーテル系
ポリオール、カプロラクトン系ポリエステル、又はアジ
ペート系ポリエステル等を有するブロックとから成るウ
レタン系エラストマー等が挙げられる。また、上記エス
テル系エラストマーとして好ましく用いられるものとし
ては、例えば、ハードセグメントとして芳香族ポリエス
テルを有するブロックと、ソフトセグメントとして脂肪
族ポリエーテル、又は脂肪族ポリエステルを有するブロ
ックとから成るエステル系エラストマー等が挙げられ
る。
【0040】とりわけ、加工性、コスト、耐光性、耐薬
品性、及び皮膚刺激性等を考慮すると、上記熱可塑性エ
ラストマーとして、メタロセン触媒を用いて製造された
エチレン−α−オレフィン共重合体を用いることが特に
好ましい。上記エチレン−α−オレフィン共重合体にお
いて、エチレンと共重合させるα−オレフィンとして
は、炭素数が3〜30のα−オレフィン、例えば、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1
−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1
−ペンテン、オクタデセン等が挙げられる。これらの中
でも1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−
メチル−1−ペンテンが好ましく用いられる。上記エチ
レン−α−オレフィン共重合体におけるエチレンとα−
オレフィンとの配合割合は、好ましくはエチレンが40
〜98重量%であり、α−オレフィンが60〜2重量%
である。
【0041】本発明においては、これらの熱可塑性エラ
ストマーの溶融流動性を改質するために、これらの熱可
塑性エラストマーに熱可塑性プラスチックやオイル成分
等を添加してもよい。
【0042】上記熱可塑性エラストマーは、その100
%伸張時の伸張回復率が50%以上であることが、上記
伸縮部が、被着者の動きを防げず、且つ上記使い捨てお
むつがルーズにならないことから好ましい。
【0043】上記複合繊維においては、好ましくは、上
記第1成分の含有量が5〜70重量%であり、上記第2
成分の含有量が95〜30重量%であり、更に好ましく
は、上記第1成分の含有量が10〜60重量%であり、
上記第2成分の含有量が90〜40重量%であり、一層
好ましくは、上記第1成分の含有量が10〜50重量%
であり、上記第2成分の含有量が90〜50重量%であ
る。上記第1成分の含有量が上記の上限を超えるか又は
上記第2成分の含有量が上記の下限に満たないと上記複
合繊維の伸縮性が不十分となる場合があり、上記第1成
分の含有量が上記の下限に満たないか又は上記第2成分
の含有量が上記の上限を超えると上記複合繊維の表面に
上記第2成分が露出する面積が多くなり、触感が低下す
る場合があるうえ、鞘芯型の複合繊維を紡糸することが
困難となる場合があるので、上記範囲内とすることが好
ましい。
【0044】上記複合繊維は、伸縮弾性を発現し得る繊
維形態であればその繊維形態に特に制限は無い。上記複
合繊維の好ましい繊維形態としては、並列型(サイド・
バイ・サイド型)、分割型(繊維断面が円弧状に分割さ
れたもの)及び鞘芯型〔シース・コア型(同心円型及び
偏心型)〕等が挙げられる。これらの繊維形態の複合繊
維は、公知の紡糸方法により製造することができる。な
お、鞘芯型の複合繊維を用いる場合には、上記第1成分
及び上記第2成分のうちの融点が低い方の成分が鞘とな
るように紡糸する。
【0045】上記公知の紡糸方法により製造された上記
複合繊維は、紡糸後直接ウエブとなして不織布を形成し
てもよく、或いは、伸縮特性を発現する点から、紡糸後
所定の延伸処理に付した後にウエブとなして不織布を形
成してもよい。上記延伸処理の条件としては、延伸温度
が20〜130℃であることが好ましく、延伸倍率が1
〜6倍であることが好ましい。上記延伸処理における上
記伸縮弾性複合繊維の加熱には、例えば、熱風、蒸気、
赤外線等の加熱手段を用いることができる。
【0046】上記複合繊維は、その繊維径が1〜20デ
ニールであることが好ましく、2〜6デニールであるこ
とが更に好ましい。上記繊維径が1デニールに満たない
と紡糸工程での紡糸性が低下し、繊維化しにくくなる場
合があり、20デニールを超えると上記伸縮弾性不織布
の実用性において、風合いが悪化する場合があるので上
記範囲内とすることが好ましい。
【0047】上記複合繊維は、その100%伸張時の伸
張回復率が20〜100%であることが好ましく、50
〜100%であることが更に好ましい。上記伸張回復率
が20%に満たないと、上記伸縮部の、人体の動作に追
従する機能が不十分となる場合がある。
【0048】上記複合繊維は、ステープルファイバーの
ような短繊維の形態で用いられてもよく、連続フィラメ
ントのような長繊維の形態で用いられてもよい。
【0049】上記伸縮弾性不織布は、上記複合繊維10
0%から構成されていることが特に好ましいが、他の繊
維と混紡されたものであってもよい。上記複合繊維を他
の繊維と混紡する場合には、上記伸縮弾性不織布は、上
記複合繊維を好ましくは30重量%以上含み、更に好ま
しくは50重量%以上含む。上記複合繊維の量が30重
量%に満たないと、上記伸縮弾性不織布の伸縮弾性が著
しく低下して破断してしまう場合がある。上記複合繊維
と混紡し得る他の繊維としては、不織布形成工程におけ
る熱処理により変質しない繊維、例えば、ポリオレフィ
ン、ポリエステル及びポリアミド等の熱可塑性合成繊
維、コットン、麻及び羊毛等の天然繊維、並びにレーヨ
ン及びアセテート等の再生繊維や、上記熱処理により融
着し得る各種バインダー繊維等が挙げられる。
【0050】上記伸縮弾性不織布は、例えば、カード機
を用いる方法や直接シート法によって製造することがで
き、具体的には、レジンボンド、バインダー繊維の混
紡、ヒートロール、及びウオーターニードリンク等の不
織布製造法により製造することができる。特に、上記伸
縮弾性不織布は、公知のウエブ形成方法を用いて上記複
合繊維からなる(又は上記複合繊維を含む)ウエブを形
成し、次いで該ウエブにおける繊維の交絡点間を、上記
第1成分の融点と上記第2成分の融点との間の温度での
熱処理により融着させ、多数の接着点を形成することに
より好ましく製造される。上記ウエブ形成方法として
は、上記複合繊維としてステープルファイバー等の短繊
維を用いる場合には、カード機を用いて該複合繊維を開
繊させてウエブを形成する方法が挙げられる。また、上
記複合繊維として連続フィラメント等の長繊維を用いる
場合には、溶融紡糸した上記複合繊維を高速の空気流に
搬送させ、移動ネット上に堆積・開繊させてウエブを形
成する方法(スパンボンド法)が挙げられる。
【0051】形成されたウエブを熱処理して不織布を形
成する方法(サーマルボンド法)としては、例えば、該
ウエブを、スルー・エア・ドライヤ中を通過させ、熱風
により該ウエブの構成繊維の交絡点間を熱融着させて、
多数の接着点を形成する方法が挙げられる。この場合、
熱風の温度や供給量は、上記ウエブの構成繊維の種類並
びに上記ウエブの坪量及び搬送速度等にもよるが、一般
に、熱風の温度が140〜170℃であることが好まし
く、流速又は風速が0.5〜3m/分であることが好ま
しい。また、上記熱処理の別法として、彫刻ロールと平
滑ロールとからなる一対のエンボスロールを用いた熱エ
ンボス加工が挙げられる。この場合、これら両ロールの
うちの何れか一方又は両方を加熱して用いることによ
り、熱エンボス加工を行う。エンボスロールの加熱温度
は、120〜170℃とすることが好ましい。エンボス
ロールをこれよりも高い温度に加熱すると、上記ウエブ
が該エンボスロールに接着する場合がある。上記彫刻ロ
ールとしては、例えば種々のパターンがその表面に彫刻
された鉄ロールを用いることができる。一方、上記平滑
ロールとしてはペーパーロール、ゴムロール、シリコン
ゴムロール、ウレタンゴムロール、金属ロール等を用い
ることができる。上記彫刻ロールのパターンの例として
は、例えば、ピン、点ドット、亀甲、格子、縦縞、横
縞、編み目、絵柄等があり、特にそのパターンに限定さ
れるものでは無い。上記熱エンボス加工時のエンボスロ
ールの線圧は、上記ウエブの坪量及び搬送速度並びにエ
ンボスロールの加熱温度等にもよるが、一般的な範囲と
して、10〜150kg/cmであることが好ましい。
【0052】上記伸縮弾性不織布は、その20%伸張時
の伸張回復率が40〜100%であることが好ましく、
60〜100%であることが更に好ましい。上記伸張回
復率が40%に満たないと、上記伸縮部の、人体の動作
等への追従が不十分で、抵抗が大きくなる場合がある。
【0053】上記伸縮弾性不織布は、その坪量が5〜2
00g/m2 であることが好ましく、15〜80g/m
2 であることが更に好ましい。上記坪量が5g/m2
満たないと、上記伸張回復率が小さく不十分となる場合
があり、200g/m2 を超えると、サーマルボンド法
での不織布形成が難しくなり、コスト的に不利であるの
で上記範囲内とすることが好ましい。
【0054】また、上記伸縮弾性不織布は、その0.5
g/cm2 加重下における厚さが0.05〜5mmであ
ることが好ましく、0.2〜2mmであることが更に好
ましい。上記厚さが0.05mmに満たないと、繊維密
度が高くなり、伸縮特性が不十分となる場合があり、5
mmを超えると、上記伸縮部が、実用上、違和感を与え
るので上記範囲内とすることが好ましい。
【0055】次に、図1に示す実施形態の使い捨ておむ
つ1の装着方法について図3を参照して説明する。本実
施形態の使い捨ておむつ1を着用するには、先ず、図3
(a)に示すように、着用者30の背側の腰部に上記背
側部を当接させた後、上記フラップ10a,10bを着
用者30の腰部に沿って腹側にもってくる。次いで、図
3(a)中の矢印で示すように、上記フラップ10b上
に上記フラップ10aが重なるようにし、上記フラップ
10aの先端部における上記フラップ止着部14を上記
フラップ10bの裏面シート側に係合させて止着する。
次いで、上記腹側部を着用者30の股間に沿って腹側に
引き上げ、図3(b)に示すように、上記おむつ止着部
20を、上記フラップ10a,10bの裏面シート側に
係合させて止着する。
【0056】本実施形態の使い捨ておむつ1は、上述の
ような構成を有しているので、装着時における操作性に
優れ、また、フィット性にも優れる。特に上記伸縮部1
3を有しているので、着用者の動きに上記フラップ10
が追従するので、特にフィット性が良好である。とりわ
け、上記伸縮部13を特定の成分の組み合わせからなる
2成分系伸縮弾性複合繊維を構成繊維として用いた伸縮
弾性不織布を含むシートから形成しているので、上記使
い捨ておむつ1の装着感が一層快適なものとなる。更
に、上記止着部14の上記フラップ10に対する結合力
が、上記伸縮部13の伸縮性により向上する。
【0057】以上、本発明の使い捨ておむつをその好ま
しい実施形態に基づき説明したが、本発明の使い捨てお
むつは上記実施形態に制限されるものではなく、種々の
変更形態が可能である。例えば、上記実施形態において
は、上記フラップはその基端部側に上記伸縮部を有して
いるが、これに代えて図4に示すように、上記フラップ
全体が上記伸縮部から成っていてもよい。即ち、上記フ
ラップ全体が上記伸縮弾性不織布を含むシートから成っ
ていてもよい。また、上記ウエストギャザー5aは、設
けなくてもよい。即ち、本発明の使い捨ておむつは上記
伸縮部の作用により着用者の動きに良好に追従するの
で、特に上記ウエストギャザー5aを設けずとも十分に
フィット性の高いものである。
【0058】
【実施例】以下、実施例により本発明の使い捨ておむつ
の有効性を例示する。しかしながら、本発明の範囲は、
かかる実施例に制限されるものではない。
【0059】〔製造例1〕複合繊維の製造 第1成分としてポリプロピレン(メルトインデックス;
8g/10分、結晶化度;43%)を用い(50重量
%)、第2成分としてメタロセン触媒を用いて製造され
たエチレン−α−オレフィン共重合体(100%伸張時
の伸張回復率;80%)を用いて(50重量%)、溶融
紡糸により偏心鞘芯型(第1成分が鞘で、第2成分が
芯)の複合繊維を製造した。この複合繊維の繊維径は2
デニールであり、100%伸張時の伸張回復率は80%
であった(表1参照)。
【0060】伸縮弾性不織布の製造 上記複合繊維のステープルファイバー(2d×51m
m)をカード機を用いて開繊しウエブとなした。引き続
き、該ウエブを、スルー・エア・ドライヤ中を通過させ
て熱処理し(熱風温度;168℃、風速;2m/分)、
伸縮弾性不織布を製造した。このようにして得られた伸
縮弾性不織布の20%伸張時の伸張回復率、坪量及び
0.5g/cm2 加重下での厚さをそれぞれ測定したと
ころ、20%伸張時の伸張回復率は75%であり、坪量
は32g/m2 であり、0.5g/cm2 加重下での厚
さは0.8mmであった。また、この伸縮弾性不織布の
風合いを評価した。その結果を表2に示す。なお、上記
第2成分及び上記複合繊維の100%伸張時の伸張回復
率、並びに上記伸縮弾性不織布の20%伸張時の伸張回
復率の測定方法及び風合いの評価方法は下記の通りであ
る。
【0061】<第2成分及び複合繊維の100%伸張時
の伸張回復率>長さ51mm、繊維径2.0デニールの
試料を用意し、テンシロン(オリエンテック社製RTA
−100)装置を用いて、JIS L1015及びL1
096に従い、試料を試験機に固定して、100%伸張
させる。この状態を1分間保持した後、引張速度と同様
の速度で戻し始めて応力が0になったときの変位長L’
(mm)を測定する。元の固定寸法L(mm)に対して
下記式から100%伸張時の伸張回復率(%)を算出す
る。 100伸張時の伸張回復率(%)=(L’/L)×10
0 <伸縮弾性不織布の20%伸張時の伸張回復率>上記伸
縮弾性不織布の流れ方向(連続方向)を長手方向とした
試料を縦サンプルとし、それに直交する方向を長手方向
とした試料を横サンプルとし、試料サイズが長さ200
mm×幅50mmの試料を縦サンプル及び横サンプルそ
れぞれ10枚ずつサンプリングした。次いで、テンシロ
ン(オリエンテック社製 RTA−100)装置を用い
て、試料固定の寸法150mm、引張速度300mm/
minで引張試験を行い、20%伸張させる。この状態
を1分間保持した後、速度300mm/minで戻し始
めて、応力が0になったときの長さを測定する。20%
伸張時の伸張回復率(%)は下記式から算出する。 20%伸張時の伸張回復率(%)=(初期長さ/伸張回
復後の長さ)×100 <伸縮弾性不織布の風合い>パネラー10人により手触
りの評価を行なった。手触りが良かったと感じる人数が
10人又は9人のときを「◎」、8人〜6人のときを
「○」、5人〜3人のときを「△」、2人又は1人のと
きを「×」とした。
【0062】〔製造例2〜12〕表1に示す成分を用い
且つ表1に示す断面形状とする以外は製造例1と同様の
手順により複合繊維を製造した。得られた複合繊維を用
いて製造例1と同様の手順により伸縮弾性不織布を製造
した。このようにして得られた伸縮弾性不織布について
製造例1と同様の測定及び評価をした。その結果を表2
に示す。
【0063】〔比較製造例1〜3〕表1に示す成分を用
いて溶融紡糸により繊維を製造した。得られた繊維を用
いてスパンボンド不織布を製造した。このようにして得
られた不織布について製造例1と同様の測定及び評価を
した。その結果を表2に示す。なお、上記繊維は、断面
が円形である通常の繊維である。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】表2に示す結果から明らかなように、結晶
性ポリプロピレンからなるハードエラスチック成分を第
1成分とし、熱可塑性エラストマーを第2成分とする複
合繊維からなる伸縮弾性不織布(製造例1〜12)は、
伸縮性が高く、しかも優れた風合いを有するものであ
る。これに対して、比較製造例1〜3の不織布は肌触り
が悪く、直接肌に接触する用途には不適当である。
【0067】〔実施例1〜12及び比較例1〜3〕メタ
ロセン触媒を用いて製造されたエチレン−α−オレフィ
ン共重合体からなるエラストマーシートの両面に、製造
例1〜12で得られた伸縮弾性不織布を接着剤にて積層
した3層構造の積層シートを、伸縮部として用いて、図
1に示す使い捨ておむつを製造した(実施例1〜1
2)。同様に、上記エラストマーシートの両面に、比較
製造例1〜3で得られた不織布を接着剤にて積層した3
層構造の積層シートを、伸縮部として用いて、図1に示
す使い捨ておむつを製造した(比較例1〜3)。これら
の使い捨ておむつについて、10人のモニターに対して
装着感に関する試験を行った。その結果、実施例1〜1
2(本発明)のパンツ型使い捨ておむつは、肌触りや風
合い及びフィット性が良好であったのに対して、比較例
1〜3のパンツ型使い捨ておむつは、肌触りが悪く、フ
ィット性に劣るものであった。
【0068】
【発明の効果】本発明の使い捨ておむつは、装着時の操
作性に優れ、且つ装着中におけるフィット性に優れたも
のである。また、本発明の使い捨ておむつは、上記伸縮
部として用いる上記伸縮弾性不織布を含むシートが布様
の感触を有することにより、快適な装着感を有するもの
である。特に、本発明の使い捨ておむつは、立ったまま
はかせる使い捨ておむつとして好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使い捨ておむつの好ましい一実施形態
を示す正面図である。
【図2】図1に示す実施形態の使い捨ておむつの展開図
である。
【図3】図3は、図1に示す実施形態の使い捨ておむつ
の使用形態を示す図であり、図3(a)は、フラップ止
着部を止着する際の状態を示す正面図であり、図3
(b)は、おむつ止着部を止着する際の状態を示す正面
図である。
【図4】本発明の使い捨ておむつの別の実施形態を示す
展開図(図2相当図)である。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ 2 表面シート 3 裏面シート 4 吸収体 5 ウエスト部 6 レッグ部 7a ウエスト部弾性伸縮部材 7b レッグ部弾性伸縮部材 7c 立体ガード弾性伸縮部材 8 立体ガード 9 自由端 10a フラップ 10b フラップ 11 先端部 12 基端部 13 伸縮部 14 フラップ止着部 15 フラップ本体 20 おむつ止着部 A 腹側部 B 背側部
フロントページの続き (72)発明者 金井 妙子 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 酒井 吉弘 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性の表面シート、液不透過性の裏
    面シート、及びこれら両シート間に介在する液保持性の
    吸収体を有し、使用時に着用者の腹側に位置する腹側部
    及び背中側に位置する背側部が形成されている、展開型
    の使い捨ておむつにおいて、 上記背側部の左右両側縁には、それぞれフラップが連設
    されており、左右の該フラップの少なくとも何れか一方
    における先端部には、フラップ止着部が設けられてお
    り、該フラップ止着部により、左右の該フラップを着用
    者の腹側において止着することができるようになしてあ
    り、 上記腹側部には、その左右両側におむつ止着部が設けら
    れており、該おむつ止着部を上記フラップに当接させて
    おむつの止着ができるようになしてあり、 上記フラップは、少なくともその基端部側に伸縮部を有
    し、 上記伸縮部は、結晶性ポリプロピレンからなるハードエ
    ラスチック成分を第1成分とし、熱可塑性エラストマー
    を第2成分とする伸縮弾性複合繊維からなる伸縮弾性不
    織布を含むシートからなる、ことを特徴とする使い捨て
    おむつ。
  2. 【請求項2】 上記伸縮弾性不織布が、上記伸縮弾性複
    合繊維を30重量%以上含む、請求項1記載の使い捨て
    おむつ。
  3. 【請求項3】 上記伸縮弾性複合繊維における上記第1
    成分の含有量が5〜70重量%であり、上記第2成分の
    含有量が95〜30重量%である、請求項1又は2記載
    の使い捨ておむつ。
  4. 【請求項4】 上記伸縮弾性不織布の20%伸張時の伸
    張回復率が40〜100%である、請求項1〜3の何れ
    かに記載の使い捨ておむつ。
  5. 【請求項5】 上記フラップは、非応力下における該フ
    ラップの長さに対して1.2〜2倍の長さに伸長可能で
    ある、請求項1〜4の何れかに記載の使い捨ておむつ。
  6. 【請求項6】 上記シートが、エラストマーシートと上
    記伸縮性不織布との積層シートである、請求項1〜5の
    何れかに記載の使い捨ておむつ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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