JPH09283117A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池

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JPH09283117A
JPH09283117A JP8090989A JP9098996A JPH09283117A JP H09283117 A JPH09283117 A JP H09283117A JP 8090989 A JP8090989 A JP 8090989A JP 9098996 A JP9098996 A JP 9098996A JP H09283117 A JPH09283117 A JP H09283117A
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positive electrode
potential
lithium
ion secondary
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Keiichi Kohama
恵一 小浜
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Toyota Motor Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負極の集電箔にアルミニウム箔を使用し、電
池総重量を軽くすることができるリチウムイオン二次電
池を提供する。 【解決手段】 容器10の中に正極14と負極16とを
設け、これらの間をセパレータ12で分離すると共に電
解液18を注入し、リチウムイオン二次電池を構成し
た。負極活物質24としてアモルファス炭素を使用し、
正極活物質22と負極活物質24との目付量の比を調整
することにより、使用中の正極14の電位が4.2V以
下であり、負極16の電位が0.1V以上であるように
調整した。この結果、負極集電箔20としてアルミニウ
ム箔を使用できるようになり電池総重量を低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウムイオン二次
電池に関し、特にリチウムイオン二次電池の軽量化に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話やビデオカメラ等の各種
電子機器の小型、軽量化が進んでおり、それらの電源と
して体積エネルギ密度が高い二次電池の要求が高まって
いる。このような要求に応えられるものとして、リチウ
ムイオン二次電池の研究が行われている。リチウムイオ
ン二次電池は、負極に炭素を用い、非プロトン性有機溶
媒とリチウム塩とからなるリチウムイオン導電体として
の電解液と、リチウムイオンを可逆的にかつ電気的に出
し入れできる正極活物質とで構成されている。
【0003】このようなリチウムイオン二次電池の例
が、特開平6−318459号公報に開示されている。
本従来例では、負極の集電箔として、リチウムの酸化還
元電位(0V vs Li+ /Li)においてリチウム
と反応しない銅箔が用いられている。この負極の集電箔
の材料としては、銅箔以外に、ステンレス箔、ニッケル
箔等も用いることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した銅
箔、ステンレス箔、ニッケル箔等は、その密度が8g/
cm3 以上と大きいため、これらを使用して電池を構成
した場合に、電池の総重量が大きくなるという問題があ
った。また、電池の総重量を軽くするために、上述した
集電箔を薄くすると、集電箔自身の抵抗が大きくなり、
電池の内部抵抗が大きくなってしまうという問題もあっ
た。
【0005】一方、負極の集電箔に軽量で伝導度の大き
いアルミニウムを使用した場合、アルミニウムがリチウ
ムの酸化還元電位に対して0.1Vを下回る電位でリチ
ウムと合金を作るので、充放電を繰り返していくうちに
アルミニウム上に針状のリチウム結晶が成長し、このリ
チウム結晶がセパレータを突き破ることにより電極どう
しが接触し電気的な短絡が生じるという問題があった。
このため、従来のリチウムイオン二次電池においては、
アルミニウム箔を負極用の集電箔として用いることがで
きなかった。
【0006】本発明は上記従来の課題に鑑みなされたも
のであり、その目的は、負極の集電箔にアルミニウム箔
を使用し、電池総重量を軽くすることができるリチウム
イオン二次電池を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、炭素物質で構成された負極と、リチウム
イオンが移動するための電解液と、リチウムイオンを可
逆的に出し入れできる正極活物質とを備えたリチウムイ
オン二次電池であって、負極集電箔としてアルミニウム
が使用され、負極の駆動電位を0.1V以上とするよう
に正極と負極の目付量が調整されていることを特徴とす
る。
【0008】上記リチウムイオン二次電池においては、
正極活物質がコバルト酸リチウムであり、負極を構成す
る炭素物質がアモルファス炭素であり、正極と負極の目
付量の比が正極:負極=1.75〜2.0:1とされて
いることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0010】図1には、本発明に係るリチウムイオン二
次電池の実施形態の断面図が示される。図1において、
容器10の中にはセパレータ12を介して正極14と負
極16とが対向配置されており、これらが電解液18に
浸漬されている。なお、実際のリチウムイオン二次電池
は、これらの正極14と負極16とがセパレータ12を
介して複数積層された構造となっている。このようなリ
チウムイオン二次電池においては、充放電反応は、電解
液18を介して正極14と負極16との間をリチウムイ
オンが移動することによって行われる。
【0011】正極14は、集電箔20としてのアルミニ
ウム箔に正極活物質22として例えばコバルト酸リチウ
ムを結着剤と共に塗布したものである。また、負極16
は、集電箔20としてのアルミニウム箔に負極活物質2
4として黒鉛構造が発達していない炭素(アモルファス
炭素)を結着剤と共に塗布したものである。
【0012】本発明において特徴的な点は、負極16の
集電箔20としてアルミニウムを用いたことにある。こ
のため、密度の大きい銅箔やステンレス箔やニッケル箔
等を負極16の集電箔20として使用した場合に比べ、
リチウムイオン二次電池の軽量化を図ることができる。
【0013】以上のような構成を採用するためには、負
極16の集電箔20として使用されているアルミニウム
がリチウムと合金をつくることを防止する必要がある。
前述したように、アルミニウムとリチウムとが合金を作
ると、充放電を繰り返していくうちにアルミニウム上に
針状のリチウム結晶が成長し、セパレータに穴を開ける
可能性があるからである。アルミニウムはリチウムとリ
チウムの酸化還元電位に対して0.1Vを下回る電位で
合金を作るので、負極の駆動電位が0.1V以上に維持
されるように構成する必要がある。
【0014】また、正極14の電位が4.3Vを超える
と、正極活物質22としてのコバルト酸リチウムが劣化
するので、正極14の電位が4.3Vを超えないような
調整も行う必要がある。
【0015】以下、これらの方法について説明する。
【0016】図2及び図3には、負極活物質24として
使用される炭素物質の結晶構造の例が示され、図2には
黒鉛の結晶構造の例が、図3にはアモルファス炭素の結
晶構造の例がそれぞれ示される。
【0017】図1において、充電時に正極14からリチ
ウムイオン(Li+ )が負極16側に移動してきた場合
に、負極活物質24として黒鉛が使用されていると、図
2に示されるように、リチウムイオンは平面構造をとる
炭素層26の間に挿入され、ここで電子を受け取ってリ
チウム原子となる。充電量が増加し炭素層26の間に挿
入されるリチウムイオンの数が増えると、負極16の電
位は低下してゆくが、この様子が図4に示される。図4
において、横軸に充放電容量が、縦軸にリチウムの酸化
還元電位に対する正極14、負極16の電位(V vs
Li+ /Li)がそれぞれ示される。図4の横軸にお
いて、図の右方向が充電容量の増加すなわち充電方向で
あり、右方向に行くほど充電量が多くなることを示して
いる。従って、反対に左方向が放電方向となる。
【0018】図4からわかるように、黒鉛を負極活物質
24として使用した場合には、充電のごく初期において
電位が0.2Vまで低下し、以後充電量の増加と共に緩
やかに電位が低下していくことがわかる。これは、黒鉛
の場合には結晶構造が規則正しく並んでおり、炭素層2
6の間にリチウムイオンが挿入されるときの電位もほぼ
一定であって、負極16の電位が0.2Vまで低下しな
いとリチウムイオンの炭素層26への挿入がおこらない
からである。
【0019】これに対し、負極16として図3に示され
るようなアモルファス炭素を使用した場合には、図4に
示されるように、負極電位が1.4V付近からリチウム
イオンの挿入が始まり、その後充電量の増加と共に電位
が緩やかに低下している。これは、図3に示されるよう
に、アモルファス炭素が部分的に黒鉛構造を持つ無定形
炭素材料であることに起因している。すなわち、リチウ
ムイオンは、アモルファス炭素の黒鉛構造の部分におい
ては平面構造をとる炭素層の間に挿入されるが、無定形
構造の部分においては、所々に生じている空隙部分28
に挿入される。
【0020】前述したように、黒鉛構造にリチウムイオ
ンが挿入される電位はほぼ一定であるが、無定形構造の
空隙部分28にリチウムイオンが挿入される電位はその
空隙部分28毎に異なった値を取り、様々な電位でリチ
ウムイオンの挿入が起こる。このため、図4に示される
ように、負極活物質24としてアモルファス炭素を使用
した場合には、比較的高い電位からリチウムイオンの挿
入が生じ、充電量の増加と共に電位が低下しながら各電
位に対応する挿入電位を有する空隙部分28に順次リチ
ウムイオンが挿入されていく。このように、アモルファ
ス炭素においては、広い電位の範囲でリチウムイオンが
挿入されるので、充放電容量は黒鉛構造を有する炭素材
料に比べ大きくなっている。黒鉛の場合の理論的な充放
電容量が約372mAh/gであるのに対し、アモルフ
ァス炭素を使用した場合には、理論的にこの3倍までリ
チウムイオンを挿入することができると考えられてい
る。
【0021】このようなアモルファス炭素材料すなわち
黒鉛構造が発達していない炭素材料は、カーボンブラッ
ク、コークスのような難黒鉛化炭素を700℃〜120
0℃で処理したものや、メソフェーズ系炭素材のような
易黒鉛化炭素を700℃〜1000℃で処理したもの等
が使用される。
【0022】上述したように、アルミニウム上に針状の
リチウム結晶が成長することを防ぐために、負極16の
電位が0.1Vを下回らないようにすることが極めて重
要である。ところが、黒鉛を負極活物質24として使用
した場合には、図4に示されるように、リチウム挿入の
初期すなわち充電の初期から負極16の電位が0.2V
まで低下してしまい、負極16の電位の下限である0.
1Vとの間に十分な電位の差を確保することができな
い。負極16の電位は充電と共に低下していくので、上
記電位の差が小さいと負極活物質24の利用率を高くす
ることができず、十分な充電量を確保することができな
い。このため、本実施形態においては、比較的高い電圧
からリチウムイオンの挿入が始まるアモルファス炭素を
負極活物質24として使用することが好適である。
【0023】一方、図1の正極14においては、充電時
に正極活物質22のコバルト酸リチウムからリチウムイ
オンが抜けていくが、これに伴い、図4に示されるよう
に、当初3.8Vであった正極14の電位が徐々に上昇
していく。コバルト酸リチウムは、当初リチウムとコバ
ルトとの原子数の比が1:1であるが、充電と共にリチ
ウムイオンが徐々に抜けていく。このコバルト酸リチウ
ム分子中のリチウム原子が当初の量の50%まで抜けて
しまうと、コバルト酸リチウムの結晶構造が変化し、劣
化してしまう。この時の電位が4.3Vである。従っ
て、正極14の電位としては、4.3Vを超えないよう
に制御する必要がある。
【0024】以上のように、正極14及び負極16の使
用可能電位は、それぞれ上限下限があるので、使用中こ
れらの電位を超えないようにし、かつ各活物質を有効に
使用00ために、それぞれの電位を制御する必要があ
る。この電位の制御は、正極14及び負極16に使用さ
れる正極活物質22及び負極活物質24の目付量の比を
調整することにより制御できる。すなわち、目付量が増
加すると、その静電容量が増加するので、同じ電荷量が
蓄えられた場合の電位が目付量が少ない場合に比べて低
くなる。反対に目付量が少なくなると電位としては高く
なる。従って、この性質を利用すれば、正極14、負極
16の目付量の比によってそれぞれ適切な電位となるよ
う制御することが可能となる。
【0025】以下に、上述したリチウムイオン二次電池
の実施例を、効果を比較するための比較例と共に示す。
【0026】実施例. 平均粒径5〜20μmのコバルト酸リチウム(LiCo
2 )粉末82重量%を、平均粒径2μmの天然黒鉛粉
末9重量%及びポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)粉末9重量%と共に中性界面活性剤を添加した水中
に分散させてスラリを作る。
【0027】このスラリを20μmの厚さのアルミニウ
ム箔上に塗布した後、加熱、プレスして正極を作製し
た。
【0028】次に、炭化水素ガスを燃焼させて作ったカ
ーボンブラックを1000℃で炭素化した、平均粒径
0.2μmの炭素材料90重量%をPTFE粉末10重
量%と共に、中性界面活性剤を添加した水中に分散させ
てスラリを作り、このスラリを厚さ18μmのアルミニ
ウム箔上に塗布した後、加熱、プレスして負極を作製し
た。
【0029】この時、正極、負極の目付量の比を正極:
負極=1.75〜2.0:1となるように調整した。こ
の際、負極の目付量としては2mg/cm2 〜6mg/
cm2 の範囲とした。
【0030】このように目付量の比を決めた理由は、正
極の目付比が2.0を超えた場合には、正極の電位が高
くならず、正極負極間電圧の上限を4.1Vとした場
合、負極の電位が0.1Vを下回り、アルミニウム箔と
リチウムとが反応してしまうからであり、また、正極の
目付比が1.75より小さい場合には、負極の電位低下
に比べて正極の電位上昇が大きく、上記極間電圧が4.
1Vの時に正極の電位が4.3Vを超えてしまい、コバ
ルト酸リチウムの劣化が起こってしまうからである。
【0031】次に、以上のようにして作成した正極と負
極とを、ポリエチレン製多孔質フィルムからなるセパレ
ータで分離して正極、エパレータ、負極の順序で積層し
て電極群を作成した。
【0032】この電極群をステンレス製容器に収納した
後、過塩素酸リチウム(LiClO4 )を、エチレンカ
ーボネート(EC)とジメトキシエタン(DME)との
重量比1:1の混合溶媒に1mol/l溶解した電解液
を注入して電池を組み立てた。
【0033】なお、本実施例において結着剤としてPT
FE粉末の代りにポリフッ化ビニリデン(PVDF)粉
末を用い、スラリ作成のための溶剤として中性界面活性
剤水溶液の代りにn−メチル−2ピロリドンを用いても
よい。
【0034】比較例1.負極集電箔としてアルミニウム
箔の代りに銅箔を用い、実施例と同じ材料で構成された
正極と負極の目付量の比を2.5:1となるように調整
した。他は実施例と同じであり、これら正極及び負極を
実施例と同じ方法で積層し、実施例と同じ電解液を注入
して電池として組み立てた。
【0035】実施例2.負極炭素物質として、アモルフ
ァス炭素材料の代りに、平均粒径12μmの天然黒鉛を
使用した。この負極と実施例と同じ材料で構成された正
極の目付量の比を2.0:1となるように調整した。他
は実施例と同じであり、これら正極及び負極を実施例と
同じ方法で積層し、実施例と同じ電解液を注入して電池
として組み立てた。
【0036】図5には、実施例と比較例1との充放電容
量に対する正極14及び負極16の電位(V vs L
+ /Li)の変化の様子が示される。図5において、
実施例も比較例1も共に負極活物質24としてアモルフ
ァス炭素を使用しているので、充放電量の変化ととも
に、負極16の電位が緩やかに変化している。比較例1
においては、負極16の集電箔20として銅箔を使用し
ているので、正極14と負極16の目付比を2.5:1
として、負極の電位をアルミニウム箔を使用した実施例
(0.1V)に比べてより低い値(0.01V)まで下
げることができる。このため、正極14の電位を、コバ
ルト酸リチウムの劣化を防止するために4.2Vを上限
とした場合に、極間電位として、実施例が4.1Vであ
るのに対し比較例1は4.2Vまで取ることができてい
る。
【0037】しかし、表1に示されるように、充電容量
として同じ20Ahに設定した場合に、負極16の集電
箔20として銅箔を使用した比較例1では、電池総重量
が920gとなっており、実施例の815gよりも重た
くなっている。この結果、エネルギ密度としては、実施
例が87.1Wh/gであるのに対し、比較例1では7
8.3Wh/gであり、実施例よりも低い値となってい
る。
【0038】なお、表1に示された結果は、容量及びエ
ネルギ密度を3時間率放電で測定した結果である。
【0039】
【表1】 図6には、実施例と比較例2との充放電容量に対する正
極14及び負極16の電位(V vs Li+ /Li)
の変化の様子が示される。比較例2においては、負極活
物質24として天然黒鉛が使用されているので、前述し
たように、リチウムイオンの挿入が0.2V付近から開
始され、充電当初から負極16の電位が実施例に比べて
低い値となっている。また比較例2においては、負極1
6の集電箔20としてアルミニウム箔が使用されている
ので、負極電位の下限値としては0.1Vとする必要が
あり、図6に示されるように、極間電位として3.95
Vまでしか取ることができない。このため、実施例と同
じ充放電容量をかせぐためには、1つの電池セルの面積
を大きくするか、あるいは電池セルの積層数を増やす必
要があり、かえって重量が重くなる。
【0040】表1に示されるように、容量として実施例
と同じ20Ahを設定した場合に、電池総重量は、上述
したように各電池セルの面積あるいは積層数が大きくな
っているので、1200gと重くなっている。このた
め、エネルギ密度も実施例が87.1Wh/gであるの
に対し比較例2が59.2Wh/gとかなり低くなって
いる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
正極活物質と負極活物質との目付量の比を制御すること
により、負極の駆動電位がリチウムの酸化還元電位に対
して0.1V以上となるようにした。また、負極炭素材
に黒鉛を用いると、リチウム挿入が主として0.1V以
下で起こるので、負極炭素材としてアモルファス炭素を
使用し、0.1V以上の広い領域で充放電が行えるよう
にした。これらの結果、負極集電箔としてアルミニウム
を使用することができるので、電池総重量の軽量化を図
ることができ、エネルギ密度を10%以上向上すること
ができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るリチウムイオン二次電池の実施
形態の断面図である。
【図2】 負極活物質として使用される黒鉛の結晶構造
及びリチウムの挿入の様子を示す図である。
【図3】 負極活物質として使用されるアモルファス炭
素の結晶構造を示す図である。
【図4】 正極として使用されるコバルト酸リチウム及
び負極として使用されるアモルファス炭素及び黒鉛の充
放電時における電位の変化を示す図である。
【図5】 本発明に係るリチウムイオン二次電池の実施
例と比較例1との充放電時における正極、負極の電位の
変化を示す図である。
【図6】 本発明に係るリチウムイオン二次電池の実施
例と比較例2との充放電時における正極、負極の電位の
変化を示す図である。
【符号の説明】
10 容器、12 セパレータ、14 正極、16 負
極、18 電解液、20 集電箔、22 正極活物質、
24 負極活物質、26 炭素層、28 空隙部分。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01M 10/40 H01M 10/40 Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素物質で構成された負極と、リチウム
    イオンが移動するための電解液と、リチウムイオンを可
    逆的に出し入れできる正極活物質とを備えたリチウムイ
    オン二次電池であって、 負極集電箔としてアルミニウムが使用され、負極の駆動
    電位を0.1V以上とするように正極と負極の目付量が
    調整されていることを特徴とするリチウムイオン二次電
    池。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のリチウムイオン二次電池
    において、 前記正極活物質がコバルト酸リチウムであり、前記負極
    を構成する炭素物質がアモルファス炭素であり、前記正
    極と負極の目付量の比が 正極:負極=1.75〜2.0:1 とされていることを特徴とするリチウムイオン二次電
    池。
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