JPH0928250A - 釣糸及びその製造方法 - Google Patents

釣糸及びその製造方法

Info

Publication number
JPH0928250A
JPH0928250A JP18171795A JP18171795A JPH0928250A JP H0928250 A JPH0928250 A JP H0928250A JP 18171795 A JP18171795 A JP 18171795A JP 18171795 A JP18171795 A JP 18171795A JP H0928250 A JPH0928250 A JP H0928250A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core yarn
fishing line
yarn
continuous film
sheath
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18171795A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Abiru
阿比留茂雄
Hiroshi Yoshida
博 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP18171795A priority Critical patent/JPH0928250A/ja
Publication of JPH0928250A publication Critical patent/JPH0928250A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 実質的に引揃えられたマルチフィラメント糸
条もしくは、下記式 K={T×(d)1/2 }/73 〔T=撚数(t/i
n,d=繊度(den)〕 で表される撚係数Kが0.5以下となるように加撚され
たマルチフィラメント糸条を芯糸とし、その外周部に、
連続フィルムが被覆されて、しかも芯糸と熱融着されて
なることを特徴とする釣糸。 【効果】 本発明の釣糸は、高い破断強度、結節強度、
低い破断伸度等の機械的特性に優れ、高い耐摩擦性を有
し、生産性に優れ、長さの長い釣糸である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、漁業、レジャーフィッ
シング等に広く使用され、非常に高い破断強度と高い結
節強度、非常に小さい破断伸度、高い耐摩耗性と寸法安
定性、及び、耐久性を要求される高性能釣糸に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】釣糸には、リールに巻いて使用されるリ
ール用道糸、ルアー用釣糸、フライ用釣り糸、渓流釣り
用釣糸、鮎釣り用釣糸、オトリ用糸、ハリス用糸等があ
る。これらの釣糸に共通して要求される特性は、軽量で
且つ、高強力である事であり、その特性が長く維持され
る為の耐久性を具備している事である。一般的にテグス
と呼ばれる釣糸の内、その過半数はナイロンモノフィラ
メントであるが、高強力繊維と呼ばれる、強度20g/
dを越える繊維の出現により、特に深海釣り、船釣り等
においては、この高強力繊維使いの釣糸が広く使われる
ようになってきた。この釣糸は、8つ打ち、16打ち等
の組紐形態に編組され、任意の樹脂をコーティングして
仕上げられており、使用される繊維は超高分子量ポリエ
チレン繊維のみであるものがその殆どである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、益々盛んになる
レジャーフィッシングにおいて、釣糸に対する高性能化
のニーズや、低価格化を望む声が高まりつつある。これ
は、当該用途において広く使用されている、東洋紡績株
式会社製のダイニーマ(登録商標)に代表される、高強
力繊維のみを使用した、8つ打ち、16打ち等の組紐構
造を有するこれまでの釣糸に対して、以下のような実用
上の問題点が顕在化してきた事によるものである。 (1)組紐は生産性が低く、加工コストを低くする事が
困難である為に、釣糸価格が高い。 (2)組紐は、組紐を生産する際に使用される、管巻き
に巻ける長さでしか連続生産できない為、短い釣り糸し
かできない。 (3)組紐構造では、高強力繊維を直線で使用しない
為、高い破断強力、結節強力、低い破断伸度等の、繊維
の持つ機械的特性を100%発揮する事ができず、いわ
ゆる強力利用率が低い。 (4)形態の安定、釣糸としてのコシ等の使用感を高め
ていくと、必然的に組紐のブレードピッチを小さくする
必要があり、結果的に破断強力の低下と破断伸度の増加
を招く。 (5)染色性に乏しい繊維のみで構成される為、カラー
バリエーションの充実が望めない。 (6)接着性に乏しい繊維のみで構成される為、コーテ
ィングされた樹脂が脱落し易く、リールに巻いた場合等
において、色移りがおこり美観が損なわれると共に、釣
具や釣り人を汚染する。また、樹脂脱落を抑制するに
は、繊維間の空隙に樹脂を多量に含浸固化させて、樹脂
のアンカー効果を発揮させる事が肝要となる為、樹脂付
着量を少なくできず、結果的に重量増を招く。 (7)釣糸の機械的特性を支配する高強力繊維が、ガイ
ド等で直接擦られる為、寿命が短い。 (8)釣糸の損傷程度を、性能低下を伴う高強力繊維自
身の損傷でしか確認できず、損傷発見が手遅れになり易
い。
【0004】本発明は前述のような従来の技術に伴う問
題点を解決しようとするものである。すなわち、使用す
る高強力繊維の性能を、より有効に利用して、これまで
の高強力繊維使いで組紐構造を有する釣糸よりも、高い
破断強度、結節強度、低い破断伸度等の機械的特性に優
れ、且つ生産性に優れ、長さの長い釣糸を提供する事を
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の問
題点を鑑みて鋭意検討を重ねた結果、本発明を得るに至
った。すなわち、本発明に係わる釣糸は、図1及び図2
に示すように、芯糸の糸条が、釣糸の略軸線に対してほ
ぼ平行となるように、実質的に無撚で引揃えられたマル
チフィラメント糸条か、もしくは、 K={T×(d)1/2 }/73 T=撚数(t/in)
d=繊度(den) で表される撚係数Kが0.5以下の甘撚となるように加
撚されたマルチフィラメント糸条からなり、その外周部
を、連続フィルムを巻回すか、或いは連続フィルムで包
む事で鞘部を形成し、該鞘部を芯糸に熱融着仕上げした
構造を有するものである。この時、芯糸は、芯糸に使用
される繊維の持つ機械的特性を最大限利用する為に、釣
糸の略軸線と実質的に平行となるように引揃えるか、あ
るいは撚係数Kが0.5以下となるような甘撚に加撚し
たものが用いられる。図3に示すように、撚係数Kが
0.5を越えてしまうと繊維の持つ引張強力を下回る事
となる為、この値は0.5以下である事が非常に肝要で
ある。また、この時の加撚方法としては特に限定するも
のではなく、2子撚でも、3子撚でもかまわないが、断
面が真円により近いものである方が釣り糸として好適で
ある事を考慮すると、片撚が最も好ましい。一方、鞘部
については、鞘部の融点が芯糸のそれよりも高いもので
あると、芯糸に鞘部を熱融着させる熱処理の際に、芯糸
が熱で溶断されてしまい、連続的な釣糸を得る事ができ
ないばかりか、引張り強力等の機械的特性が消滅してし
まうものである。また鞘部の融点が芯糸のそれよりも低
くても、芯糸の融点近傍であったならば、熱処理の際に
芯糸の機械的特性が著しい熱劣化を伴うものである為、
鞘部の融点が少なくとも芯糸の融点よりも10℃以上低
い温度であるような材料を選択し、鞘部の熱処理時に芯
糸の熱劣化を抑制する必要がある。更に、釣糸断面に占
める鞘部の連続フィルムの断面積が大きいと、引張強力
の割に太い釣糸に仕上がってしまい、当該用途におい
て、致命的な欠陥となる。従って、鞘部は芯糸よりも小
さい断面積で、好ましくは重量比で芯糸の30%以下で
ある事が肝要である。例えば芯糸と鞘部はそれぞれ10
〜10,000デニール、0.001g/m〜0.33
g/mのものが好ましいものである。比較例1〜比較例
3に示すように、組紐形態に編組された構造の釣糸で
は、編組する事で実質的に繊維を極端に曲げて使用する
為、その繊維の持つ性能を十分に発揮しているとは言え
ないものであった。特に、本発明が目的とするような、
破断伸度の小さい高強力繊維使いの高性能釣糸において
は、繊維を曲げて使用する事は、その性能低下を顕著に
招くものであり、その釣糸構造としては最適のものであ
るとは言えないものであった。
【0006】本発明において使用される鞘部は、特にそ
の素材を限定するものではないが、連続的に短時間で熱
処理する事を考慮して、比較的低い温度で熱融着処理が
でき、且つ、着色等による美観の向上を考慮した場合、
通常の染料(直接染料、バット染料、ナフトール染料、
硫化染料、分散染料、反応染料、酸性染料、錯鉛染料、
カチオン染料)によって染色する事のできる、6−ナイ
ロン、12−ナイロン、ポリエチレン、ポリブテン等の
化学素材がこれに該当し、目的に応じて任意の素材が選
択されて使用される。また、ここで使用される芯糸も、
特にその素材を限定するものではないが、芯糸の機械的
特性が釣糸の機械的特性を大きく支配する事と、釣糸に
求められる機械的特性から判断して、少なくともその一
部、好ましくはその全部に、破断強度が20g/d以
上、破断伸度が6%以下、初期弾性率が600g/d以
上の高強力繊維が使用されるべきである。これらの機械
的特性値が、これらの値を満足しないならば、組紐構造
で商品化されているこれまでの釣糸商品よりも、機械的
特性に劣る釣糸となってしまうものである。また、耐海
水性、耐候(光)性、耐摩耗性等の耐久性を考慮した場
合、先述の機械的特性を満足する繊維の中でも、特に、
重量平均分子量が100万以上の超高分子量ポリオレフ
ィンの延伸物からなるマルチフィラメントが好ましく、
例えば東洋紡績株式会社のダイニーマ(登録商標)がこ
れに該当する。
【0007】釣糸には、その取扱い性を考慮して、任意
のコシや外観及び形態安定性が求められるが、これらを
得る事の他に、耐摩耗性能の低下を抑制を図る事を目的
として、芯糸と鞘部を一体化させるべく鞘部を芯糸に接
着させる必要があり、この接着方法として、本特許では
熱融着仕上げを提案するものである。熱融着される鞘部
の素材としては特に限定するものではないが、例えば鞘
部に、6−ナイロン、12−ナイロン、ポリエチレン、
ポリブテン等からなる、芯糸の融点よりも10℃以上低
い融点を持つ連続フィルムを選択してやれば、芯糸の性
能低下を伴う事なく、外部からの加熱によって芯糸と鞘
部が熱融着された釣糸を得る事のできるものである。こ
の時、鞘部面積の少なくとも20%以上を熱融着させな
ければ、実際に魚釣りに使用しているうちに、次第に芯
糸から鞘部が剥離していき、芯糸と鞘部の間での摩擦が
発生して、結果的に引張強力を担う芯糸を損傷してしま
うものでり、実用上の問題を生むものである。鞘部を構
成する先述のフィルムは、次に示すような方法で芯糸の
外周に形成されるものである。すなわち、釣糸の軸線に
対して一定の角度となるように、連続した細幅テープ状
の連続フィルムを芯糸に螺旋方向に巻回しして鞘部を形
成するか、或いは、釣糸の軸線に対して、ほぼ平行とな
るように芯糸と連続した細幅テープ状フィルムを引揃
え、これらを同時に特殊なノズルを通過させる事で、該
フィルムを「C」の字型或いは「の」の字型断面に変換
する事で、該フィルムの中空部に芯糸が位置するように
該フィルムで包込むものである。このようにして得られ
た釣糸は、芯糸の中心部にはなにも含浸せず、あくまで
も最外層部のみがフィルムで形成される為、均質で高い
皮膜強力を有する外層が得られ、結果的に外観、形態、
コシ等の特性についても、所望の特性を得る事が可能と
なるものであり、これらの事象を鑑みて、これまでの超
高分子量ポリエチレン繊維のみを使用した、組紐構造の
釣糸と比較した場合、先述の釣糸に求められる特性を満
足させる事のできるものである。一方で、比較例1〜比
較例3に示すように、組紐構造の釣糸の場合、コシを持
たせ、取扱いを向上させるには、組紐の組角度を大きく
(組ピッチを小さく)する必要があり、結果的に釣糸の
機械的特性を低下せしめる大きな要因となっている。更
に、組紐形態の釣糸は、釣糸を形成するフィラメントの
空隙に樹脂をしっかり含浸させて、最外層にコーティン
グされた樹脂が脱落しないようにしている為、必然的に
樹脂付着量が多くなり、釣糸の号数を徒に増大させ、逆
に号数当たりの破断強度が小さくなる為に、結果的に釣
糸性能が低下する事に繋がるものである。
【0008】
【表1】
【0009】更に、釣糸の寿命を推し量る手段として一
般的であるのが、釣糸の表面に摩耗損傷に伴う毛羽立ち
の状態を観察する事であるが、組紐構造の場合、釣糸の
破断強力を担う繊維自身の破壊や損傷がこれに該当する
為、発見された時点では、既に破断強力の低下を起こし
ており、破断強力の低下を伴ってでしか損傷状態を判断
できないものであった。この為、せっかく釣れた魚を取
り込む前に釣糸が切れてしまう等、発見時には既に手遅
れとなってしまう事もしばしばあり、釣り人に精神的、
且つ経済的な負担を強いるものであった。この他にも組
紐構造の持つ致命的欠陥としては、管巻きに巻ける原糸
のボリュームが限定される為、長尺ものが作り難い事
や、任意の本数の管巻きが必要な為、一本でも糸切れが
あると、ロスの発生が大きく、生産効率に著しい影響を
及ぼしてしまう事、また、その為に短尺ものができてし
まい易く、生産速度が遅い事と相まって、結果的に製品
価格の高騰が抑制され難い商品となっている事等が挙げ
られる。
【0010】しかしながら、実施例1〜実施例3に示す
本発明の構造を有する釣糸においては、芯糸が釣糸の略
軸線と実質的に平行で無撚である引揃え糸状か、また
は、 K={T×(d)1/2 }/73 T=撚数(t/in)
d=繊度(den) で表される撚係数Kが0.5以下の甘撚となるように加
撚されたマルチフィラメント糸状を使用する事により、
繊維の性能を十分に活かす事が可能であり、これまでの
組紐構造を有する釣糸よりも、同一号数で高い破断強力
と、高い結節強力を得る事ができる。破断伸度において
も、原糸の破断伸度と同じ値に釣糸の破断伸度を合わせ
る事ができ、総じて機械的特性に優れた釣り糸を得る事
ができるものである。また、芯糸で引張強力、低伸度等
の機械的性能を、鞘部で耐摩耗性や美観等の性能を分担
するものであり、摩耗損傷に伴う擦過傷が鞘部を形成す
るフィルムに発生しても、破断強力を担う芯糸には損傷
が及ばない為、破断強力の低下を伴う事なく、摩耗損傷
の状態を使用者である釣り人に知らしめる事ができる。
この時、鞘部を構成するフィルムが、均一な厚みで表面
が平滑であると同時に、芯糸外周を均一な厚さのフィル
ムで隙間無く巻回し、釣糸が長手方向に斑なく均一な厚
みとなるように熱処理する事によって、フィルムが芯糸
に熱融着されたものである事が望ましい。これは釣り糸
が、釣竿、リール等に付設されるガイド類で摩擦を受け
る際に、なるべく摩擦抵抗を小さくし、摩耗損傷の程度
を小さくする為のものである。更に、場合によっては平
滑剤等の処理剤を該釣糸の表面に付与して更に摩擦抵抗
を小さくするような工夫を施してもかまわない。本発明
による方法で釣糸を製造した場合、その生産速度は組紐
形態に編組された釣糸と比較して、4倍以上の生産速度
を確保可能であり、生産性に優れる、大幅なコストダウ
ンが望める、長い釣糸が得られる等のメリットも伴うも
のである。更に、6−ナイロン、12−ナイロンに代表
されるポリアミドフィルムのような易染性フィルムを使
用した場合、易染性を示す為、釣糸のカラーバリエーシ
ョンが自由に選択できる為、品位と美観の面において
も、本発明の目的とする釣糸が得られるものである。以
上のように、本発明による釣糸は、これまでの組紐構造
を有する釣糸に対して、性能面、品位面、生産効率面、
価格面のいずれにおいても顕著な改善が確認されると共
に、長い釣糸が得られ易い等、釣糸に求められるこれら
様々な特性を、非常にバランスよく所有するものであ
り、これまでにはない画期的な発明と言える。
【0011】また、熱融着は、例えば非接触型ヒーター
間を定速度で通過させることで、その幅射熱による加熱
によって鞘部を芯糸に熱融着した後、直ちに水浴中に浸
漬させて急冷して行うことができる。加熱温度は通常5
0〜135℃、好ましくは50〜95℃であり、加熱時
間は通常5〜300秒、好ましくは5〜60秒である。
この場合、例えば鞘糸として、芯糸の融点よりも10℃
低い融点を有する繊維材料(例えば12−ナイロン、ポ
リエチレン、ポリブテン等)を選択することにより、芯
糸の性能低下を伴うことなく、外部からの加熱によって
芯糸と鞘糸を熱融着させることができる。
【0012】上記方法等により最外層を接着、固化した
釣り糸は、機械的特性以外に求められる外観、形態、コ
シ等の特性についても所望の特性を得ることが可能とな
る。
【0013】以上のように、本発明の釣糸は、これまで
の組紐構造を有する釣糸に対して、性能面、品位面、生
産効率面、価格面のいずれにおいても顕著な改善が確認
されると共に、長い釣糸が得られ易い等、釣糸に求めら
れるこれら様々な特性を、非常にバランスよく所有する
ものであり、優れた釣糸である。
【0014】
【実施例】以下の実施例により、本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0015】実施例1 芯糸として超高分子量ポリオレフィンのダイニーマ(重
量平均分子量200万、繊度1200d、破断強度3
2.0g/d、破断伸度3.9%、初期弾性率1.05
0g/d)を、鞘糸として6−ナイロン(繊度125
d)を用い、芯糸を横取り解除により引揃え、この芯糸
の外周に鞘糸をカバリング機によりカバリングさせて、
次いで所定の条件下で熱融着処理をして釣糸を得た。
【0016】実施例1と同様の芯糸を90℃に加温され
たC型断面ノズル(実施例2)或は「の」字型断面ノズ
ル(実施例3)のダイスの中心部を通過させ、引抜成形
をし、次いで所定の条件下で熱融着処理をして釣糸を得
た。
【0017】上記実施例で得られた釣糸の物性を表2に
示す。なお、各物性は次のようにして測定した。繊度は
JIS L1013.7.3 により、破断強力、破断強度、破断伸
度、初期弾性率はJIS L1013.7.5 により、結節強力はJI
S L1013.7.6 により、撚係数はJIS L1013.7.11により測
定した。鞘糸におけるフィラメントの軸線に対する角度
及び組角度は、釣糸の拡大写真から分度器で測定した。
標示号数は220d≒1号から換算したものである。耐
摩耗性はJIS L1095.7.10に準拠し、一定回数摩擦後の強
力保持率で評価した。生産性は単位時間当たりの生産量
を実測した。連続長さは一仕掛の最長仕上げ長さを実測
した。コシはJIS L1096.6.19.1A に準拠し、○:良好、
△:やや不良、×:不良の基準により評価した。外観は
目視にて○:良好、△:やや不良、×:不良の基準によ
り評価した。
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明の釣糸は、高い破断強度、高い結
節強度、低い破断伸度等の機械的特性に優れ、高い耐摩
耗性を有し、生産性に優れ、長さの長い釣糸である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における釣糸を示す図であ
る。
【図2】本発明の実施例2における釣糸を示す図であ
る。
【図3】超高分子量ポリエチレン繊維における、撚係数
と強度保持率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 芯糸 2 鞘糸 3 フィラメント

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に引揃えられたマルチフィラメン
    ト糸条もしくは、下記式で表される撚係数Kが0.5以
    下となるように加撚されたマルチフィラメント糸条を芯
    糸とし、その外周部を連続フィルムで被覆され、且つ該
    連続フィルムが芯糸に熱融着していることを特徴とする
    釣糸。 K={T×(d)1/2 }/73 T=撚数(t/in)
    d=繊度(den)
  2. 【請求項2】 重量比で芯糸の30%以下の連続フィル
    ムで鞘部が形成され、該連続フィルムの融点が、芯糸の
    融点よりも10℃以上低い温度であり、且つ少なくとも
    鞘部の20%以上の面積が芯糸に熱融着されてなること
    を特徴とする請求項1記載の釣糸。
  3. 【請求項3】 芯糸の糸条の全部、またはその一部が、
    少なくとも破断強度が20g/d以上、破断伸度が6%
    以下、初期弾性率が600g/d以上の高強力繊維であ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の釣糸。
  4. 【請求項4】 芯糸の全部、またはその一部に使用され
    る高強力繊維が、重量平均分子量が100万以上の超高
    分子量ポリオレフィンの延伸物からなるマルチフィラメ
    ントであることを特徴とする請求項1〜3記載の釣糸。
  5. 【請求項5】 実質的に引揃えられたマルチフィラメン
    ト糸条もしくは、下記式で表される撚係数Kが0.5以
    下となるように加撚されたマルチフィラメント糸条を芯
    糸とし、その外周部を連続フィルムで巻回すか、或は包
    込むことにより鞘部を形成し、その後該連続フィルムを
    熱融着処理することを特徴とする釣糸の製造方法。 K={T×(d)1/2 }/73 T=撚数(t/in)
    d=繊度(den)
JP18171795A 1995-07-18 1995-07-18 釣糸及びその製造方法 Pending JPH0928250A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18171795A JPH0928250A (ja) 1995-07-18 1995-07-18 釣糸及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18171795A JPH0928250A (ja) 1995-07-18 1995-07-18 釣糸及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0928250A true JPH0928250A (ja) 1997-02-04

Family

ID=16105643

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18171795A Pending JPH0928250A (ja) 1995-07-18 1995-07-18 釣糸及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0928250A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002054041A (ja) * 2000-08-04 2002-02-19 Yotsuami:Kk 高強力繊維融着糸
JP4937930B2 (ja) * 2006-01-23 2012-05-23 有限会社よつあみ 釣糸とその製造方法
JP2018172821A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 株式会社サンライン 糸の製造方法および釣り用糸
JP2019031755A (ja) * 2017-08-07 2019-02-28 国立大学法人群馬大学 高強度繊維、及び高強度繊維の製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002054041A (ja) * 2000-08-04 2002-02-19 Yotsuami:Kk 高強力繊維融着糸
JP4937930B2 (ja) * 2006-01-23 2012-05-23 有限会社よつあみ 釣糸とその製造方法
US8522473B2 (en) 2006-01-23 2013-09-03 Yoz-Ami Corporation Colored yarn object, process for producing the same, and fishing line
US8832992B2 (en) 2006-01-23 2014-09-16 Yoz-Ami Corporation Colored yarn object, process for producing the same, and fishing line
JP2018172821A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 株式会社サンライン 糸の製造方法および釣り用糸
JP2019031755A (ja) * 2017-08-07 2019-02-28 国立大学法人群馬大学 高強度繊維、及び高強度繊維の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8695317B2 (en) Method for forming a high strength synthetic rope
CN101965127B (zh) 包含短纤维的芯鞘结构的钓丝
JPH0931786A (ja) 釣 糸
US20120118131A1 (en) Lower drag helix rope for pelagic trawls and methods
EP2009156B1 (en) Tapered multifilament yarn and process for producing the same
JP3572691B2 (ja) 釣糸
CN112761009B (zh) 一种包塑滑水绳主绳的制作方法
JPH0928250A (ja) 釣糸及びその製造方法
JP4504585B2 (ja) ポリオレフィン系フィラメント糸とポリアセタールフィラメント糸とからなる糸条
JPH06165628A (ja) 釣 糸
JP3476422B2 (ja) 高強力繊維融着糸
JP2500011B2 (ja) 釣糸及びその製造方法
JP3649303B2 (ja) 釣糸
JPS60151311A (ja) 流動パラフインを含有するポリエチレン繊維
JPH04335849A (ja) 釣糸及びその製造方法
JPH11103737A (ja) 釣り糸
JPH0244493B2 (ja)
JPH0463533A (ja) 釣糸の製造方法
JPH0316089B2 (ja)
JP2691957B2 (ja) 水産資材用複合糸とその製法
JPH0921044A (ja) 組 紐
JPH0524285Y2 (ja)
JPH09154457A (ja) 延縄用幹縄および釣糸
JP6906365B2 (ja) 釣り糸およびその製造方法
JP3573221B2 (ja) 延縄用ロープ