JPH09281437A - レーザパターン投影器 - Google Patents

レーザパターン投影器

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Publication number
JPH09281437A
JPH09281437A JP8096536A JP9653696A JPH09281437A JP H09281437 A JPH09281437 A JP H09281437A JP 8096536 A JP8096536 A JP 8096536A JP 9653696 A JP9653696 A JP 9653696A JP H09281437 A JPH09281437 A JP H09281437A
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JP
Japan
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pattern
laser
light
forming means
pattern forming
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Pending
Application number
JP8096536A
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English (en)
Inventor
Yuko Morito
戸 祐 幸 森
Keisuke Kikuchi
地 啓 介 菊
Takeshi Kojima
島 健 児
Shuji Kano
野 修 司 鹿
Takayoshi Oguchi
口 隆 義 小
Hiroshi Sano
野 浩 佐
Tomohiko Kawakami
上 智 彦 川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Moritex Corp
Original Assignee
Moritex Corp
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Publication date
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パターン形成手段を透過した光を最大限利用
してボケの少ない鮮明なパターンをスクリーンに投影で
きるようにする。 【解決手段】 半導体レーザ装置2から照射されたレー
ザ光を任意のパターン形状に変換するパターン形成手段
3の光出射端面3bから投影レンズ4に至るまでの光路長
を投影レンズ4の焦点距離fに等しく設定し、または、
その焦点距離fより長く前記光出射端面3bの実像が投影
レンズ4から予め設定された基準使用距離Yだけ離れた
位置に形成される長さに設定した。これにより、光出射
端面3bのエッジ部分で拡散された散乱光NLは、投影
レンズ4を透過した後、スクリーンに投影されるパター
ン光束PLの周縁に沿ってこれと平行に進み、または、
光束PLの周縁に沿って基準使用距離Yだけ離れたとこ
ろに集束するので、散乱光NLが拡散することなく、し
たがって、当該パターンPをよりシャープに投影でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、学会,説明会,展
示会などで離れたところに設置されたスクリーン上に、
矢印や任意のパターンを投影するレーザパターン投影器
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のレーザパターン投影器としては、
可視半導体レーザから出射されたレーザ光をコリメート
して遠方にスポット(距離5mで5〜10mmの大きさ
のスポット)を投影し、オーバーヘッドプロジェクタで
スクリーン上に映された図や展示品などを指し示すもの
が知られているが、最近では、単にスポットを投影する
だけでなく、任意のパターンを投影するものが提案され
ている。
【0003】任意のパターンを投影するために最も一般
的に行われている手段として、パターンを投影する手段
としては、投影しようとするパターン形状の透光部を形
成したマスキングに可視光半導体レーザのレーザ光を照
射しその透過光を直接又はレンズを介して投影するもの
(実開平1−169214号,実開平5−29066
号,特開平4−333092号公報参照)が提案されて
いる。この場合、半導体レーザから出射されたレーザ光
は指向性の強いビーム状となって出力されることから、
マスキングを透過した光は透光部の断面形状を有する光
束となってスクリーン状に照射され、この場合、他のハ
ロゲンランプなどを用いる場合に比して、マスキングの
透光部のエッジ部分が半影となって投影されることもな
く比較的鮮明なパターンが投影できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図11
に示すように、半導体レーザ61から出射されたレーザ
光は、その出射端面では偏平状の光束62として出力さ
れることから、マスキング63を用いて任意のパターン
を投影しようとする場合には、その光束中に任意のパタ
ーン形状の透光部を形成しなければならず、例えば、偏
平状のレーザ光束の断面形状を有効に利用し得るように
横長の矢印パターン状の透光部64を形成したとして
も、その周囲の遮光部65で多くの光が遮られるので、
もともと、光の利用効率を高くすることができないとい
う問題がある。
【0005】また、図12に示すように、マスキング6
3の透光部64を透過したレーザ光を投影レンズ66に
よりスクリーンSに投影した場合、投影されたパターン
Pは半影のない分ハロゲンランプなどを用いる場合より
は鮮明になるが、レーザ光がマスキング63を透過する
際に、透光部64のエッジ部分64aで拡散された散乱
光NLも投影レンズ66を透過してスクリーンSに達す
る。このとき、レーザポインタを小型化するために、通
常、投影レンズ66はマスキング63の直ぐ近くに設け
られており、焦点距離内にマスキング63が存在するこ
とになるので、前記散乱光NLは、投影レンズ66を透
過してもなお拡散されてスクリーンSに届くことにな
り、投影されたパターンPは、周囲の若干ボケた像とな
ってしまう。そこで本発明は、光の利用効率が低い場合
でも、その光を最大限利用してボケの少ない鮮明なパタ
ーンをスクリーンに投影できるようにすることを技術的
課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は、半導体レーザ装置から照射されたレーザ
光の光軸上に、当該レーザ光を任意のパターン形状に変
換するパターン形成手段と、パターン形成手段を透過し
たレーザ光をスクリーン上に投影する投影レンズが少な
くともこの順序で配設され、前記パターン形成手段の光
出射端面から前記投影レンズに至るまでの光路長が投影
レンズの焦点距離に等しく設定され、または、その焦点
距離より長く前記光出射端面の実像が投影レンズから予
め設定された基準使用距離だけ離れた位置に形成される
長さに設定されていることを特徴とする。
【0007】本発明によれば、図2(a)及び(b)に
示すように、レーザ光はパターン形成手段3で投影しよ
うとする所定のパターン形状に変換された後、投影レン
ズ4に対して略平行に入射されるので、当該レンズ4を
透過した光は焦点Fで集まった後、拡がってスクリーン
Sに達することとなり、スクリーンS上にはそのパター
ンが投影される。
【0008】このとき、パターン形成手段3の光出射端
面3bから投影レンズ4に至るまでの光路長が焦点距離
fに等しく設定されている場合は、図2(a)に示すよ
うに、パターン形成手段3の光出射端面3bのエッジ部
分で拡散された散乱光NLは、投影レンズ4に入射した
後、スクリーンに投影されるパターン光束PLの周縁に
沿ってこれと平行に照射されるので、投影レンズに拡散
して入射した光がそれ以上拡散することがなく、その半
分はスクリーンSに投影されるパターンP内を照射し、
残りの半分がパターンPの周囲を照らすことになるが、
それでも、その幅はせいぜい数ミリであるから、パター
ンはシャープに投影される。
【0009】また、図2(b)に示すように、パターン
形成手段3の光出射端面3bから投影レンズ4に至るま
での光路長が焦点距離fよりΔfだけ長く、光出射端面
3bの実像が投影レンズ4から予め設定された基準使用
距離Yだけ離れた位置に形成される長さに設定されてい
る場合は、パターン形成手段3の光出射端面3bのエッ
ジ部分で拡散された光は、パターン光束PLの周縁に沿
って集束していき、基準使用距離Yだけ離れたところで
実像を形成するので、スクリーンSまでの距離を基準使
用距離Yと一致させれば、散乱光NLはスクリーンS上
でパターンPの周縁に集束し、当該パターンPをよりシ
ャープに投影できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係るレーザ
パターン投影器の第一実施形態を示す断面図、図2
(a)及び(b)は夫々スクリーンに照射される光を示
す光線図、図3はその要部を示す斜視図、図4は他の実
施形態を示す断面図、図5はさらに他の実施形態を示す
断面図、図6はその要部を示す斜視図、図7はパターン
形成手段の他の例を示す斜視図、図8はパターン形成手
段のさらに他の例を示す断面図、図9は他の実施形態を
示す断面図、図10はさらに他の実施形態を示す断面図
である。
【0011】図中1は、学会,説明会,展示会などで離
れたところに設置されたスクリーン上に、矢印などの任
意のパターンを投影するレーザパターン投影器であっ
て、半導体レーザ装置2から照射されたレーザ光の光軸
X上に、当該レーザ光を透過させて投影しようとする任
意のパターン形状に変換するパターン形成手段3と、パ
ターン形成手段3を透過したレーザ光をスクリーンS上
に投影する投影レンズ4がこの順序で配設されている。
【0012】5は、半導体レーザ装置2,パターン形成
手段3,投影レンズ4を収納した鏡筒であって、内筒6
Aに外筒6Bが摺動自在に外装されて伸縮可能に形成さ
れ、内筒6Aに、半導体レーザ装置2,パターン形成手
段3が配設されると共に、外筒6Bの先端に投影レンズ
4が装着されている。内筒6Aの先端外周面には、外筒
6Bを摺動させて鏡筒5を伸長させたときに、外筒6B
の後端側に形成された係止部7に当接されるストッパ8
が形成されている。そして、鏡筒5は、これを伸長させ
た状態で、前記パターン形成手段3の光出射端面3bか
ら前記投影レンズ4に至るまでの光路長が焦点距離fに
等しく設定され、または、焦点距離fより僅かにΔfだ
け長く光出射端面3bの実像が投影レンズ4から予め設
定された基準使用距離Yだけ離れた位置に形成される長
さに設定されている。
【0013】また、半導体レーザ装置2は、バッテリ9
aと、駆動回路9bと、半導体レーザLDとからなり、
パターン形成手段3との間に、半導体レーザ装置2から
所定の発散角で出力されるレーザ光をコリメートするコ
リメータレンズ10が配設されて、コリメートしたレー
ザ光がパターン形成手段3の光入射端面3aに入射され
るように成されている。
【0014】パターン形成手段3は、図3に示すよう
に、例えばバンドルファイバで形成され、その光入射端
面3aには、各光ファイバ端面がレーザスポットと略同
形か又はそれより僅かに小さい形状に束ねられて、その
全面にレーザ光が照射されるように成され、光出射端面
3bには、各光ファイバ端面が、矢印型,ハート型,円
環など投影しようとする任意のパターン形状を形成する
ように束ねられている。したがって、パターン形成手段
3を透過したレーザ光は、その光出射端面3bから任意
のパターン形状のレーザスポットを投影するパターン光
束PLとなって出射され、これが透光レンズ4を透過し
てスクリーンS上に投影される。
【0015】以上が本発明の構成例であって、次にその
作用について説明する。まず、鏡筒5の外筒6Bをスラ
イドさせて鏡筒5を伸長させた状態でスイッチ(図示せ
ず)をオンすると、半導体レーザ装置2からレーザ光が
出射される。このレーザ光は完全な平行光ではく、上下
及び左右方向に所定の発散角をもった発散光として出力
されるので、コリメータレンズ10でコリメートし、平
行光となったレーザ光をパターン形成手段3の光入射端
面3aに照射する。
【0016】このとき、パターン形成手段3の光入射端
面3aは、各光ファイバ端面がレーザスポットと略同形
か又はそれより僅かに小さい形状に束ねられているの
で、その全面にレーザ光が照射されるだけでなく、レー
ザ光の殆どが光入射端面3aからパターン形成手段3に
入射されることとなり、無駄になる光はほとんどない。
そして、パターン形成手段3の光出射端面3bは、例え
ば、バンドルファイバの各光ファイバ端面が矢印を形成
するように束ねられているので、偏平のレーザ光が矢印
形状のレーザスポットを投影するパターン光束PLにな
って出射されることとなる。このパターン形成手段3に
おいては、半導体レーザ装置2から出射された光のほと
んどが入射されるので、利用効率が極めて高いだけでな
く、バンドルファイバにより投影パターンが成形されて
出射されるので、光損失も極めて少なく、したがって、
明るいパターンを投影することができる。
【0017】次いで、パターン形成手段3を出射したパ
ターン光束PLは、ファイバ軸に平行に入射させれば平
行光になるから、図2(a)及び(b)に示すように投
影レンズ4を透過した後、その焦点Fに集まり、再び発
散してスクリーンSに達し、スクリーンS上に矢印パタ
ーンPを投影する。例えば、投影レンズ4の焦点距離f
=80mm、パターン形成手段3の出射端面3bに形成
した矢印の長さが3mm、スクリーンSまでの距離が4
mだとすると、スクリーンS上には150mmの長さの
矢印パターンPが投影されることになる。
【0018】そして、パターン形成手段3の出射端面3
bと投影レンズ4との距離が、その焦点距離fに等しい
場合は、図2(a)に示すように、パターン形成手段3
の出射端面3bのエッジ部分で拡散された散乱光NL
は、投影レンズ4に入射した後、スクリーンSに照射さ
れるパターン光束PLの周縁に沿ってこれと平行に照射
されるので、投影レンズ4に入射した散乱光NLはそれ
以上拡散することがないだけでなく、その半分はスクリ
ーンSに投影される矢印パターンP内を照射する。な
お、残りの半分が矢印パターンPの外側を照らすことに
なるが、このときの投影レンズ4の直径が10mmだと
すると、当該レンズ4を透過する散乱光NLの幅は最大
で10mmであるから、これが平行光束のままスクリー
ンSに達することとなり、長さ150mmの矢印パター
ンPの外側に形成される薄暗い部分は最大でも約5mm
幅と狭いので、矢印パターンPが著しくボケることはな
い。
【0019】一方、図2(b)に示すように、パターン
形成手段3の出射端面3bと投影レンズ4との距離が、
その焦点距離fより僅かにΔfだけ長く、光出射端面3
bの実像が投影レンズ4から予め設定された基準使用距
離Yだけ離れた位置に形成される距離に選定されている
場合は、パターン形成手段3の出射端面3bのエッジ部
分で拡散された散乱光NLは、投影レンズ4に入射した
後、パターン光束PLの周縁に沿って集束していき、基
準使用距離Yだけ離れたところで実像を形成する。した
がって、スクリーンSまでの距離を基準使用距離Yと一
致させれば、散乱光NLはスクリーンS上でパターンP
の周縁に集束し、当該パターンPをよりシャープに投影
できる。
【0020】例えば、投影レンズ4の焦点距離f=80
mm、パターン形成手段3の出射端面3bと投影レンズ
4との距離81.6mm、基準使用距離Y=4m、パターン
形成手段3の出射端面3bに形成した矢印の長さが3m
mとすると、散乱光NLは、投影レンズ4から約4m離
れた位置でパターン光束PLの周縁上に集まるので、ス
クリーンSから4m離れた位置からスクリーンSに向け
て矢印パターンPを投影すれば散乱光NLがなくなり、
極めてシャープに矢印パターンPを投影することができ
る。
【0021】なお、実際には常に4mの距離を保って使
用するとは限らないが、投影レンズ4の直径が10mm
だとすると、±1mの範囲で考えても散乱光NLの幅は
1.25mm程度であるから、十分にシャープな矢印パター
ンPを投影できる。また、スクリーンSまでの実際の使
用距離に応じて散乱光NLの集束する距離を調整するた
めに、投影レンズ4を外筒6Bの先端に装着したネジキ
ャップ11に取り付けて、これを正逆方向に回すことに
より投影レンズ4の位置を前後させ、投影レンズ4とパ
ターン形成手段3の出射端面3bとの距離を微調整でき
るようにしてもよい。このように、本例によれば、周囲
に拡散されてしまう散乱光NLをスクリーンS上に投影
されるパターンPの周縁に集束させることができるの
で、パターンP自体を明るく鮮明に投影することができ
る。
【0022】図4は本発明に係る他の実施形態を示す断
面図である。なお、図1と重複する部分につていは同一
符号を付して詳細説明は省略する。本例のレーザパター
ン投影器1は、鏡筒12の一端側に配された半導体レー
ザ装置2から出射した発散光がコリメータレンズ10で
コリメートされてパターン形成手段3に入射されると、
その出射端面3aから平行なパターン光束PLとなって
出射される。そして、このパターン光束PLが、鏡筒1
2の他端側に配された直角ブリズム13または直角反射
鏡で反射されて、鏡筒12の片端側に配された投影レン
ズ4を透過して、スクリーン(図示せず)に所定のパタ
ーンが投影される。
【0023】このとき、パターン形成手段3の出射端面
3aから投影レンズ4に至るまでの光路長は、投影レン
ズ4の焦点距離fに等しく設定され、または、その焦点
距離fより僅かにΔfだけ長く前記光出射端面3bの実
像が投影レンズ4から予め設定された基準使用距離Yだ
け離れた位置に形成される長さに設定されているので、
前述の実施形態と同様にスクリーン上には、所定形状の
パターンが鮮明に投影される。また、パターン光束PL
の光路が直角ブリズム13で反射されて鏡筒12内で折
り返されているので、その分、鏡筒12の全長を短くす
ることができる。
【0024】図5は本発明に係る他の実施形態を示す断
面図、図6は要部を示す斜視図である。なお、図1と重
複する部分は同一符号を付して詳細説明は省略する。本
例では、パターン形成手段3が、光軸Xに直交する回転
軸の回りに回動する円弧面21上に、パターン形状の複
数の透光部22A〜22Cを形成することにより複数の
マスキング23A〜23Cが形成されている。そして、
鏡筒6の外側に突出された操作子24を回動させること
により、各マスキング23A〜23Cをレーザ光の光軸
X上に択一的に進出させるように成されている。したが
って、操作子24を回動させることより、複数のパター
ンの中から、任意のパターンを選択して投影することが
できる。
【0025】ここで、各透光部22A〜22Cが、例え
ば直径3mmの円形内に丁度収まる程度の大きさに形成
されている場合、半導体レーザLDから出射されたレー
ザスポットは偏平形状をしているので、これを直径3m
mの円形状レーザスポットに整形するのが光の利用効率
を高める上で好ましい。このため半導体レーザ装置2
は、バッテリ9aと、駆動回路9bと、半導体レーザL
Dの他、半導体レーザLDから出射されたレーザ光がパ
ターン形成手段3の透光部22A〜22Cの形状に応じ
た所定の形状で当該パターン形成手段3に入射されるよ
うに、レーザスポットの長軸方向及び単軸方向の発散角
の一方又は双方を所定の発散角に調整するビーム整形手
段25を備えている。このビーム整形手段25は、本例
では、長軸方向の発散角のみを小さくさせて、パターン
形成手段3の円弧面21上に例えば直径3mmの円形状
レーザスポットを照射するように成されると共に、非点
収差を無くすように2枚の円筒レンズを組み合わせて形
成され、長軸方向及び単軸方向の発散のどちらも共通の
1点から出射される光線にすることによりコリメート後
に平行光になるようにする。
【0026】また、投影レンズ4は、複数枚のレンズ4
A,4Bからなる複合レンズで構成されており、パター
ン形成手段3側のレンズ4Aが凹レンズ、先端側のレン
ズ4Bが凸レンズで形成され、パターン形成手段3の各
マスキング23A〜23Cが光軸Xと交差する位置か
ら、複合レンズの主平面26までの距離が、当該複合レ
ンズの焦点距離fに選定され、または、焦点距離fより
Δfだけ長く前記光出射端面3bの実像が先端側のレン
ズ4Bから予め設定された基準使用距離Yだけ離れた位
置に形成される距離に選定されている。この場合、主平
面26が先端側のレンズ4Bの外側に位置するので、こ
の主平面上に1枚の凸レンズを配する場合と等価にな
り、鏡筒5の全長を短縮することができる。
【0027】また、複数のパターンを切り換えて投影す
るパターン形成手段3としては任意の手段を採用するこ
とができ、例えばバンドルファイバを用いる場合でもよ
い。図7(a)はバンドルファイバを用いたパターン形
成手段3を光入射端面側から見た斜視図、図7(b)は
光出射端面側から見た正面図である。これは、一端側
に、夫々のパターンを形成する光ファイバが所要本数ず
つ束ねられて、複数の光入射端面3a,3a・・・が環
状に位置するように形成されると共に、他端側に夫々の
パターンを形成する光ファイバがそのパターンを重ねた
状態にバンドルされて一つの光出射端面3bを形成して
いる。例えば、矢印パターン,円環パターン、クロスパ
ターンの三つを切り換えて投影できるようにする場合、
パターン形成手段3の各光入射端面3aには、図7
(a)に示すようにそれぞれのパターンを形成する光フ
ァイバがバンドルされて光入射端面3a,3a・・が形
成されている。
【0028】また、光出射端面3bは、図7(b)に示
すようにそれぞれのパターンが重なるように形成されて
いるが、各パターンが重なっている部分は、最大二つの
パターンが重なっており、三つのパターンが同一個所に
重なる部分がない。そこで、光出射端面3bは、2本の
光ファイバで一つの画素を形成し、この画素を集合さ
せ、二つのパターンが重なっている部分P2 では、各画
素を形成する2本の光ファイバのうち、1本の光ファイ
バの光入射端を一方のパターンの光入射端面3aに導
き、他の1本の光ファイバの光入射端を他方のパターン
の光入射端面3aに導くようにすればよい。また、パタ
ーンが重なっていない部分P1 では、各画素を形成する
2本の光ファイバのうち、1本を各パターンの光入射端
面3aに導けばよい。なお、パターンが重なっていない
部分P1 の画素を構成する他の一本の光ファイバとパタ
ーンのない部分P0 の光ファイバはその光入射端を遮蔽
板27で塞いでおけばよい。
【0029】そして、環状に配された各光入射端面3a
に対しレーザ光を択一的に照射できるように、その中心
を光軸Xに一致させると共に、レーザ光をクランク状に
屈折させて各光入射端面3aに入射させるプリズム28
が光軸Xの回りに回転可能に配設されている。これによ
り、プリズム28を回転させれば、レーザ光を各光入射
端面3aに順次照射させて、任意のパターンを投影する
ことができる。なお、光軸X上に光入射端面3aが位置
するようにパターン形成手段3を配すると共に、当該パ
ターン形成手段3を光軸Xと平行な回転軸に対して回転
可能に配して、パターン形成手段3を回転させることに
よりパターンを切り換えるようにしてもよい。
【0030】なお、パターン形成手段3は複数のパター
ンを切り換え可能に形成したものに限らず、単一のパタ
ーンを投影するものであってもよく、例えば、パターン
形状の透光部を形成した単一のマスキングであってもよ
い。また、図8に示すパターン形成手段3は、円錐凸状
又は円錐凹状に形成されたアキシコンプリズム14と、
先端に向かって拡がるテーパ面で形成された筒状反射鏡
15からなる。本例の場合、半導体レーザ装置2から出
射されたレーザ光がコリメータ10でコリメートされた
後、アキシコンプリズム14に入射されると、円錐状に
拡がる光束が形成され、これが、筒状反射鏡15の内面
で反射されて平行のパターン光束PLとなって、投影レ
ンズ4を透過してスクリーン上に投影される。そして、
パターン形状は筒状反射鏡15の断面形状によって定ま
り、筒状反射鏡15が円錐状に拡がるテーパ面(断面円
形)で形成されていれば、円環状パターンが投影され、
多角錐状に拡がるテーパ面(断面多角形)で形成されて
いれば、直線部分が内側に凹んで湾曲した星型に近い多
角形状パターンが投影される。
【0031】なお、本例においては、アキシコンプリズ
ム14から出射された円錐状に拡がる光束が筒状反射鏡
15の内面に反射する部分の最も先端側をパターン形成
手段3の光出射端面3bとし、当該光出射端面3bから
投影レンズ4に至るまでの光路長が、当該投影レンズ4
の焦点距離fと等しい長さに設定され、または、焦点距
離fより僅かにΔfだけ長く前記光出射端面3bの実像
が投影レンズ4から予め設定された基準使用距離Yだけ
離れた位置に形成される長さに設定されている。
【0032】図9は、さらに他の実施形態を示し、本例
では、前記半導体レーザ装置2が、光の三原色となる赤
色,緑色,青色の光を個々に出力する三つの半導体レー
ザLD1 〜LD3 と、これら各色のレーザ光をコリメー
トするコリメータレンズ31〜33と、コリメートされ
た各色のレーザ光を一本のレーザ光に合成して出力する
回折格子34とからなる。そして、パターン形成手段3
としてポジカラーフィルム35が用いられ、当該カラー
フィルムと投影レンズ4との距離が、その焦点距離fと
等しい長さに設定され、または、焦点距離fよりΔfだ
け長くポジカラーフィルム35の実像が投影レンズ4か
ら予め設定された基準使用距離Yだけ離れた位置に形成
される長さに設定されている。これにより、各半導体レ
ーザLD1 〜LD3 から出射された各色のレーザ光は回
折格子34を透過して合成され白色光となるので、パタ
ーン形成手段3としてポジカラーフィルム35を用いる
ことにより、任意のカラーパターンを鮮明に投影するこ
とができる。
【0033】図10はさらに他の実施形態を示す。な
お、図1と重複する部分については同一符号を付して詳
細説明は省略する。本例では、前記半導体レーザ装置2
の半導体レーザLDから出射される発散光をコリメート
するコリメータレンズ10A〜10Cが、レーザスポッ
トの長軸方向に沿ってその発散角内において複数配列さ
れて、当該発散光がコリメータレンズ10A〜10Cに
より三つのレーザ光束40A〜40Cに分割されてい
る。
【0034】そして、例えば、レーザスポットの長軸方
向(半導体レーザLDの接合面に対して垂直方向)の発
散角がピーク半値の全角で約40°,1/10値の全角
で約74°であったときに、ピークの1/10値までの
光を利用する場合、中央のコリメータレンズ10Bに入
射される光の発散角を約14°に設定し、その両側のコ
リメータレンズ10A及び10Cに入射される光の発散
角を夫々約30°に設定すれば、コリメータレンズ10
A〜10Cにより分割された各光束40A〜40Cの光
量は互いに略等しくなる。
【0035】そして、分割された各光束40A〜40C
のうち、中央の光束40Bは投影レンズ4に向かって直
進し、両側の光束40A及び40Cは中央の光束40B
から離れる方向に直進するので、反射鏡41A及び41
Cで投影レンズ4に向かって反射させる。各光束40A
〜40Cには、パターン形成手段3A〜3Cと、光路を
導通/遮断するシャッター42A〜42Cが介装され、
パターン形成手段3A〜3Cとしては、バンドルファイ
バを用いたものや、マスキングを用いたものなど任意の
手段を採用することができる。また、パターン形成手段
3A〜3Cの各光出射端面3bから前記投影レンズ4に
至るまでの光路長は、投影レンズ4の焦点距離fに等し
く設定され、または、その焦点距離fより僅かにΔfだ
け長く前記光出射端面3bの実像が投影レンズ4から予
め設定された基準使用距離Yだけ離れた位置に形成され
る長さに設定されている。
【0036】本例によれば、任意のシャッター42A〜
42Cを択一的に開くと、導通された光束40A〜40
Cに介装されているパターン形成手段3A〜3Cのパタ
ーンが択一的に選択されるので、例えば、矢印パター
ン,円環パターン,クロスパターンを夫々投影する各パ
ターン形成手段3A〜3Cを採用すれば、これらのうち
から任意の一のパターンを選択して投影できる。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、パ
ターン形成手段の光出射端面のエッジ部分で拡散する散
乱光を、パターン光束の周縁に沿ってこれと平行に又は
周縁上に集束させるようになされているので、パターン
形成手段を透過した光を最大限に利用して鮮明なパター
ンをスクリーンに投影することができるという大変優れ
た効果を有する。また、パターン形成手段となるバンド
ルファイバの光入射端面の形状をレーザスポット形状に
一致させたり、マスキングの透光部の大きさにレーザス
ポットを整形すれば、光の利用効率が向上するので、よ
り明るい鮮明なパターンを投影できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザパターン投影器の一例を示
す断面図。
【図2】(a)及び(b)は夫々スクリーンに照射され
る光を示す光線図。
【図3】図1の要部を示す斜視図。
【図4】他の実施形態を示す断面図。
【図5】さらに他の実施形態を示す断面図。
【図6】その要部を示す斜視図。
【図7】パターン形成手段の他の例を示す斜視図。
【図8】パターン形成手段のさらに他の例を示す断面
図。
【図9】他の実施形態を示す断面図。
【図10】さらに他の実施形態を示す断面図。
【図11】従来装置の概略を示す斜視図。
【図12】従来装置を用いたときにスクリーンに照射され
る光を示す光線図。
【符号の説明】
1・・・・レーザパターン投影器 2・・・・半導
体レーザ装置 X・・・・レーザ光の光軸 3・・・・パタ
ーン形成手段 3a・・・光入射端面 3b・・・光出
射端面 S・・・・スクリーン Y・・・・基準
使用距離 4・・・・投影レンズ f・・・・焦点
距離 5・・・・鏡筒 6A・・・内筒 6B・・・外筒 10・・・・コリ
メータレンズ LD・・・・半導体レーザ 22A〜22C
・・透光部 23A〜23C・・マスキング 25・・・・ビ
ーム整形手段 LD1 〜LD3 ・・半導体レーザ 31〜33・・
コリメータレンズ 34・・・・回折格子(光学系) 35・・・・ポ
ジカラーフィルム 40A〜40C・・レーザ光束 41A,41C
・・反射鏡 42A〜42C・・シャッター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 児 島 健 神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎東三丁目6番 32号 株式会社モリテックス港北技術セン ター内 (72)発明者 鹿 野 修 司 神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎東三丁目6番 32号 株式会社モリテックス港北技術セン ター内 (72)発明者 小 口 隆 義 東京都渋谷区神宮前三丁目1番14号 株式 会社モリテックス内 (72)発明者 佐 野 浩 東京都渋谷区神宮前三丁目1番14号 株式 会社モリテックス内 (72)発明者 川 上 智 彦 埼玉県比企郡玉川村大字玉川4767 株式会 社モリテックス玉川事業所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザ装置(2)から照射された
    レーザ光の光軸(X)上に、当該レーザ光を任意のパタ
    ーン形状に変換するパターン形成手段(3)と、パター
    ン形成手段(3)を透過したレーザ光をスクリーン
    (S)上に投影する投影レンズ(4)が少なくともこの
    順序で配設され、前記パターン形成手段(3)の光出射
    端面(3b)から前記投影レンズ(4)に至るまでの光路長
    が投影レンズ(4)の焦点距離(f)に等しく設定さ
    れ、または、その焦点距離(f)より長く前記光出射端
    面(3b)の実像が投影レンズ(4)から予め設定された基
    準使用距離(Y)だけ離れた位置に形成される長さに設
    定されていることを特徴とするレーザパターン投影器。
  2. 【請求項2】 前記半導体レーザ装置(2)及びパター
    ン形成手段(3)が、伸縮可能な二重筒からなる鏡筒
    (5)の一方の筒体(6A)内に配設されると共に、投影
    レンズ(4)が他方の筒体(6B)の先端に配設され、当
    該鏡筒(5)を伸長させた状態で、前記パターン形成手
    段(3)の光出射端面(3b)から前記投影レンズ(4)に
    至るまでの光路長が投影レンズ(4)の焦点距離(f)
    に等しく設定され、または、その焦点距離(f)より長
    く前記光出射端面(3b)の実像が投影レンズ(4)から予
    め設定された基準使用距離(Y)だけ離れた位置に形成
    される長さに設定された請求項1記載のレーザパターン
    投影器。
  3. 【請求項3】 前記半導体レーザ装置(2)と前記パタ
    ーン形成手段(3)との間に、前記半導体レーザ装置
    (2)から出射されるレーザ光をコリメートするコリメ
    ータレンズ(10)が配設されてなる請求項1又は2記載
    のレーザパターン投影器。
  4. 【請求項4】 前記パターン形成手段(3)がバンドル
    ファイバで形成され、その光入射端面(3a)が、その全
    面にレーザ光が照射される形状に形成されると共に、光
    出射端面(3b)が投影しようとするパターンの形状に形
    成されてなる請求項1乃至3記載のレーザパターン投影
    器。
  5. 【請求項5】 前記パターン形成手段(3)が、パター
    ン形状の透光部(22A〜22C)を形成したマスキング(23A〜
    23C)で形成された請求項1乃至3記載のレーザパターン
    投影器。
  6. 【請求項6】 前記レーザパターン形成手段(3)が、
    パターン形状の透光部(22A〜22C)を形成した複数のマス
    キング(23A〜23C)をレーザ光の光軸上に択一的に進出さ
    せるように成された請求項1乃至3記載のレーザパター
    ン投影器。
  7. 【請求項7】 前記投影レンズ(4)が複数枚のレンズ
    (4A,4B)からなる複合レンズで構成され、パターン形
    成手段(3)の光出射端面(3b)から当該レンズ群の主
    平面(26)に至るまでの光路長が、その焦点距離(f)
    に等しく設定され、または、焦点距離(f)より長く前
    記光出射端面(3b)の実像が投影レンズ(4)から予め設
    定された基準使用距離(Y)だけ離れた位置に形成され
    る長さに設定されて成る請求項1乃至6記載のレーザパ
    ターン投影器。
  8. 【請求項8】 前記半導体レーザ装置(2)に、半導体
    レーザ(LD) から出射されたレーザ光がパターン形成手
    段(3)の光入射部(22A〜22C)の形状に応じた所定の形
    状で当該パターン形成手段(3)に入射されるように、
    レーザスポットの長軸方向及び単軸方向の発散角の一方
    又は双方を所定の発散角に調整するビーム整形手段(2
    5)を備えて成る請求項1乃至7記載のレーザパターン
    投影器。
  9. 【請求項9】 前記半導体レーザ装置(2)が、光の三
    原色となる赤色,緑色,青色の光を個々に出力する三つ
    の半導体レーザ(LD1〜LD3)と、これら各色のレーザ光を
    コリメートするコリメータレンズ(31〜33)と、コリメ
    ートされた各色のレーザ光を一本のレーザ光に合成して
    出力する光学系(34)とからなり、パターン形成手段
    (3)としてポジカラーフィルム(35)を用いた請求項
    1記載のレーザパターン投影器。
  10. 【請求項10】 前記半導体レーザ装置(2)の半導体レ
    ーザ(LD) から出射される発散光をコリメートするコリ
    メータレンズ(10A〜10C)が、レーザスポットの長軸方向
    に沿ってその発散角内において複数連設されて、当該発
    散光がコリメータレンズ(10A〜10C)の数に応じた複数の
    光束(40A〜40C)に分割され、分割された各光束ごとにパ
    ターン形成手段 (3A〜3C) が介装されると共に、当該パ
    ターン形成手段 (3A〜3C) の各光出射端面 (3b, 3b・
    ・) から前記投影レンズ(4)に至るまでの光路長が投
    影レンズ(4)の焦点距離(f)に等しく設定され、ま
    たは、その焦点距離(f)より長く前記光出射端面(3b)
    の実像が投影レンズ(4)から予め設定された基準使用
    距離(Y)だけ離れた位置に形成される長さに設定され
    ていることを特徴とするレーザパターン投影器。
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